JP2007267496A - 消費電力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】商用系統周波数の周波数制御に寄与できる消費電力制御装置を提供する。
【解決手段】目標消費電力指令値に基づいて消費電力指令値を決定して、この消費電力指令値に応じて商用系統50からの電力を消費する電力負荷装置2の消費電力を制御可能な制御手段12を備える消費電力制御装置10であって、制御手段12が、商用系統50での商用系統周波数を監視する周波数監視手段11の監視結果に基づいて消費電力指令値を変動させるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、目標消費電力指令値に基づいて消費電力指令値を決定して、前記消費電力指令値に応じて商用系統からの電力を消費する電力負荷装置の消費電力を制御可能な制御手段を備える消費電力制御装置に関する。
商用系統に接続されている電源装置として、電力会社(一般電気事業者)や特定規模電気事業者などが商用電源として設置している発電所や、電気事業者以外の個人や団体などが住宅や様々な施設に設置している分散型電源装置などがある。これら電源装置から商用系統に電源電力を出力するとき、その電源電力の周波数は、基準周波数(50Hz又は60Hz)に合うように送出されている。その結果、商用系統に接続されている電力負荷装置による電力負荷合計と、電源装置から送出される電源電力合計とが釣り合っているときには、商用系統における電力の周波数(以下、「商用系統周波数」と記載することもある)は基準周波数に維持される。
上述のような商用系統において、電源電力合計と電力負荷合計とが釣り合っていないときには商用系統周波数が基準周波数から逸脱することとなる。具体的には、電力負荷合計が電源電力合計よりも大きいとき、商用系統周波数は基準周波数よりも小さくなり、電源電力合計が電力負荷合計よりも大きいとき、商用系統周波数は基準周波数よりも大きくなるという周波数の逸脱が発生する。
商用系統周波数を基準周波数に維持して、上述のような周波数の逸脱の発生を防止することは電力の使用者利益保護のために必要であるので、商用系統周波数の基準周波数からの逸脱が許容範囲内に収まるように、電力会社は発電所から出力される電源電力を増減させて電源電力合計と電力負荷合計とを釣り合わせるような周波数制御を行っている(例えば、非特許文献1参照)。
横山隆一監修「電力自由化と技術開発」、東京電機大学出版局、2001年9月20日、p.133〜135
上述のように、従来、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計の釣り合い状態を調整する場合には、商用系統に対して電力を供給可能な発電装置を用いて、商用系統へ供給される電力を変動させる手法が実施されている。しかしながら、商用系統には、商用系統の電力を消費する電力負荷装置も接続されており、その電力負荷装置による電力負荷の変動によっても、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計の釣り合い状態が変化することになる。しかしながら、従来は、商用系統に接続されている電力負荷装置の電力負荷を変動させることで、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とを釣り合わせるための貢献を行うことは実施されていない。
更に、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していなくても、商用系統周波数が変化すれば、商用系統周波数の安定化を計るためにその変化を引き戻すような周波数制御を行うことが好ましい。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、商用系統周波数の周波数制御に寄与できる消費電力制御装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る消費電力制御装置の特徴構成は、目標消費電力指令値に基づいて消費電力指令値を決定して、前記消費電力指令値に応じて商用系統からの電力を消費する電力負荷装置の消費電力を制御可能な制御手段を備える消費電力制御装置であって、
前記制御手段が、前記商用系統での商用系統周波数を監視する周波数監視手段の監視結果に基づいて前記消費電力指令値を変動させるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、周波数監視手段により監視される商用系統周波数の監視結果に基づいて、消費電力指令値が変動されることになる。その結果、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とが釣り合うように近づくので、上記電源電力合計と上記電力負荷合計とが乖離していたときに発生していた商用系統における商用系統周波数の基準周波数からの逸脱が補償されることになる。
従って、商用系統における周波数制御に貢献できる消費電力制御装置を提供できる。
本発明に係る消費電力制御装置の別の特徴構成は、前記制御手段が、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、商用系統における商用系統周波数が変化すると、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前期消費電力指令値を変動させるように構成されているので、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電力負荷合計が電源電力合計に対して減少する方向に変化すると)消費電力指令値が大きくなるので、商用系統において電力負荷合計が電源電力合計に比べて減少することを抑制できる。また、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電力負荷合計が電源電力合計に対して増加する方向に変化すると)消費電力指令値が小さくなるので、商用系統において電力負荷合計が電源電力合計に比べて増加することを抑制できる。
本発明に係る消費電力制御装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段が、商用系統周波数に変化が有ると、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記目標消費電力値と等しくないときは、前記目標消費電力値を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。本明細書において「商用系統周波数に変化が有る」とは、商用系統周波数が現状の周波数(「設定目標周波数」と記載することもある)から変化したことを意味する。
上記特徴構成によれば、制御手段が、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って消費電力指令値を変動させることで、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して増加する方向に変化すると)消費電力指令値が大きくなり、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して減少する方向に変化すると)消費電力指令値が小さくなる。また、実際の消費電力値が目標消費電力指令値と等しくないときには、実際の消費電力値が、目標消費電力値に値と等しくなるように、消費電力指令値が変動されることになる。その結果、商用系統周波数が変化したとしても、その変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができる。
また、制御手段は、商用系統周波数に変化がない間は、上記目標消費電力指令値を上記消費電力指令値として電力負荷装置を稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る消費電力制御装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しくないときには、前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って消費電力指令値を変動させることで、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して増加する方向に変化すると)消費電力指令値が大きくなり、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して減少する方向に変化すると)消費電力指令値が小さくなる。また、実際の消費電力値が、上記変動消費電力値と上記目標消費電力指令値との和に等しくないときには、実際の消費電力値が、上記変動消費電力値と上記目標消費電力指令値との和に等しくなるように、消費電力指令値が変動されることになる。その結果、商用系統周波数が変化したとしても、その変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができる。
その後、実際の消費電力値が変動消費電力値と目標消費電力指令値との和に等しくないときには、変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として電力負荷装置を稼動させることで、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また、制御手段は、商用系統周波数に変化がなく、且つ、周波数偏差が発生していないとき、上記目標消費電力指令値を上記消費電力指令値として電力負荷装置を稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る消費電力制御装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段が、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数偏差対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、上記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として、電力負荷装置を稼動させる。つまり、周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として実際の消費電力値を変動させることで、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とを釣り合うように調整する。
つまり、正の周波数偏差が発生していたときには(つまり、商用系統周波数が基準周波数よりも大きいときには)、消費電力値が大きくなるように変動させるための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和が消費電力指令値として導出され、他方で、負の周波数偏差が発生していたときには(つまり、商用系統周波数が基準周波数よりも小さいときには)、消費電力値が小さくなるように変動させるための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和が消費電力指令値として導出されることになる。その結果、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とが乖離していたときに発生していた商用系統における商用系統周波数の基準周波数からの逸脱が補償される。
また、制御手段は、周波数偏差が発生していないとき、上記目標消費電力指令値を上記消費電力指令値として電力負荷装置を稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る消費電力制御装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しくないときには、前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行し、
前記商用系統周波数に変化が無く、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数偏差対応制御を実行し、及び、
前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しくないときは、前記目標消費電力指令値を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、上記特徴構成による作用・効果と同様に、商用系統周波数が変化し、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときには、商用系統周波数の変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができ、且つ、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また、商用系統周波数が変化しておらず、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときには、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また更に、商用系統周波数が変化し、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないときには、その商用系統周波数の変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができる。
本発明に係る消費電力制御装置の更に別の特徴構成は、前記電力負荷装置が、貯湯用湯水を加熱可能な電気ヒータである点にある。
上記特徴構成によれば、上記変動消費電力値に相当する電気エネルギが、貯湯用湯水として熱エネルギに変換されて蓄えられるので、電力負荷装置において電気エネルギが強制的に消費されるとしても、電力負荷装置の設置者にとって大きな損失が発生しないようにできる。
また、電力負荷装置の消費電力が消費電力制御装置によって変動制御されることで、利用者の電力消費には影響を与え得るものの、貯湯された湯水(熱エネルギ)の使用は、貯湯装置がバッファとなって利用者の湯水の使用にはほとんど影響を与えないようにできる。
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態の消費電力制御装置10について図面を参照して説明する。
図1に示す商用系統の概略図では、商用系統50に対して、発電所30、及び、商用系統50における電力を消費する電力負荷装置2、40が接続されている。また、電力負荷装置2の消費電力を制御可能な消費電力制御装置10が設けられている。尚、商用系統50に対して、更に多数の消費電力制御装置10、発電所30、電力負荷装置2、40などが接続されていても構わない。
商用系統50に接続されている発電所30は、電力会社(一般電気事業者)などが設置している例えば火力発電所である。このような発電所30の内のいくつかは、商用系統周波数が基準周波数(50Hz又は60Hz)から逸脱して周波数偏差が発生すると、自身の出力を即座に変動させて周波数偏差を補償するような動作(所謂、ガバナ特性)を行う。例えば、商用系統周波数が基準周波数よりも低下すると(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも小さくなると)、発電所30から商用系統50への電源出力を増大させる。また、商用系統周波数が基準周波数よりも増加すると(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも大きくなると)、発電所30から商用系統50への電源出力を減少させる。
消費電力制御装置10は、商用系統50での商用系統周波数を監視する周波数監視手段11と、電力負荷装置2の消費電力を制御可能な制御手段12とを備える。そして、制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて上記消費電力指令値を変動させるように構成されている。また更に、消費電力制御装置10は、電力負荷装置2の実際の消費電力値(「実消費電力値」と記載することもある)の計測機能を有している。
この消費電力制御装置10が制御対象とする電力負荷装置2は複数の負荷2a〜2dを備えて構成される。消費電力制御装置10の制御手段12は、電力負荷装置2の消費電力の目標値(以下、「目標消費電力指令値」と記す)を有している。従って、制御手段12から電力負荷装置2に対して、目標消費電力指令値に基づく消費電力指令値が出力されると、電力負荷装置2は、指令される消費電力指令値に応じて商用系統50からの電力を消費する。例えば、消費電力制御装置10は、電力負荷装置2に対して上記消費電力指令値が指令されると、電力負荷装置2では、指令された消費電力指令値を消費するために必要な分の負荷が通電状態にされる。従って、電力負荷装置2に対する消費電力指令値を変動させることで、電力負荷装置2における消費電力を変動させることができる。
電力負荷装置2を構成する複数の負荷2a〜2dは、電灯、ファン、ヒータなどの様々な電気機器や、蓄電池などを用いて実現できる。また、インバータを含んだ負荷であってもよい。
例として、図1には、負荷2dが貯湯装置60の貯湯用湯水を加熱可能な電気ヒータである場合を図示している。
この貯湯装置60は貯湯用湯水を蓄えるための貯湯タンク61を備えている。そして、この貯湯用湯水が負荷2dと貯湯タンク61とを循環して通流するための湯水循環路62が設けられている。また、貯湯タンク61に給水するための給水ライン63と、貯湯タンク61内の温水を様々な給湯用途に供給するための給湯ライン64とが設けられている。尚、給湯ライン64を通流する湯水を加熱可能なボイラなどの補助加熱手段(図示せず)を更に設けてもよい。
消費電力制御装置10が備える制御手段12は、上述したように、周波数監視手段11の監視結果に基づいて消費電力指令値を変動させるように構成されている。具体的には、制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて、後述する通常制御、周波数変化及び周波数偏差対応制御、周波数偏差対応制御、及び、周波数変化対応制御の何れかを実行する。
制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数に変化が無く(後述するように、現状の商用系統周波数である設定目標周波数から商用系統周波数が変化していないことを意味する)、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないことを示しているとき、目標消費電力指令値を消費電力指令値として電力負荷装置2を稼動させる通常制御を実行する。
また、制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係(図7を参照して後述する「垂下特性」に相当)に従って消費電力指令値を変動させて電力負荷装置2を稼動させた後、実際の消費電力値が、周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和に等しいか否かを判定し、実際の消費電力値が上記変動消費電力値と目標消費電力指令値との和に等しくないときには、上記変動消費電力値と目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として、電力負荷装置2を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行する。
上記変動消費電力値については図8に示す周波数バイアス特性に基づいて導出される。図8に例示する周波数バイアス特性は、周波数偏差に応じた変動消費電力値が、周波数偏差の大きさが設定下限値:Δf以上、且つ、設定上限値:Δf以下の間で、周波数偏差が大きくなるにつれて所定の変化率(C1、C2)で単調増加する関係で定められたものである。また、この周波数バイアス特性には周波数偏差の不感帯幅:A1、A2が−ΔfからΔfの間に設定され、変動消費電力値の上限幅:B1及び下限幅:B2が設定されている。
これにより、正の周波数偏差が発生しているとき(つまり、商用系統50における電力負荷合計が電源電力合計よりも小さいとき)には、電力負荷装置2の消費電力値を大きくして商用系統50における電力負荷合計を大きくするために貢献するべく、上記変動消費電力値は零又は正の値に設定される。また、負の周波数偏差が発生しているとき(つまり、商用系統50における電力負荷合計が電源電力合計よりも大きいとき)には、電力負荷装置2の消費電力値を小さくして商用系統50における電力負荷合計を小さくするために貢献するべく、上記変動消費電力値は零又は負の値に設定される。
また更に、制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数に変化が無く、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として、電力負荷装置2を稼動させる周波数偏差対応制御を実行する。
更に、制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないことを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って消費電力指令値を変動させて電力負荷装置2を稼動させた後、実際の消費電力値が目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、実際の消費電力値が目標消費電力指令値と等しくないときは、目標消費電力指令値を消費電力指令値として、電力負荷装置2を稼動させる周波数変化対応制御を実行する。
次に、図2に示すメイン制御フロー、図3から図5に示すサブ制御フロー及び図6に示す商用系統周波数と消費電力値との推移のグラフを参照して、第1実施形態の消費電力制御装置の動作について説明する。
図2のメイン制御フローに示すように、ステップS1において制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したか否か、つまり、商用系統周波数に変化が有るか否かを判定する。商用系統周波数が設定目標周波数から変化したときにはステップS2に移行し、商用系統周波数が設定目標周波数から変化していないときには、ステップS3に移行する。
ステップS2において制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数(本実施形態では60Hz)からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、制御手段12は、周波数偏差が発生しているときにはステップS10に移行して、図3を参照して後述する周波数及び周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS20に移行して、図4を参照して後述する周波数変化対応制御を実行する。
ステップS3において制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、制御手段12は、周波数偏差が発生しているときにはステップS30に移行して、図5を参照して後述する周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS4に移行して、目標消費電力指令値を消費電力指令値として電力負荷装置2を稼動させる(通常制御)。
図6に示す具体例では、目標消費電力指令値はP1に維持されており、消費電力指令値及び実際の消費電力値は、時刻t1から時刻t6に至る間に、商用系統周波数の変化に応じてP1→P2→P3→P4→P1と変動している。
以下に、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときに実行される周波数変化及び周波数偏差対応制御(ステップS10)について、図3のサブ制御フローを参照して説明する。
まず、図6に示す時刻t3までの商用系統周波数の推移と、実際の消費電力値(消費電力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t1までは、上述のステップS4のように、制御手段12は、目標消費電力指令値:P1を消費電力指令値として電力負荷装置2を稼動させている。
そして、図3のステップS11において制御手段12は、商用系統周波数が、この時点での設定目標周波数であるf1(基準周波数:60Hz)からf2に変化すると、図7に示す垂下特性Aに基づいて、変化後の商用系統周波数:f2に応じた消費電力指令値:P2を導出する。この垂下特性Aは、設定目標周波数:f1及び消費電力指令値:P1を通る所定の傾きの直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係が定められたものである。具体的には、商用系統周波数が設定目標周波数:f1で維持されているとき、消費電力指令値は目標消費電力指令値:P1であるが、商用系統周波数がf2に変化すると、制御手段12は、垂下特性Aに基づいて消費電力指令値をP2と導出する。そして、ステップS12において制御手段12は、消費電力指令値:P2に応じて電力負荷装置2の稼動を制御する。更に、ステップS13において制御手段12は、変化後の商用系統周波数:f2を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
また、ステップS14において制御手段12は、図8に示す周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動消費電力値:ΔPを導出する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図6に示すように時刻t1において商用系統周波数がf1からf2に変化した後、消費電力指令値がP1からP2に変化し、実際の消費電力値も時刻t2においてP2となる。
次に、ステップS15において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS16に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3と等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS16において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1と変動消費電力値:ΔPとの和:P3を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS17において制御手段12は、ステップS16において決定された消費電力指令値:P3に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
また、ステップS18において制御手段12は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f2及び消費電力指令値:P3を通る垂下特性Bに変更設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t2において実際の消費電力値がP2になった後、消費電力指令値がP2からP3に変化し、実際の消費電力値も時刻t3においてP3となる。
次に、図6の時刻t3から時刻t4までの商用系統周波数の推移と、実際の消費電力値(消費電力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t3に至って図3に示した周波数変化及び周波数偏差対応制御のサブ制御フローが終了すると、商用系統周波数に変化が無く、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているので、制御手段12が、ステップS30において周波数偏差対応制御(図5に示すサブ制御フロー)を実行する(図2のステップS1、ステップS3、ステップS30)。
図5のステップS31において制御手段12は、図8に示す周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動消費電力値:ΔPを導出する。次に、ステップS32において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS33に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS33において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1と変動消費電力値:ΔPとの和:P3を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS34において制御手段12は、ステップS33において決定された消費電力指令値:P3に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t3から時刻t4の間、消費電力指令値がP3に維持され、実際の消費電力値もP3に保たれることになる。
次に、図6の時刻t4から時刻t6以降の商用系統周波数の推移と、実際の消費電力値(消費電力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t4に至ると、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないので、制御手段12が、ステップS20において周波数変化対応制御(図4に示すサブ制御フロー)を実行する(図2のステップS1、ステップS2、ステップS20)。
図4のステップS21において制御手段12は、商用系統周波数がf2(この時点での設定目標周波数)からf1に変化すると、図7に示す垂下特性Bに基づいて、変化後の商用系統周波数:f1に応じた消費電力指令値:P4を導出する。この垂下特性Bは、この時点での設定目標周波数:f2及び消費電力指令値:P3を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において制御手段12は、消費電力指令値:P4に応じて電力負荷装置2の稼動を制御する。更に、ステップS23において制御手段12は、変化後の商用系統周波数:f1を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図6に示すように時刻t4において商用系統周波数がf2からf1に変化した後、消費電力指令値がP3からP4に変化し、実際の消費電力値も時刻t5においてP4となる。
次に、ステップS24において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS26において制御手段12は、ステップS25において決定された消費電力指令値:P1に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
また、ステップS27において制御手段12は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f1及び消費電力指令値:P1を通る垂下特性Aに変更設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t5において実際の消費電力値がP4になった後、消費電力指令値がP4からP1に変化し、実際の消費電力値も時刻t6においてP1となる。
<第2実施形態>
第2実施形態の消費電力制御装置10は、図9のメイン制御フローに示すように、周波数偏差が発生しているか否かの判定を行い(ステップS3)、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と目標消費電力指令値との和を消費電力指令値として、電力負荷装置2を稼動させる周波数偏差対応制御を実行する(ステップS30)。つまり、第2実施形態では、制御手段12は、商用系統周波数に変化があるか否か(商用系統周波数が設定目標周波数と異なるか否か)とは無関係に、電力負荷装置2の消費電力値の制御を実行する。以下に、第2実施形態の消費電力制御装置10について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
以下に、図9に示すメイン制御フロー、図5に示すサブ制御フロー及び図10に示す商用系統周波数と消費電力値との推移のグラフを参照して、第2実施形態の消費電力制御装置の動作について説明する。
図9のメイン制御フローに示すように、ステップS3において制御手段12は、周波数監視手段11の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、制御手段12は、周波数偏差が発生しているときにはステップS30に移行して、図5を参照して後述する周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS4に移行して、目標消費電力指令値を消費電力指令値として電力負荷装置2を稼動させる(通常制御)。
図10に示す時刻t10において商用系統周波数がf1(基準周波数である60Hz)からf2に変化することで、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生すると、図5のステップS31において制御手段12は、図8に示した周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動消費電力値:ΔPを導出する。次に、ステップS32において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS33に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と上記変動消費電力値:ΔPとの和:P3に等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図9のメイン制御フローにリターンする。
ステップS33において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1と変動消費電力値:ΔPとの和:P3を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS34において制御手段12は、ステップS33において決定された消費電力指令値:P3に応じて電力負荷装置2を稼動させる。制御手段12が以上のような制御を行うことで、図10に示す時刻t11から消費電力指令値がP3に設定され、実際の消費電力値も時刻t11から時刻t12の間にP1からP3に変動することになる。
そして、この周波数偏差が発生している間は、消費電力指令値がP3に維持されて、実際の消費電力値もP3に維持されることになる。
他方で、図10に示す時刻t13において商用系統周波数がf2からf1に変化して、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が無くなると、図9に示したメイン制御フローのステップS4が実行されることになる。つまり、制御手段12は、目標消費電力指令値:P1を消費電力指令値として、その消費電力指令値:P1に応じて電力負荷装置2を稼動させる。その結果、図10に示すように、実際の消費電力値も時刻t14から時刻t15の間にP3からP1に変動することになる。
<第3実施形態>
第3実施形態の消費電力制御装置10は、図11のメイン制御フローに示すように、商用系統周波数に変化が有るか否か(つまり、商用系統周波数が設定目標周波数と異なるか否か)の判定を行い(ステップS1)、制御手段12が、周波数監視手段11の監視結果が、商用系統周波数に変化が有ることを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って消費電力指令値を変動させて電力負荷装置2を稼動させた後、実際の消費電力値が目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、実際の消費電力値が目標消費電力指令値と等しくないときは、目標消費電力指令値を消費電力指令値として、電力負荷装置2を稼動させる周波数変化対応制御を実行する(ステップS20)。つまり、本実施形態において制御手段12は、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差とは無関係に、電力負荷装置2の消費電力値の制御を行う。以下に、第3実施形態の消費電力制御装置10について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
以下に、図11に示すメイン制御フロー、図4に示すサブ制御フロー及び図12に示す商用系統周波数と消費電力値との推移のグラフを参照して、第3実施形態の消費電力制御装置の動作について説明する。
図11のメイン制御フローに示すように、ステップS1において制御手段12は、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したか否か、つまり、商用系統周波数に変化が有るか否かを判定する。そして、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したときにはステップS20に移行して、図4を参照して後述する周波数変化対応制御を実行し、周波数変化が発生していないときにはステップS4に移行して、目標消費電力指令値を消費電力指令値として電力負荷装置2を稼動させる(通常制御)。
図12に示す時刻t21において商用系統周波数がf1からf2に変化すると、図4のステップS21において制御手段12は、図7に示す垂下特性Aに基づいて、変化後の商用系統周波数:f2に応じた消費電力指令値:P2を導出する。この垂下特性Aは、この時点での設定目標周波数:f1及び消費電力指令値:P1を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において制御手段12は、消費電力指令値:P2に応じて電力負荷装置2の稼動を制御する。更に、ステップS23において制御手段12は、変化後の商用系統周波数:f2を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図12に示すように時刻t21において商用系統周波数がf1からf2に変化した後、消費電力指令値がP1からP2に変化し、実際の消費電力値も時刻t22においてP2となる。
次に、ステップS24において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図11のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS26において制御手段12は、ステップS25において決定された消費電力指令値:P1に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
また、ステップS27において制御手段12は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f2及び消費電力指令値:P1を通る垂下特性Cに変更設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図12に示す時刻t22において実際の消費電力値がP2になった後、消費電力指令値がP2からP1に変化し、実際の消費電力値も時刻t23においてP1となる。
その後、図12に示す時刻t24において商用系統周波数がf2(この時点での設定目標周波数)からf1に変化すると、図4のステップS21において制御手段12は、図7に示す垂下特性Cに基づいて、変化後の商用系統周波数:f1に応じた消費電力指令値:P5を導出する。この垂下特性Cは、この時点での設定目標周波数:f2及び消費電力指令値:P1を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において制御手段12は、消費電力指令値:P5に応じて電力負荷装置2の稼動を制御する。更に、ステップS23において制御手段12は、変化後の商用系統周波数:f1を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図12に示すように時刻t24において商用系統周波数がf2からf1に変化した後、消費電力指令値がP1からP5に変化し、実際の消費電力値も時刻t25においてP5となる。
次に、ステップS24において制御手段12は、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際の消費電力値が、目標消費電力指令値:P1と等しいときには、消費電力指令値を変動させることなく、図11のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において制御手段12は、目標消費電力指令値:P1を消費電力指令値と決定する。そして、ステップS26において制御手段12は、ステップS25において決定された消費電力指令値:P1に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
また、ステップS27において制御手段12は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f1及び消費電力指令値:P1を通る垂下特性Aに変更設定する。
制御手段12が以上のような制御を行うことで、図12に示す時刻t25において実際の消費電力値がP5になった後、消費電力指令値がP5からP1に変化し、実際の消費電力値も時刻t26においてP1となる。
<第4実施形態>
第4実施形態の消費電力制御装置10は、図13の制御フローに示すように、商用系統周波数が変化しているか否かの判定を行い(ステップS41)、周波数監視手段11の監視結果として得られる商用系統周波数が変化すると、商用系統周波数が大きくなるにつれて消費電力指令値を大きくする設定関係に従って消費電力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている。つまり、第4実施形態では、制御手段12は、図7に示した商用系統周波数の関数としての消費電力指令値に基づいて電力負荷装置2の制御を行うのである。従って、本実施形態では、上記第1実施形態から上記第3実施形態のような目標消費電力指令値は存在していない。
以下に、図13に示す制御フローを参照して、第4実施形態の消費電力制御装置の動作について説明する。
図13の制御フローに示すように、ステップS41において制御手段12は、商用系統周波数に変化があるか否かを判定する。そして、制御手段12は、商用系統周波数に変化があるときにはステップS42に移行し、ステップS42において、図7に示した垂下特性に基づいて、変化後の商用系統周波数に応じた消費電力指令値を導出する。次に、ステップS43において制御手段12は、導出した消費電力指令値に応じて電力負荷装置2を稼動させる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、垂下特性及び周波数バイアス特性について図7及び図8を参照して説明したが、垂下特性を表す直線の傾き(変化率)、周波数バイアス特性を表す不感帯幅:A1、A2、上限幅:B1及び下限幅:B2、変化率:C1、C2は適宜変更可能である。
<2>
上記実施形態では、電力負荷装置2が備える複数の負荷2a〜2dの内、非通電状態にある負荷を通電状態にさせること、及び、通電状態にある負荷を非通電状態させることなどによって、電力負荷装置2の消費電力を変動制御する例について説明したが、一つの負荷に対する通電量を変動させることで電力負荷装置2の消費電力を変動制御するように構成することもできる。
本発明の消費電力制御装置は、商用系統における商用系統周波数を基準周波数近傍で安定させるために使用可能である。
商用系統の概略図 第1実施形態のメイン制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態の商用系統周波数及び実際の消費電力値の推移を示すグラフ 垂下特性を示すグラフ 周波数バイアス特性を示すグラフ 第2実施形態のメイン制御フロー 第2実施形態の商用系統周波数及び実際の消費電力値の推移を示すグラフ 第3実施形態のメイン制御フロー 第3実施形態の商用系統周波数及び実際の消費電力値の推移を示すグラフ 第4実施形態の制御フロー
符号の説明
2 電力負荷装置
10 消費電力制御装置
11 周波数監視手段
12 制御手段
50 商用系統

Claims (7)

  1. 目標消費電力指令値に基づいて消費電力指令値を決定して、前記消費電力指令値に応じて商用系統からの電力を消費する電力負荷装置の消費電力を制御可能な制御手段を備える消費電力制御装置であって、
    前記制御手段が、前記商用系統での商用系統周波数を監視する周波数監視手段の監視結果に基づいて前記消費電力指令値を変動させるように構成されている消費電力制御装置。
  2. 前記制御手段が、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の消費電力制御装置。
  3. 前記制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有ると、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記目標消費電力値と等しくないときは、前記目標消費電力値を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の消費電力制御装置。
  4. 前記制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しくないときには、前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の消費電力制御装置。
  5. 前記制御手段が、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数偏差対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の消費電力制御装置。
  6. 前記制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和に等しくないときには、前記変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行し、
    前記商用系統周波数に変化が無く、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動消費電力値と前記目標消費電力指令値との和を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数偏差対応制御を実行し、及び、
    前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記消費電力指令値を大きくする設定関係に従って前記消費電力指令値を変動させて前記電力負荷装置を稼動させた後、実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際の消費電力値が前記目標消費電力指令値と等しくないときは、前記目標消費電力指令値を前記消費電力指令値として、前記電力負荷装置を稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の消費電力制御装置。
  7. 前記電力負荷装置が、貯湯用湯水を加熱可能な電気ヒータである請求項1〜6の何れか一項に記載の消費電力制御装置。
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