JP2007266362A - 基板のアース機構及び荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

基板のアース機構及び荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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日出夫 齋藤
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Abstract

【目的】より基板に付着するパーティクル量を低減させるアース機構およびかかる機構を搭載した装置を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の基板のアース機構210は、パターンが描画される基板101と基板101の描画領域外で接触し、かかる基板101と導通するブレード214と、基板101の端面と平行して延び、かかる基板101が上昇することでブレード214を基板101の端面と平行する方向に移動可能に支持する板ばね216と、を備えたことを特徴とする。本発明によれば、基板101に付着するパーティクル量を低減させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板のアース機構及び荷電粒子ビーム描画装置に係り、例えば、電子ビームを用いて描画される基板のアース機構及び描画装置に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図15は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置(EB(Electron beam)描画装置)における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
ここで、電子ビーム描画装置でマスク基板等の試料が描画されていくと、かかる試料面に形成された層を構成する材料、例えば、クロム(Cr)を用いた遮光膜層が帯電してしまう。かかる状態のまま描画を行なうとかかる帯電による電荷の影響により描画するために照射された電子ビームの軌道が曲げられてしまい、所望する位置に描画することができなくなってしまうといった問題が生じる。或いは、ビームがぼけてしまうといった問題が生じる。そこで、通常、かかる帯電した層を接地して、アースすることが行なわれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−032963号公報
上述したように、電子ビーム描画装置では、帯電したマスク基板等に接地してアースすることにより描画精度の向上を図っている。ここで、かかるアース機構の一例としては、接点部となる刃先のついたブレードやピンを基板表面に押し付け、基板表面に塗布されたレジスト膜を削って、その下に位置する帯電層に接地させている。
図16は、従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。
図17は、従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構の構成を正面から示す概念図である。
従来のアース機構510では、基板101の中央部、すなわち描画領域に向かって延びる板ばね516の先端部に基板の中央部、すなわち描画領域に向かって延びる25°の接触角に形成され刃先のついたブレード514を設置して、下方から基板101を上昇させることでブレードに試料となる基板101を押し付けて、さらに、基板101を上昇させることで板ばね516の弾性力で基板表面のレジスト材を切り込んでいた。そして、レジスト材の下に形成された帯電層となるCr層に接地して導通させていた。そして、ブレード514とレジストが接触する時点での接触位置と板ばね516とのオフセット量dとして、2mmに設定していた。また、かかるブレード514は板ばね516の幅方向の端部(中心からδの位置)に取り付けていた。かかるような構成でCr層に接地させると、レジスト材を削るためにパーティクルが発生し、かかるパーティクルが描画された基板に付着してしまうといった問題があった。
図18は、従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構で接地した場合の基板に付着するパーティクルの様子を示す図である。
図18に示すように、基板の描画領域に多数のパーティクルが付着している様子がわかる。
図19は、従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構で接地した場合の基板に形成されたブレードのブレード痕の様子を示す図である。
図19に示すように、従来のアース機構で接地していく場合、1つのアース箇所では1つのブレードでレジスト材を切り込んでいるのにも拘らず、複数(ここでは、2つ)のブレード痕が残っていることがわかる。ブレード痕が複数形成されるということは、その分だけ削られるレジスト材の量も増えていることが想定される。
以上のように、帯電した層を接地するためには、上層のレジスト材を削って、その下の帯電層に接地しなければならないが、その場合でもできるだけ基板に付着するパーティクル量を低減することが求められている。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、より基板に付着するパーティクル量を低減させるアース機構およびかかる機構を搭載した装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の基板のアース機構は、
パターンが描画される基板と基板の描画領域外で接触し、かかる基板と導通する接点部と、
基板の端面と平行して延び、かかる基板が上昇することで接点部を基板の端面と平行する方向に移動可能に支持する支持部と、
を備えたことを特徴とする。
接点部を基板の端面と平行する方向に移動可能に支持することで、接点部が基板と接触してから導通するまでに移動する方向を基板の端面と平行する方向にさせることができる。その結果、接点部が移動することによりパーティクルが発生したとしてもパーティクルの飛散する方向を基板の端面と平行する方向、すなわち、描画領域とは異なる方向に向けることができる。また、接点部は基板の描画領域外で接触し、かかる基板と導通するように構成するため、パーティクルが発生したとしても基板の描画領域外で発生させることができる。よって、パーティクルが発生したとしてもパーティクルを基板の描画領域内に飛散させないようにすることができる。
そして、かかる支持部は、基板の端面と平行して延びる揺動自在な揺動部材と、基板の端面と平行して延びる弾性変形可能な板ばね部材とのうち少なくとも1つを有していることを特徴とする。
揺動部材を用いる場合には、揺動部材が基板の端面と平行して延びるため基板の端面と平行する方向に接点部を揺動させることができる。よって、接点部を基板の端面と平行する方向に移動可能に支持することができる。また、板ばね部材を用いる場合には、板ばね部材が基板の端面と平行して延びるため板ばね部材が弾性変形した際に基板の端面と平行する方向に接点部を移動させることができる。そして、板ばね部材の弾性力を接点部に付勢することができる。また、揺動部材と板ばね部材とを併用する場合には、基板の端面と平行する方向に接点部を揺動させることができると共に、板ばね部材の弾性力を接点部に付勢することができる。
また、接点部は、円弧形状に形成され、円弧面が基板の端面と平行して配置された刃先を有していることを特徴とする。
かかる構成により、円弧形状の刃先が基板の端面と平行して基板を切り込んでいくことができる。その結果、切り込み方向が基板の端面と平行する方向、すなわち、描画領域とは異なる方向になるため、パーティクルの飛散する方向を描画領域とは異なる方向に向けることができる。
或いは、接点部は、円形形状に形成され、円形面が基板の端面と平行して配置され、基板上を転がる刃先を有していても好適である。
刃先が基板上を転がることにより、刃先が基板を切り込んでいく際に基板上を引きずらないようにすることができる。その結果、パーティクルの発生量を低減させることができる。さらに、円形形状の刃先の刃面が基板の端面と平行して配置されることで、刃先を基板の端面と平行する方向、すなわち、描画領域とは異なる方向に転がるようにさせることができる。その結果、たとえパーティクルが発生したとしてもパーティクルの飛散する方向を基板の端面と平行する方向、すなわち、描画領域とは異なる方向に向けることができる。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを用いてパターンが描画される基板を昇降可能に載置するステージと、
かかる基板が上昇することで基板と基板の描画領域外で接触し、かかる基板と導通する接点部と、
基板の端面と平行して延び、基板が上昇することで接点部を基板の端面と平行する方向に移動可能に支持する支持部と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成により、上述したように、パーティクルが発生したとしても基板の描画領域外で発生させることができる。そして、接点部が基板と接触してから導通するまでに移動する方向を基板の端面と平行する方向にさせることができるので、パーティクルが発生したとしてもパーティクルの飛散する方向を描画領域とは異なる方向に向けることができる。よって、パーティクルが発生したとしてもパーティクルを基板の描画領域内に飛散させないようにすることができる。
本発明の一態様によれば、パーティクルの飛散する方向を描画領域とは異なる方向に向けることができる。よって、パーティクルが発生したとしてもパーティクルを基板の描画領域内に飛散させないようにすることができる。その結果、基板に付着するパーティクル量を低減させることができる。
以下、各実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、荷電粒子ビーム描画装置の一例として可変成形型電子線描画装置である描画装置100は、電子鏡筒102、描画室103、XYステージ105、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、アース機構210を備えている。そして、アース機構210は、ブレード214(接点部、或いは電極の一例)、板ばね216(板ばね部、支持部の一例)、固定部材212、固定部材218を備えている。
そして、電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208が配置されている。描画室103には、アース機構210、XYステージ105が配置され、XYステージ105には、基板101を昇降可能に支持する支持ピン106が配置され、支持ピン106上に試料となる基板101が配置されている。図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
電子銃201から照射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム200は、照明レンズ202により集光され、矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料となる基板101の所望する位置に照射される。
また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
図2は、実施の形態1におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。
図3は、実施の形態1におけるアース機構の構成を正面から示す概念図である。
板ばね216は、固定部材212と固定部材218とを介してXYステージ105上に固定されている。そして、板ばね216は、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。そして、板ばね216の先端部には例えば円弧形状に形成された刃先のついたブレード214が接続される。ブレード214は、板ばね216の幅方向の略中心位置に配置されている。また、ブレード214は、基板101の描画領域10の外側に位置する描画領域外12上に配置されている。そして、ブレード214の円弧状の刃面は、基板101の端面と平行する方向に配置されている。
図4は、実施の形態1における基板の一例を示す図である。
ここでは、基板101として、マスク基板を用いる場合について説明する。マスク基板は、1辺がL、例えば152mm角の基板を用いる。そして、基板の1辺に2つのアース機構210が配置されることになる。マスク基板は、前後左右にLの寸法を空けて、その内側(L×L)の領域が描画領域10となる。ここでは、例えば、L=6mm、L=140mmをとる。すなわち、基板の端から6mmの位置と基板の端から146mmの位置との間が描画領域10となる。
図5は、実施の形態1におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。
図5では、電子ビームで描画される基板101の一例として、ガラス基板20上に、遮光膜となるクロム(Cr)膜22が形成され、その上にレジスト膜24が形成されている基板を示している。そして、XYステージ105上の支持ピン106が光軸方向(Z方向)に上昇することでブレード214が基板と接触する。図5では、ブレード214が、基板との接触開始位置となるレジスト膜24と接触点Pで接触した様子を示している。ここでは、まだ、板ばね216が弾性変形していない状態となる。
図6は、実施の形態1におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。
図5に示した状態からさらに支持ピン106をZ方向に上昇(リフトアップ)させると、ブレード214が、持ち上げられ、板ばね216が弾性変形する。そして、図6に示すように、板ばね216の弾性力でブレード214がレジスト膜24を切り込みながら下層のCr膜22と接触して導通する。ここでは図示していないが、Cr膜22の表面にCr酸化膜(CrOx)の層が形成されている場合には、かかるCr酸化膜も切り込んでいく。Cr膜22と接触して導通することで、ブレード214が接点となってアース(地絡)させることができる。その結果、Cr膜22に帯電した電荷を逃がすことができる。ここで、ブレード214がレジスト膜24を切り込む際、ブレード214が引きずられることになる。図6では、接触開始点Pから接触位置が引きずられることで移動し、導通される位置では、点Qが接触点となる。かかる引きずりによりパーティクルが発生してしまうことになる。
しかしながら、本実施の形態1では、ブレード214の円弧状の刃面が基板101の端面と平行する方向に配置され、なおかつ、板ばね216がブレード214を基板101の端面と平行する方向に移動可能に支持することによりブレード214の移動方向も基板101の端面と平行する方向に向けられているので、円弧形状の刃先が基板101の端面と平行して基板を切り込んでいくことができる。その結果、切り込み方向が基板101の端面と平行する方向、すなわち、描画領域10とは異なる方向になるため、パーティクルの飛散する方向を描画領域10とは異なる方向に向けることができる。また、ブレード214は基板の描画領域外12で接触し、かかる基板101と導通するように構成するため、パーティクルが発生したとしても基板の描画領域外12で発生させることができる。よって、パーティクルが発生したとしてもパーティクルを基板101の描画領域10内に飛散させないようにすることができる。
ここで、ブレード214の刃先の形状は、円弧状と記載しているが、真円に限らず、凸になだからな曲面であればよい。曲面にすることで、ブレード214が引きずられる際に、角部で生じ易い基板101との無用な引っかかりを無くすことができ、その分のパーティクル発生を抑制することができる。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。
図8は、実施の形態2におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。
実施の形態1では、ブレード214の刃先を円弧形状としたが、これに限るものではなく、実施の形態2では、円盤状の回転する刃先を持ったブレード224を使用する。実施の形態1と同様、板ばね216は、固定部材212と固定部材218とを介してXYステージ105上に固定されている。そして、板ばね216は、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。そして、板ばね216の先端部には例えば円形形状に形成された刃先のついたブレード224が接続される。ブレード224は、板ばね216の幅方向の略中心位置に配置されている。また、ブレード224は、基板101の描画領域10の外側に位置する描画領域外12上に配置されている。そして、ブレード224の円形形状の刃面は、基板101の端面と平行する方向に配置されている。また、ブレード224は、軸226を回転軸として回転可能に板ばね216に接続されている。そして、図8に示すように、電子ビームで描画される基板101の一例として、ガラス基板20上に、遮光膜となるクロム(Cr)膜22が形成され、その上にレジスト膜24が形成されている基板を示している。そして、XYステージ105上の支持ピン106が光軸方向(Z方向)に上昇することでブレード224が基板と接触する。図8では、ブレード224が、基板との接触開始位置となるレジスト膜24と接触点Pで接触した様子を示している。ここでは、まだ、板ばね216が弾性変形していない状態となる。
図9は、実施の形態2におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。
図8に示した状態からさらに支持ピン106をZ方向に上昇(リフトアップ)させると、ブレード224が、持ち上げられ、板ばね216が弾性変形する。そして、図9に示すように、板ばね216の弾性力でブレード224が基板101上を転がりながらレジスト膜24を切り込んでいき下層のCr膜22と接触して導通する。ここでは図示していないが、Cr膜22の表面にCr酸化膜(CrOx)の層が形成されている場合には、かかるCr酸化膜も切り込んでいく。Cr膜22と接触して導通することで、ブレード224が接点となってアース(地絡)させることができる。その結果、Cr膜22に帯電した電荷を逃がすことができる。ここで、ブレード224がレジスト膜24を切り込む際、ブレード224が転がることで引きずりを防止することができる。図9では、接触開始点Pから接触位置が転がることで移動し、導通される位置では、点Qが接触点となる。このように引きずりを防止することによりパーティクルの発生量を低減することができる。
実施の形態2では、ブレード224の円形状の刃面が基板101の端面と平行する方向に配置され、なおかつ、ブレード224の移動方向も基板101の端面と平行する方向に向けられているので、円形状の刃先が基板101の端面と平行して基板101を転がりながら切り込んでいくことができる。その結果、切り込み方向が基板101の端面と平行する方向、すなわち、描画領域10とは異なる方向になるため、パーティクルの飛散する方向を描画領域10とは異なる方向に向けることができる。また、ブレード224は基板の描画領域外12で接触し、かかる基板101と導通するように構成するため、パーティクルが発生したとしても基板の描画領域外12で発生させることができる。よって、パーティクルが発生したとしてもパーティクルを基板101の描画領域10内に飛散させないようにすることができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態1,2では、板ばね216でブレードを支持していたが、これに限るものではなく、揺動部材を用いて支持しても構わない。
図10は、実施の形態3におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。
図11は、実施の形態3におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。
揺動部材230は、回転中心234を軸に揺動自在に配置され、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。そして、固定部材212と固定部材218を介してXYステージ105上に固定されている。そして、揺動部材230の先端部には、円弧形状に形成された刃先のついたブレード214が固定部材232を介して接続される。ブレード214は、基板101の描画領域10の外側に位置する描画領域外12上に配置されている。そして、ブレード214の円弧状の刃面は、基板101の端面と平行する方向に配置されている。
そして、ここでは、ブレード214が持ち上げられ、揺動部材230が揺動する際、固定部材232が板ばね216も同時に持ち上げ、弾性変形させるように配置している。そして、板ばね216も固定部材212と固定部材218とを介してXYステージ105上に固定されている。そして、板ばね216は、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。
図11では、電子ビームで描画される基板101の一例として、ガラス基板20上に、遮光膜となるクロム(Cr)膜22が形成され、その上にレジスト膜24が形成されている基板を示している。そして、XYステージ105上の支持ピン106が光軸方向(Z方向)に上昇することでブレード214が基板と接触する。図11では、ブレード214が、基板との接触開始位置となるレジスト膜24と接触点Pで接触した様子を示している。
図12は、実施の形態3におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。
図11に示した状態からさらに支持ピン106をZ方向に上昇(リフトアップ)させると、ブレード214が、持ち上げられ、揺動部材230が揺動する。そして、図12に示すように、板ばね216の弾性力が付勢され、揺動部材230が元の位置に戻ろうとすることでブレード214がレジスト膜24を切り込みながら下層のCr膜22と接触して導通する。ここでは、板ばね216の弾性力が付勢されているが、板ばね216を用いずに例えば自重でブレード214がレジスト膜24を切り込みながら下層のCr膜22と接触して導通するようにしても構わない。また、揺動部材230は、板や棒状部材で構成され、基板101により押し上げられた際、板や棒状部材の根元を軸として回転し、基板101にある程度付勢できる構造であればよい。例えば、板や棒状部材の根元にゼンマイを取り付け、ゼンマイの反発力で基板101をブレード214等で付勢してもよい。
その他は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態3におけるブレード214の代わりに、回転して基板101上を転がる実施の形態2におけるブレード224を用いてもよい。
図13は、実施の形態4におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。
揺動部材230は、回転中心234を軸に揺動自在に配置され、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。そして、固定部材212と固定部材218を介してXYステージ105上に固定されている。そして、揺動部材230の先端部には、例えば円形形状に形成された刃先のついたブレード224が固定部材232を介して接続される。ブレード224は、基板101の描画領域10の外側に位置する描画領域外12上に配置されている。そして、ブレード224の円形状の刃面は、基板101の端面と平行する方向に配置されている。
そして、ここでは、ブレード224が持ち上げられ、揺動部材230が揺動する際、固定部材232が板ばね216も同時に持ち上げ、弾性変形させるように配置している。そして、板ばね216も固定部材212と固定部材218とを介してXYステージ105上に固定されている。そして、板ばね216は、試料となる基板101の端面と平行する方向に向かって基板面と平行に延びている。
図13では、電子ビームで描画される基板101の一例として、ガラス基板20上に、遮光膜となるクロム(Cr)膜22が形成され、その上にレジスト膜24が形成されている基板を示している。そして、XYステージ105上の支持ピン106が光軸方向(Z方向)に上昇することでブレード224が基板と接触する。図13では、ブレード224が、基板との接触開始位置となるレジスト膜24と接触点Pで接触した様子を示している。
図14は、実施の形態4におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。
図13に示した状態からさらに支持ピン106をZ方向に上昇(リフトアップ)させると、ブレード224が、持ち上げられ、ブレード224が軸226を回転軸にして回転しながら揺動部材230が揺動する。そして、図14に示すように、板ばね216の弾性力が付勢され、揺動部材230が元の位置に戻ろうとすることでブレード224がレジスト膜24を回転しながら切り込んでいき下層のCr膜22と接触して導通する。ここでは、板ばね216の弾性力が付勢されているが、板ばね216を用いずに例えば自重でブレード224がレジスト膜24を切り込みながら下層のCr膜22と接触して導通するようにしても構わない。また、揺動部材230は、板や棒状部材で構成され、基板101により押し上げられた際、板や棒状部材の根元を軸として回転し、基板101にある程度付勢できる構造であればよい。例えば、板や棒状部材の根元にゼンマイを取り付け、ゼンマイの反発力で基板101をブレード224等で付勢してもよい。
その他は、実施の形態2,3と同様であるため、説明を省略する。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、基板面と所定の隙間tを空けた状態でブレード214やブレード224を覆うカバーを取り付けても好適である。カバーを取り付けることでパーティクルの飛散を防止或いは更なる低減をすることができる。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての基板のアース機構、荷電粒子ビーム描画装置、及びは、荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。 実施の形態1におけるアース機構の構成を正面から示す概念図である。 実施の形態1における基板の一例を示す図である。 実施の形態1におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。 実施の形態1におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。 実施の形態2におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。 実施の形態2におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。 実施の形態2におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。 実施の形態3におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。 実施の形態3におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。 実施の形態3におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。 実施の形態4におけるブレードと基板とが接触開始した状態を示す概念図である。 実施の形態4におけるブレードと基板とが導通した状態を示す概念図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構の構成を上面から示す概念図である。 従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構の構成を正面から示す概念図である。 従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構で接地した場合の基板に付着するパーティクルの様子を示す図である。 従来の電子ビーム描画装置におけるアース機構で接地した場合の基板に形成されたブレードのブレード痕の様子を示す図である。
符号の説明
10 描画領域
12 描画領域外
20 ガラス基板
22 Cr膜
24 レジスト膜
100 描画装置
101 基板
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
106 支持ピン
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
210,510 アース機構
214,224,514 ブレード
216,516 板ばね
212,218,232 固定部材
226 軸
230 揺動部材
234 回転中心
330 電子線
340 試料
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. パターンが描画される基板と前記基板の描画領域外で接触し、前記基板と導通する接点部と、
    前記基板の端面と平行して延び、前記基板が上昇することで前記接点部を前記基板の端面と平行する方向に移動可能に支持する支持部と、
    を備えたことを特徴とする基板のアース機構。
  2. 前記支持部は、前記基板の端面と平行して延びる揺動自在な揺動部材と、前記基板の端面と平行して延びる弾性変形可能な板ばね部材とのうち少なくとも1つを有していることを特徴とする請求項1記載の基板のアース機構。
  3. 前記接点部は、円弧形状に形成され、円弧面が前記基板の端面と平行して配置された刃先を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の基板のアース機構。
  4. 前記接点部は、円形形状に形成され、円形面が前記基板の端面と平行して配置され、前記基板上を転がる刃先を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の基板のアース機構。
  5. 荷電粒子ビームを用いてパターンが描画される基板を昇降可能に載置するステージと、
    前記基板が上昇することで前記基板と前記基板の描画領域外で接触し、前記基板と導通する接点部と、
    前記基板の端面と平行して延び、前記基板が上昇することで前記接点部を前記基板の端面と平行する方向に移動可能に支持する支持部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
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