JP2008062141A - 気流式微粉末製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多量の液体窒素を用いなくとも、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制し得る気流式微粉末製造装置を提供する。
【解決手段】この気流式微粉末製造装置1は、被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級をして微粉末を製造するものであり、気流搬送に用いられる気体とともに回収吸引された微粉末を濾過するフィルタ49と、そのフィルタ49で濾過された気体を冷却する冷却手段60と、その冷却手段60で冷却された気体を再び前記粉砕および分級をする領域であるケーシング3内に環流可能に接続された環流管路59とを備えて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被粉砕材料を気流搬送しながらその粉砕および分級をして微粉末を製造する気流式微粉末製造装置に関する。
この種の気流式微粉末製造装置は、例えば特許文献1に記載の技術のように、気流式粉砕機を備え、その気流式粉砕機で粉砕された微粉末を空気とともにサイクロンやバグフィルタ等のフィルタで回収し、フィルタで濾過された空気は、大気に排出されるものが知られている。
例えば、図5に示す微粉末製造装置101は、気流式粉砕機102を備えて構成されており、この気流式粉砕機102は、ケーシング103と、そのケーシング103内に所定距離互いに離隔して設けられた複数の回転翼(図示略)とを有する。そして、この複数の回転翼を回転させ、その回転によってケーシング103内に旋回する空気の流れを発生させて、被粉砕材料を気流搬送しながら被粉砕材料の粉砕および分級をして微粉末を製造可能になっている。
詳しくは、ケーシング103内には、ケーシング103内に吸気側から被粉砕材料を導入する導入領域Rと、その導入された被粉砕材料を粉砕する粉砕領域Cと、粉砕された微粉末を分級する分級領域Sとがそれぞれ画成されており、導入領域Rに原料投入通路15から原料を投入するとともに外気を導入する構成となっている。さらに、分級領域Sの前端部には排出口が開口しており、その排出口に回収管44が接続されている。そして、この回収管44の後端には、バグフィルタ49を備える回収ホッパ48が接続されており、上部には吸引ファン51が設置されている。
また、同図に示す例では、導入領域Rに対しては、空気を導入可能に設けられた投入側吸気口200が設けられ、さらに、分級領域Sの前方上部には、分級領域Sに空気を導入可能な排出側吸気口210が設けられており、吸引ファン51が運転されることによって、これら投入側吸気口200および排出側吸気口210から、ケーシング103内に外気を導入可能になっている。そして、気流式粉砕機102で粉砕された微粉末を空気と一緒に吸引し、気流中の微粉末は、バグフィルタ49で濾過されて回収ホッパ48に粉砕物が捕集されるとともに、フィルタで濾過された空気は、吐出口61から大気に排出されるようになっている。
特開2006−130479号公報
ところで、例えば香りの保持が粉砕物に求められる原料では、図5に例示した微粉末製造装置101のように、排気を大気に排出する構造であると、その排気とともに粉砕物の香りが飛散して、香りが低減することになる。
また、上記微粉末製造装置101では、原料と一緒に投入側吸気口200から外気がケーシング103内へ導入され、空気雰囲気下で原料が粉砕され、粉砕された微粉末がケーシング103内の空気及び排出側吸気口210から導入した外気と一緒に回収ホッパ48まで輸送される。この間、原料及び微粉末は空気にさらされるため、酸化を嫌う原料および粉砕物においては、その酸化が問題となる。また、粉砕された微粉末の粒子径が細かければ細かいほど空気と触れあう表面積が大きくなるため、微粉末は一層酸化しやすくなる。
そこで、従来、粉砕物の酸化や粉砕物の香りの飛散を抑える方法として、例えば凍結粉砕が一般的に用いられてきた。
凍結粉砕では、被粉砕材料となる原料を、余熱するためのフリーザーに投入し、フリーザーの底部に予め貯められた液体窒素に浸漬することで、原料を液体窒素によって例えば−196℃に冷却して凍結させる。その後、凍結された原料は、定量供給機で衝撃式粉砕機やピンミル等の粉砕機に送られて粉砕される。このとき、粉砕機にも液体窒素が直接供給され、その機内も所定温度(例えば−100℃)に冷却して凍結状態での粉砕が行われ、これにより、粉砕物の酸化や粉砕物の香りの飛散を抑えている。
しかしながら、このような凍結粉砕では、粉砕物の酸化防止等は可能なものの、酸化を抑制可能な気体(以下、「不活性ガス」ともいう)として多量の液体窒素を用いるので冷却に多大な費用が掛かり、また、粉砕物の結露の問題や、粉砕物の結露にともなって細菌が繁殖する等の問題もあり、未だ検討の余地が残されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、例えば凍結粉砕に比べ多量の液体窒素等の不活性ガスを用いなくとも、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制し得る気流式微粉末製造装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級をして微粉末を製造する気流式微粉末製造装置であって、前記気流搬送に用いられる気体とともに回収吸引された微粉末を濾過するフィルタと、そのフィルタで濾過された気体を冷却する冷却手段と、その冷却手段で冷却された気体を再び前記粉砕および分級をする領域に環流可能に接続された環流管路とを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、微粉末とともに回収された気体(例えば空気)を環流管路から再び粉砕および分級をする領域に導入可能になっているので、いわば閉回路での運転が可能であり、香りの飛散を抑制可能である。また、微粉末が大気中の酸素に接触することによる酸化を抑制することができる。また、環流される気体は、冷却手段を介して粉砕および分級をする領域に再び供給されるので、運転による温度上昇を防止可能であり、微粉末の酸化が抑制される。
そして、微粉末とともに回収された気体が再利用されるので、環流される気体として、例えば液体窒素等の不活性ガスを用いる場合において、上記例示した凍結粉砕に比べて、多量の液体窒素等の不活性ガスを用いなくとも、微粉末の酸化を抑制可能なので、不活性ガスの使用量を低減可能である。なお、本明細書において、不活性ガスとは、希ガスおよび微粉末の酸化を抑制可能な窒素ガスまたは炭酸ガス等をも含む広義の意味で用いる。
ここで、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記微粉末の酸化を抑制可能な窒素ガスまたは炭酸ガス等の不活性ガスを液化した状態で保持する液化タンクと、前記液化タンク内の不活性ガスを前記環流管路に供給可能に接続された供給管路とをさらに備え、前記供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを、気化器を介して前記環流管路に供給可能に構成されており、前記冷却手段は、その冷熱源に前記液化タンク内の不活性ガスを用いていることは好ましい。
このような構成であれば、環流管路内に不活性ガスを供給可能であり、その不活性ガスを、例えばリーク分だけを供給管路から環流管路に供給することができるので、従来の凍結粉砕のように多量の不活性ガスを用いなくとも、微粉末の酸化を抑制することができる。したがって、不活性ガスの使用量を低減可能である。また、不活性ガスを冷熱源に用いて環流管路内部を冷却しているので、例えば冷却用のヒートポンブ機器等を用いなくとも環流管路内部を冷却可能であり、経済性を向上させる上でも好ましい。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記供給管路は、前記環流管路の一部を囲繞して、その環流管路内部を循環する気体と熱交換可能に配管されていることは好ましい。このような構成であれば、前記液化タンク内の不活性ガスを冷熱源に用いて安定的に環流管路内部を冷却することができる。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記供給管路は、第一の供給管路および第二の供給管路の二系統を備えて構成され、前記第一の供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを前記気化器を介して前記環流管路に供給可能になっており、前記第二の供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを前記気化器を介さずに環流管路内に直接噴射可能になっていることは好ましい。
このような構成であれば、例えば通常は、リーク分だけを第一の供給管路から供給する運転が可能である。そして、閉回路での運転で温度が上昇した際には、例えば第二の供給管路から液化状態の不活性ガスを環流管路に直接噴射可能なので、温度を効率良く制御することができる。したがって、微粉末の酸化を抑制する上でより好ましい。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記環流管路で環流される気体の温度を所定の温度に制御するガス温度制御手段をさらに備え、前記ガス温度制御手段は、前記環流される気体の温度を検出可能に設けられた温度センサと、前記第一の供給管路から環流管路への前記液化タンク内の不活性ガスの供給を制御可能な第一の制御弁と、前記第二の供給管路から環流管路への前記液化タンク内の不活性ガスの噴射を制御可能な第二の制御弁とを有し、前記温度センサで検出された温度の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁を制御するようになっていることは好ましい。このような構成であれば、環流される気体の温度を所定の温度にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能であり、特に、微粉末の酸化を抑制する上で好ましい。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度に制御するガス濃度制御手段をさらに備え、前記ガス濃度制御手段は、前記環流される気体中の酸素濃度を検出可能な濃度計を有し、前記濃度計で検出された濃度の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁を制御するようになっていることは好ましい。このような構成であれば、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能である。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記環流される気体の圧力を所定の圧力に制御するガス圧力制御手段をさらに備え、前記ガス圧力制御手段は、前記環流される気体の圧力を検出可能な圧力計と、前記環流される気体の排気量を調整可能な排気量調整手段とを有し、前記圧力計で検出された圧力の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁、および排気量調整手段をそれぞれ制御するようになっていることは好ましい。このような構成であれば、環流される気体の圧力を所定の圧力にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能である。
また、本発明に係る気流式微粉末製造装置において、前記粉砕および分級をする領域は、ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた複数の回転翼とを備えて構成され、前記ケーシング内に被粉砕材料を導入する導入領域と、その導入された被粉砕材料を粉砕する粉砕領域と、粉砕された微粉末を分級する分級領域とを前記ケーシング内にそれぞれ画成してなり、前記複数の回転翼を回転させて前記被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級が可能になっており、前記導入領域には、前記気体を導入可能に設けられた投入側吸気口が付設され、前記分級領域には、前記気体を導入可能に設けられた排出側吸気口が付設されており、前記環流管路は、前記冷却手段で冷却された気体を再び前記投入側吸気口および排出側吸気口のそれぞれに環流可能に接続されていることは好ましい。このような構成であれば、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能な気流式粉砕機を備える微粉末製造装置を提供することができる。
本発明によれば、例えば凍結粉砕に比べ多量の液体窒素等の不活性ガスを用いなくとも、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制し得る気流式微粉末製造装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る微粉末製造装置の第一の実施形態を説明するための概略構成図、また、図2はその微粉末製造装置が備える気流式粉砕機の要部断面図である。なお、上記図5に示した微粉末製造装置101と同様の構成については、同一の符号を付して説明する。
図1に示すように、この微粉末製造装置1は、気流式粉砕機2を備えており、この気流式粉砕機2はケーシング3を有して構成されている。このケーシング3内には、ケーシング内に被粉砕材料である原料を導入する導入領域Rと、その導入された原料を粉砕する粉砕領域Cと、粉砕された微粉末を分級する分級領域Sとがそれぞれ画成されている。ここで、本実施形態は、ケーシング3内の気体として空気を用いており、空気で被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級をして微粉末を製造する例である。
詳しくは、図2に拡大図示するように、ケーシング3は、投入側ケーシング4、センターケーシング5および排出側ケーシング6によって構成されている。投入側ケーシング4は、その内壁面が、後方に向けて径が漸減するテーパー壁37を有して形成されている。また、センターケーシング5は、中央に位置して円筒形をなし、さらに、排出側ケーシング6は、その内壁面が、径が前方に向けて漸減するテーパー壁38を有して形成されている。
このケーシング3内には、投入側ケーシング4を貫通するシャフト10の前端(図2において左端)に、複数の回転翼として、第一回転翼28と第二回転翼29とを所定距離互いに離隔して有している。そして、投入側ケーシング4のテーパー壁37の内側かつ第一回転翼28よりも後方の空間が導入領域Rとして画成されている。また、センターケーシング5の内側かつ第一回転翼28及び第二回転翼29の間の空間が粉砕領域Cとして画成されている。さらに、第二回転翼29と排出側ケーシング6との間の空間及びその前方のテーパー壁38に沿った空間が分級領域Sとして画成されている。そして、上記第一回転翼28および第二回転翼29には、ボス30、31の周囲に複数の羽根32、33が放射状に設けられている。なお、第二回転翼29の羽根33の先端部には傾斜面34が形成され、この傾斜面34が排出側ケーシング6のテーパー壁38に対向している。
そして、シャフト10はフレーム11にベアリングを介して回転自在に支持され、図1に示すモータ12により回転可能であり、これら第一回転翼28および第二回転翼29は、シャフト10とともに回転し、ケーシング3内に旋回する気流を発生するようになっている。
さらに、上記投入側ケーシング4には、その上部に、原料投入部としての原料投入通路15がシャフト10に対して垂直に形成されている。この原料投入通路15は、その下端出口がテーパー壁37に開口している。また、原料投入通路15の上端入口は、原料投入通路15側に向けて縮径する漏斗状の連結管路16を介してスクリューフィーダ17に接続されており、導入領域Rに原料投入通路15から原料を投入可能になっている。さらに、この原料投入通路15の上部には、スクリューフィーダ17の接続部に併設して連結管路16の上部に投入側吸気口20が設けられている。
一方、分級領域Sの前端部には、排出側ケーシング6のテーパー壁38前端の開口部分に排出口40が設けられている。そして、排出側ケーシング6の外周には、排出側ケーシング6を囲むように空気導入用ケーシング7が配置されている。この空気導入用ケーシング7には、回収管44の後端部が接続されており、これら空気導入用ケーシング7および回収管44は排出口40を囲繞しており、排出口40と回収管44の後端部との間かつ分級領域Sの前方部分には隙間42が設けられている。また、空気導入用ケーシング7と排出側ケーシング6との間は、環状通路22として画成されており、この環状通路22が隙間42に連通している。さらに、分級領域Sの前方上部には排出側吸気口21が設けられている。この排出側吸気口21は、空気導入用ケーシング7の上部に設けられ、環状通路22に連通しており、分級領域Sに空気を導入可能になっている。
そして、上記回収管44の後端は、図1に示すように、バグフィルタ49を内蔵する回収ホッパ48に接続されており、その上部には吸引ファン51が設置されている。回収ホッパ48は、ロータリー弁および回収弁等からなる弁機構54を介して不図示の回収タンクに接続可能であり、バグフィルタ49で分離された微粉末は回収タンクに回収されるようになっている。なお、バグフィルタ49を内蔵する回収ホッパ48には、逆洗ユニット70が付設されており、この逆洗ユニット70には、逆洗用の高圧空気を送気可能に所定の配管95が接続されている。
ここで、この吸引ファン51の吐出口61には、ケーシング3内に導入された空気を環流可能な管路となる環流管路59の一端側が接続されている。そして、この環流管路59の他端側が、上記の投入側吸気口20に連通して接続されている。さらに、環流管路59は、その途中部分から分岐して排出側吸気口21に連通して接続され、これにより、空気を環流可能な管路が構成されている。なお、投入側吸気口20の上部は開閉弁24を介して環流管路59に接続されている。また、排出側吸気口21は、環流管路59に対して開閉弁24よりも下流側の位置に開閉弁25を介して接続されている。
さらに、この環流管路59の途中には、開閉弁24よりも上流側に冷却装置60が設けられている。この冷却装置60は、バグフィルタ49で濾過された空気を冷却可能な冷却手段であり、環流管路59の上流側(吸引ファン51側)から導入された空気を冷却し、その冷却された空気を環流管路59の下流側に排出可能になっている。なおさらに、開閉弁24よりも上流側且つ冷却装置60よりも下流側の位置には排気弁26が接続されており、また、開閉弁24よりも下流側且つ排出側吸気口21が環流管路59に分岐して接続されている位置よりも上流側の位置には吸気弁27が接続されている。
次に、この気流式微粉末製造装置1の作用・効果について説明する。
この気流式微粉末製造装置1では、運転時には、開閉弁24および開閉弁25は予め開いておく。そして、運転がなされると、気流式粉砕機2では、投入側吸気口20から導入された空気が投入側ケーシング4のテーパー壁37に沿って旋回し、導入領域Rで旋回気流となる。そして、原料投入通路15から投入された被粉砕材料となる原料は、旋回気流と一緒に旋回し、遠心力によって半径方向外側に向かって流れる。さらに、吸引ファン51がケーシング3内の空気を排出口40側へ吸引し、導入領域Rと粉砕領域Cとの間に差圧が生じる。この差圧によって、投入側吸気口20から導入領域Rに空気が連続して流れ込む。そして、導入領域Rと粉砕領域Cとの間の差圧と第一回転翼28が旋回気流に付与する前方への推力によって、導入領域Rで旋回する原料は、第一回転翼28の羽根32の間を通って粉砕領域Cに入る。
そして、粉砕領域Cでは、原料は粒子径の大きなもの程大きな遠心力が作用して周速の速い半径方向外周側に集まり、主として粒子同士の摩砕により、また、粒子同士の衝突による破砕も生じて粉砕される。このとき、第二回転翼29は粉砕領域C内の原料が分級領域へ移動することをブロックする。このブロック作用は、第二回転翼29の表面に形成される気流のカーテンによって発生する。
また、粉砕領域Cで粉砕された原料のなかで、粒子径が小さく質量の小さい粒子ほど圧力の低い第二回転翼29の回転中心近傍に集まり、微粉末として吸引ファン51によって吸引され、排出口40からケーシング3内の空気と一緒に回収管44に排出される。粒子径が大きく質量の大きな粒子は、吸引ファン51によって吸引されるケーシング3内の空気に随伴せず、排出側ケーシング6のテーパー壁38に沿った分級領域Sの外周部に生じる後方への戻り気流によって粉砕領域Cに戻り、粉砕される。
このとき、この気流式粉砕機2によれば、吸引ファン51が排出口40から回収管44に微粉末を吸引すると、排出側吸気口21から隙間42を通って分級領域Sの前方部分に導入された空気が回収管44に流れ込むようになっているので、この隙間42から回収管44に流れ込む空気によって、回収管44における微粉末及び空気の流速が高速になり、回収管44内に微粉末が付着することが防止される。
そして、気流式粉砕機2で粉砕された微粉末は、吸引ファン51によって空気とともに排出口40から回収管44に排出され、空気と一緒にバグフィルタ49へ吸引され、バグフィルタ49で微粉末と空気とが分離されて、分離された微粉末は回収ホッパ48から回収タンクに回収される。また、バグフィルタ49で分離された空気は吸引ファン51を通ってその吐出口61から環流管路59に導かれる。次いで、環流管路59に導かれた空気は冷却装置60に入って冷却される。そして、冷却装置60で冷却された空気は環流管路59の下流側から投入側吸気口20および排出側吸気口21に再び流れる。
ここで、この気流式微粉末製造装置1によれば、バグフィルタ49で分離された空気は吸引ファン51を通ってその吐出口61から環流管路59に排出され、さらに、環流管路59に連通する投入側吸気口20および排出側吸気口21に再び送り出すことができるので、環流管路59を通して投入側吸気口20から導入領域Rに再び空気を導入可能であり、また、環流管路59からの空気が排出側吸気口21を通して分級領域Sの前方にも再び導入可能なので、いわば閉回路での運転が可能であり、ケーシング3内を含む環流管路59内の空気を循環(環流)させることができる。したがって、微粉末からの香りの飛散が抑制され、また、微粉末が大気中の酸素に接触することによる酸化を抑制することができる。
また、この気流式微粉末製造装置1によれば、回収される微粉末は空気と一緒に回収管44内を搬送されるが、回収管44内も環流管路59による環流される空気の雰囲気下にあるので、原料や微粉末が系外の大気にさらされることが防止されている。したがって、微粉末からの香りの飛散が抑制され、また、酸化されやすい原料を粉砕する場合であっても、微粉末の酸化が抑制される。
さらに、この気流式微粉末製造装置1によれば、被粉砕材料となる原料は、スクリューフィーダ17によって原料投入通路15から導入領域Rに投入されるので、スクリューフィーダ17を用いることによって、大気中からの空気が原料と一緒に導入領域Rに入ってしまうことが抑制される。したがって、原料投入通路15から投入される原料、および投入側吸気口20から導入される環流された空気がケーシング3内に入り、系外の大気からの酸素の侵入が好適に抑制される。
また、この気流式微粉末製造装置1によれば、環流管路59に導かれた空気は冷却装置60に入って冷却されて、冷却装置60で冷却された空気を投入側吸気口20および排出側吸気口21に再び流しているので、閉回路での運転による温度上昇を防止可能であり、微粉末の酸化および香りの飛散をより好適に抑制することができる。
なお、上記第一の実施形態では、ケーシング3内等に導入されて環流される気体として、空気を用いた例で説明したが、これに限定されず、環流される気体としては、微粉末の酸化を抑制可能な不活性ガスであればより好適であり、このような不活性ガスとしては、例えばヘリウムやアルゴンといった希ガスを用いてよく、また、粉砕処理する原料によっては窒素ガスや炭酸ガスを用いてもよい。そこで、次に、本発明に係る微粉末製造装置の第二の実施形態として、ケーシング3内等に導入する不活性ガスとして窒素ガスを用いた例について説明する。
図3は本発明に係る微粉末製造装置の第二の実施形態を説明するための概略構成図である。なお、上記第一の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
同図に示すように、この第二の実施形態の微粉末製造装置1Bは、上記第一実施形態での構成に加え、窒素ガスを液化した状態で保持する液化タンク63を備えている。この液化タンク63には、その吐出口63aに供給管路92が接続されており、この供給管路92は、開閉弁75を介して供給管路93に接続され、さらに、この供給管路93は、液化タンク63内の窒素ガスを、冷却装置60および気化器64を介して環流管路59に供給可能に配管されている。
詳しくは、供給管路93は、液化タンク63からの供給用配管92を上流側とし、この上流側から、開閉弁75、冷却装置60、開閉弁79、気化器64、減圧バルブ73、流量計72、およびガス供給弁71をこの順に介しており、その下流側が環流管路59の開閉弁24よりも下流側且つ排出側吸気口21が環流管路59に分岐して接続されている位置よりも上流側の位置に設けられた接続部66に接続されている。
これにより、供給管路93は、ガス供給弁71を制御することで、液化タンク63内の窒素ガスを、気化器64を介して環流管路59に供給可能になっている。なお、この供給管路93には、流量計72およびガス供給弁71の間に、さらに分岐管路95が接続されている。そして、この分岐管路95は、開閉弁78を介して、バグフィルタ49を内蔵する回収ホッパ48に付設された逆洗ユニット70に接続されている。また、供給管路93には、環流管路59に接続される接続部66の近傍に、さらに分岐管路85が接続されており、この分岐管路85の端部には、開閉弁81が設けられている。また、この第二の実施形態の微粉末製造装置1Bには、上記第一実施形態での排気弁26および吸気弁27は設けられていない。また、この例では、上記冷却装置60が介装されていた位置よりも上流側に排気弁83が設けられている。
さらに、この微粉末製造装置1Bは、真空ポンプ82を備えている。この真空ポンプ82には、真空ポンプ82の側から順に、電磁弁86、圧力センサ88を介して配管87が接続されており、この配管87の真空ポンプ82とは反対の側が、環流管路59の冷却装置60と開閉弁24との間の位置に接続されている。これにより、真空ポンプ82を駆動するとともに電磁弁86を制御することでケーシング3および環流管路59等からなる閉回路内で環流される気体を外部に排気可能になっている。
また、この配管87には、電磁弁86および圧力センサ88の間に、さらに分岐管路98が接続されている。そして、この分岐管路98は酸素濃度計84に接続されている。この酸素濃度計84は、ケーシング3内等に導入されて環流される気体中の酸素濃度を検出可能な濃度計である。
ここで、この微粉末製造装置1Bは、微粉末製造装置1B全体の運転状態を監視しつつ制御するための制御部(図示略)を有しており、この制御部は、例えばマイクロプロセッシングユニット(MPU)等から構成され、ROMの所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、微粉末製造に係る処理を実行可能になっている。そして、この微粉末製造に係る処理は、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度に制御するガス濃度制御処理と、環流される気体の圧力を所定の圧力に制御するガス圧力制御処理と、を含むものである。
ガス濃度制御処理は、上記酸素濃度計84で検出された濃度の情報に基づいて、ガス供給弁71を制御するようになっている。
詳しくは、通常は、酸素濃度計84で監視される環流される気体の酸素濃度が所定値未満となるように管理され、このときは、ガス供給弁71を第一の開度に制御して、リーク分だけを供給管路93から供給する運転がなされる。これに対し、酸素濃度計84で検出された酸素濃度が所定値より上昇した際には、ガス供給弁71を第一の開度よりも大きな第二の開度に制御して、供給管路93から供給する窒素ガスの量を増やす制御がなされる。これにより、環流される気体中の酸素濃度を低下させて所定値以下の酸素濃度に維持するようになっている。なお、上記濃度計には酸素濃度計84が対応し、また、上記ガス濃度制御手段には、酸素濃度計84、およびガス供給弁71並びに制御部でのガス濃度制御処理が対応する。
さらに、ガス圧力制御処理は、圧力センサ88で検出された圧力の情報に基づいて、ガス供給弁71および電磁弁86をそれぞれ制御するようになっている。
詳しくは、通常は、圧力センサ88で監視される環流される気体の圧力が所定値未満となるように管理され、このときは、電磁弁86は閉位置に維持されるとともに真空ポンプ82の運転はされない。これに対し、圧力センサ88で検出された環流される気体の圧力が所定値より上昇した際には、電磁弁86を開位置にするとともに真空ポンプ82を運転して、環流される気体を排気する制御がなされる。これにより、環流される気体の圧力を低下させて所定値以下の圧力に維持するようになっている。なお、上記圧力計には圧力センサ88が対応し、上記排気量調整手段には、電磁弁86および真空ポンプ82が対応しており、また、上記ガス圧力制御手段には、圧力センサ88、ガス供給弁71、電磁弁86および真空ポンプ82並びに制御部でのガス圧力制御処理が対応する。
上記構成を備えるこの第二の実施形態の微粉末製造装置1Bによれば、環流される不活性ガスとして窒素を使用しており、吸引ファン51から環流管路59に窒素ガスを回収し、冷却装置60で冷却後に、再び、投入側吸気口20および排出側吸気口21へ流しているので、リーク分だけを供給管路93から供給することで、従来の凍結粉砕のように多量の液体窒素等の不活性ガスが不要であり、これにより、不活性ガス(この例では窒素)の消費量を少なくでき、運転効率を向上させつつ、微粉末の酸化の防止または抑制、および微粉末の香りの飛散を抑制することができる。
また、この微粉末製造装置1Bによれば、酸素濃度計84で検出された濃度の情報に基づいて、ガス供給弁71を制御するようになっているので、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能であり、特に、微粉末の酸化を防止または抑制する上で好適である。
次に、本発明に係る微粉末製造装置の第三の実施形態として、ケーシング3内等に導入する不活性ガスとして窒素ガスを用いた他の例について説明する。
図4は本発明に係る微粉末製造装置の第三の実施形態を説明するための概略構成図である。なお、上記第一ないし第二の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
同図に示すように、この第三の実施形態の微粉末製造装置1Cは、上記環流管路59の途中に冷却装置60は装備しておらず、冷却装置60が介装されていた位置には、冷却装置60に替えて排気弁83が設けられている。そして、上記第一実施形態での構成に加え、上記第二実施形態同様に、窒素ガスを液化した状態で保持する液化タンク63を備えている。この液化タンク63には、その吐出口63aにフレキシブルダクト91を介して供給管路92が接続されており、この供給管路92は、二系統の供給管路に分岐して構成されている。
詳しくは、供給管路92は、同図での右側に示す、液化タンク63内の窒素ガスを環流管路59に供給可能な供給管路93(以下、第一の供給管路とよぶ)と、同図での左側に示す第二の供給管路94とにそれぞれ分岐して接続されている。
詳しくは、第一の供給管路93は、液化タンク63からの供給用配管92を上流側とし、この上流側から、開閉弁75、気化器64、減圧バルブ73、流量計72、ガス供給弁71、およびフレキシブルダクト96をこの順に介しており、その下流側が環流管路59の開閉弁24よりも下流側の位置に接続されている。これにより、第一の供給管路93は、ガス供給弁71を制御することで、液化タンク63内の窒素ガスを、気化器64を介して環流管路59に供給可能になっている。なお、第一の供給管路93には、流量計72およびガス供給弁71の間に、さらに分岐管路95が接続されている。そして、この分岐管路95は、開閉弁78およびフレキシブルダクト97を上流側からこの順に介して、バグフィルタ49を内蔵する回収ホッパ48に付設された逆洗ユニット70に接続されている。また、第一の供給管路93には、環流管路59に接続される部分の近傍に、さらに分岐管路85が接続されており、分岐管路85の端部には、開閉弁81が設けられている。
一方、第二の供給管路94は、液化タンク63からの供給用配管92を上流側とし、この上流側から、安全弁77、開閉弁74、安全弁76、フレキシブルダクト90および電磁弁65をこの順に介しており、その下流側が環流管路59に接続された第一の供給管路93および排出側吸気口21との分岐位置よりもさらに下流側の位置に接続されている。これにより、第二の供給管路94は、電磁弁65を制御することで、液化タンク63内の窒素ガスを、気化器64を介さずに環流管路59内に直接噴射可能になっている。
また、この微粉末製造装置1Cは、上記第二実施形態同様に、真空ポンプ82をさらに備えている。この真空ポンプ82には、真空ポンプ82の側から順に、電磁弁86、圧力センサ88および安全弁89を介して配管87が接続されており、この配管87の真空ポンプ82とは反対の側が、環流管路59の排気弁83と開閉弁24との間の位置に接続されている。これにより、真空ポンプ82を駆動するとともに電磁弁86を制御することでケーシング3および環流管路59等からなる閉回路内で環流される気体を外部に排気可能になっている。
また、この配管87には、電磁弁86および圧力センサ88の間に、さらに分岐管路98が接続されている。そして、この分岐管路98は、フレキシブルダクト99を介して酸素濃度計84に接続されている。
さらに、この微粉末製造装置1Cは、ケーシング3の吸気側および吐出側にそれぞれ温度センサ67、68が設けられている。詳しくは、吸気側の温度センサ67は、投入側吸気口20の上部かつ上記第二の供給管路94が接続された位置の近傍に、環流される気体のケーシング3の吸気側での温度を検出可能に装着されている。また、吐出側の温度センサ68は、回収管44に対し、分級領域Sのすぐ前方に位置する部分に装着されており、温度センサ67同様に、環流される気体のケーシング3の吐出側での温度を検出可能になっている。
ここで、この微粉末製造装置1Cは、上記第二実施形態同様の、微粉末製造に係る処理を実行可能な制御部(図示略)を有している。そして、この微粉末製造に係る処理は、環流される気体の温度を所定の温度に制御するガス温度制御処理と、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度に制御するガス濃度制御処理と、環流される気体の圧力を所定の圧力に制御するガス圧力制御処理と、を含むものである。
微粉末製造装置1Cの制御部でのガス温度制御処理は、上記吸気側の温度センサ67および吐出側の温度センサ68で検出された温度の情報に基づいて、電磁弁65およびガス供給弁71を制御するようになっている。
詳しくは、通常は、温度センサ67、68で監視される温度が所定値未満となるように管理され、このときは、リーク分だけを第一の供給管路93から供給する運転がなされる。これに対し、閉回路での運転で温度センサ67または温度センサ68で検出された温度が所定値より上昇した際には、第二の供給管路94から窒素ガスを環流管路59内に直接噴射する制御がなされる。これにより、環流される気体の温度を低下させて所定値以下の温度を維持するようになっている。なお、上記第一の制御弁にはガス供給弁71が対応し、上記第二の制御弁には電磁弁65が対応しており、また、上記ガス温度制御手段には、温度センサ67、温度センサ68、ガス供給弁71、電磁弁65および窒素ガスを液化した状態で保持する液化タンク63並びに制御部でのガス温度制御処理が対応する。
また、ガス濃度制御処理は、上記第二実施形態同様に、上記酸素濃度計84で検出された濃度の情報に基づいて、ガス供給弁71を制御するようになっている。
また、ガス圧力制御処理は、上記第二実施形態同様に、圧力センサ88で検出された圧力の情報に基づいて、ガス供給弁71および電磁弁86をそれぞれ制御するようになっている。
上記構成を備えるこの第三の実施形態の微粉末製造装置1Cによれば、環流される不活性ガスとして窒素を使用しており、吸引ファン51から環流管路59に窒素を回収し、再び、投入側吸気口20および排出側吸気口21へ流しているので、リーク分だけを第一の供給管路93から供給することで、従来の凍結粉砕のように多量の液体窒素等の不活性ガスが不要であり、これにより、不活性ガス(この例では窒素)の消費量を少なくでき、運転効率を向上させつつ、酸化の防止または抑制および香りの飛散を抑制することができる。なお、本実施形態では、リーク分だけを第一の供給管路93から供給するようにしているが、リーク分を第二の供給管路94から供給するように構成してもよい。
また、この微粉末製造装置1Cによれば、吸気側の温度センサ67または吐出側の温度センサ68で検出された温度の情報に基づいて、電磁弁65およびガス供給弁71を制御して、環流される気体の温度を所定値未満に維持するようになっており、閉回路での運転で温度が上昇した際には、第二の供給管路94から窒素ガスを環流管路59に直接噴射することで温度を低下させて所望の温度に制御することができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適である。特に、第二の供給管路94から環流管路59への液化タンク63内の窒素ガスの供給は、液化されている低温の窒素ガスを直接噴射可能になっているので、投入側吸気口20の上部から供給される気体の温度を効率良く、素早く低下させることができる。
つまり、この微粉末製造装置1Cによれば、窒素ガスを液化した状態で保持する液化タンク63が冷熱源となっている。そして、ガス温度制御手段を構成する、温度センサ67、温度センサ68、ガス供給弁71、電磁弁65および液化タンク63並びに制御部でのガス温度制御処理は、上記冷却手段にも対応しており、このことにより、環流管路59の途中の冷却装置60を不要とすることを可能としている。また、不活性ガスを冷熱源に用いて環流管路内部を冷却しているので、例えば冷却用のヒートポンブ機器等を用いなくとも環流管路50の内部を冷却可能であり、経済性を向上させる上でも好ましい。
また、この微粉末製造装置1Cによれば、上記第二実施形態同様に、酸素濃度計84で検出された濃度の情報に基づいて、ガス供給弁71を制御するようになっているので、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能である。
さらに、この微粉末製造装置1Cによれば、上記第二実施形態同様に、圧力センサ88で検出された圧力の情報に基づいて、ガス供給弁71および電磁弁86をそれぞれ制御するようになっているので、環流される気体の圧力を所定の圧力にすることができる。そのため、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制する上でより好適な運転が可能である。
以上説明したように、上記第一ないし第三の実施形態の気流式微粉末製造装置1、1B、1Cによれば、例えば凍結粉砕に比べて多量の液体窒素等の不活性ガスを用いなくとも、微粉末の酸化および香りの飛散を抑制することができる。
なお、本発明に係る気流式微粉末製造装置は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記第三の実施形態では、微粉末製造に係る処理として、環流される気体の温度を所定の温度に制御するガス温度制御処理と、環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度に制御するガス濃度制御処理と、環流される気体の圧力を所定の圧力に制御するガス圧力制御処理と、を含む例で説明したが、これに限定されず、第一の実施形態のように、これらの処理の全部またはいずれかを有しない構成としてもよい。しかし、より好適に微粉末の酸化および香りの飛散を抑制し得る構成とする上では、これらの処理の全部またはいずれかを有する構成は好ましい。
また、上記第三の実施形態では、微粉末製造に係るガス温度制御処理、ガス濃度制御処理およびガス圧力制御処理が、例えばマイクロプロセッシングユニット(MPU)等から構成される制御部で実行される例で説明したが、これに限定されず、例えばオペレータの監視によって管理するとともに、オペレータが上記開閉弁等をマニュアル操作によって操作するようにしてもよい。
本発明に係る微粉末製造装置の第一の実施形態の概略構成図である。 図1に示す微粉末製造装置が備える気流式粉砕機の要部断面図である。 本発明に係る微粉末製造装置の第二の実施形態の概略構成図である。 本発明に係る微粉末製造装置の第三実施形態の概略構成図である。 従来の微粉末製造装置の一例を説明するための概略構成図である。
符号の説明
1 微粉末製造装置
2 気流式粉砕機
3 ケーシング
4 投入側ケーシング
5 センターケーシング
6 排出側ケーシング
7 空気導入用ケーシング
10 シャフト
11 フレーム
12 モータ
15 原料投入通路
16 連結管路
17 スクリューフィーダ
20 投入側吸気口
21 排出側吸気口
22 環状通路
24、25 開閉弁
28 第一回転翼
29 第二回転翼
30、31 ボス
32、33 羽根
34 傾斜面
37、38 テーパー壁
40 排出口
42 隙間
44 回収管
48 回収ホッパ
49 バグフィルタ
51 吸引ファン
54 弁機構
59 環流管路
60 冷却装置
61 吐出口
R 導入領域
C 粉砕領域
S 分級領域

Claims (8)

  1. 被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級をして微粉末を製造する気流式微粉末製造装置であって、
    前記気流搬送に用いられる気体とともに回収吸引された微粉末を濾過するフィルタと、そのフィルタで濾過された気体を冷却する冷却手段と、その冷却手段で冷却された気体を再び前記粉砕および分級をする領域に環流可能に接続された環流管路とを備えていることを特徴とする気流式微粉末製造装置。
  2. 前記微粉末の酸化を抑制可能な窒素ガスまたは炭酸ガス等の不活性ガスを液化した状態で保持する液化タンクと、前記液化タンク内の不活性ガスを前記環流管路に供給可能に接続された供給管路とをさらに備え、
    前記供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを気化器を介して前記環流管路に供給可能に構成されており、
    前記冷却手段は、その冷熱源に前記液化タンク内の不活性ガスを用いていることを特徴とする請求項1に記載の気流式微粉末製造装置。
  3. 前記供給管路は、前記環流管路の一部を囲繞して、その環流管路内部を循環する気体と熱交換可能に配管されていることを特徴とする請求項2に記載の気流式微粉末製造装置。
  4. 前記供給管路は、第一の供給管路および第二の供給管路の二系統を備えて構成され、
    前記第一の供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを前記気化器を介して前記環流管路に供給可能になっており、
    前記第二の供給管路は、前記液化タンク内の不活性ガスを前記気化器を介さずに環流管路内に直接噴射可能になっていることを特徴とする請求項2に記載の気流式微粉末製造装置。
  5. 前記環流管路で環流される気体の温度を所定の温度に制御するガス温度制御手段をさらに備え、
    前記ガス温度制御手段は、前記環流される気体の温度を検出可能に設けられた温度センサと、前記第一の供給管路から環流管路への前記液化タンク内の不活性ガスの供給を制御可能な第一の制御弁と、前記第二の供給管路から環流管路への前記液化タンク内の不活性ガスの噴射を制御可能な第二の制御弁とを有し、
    前記温度センサで検出された温度の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁を制御するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の気流式微粉末製造装置。
  6. 前記環流される気体中の酸素濃度を所定の濃度に制御するガス濃度制御手段をさらに備え、
    前記ガス濃度制御手段は、前記環流される気体中の酸素濃度を検出可能な濃度計を有し、
    前記濃度計で検出された濃度の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁を制御するようになっていることを特徴とする請求項5に記載の気流式微粉末製造装置。
  7. 前記環流される気体の圧力を所定の圧力に制御するガス圧力制御手段をさらに備え、
    前記ガス圧力制御手段は、前記環流される気体の圧力を検出可能な圧力計と、前記環流される気体の排気量を調整可能な排気量調整手段とを有し、
    前記圧力計で検出された圧力の情報に基づいて、前記第一または第二の制御弁、および排気量調整手段をそれぞれ制御するようになっていることを特徴とする請求項5または6に記載の気流式微粉末製造装置。
  8. 前記粉砕および分級をする領域は、ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた複数の回転翼とを備えて構成され、前記ケーシング内に被粉砕材料を導入する導入領域と、その導入された被粉砕材料を粉砕する粉砕領域と、粉砕された微粉末を分級する分級領域とを前記ケーシング内にそれぞれ画成してなり、前記複数の回転翼を回転させて前記被粉砕材料を気流搬送しながら粉砕および分級が可能になっており、
    前記導入領域には、前記気体を導入可能に設けられた投入側吸気口が付設され、前記分級領域には、前記気体を導入可能に設けられた排出側吸気口が付設されており、
    前記環流管路は、前記冷却手段で冷却された気体を再び前記投入側吸気口および排出側吸気口のそれぞれに環流可能に接続されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に気流式微粉末製造装置。
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