JP2007265617A - 成形レンズ及び成形レンズ金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が可能で、かつ、バリによる生じる悪影響を抑えることが可能な、光ピックアップ装置用の成形レンズ及び成形レンズ金型を提供する。
【解決手段】本発明に係る成形レンズは、第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される。また、光軸を中心とした略円形の第1光学面及び第2光学面の周縁の一部が、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置用の成形レンズ及び成形レンズ金型に関する。
光情報記録媒体(光ディスク)を用いた情報の記録や再生に用いる光ピックアップ装置は、対物レンズ、コリメータ、カップリングレンズ等の種々の光学素子を組み合わせて構成されている。
これら光学素子は、レンズ成形用の金型のキャビティ内に溶解樹脂を射出して成形される場合が多い。以下、本明細書中においては、金型を用いた射出成形により製造される光学素子を「成形レンズ」と表記する。
近年の光ピックアップ装置の小型化に伴い、光ピックアップ装置を構成する成形レンズの小型化に関して種々の技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−243915号公報
特許文献1に記載されている成形レンズは、光軸を中心とした略円状の外形を有するレンズの、例えば上下の外周部分を切り欠くと共に、入射面(第1面)と出射面(第2面)の両光学面のうち、いずれか一方の光学面を切り欠き、他方の光学面は切り欠かない、つまり、他方の光学面の外周形状を円形状にとどめておくものである。そして、このように上下の外周部分を切り欠くことにより、成形レンズの光軸と直交する方向の長さ(高さ)を短くし、レンズ自体の小型化を達成するものである。
ところが、近年ではさらなる光ピックアップ装置の小型化が要求されており、特許文献1の成形レンズよりもさらに小型の成形レンズが求められているという問題がある。
また、図4(a)に示すように、円形状の外形を有する一般的な成形レンズ100では、光学機能面101の外周を覆う位置に、レンズを保持するためのブラケット102が形成されている。符合200は、複数のレンズ100を収納するための箱状のカートリッジであり、左右の壁体201の一部に、長手方向(紙面に垂直な方向)に伸びる空隙202が設けられている。そして、この空隙202において左右両側のブラケット102を保持することにより、複数のレンズ100がカートリッジ200内において長手方向に収納される構造となっている。
ここで、通常、射出成形に用いる金型では、キャビティ内に溶解樹脂が射出された際の、キャビティ内の空気を逃がすための孔が設けられている。従って、溶解樹脂がこの孔の一部に進入した状態で凝固することにより、成形レンズには、通常、表面から僅かに突出する「バリ」が成形されている。
このバリが、レンズの外周面から径方向に突出している場合があるが、円形状の外形を有する一般的な成形レンズ100では、カートリッジ200内に連続して収納されている状態であっても、各レンズ100は、上記空隙202部分で保持された状態で、光軸に直交する水平面内で回転自在となっているので、前後する2つの成形レンズ100のバリ同士が当接して破損する事態は生じにくい。
ところが、特許文献1に記載されているような、外周部分を切り欠いた成形レンズ300(図4(b)及び(c)を参照)では、この切り欠いた部分を、箱状のカートリッジの左右の壁体201の一部に当接させることにより複数のレンズ300を保持する構成となっている場合がある。
この場合に、バリ301(図4(b)を参照)がレンズ300の外周面(切欠き部分以外の箇所)から径方向に突出する場合には、各レンズ300は左右の壁体201によって、光軸に直交する水平面内での移動が規制された状態となっているので、前後する2つの成形レンズのバリ301同士が当接して破損する結果、破損したバリ301の一部がレンズ300の光学面に付着してしまうおそれがあった。
また、バリ301がレンズ300の表面から光軸方向に突出するように形成される場合があるが、このような場合でも、上記カートリッジ200内におけるバリ301の破損という問題があると共に、例えば、レンズ300の両面のうち、位置決め用に用いられる側の面(基準面)にバリ301が形成されている場合には、バリ301により位置決め精度が悪化するという問題がある。
本発明の課題は、上述の問題を考慮したものであり、小型化が可能で、かつ、バリによる生じる悪影響を抑えることが可能な、光ピックアップ装置用の成形レンズ及び成形レンズ金型を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、光軸を中心とした略円形の第1光学面及び第2光学面の周縁の一部が、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、外周形状が第1直線部と第2直線部とにより切り欠かれているだけでなく、第1光学面と第2光学面も、第1直線部と第2直線部により切り欠かれているため、成形レンズをより小型化できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形レンズであって、前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第1光学面及び第2光学面の周縁部分の距離をHと規定した場合に、R1=R2、1<H/R1<2を満たすことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られると共に、光軸を中心とした半径R1(R2)の略円形状の成形レンズの一部を切り欠くことにより短くなった部分の長さHと半径R1との比(H/R1)を小さくすることにより、成形レンズの小型化を十分に達成できる一方で、小さく設定し過ぎると、成形レンズが光軸に直交する方向に長くなり、射出成形時に、溶解樹脂を金型キャビティ内に完全に充填できなくなるおそれが生じる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の成形レンズであって、前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第1光学面の周縁部分の距離をH1と規定し、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第2光学面の周縁部分の距離をH2と規定した場合に、R1=R2、1<H1/R1<2、|H1−H2|>0.1を満たすことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られると共に、|H1−H2|>0.1とする、つまり、H1とH2の長さの差を0.1以上とすることにより、射出成形作業において、成形レンズの入射面を含む部分を成形するための金型(第1金型)と、成形レンズの出射面を含む部分を成形するための金型(第2金型)とを合体させる際に、これら2つの金型間に生じる相対的な位置ずれを吸収することができ、射出成形作業の作業性を向上できる。
また、光軸を中心とした半径R1(R2)の略円形状の成形レンズの一部を切り欠くことにより短くなった部分の長さH1と半径R1との比(H1/R1)を小さくすることにより、成形レンズの小型化を十分に達成できる一方で、小さく設定し過ぎると、成形レンズが光軸に直交する方向に長くなり、射出成形時に、溶解樹脂を金型キャビティ内に完全に充填できなくなるおそれが生じる。
請求項4に記載の発明は、第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、前記第1直線部と第2直線部の間の長さをHと規定した場合に、R1=R2、1<H/R1<2を満たすことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、光軸を中心とした半径R1(R2)の略円形状の成形レンズの一部を切り欠くことにより短くなった部分の長さHと半径R1との比(H/R1)を小さくすることにより、成形レンズの小型化を十分に達成できる一方で、小さく設定し過ぎると、成形レンズが光軸に直交する方向に長くなり、射出成形時に、溶解樹脂を金型キャビティ内に完全に充填できなくなるおそれが生じる。
請求項5に記載の発明は、第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、射出成形により前記成形レンズを製造する際に、金型キャビティ内に設けられている空気退避用の開口部内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリが、前記2つの円弧部のうち少なくとも一方の円弧部の側面から突出して設けられ、光軸を通り、該光軸に直交すると共に前記第1直線部及び第2直線部に対して平行な方向に延出する仮想直線が前記円弧部と交差する点における接線よりも突出しないことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、バリが、光軸を通り、該光軸に直交すると共に前記第1直線部及び第2直線部に対して平行な方向に延出する仮想直線が前記円弧部と交差する点における接線よりも突出しない。従って、第1直線部及び第2直線部を、箱状のカートリッジの左右の壁体の一部に当接させて複数の成形レンズを保持する場合でも、前後する2つの成形レンズは、互いの円弧部で当接することになり、バリ同士が接触することがない。従って、バリ同士が当接することにより、破損したバリの一部が成形レンズの光学面に付着する事態を未然に防止できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の成形レンズであって、前記バリの光軸方向の長さが0.03mm以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の成形レンズであって、前記バリが、前記2つの円弧部のうち一方の円弧部に設けられることを特徴とする。
請求項6又は7に記載の発明によれば、バリ同士の当接を確実に防止できる。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか一項に記載の成形レンズを成形するための成形レンズ金型であって、前記成形レンズの入射面を含む部分を成形するための第1金型と、前記成形レンズの出射面を含む部分を成形するための第2金型とを備え、前記空気退避用の開口部が、前記第1金型と第2金型のいずれか一方に形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、請求項5〜7のいずれか一項と同様の効果を得られる。
請求項9に記載の発明は、第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面と、前記入射面及び出射面の周縁を覆うフランジ部とを備える光ピックアップ装置用の成形レンズであって、前記フランジ部の入射面側の面と出射面側の面のいずれか一方が、成形レンズの位置決め用として用いられる基準面とされ、前記基準面が、前記入射面又は出射面よりも光軸方向に突出して成形され、前記成形レンズを製造する成形レンズ金型が、スリーブと、このスリーブに対して相対的に光軸方向に移動することにより、射出成形後の成形レンズに当接した状態で成形レンズを金型から押出すコアとを備え、射出成形により前記成形レンズを製造する際に、前記スリーブとコアとの当接部分に生じる空隙内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリが、前記入射面又は出射面の周縁から光軸方向に突出すると共に、前記基準面よりも光軸方向に突出しないことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、カートリッジ内におけるバリの破損を未然に防止できると共に、基準面に形成されているバリにより、成形レンズの位置決め精度が悪化する事態を防止できる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の成形レンズを成形するための成形レンズ金型であって、前記成形レンズの入射面を含む部分を成形するための第1金型と、前記成形レンズの出射面を含む部分を成形するための第2金型とを備え、前記第1金型と第2金型のいずれか一方が、前記スリーブとコアとから構成されることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、請求項9と同様の効果を得られる。
本発明によれば、成形レンズの小型化が可能で、かつ、バリの破損やバリによる位置決め精度の悪化を防止できる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて本発明の成形レンズの実施の形態について説明する。
なお、各図面において、Xは成形レンズの光軸L方向、Yは光軸Lと直交する方向、ZはX方向とY方向とが互いに直交する方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、成形レンズ10は入射面20、出射面30、フランジ部40とを備える。
また、成形レンズ10の光学面のうち、入射面20側の光学面を第1光学面21、出射面30側の光学面を第2光学面31とする。
成形レンズ10の外周形状は、光軸Lを含む平面(X−Z平面)に対して略平行な第1直線部11、第1直線部11と平行かつ光軸Lを含む平面を挟んで対称な第2直線部12、第1直線部11と第2直線部12の端部同士を連設する2つの円弧部13、14とから構成される。このように、成形レンズ10の外周形状は、光軸Lを中心とした略円形状を第1直線部11と第2直線部12とで切り欠いた形状となっている。
さらに、入射面20側において、光軸Lを中心とした略円形の第1光学面21の周縁の一部が、第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれており、出射面30側において、光軸Lを中心とした略円形の第2光学面31の周縁の一部が、第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている。
このように、本発明に係る成形レンズ10は、その外周形状が第1直線部11と第2直線部12とにより切り欠かれているだけでなく、第1光学面21と第2光学面31も、第1直線部11と第2直線部12により切り欠かれており、成形レンズ10をより小型化できる。
なお、光源から出射されて入射面20に至る光束のうち、第1光学面21の切り欠かれている部分に到達した光束は、出射面30の第2光学面31から出射されず、光情報記録媒体の情報記録面上に集光スポットを形成しないことになるが、通常、光源からの光束の全てが集光スポットを形成するわけではなく、例えば、対物レンズの入射面近傍に配置した絞りにより、必要開口数以外の領域を通過する光束は遮断されることから、このように、第1光学面21の切り欠かれている部分に到達した光束を、集光スポットの形成に利用しないものとしても、光ピックアップ装置の性能が悪化することにはならない。なお、第1直線部11と第2直線部12との間隔は、光ピックアップ装置が使用される光情報記録媒体の種類や光束の波長等に応じて、設計により適宜調節するものとする。
また、図1に示すように、2つの円弧部13、14の曲率半径をそれぞれR1、R2、第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている、光軸Lを中心とした略円形の第1光学面21の周縁部分の距離をH1、同じく第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている、光軸Lを中心とした略円形の第2光学面31の周縁部分の距離をH2と規定した場合に、R1=R2、1<H1/R1<2、|H1−H2|>0.1を満たすようにレンズ設計を行なうことが好ましい。
このように、光軸Lを中心とした半径R1(R2)の略円形状の成形レンズ10の一部を切り欠くことにより短くなった部分の長さH1と半径R1との比(H1/R1)を2より小さくすることにより、成形レンズ10の小型化を十分に達成できる一方で、1より大きくすることにより、成形レンズ10がZ方向に長くなりすぎることを防ぐことができる。仮にH1/R1を1より小さく設定すると、成形レンズ10がZ方向に長くなり、射出成形時に、溶解樹脂を金型キャビティ内に完全に充填できなくなるおそれが生じる。
また、|H1−H2|>0.1とする、つまり、H1とH2の長さの差を0.1以上とすることにより、射出成形作業において、成形レンズ10の入射面20を含む部分を成形するための金型(第1金型)と、成形レンズ10の出射面30を含む部分を成形するための金型(第2金型)とを合体させる際に、これら2つの金型間に生じる相対的な位置ずれを吸収することができ、射出成形作業の作業性を向上できる。
なお、H1=H2として、R1=R2、1<H1/R1<2を満たすようにレンズ設計を行なうこととしてもよい。
また、本実施の形態に示した成形レンズ10は、光ピックアップ装置を構成する、例えば、コリメータ、カップリングレンズ、補正板、像側開口数が比較的小さい(NA=0.45程度)対物レンズに対してより好適に使用できる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を用いて、本発明に係る成形レンズ10及び成形レンズ金型の実施の形態について説明する。
本実施の形態の成形レンズ10は、上記第1の実施の形態の成形レンズ10と同様に、その外周形状が、第1直線部11、第2直線部12、2つの円弧部13、14から構成されている。なお、入射面20及び出射面30の周縁を覆う位置にはフランジ部40が形成されている。
そして、光軸Lを中心とした略円形の第1光学面21及び第2光学面31の周縁の一部が、第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている。なお、本実施の形態の成形レンズ10においては、第1光学面21と第2光学面31のうち、少なくともいずれか一方の光学面の周縁の一部が第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれていればよい。
そして、射出成形によりこの成形レンズ10を製造する際に、金型キャビティ内に設けられている空気退避用の開口部内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリ50が、2つの円弧部13、14のうち一方の円弧部の側面の2箇所から突出して設けられている。なお、バリ50については周知であるため詳しい説明を省略する。
各バリ50は、光軸Lを通り、この光軸Lに直交すると共に第1直線部11及び第2直線部12に対して平行な方向に延出する仮想直線L1(光軸Lを通りZ方向に延出する直線)が円弧部13、14と交差する点における接線L2よりもZ方向に突出しないように設けられている。
このようにバリ50を設けることにより、第1直線部11及び第2直線部12を、箱状のカートリッジの左右の壁体の一部に当接させて、複数の成形レンズ10を保持する場合でも、前後する2つの成形レンズ10は、互いの円弧部1314で当接することになり、バリ50同士が接触することがない。従って、バリ50同士が当接することにより、破損したバリ50の一部が成形レンズ10の光学面に付着する事態を未然に防止できる。
なお、バリ50の光軸L方向の長さを0.03mm以下とし、また、2つの円弧部13、14のうち一方の円弧部に設けることが好ましい。この条件を満たすようにバリ50を設けることにより、バリ50同士の当接を確実に防止できる。
また、このようなバリ50を備える成形レンズ10を成形するためには、図示は省略するが、金型(成形レンズ金型)を構成する、成形レンズ10の入射面20を含む部分を成形するための第1金型と成形レンズ10の出射面30を含む部分を成形するための第2金型のうち、いずれか一方の金型のキャビティ内に空気退避用の開口部を設ければ良い。
なお、本実施の形態に示した成形レンズ10は、光ピックアップ装置を構成する、例えば、コリメータ、対物レンズに対してより好適に使用できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係る成形レンズ10及び成形レンズ金型60の実施の形態について説明する。
本実施の形態の成形レンズ10は、上記第2の実施の形態の成形レンズ10(図2を参照)と同様に、その外周形状が、第1直線部11、第2直線部12、2つの円弧部13、14から構成されている。さらに、光軸Lを中心とした略円形の第1光学面21及び第2光学面31の周縁の一部が、第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている。なお、本実施の形態の成形レンズ10においては、第1光学面21と第2光学面31の周縁の一部が第1直線部11及び第2直線部12により切り欠かれている必要は無く、一般的に用いられている光軸Lを中心とした略円状の外形を有する成形レンズ10であってもよい。
また、入射面20及び出射面30の周縁を覆う位置にフランジ部40が形成されている。
図3(a)に示すように、フランジ部40の入射側の面41と出射側の面42のいずれか一方(本実施の形態においては入射側の面41)が、成形レンズ10の位置決め用としての基準面Kとされている。
基準面Kは入射面20よりも光軸L方向に突出するように成形されている。
図3(b)に示すように、成形レンズ10の入射面20を含む部分を成形するための第1金型61は、スリーブ61aと、このスリーブ61aに対して相対的に光軸L方向に移動することにより、射出成形後の成形レンズ10の入射面20に当接した状態で、成形レンズ10を金型から押出すコア61bで構成されている。
この第1金型61と、成形レンズ10の出射面30を含む部分を成形するための第2金型62とにより、成形レンズ金型60が構成されている。
通常、コア61bの移動(摺動)をスムーズに行なうために、スリーブ61aの内周面上端とコア61bの外周面上端との当接部分に空隙62が設けられている。
また、この空隙62は、コア61bの摺動性を確保するためだけではなく、金型キャビティ内に溶解樹脂を射出した際の空気退避用としても用いられている。
従って、この空隙62の光軸L方向の長さを調節することで、空隙62内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリ50を、入射面20の周縁から光軸L方向に突出するように、かつ、基準面Kよりも光軸L方向に突出しないように設けることができる。
これにより、例えば、カートリッジ内におけるバリ50の破損を未然に防止できると共に、基準面Kに形成されているバリ50により、成形レンズ10の位置決め精度が悪化する事態を防止できる。
なお、本実施の形態に示した成形レンズ10は、光ピックアップ装置を構成する、例えば、コリメータ、カップリングレンズ、補正板、対物レンズ等に対してより好適に使用できる。
第1の実施の形態における成形レンズの入射面(a)及び出射面(b)を示す要部平面図である。 第2の実施の形態における成形レンズの入射面(a)及び出射面(b)を示す要部平面図、入射面側の要部側面図(c)である。 第3の実施の形態における成形レンズの要部縦断面図(a)及び成形レンズ金型の要部縦断面図(b)である。 従来の円形状の成形レンズを保持するカートリッジの要部縦断面図(a)及び一部が切り欠かれた成形レンズを保持するカートリッジの要部平面図(b)及び要部縦断面図(c)である。
符号の説明
10 成形レンズ
11 第1直線部
12 第2直線部
13 円弧部
14 円弧部
20 入射面
21 第1光学面
30 出射面
31 第2光学面
40 フランジ部
50 バリ
61 第1金型
61a スリーブ
61b コア
62 第2金型

Claims (10)

  1. 第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、
    光軸を中心とした略円形の第1光学面及び第2光学面の周縁の一部が、前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれていることを特徴とする成形レンズ。
  2. 請求項1に記載の成形レンズであって、
    前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、
    前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第1光学面及び第2光学面の周縁部分の距離をHと規定した場合に、
    R1=R2
    1<H/R1<2
    を満たすことを特徴とする成形レンズ。
  3. 請求項1に記載の成形レンズであって、
    前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、
    前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第1光学面の周縁部分の距離をH1と規定し、
    前記第1直線部及び前記第2直線部により切り欠かれている、光軸を中心とした略円形の第2光学面の周縁部分の距離をH2と規定した場合に、
    R1=R2
    1<H1/R1<2
    |H1−H2|>0.1
    を満たすことを特徴とする成形レンズ。
  4. 第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、
    前記2つの円弧部の曲率半径をそれぞれR1、R2と規定し、
    前記第1直線部と第2直線部の間の長さをHと規定した場合に、
    R1=R2
    1<H/R1<2
    を満たすことを特徴とする成形レンズ。
  5. 第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面とを備え、外周形状が、光軸を含む平面に対して略平行な第1直線部と、該第1直線部と平行かつ前記平面を挟んで対称な第2直線部と、前記第1直線部と第2直線部の端部同士を連設する2つの円弧部とから構成される光ピックアップ装置用の成形レンズであって、
    射出成形により前記成形レンズを製造する際に、金型キャビティ内に設けられている空気退避用の開口部内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリが、前記2つの円弧部のうち少なくとも一方の円弧部の側面から突出して設けられ、光軸を通り、該光軸に直交すると共に前記第1直線部及び第2直線部に対して平行な方向に延出する仮想直線が前記円弧部と交差する点における接線よりも突出しないことを特徴とする成形レンズ。
  6. 請求項5に記載の成形レンズであって、
    前記バリの光軸方向の長さが0.03mm以下であることを特徴とする成形レンズ。
  7. 請求項5又は6に記載の成形レンズであって、
    前記バリが、前記2つの円弧部のうち一方の円弧部に設けられることを特徴とする成形レンズ。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の成形レンズを成形するための成形レンズ金型であって、
    前記成形レンズの入射面を含む部分を成形するための第1金型と、前記成形レンズの出射面を含む部分を成形するための第2金型とを備え、
    前記空気退避用の開口部が、前記第1金型と第2金型のいずれか一方に形成されていることを特徴とする成形レンズ金型。
  9. 第1光学面を有する入射面と、第2光学面を有する出射面と、前記入射面及び出射面の周縁を覆うフランジ部とを備える光ピックアップ装置用の成形レンズであって、
    前記フランジ部の入射面側の面と出射面側の面のいずれか一方が、成形レンズの位置決め用として用いられる基準面とされ、
    前記基準面が、前記入射面又は出射面よりも光軸方向に突出して成形され、
    前記成形レンズを製造する成形レンズ金型が、スリーブと、このスリーブに対して相対的に光軸方向に移動することにより、射出成形後の成形レンズに当接した状態で成形レンズを金型から押出すコアとを備え、
    射出成形により前記成形レンズを製造する際に、前記スリーブとコアとの当接部分に生じる空隙内に溶解樹脂が浸入して凝固することにより生じるバリが、前記入射面又は出射面の周縁から光軸方向に突出すると共に、前記基準面よりも光軸方向に突出しないことを特徴とする成形レンズ。
  10. 請求項9に記載の成形レンズを成形するための成形レンズ金型であって、
    前記成形レンズの入射面を含む部分を成形するための第1金型と、前記成形レンズの出射面を含む部分を成形するための第2金型とを備え、
    前記第1金型と第2金型のいずれか一方が、前記スリーブとコアとから構成されることを特徴とする成形レンズ金型。
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