JP2007267838A - 無針注射器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚の所定の層に対して、簡単かつ確実に薬剤を注入することができる無針注射器具を提供すること。
【解決手段】充填された液体を高圧で射出する無針注射器4と、無針注射器4を移動可能に支持するベース部材2と、ベース部材2に取り付けられると共に皮膚を変形させる皮膚変形部材3と、を備え、皮膚変形部材3により変形させた皮膚に無針注射器4を接近させ、その変形された皮膚に対して液体を高圧で射出して注入するよう構成した。
【選択図】図8

Description

本発明は、皮膚の表面から薬液を進入させて所定部位(例えば真皮)に注入する無針注射器具に関する。
真皮は、表皮や皮下組織と比較すると毛細血管の密度が高く、またリンパ末端が存在するため、特に直接注入された薬剤は、血管あるいはリンパ管に移行し、体液中に吸収される吸収速度が速いことが知られている。特に、真皮では、ホルモン、抗体医薬品、サイトカインなどの高分子物質を用いた薬剤を効率よく血液に吸収させることができる。また、真皮は効率の良い免疫の場であることが知られており、ワクチンの投与量を節約したり、弱いワクチンの感作を増強することができる。
また、真皮は、成人の人間では体表面(角質層の表面)から略一定の深さに存在することが知られている。このことは、言い換えれば、真皮に薬剤を注入する場合には、これらの人間に対しては、体表面から略一定の深さに薬剤を注入すればよいことを意味している。
一般に、真皮の幅は、体表面に対して垂直方向を基準とすると、1mm〜4mm(平均値は1mm〜2mm)程度であり、また、図26の一般的な皮膚構造の断面図に示すように、真皮Dは、角質層SCを含んだ幅0.06mm〜0.1mm程度の表皮Eと、皮下組織Sとの間に挟まれるようにして皮膚内に存在する。
従って、表皮と皮下組織の間に存在する真皮に、薬剤を確実に注入することは難しく、薬剤が誤って皮下組織等に注入されてしまうと、その薬剤を効率よく血液に吸収させることができないという問題が生じる。
近年、例えば、前述した高分子医薬品を持続的に若しくはワンショットで真皮をターゲットとして投与することが試みられているが、このような場合、特に上述した問題が顕著になる。
ここで、皮膚内に存在する特定の層に薬剤を注入するために、皮膚内に挿入される穿刺針の深さ(挿入深さ)を所定の長さに規定し、体表面に対して垂直方向から穿刺針を皮膚内に挿入する薬液注入装置が知られている(特許文献1)。また、体表面に対して微小な開口穴を有するノズルを垂直に設定し、そのノズルから薬剤を高圧で噴射させて皮膚内に注入する無針皮下注射器も知られている(特許文献2)。
特開2005−87519号公報 特開昭63−315063号公報
しかし、特許文献1に記載された薬液注入装置では、体表面に対して垂直方向から穿刺針が皮膚内に挿入される構成が採用されている。この場合、穿刺針を穿刺しようとすると、皮膚全体が弾性的に窪んで穿刺されず、また穿刺されても針先が真皮まで達しないことがある。
また、真皮に対して垂直に穿刺針が挿入されると、真皮内における穿刺針の深さ(挿入深さ)が短くなり、例えば外部から何らかの衝撃等が加えられたような場合には、薬剤注入中の穿刺針が真皮から抜けてしまうという問題が生じてしまう。
更に、特許文献1に記載された薬液注入装置を用いた場合には、真皮において、真皮の表面(表皮と真皮の境目)に形成された穿刺針の挿入口から、穿刺針の先端にある薬剤放出口までの距離が短くなり、薬剤放出口から真皮に注入された薬剤が、挿入口から真皮の外(表皮)へ漏れてしまうという問題も生じてしまう。
また、特許文献2に記載された無針皮下注射器では、ノズルから高圧噴射された薬剤が皮膚の表皮、真皮等の層に対して垂直方向に進入する構成が採用されている。この場合、真皮に薬剤を注入すると、真皮が薄い層であるために効率よく薬剤を注入することが難しいという問題が生じてしまう。
本発明の目的は、上述の問題点を考慮し、皮膚の所定の層に簡単かつ確実に薬剤を注入することができる無針注射器具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
(1)皮膚を変形させる皮膚変形部材と、
前記皮膚変形部材によって変形された皮膚に対して液体を高圧で射出し、当該液体を前記皮膚に注入する無針注射器と、
を備えたことを特徴とする無針注射器具。
(2)前記皮膚変形部材は、皮膚に固定される2以上の平面を有し、当該2以上の平面によって段差部を形成するように皮膚を変形させること
を特徴とする上記(1)に記載の無針注射器具。
(3)前記無針注射器は、前記液体を前記皮膚変形部材の前記2以上の平面の何れかと略平行に射出し、前記段差部に注入するよう構成したこと
を特徴とする上記(2)に記載の無針注射器具。
(4)充填された液体を高圧で射出する無針注射器と、
前記無針注射器を移動可能に支持するベース部材と、
前記ベース部材に取り付けられると共に皮膚を変形させる皮膚変形部材と、を備え、
前記無針注射器を移動させて前記皮膚変形部材により変形された皮膚に接近させ、当該変形された皮膚に対して液体を高圧で射出して注入するよう構成したこと
を特徴とする無針注射器具。
(5)前記無針注射器は、前記ベース部に移動可能に支持されるスライド部材と、前記スライド部材に着脱可能に装着される注射器本体とを備えること
を特徴とする上記(4)に記載の無針注射器具。
(6)前記皮膚変形部材は、前記ベース部材に回動可能に支持されると共に皮膚に固定される平面を有する第1の平板部と、
前記第1の平板部に第1のヒンジ部を介して接続されると共に皮膚に固定される平面を有する連結部と、
前記連結部に第2のヒンジ部を介して接続されると共に皮膚に固定される平面を有する第2の平板部と、を備え、
前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させることにより、前記第1の平板部と前記第2の平板部との間に段差部を形成するように皮膚を変形させること
を特徴とする上記(4)に記載の無針注射器具。
(7)前記第1のヒンジ部を、前記第1の平板部と前記連結部との接続部分に下方に開放するV字溝を形成することにより設けると共に、前記第2のヒンジ部を、前記第2の平板部と前記連結部との接続部分に上方に開放するV字溝を形成することにより設けたこと
を特徴とする上記(6)に記載の無針注射器具。
(8)前記第2の平板部を前記第1の平板部側に押圧することにより、前記第1の平板部を上方に回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
を特徴とする上記(6)に記載の無針注射器具。
(9)前記第1の平板部を上方に付勢するばね部材を設け、
前記ばね部材のばね力により前記第1の平板部を回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
を特徴とする上記(6)に記載の無針注射器具。
(10)前記第1の平板部と前記ベース部材とのどちらか一方に磁石部を設けると共に、他方に前記磁石部に引き合う磁性部を設け、
前記磁石部と前記磁性部との間に働く磁力により前記第1の平板部を回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
を特徴とする上記(6)に記載の無針注射器具。
(11)皮膚に固定される平面を有する位置決め部と、
前記位置決め部にヒンジ部を介して回動可能に接続されると共に皮膚に固定される平面を有する連結部と、
前記連結部と一体に構成されると共に、前記連結部の皮膚に固定される平面に射出口を設けた無針注射器と、を備え、
前記無針注射器の姿勢を変更し、前記位置決め部に対して前記連結部を回動させることにより、前記位置決め部及び前記連結部に固定された皮膚を隆起させ、前記射出口から液体を高圧で射出して前記隆起させた皮膚に注入するよう構成したこと
を特徴とする無針注射器具。
(12)前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた際に、前記連結部の皮膚に固定される平面が前記位置決め部の皮膚に固定される平面に対して略直交すること
を特徴とする上記(11)に記載の無針注射器具。
(13)前記位置決め部及び前記無針注射器の一方に係合突部を設けると共に、他方に前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた際に前記係合突部に係合される係合凹部を設け、
前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた状態を維持するよう構成したこと
を特徴とする上記(11)に記載の無針注射器具。
本発明によれば、皮膚の所定部位に対して、薬剤を簡単かつ確実に注入することができる。
以下、本発明の無針注射器具を実施するための最良の形態について、図1〜図25を参照して説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
まず、本発明の無針注射器具の第1の実施の形態について説明する。
図1〜図8は本発明の無針注射器具の第1の実施の形態を示すものであり、図1は外観斜視図、図2は分解斜視図、図3は図2に示すベース部材のA−A線断面図、図4は皮膚変形部材を折り曲げ変形させた状態を示す説明図、図5は皮膚変形部材に取り付ける粘着部材を示す説明図、図6は無針注射器の斜視図、図7は図6に示す無針注射器の内部を模式的に表した断面図、図8(a)〜(c)は図1に示す無針注射器具の使用方法を説明するための断面図である。また、図9は図1に示す無針注射器具の変形例を表す外観斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明の無針注射器具の第1の実施の形態を示す無針注射器具1は、ベース部材2と、ベース部材2に回動可能に取り付けられる皮膚変形部材3と、ベース部材2にスライド移動可能に支持される無針注射器4等を備えて構成されている。なお、皮膚変形部材3が固定される体表面Fの下方には、角質層SC、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、層状に配列されている(図8(a)〜(c)等を参照)。
無針注射器具1のベース部材2は、全体的に細長の筐体をなしており、皮膚変形部材3が回動可能に取り付けられる回動規制部21と、この回動規制部21に連続して無針注射器4を移動可能に支持する支持台部22等から構成されている。このベース部材2には、回動規制部21と支持台部22とに連続して長手方向に延在された収納部2aが設けられており、この収納部2aは下面側に開口されている。
ベース部材2の回動規制部21は、横長の筐体をなしており、短辺の一方の側面21aが支持台部22に連続されている。この回動規制部21の長辺の両側面には、水平方向に貫通する軸受孔211,211(図2等において片方のみを示す)が設けられている。回動規制部21の軸受孔211,211は、支持台部22と反対側の下部に互いに対向するように配置されており、これら軸受孔211,211にはヒンジ軸61が挿通される。
図3に示すように、収納部2aの一部を構成する回動規制部21の内部には、皮膚変形部材3の後述する第1の平板部31の回動を係止する係止部の一具体例を示す係止斜面212が設けられている。また、回動規制部21の支持台部22に連続する側面21aは、係止斜面212に対して直交するように傾斜されており、この側面21aには無針注射器4が当接される。
図2等に示すように、ベース部材2の支持台部22は、回動規制部21と同様に横長の筐体をなしており、上面22aが回動規制部21の係止斜面212に平行な斜面とされている。この支持台部22の上面22aは、回動規制部21の側面21aに直交して連続されている。そして、回動規制部21の側面21aから支持台部22の上面22aにかけて開口窓23が設けられており、この開口窓23には、無針注射器4の後述するノズル44が挿入される。
支持台部22の長辺の両側面には、無針注射器4の移動を案内するための第1のガイド溝221,221(図2等において片方のみを示す)が設けられている。この第1のガイド溝221は、支持台部22の上面22aに平行となるように傾斜して延在されており、無針注射器4を支持台部22の上面22aに沿って案内するようになっている。
また、支持台部22の回動規制部21と反対側の側面には、皮膚変形部材3の後述する第2の平板部32の移動を係止するロックピン222が設けられている。このロックピン222は略L字をなしており、軸部222aと、この軸部222aに連続する係止アーム222bとから形成されている。
ロックピン222の軸部222aは、支持台部22に回転可能に取り付けられていると共に、任意の位置で固定可能とされている。この軸部222aを回転させて係止アーム222bの先端を下方に向けることにより、係止アーム222bが皮膚変形部材3の第2の平板部32に係合される。
図3等に示すように、収納部2aの一部を構成する支持台部22の内部には、皮膚変形部材3の第2の平板部32の移動を案内するための第2のガイド溝223,223(図3等において片方のみを示す)が設けられている。この第2のガイド溝223は、水平方向に延在されており、これにより、皮膚変形部材3の第2の平板部32が水平方向に案内されるようになっている。
ベース部材2の収納部2aに配置される皮膚変形部材3は、細長の長方形をなす板体とされていて、回動規制部21に回動可能に取り付けられる第1の平板部31と、支持台部22の第2のガイド溝223,223に案内される第2の平板部32と、第1の平板部31と第2の平板部32とを連結する連結部33等から構成されている。
第1の平板部31の連結部33と反対側の端部には、一対の軸受片311,311が設けられており、これら軸受片311,311には、水平方向に貫通される軸受孔312,312が設けられている。そして、第1の平板部31の各軸受孔312及び回動規制部21の各軸受孔211にヒンジ軸61を挿通させることにより、第1の平板部31と回動規制部21とがヒンジ結合され、第1の平板部31が回動規制部21に回動可能に取り付けられている。
第2の平板部32の長辺の両側面の連結部33側には、ガイドピン321,321が設けられている。これらガイドピン321,321は、ベース部材2の支持台部22に設けた第2のガイド溝223,223にそれぞれ摺動可能に係合される。これにより、第2の平板部32は、第2のガイド溝223,223に案内されて水平方向に移動可能とされている。
なお、ガイドピン321を、その軸心を中心に回転可能に構成してもよい。この場合、ガイドピン321と第2のガイド溝223との摩擦抵抗を軽減させることができ、第2の平板部32をより円滑に移動させることができる。
また、第2の平板部32の連結部33と反対側の端部には、操作片322が設けられている。この操作片322は、第2の平板部32を水平方向に移動させる際、指を引っ掛けて操作し易くするために設けられたものであり、第2の平板部32の短辺に連続して上方に突出するように形成されている。また、操作片322は、第2の平板部32が回動規制部31側に移動された際に、ベース部材2に設けたロックピン222の係止アーム222bに係合され、これにより、第2の平板部32の移動が係止される。
第1の平板部31と連結部33との連結部分には、下方に開放するV字溝34が設けられており、これにより第1のヒンジ部35が形成されている。また、第2の平板部32と連結部33との連結部分には、上方に開放するV字溝36が設けられており、これにより第2のヒンジ部37が形成されている。
第1のヒンジ部35及び第2のヒンジ部37は、各平板部31,32よりも剛性が低く設定されている。そのため、皮膚変形部材3は、第1のヒンジ部35及び第2のヒンジ部37で折り曲げ変形可能とされている。即ち、皮膚変形部材3は、図4に示すように、水平方向に平行な状態の第2の平板部32に対して、連結部33が傾斜して立ち上がるように折り曲げ可能であると共に、その連結部33に対して第1の平板部31が略垂直になるように折り曲げ可能となっている。この際、連結部33は、その平面(上面及び下面)が回動規制部21の側面21aと平行となるように傾斜される共に、第1の平板部31は、その平面(上面及び下面)が回動規制部21の係止斜面212と平行となるように傾斜される。
また、連結部33には、上下面を貫通する貫通穴331が設けられている。この貫通穴331は、皮膚変形部材3を折り曲げ変形させた際に、無針注射器4のノズル44に対向される。そして、無針注射器4をスライド移動させることで、そのノズル44が貫通穴331に挿入される。
図5に示すように、皮膚変形部材3の下面には、皮膚変形部材3を体表面Fに接着固定するための粘着部材の一具体例を示す粘着フィルム65が貼り付けられている。この粘着フィルム65は、細長の長方形をなす貼付部651と、この貼付部651の長辺に連続する羽根部652,652とから形成されている。
粘着フィルム65の貼付部651は、幅方向の長さが皮膚変形部材3の幅方向の長さよりも短く設定されており、長手方向の長さが皮膚変形部材3の第1の平板部31側の先端部から連結部33を経て第2の平板部32の中途部まで対応する長さに設定されている。貼付部651の皮膚変形部材3の貫通穴331に対向する位置には、開口穴651aが設けられていて、皮膚変形部材3を体表面Fに接着した際に、貫通穴331から体表面Fが露出されるようになっている。
この粘着フィルム65は、貼付部651の全面において皮膚変形部材3に貼り付けられると共に、貼付部651及び羽根部652,652の全面において体表面Fに接着されるようになっている。即ち、粘着フィルム65は、羽根部652,652の皮膚変形部材3側の面に接着面を設けない構成となっている。
粘着フィルム65の材質としては、伸縮しないポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレン等を挙げることができるが、これに限定されるもではなく、ポリウレタンその他この種の粘着フィルムとして使用される各種の材質を用いることができるものである。また、粘着フィルム5の厚みとしては、1ミクロン〜30ミクロン程度が好ましいが、30ミクロンよりも厚い粘着フィルムであっても適用できるものである。
無針注射器4は、略四角形の中空の筐体をなすスライド筐体41を有している。このスライド筐体41は、ベース部材2の側面21aに対向される正面41aと、正面41a側から見て右側の側面を形成する右側面41bと、左側の側面を形成する左側面41cと、上面41dと、下面及び背面から構成されている。
スライド筐体41の左右の側面41b,41cには、下方に突出する一対のガイドレール42,42が設けられている。これらガイドレール42,42は、ベース部材2の第1のガイド溝221,221にそれぞれ摺動可能に係合される。これにより、スライド筐体41は、ベース部材2の支持台部22にスライド移動可能に支持されて、支持台部22の上面22a上をスライド移動するようになっている。
このスライド筐体41のスライド移動は、図示しないロック手段により、スライド筐体41が回動規制部21に最も離れた位置と、正面41aが回動規制部21の側面21aに当接する位置の2つの位置でロックされるようになっている。このようなロック手段としては、例えば、スライド筐体41の下面と支持台部22の上面22aの一方に凹部を設け、その凹部に係合する凸部を他方に設けることにより構成することができる。
更に、スライド筐体41の上面41dには、正面側の長辺に連続して上方に突出する操作突部43が設けられている。この操作突部43は、スライド筐体41をスライド操作する際に、指を引っ掛けて操作し易くするために設けたものである。
図6に示すように、スライド筐体41の正面41aには、ノズル44が設けられている。このノズル44は、スライド筐体41の正面41aから略垂直に突出する円筒体をなしている。ノズル44の先端には、微小な直径の射出口441が設けられている。この射出口441の直径としては、特に限定されるものではないが、0.1mm〜0.2mm程度が好ましい。
図7に示すように、ノズル44の内部は、先端に至るに伴ってその直径が小さくなるような略円錐形に形成されている。また、ノズル44の内部は薬液等が充填される液室45となっていって、この液室45はスライド筐体41の内部に至るまで連続されている。液室45には、予め液体が液密に充填されている。この液体としては、例えば、注射用治療薬、あるいはホルモン、抗体医薬品、サイトカイン、ワクチン等の高分子物質を用いた薬液が挙げられる。
更に、スライド筐体41の内部には、液室45に連通する摺動空間46と、液室45及び摺動空間46に摺動移動可能に嵌合されるピストン47と、ピストン47を射出口441側に高圧力で押圧する高圧発生手段の一具体例を示すコイルばね48等が設けられている。
ピストン47は、液室45に嵌合されると共に液室45に充填された液体を押圧するプランジャー471と、このプランジャー471に連続すると共に摺動空間46に嵌合されるフランジ部472等から構成されている。プランジャー471の先端は、液室45の液体から受ける抵抗を小さくするために先端が尖った流線型に形成されている。これにより、液室45の液体を高速で押圧することができ、その液体をノズル44の射出口441から高圧力で射出することができる。フランジ部472のプランジャー471と反対側には、圧縮されたコイルばね48が当接されており、これにより、ピストン47がノズル44の射出口441側に与圧(付勢)される。
このようなピストン47は、図示しないロック手段によりコイルばね48を圧縮した状態で固定されている。このロック手段は、スライド筐体41の右側面41bに設けられた射出ボタン49を押すことにより解除されるようになっている。そして、ロック手段が解除されると、ピストン47がコイルばね48のばね力によりノズル44の射出口441に向かって高速で移動され、液室45の液体をノズル44の射出口441から高圧力で射出するようになっている。なお、射出ボタン49を、スライド筐体41の左側面41c、上面41d等に設けることができることは勿論である。
本実施の形態では、ピストン47を高圧力で押圧する高圧発生手段として、コイルばね48を用いる構成としたが、本発明に係る高圧発生手段としては、コイルばねに限定されるものではなく、例えば、高圧ヘリウムガス等のガスを用いる構成とすることができるものである。
このような無針注射器具1のベース部材2、皮膚変形部材3及び無針注射器4のスライド筐体41の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ABS樹脂等の適当な強度を有する各種合成樹脂を挙げることができるが、これに限定されるものではなく、アルミニウム合金等の金属を用いることもできる。
次に、第1実施形態の無針注射器具1の使用方法(作用)について説明する。
まず、図8(a)に示すように、無針注射器具1を体表面Fの所定の位置に載置して圧着する。これにより、皮膚変形部材3が粘着フィルム65によって体表面Fに接着固定される。
次に、皮膚変形部材3の第2の平板部32を第1の平板部31側に押圧する。このとき、ベース部材2に取り付けたロックピン222の係止アーム222bが第2の平板部32の操作片322に干渉しないように、軸部222aを回転させて係止アーム222bの先端を水平方向又は上方に向けておく。
これにより、押圧された第2の平板部32は、ベース部材2の第2のガイド溝223,223に案内されて移動され、皮膚変形部材3が第1のヒンジ部35及び第2のヒンジ部37により折り曲げ変形される。即ち、第1の平板部31がヒンジ軸61を中心に上方へ回動すると共に、連結部33が斜め上方に立ち上がる。
かくして、第1の平板部31の上面がベース部材2の係止斜面212に当接した状態で皮膚変形部材3の折り曲げ変形が完了し、皮膚変形部材3は図8(b)に示すような状態となる。このとき、皮膚変形部材3の連結部33は、回動規制部21の側面21a側の開口窓23に対応する位置に変位され、その上面(体表面Fに接着された面と反対側の面)が、回動規制部21の側面21aと同一平面となる。
これと同時に、皮膚変形部材3の第1の平板部31に接着された皮膚及び連結部33に接着された皮膚が上方へ引き上げられる。即ち、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、それぞれ上方へ引き上げられて隆起される。そして、隆起された皮膚の真皮D等は、第1の平板部31及び連結部33の接着面と略平行な状態となる。この状態において、第1の平板部31に接着された皮膚の真皮Dの層は、無針注射器4のノズル44に設けた射出口441に対向される。
このとき、粘着フィルム65の貼付部651の幅方向の長さを皮膚変形部材3の幅方向の長さよりも短く設定したため、粘着フィルム65に接着される体表面Fと回動規制部21の長辺の両側面との間に所定の間隔を形成することができ、皮膚を無理なく隆起させることができる。更に、粘着フィルム65に羽根部652,652を設ける構成としたため、隆起された皮膚の体表面Fに対して略放物線状に接着面を形成することができ、粘着フィルム65が体表面Fから簡単に剥がれてしまうことを防止することができる。
次に、ベース部材2に取り付けたロックピン222の軸部222aを回転させ、係止アーム222bの先端を下方に向ける。これにより、第2の平板部32の操作片322にロックピン222の係止アーム222bが係合され、第2の平板部32の回動規制部21から離れる方向への移動が係止される。その結果、第1の平板部31と連結部33とに接着されて隆起された皮膚の状態を確実に固定することができる。
続いて、無針注射器4を回動規制部21側に押圧する。これにより、図示しないロック手段によるロックが解除されて無針注射器4を回動規制部21側へスライドさせることができる。
その後、無針注射器4を支持台部22の上面22aに沿ってスライド移動させて、図8(c)に示すように、無針注射器4の正面4aを回動規制部21の側面21aに当接させる。これにより、無針注射器4のノズル44が、ベース部材2の開口窓23及び皮膚変形部材3の連結部33に設けた貫通穴331に挿入され、その貫通穴331に対向する体表面Fに接近される。なお、本実施の形態では、無針注射器4のノズル44と体表面Fとの隙間が0.5mm以内となるよう設定し、ノズル44から射出される液体が皮膚に確実に注入されるようにしている。
また、無針注射器4の正面4aを回動規制部21の側面21aに当接させると、図示しないロック手段によって無針注射器4のスライド移動がロックされる。これにより、無針注射器4をスライド移動させるために押圧していた指を離しても、ノズル44の射出口441が皮膚変形部材3の貫通穴331から臨まれる体表面Fに接近した状態(図8(c)に示す状態)を保持することができる。
次に、無針注射器4の射出ボタン49を押圧する。これにより、無針注射器4のピストン47(図7を参照)の固定が解除され、ピストン47がノズル44の射出口441に向かって高速で移動する。そして、液室45の薬液等の液体がピストン47によって押圧され、ノズル44の射出口441から高圧力で射出される。その結果、高圧力で射出された液体が皮膚の体表面Fから進入して皮膚内に注入される。
このとき、高圧力で射出された液体は、皮膚変形部材3の第1の平板部31に接着されて隆起された真皮Dの層が延在される方向に対して平行に進むため、液体を真皮D内に効率良く注入することができる。また、皮膚の体表面Fには、高圧力で射出された液体によって無針注射器4の射出口441と同じ微小な直径(好ましくは0.1mm〜0.2mm程度)の孔が開けられることになり、皮膚への損傷を少なくすることができる。
また、図示しないロック手段によって無針注射器4のスライド移動をロックして、ノズル44の射出口441を体表面Fに接近させ、かつ、真皮Dの層に対向させた状態に固定しているため、無針注射器4の射出口441から射出された液体を確実に真皮D内に注入することができる。
無針注射器4により液体を射出して真皮Dへの注入が終了した後、無針注射器具1を体表面Fから取り外すには、まず、支持台部22のロックピン222を回転させてロックアーム222bの先端を上方に向ける。これにより、ロックアーム222bと皮膚変形部材3の第2の平板部32に設けた操作片322との係合が外れ、第2の平板部32が回動規制部21と反対側にスライド移動可能となる。
続いて、皮膚変形部材3の第2の平板部32を回動規制部21と反対側にスライド移動させ、皮膚変形部材3を図8(a)に示すような平板状に戻す。その後、皮膚変形部材3を体表面Fから剥離し、無針注射器具1の取り外しが完了する。なお、皮膚変形部材3を体表面Fから剥離する際に、第2の平板部22の操作片322を指で摘まんで持ち上げると、簡単に剥離することができる。また、本発明に係る無針注射器具1としては、皮膚変形部材3を平板状に戻さずに折り曲げ変形させた状態のまま体表面Fから剥離することもできるものである。
本実施の形態の無針注射器具1では、皮膚変形部材3の第1の平板部31が回動可能に取り付けられるベース部材2を設ける構成としたが、本発明に係る無針注射器具としては、ベース部材2を設けない構成とすることもできるものである。この場合、無針注射器具は、皮膚変形部材と、この皮膚変形部材に移動可能に支持される無針注射器等を備えて構成される。
この無針注射器具では、皮膚変形部材を体表面Fに接着させた後、第2の平板部を第1の平板部側に押圧して折り曲げ変形させ、接着された皮膚を隆起させる。次に、皮膚変形部材の貫通穴から臨まれる体表面Fに無針注射器のノズルを接近させる。その後、無針注射器によって薬液等の液体を真皮D内に注入する。このような無針注射器具によっても、第1の実施の形態の無針注射器具1と同様に、液体を真皮D内に効率良く注入することができる。
図9示す無針注射器具1Aは、図1に示す無針注射器具1のベース部材2にノズル44を覆うカバー部材25を設けたものである。この無針注射器具1Aの構成のうち無針注射器具1と共通する部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
無針注射器具1Aのカバー部材25は、略四角形の枠状をなしており、側面21a側の開口窓23の周囲に連続して略垂直に突出するように形成されている。このカバー部材25の回動規制部21と反対側は、無針注射器4Aの正面4aに設けた図示しないカバー部材用溝に摺動可能に嵌合されている。これにより、カバー部材25は、無針注射器4Aを回動規制部21側にスライド移動させた際に、無針注射器4Aの内部に収納されるようになっている。
このような無針注射器具1Aによれば、無針注射器4Aのノズル44をカバー部材25によって覆うため、無針注射器具1Aを把持する指がノズル44に触れることを防止することができ、ノズル44の射出口441を清潔な状態に保つことができる。
次に、本発明の無針注射器具の第2の実施の形態について説明する。
図10〜図12及び図14は本発明の無針注射器具の第2の実施の形態を示すものであり、図10は外観斜視図、図11は分解斜視図、図12はばね部材を示す説明図、図14(a)〜(c)は図10に示す無針注射器具の使用方法を説明するための断面図である。更に、図13はばね部材の他の例を示す説明図である。
本発明の無針注射器具の第2の実施の形態を示す無針注射器具11が、第1の実施の形態を示す無針注射器具1と異なるところは、皮膚変形部材13を回動させるためにばね部材を用いた点である。この無針注射器具11の構成のうち無針注射器具1と共通する部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10及び図11に示すように、無針注射器具11は、ベース部材12と、ベース部材12に回動可能に取り付けられる皮膚変形部材13と、ベース部材12にスライド移動可能に支持される無針注射器4等を備えて構成されている。
無針注射器具11のベース部材12は、回動規制部121と、支持台部122とから形成されている。また、無針注射器具11の皮膚変形部材13は、第1の平板部31と、連結部33と、第2の平板部132とから構成されている。
皮膚変形部材13の第2の平板部132は、第1の平板部31側に延在される長さが第1の実施の形態を示す無針注射器具1の第2の平板部32よりも短く設定されている。これにより、第2の平板部32を軽量化することができ、後述する皮膚変形部材13の折り曲げ変形に必要な力を小さくすることができる。
この皮膚変形部材13は、第1の実施の形態を示す無針注射器具1と同様に、第1の平板部31の一対の軸受片311,311に設けた各軸受孔312と回動規制部121の各軸受孔211にヒンジ軸61が挿通されることにより、回動規制部121にヒンジ結合されている。そして、ヒンジ軸61の一対の軸受片311,311間には、ねじりコイルばね62が介在されている。
図12に示すように、ねじりコイルばね62の一方のばね片62aは、回動規制部121のばね受け台215に固定されており、他方のバネ片62bは第1の平板部31に固定されている。これにより、皮膚変形部材13の第1の平板部31は、ねじりコイルばね62のばね力によってヒンジ軸61を中心に上方へ回動するように付勢されている。
図10及び図11に示すように、ベース部材12の回動規制部121には、第1の平板部31の回動をロックするロック部材66が取り付けられている。このロック部材66は、回動規制部121の上面に配置される略半球状の操作ボタン66aと、この操作ボタン66aの下部に連続する係止部66b等から形成されている。
ロック部材66の操作ボタン66aは、図示しないロック機構によって回動規制部121に固定されている。更に、ロック部材66の係止部66bは、回動規制部121の上面に設けられた貫通穴に摺動可能に挿通されると共に皮膚変形部材13の第1の平板部31の上面に当設されている。
これにより、ロック部材66は、皮膚変形部材13の第1の平板部31がコイルばね62のばね力によって上方へ回動することを係止し、その第1の平板部31を水平方向に平行な状態に保つことができる。そして、ロック部材66の操作ボタン66aを下方に押圧することにより、図示しないロック機構が解除され、第1の平板部31が上方へ回動するようになっている。
ベース部材12の支持台部122に設けた第2のガイド溝223,223(図11において片方のみを示す)には、図示しないロック部がそれぞれ設けられている。これらロック部には、第1の平板部31の回動に伴って回動規制部121側に移動した第2の平板部132の一対のガイドピン321,321がそれぞれ係合されるようになっている。これにより、支持台部122は、回動規制部121側に移動した第2の平板部132を、その移動した位置で固定するようになっている。
なお、本実施の形態では、ばね部材としてねじりコイルばね62を用いる構成としたが、例えば、図11に示すような板ばね63を用いる構成とすることもできる。この板ばね63は、略円筒状をなす本体部63aと、この本体部63aの側面に連続する一対の腕部63b,63bから構成されていて、外側に開く方向にばね力が働くようになっている。
この場合、第1の平板部71には、板ばね63の本体部63aが嵌合される嵌合部711と、この嵌合部711に連続する回動軸部712と、嵌合部711の周縁を切り欠くことによって形成されるばね受け部713を設ける。また、回動規制部72には、ばね受け台721を設ける。
そして、板ばね63の一方の腕部63b(図13において上側)を第1の平板部71のばね受け部713に固定すると共に、他方の腕部63b(図13において下側)を回動規制部72のばね受け台721に固定することにより、第1の平板部71が回動軸部712中心に上方へ回動するように付勢される。
次に、第2実施形態の無針注射器具11の使用方法(作用)について説明する。
まず、図14(a)に示すように、無針注射器具11を体表面Fの所定の位置に載置して圧着する。これにより、皮膚変形部材13が粘着フィルム65によって体表面Fに接着固定される。
次に、ロック部材66の操作ボタン66aを下方に押圧する。これにより、図示しないロック機構が解除され、ロック部材66が上方に移動可能となる。その結果、皮膚変形部材13の第1の平板部31は、ねじりコイルばね62のばね力によりヒンジ軸61を中心に上方へ回動される。これに伴って、連結部33が斜め上方に立ち上がると共に、第2の平板部132が支持台部のガイド溝223,223に案内されて移動する。その結果、皮膚変形部材17は、第1のヒンジ部35及び第2のヒンジ部37により折り曲げ変形される。
かくして、第1の平板部31の上面がベース部材12の係止斜面212に当接した状態で皮膚変形部材13の折り曲げ変形が完了し、皮膚変形部材13は図14(b)に示すような状態となる。このとき、皮膚変形部材13の連結部33は、回動規制部121の側面21a側の開口窓23に対応する位置に変位され、その上面(体表面Fに接着された面と反対側の面)が、回動規制部121の側面21aと同一平面となる。
これと同時に、皮膚変形部材13の第1の平板部31に接着された皮膚及び連結部33に接着された皮膚が上方へ引き上げられる。即ち、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、それぞれ上方へ引き上げられて隆起される。
このとき、隆起された皮膚の真皮D等は、第1の平板部31及び連結部33の接着面と略平行な状態となり、第1の平板部31に接着された皮膚の真皮Dは、無針注射器4に設けたノズル44の射出口441に対向された状態となる。
また、皮膚変形部材13の折り曲げ変形が完了された状態において、第2の平板部132の一対のガイドピン321,321が支持台部122の第2のガイド溝223,223に設けた図示しないロック部にそれぞれ係合される。これにより、第2の平板部132のスライド移動が係止され、第1の平板部31と連結部33とに接着されて隆起された皮膚の状態を確実に固定することができる。
次に、第1の実施の形態の無針注射器具1と同様に、無針注射器4を移動させて、図14(c)に示すように、ノズル44を皮膚変形部材3の連結部33に設けた貫通穴331に対向する体表面Fに接近させる。その後、無針注射器4の射出ボタン49を押圧して、液室45の薬液等の液体を皮膚の体表面Fから進入させて真皮D内に注入する。
薬液等の液体の注入を終えて無針注射器具11を取り外す場合は、第1の実施の形態の無針注射器具1の場合と同様に、皮膚変形部材13を図4(a)に示すような平板状に戻して、その皮膚変形部材13を体表面Fから剥離することでなされる。
次に、本発明の無針注射器具の第3の実施の形態について説明する。
図15(a)〜(c)は本発明の無針注射器具の第3の実施の形態を示すものであり、使用方法を説明するための断面図である。
本発明の無針注射器具の第3の実施の形態を示す無針注射器具15が、第2の実施の形態を示す無針注射器具11と異なるところは、皮膚変形部材17を磁力の作用により回動させる点である。この無針注射器具15の構成のうち無針注射器具11と共通する部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図15(a)〜(c)に示すように、無針注射器具15は、ベース部材16と、ベース部材16に回動可能に取り付けられる皮膚変形部材17と、ベース部材16にスライド移動可能に支持される無針注射器4等を備えて構成されている。
無針注射器具15のベース部材16は、回動規制部161と、支持台部122とから形成されている。このベース部材16の回動規制部161には、磁石部68が設けられている。この磁石部68は、回動規制部161の係止斜面212の略全面を占有するように配置されており、ロック部材66に対応する位置には貫通穴が形成されている。
無針注射器具15の皮膚変形部材17は、第1の平板部171と、連結部33と、第2の平板部132とから構成されている。皮膚変形部材17の第1の平板部171には、回動規制部161の磁石部68に対して引き合う力(磁力)が働く磁性体69が設けられている。この磁性体69は、第1の平板部171の上面と同一平面をなすように取り付けられており、その大きさは磁石部68の平面と略同一となるように設定されている。
このような皮膚変形部材17は、第1の実施の形態を示す無針注射器具1の皮膚変形部材3と同様に、第1の平板部171の各軸受孔312と回動規制部161の各軸受孔211にヒンジ軸61を挿通させることにより、回動規制部161にヒンジ結合されている。そして、皮膚変形部材17の第1の平板部171は、磁性体69と回動規制部161の磁石部68との間に互いに引き合う力(磁力)が働くことにより、ヒンジ軸61を中心に上方へ回動されるようになっている。
また、ベース部材16の回動規制部161には、第2の実施の形態を示す無針注射器具11と同様のロック部材66が取り付けられている。そして、このロック部材66が、第1の平板部171の上方への回動を係止し、その第1の平板部171を水平方向に平行な状態に保持している。
なお、本実施の形態では、ベース部材16の回動規制部161に磁石部68を設け、皮膚変形部材17の第1の平板部171に磁性体69を設ける構成としたが、本発明に係る無針注射器具としては、回動規制部161に磁性体69を設け、第1の平板部171に磁石部68を設ける構成とすることもできるものである。
次に、第3実施形態の無針注射器具15の使用方法(作用)について説明する。
まず、図15(a)に示すように、無針注射器具15を体表面Fの所定の位置に載置して圧着する。これにより、皮膚変形部材17が粘着フィルム65によって体表面Fに接着固定される。
次に、ロック部材66の操作ボタン66aを下方に押圧する。これにより、図示しないロック機構が解除され、ロック部材66が上方に移動可能となる。その結果、皮膚変形部材17の第1の平板部171は、磁石部68と回動規制部161の磁性体69との間に働く磁力によりヒンジ軸61を中心に上方へ回動される。これに伴って、連結部33が斜め上方に立ち上がると共に、第2の平板部132が支持台部のガイド溝223,223に案内されて移動する。その結果、皮膚変形部材17は、第1のヒンジ部35及び第2のヒンジ部37により折り曲げ変形される。
かくして、第1の平板部171の磁石部68が回動規制部161の磁性体69に当接した状態で皮膚変形部材17の折り曲げ変形が完了し、皮膚変形部材17は、図15(b)に示すような状態となる。このとき、皮膚変形部材17の連結部33は、回動規制部161の側面21a側の開口窓23に対応する位置に変位され、その上面(体表面Fに接着された面と反対側の面)が、回動規制部161の側面21aと同一平面となる。
これと同時に、皮膚変形部材17の第1の平板部171に接着された皮膚及び連結部33に接着された皮膚が上方へ引き上げられる。即ち、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、それぞれ上方へ引き上げられて隆起される。
このとき、隆起された皮膚の真皮D等は、第1の平板部171及び連結部33の接着面と略平行な状態となり、第1の平板部31に接着された皮膚の真皮Dは、無針注射器4に設けたノズル44の射出口441に対向された状態となる。
その後、第2の実施の形態の無針注射器具11と同様の手順を行うことにより、無針注射器4の液室45に充填された薬液等の液体を、皮膚の体表面Fから進入させて真皮D内に注入する。無針注射器具15を取り外す場合も、無針注射器具11の場合と同様に、皮膚変形部材13を図4(a)に示すような平板状に戻して、その皮膚変形部材13を体表面Fから剥離することでなされる。
次に、本発明の無針注射器具の第4の実施の形態について説明する。
図16及び図17は本発明の無針注射器具の第4の実施の形態を示すものであり、図16は外観斜視図、図17は図16に示す注射器本体の内部を模式的に表した断面図である。
本発明の無針注射器具の第4の実施の形態を示す無針注射器具51が、第1の実施の形態を示す無針注射器具1と異なるところは、ベース部材2にスライド移動可能に支持される無針注射器52である。この無針注射器具51の構成のうち無針注射器具1と共通する部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図16に示すように、無針注射器具51の無針注射器52は、ベース部材2にスライド移動可能に支持されるスライド部材53と、このスライド部材53に固定された略円筒状の注射器本体54等を備えて構成されている。
無針注射器52のスライド部材53は、細長の直方体をなしており、ベース部材2の側面21aに対向される正面53aと、正面53a側から見て右側の側面を形成する右側面53bと、左側の側面を形成する左側面53cと、上面53dと、下面及び背面から構成されている。
スライド部材53の左右の側面53b,53cには、下方に突出する一対のガイドレール531,531(図16において右側面53b側の一方のみを示す)が設けられている。これらガイドレール531,531は、ベース部材2の第1のガイド溝221,221にそれぞれ摺動可能に係合される。これにより、スライド部材53は、ベース部材2の支持台部22にスライド移動可能に支持されて、支持台部22の上面22a上をスライド移動するようになっている。
このスライド部材53のスライド移動は、図示しないロック手段により、スライド部材5が回動規制部21に最も離れた位置と、正面53aが回動規制部21の側面21aに当接する位置の2つの位置でロックされるようになっている。このようなロック手段は、第1の実施の形態の無針注射器具1に設けたロック手段と同様に、スライド部材53の下面と支持台部22の上面22aの一方に凹部を設け、その凹部に係合する凸部を他方に設けることにより構成することができる。
また、スライド部材53の上面53dには、注射器本体54を固定するための固定用凹部532が設けられている。この固定用凹部532は、注射器本体54の外形に見合うように断面形状が略半円形に形成されていて、この固定用凹部532に注射器本体54が接着剤等の固定手段により固着されている。
図17に示すように、無針注射器52の注射器本体54は、略円筒状の外筒541と、この外筒541の一端に連続するノズル542と、ノズル内に充填された液体をそのノズルの先端に圧送するピストン543と、ピストン543をノズル542側に高圧力で押圧する高圧発生手段の一具体例を示すコイルばね544と、コイルばね544を圧縮するための圧縮つまみ545等を備えて構成されている。外筒541のノズル542と反対側の端部には、外周面に沿って図示しない雄ねじ部が設けられており、この雄ねじ部には圧縮つまみ545の後述する雌ねじ部が螺合される。
注射器本体54のノズル542は、先端に至るに伴ってその直径が狭くなるような略円錐形に形成されている。このノズル542の先端には、微小な直径の射出口542aが設けられており、内部には射出口542aに連通される液室542bが設けられている。ノズル542の射出口542aの直径としては、特に限定されるものではないが、0.1mm〜0.2mm程度が好ましい。
ノズル542の液室542bは、射出口542a側に至るに伴って直径が小さくなるような略円錐形に形成されている。これにより、液室542b内に充填された液体が射出口542aから射出される際に、その水圧の損失を防止又は軽減することができる。液室542bに充填される液体としては、第1の実施の形態と同様に、注射用治療薬、あるいはホルモン、抗体医薬品、サイトカイン、ワクチン等の高分子物質を用いた薬液が挙げられる。
ピストン543は、ノズル542の液室542bに摺動可能に嵌合されるプランジャー543aと、このプランジャー543aに連続すると共に外筒541の内部に摺動可能に嵌合されるフランジ部543b等から構成されている。プランジャー543aの先端は、液室542b内の液体から受ける抵抗を小さくするために先端が尖った流線型に形成されている。これにより、液室542b内の液体を高速で圧送することができ、圧送した液体を射出口542aから高圧力で射出することができる。フランジ部543bのプランジャー543aと反対側には、コイルばね544の一端が固定されている。
このようなピストン543は、図示しないロック手段により、液室542b内の液体をノズル542の射出口542aから押し出さない位置で固定されている。このロック手段は、外筒541の外面に設けられた射出ボタン541a(図16を参照)を押すことにより解除されるようになっている。
圧縮つまみ545は、略円柱体をなしており、外筒541に対向する面に設けられた円形スリット545aと、この円形スリット545aの内側に形成された押圧部545bとを有している。圧縮つまみ545の円形スリット545aには、外筒541の端部に設けた雄ねじ部に対応した図示しない雌ねじ部が設けられており、これにより、圧縮つまみ545が外筒541の端部に螺合されるようになっている。押圧部545bは、圧縮つまみ545を外筒541の端部に螺合した際に、外筒541の内部に挿入される。この押圧部545bには、コイルばね544の一端が固定されている。
このような構成を有する注射器本体54によれば、次のようにして液室542bに充填された液体を射出口542aから射出することができる。まず、圧縮つまみ545を回転させて外筒541の端部に螺合する。これにより、外筒541の内部に挿入された圧縮つまみ545の押圧部545bがピストン543側に変位してコイルばね544が圧縮される。
次に、射出ボタン541aを押してピストン543のロック手段を解除する。これにより、ピストン543がコイルばね544のばね力によってノズル542の射出口542a側に押圧され、液室542bに充填された液体が圧送されて射出口542aから高圧力で射出される。
上述したような構成を有する無針注射器具51によっても、第1の実施の形態を示す無針注射器具1と同様に、皮膚変形部材3の第1の平板部31及び連結部33に接着された皮膚を隆起させて、真皮Dの層を無針注射器52の射出口542aに対向させることができ、その射出口542aから高圧力で射出する薬液等の液体を確実に真皮D内に注入することができる。
本実施の形態においては、スライド部材53に注射器本体54を固定して無針注射器52を一体的に構成したが、スライド部材53に対して注射器本体54を着脱可能に装着する構成とすることもできるものである。この場合、注射器本体54が装着されていない無針注射器具51を積み重ねて保管することができるため、保管場所の省スペース化を図ることができる。
また、注射器本体54を、ノズル542及びピストン543等を備えた射出装置と、その射出装置に着脱可能に装着されると共にコイルばね545及び圧縮つまみ546等を備えた高圧発生装置とから構成し、射出装置をスライド部材53に固定しても良い。この場合、複数の無針注射器具に対して高圧発生装置を繰り返し使用することができ、無針注射器具の部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
次に、本発明の無針注射器具の第5の実施の形態について説明する。
図18〜図25は本発明の無針注射器具の第5の実施の形態を示すものであり、図18は無針注射器具の側面図、図19は図18に示す無針注射器具の要部を拡大した拡大図、図20は図19に示す要部を下方から見た説明図、図21は無針注射器具の位置決め部を説明する説明図、図22は位置決め部に対して無針注射器を略90度回動させた状態の側面図、図23は図22に示す状態を下方から見た説明図、図24及び図25は図18に示す無針注射器具の使用方法を説明する断面図である。
本発明の無針注射器具の第5の実施の形態を示す無針注射器具81は、位置決め部82と、無針注射器83と、位置決め部82と無針注射器83を回動可能に連結するヒンジ部84と、位置決め部82と無針注射器83の一部を体表面Fに固定させるための粘着部材の一具体例を示す粘着フィルム85等を備えて構成されている。なお、位置決め部82と無針注射器83の一部が固定される体表面Fの下方には、角質層SC、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、層状に配列されている(図24等を参照)。
図18〜図21等に示すように、無針注射器具81の位置決め部82は、略長方形の板体をなす本体板821と、この本体板821の2つの短辺にそれぞれ連続して略垂直に立ち上がる一対の立上り片822,822等から構成されている。本体板821の一方の長辺821aは、ヒンジ部84を介して無針注射器83に連結されている。また、本体板821の一対の立上り片822,822が連続する面と反対側の面は、体表面Fに密着して位置決め部82を固定するための平面とされている。
図21に示すように、位置決め部82の一対の立上り片822,822は、それぞれ略扇形の板体をなしており、それぞれの角部が本体板821の一方の長辺821aから外側に突出されている。これら一対の立上り片822,822の互いに対向する面には、本体板821に対して略垂直に延在される第1の突条部822aと、第2の突条部822bがそれぞれ設けられている。これにより、各立上り片822の2つの突条部822a,822b間に、係合溝822cが形成されている。
一対の立上り片822,822の各係合溝822c,822cには、無針注射器83の後述する係合突条部863,863が係合される。その際、無針注射器83の係合突条部863,863が一対の立上り片822,822の第1の突条部822a,822aを容易に乗り越えられるように、各突条部822a,822aには、傾斜面が形成されている。
なお、無針注射器83の係合突条部863,863が立上り片822,822の第1の突条部822a,822aを乗り越える際には、立上り片822,822がそれぞれ外側に撓むようになっている。
図18及び図20等に示すように、無針注射器83は、内部に空間を有した細長の筐体をなす回動筐体86を有している。この回動筐体86は、ヒンジ部84を介して位置決め部82に連結される正面86aと、正面86a側から見て右側の側面を形成する右側面86bと、左側の側面を形成する左側面86cと、上面86dと、下面及び背面から構成されている。
回動筐体86の正面86aには、ヒンジ部84に連結される連結部の一具体例を示す連結突部861が設けられている。この連結突部861は、細長の直方体をなしており、その一面(下面)が回動筐体86の下面と同一面となっている。そして、連結突部861の正面は、皮膚を押圧して隆起させるための押圧面861aとされている。
連結突部861の押圧面861aには、図20等に示すように、薬液等の液体が高圧力で射出される射出口862が設けられている。即ち、連結突部861は、無針注射器83のノズルとしての役割を有している。連結突部861に設けた射出口862の直径としては、特に限定されるものではないが、0.1mm〜0.2mm程度が好ましい。
回動筐体86の内部には、第1の実施の形態のスライド筐体41と同様に、射出口862に連通する液室や、液室に充填された薬液等の液体を射出口862側に押圧するピストン及びそのピストンを高圧力で押圧する高圧発生手段の一具体例を示すコイルばね等が設けられている。そして、回動筐体86の上面86dに設けられた射出ボタン88を押すことにより、ピストンがコイルばねのばね力により射出口862に向かって高速で移動され、液室の液体を射出口862から高圧力で射出するようになっている。
回動筐体86の左右の側面86b,86cには、略垂直に突出する係合突条部863,863がそれぞれ設けられている。これら係合突条部863,863は、位置決め部82の一対の係合溝822a,822aに係合される。これにより、無針注射器具81は、図23等に示すように、無針注射器83の正面86aが位置決め部82の本体板821に対して略垂直となる状態で固定されるようになっている。
ヒンジ部84は、位置決め部82や無針注射器83の回動筐体86よりも剛性が低く設定されている。これにより、無針注射器83は、正面86aを位置決め部82の上面に当接させた状態(図18及び図20に示す状態)から、位置決め部82の上面に対して無針注射器83の正面86aが略垂直となる状態(図22及び図23に示す状態)までの略90度の角度範囲内で回動可能とされている。
このような回動筐体86、位置決め部82及びヒンジ部84の材料としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)を挙げることができる。しかしながら、ベース部材2の材料は、ABSに限定されるものではなく、エンジニアリングプラスチックその他の合成樹脂を適用できることは勿論のこと、合成樹脂以外のアルミニウム合金等の金属を用いることもできる。
粘着フィルム85は、図19、図20及び図23等に示すように、略長方形のシート状をなしており、位置決め部82の下面と、ヒンジ部84と、連結突部861の押圧面861aと、回動筐体86の連結突部861側の下面とを覆うように貼り付けられている。この粘着フィルム85には、連結突部861に設けた射出口862を露出するための開口穴851が設けられている。
なお、無針注射器具81を使用する直前まで、粘着フィルム85の体表面Fに接着される面には、図示しない剥離紙が取り付けられている。この剥離紙によって粘着フィルム85の開口穴851が封止されるため、その開口穴851により露出された射出口862から薬液等の液体が漏れないようになっている。
粘着フィルム85の材質としては、伸縮しないポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレン等を挙げることができるが、これに限定されるもではなく、ポリウレタンその他この種の粘着フィルムとして使用される各種の材質を用いることができるものである。また、粘着フィルム85の厚みとしては、1ミクロン〜30ミクロン程度が好ましいが、30ミクロンよりも厚い粘着フィルムであっても適用できるものである。
次に、第5実施形態の無針注射器具81の使用方法(作用)について説明する。
まず、図24に示すように、予め粘着フィルム85の剥離紙を剥がした無針注射器具81を体表面Fの所定の位置に載置して圧着する。これにより、無針注射器具81の位置決め部82及び無針注射器83の押圧面861aが粘着フィルム85によって体表面Fに接着固定される。
次に、図25に示すように、無針注射器83を体表面F側に略90度回動させる。このとき、無針注射器83の係合突条部863,863が、位置決め部82の立上り片822,822に設けた一対の係合溝822a,822aに係合される。これにより、無針注射器具81は、無針注射器83を体表面F側に略90度回動させた状態で固定される。
このとき、無針注射器83に設けた連結突部861の押圧面861aが位置決め部82に対して略垂直な状態となり、連結突部861の押圧面861aに接着された皮膚を押圧する。これにより、連結突部861の押圧面861aと位置決め部82に接着された皮膚が上方へ引き上げられる。即ち、角質層SCを含む表皮E、真皮D、皮下組織Sが、それぞれ上方へ引き上げられて隆起される。
これと同時に、無針注射器83の下面が、粘着フィルム85により体表面Fに接着固定される。これにより、位置決め部82に接着された皮膚と、無針注射器83の下面に接着又は密着した皮膚とに段差が形成される。この状態において、位置決め部82に接着された皮膚の真皮Dの層は、無針注射器83の連結突部861に設けた射出口862に対向される。そして、連結突部861の射出口862は、連結突部861に接着された体表面Fに対して接着フィルム85の厚み分だけの距離で接近している。
次に、無針注射器83の射出ボタン88を押圧する。これにより、無針注射器83のピストンが射出口862に向かって高速で移動する。そして、液室の薬液等の液体がピストンによって押圧され、射出口862から高圧力で射出される。その結果、高圧力で射出された液体が皮膚の体表面Fから進入して皮膚内に注入される。
このとき、高圧力で射出された液体は、位置決め部82に接着されて隆起された真皮Dの層が延在される方向に進行するため、液体を真皮D内に効率良く注入することができる。また、無針注射器83の係合突条部863,863を位置決め部82の一対の係合溝822a,822aに係合させて、隆起された真皮Dの層に無針注射器83の射出口862が対向した状態で無針注射器具81の姿勢を固定するため、射出口862から射出される薬液等の液体を確実に真皮D内に注入することができる。
以上説明したように、本発明の無針注射器具によれば、皮膚変形部材により皮膚を隆起させて、皮膚の所定の層、例えば、真皮が延在される方向に無針注射器によって薬液等の液体を射出するため、その液体を、真皮に効率良く確実に注入することができる。
なお、上記実施形態は、いずれも真皮に薬液等の液体を注入する例で説明したが、本発明の無針注射器具は、真皮の他に皮内や皮下組織、更には筋肉に薬液等の液体を注入する場合にも用いることができるものである。
なお、本発明における皮膚変形部材としては、上記実施形態のものに限らず、皮膚の所定部分を両方から押して、寄せ上げたり、皮膚の所定部分を引っ掛けて上げたりするものを挙げることができる。
また、本発明の無針注射器具は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、その他材料、構成等において本発明の構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。例えば、上記実施形態では、皮膚変形部材及び位置決め部等を粘着部材により皮膚に接着固定する構成としたが、皮膚変形部材及び位置決め部等に吸引手段を設け、この吸引手段で皮膚を吸引することにより皮膚変形部材及び位置決め部等を皮膚に固定する構成としてもよい。
本発明の無針注射器具の第1の実施の形態を示すもので、外観斜視図である。 図1に示す無針注射器具の分解斜視図である。 図2に示すベース部材のA−A線断面図である。 図1に示す無針注射器具の皮膚変形部材を折り曲げ変形させた状態で、軸受部311側を正面として右側面から見た説明図である。 図1に示す無針注射器具の皮膚変形部材に取り付ける粘着部材を示す説明図である。 図1に示す無針注射器具の無針注射器を正面側から見た斜視図である。 図6に示す無針注射器の内部を模式的に表した断面図である。 図1に示す無針注射器具の使用方法を説明するための断面図である。 図1に示す無針注射器具に無針注射器のノズルを覆うカバー部材を設けた例を表す外観斜視図である。 本発明の無針注射器具の第2の実施の形態を示すもので、外観斜視図である。 図10に示す無針注射器具の分解斜視図である。 図10に示す無針注射器具のばね部材の取り付け状態を表す説明図である。 図10に示す無針注射器具に用いるばね部材の他の例を示す説明図である。 図10に示す無針注射器具の使用方法を説明するための断面図である。 本発明の無針注射器具の第3の実施の形態を示すもので、使用方法を説明するための断面図である。 本発明の無針注射器具の第4の実施の形態を示すもので、外観斜視図である。 図16に示す無針注射器具の注射器本体の内部を模式的に表した断面図である。 本発明の無針注射器具の第5の実施の形態を示すもので、側面図である。 図18に示す無針注射器具の位置決め部及び無針注射器等を拡大した拡大図である。 図18に示す無針注射器具の位置決め部及び無針注射器等を下方から見た説明図である。 図18に示す無針注射器具の位置決め部を説明する説明図である。 図18に示す無針注射器具の無針注射器を位置決め部に対して略90度回動させた状態の側面図である。 図22に示す状態の位置決め部及び無針注射器等を下方から見た説明図である。 図18に示す無針注射器具の使用方法を説明するものであり、位置決め部及び連結突部を体表面に接着した状態の断面図である。 図18に示す無針注射器具の使用方法を説明するものであり、位置決め部に対して連結突部を略90度回動させて皮膚を隆起させた状態の断面図である。 一般的な皮膚構造を示す断面図である。
符号の説明
1,1A,11,15・・無針注射器具
2,12,16・・ベース部材
21,121,161・・回動規制部
21a・・側面
211・・軸受孔
212・・係止斜面
213・・ばね受け台
22,122・・支持台部
22a・・上面
221・・第1のガイド溝
222・・ロックピン
222a・・軸部
222b・・係止アーム
223・・第2のガイド溝
23・・開口窓
25・・カバー部材
3,13,17・・皮膚変形部材
31,171・・第1の平板部
311・・軸受部
312・・軸受孔
32,132・・第2の平板部
321・・ガイドピン
322・・操作片
33・・連結部
331・・貫通穴
34,36・・V字溝
35・・第1のヒンジ部
37・・第2のヒンジ部
4,4A・・無針注射器
41・・スライド筐体
42・・ガイドレール
43・・操作突部
44・・ノズル
441・・射出口
45・・液室
46・・摺動空間
47・・ピストン
471・・プランジャー
472・・フランジ部
48・・コイルばね
49・・射出ボタン
51・・無針注射器具
52・・無針注射器
53・・スライド部材
531・・ガイドレール
532・・固定用凹部
54・・注射器本体
541・・外筒
542・・ノズル
542a・・射出口
542b・・液室
543・・ピストン
543a・・プランジャー
543b・・フランジ部
544・・コイルばね(高圧発生手段)
545・・圧縮つまみ
545a・・円形スリット
545b・・押圧部
61・・ヒンジ軸
62・・ねじりコイルばね
63・・板ばね
63a・・本体部
63b・・腕部
65・・粘着フィルム(粘着部材)
651・・貼付部
651・・開口穴
652・・羽根部
66・・ロック部材
66a・・操作ボタン
66b・・係止部
68・・磁石部
69・・磁性体
71・・第1の平板部
711・・嵌合部
712・・回動軸部
713・・ばね受け部
72・・回動規制部
721・・ばね受け台
81・・無針注射器具
82・・位置決め部
821・・本体板
822・・立上り片
822a・・第1の突条部
822b・・第2の突条部
822c・・係合溝
83・・無針注射器
84・・ヒンジ部
85・・粘着フィルム(粘着部材)
851・・開口穴
86・・回動筐体
861・・連結突部
861a・・押圧面
862・・射出口
863・・係合突条部
88・・射出ボタン
F・・体表面
SC・・角質層
E・・表皮
D・・真皮
S・・皮下組織

Claims (13)

  1. 皮膚を変形させる皮膚変形部材と、
    前記皮膚変形部材によって変形された皮膚に対して液体を高圧で射出し、当該液体を前記皮膚に注入する無針注射器と、
    を備えたことを特徴とする無針注射器具。
  2. 前記皮膚変形部材は、皮膚に固定される2以上の平面を有し、当該2以上の平面によって段差部を形成するように皮膚を変形させること
    を特徴とする請求項1に記載の無針注射器具。
  3. 前記無針注射器は、前記液体を前記皮膚変形部材の前記2以上の平面の何れかと略平行に射出して前記段差部に注入するよう構成したこと
    を特徴とする請求項2に記載の無針注射器具。
  4. 充填された液体を高圧で射出する無針注射器と、
    前記無針注射器を移動可能に支持するベース部材と、
    前記ベース部材に取り付けられると共に皮膚を変形させる皮膚変形部材と、を備え、
    前記無針注射器を移動させて前記皮膚変形部材により変形された皮膚に接近させ、当該変形された皮膚に対して液体を高圧で射出して注入するよう構成したこと
    を特徴とする無針注射器具。
  5. 前記無針注射器は、前記ベース部に移動可能に支持されるスライド部材と、前記スライド部材に着脱可能に装着される注射器本体とを備えることを特徴とする請求項4に記載の無針注射器具。
  6. 前記皮膚変形部材は、前記ベース部材に回動可能に支持されると共に皮膚に固定される平面を有する第1の平板部と、
    前記第1の平板部に第1のヒンジ部を介して接続されると共に皮膚に固定される平面を有する連結部と、
    前記連結部に第2のヒンジ部を介して接続されると共に皮膚に固定される平面を有する第2の平板部と、を備え、
    前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させることにより、前記第1の平板部と前記第2の平板部との間に段差部を形成するように皮膚を変形させること
    を特徴とする請求項4に記載の無針注射器具。
  7. 前記第1のヒンジ部を、前記第1の平板部と前記連結部との接続部分に下方に開放するV字溝を形成することにより設けると共に、前記第2のヒンジ部を、前記第2の平板部と前記連結部との接続部分に上方に開放するV字溝を形成することにより設けたこと
    を特徴とする請求項6に記載の無針注射器具。
  8. 前記第2の平板部を前記第1の平板部側に押圧することにより、前記第1の平板部を上方に回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
    を特徴とする請求項6に記載の無針注射器具。
  9. 前記第1の平板部を上方に付勢するばね部材を設け、
    前記ばね部材のばね力により前記第1の平板部を回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
    を特徴とする請求項6に記載の無針注射器具。
  10. 前記第1の平板部と前記ベース部材とのどちらか一方に磁石部を設けると共に、他方に前記磁石部に引き合う磁性部を設け、
    前記磁石部と前記磁性部との間に働く磁力により前記第1の平板部を回動させて前記皮膚変形部材を折り曲げ変形させること
    を特徴とする請求項6に記載の無針注射器具。
  11. 皮膚に固定される平面を有する位置決め部と、
    前記位置決め部にヒンジ部を介して回動可能に接続されると共に皮膚に固定される平面を有する連結部と、
    前記連結部と一体に構成されると共に、前記連結部の皮膚に固定される平面に射出口を設けた無針注射器と、を備え、
    前記無針注射器の姿勢を変更し、前記位置決め部に対して前記連結部を回動させることにより、前記位置決め部及び前記連結部に固定された皮膚を隆起させ、前記射出口から液体を高圧で射出して前記隆起させた皮膚に注入するよう構成したこと
    を特徴とする無針注射器具。
  12. 前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた際に、前記連結部の皮膚に固定される平面が前記位置決め部の皮膚に固定される平面に対して略直交すること
    を特徴とする請求項11に記載の無針注射器具。
  13. 前記位置決め部及び前記無針注射器の一方に係合突部を設けると共に、他方に前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた際に前記係合突部に係合される係合凹部を設け、
    前記位置決め部に対して前記連結部を回動させた状態を維持するよう構成したこと
    を特徴とする請求項11に記載の無針注射器具。
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