JP2007268457A - 気流式粉砕機及び気流式粉砕機の運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ケーシング10内で第一回転翼32及び第二回転翼33が回転して投入した原料の粉砕と分級を行う気流式粉砕機1において、旋回領域Rに原料を投入する原料投入通路21と、旋回領域Rに空気を導入する空気導入通路26と、分級領域Sの前方に空気を導入する空気導入通路27、リング状通路28及び隙間50と、空気導入通路26の開閉弁29と、空気導入通路27の開閉弁30と、を設ける。
【選択図】 図1
Description
投入側ケーシング11には投入通路22がシャフト17に対して垂直な方向に形成されている。投入通路22の上端入口がホッパ23に接続され、下端出口がテーパー壁41に開口し、旋回領域Rに投入通路22から原料を投入するとともに空気を導入する構成となっている。
排出側ケーシング13の内側にはテーパー壁42が形成されており、テーパー壁42の径が前方に向けて漸減し、排出側ケーシング13の前端部に排出口46が開口している。排出口46に吸引ファン(図示略)が回収管47を介して接続されている。
第一回転翼32と第二回転翼33は、ボス34、35の周囲に複数の羽根36、38が放射状に設けられており、シャフト17の回転によって回転し、ケーシング10内に旋回する気流が発生する構成となっている。なお、第一回転翼32の羽根36は、原料を旋回領域Rから粉砕領域Cへ導入しやすくするため、旋回領域Rで発生する気流に旋回力を付与するとともに、前方への推力をも付与可能な形状となっている。
投入通路22から旋回領域Rに投入された原料は、旋回領域Rで旋回する気流にのって旋回し、遠心力によって半径方向外側に向かって流れる。また、吸引ファンがケーシング10内の空気を排出口46側へ吸引し、旋回領域Rと粉砕領域Cとの間に差圧が生じる。
吸引ファンが排出口46から微粉末と空気とを吸引すると、隙間50から回収管47内に空気が導入され、回収管47内における微粉末及び空気の流速が高速になる。
回収管47内を微粉末が空気と一緒に高速で流れるので、微粉末が回収管47内に付着することが防止される。
気流式粉砕機1の運転を開始する際、ケーシング10内は粉砕領域Cを含めて空である。かかる状態で第一回転翼32及び第二回転翼33が回転すると、分級領域Sから粉砕領域Cへの戻り気流が、旋回領域Rから粉砕領域Cへの気流よりも強くなる。このため、投入通路22からケーシング10外へ空気が噴出し、空気と一緒に原料も噴出してしまう。なお、気流式粉砕機1の運転を開始してしばらくすると、粉砕領域Cに原料が入り、旋回領域Rから粉砕領域Cへ気流が、分級領域Sから粉砕領域Cへの戻り気流よりも強くなり、ケーシング10外への空気と原料の噴出が止む。
分級能力が低下しても、吸引ファンがケーシング10内の空気を吸引しており、空気が隙間50から回収管47内に導入されている。このため、粒子径が大きく質量の大きな粒子が分級領域Sから回収管47内に引き込まれやすくなり、微粉末製品の中に充分に粉砕されていない粒子が混在し、微粉末製品の品質が低下してしまう。
気流式粉砕機の運転を開始する際、旋回領域への原料の投入のみを行い、旋回領域への空気の導入を停止又は制限する。旋回領域への空気の導入を停止又は制限すると、旋回領域からケーシング外に噴出し得る空気が減少し、原料が空気と一緒に噴出することが防止される。
気流式粉砕機の運転を停止する際、前もって旋回領域への空気の導入を停止しておく。旋回領域への空気の導入を停止すると、吸引ファンによってケーシング内から回収管に吸引される空気が減少する。気流式粉砕機の運転を停止して分級能力が低下しても、粒子径が大きく質量の大きな粒子がケーシング内から回収管へ空気と一緒に吸引されることが防止され、粉砕が充分にされていない粒子が微粉末製品の中に混入することが防止される。
なお、旋回領域吸気部を設ける箇所は1箇所であっても複数箇所であってもよい。
請求項2の発明によると、開閉弁を適宜開閉することにより、旋回領域への空気の導入を容易に制御できる。
気流式粉砕機の運転を開始する際、旋回領域吸気部の開閉弁を全閉とし又は開度を絞っておく。そして、気流式粉砕機の運転を開始して時間が経過し、粉砕領域に原料が入ってから、旋回領域吸気部の開閉弁を開く。
また、気流式粉砕機の運転を停止する際、前もって旋回領域吸気部の開閉弁を閉じておく。
請求項3の発明によると、分級領域前方吸気部に設けた開閉弁を適宜開閉することにより、分級領域の前方に導入する空気を容易に制御できる。
気流式粉砕機の運転を停止する際、前もって分級領域前方吸気部の開閉弁を閉じておく。気流式粉砕機の運転を停止して分級能力が低下しても、粒子径が大きく質量の大きな粒子が分級領域から回収管に引き込まれることが防止され、粉砕が充分にされていない粒子が微粉末製品の中に混入することが防止される。
気流式粉砕機の運転を開始して所定時間が経過し、粉砕領域に原料が入ってから、旋回領域吸気部の開閉弁を開き、旋回領域に空気を導入する。粉砕領域に原料が入っているので、旋回領域から粉砕領域へ気流が、分級領域から粉砕領域への戻り気流よりも強くなり、旋回領域からケーシング外へ空気が噴出することはなく、原料が一緒に噴出することもない。
なお、旋回領域吸気部の開閉弁を閉じてから第一回転翼及び第二回転翼の回転を停止するまでの所定時間と、気流式粉砕機の運転を開始する際の運転開始から旋回領域吸気部の開閉弁を開くまでの所定時間は、それぞれ、気流式粉砕機の能力に応じて定まり、互いに同じであっても異なっていてもよい。
気流式粉砕機1の基本的構成は図4に示したものと同様である。
図1に示すように、気流式粉砕機1のケーシング10は、投入側ケーシング11、センターケーシング12及び排出側ケーシング13によって構成されており、ケーシング10内には、投入側ケーシング11を貫通するシャフト17の前端(図上、左端)に第一回転翼32と第二回転翼33とが所定距離互いに離隔して取付けられている。シャフト17はフレーム18にベアリングを介して回転自在に支持されており、モータ(図示略)により回転する構成となっている。
投入側ケーシング11に原料投入通路21が原料投入部として形成されている。原料投入通路21は上下方向に連通する通路であり、シャフト17に対して垂直に形成されている。原料投入通路21の上端入口がスクリューフィーダ24に接続され、下端出口がテーパー壁41に開口し、シャフト17に対して垂直な方向から旋回領域Rに原料を投入する構成となっている。
排出側ケーシング13の内側にテーパー壁42が形成されており、テーパー壁42の径が前方に向けて漸減し、排出側ケーシング13の前端部に排出口46が開口している。排出口46に吸引ファン(図示略)が回収管47を介して接続されている。分級領域Sの前方であって、排出口46と回収管47の後端部との間には隙間50が形成されている。
第二回転翼33の羽根37の先端部には傾斜面38が形成され、傾斜面38が排出側ケーシング13のテーパー壁42に対向している。第二回転翼33と排出側ケーシング13との間の空間及びその前方のテーパー壁42に沿った空間が分級領域Sをなしている。
気流式粉砕機1の運転を開始する際、まず、空気導入通路26の開閉弁29を閉じておく。開閉弁29を閉じ、第一回転翼32及び第二回転翼33を回転させるとともに、スクリューフィーダ24によって原料投入通路21から旋回領域Rに原料を投入する。
空気導入通路26の開閉弁29が閉じており、空気導入通路26から旋回領域Rに導入される空気はなく、原料投入通路21から旋回領域Rに入る空気も少ない。このため、ケーシング10内を流れる空気は少なく、第一回転翼32及び第二回転翼33が回転しても、旋回領域Rからケーシング10外に噴出する空気はほとんどなく、原料がケーシング10外に噴出することもない。
空気導入通路26から導入された空気は、投入側ケーシング11のテーパー壁41に沿って旋回し、旋回領域Rで旋回気流となる。原料投入通路21から投入された原料は旋回気流と一緒に旋回し、遠心力によって半径方向外側に向かって流れる。また、吸引ファンがケーシング10内の空気を排出口46側へ吸引し、旋回領域Rと粉砕領域Cとの間には差圧が生じる。この差圧によって、空気導入通路26から旋回領域Rに空気が連続して導入される。
旋回領域Rと粉砕領域Cとの間の差圧と第一回転翼32が旋回気流に付与する前方への推力によって、旋回領域Rで旋回する原料は、第一回転翼32の羽根36の間を通って粉砕領域Cに入る。粉砕領域Cで原料は粒子径の大きなもの程大きな遠心力が作用して周速の速い半径方向外周側に集まり、主として粒子同士の摩砕により、また、粒子同士の衝突による破砕も生じて粉砕される。このとき、第二回転翼33は粉砕領域C内の原料が分級領域へ移動することをブロックする。このブロック作用は、第二回転翼33の表面に形成される気流のカーテンによって発生する。
気流式粉砕機1の運転を停止する際、停止よりも所定時間T2前に空気導入通路26の開閉弁29及び空気導入通路27の開閉弁30を閉じる。開閉弁29を閉じると、旋回領域Rへの空気の導入が停止し、吸引ファンによってケーシング10内から回収管47に吸引される空気が減少する。また、開閉弁30を閉じると、隙間50から回収管47に流れ込む空気がなくなり、回収管47内を流れる空気が低速となる。
なお、本実施の形態において、投入側ケーシング11に形成した空気導入通路26は1箇所であるが、空気導入通路26の数は1箇所に限定されるものではなく、数箇所に形成できることは勿論である。例えば、図3の変形例に示すように、複数箇所の空気導入通路26及び原料投入通路21を投入側ケーシング11の周方向に90°間隔で配置することが可能である。
10 ケーシング
11 投入側ケーシング
12 センターケーシング
13 排出側ケーシング
14 排出側空気導入ケーシング
17 シャフト
18 フレーム
21 原料投入通路
24 スクリューフィーダ
26、27 空気導入通路
28 リング状通路
29、30 開閉弁
32 第一回転翼
33 第二回転翼
34、35 ボス
36、37 羽根
38 傾斜面
41、42 テーパー壁
43 垂壁43
46 排出口
47 回収管
50 隙間
R 旋回領域
C 粉砕領域
S 分級領域
Claims (6)
- ケーシング内に第一回転翼と第二回転翼とを所定距離互いに離隔して設け、ケーシング内の第一回転翼の後方に旋回領域、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域、第二回転翼の前方に分級領域を形成し、第一回転翼及び第二回転翼の回転により旋回気流を発生させて旋回領域に投入した原料の粉砕と分級を行う気流式粉砕機であって、
旋回領域に原料を投入する原料投入部と、旋回領域に空気を導入する旋回領域吸気部と、を設けたことを特徴とする気流式粉砕機。 - 旋回領域吸気部に導入する空気を制御する開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1記載の気流式粉砕機。
- 分級領域の前方に空気を導入する分級領域前方吸気部と、分級領域前方吸気部に導入する空気を制御する開閉弁と、を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の気流式粉砕機。
- ケーシング内に第一回転翼と第二回転翼とを所定距離互いに離隔して設け、ケーシング内の第一回転翼の後方に旋回領域、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域、第二回転翼の前方に分級領域を形成し、第一回転翼及び第二回転翼の回転により旋回気流を発生させて旋回領域に投入した原料の粉砕と分級を行う気流式粉砕機の運転方法であって、
旋回領域に原料を投入する原料投入部と、旋回領域に空気を導入する旋回領域吸気部と、旋回領域吸気部に導入する空気を制御する開閉弁と、を設け、
気流式粉砕機の運転を開始する際、旋回領域吸気部の開閉弁を全閉又は開度を絞った状態としてから気流式粉砕機の運転を開始し、運転を開始して所定時間が経過した後に、旋回領域吸気部の開閉弁を開くことを特徴とする気流式粉砕機の運転方法。 - ケーシング内に第一回転翼と第二回転翼とを所定距離互いに離隔して設け、ケーシング内の第一回転翼の後方に旋回領域、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域、第二回転翼の前方に分級領域を形成し、第一回転翼及び第二回転翼の回転により旋回気流を発生させて旋回領域に投入した原料の粉砕と分級を行う気流式粉砕機の運転方法であって、
旋回領域に原料を投入する原料投入部と、旋回領域に空気を導入する旋回領域吸気部と、旋回領域吸気部に導入する空気を制御する開閉弁と、を設け、
気流式粉砕機の運転を停止する際、旋回領域吸気部の開閉弁を閉じて所定時間が経過した後に、第一回転翼及び第二回転翼の回転を停止することを特徴とする気流式粉砕機の運転方法。 - 分級領域の前方に空気を導入する分級領域前方吸気部と、分級領域前方吸気部に導入する空気を制御する開閉弁と、を設け、
気流式粉砕機の運転を停止する際、分級領域前方吸気部の開閉弁を閉じて所定時間が経過した後に、第一回転翼及び第二回転翼の回転を停止することを特徴とする請求項5記載の気流式粉砕機の運転方法。
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JP2000061340A (ja) * | 1998-08-24 | 2000-02-29 | Aroma Kagaku Kikai Kogyo:Kk | 粉砕機 |
JP2003265975A (ja) * | 2002-03-18 | 2003-09-24 | Mitsui Mining Co Ltd | 乾式メディア撹拌型粉砕機 |
JP2005161237A (ja) * | 2003-12-04 | 2005-06-23 | Furukawa Co Ltd | 気流式微粉砕機の原料投入部 |
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