JP2007268405A - 誘電フィルタ及び誘電フィルタの使用方法 - Google Patents

誘電フィルタ及び誘電フィルタの使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 小型であることができ、しかも十分な捕集性能を発揮できる誘電フィルタ、及びその使用方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の誘電フィルタは、両面ともに少なくとも一部に導電部を有する、厚さが50μm以下の繊維集合体と、繊維集合体の少なくとも片面に位置する多孔シートとを有する濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用するものである。繊維集合体を構成する繊維は平均繊維径が1μm以下で、静電紡糸法によって紡糸された繊維であるのが好ましい。本発明の誘電フィルタは150V以下の電圧を印加して使用することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は誘電フィルタ及び誘電フィルタの使用方法に関する。
従来から塵埃等の捕集性能に優れるフィルタとして、誘電フィルタが知られている。この誘電フィルタは一対の電極間に誘電材料からなる濾過材を配置し、一対の電極によって電界を形成することによって、濾過材を誘電分極させ、濾過材の物理的捕集力に加えて静電気力によって捕集性能を高めたものである。
このような誘電フィルタとして、例えば、「シート状の絶縁性繊維層で形成される濾材の上面側繊維及び下面側繊維の表面に導電性物質を付着させ、該濾材の上面部分及び下面部分に導電部を形成させ、その一方を高電圧電極とし、他方を接地電極とした誘電式フィルタ」(特許文献1)や、「絶縁性材料でなるシート状の濾材の上面と下面とに、導電性繊維をからみ合わせて不織布状に成形した導電体を積層配列し、該導電体の一方を高電圧電極とし、他方を接地電極とした誘電式フィルタ」(特許文献2)が提案されている。
実開平5−49048号全文明細書(請求項1、段落番号0008) 実開平5−49049号全文明細書(請求項1、段落番号0008)
これら特許文献の濾材として、ガラス繊維又はポリプロピレン繊維の不織布を開示しているのみであるが、これら不織布は通常厚さが0.5mm以上の厚いものであったため、不織布構成繊維を誘電分極させるためには、数キロボルトから数十キロボルトの高電圧を印加する必要があった。そのため、誘電フィルタが大型化するという問題があった。また、電源を小さくして印加電圧を低くすると、誘電分極量が少なく、十分な捕集性能を得ることができなかった。更に、濾材が厚いため、濾過面積を増加させるために襞折り加工を施しても、襞折数を多くすることができず、濾過面積を増加させにくいものであった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、小型であることができ、しかも十分な捕集性能を発揮できる誘電フィルタ、及びその使用方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「両面ともに少なくとも一部に導電部を有する、厚さが50μm以下の繊維集合体と、繊維集合体の少なくとも片面に位置する多孔シートとを有する濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「厚さが50μm以下の繊維集合体と、片面の少なくとも一部に導電部を有する2つの多孔シートとを有し、繊維集合体の両面に、前記多孔シートの導電部を有する面が当接した濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は、「片面の少なくとも一部に導電部を有する、厚さが50μm以下の繊維集合体と、片面の少なくとも一部に導電部を有する多孔シートとを有し、多孔シートの導電部を有する面が繊維集合体の導電部を有する面と反対面に当接した濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は、「繊維集合体を構成する繊維の平均繊維径が1μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項5にかかる発明は、「繊維集合体の目付が(d×D/1000)g/m[dは繊維構成材料の密度(単位:g/cm)、Dは平均繊維径(単位:nm)をそれぞれ意味する]以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項6にかかる発明は、「繊維集合体が静電紡糸法によって紡糸された繊維からなることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誘電フィルタ。」である。
本発明の請求項7にかかる発明は、「請求項1〜請求項6のいずれかに記載の誘電フィルタの一対の電極に対して、150V以下の電圧を印加することを特徴とする誘電フィルタの使用方法。」である。
本発明の請求項1にかかる発明によれば、繊維集合体の両導電部を電極として作用させており、電極間距離が短いため、低電圧でも繊維集合体の誘電分極量を多くすることができ、また電界強度を強くすることができて、繊維集合体の誘電分極量を多くすることができるため、小型かつ十分な捕集性能を発揮できる誘電フィルタである。また、繊維集合体の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。更に、繊維集合体が薄いため襞折数を多くすることができ、濾過面積が広く、捕集性能に優れている。
本発明の請求項2にかかる発明によれば、2つの多孔シートの導電部を電極として作用させており、電極間距離が短いため、低電圧でも繊維集合体の誘電分極量を多くすることができ、また電界強度を強くすることができて、繊維集合体の誘電分極量を多くすることができるため、小型かつ十分な捕集性能を発揮できる誘電フィルタである。繊維集合体の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。また、繊維集合体が薄いため襞折数を多くすることができ、濾過面積が広く、捕集性能に優れている。更に、多孔シートが導電部を有しており、繊維集合体が導電部を有する必要がないため、非常に薄い繊維集合体であることができ、前記効果に非常に優れていることができる。
本発明の請求項3にかかる発明によれば、繊維集合体の導電部と多孔シートの導電部とを電極として作用させており、電極間距離が短いため、低電圧でも繊維集合体の誘電分極量を多くすることができ、また電界強度を強くすることができて、繊維集合体の誘電分極量を多くすることができるため、小型かつ十分な捕集性能を発揮できる誘電フィルタである。また、繊維集合体の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。更に、繊維集合体が薄いため襞折数を多くすることができ、濾過面積が広く、捕集性能に優れている。
本発明の請求項4にかかる発明によれば、繊維集合体を構成する繊維が細く、表面積が広いため、物理的捕集性及び静電気的捕集性に優れている。
本発明の請求項5にかかる発明によれば、導電部間に十分な量の繊維が存在しているため、両導電部間を確実に絶縁することができる。
本発明の請求項6にかかる発明によれば、静電紡糸法によって紡糸された繊維は繊維径が細いため塵埃等の捕集性能に優れている。また、繊維径が揃っているとともに、繊維が均一に分散しており、繊維集合体の平均孔径が小さいため、導電部間の電気絶縁性にも優れ、また、両導電部間の距離が均一で、電界を強くすることができ、誘電分極量を多くすることができるため、この点からも捕集性能に優れている。
本発明の請求項7にかかる発明によれば、電池や商用電源をそのまま使用して捕集性能を高めることができる。
本発明の誘電フィルタについて、本発明の誘電フィルタの模式的断面図である図1、及び誘電フィルタを構成する濾過材の各構成材料を分離して示す図2〜図4をもとに説明する。
図1に示すように、本発明の誘電フィルタは濾過材1、電源、及びアース線から構成されている。電源は濾過材1の一方の導電部3aに接続され、アース線は濾過材1の他方の導電部3bに接続されている。そのため、濾過材1の両導電部3a、3bが一対の電極として作用できる。なお、図1とは反対に、一方の導電部3aにアース線が接続され、他方の導電部3bに電源が接続されていても良い。
この濾過材1は一方の表面から順に多孔シート4a、導電部3a、厚さが50μm以下の繊維集合体2、導電部3b、多孔シート4bの順に配列している。より具体的には、図2に示すように、濾過材1は導電部30a、30bを両面に有する厚さが50μm以下の繊維集合体20の両面に、多孔シート40a、40bが積層された構造を有する。このように、繊維集合体20は厚さが50μm以下であるため、導電部30a、30bを電極として作用させた時の導電部間の距離が短く、低電圧でも繊維集合体20の誘電分極量を多くすることができるため、電池や商用電源をそのまま使用することができ、小型化することができる。つまり、150V以下の電圧を印加しても、繊維集合体20の誘電分極量を多くすることができるため、小型化することができる。また、導電部30a、30bを電極として作用させた時の導電部間距離が短く、電界強度を強くすることができるため、繊維集合体20の誘電分極量を多くすることができるため、十分な捕集性能を発揮できる。繊維集合体20の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。また、繊維集合体20が薄く、襞折数を多くすることができるため、濾過面積を増加させることができ、捕集性能に優れている。繊維集合体の好ましい厚さは30μm以下であり、より好ましい厚さは20μm以下である。なお、導電部間の絶縁性に優れているように、繊維集合体の厚さは2μm以上であるのが好ましい。本発明における「厚さ」はJIS B 7502に規定された方法により測定した値、つまり、5N荷重時の外側マイクロメーターにより測定された値を意味する。
このような繊維集合体20を構成する繊維は平均繊維径が1μm以下であるのが好ましい。このような平均繊維径であることによって、表面積が広く、物理的捕集性及び静電気的捕集性に優れているためである。より好ましい平均繊維径は0.8μm以下であり、更に好ましい平均繊維径は0.5μm以下である。他方、平均繊維径の下限は0.01μm程度であるのが好ましい。本発明における「平均繊維径」は、厚さ方向断面における電子顕微鏡写真をもとに100ヶ所の繊維径を測定し、その繊維径を算術平均した値をいう。なお、繊維の横断面形状が非円形である場合には、横断面積と同じ面積をもつ円の直径を繊維径とみなす。
なお、繊維集合体20の繊維構成材料は、導電部間に形成される電界によって誘電分極できる絶縁性材料からなれば良く、特に限定するものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン12、ナイロン−4,6などのナイロン系、アラミド、ポリベンズイミダゾール、ポリビニルアルコール、セルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロースブチレート、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル、ポリ(ビス−(2−(2−メトキシ−エトキシエトキシ))ホスファゼン)(poly(bis-(2-(2-methoxy-ethoxyethoxy))phosphazene);MEEP)、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミド(PEI)、ポリこはく酸エチレン(poly(ethylenesuccinate))、ポリアニリン、ポリエチレンサルファイド、ポリオキシメチレン−オリゴ−オキシエチレン(poly(oxymethylene-oligo-oxyethylene))、SBS共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンオキサイド、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリD,L−乳酸−グリコール酸共重合体、ポリアリレート、ポリプロピレンフマラート(poly(propylene fumalates))、ポリカプロラクトンなどの生分解性高分子、ポリペプチド、タンパク質などのバイオポリマー、コールタールピッチ、石油ピッチなどのピッチ系などを挙げることができる。或いは、これらの共重合体及び混合物であることもできる。また、石英ガラスなどの無機物であることもできる。
このような繊維集合体20の目付は特に限定するものではないが、導電部間に十分な量の繊維が存在して電気絶縁性及び誘電分極量が多いように、目付は(d×D/1000)g/m[dは繊維構成材料の密度(単位:g/cm)、Dは平均繊維径(単位:nm)をそれぞれ意味する]以上であるのが好ましい。より好ましくは(1.5d×D/1000)g/m以上である。なお、繊維集合体20の目付の上限は繊維集合体20の厚さが50μm以下である目付であり、特に限定するものではない。例えば、繊維構成材料の密度が1g/cmで、平均繊維径が1μmである場合には、1g/m以上の目付であるのが好ましく、1.5g/m以上であるのがより好ましい。この「目付」はJIS P 8124(紙及び板紙−坪量測定方法)に規定する方法に基いて得られる坪量をいう。
この繊維集合体20の目付に関する式は次のようにして算出した。目付とは1mあたりにおける質量であるため、完全な絶縁性を想定し、1mあたりD(nm)の厚さの膜を、密度がd(g/cm)の樹脂から作製した場合を考えると、1×1×(D×10−9)×(d/10−6)=d×D/1000(g)の樹脂が必要となる。本発明においては、繊維集合体によって絶縁性を有する必要があるため、密度がd(g/cm)の樹脂からなる、横断面が円形の繊維[平均繊維径:D(nm)]を1層隙間なく配置し、厚さをD(nm)の膜状として、完全な絶縁性を確保しようとした場合、1mあたり、(0.5×D×10−9π×1×{1/(D×10−9)}×(d/10−6)=0.785d×D/1000(g)で十分である。しかしながら、本発明のような繊維集合体の場合、1層隙間なく配置することは困難で、実際には繊維同士が重なった状態にあるため、十分な絶縁性を確保するためには、前記目付よりも多い、d×D/1000(g/m)以上の目付であれば、絶縁性及び誘電分極可能であることを本発明者らは見出したのである。
なお、繊維集合体が密度の点で異なる2種類以上の材料から構成されている場合には平均密度をいう。例えば、各材料成分1、2、3、・・・nのそれぞれ密度がd1、d2、d3、・・・dnであり、それぞれの繊維の質量分率がX1、X2、X3、・・・Xnである場合、繊維集合体の密度は次の式から算出される平均密度(d)を意味する。
d=d1X1+d2X2+d3X3+・・・+dnXn
このような繊維集合体20は厚さが50μm以下である限り、どのようにして製造したものであっても良いが、静電紡糸法によって紡糸された繊維の集合体からなるのが好ましい。静電紡糸法によって紡糸された繊維は繊維径が細いため表面積が広く、物理的捕集性及び静電気的捕集性に優れている。また、繊維径が揃っているとともに、繊維が均一に分散しており、繊維集合体20の平均孔径が小さいため、導電部間の電気絶縁性にも優れ、また、両導電部間の距離が均一で、電界を強くすることができ、誘電分極量を多くすることができるため、この点からも捕集性能に優れている。なお、静電紡糸法により紡糸して製造した場合、繊維は通常、連続した繊維である。このように連続した極細繊維であると、取り扱い時に繊維の脱落が生じにくいため好適である。この静電紡糸法は従来から公知の方法であり、紡糸溶液に電界を作用させることによって延伸し、紡糸溶液を繊維化させる紡糸方法であり、繊維集合体20は静電紡糸法により紡糸した繊維を直接、捕集体上に集積させることによって製造することができる。
このような繊維集合体20の両面には導電部30a、30bを有しているが、この導電部30a、30bは、例えば、蒸着、スパッタリング、導電性ペーストコーティング、などの方法により繊維集合体20に付与することができる。これらの中でも、繊維集合体20の空隙を閉塞して濾過性能を低下させることがないように、蒸着又はスパッタリングにより導電部30a、30bを形成するのが好ましい。
この導電部30a、30bは、繊維集合体20の両面全面、つまり繊維集合体20の表裏面を構成する繊維表面全体であってもよいし、外部から電圧を印加できる構造であれば一部に有していても良い。例えば、格子状や網目状でもよいしあるいは見掛上、直径1mm程度の大きさの導電部が点状に分散した状態にあっても良い。このような導電部30a、30bは、導電部間の電界による誘電分極の作用によって、塵埃等の捕集性に優れているように、繊維集合体20が空隙のない平滑な表面をもつシートであると仮定した見掛上の面積に対して、20%以上を占めているのが好ましく、50%以上を占めているのがより好ましい。
なお、一方の導電部30aと他方の導電部30bとは、占有面積、導電性の程度、及び/又は導電性の付与方法の点で異なっていても良い。
本発明における「導電部」とは、測定端子2点間で測定した抵抗値が1MΩ以下である部分を意味し、1kΩ以下であるのがより好ましい。なお、測定端子間距離は1mm以上(好ましくは10mm以下)である。
図2の濾過材1においては、上述のような繊維集合体20の両面に多孔シート40a、40bを備えている。そのため、厚さが50μm以下と一般的に強度の低い繊維集合体20であっても、繊維集合体20の形態を維持して、濾過性能を発揮することができる。また、繊維集合体20を損傷することなく、取り扱ったり、後加工(例えば、襞折加工)を実施することができる。
この多孔シート40a、40bとしては、繊維集合体20の濾過性能を損なうことなく、強度を付与できるものであれば良く、特に限定するものではないが、例えば、織物、編物、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、流体流絡合不織布、湿式不織布、ネットなどを挙げることができる。このような多孔シート40a、40bは繊維集合体20とどのようにして積層しても良いが、例えば、多孔シート40a、40bに接着剤を塗布して繊維集合体20と貼り合わせる方法、超音波で接着する方法、粒子状又は繊維状のホットメルト樹脂を多孔シート40a、40b又は繊維集合体20に付与し、熱接着する方法等を挙げることができる。
なお、図2においては、繊維集合体20の両面に多孔シート40a、40bを有する態様について図示しているが、繊維集合体20の両面に多孔シートを有する必要はなく、片面のみに多孔シートを有していても良い。また、繊維集合体20のみに導電部が付与されているが、多孔シートにも導電部が付与されていてもよい。これによりアース線及び/又は電源と確実に導通をとることができる。
別の濾過材について、図3をもとに説明する。図3の濾過材1は、厚さが50μm以下の繊維集合体21の両面に、片面に導電部31a、31bをそれぞれ有する2つの多孔シート41a、41bが、多孔シート41a、41bの導電部31a、31bを有する面が繊維集合体21に当接するように積層された構造を有する。このように、繊維集合体21は厚さが50μm以下であるため、導電部31a、31bを電極として作用させた時の導電部間の距離が短く、低電圧でも繊維集合体21の誘電分極量を多くすることができるため、電池や商用電源そのまま使用することができ、小型化することができる。つまり、150V以下の電圧を印加しても、繊維集合体20の誘電分極量を多くすることができるため、小型化することができる。また、導電部31a、31bを電極として作用させた時の導電部間の距離が短く、電界強度を強くすることができるため繊維集合体21の誘電分極量を多くすることができるため、十分な捕集性能を発揮できる。また、繊維集合体21の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。更に、繊維集合体21が薄いため襞折数を多くすることができ、濾過面積を増加させることができる。
また、図3の態様においては、多孔シート41a、41bがそれぞれ導電部31a、31bを有しており、繊維集合体21が導電部を有していないため、非常に薄い繊維集合体21であることができ、前記効果に非常に優れていることができる。例えば、一方の多孔シート41aの表面に導電部31aを形成した後に、多孔シート41aの導電部31aを静電紡糸法における一方の電極として使用したり、導電性支持体上に、多孔シート41aの導電部側が紡糸溶液供給側と対向するように多孔シート41aを載置して、導電部31aを静電紡糸法における一方の擬似電極として使用することによって、導電部上に非常に薄い繊維集合体21を形成することができるため、前記効果に非常に優れている。なお、多孔シート41a、41bの導電部31a、31bは、図2における繊維集合体と同様に、多孔シート41a、41bの片面の全面に有する必要はなく、一部にのみ有していても良い。
図3においては、導電部のない繊維集合体21と、導電部31a、31bを有する2つの多孔シート41a、41bとから構成されていること以外は、図2の濾過材と全く同様である。つまり、繊維集合体21の好ましい厚さ、平均繊維径、繊維構成材料、目付、製造方法、及び多孔シートの種類、導電部の形成方法、繊維集合体と多孔シートとの積層方法等については、図2の濾過材と全く同様である。
別の濾過材について、図4をもとに説明する。図4の濾過材1は、片面に導電部32bを有する厚さが50μm以下の繊維集合体22の、導電部32bを有する面側に導電部を有しない多孔シート42bを備えているとともに、繊維集合体22の導電部32bを有する面と反対面である導電部を有しない面に、片面に導電部32aを有する多孔シート42aの導電部32aを有する面が当接した状態で積層された構造を有する。このように、繊維集合体22は厚さが50μm以下であるため、導電部32a、32bを電極として作用させた時の導電部間の距離が短く、低電圧でも繊維集合体22の誘電分極量を多くすることができるため、電池や商用電源そのまま使用することができ、小型化することができる。つまり、150V以下の電圧を印加しても、繊維集合体20の誘電分極量を多くすることができるため、小型化することができる。また、導電部32a、32bを電極として作用させた時の導電部間の距離が短く、電界強度を強くすることができるため、繊維集合体22の誘電分極量を多くすることができ、十分な捕集性能を発揮できる。また、繊維集合体の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。更に、繊維集合体22は薄いため襞折数を多くすることができ、濾過面積を増加させることができる。
なお、図4の態様においては、繊維集合体22の導電部32bを有する面側に導電部を有しない多孔シート42bを備えているが、このような多孔シート42bを備えている必要はない。また、繊維集合体22及び/又は多孔シート42aの導電部32a、32bは、図2における繊維集合体と同様に、繊維集合体22及び/又は多孔シート42aの片面の全面に有する必要はなく、一部にのみ有していても良い。
図4においては、片面に導電部32bを有する繊維集合体22と、片面に導電部32aを有する多孔シート42aとを使用していること以外は、図2の濾過材と全く同様である。つまり、繊維集合体22の好ましい厚さ、平均繊維径、繊維構成材料、目付、製造方法、及び多孔シート42a、42bの種類、導電部32a、32bの形成方法、繊維集合体と多孔シートとの積層方法等については、図2の濾過材と全く同様である。
以上、図2〜図4をもとに本発明の誘電フィルタを構成する濾過材について説明したが、いずれの態様においても、多孔シートの導電部は多孔シートの表面だけではなく、厚さ方向を含む全体が導電性を有するもの(例えば、多孔シートが炭素繊維などの導電性繊維からなる)であっても良い。このように多孔シート全体が導電性を有する場合、アース線及び/又は電源と確実な導通を取ることができる。また、いずれの態様においても、繊維集合体と多孔シートが積層された濾過材を複数組積層して用い、濾過性能を更に高めることもできる。なお、いずれの態様においても、導電部に絶縁性樹脂溶液を含浸や塗布するなどして絶縁性樹脂で被覆したり、導電部にスパッタリングにより無機膜を形成し、導電部に絶縁性を付与することができる。このように導電部に絶縁性を付与することにより、水分や導電性粒子等による導電部間の短絡を効果的に防止することができる。
本発明の誘電フィルタは上述のような濾過材をシート(平板)状態で備えていても良いし、ジグザグ状に襞折り加工した状態で備えていても良いし、筒状に巻回した状態で備えていても良いし、或いは袋状態で備えていても良い。特に、本発明においては、薄い繊維集合体を備えており、濾過材自体も薄いため、襞折り加工して襞折数を多くすることができるため、濾過面積が広く、濾過寿命を長くできる。
本発明の誘電フィルタは小型であることができ、また低電圧であっても誘電分極量が多く、十分な捕集性能を発揮するものであるため、空気清浄用誘電フィルタ用途以外に、マスク用誘電フィルタ、絶縁油の誘電フィルタなどとして使用できるものである。
本発明の誘電フィルタは前述の通り、繊維集合体の厚さが薄く、両導電部を一対の電極として作用させた時の導電部間の距離が短いため、低電圧でも繊維集合体の誘電分極量を多くすることができるため、電池や商用電源をそのまま使用することができる。つまり、150V以下の電圧を印加して使用しても、電界強度を強くすることができ、繊維集合体の誘電分極量を多くすることができるため、十分な捕集性能を発揮できる。また、繊維集合体の厚さが薄いため圧力損失の低いものである。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
金を両面よりスパッタリングし、繊維表面全体に導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布(=多孔シート、目付:50g/m、厚さ:0.22mm)を2枚用意した。この多孔シートの表裏間に導通があることが導通テスターにより確認された。
他方、重量平均分子量が約50万のポリアクリロニトリルホモポリマー(密度:1.15g/cm)をジメチルホルムアミドに溶かして濃度10.5重量%溶液を作成し、静電紡糸溶液とした。
静電紡糸装置として、導電性をもたせたポリテトラフルオロエチレンで表面をコーティングした、直径20cmのアースされた金属ロールを捕集体兼電極とし、内径0.4mmの金属製注射針を電極とするものを準備した。前記注射針は先端がロール表面から10cm離して設置し、注射針は静電紡糸溶液を供給できるように、ポリ4フッ化エチレンパイプを介して注射器と接続した。
次いで、前記導電部を形成したスパンボンド不織布を金属ロール表面上に設置し、金属ロールの幅方向端部をテープで止めた後、相対湿度25%の環境下、注射針から静電紡糸溶液を1cc/時間の量で押し出しながら、注射針に16kVの直流高電圧を印加し、同時に金属ロールを一定速度(0.2回転/秒)で回転させて、前記導電部を形成したスパンボンド不織布上に、平均繊維径が0.4μmの極細連続繊維を集積させ、目付が0.5g/mの繊維集合体(厚さ:約4μm)を形成し、スパンボンド不織布−繊維集合体積層体を形成した。なお、静電紡糸溶液を注射針から押し出す際には、注射針を一定速度(1cm/秒)で金属ロールの回転方向に対して、直角方向に往復移動(往復幅:20cm)させた。
その後、もう1枚の前記導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布にスプレー式アクリルゴム系接着剤(プラスステーショナリー株式会社製、ツリーズスプレーグルー)を塗布した後、前記スパンボンド不織布−繊維集合体積層体を、繊維集合体面を介してポリエステルスパンボンド不織布を重ね合わせ、ゴムローラーで軽く押さえることによって接着し、片面から順に、導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布、繊維集合体、導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の両側に位置する一方の導電部の端部にアース線を接続するとともに、他方の導電部の端部に直流電源を接続し、本発明の誘電フィルタを製造した。
(実施例2)
実施例1と全く同様にしてスパンボンド不織布−繊維集合体積層体を製造した後、繊維集合体の表面に金をスパッタリングし、繊維集合体の片面における繊維表面全体に導電部を形成した。
次いで、導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布(目付:50g/m、厚さ:0.22mm)にスプレー式アクリルゴム系接着剤(プラスステーショナリー株式会社製、ツリーズスプレーグルー)を塗布した後、前記スパンボンド不織布−繊維集合体積層体を、繊維集合体導電部形成面を介して導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布に重ね合わせ、ゴムローラーで軽く押さえることによって接着し、片面から順に、導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布、片面に導電部を形成した繊維集合体、導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材のポリエステルスパンボンド不織布の導電部の端部にアースを接続するとともに、繊維集合体の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を挿入するとともに直流電源を接続し、本発明の誘電フィルタを製造した。
(実施例3)
実施例1と同じ静電紡糸装置を用い、スパンボンド不織布を金属ロール表面上に設置することなく、直接ロール表面に平均繊維径が0.4μmの極細連続繊維を集積させて、目付が4g/mの繊維集合体(厚さ:20μm)を形成した。
次いで、前記繊維集合体の両面に、金をスパッタリングし、両面における繊維表面全体に導電部を形成した繊維集合体を製造した。
そして、導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布(目付:50g/m、厚さ:0.22mm)を2枚用意し、この2枚のスパンボンド不織布にスプレー式アクリルゴム系接着剤(プラスステーショナリー株式会社製、ツリーズスプレーグルー)を塗布した後、前記繊維集合体の両面にポリエステルスパンボンド不織布を重ね合わせ、ゴムローラーで軽く押さえることによって接着し、片面から順に、ポリエステルスパンボンド不織布、両面に導電部を形成した繊維集合体、ポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の一方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともにアースを接続し、繊維集合体の他方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触するとともに直流電源を接続して、本発明の誘電フィルタを製造した。
(実施例4)
静電紡糸溶液を構成するポリマーとして、アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体(密度:1.15g/cm)を用いたこと、及びポリマー溶液濃度を20重量%としたこと以外は実施例3と同様にして、平均繊維径が0.8μmの極細連続繊維からなる、目付が2g/mの繊維集合体(厚さ:13μm)を形成した。
次いで、実施例3と同様にして、片面から順に、ポリエステルスパンボンド不織布、両面に導電部を形成した繊維集合体、ポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の一方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともにアースを接続し、繊維集合体の他方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともに直流電源を接続して、本発明の誘電フィルタを製造した。
(実施例5)
静電紡糸溶液を構成するポリマーとして、重合度1000の部分けん化ポリビニルアルコール(密度:1.13g/cm)を用いたこと、相対湿度が55%の環境下で実施したこと、及び静電紡糸溶液の押し出し量を0.3cc/時間としたこと以外は実施例3と同様にして、平均繊維径が0.15μmの極細連続繊維からなる、目付が1g/mの繊維集合体(厚さ:9μm)を形成した。
次いで、実施例3と同様にして、片面から順に、ポリエステルスパンボンド不織布、両面に導電部を形成した繊維集合体、ポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の一方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともにアースを接続し、繊維集合体の他方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともに直流電源を接続して、本発明の誘電フィルタを製造した。
(比較例1)
極細繊維の集積時間を長くしたこと以外は実施例4と同様にして、平均繊維径が0.8μmの極細連続繊維からなる、目付が12g/mの繊維集合体(厚さ:65μm)を形成した。
次いで、実施例3と同様にして、片面から順に、ポリエステルスパンボンド不織布、両面に導電部を形成した繊維集合体、ポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の一方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともにアースを接続し、繊維集合体の他方の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触するとともに直流電源を接続して、誘電フィルタを製造した。
(比較例2)
アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体(密度:1.15g/cm)をジメチルホルムアミドに溶かして濃度20重量%溶液を作成し、静電紡糸溶液とした。
実施例1と同じ静電紡糸装置を用い、スパンボンド不織布を金属ロール表面上に設置することなく、直接ロール表面に平均繊維径が0.8μmの極細連続繊維を集積させ、目付が2g/mの繊維集合体(厚さ:13μm)を形成した。
次いで、前記繊維集合体の片面に金をスパッタリングし、片面における繊維表面全体に導電部を形成した繊維集合体を製造した。
他方、ポリエステルスパンボンド不織布(=多孔シート、目付:50g/m、厚さ:0.22mm)を2枚用意し、1枚は金を片面にスパッタリングし、片面における繊維表面全体に導電部を形成させ、もう1枚は導電部を形成しなかった。
そして、導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布にスプレー式アクリルゴム系接着剤(プラスステーショナリー株式会社製、ツリーズスプレーグルー)を塗布し、また、導電部を片面に形成したポリエステルスパンボンド不織布の導電部を形成していない面にスプレー式アクリルゴム系接着剤(プラスステーショナリー株式会社製、ツリーズスプレーグルー)を塗布した。その後、前記繊維集合体の両面にポリエステルスパンボンド不織布を重ね合わせ、ゴムローラーで軽く押さえることによって接着し、片面から順に、片面に導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布、片面に導電部を形成した繊維集合体(繊維集合体の導電部を形成していない面が、導電部を形成したポリエステルスパンボンド不織布の導電部を形成していない面と当接)、ポリエステルスパンボンド不織布からなる濾過材を製造した。
この濾過材の繊維集合体の導電部と導電部を形成していないポリエステルスパンボンド不織布との間の端部にアルミ箔を接触させるとともに直流電源を接続し、導電部を形成したスパンボンド不織布の導電部にアースを接続して、誘電フィルタを製造した。
(捕集性能の評価)
1.5V、5V、15Vの直流電圧又は100V/50Hz商用電源(100Vコンセントから直接接続)を用いて、電圧を一対の導電部(電極)に印加した状態で、風速5.3cm/秒で、中位径0.3μmの大気塵を、各誘電フィルタに負荷した時の、濾過効率と圧力損失を測定した。この結果は表1に示す通りであった。また、Q値も併せて表1に示す。このQ値は次の式から算出される値であり、この値が大きければ大きいほど、圧力損失あたりの捕集性能に優れていることを表す。また、印加電圧の増加にしたがってQ値の上昇の大きいもの程、誘電効果に優れていることを表す。
Q値=−100Ln(1−E/100)/Pd
式中、Eは濾過効率を表し、Pdは圧力損失をそれぞれ表す。
Figure 2007268405
#:1段目が濾過効率を表し、2段目がQ値を表す
*:未測定
表1の実施例4と比較例1〜2との比較から明らかなように、本発明の誘電フィルタは誘電効果が高いため、濾過効率が高く、圧力損失の低いものであることがわかった。また、実施例1〜3の比較から、繊維集合体に両導電部を形成していると、高い誘電効果を得ることができ、より捕集性能に優れるものであることがわかった。
本発明の誘電フィルタの模式的断面図 誘電フィルタを構成する濾過材の各構成材料を分離した図 別の誘電フィルタを構成する濾過材の各構成材料を分離した図 更に別の誘電フィルタを構成する濾過材の各構成材料を分離した図
符号の説明
1 濾過材
2、20、21、22 繊維集合体
3a、3b、30a、30b、31a、31b、32a、32b 導電部
4a、4b、40a、40b、41a、41b、42a、42b 多孔シート

Claims (7)

  1. 両面ともに少なくとも一部に導電部を有する、厚さが50μm以下の繊維集合体と、繊維集合体の少なくとも片面に位置する多孔シートとを有する濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。
  2. 厚さが50μm以下の繊維集合体と、片面の少なくとも一部に導電部を有する2つの多孔シートとを有し、繊維集合体の両面に、前記多孔シートの導電部を有する面が当接した濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。
  3. 片面の少なくとも一部に導電部を有する、厚さが50μm以下の繊維集合体と、片面の少なくとも一部に導電部を有する多孔シートとを有し、多孔シートの導電部を有する面が繊維集合体の導電部を有する面と反対面に当接した濾過材を備えており、前記濾過材の両導電部が一対の電極として作用することを特徴とする誘電フィルタ。
  4. 繊維集合体を構成する繊維の平均繊維径が1μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の誘電フィルタ。
  5. 繊維集合体の目付が(d×D/1000)g/m[dは繊維構成材料の密度(単位:g/cm)、Dは平均繊維径(単位:nm)をそれぞれ意味する]以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の誘電フィルタ。
  6. 繊維集合体が静電紡糸法によって紡糸された繊維からなることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誘電フィルタ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の誘電フィルタの一対の電極に対して、150V以下の電圧を印加することを特徴とする誘電フィルタの使用方法。
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