JP2007265525A - 光ピックアップ送り機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リードスクリューを回転駆動するモータの脱調やロックに伴う異音の発生とラックの歯飛びによる異音の発生を防止して光ピックアップを的確にストロークエンドに原点復帰させることのできる光ピックアップ送り機構を安価に提供すること。
【解決手段】 光ピックアップ104がストロークエンドに到達する直前の位置でリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を減少させる突条7(ラック噛合量調整手段)を設けることにより、光ピックアップ104の原点復帰時点でラック106がリードスクリュー107の溝から容易に離脱できるようにし、歯飛びによる異音の発生とモータ109の脱調およびロックによる異音の発生を防止する。
【選択図】図1
【解決手段】 光ピックアップ104がストロークエンドに到達する直前の位置でリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を減少させる突条7(ラック噛合量調整手段)を設けることにより、光ピックアップ104の原点復帰時点でラック106がリードスクリュー107の溝から容易に離脱できるようにし、歯飛びによる異音の発生とモータ109の脱調およびロックによる異音の発生を防止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスクの径方向に沿って移動する光ピックアップをストロークエンドのストッパーに当接させて光ピックアップの原点復帰を行う構造を有するピックアップ送り機構の改良に関する。
CDやDVD等のディスクを媒体とした情報記録再生装置に内蔵される光ピックアップ送り機構が公知である。
この種の光ピックアップ送り機構は、図5に示されるように、ディスクを回転駆動するスピンドル100の近傍に配設されたシャーシ101と、スピンドル100に装着されるディスクの径方向に沿ってシャーシ101上に設けられた2本のガイドロッド102によって構成されるガイド手段103と、これらのガイドロッド102に摺嵌された状態でディスクの径方向の内外に移動する光ピックアップ104、および、光ピックアップ104の側面に光ピックアップ104の移動方向に沿って設けられた複数のモジュール105からなるラック106と、シャーシ101上に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられてラック106のモジュール105に噛合するリードスクリュー107、ならびに、光ピックアップ104に当接して光ピックアップ104のオーバートラベルを阻止すべくシャーシ101上に固設されたストッパー108と、リードスクリュー107を回転駆動するモータ109によって構成される。
光ピックアップ104は、モータ109によりリードスクリュー107を回転駆動してラック106のモジュール105に送りを掛けることで2本のガイドロッド102に沿ってディスクの径方向の内外に移動するようになっている。モジュール105とリードスクリュー107の溝との噛合状態を図6の部分拡大図に示す。
このような構成の光ピックアップ送り機構において光ピックアップ104の位置制御を正確に行うためには、光ピックアップ104をストロークエンドの原点に復帰させて其の現在位置を駆動制御上のパラメータの値と一致させるイニシャライズ処理を行う必要がある。
ディスクの径方向の内側のストロークエンドを原点とする構造のものとディスクの径方向の外側のストロークエンドを原点とする構造のものがあるが、原点復帰とイニシャライズ処理の原理は何れも同様である。
図5に示す構成例は、ディスクの径方向の内側のストロークエンドを光ピックアップ104の原点として規定した光ピックアップ送り機構のものである。リードスクリュー107を回転駆動するモータ109はステッピングモータ若しくはDCモータによって構成されており、光ピックアップ104を原点復帰させる場合には、光ピックアップ104を原点に復帰させるために必要とされる計算上の移動指令パルスよりも多目の移動指令パルスをモータ109に与えるか、若しくは、計算上の駆動時間に比べてモータ109を長目に駆動し、光ピックアップ104をストッパー108に圧接させて確実な原点復帰を行うようにしているが、光ピックアップ104をストッパー108に当接させたままの状態でモータ109に駆動力を与えると、モータ109の駆動力が小さい場合には、回転を阻害されたモータ109に脱調やロックが生じて異音が発生する。また、モータ109の駆動力が大きい場合には、光ピックアップ104の送りが阻害された状態でリードスクリュー107の回転が継続されるため、ラック106が弾性変形して其の内部に応力が蓄積され、ラック106のモジュール105が此の応力に抗しきれなくなった時点でリードスクリュー107の溝から弾かれるようにして飛び出す歯飛びといった現象が生じ、その際に異音が発生するといった問題がある。
従来、この種の問題を解消する必要上、ストッパー108の近傍にリミットスイッチや近接スイッチ或いは光学センサ等からなる原点復帰検出手段110を設け、光ピックアップ104がストッパー108に当接したことを原点復帰検出手段110が検出した時点でモータ109に対する移動指令パルスの出力や通電を停止し、モータ109の脱調やロックおよびラック106の歯飛びを防止した状態で現在値記憶レジスタ(位置指令パルスカウンタ)のリセット等に関わる制御系のイニシャライズ処理を実行するようにしていたが、昨今では、各種のスイッチ類やセンサ類からなる原点復帰検出手段110の設置が光ピックアップ送り機構の製造コストの高騰に繋がるとして、原点復帰検出手段110を省いた構造の光ピックアップ送り機構が望まれている。
原点復帰検出手段を省いた構造の光ピックアップ送り機構としては、特許文献1に開示されるように、ラックがリードスクリューの溝から外れる方向の移動量を光ピックアップの移動位置に応じて制限するようにしたものが提案されている。
特許文献1の光ピックアップ送り機構は、要するに、光ピックアップのストロークエンドの近傍においてはラックがリードスクリューの溝から外れる方向へ移動することを積極的に許容してラックに歯飛びを発生させることで機構各部の過負荷を防止する一方、ストロークエンドの近傍を除く部分、つまり、光ピックアップの正確な位置制御が必要とされるストローク区間においてはラックがリードスクリューの溝から容易に外れないようにして位置制御の精度を確保しようとしたものである。
リードスクリューの溝から外れる方向へのラックの移動量の規制は、具体的には、固定側であるシャーシに設けられた長穴状のカム溝と当該カム溝に突入した光ピックアップの突起との係合によって実現されている。
しかしながら、この長穴状のカム溝はストロークエンドの近傍でラックがリードスクリューの溝から外れることを結果として許容するに過ぎず、リードスクリューの溝から積極的にラックを離脱させる機能は何ら備えていない。つまり、光ピックアップがストッパーに当接して移動が停止した状態でリードスクリューが回転してラックに無理な送りが掛けられてラックに内部応力が蓄積され、この内部応力に抗しきれなくなったモジュールがリードスクリューの溝から弾かれるようにして飛び出すといった現象を有する点においては、蓄積される内部応力の程度に大小の差こそあれ、原点復帰検出手段を備えていない従来の光ピックアップ送り機構と定性的に全く同様であり、この際に発生する歯飛びの異音を防止できる構造のものではない。
また、リードスクリューにおける歯面形状の設計を改良することで歯飛びを防止するようにしたものが特許文献2として提案されている。しかし、このものは、ストロークエンドの近傍でラックとリードスクリューの噛み合いを強くしてラックの歯飛びを防止する構造であるから、ストロークエンドの近傍で発生するモータの過負荷が依然として問題となる。
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の不都合を改善し、リードスクリューを回転駆動するモータの脱調やロックに伴う異音の発生とラックの歯飛びによる異音の発生を防止して光ピックアップを的確にストロークエンドに原点復帰させることのできる光ピックアップ送り機構を安価に提供することにある。
本発明の光ピックアップ送り機構は、ディスクの径方向に沿って光ピックアップの移動方向を規制すべくシャーシ上に設けられたガイド手段と、前記ガイド手段に沿って移動する光ピックアップと、前記光ピックアップ上で前記移動方向に沿って設けられたラックと、前記シャーシ上に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられて前記ラックに噛合するリードスクリューと、前記光ピックアップのオーバートラベルを阻止すべく前記シャーシ上に固設されたストッパーと、前記リードスクリューを回転駆動するモータとを備えた光ピックアップ送り機構において、
前記ラックを前記光ピックアップ上で前記リードスクリューに対して接離可能に保持するステーと、前記光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置で前記光ピックアップに対する前記ラックの相対位置を変化させることによって前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を減少させるラック噛合量調整手段とを備えたことを特徴とする構成を有する。
前記ラックを前記光ピックアップ上で前記リードスクリューに対して接離可能に保持するステーと、前記光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置で前記光ピックアップに対する前記ラックの相対位置を変化させることによって前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を減少させるラック噛合量調整手段とを備えたことを特徴とする構成を有する。
従来と同様、ディスクの径方向に沿ってシャーシ上に設けられたガイド手段によって光ピックアップの移動方向が規制され、モータで回転駆動されるリードスクリューの溝と光ピックアップ上のラックとの噛合により、ディスクの径方向の内外に向けて光ピックアップに送りが掛けられる。
そこで、リードスクリューを回転駆動するモータに対して冗長性のある移動指令パルスもしくは通電時間を適用してモータを回転駆動し、光ピックアップがストロークエンドに向かう方向の送りを掛けると、まず、光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置でラック噛合量調整手段が作動し、光ピックアップに対するラックの相対位置を変化させることによってリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させる。ラックはリードスクリューに対して接離可能な状態で光ピックアップ上に取り付けられているので、ラック噛合量調整手段からの操作を受けて光ピックアップに対する相対位置を変化させることでリードスクリューの溝に対する噛合量を減少させることができる。
次いで、光ピックアップがストロークエンドに到達してシャーシ上に固設されたストッパーに当接すると光ピックアップのオーバートラベルが阻止された状態で光ピックアップの原点復帰が完了する。
冗長性のある移動指令パルスもしくは通電時間でモータが駆動されているため、ストロークエンドに到達した光ピックアップがストッパーに当接した状態でもリードスクリューの回転が継続して行われるが、この段階では既にリードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減らされているので、リードスクリューの回転によりラックに無理な送りが掛けられて内部応力が蓄積される前に、ラックがリードスクリューの溝から容易に離脱することができる。
従って、リードスクリューを回転駆動するモータに脱調やロックが生じることはなく、モータの脱調やロックよる異音の発生が防止されてモータの負荷も軽減される。
ストロークエンドに到達した光ピックアップがストッパーに当接したままの状態でリードスクリューが回転することによってリードスクリューの溝からラックが離脱する現象は、一種の歯飛びではあるが、従来のものとは相違し、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用していないので、リードスクリューの溝からラックが離脱しても殆ど異音が発生しない。
また、リードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減らされた後もリードスクリューの回転によってラックに或る程度の力で送りを掛けることができるので、光ピックアップを確実にストロークエンドに原点復帰させることができる。
そこで、リードスクリューを回転駆動するモータに対して冗長性のある移動指令パルスもしくは通電時間を適用してモータを回転駆動し、光ピックアップがストロークエンドに向かう方向の送りを掛けると、まず、光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置でラック噛合量調整手段が作動し、光ピックアップに対するラックの相対位置を変化させることによってリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させる。ラックはリードスクリューに対して接離可能な状態で光ピックアップ上に取り付けられているので、ラック噛合量調整手段からの操作を受けて光ピックアップに対する相対位置を変化させることでリードスクリューの溝に対する噛合量を減少させることができる。
次いで、光ピックアップがストロークエンドに到達してシャーシ上に固設されたストッパーに当接すると光ピックアップのオーバートラベルが阻止された状態で光ピックアップの原点復帰が完了する。
冗長性のある移動指令パルスもしくは通電時間でモータが駆動されているため、ストロークエンドに到達した光ピックアップがストッパーに当接した状態でもリードスクリューの回転が継続して行われるが、この段階では既にリードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減らされているので、リードスクリューの回転によりラックに無理な送りが掛けられて内部応力が蓄積される前に、ラックがリードスクリューの溝から容易に離脱することができる。
従って、リードスクリューを回転駆動するモータに脱調やロックが生じることはなく、モータの脱調やロックよる異音の発生が防止されてモータの負荷も軽減される。
ストロークエンドに到達した光ピックアップがストッパーに当接したままの状態でリードスクリューが回転することによってリードスクリューの溝からラックが離脱する現象は、一種の歯飛びではあるが、従来のものとは相違し、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用していないので、リードスクリューの溝からラックが離脱しても殆ど異音が発生しない。
また、リードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減らされた後もリードスクリューの回転によってラックに或る程度の力で送りを掛けることができるので、光ピックアップを確実にストロークエンドに原点復帰させることができる。
ラックを光ピックアップ上でリードスクリューに対して接離可能に保持するステーは、光ピックアップとラックを一体的に接続する弾性材によって構成することができる。
具体的には、このステーは、ラックと一体の合成樹脂製の板バネによって構成することが望ましい。ラックと一体の合成樹脂製の板バネ、つまり、リードスクリューの軸に対して平行な面を有し光ピックアップの送り方向に対する剛性の高い板バネを介してラックを光ピックアップに接続することで、光ピックアップの送り方向に対するラックの位置ずれが防止され、光ピックアップの送りに関わる精度が保証される。
ラック噛合量調整手段は、ラックをリードスクリューの径方向外側に移動させてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させるように構成されていることが望ましい。
ラックをリードスクリューの周方向に移動させてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させることも可能であるが、そうした場合、リードスクリューの回転方向の変化によってリードスクリューの溝に対するラックの喰い付き状態に変動が生じ、例えば、リードスクリューの回転方向を反転して逆方向の送りを掛けるような場合に、ラックがリードスクリューの溝に過剰に食い込むといった問題が生じる可能性がある。従って、リードスクリューの回転方向を反転してもリードスクリューの溝に対するラックの喰い付き状態に変動が生じないようにするためには、ラックをリードスクリューの径方向外側に移動させてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させるように構成することが望ましい。
ラック噛合量調整手段は、例えば、ストロークエンドの近傍でラックに摺接してラックをリードスクリューの径方向外側に移動させる傾斜部を備えた突条をシャーシ上に形成することによって実現される。
このような構成を適用した場合、光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置でラックが突条の傾斜部に摺接する。そして、ストロークエンドに向けて送られる光ピックアップの移動量に応じ、光ピックアップが突条の傾斜部に倣うようにして徐々にリードスクリューの径方向外側に移動することによって、リードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減少する。
シャーシ上に突条を設けるといった簡単な構造であるので、各種のスイッチ類やセンサ類からなる原点復帰検出手段を設置する場合と比べ、僅かなコストでモータの脱調やロックおよびラックの歯飛びによる異音の発生を防止することができる。
シャーシ上に突条を設けるといった簡単な構造であるので、各種のスイッチ類やセンサ類からなる原点復帰検出手段を設置する場合と比べ、僅かなコストでモータの脱調やロックおよびラックの歯飛びによる異音の発生を防止することができる。
また、ラック噛合量調整手段は、ラックをリードスクリューの径方向外側に移動させてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させた後、光ピックアップがストロークエンドに到達するまでの間、リードスクリューの溝に対するラックの噛合量を一定に保持するように構成しても構わない。
前記と同様、ラックをリードスクリューの径方向外側に移動させてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させる構成であるから、リードスクリューの回転方向を反転してもリードスクリューの溝に対するラックの喰い付き状態に変動が生じることがなく、ディスクの径方向の内外への光ピックアップの送りを円滑に行うことができる。
また、光ピックアップがストッパーに当接する時点ではリードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減少して一定となった状態に保持されるので、ラックがリードスクリューの溝から離脱する際に必要とされる力、つまり、ストッパーに対する光ピックアップの圧接力が一定となって厳密な原点復帰を実現することができる。
また、光ピックアップがストッパーに当接する時点ではリードスクリューの溝に対するラックの噛合量が減少して一定となった状態に保持されるので、ラックがリードスクリューの溝から離脱する際に必要とされる力、つまり、ストッパーに対する光ピックアップの圧接力が一定となって厳密な原点復帰を実現することができる。
このような機能を有するラック噛合量調整手段は、具体的には、ストロークエンドの近傍でラックに摺接してラックをリードスクリューの径方向外側に移動させる傾斜部と該傾斜部に連絡してリードスクリューと平行にストロークエンドに向けて延びる平行部とを備えた突条によって構成することができる。
前記と同様、シャーシ上に突条を設けるといった簡単な構造であるので、各種のスイッチ類やセンサ類からなる原点復帰検出手段を設置する場合と比べ、僅かなコストでモータの脱調やロックおよびラックの歯飛びによる異音の発生を防止することができる。
或いは、ラック噛合量調整手段は、リードスクリューの端部に形成された底の浅い溝によって構成することも可能である。
このような構成を適用した場合、傾斜部を備えた突条をシャーシ上に設ける必要はなく、リードスクリューの端部に形成された底の浅い溝それ自体がラックをリードスクリューの径方向外側に押し出すようにしてリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を減少させることになる。
前記と同様、光ピックアップがストッパーに当接した時点でラックをリードスクリューの溝から容易に離脱させることができるので、モータに脱調やロックが生じることがなく、モータの脱調やロックよる異音の発生が防止されてモータの負荷が軽減される。
また、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用しないので、リードスクリューの溝からラックが離脱しても殆ど異音は発生しない。
前記と同様、光ピックアップがストッパーに当接した時点でラックをリードスクリューの溝から容易に離脱させることができるので、モータに脱調やロックが生じることがなく、モータの脱調やロックよる異音の発生が防止されてモータの負荷が軽減される。
また、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用しないので、リードスクリューの溝からラックが離脱しても殆ど異音は発生しない。
本発明の光ピックアップ送り機構は、光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置でリードスクリューの溝に対するラックの噛合量を積極的に減少させ、光ピックアップがストロークエンドに達してストッパーに当接した時点で光ピックアップがリードスクリューの溝から容易に離脱できるようにしているので、リードスクリューを回転駆動するモータに対して冗長性のある移動指令パルスもしくは通電時間を適用してモータを回転駆動することで光ピックアップをストッパーに当接させて光ピックアップの原点復帰を行う場合であってもリードスクリューを回転駆動するモータに脱調やロックが生じることがなく、モータの脱調やロックよる異音の発生が防止されてモータの負荷が軽減される。
また、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用していないので、従来の歯飛びの現象とは相違し、リードスクリューの溝からラックが離脱する際にも殆ど異音が発生しない。
従って、モータの脱調やロック或いはラックの歯飛びによる異音の発生を防止するために光ピックアップとストッパーとの当接を検知する原点復帰検出手段を光ピックアップ送り機構に配備する必要がなくなり、リードスクリューを回転駆動するモータの脱調やロックに伴う異音の発生およびラックの歯飛びによる異音の発生を防止した光ピックアップ送り機構を安価なコストで提供することができる。
また、ラックがリードスクリューの溝から離脱する時点でもラックには強い内部応力が作用していないので、従来の歯飛びの現象とは相違し、リードスクリューの溝からラックが離脱する際にも殆ど異音が発生しない。
従って、モータの脱調やロック或いはラックの歯飛びによる異音の発生を防止するために光ピックアップとストッパーとの当接を検知する原点復帰検出手段を光ピックアップ送り機構に配備する必要がなくなり、リードスクリューを回転駆動するモータの脱調やロックに伴う異音の発生およびラックの歯飛びによる異音の発生を防止した光ピックアップ送り機構を安価なコストで提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明を適用した一実施形態の光ピックアップ送り機構1の要部について具体的に示した斜視図である。
光ピックアップ送り機構1は、図1に示されるように、CDやDVD等のディスクを回転駆動するスピンドル100の近傍に配設されたシャーシ101と、スピンドル100に装着されるディスクの径方向に沿ってシャーシ101上に設けられた2本のガイドロッド102によって構成されるガイド手段103と、これらのガイドロッド102に摺嵌された状態でディスクの径方向の内外に移動する光ピックアップ104、および、光ピックアップ104の側面に光ピックアップ104の移動方向に沿って設けられた複数のモジュール105からなるラック106と、シャーシ101上に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられてラック106のモジュール105に噛合するリードスクリュー107、ならびに、ストロークエンドで光ピックアップ104に当接して光ピックアップ104のオーバートラベルを阻止すべくシャーシ101上に固設されたストッパー108と、リードスクリュー107を回転駆動するモータ109を備える。以上の点に関しては図5に示される従来型の光ピックアップ送り機構と同様である。
この実施形態のラック106は、図1に示されるように、光ピックアップ104とラック106を一体的に接続する合成樹脂製の弾性材からなるステー2を介して光ピックアップ104上に保持されており、弾性変形可能なステー2によって、リードスクリュー107に対するラック106の接離方向の移動が許容されている。
ステー2の周辺構造を図2および図3に具体的に示す。図2は光ピックアップ104からステー2を取り外して下面側から示した斜視図、また、図3はステー2を光ピックアップ104上に取り付けた状態で上面側から示した斜視図である。
ステー2は、図2に示される通り、当該ステー2を光ピックアップ104上に取り付けるための固定ブロック部3と、光ピックアップ104上に実質的に一体に固着される固定ブロック部3にラック106を一体的に接続する板バネ部4で主要部を構成される。
これらの固定ブロック部3および板バネ部4とラック106は弾性を有する合成樹脂からなる一体成形品である。
これらの固定ブロック部3および板バネ部4とラック106は弾性を有する合成樹脂からなる一体成形品である。
このうち実際に弾性変形が可能なのはステー2の板バネ部4の部分であり、この部分が弾性変形することによって、図3に示されるようなリードスクリュー107に対するラック106の接離方向の移動、つまり、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を増減させる方向のうちリードスクリュー107の径方向に沿ったラック106の移動のみが許容されている。
ステー2の板バネ部4は其れ自体が板バネの機能を有する弾性体であり、この板バネ部4と一体に成形されたラック106をリードスクリュー107に圧接する作用があるが、この実施形態では、ラック106を確実にリードスクリュー107に押し付けるため、更に、ラック106の裏面と固定ブロック部3との間に図3に示されるようなコイルスプリング5を圧縮状態で介装している。図2に示されるように、固定ブロック部3にはコイルスプリング5の端部に突入してコイルスプリング5の位置ずれや脱落を防止するための柱状突起6が一体成形されており、この柱状突起6にコイルスプリング5の端部を外嵌するかたちで取り付けるようにしているので、コイルスプリング5の位置ずれや脱落は確実に防止される。
また、ステー2の板バネ部4は、図2および図3に示される通り、リードスクリュー107の軸に対して平行な面によって形成されているので、光ピックアップ104の送り方向すなわちリードスクリュー107の軸方向に対する剛性が高く、リードスクリュー107の回転によってラック106に送りを掛けた場合であっても、光ピックアップ104とラック106との間に送り方向に対する位置ずれが発生することがなく、光ピックアップ104の送りに関わる精度が保証される。ステー2の板バネ部4の弾性変形によって許容されるラック106の移動方向は、図2において両端矢印で示される方向、つまり、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を増減させる方向のうちリードスクリュー107の径方向に沿った方向のみであり、リードスクリュー107の周方向への移動は殆ど許容されない。
一方、シャーシ101上には、図1に示されるように、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を調整するためのラック噛合量調整手段として機能する突条7が設けられている。
突条7はリードスクリュー107を回転自在かつ軸方向移動不能な状態で光ピックアップ104上に保持するためのスクリュー保持金具8と一体に成形されたもので、図1に示される通り、リードスクリュー107のストロークエンドのうちディスクの径方向の内側に位置するストロークエンドつまりスピンドル100に近い側のストロークエンドの近傍に設けられる。この実施形態では、スピンドル100側のストロークエンドが光ピックアップ104の駆動制御上の原点である。
突条7は、ガイドロッド102に沿ってディスクの径方向の外側から内側に向けて移動する光ピックアップ104がディスクの径方向の内側のストロークエンドに到達する直前の位置でラック106の下面側に固設されている係合片9に摺接してラック106をリードスクリュー107の径方向外側に移動させる傾斜部7aと、この傾斜部7aに連絡してリードスクリュー107と平行にストロークエンドに向けて延びる平行部7bを備える。この平行部7bは、傾斜部7aとの摺接によってリードスクリュー107の径方向外側に押し出されたラック106がストロークエンドに到達するまでの間、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を一定の状態に保持する機能を備える。
次に、光ピックアップ104をストッパー108に当接させて行われる光ピックアップ104の原点復帰動作とリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量の変化について具体的に説明する。
まず、光ピックアップ104がストッパー108から離れた位置にある状況下、つまり、光ピックアップ104の正確な位置制御が必要とされるストローク区間に光ピックアップ104が位置する状況下では、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合状態は図6に示される従来例と同様である。
この状態で、ラック106はステー2の板バネ部4の弾性復帰力と圧縮状態にあるコイルスプリング5の弾性復帰力によりリードスクリュー107に適切な力で押圧されており、ラック106のモジュール105がリードスクリュー107の溝に深く突入している。
従って、この状態でモータ109を作動させてリードスクリュー107を回転駆動すれば、光ピックアップ104は、モータ109の回転方向と回転量に応じ、ディスクの径方向の外側から内側に向かう方向あるいはディスクの径方向の内側から外側に向かう方向に移動することになる。
前述した通り、ステー2の板バネ部4はリードスクリュー107の軸に対して平行な面によって形成されているので、リードスクリュー107の軸方向に対する剛性が高く、リードスクリュー107の回転によってラック106に送りを掛けた場合であっても、光ピックアップ104とラック106との間に送り方向に対する位置ずれが発生することはなく、モータ109の回転量が光ピックアップ104の移動量に直接的に反映されて、光ピックアップ104の送りに関わる精度が保証される。
また、ステー2の板バネ部4の弾性変形によって許容されるラック106の移動方向はリードスクリュー107の径方向に沿った方向のみであり、リードスクリュー107の周方向つまりシャーシ101の法線方向への移動は殆ど許容されないので、リードスクリュー107の回転方向を頻繁に反転させた場合であっても、ラック106がリードスクリュー107の周方向に変移して溝との接触状態に変動が生じることはなく、安定的に正逆方向の送りを掛けることができる。
光ピックアップ104の原点復帰を行う場合には、従来と同様、光ピックアップ104を原点に復帰させるために必要とされる計算上の移動指令パルスよりも多目の移動指令パルスをモータ109に与えるか(ステッピングモータの場合)、若しくは、原点復帰に必要とされる計算上の駆動時間に比べてモータ109を長目に通電する(DCモータの場合)。
この結果、モータ109が作動してリードスクリュー107の回転が開始され、リードスクリュー107の溝に噛合したラック106に送りが掛けられて、ディスクの径方向の外側から内側に向かう方向つまり機械原点に向かう方向の光ピックアップ104の移動が開始される。
そして、光ピックアップ104がストロークエンドの直前の位置に到達すると、ラック106の下面に設けられた係合片9が、シャーシ101上に固設された突条7の傾斜部7aの立ち上がり部分に摺接する。
この結果、ストロークエンドに向けて移動しているラック106は傾斜部7aと係合片9との摺接によってリードスクリュー107と斜交する方向に移動方向を規制され、ストロークエンドに向けて送られる光ピックアップ104の移動量に応じ、傾斜部7aに倣うようにして徐々にリードスクリュー107の径方向外側に移動していく。この際、光ピックアップ104に接近する方向にラック106の相対位置が変化し、この相対的な位置変化に応じてステー2の板バネ部4が弾性的に屈曲すると共にコイルスプリング5が圧縮される。そして、ラック106がリードスクリュー107の径方向外側に移動する結果として、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が図4に示されるようにして徐々に減少していく。
この実施形態の突条7には傾斜部7aと連絡する平行部7bが設けられているので、一旦ラック106の係合片9が傾斜部7aを乗り越えてリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が適正な程度に減少すると、光ピックアップ104がストッパー108に当接して移動が完全に停止するまでの間、この適正な噛合量が其のまま保持される。
但し、ここで言う適正な噛合量とは、リードスクリュー107の回転でラック106および光ピックアップ104に送りを掛けることが可能であって、しかも、光ピックアップ104の移動が阻害された状況下でリードスクリュー107を回転させてもラック106やステー2に大きな内部応力を溜めることなくラック106がリードスクリュー107の溝から容易に離脱できる程度の噛合量である。
そして、最終的に、光ピックアップ104がストロークエンドのストッパー108に当接すると、光ピックアップ104の移動が完全に停止し、光ピックアップ104のオーバートラベルが阻止された状態で光ピックアップ104の原点復帰が完了する。
前述した通り、モータ109は、光ピックアップ104を原点に復帰させるために必要とされる計算上の移動指令パルスよりも多目の駆動指令パルスもしくは長目の通電時間で冗長性をもって駆動されているので、ストロークエンドに到達した光ピックアップ104がストッパー108に当接した状態でもリードスクリュー107の回転が継続して行われるが、この段階では既にリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減少しているので、リードスクリュー107の回転により無理な送りが掛けられてラック106やステー2に大きな内部応力が蓄積される前に、ラック106のモジュール105がリードスクリュー107の溝から図3のようにして容易に離脱することができ、歯飛びによる異音は殆ど発生しない。
当然、モータ109に過剰な負荷が作用することもないから、リードスクリュー107を回転駆動するモータ109に脱調やロックが生じることはなく、モータ109の脱調やロックよる異音の発生も防止される。
ストロークエンドに到達した光ピックアップ104がストッパー108に当接したままの状態でリードスクリュー107が回転することによってリードスクリュー107の溝からラック106が離脱するといった現象は一見すると従来と同様の歯飛び現象であるが、従来のものとは相違し、この実施形態では、光ピックアップ104がストッパー108に当接する手前の位置でリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量を強制的に減少させているので、ラック106がリードスクリュー107の溝から離脱する時点に至ってもラック106やステー2に強い内部応力が作用することはなく、リードスクリュー107の溝からラック106が弾き出されるようにして離脱するときのような異音は発生しない。
また、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減らされた後も、前述した突条7の平行部7bの形状により、リードスクリュー107の回転によってラック106に或る程度の力で送りを掛けることができる噛合量が確保されているので、光ピックアップ104を確実にストロークエンドのストッパー108に当接させて光ピックアップ104を原点復帰させることができる。
制御装置側のイニシャライズ処理としては、この状態で現在値記憶レジスタ(位置指令パルスカウンタ)のリセット等が行われることになるが、この点に関しては従来装置と同様である。
このように、傾斜部7aを備えた突条7をシャーシ101上に設けるといった極めて簡単な構造でモータ109の脱調やロックに伴う異音の発生およびラック106の歯飛びによる異音の発生を防止することができるので、光ピックアップ104の原点復帰に際しては、単に、モータ109を冗長性のある指令で駆動制御して光ピックアップ104をストッパー108に当接させるだけでよい。つまり、冗長性のある指令でモータ109をオープンループ制御するだけでよく、光ピックアップ104がストッパー108に当接したことを検知してモータ109を停止させるためのリミットスイッチや近接スイッチ或いは光学センサ等からなる原点復帰検出手段は全く不要であり、このため僅かなコストでモータ109の脱調やロックおよびラック106の歯飛びによる異音の発生を防止することができる。
以上、一実施形態として、ラック106をリードスクリュー107の径方向外側に移動させる傾斜部7aを備えた突条7をシャーシ101上に固設したものについて説明したが、ラック106をリードスクリュー107の周方向外側、例えば、シャーシ101の法線に沿ってシャーシ101の面からラック106を離間させる方向に移動させる傾斜部を備えた突条をシャーシ101上に固設しても、異音の発生防止に関してみれば、概ね前記と同等の作用効果を達成することができる。
ラック106をリードスクリュー107の周方向外側に移動させる構成を適用する場合、突条7は、シャーシ101の面から徐々に上方に離間する傾斜面と当該傾斜面に連絡する水平面を備えた形状とし、また、ステー2における板バネ部4の構造は、リードスクリュー107の周方向つまりシャーシ101の法線方向へのラック106の移動を許容しやすい構造とする。
但し、このような構造を適用した場合には、リードスクリュー107の回転方向の変化によってリードスクリュー107の溝に対するラック106の喰い付き状態に変動が生じ、例えば、リードスクリュー107の回転方向を反転して逆方向の送りを掛けるような場合において、ラック106がリードスクリュー107の溝に過剰に食い込むといった問題が生じる可能性が高い。
例えば、図1中で逆ネジからなるリードスクリュー107を時計方向に回転させて光ピックアップ104をストッパー108に当接させて原点復帰を行わせるとした場合では、ディスクの径方向外側からストッパー108に接近するラック106の下面が突条7の傾斜面に摺接して上方に押し上げられることでラック106がリードスクリュー107の周方向外側に移動し、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減少することになる。しかし、光ピックアップ104を原点位置から改めてディスクの径方向外側に移動させるために逆ネジ状のリードスクリュー107を反時計方向に回転させると、リードスクリュー107の溝とラック106との間に作用する摩擦力によってラック106が下方つまりシャーシ101の面に接近する方向に瞬間的に引きずられるかたちとなり、ラック106とリードスクリュー107の溝との噛合状態に不安定な変動が生じる結果となる。
このような現象は光ピックアップ104の正確な位置制御が必要とされるストローク区間に光ピックアップ104が位置する状況下において光ピックアップ104の移動方向を切り返す際にも頻繁に生じるものであるから、装置の使用時における光ピックアップ104の移動方向が基本的に一方向であるミュージックCD用の再生装置等には適用できるとしても、光ピックアップ104の移動方向を頻繁に切り替える必要のあるDVD−RAM装置等には必ずしも好ましい構成ではない。
ラック106をリードスクリュー107の周方向外側に移動させる構成を適用する場合、突条7は、シャーシ101の面から徐々に上方に離間する傾斜面と当該傾斜面に連絡する水平面を備えた形状とし、また、ステー2における板バネ部4の構造は、リードスクリュー107の周方向つまりシャーシ101の法線方向へのラック106の移動を許容しやすい構造とする。
但し、このような構造を適用した場合には、リードスクリュー107の回転方向の変化によってリードスクリュー107の溝に対するラック106の喰い付き状態に変動が生じ、例えば、リードスクリュー107の回転方向を反転して逆方向の送りを掛けるような場合において、ラック106がリードスクリュー107の溝に過剰に食い込むといった問題が生じる可能性が高い。
例えば、図1中で逆ネジからなるリードスクリュー107を時計方向に回転させて光ピックアップ104をストッパー108に当接させて原点復帰を行わせるとした場合では、ディスクの径方向外側からストッパー108に接近するラック106の下面が突条7の傾斜面に摺接して上方に押し上げられることでラック106がリードスクリュー107の周方向外側に移動し、リードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減少することになる。しかし、光ピックアップ104を原点位置から改めてディスクの径方向外側に移動させるために逆ネジ状のリードスクリュー107を反時計方向に回転させると、リードスクリュー107の溝とラック106との間に作用する摩擦力によってラック106が下方つまりシャーシ101の面に接近する方向に瞬間的に引きずられるかたちとなり、ラック106とリードスクリュー107の溝との噛合状態に不安定な変動が生じる結果となる。
このような現象は光ピックアップ104の正確な位置制御が必要とされるストローク区間に光ピックアップ104が位置する状況下において光ピックアップ104の移動方向を切り返す際にも頻繁に生じるものであるから、装置の使用時における光ピックアップ104の移動方向が基本的に一方向であるミュージックCD用の再生装置等には適用できるとしても、光ピックアップ104の移動方向を頻繁に切り替える必要のあるDVD−RAM装置等には必ずしも好ましい構成ではない。
また、ラック噛合量調整手段として機能する突条7を廃し、リードスクリュー107それ自体にラック噛合量調整手段の機能を持たせることも可能である。
その場合、リードスクリュー107の溝形状は、精密な位置決め制御が要求されるストローク区間では通常の形状とし、ストッパー108に近接する側のストロークエンドの近傍では溝の深さが徐々に浅くなるような形状とする。或いは、溝の深さを徐々に浅くした上で、これに連絡する溝の深さを一定としてもよい。最初に述べた実施形態に照らせば、前者は傾斜部7aのみを備えた突条7と同等の機能を有する構成、また、後者は傾斜部7aと此れに連絡する平行部7bを備えた突条7に相当する構成ということになる。
従って、ストロークエンドの近傍でラック106がリードスクリュー107の径方向外側に移動することでリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減少するといった作用に関しては最初に述べた実施形態の場合と同様である。つまり、リードスクリュー107の溝形状を変更するといった構成によっても、光ピックアップ104がストッパー108に当接した時点でラック106をリードスクリュー107の溝から容易に離脱させることができ、前記と同様、モータ109の脱調やロックおよびラック106の歯飛びによる異音の発生を防止できる効果が奏される。
ラック106をリードスクリュー107の周方向外側に移動させる構成とは相違し、スクリュー107の溝の深さを変えてラック106をリードスクリュー107の径方向に移動させる構成を適用することで機能的な不都合が生じることは全くない。但しリードスクリュー107の加工に際してNC旋盤等を利用してスクリュー端部の溝の切り込み深さを徐々に減少させるといった手続が必要となり、また、光ピックアップ104の組み立てに際してリードスクリュー107の取り付け方向に組み違いを生じる可能性がある等の多少の弊害はある。
その場合、リードスクリュー107の溝形状は、精密な位置決め制御が要求されるストローク区間では通常の形状とし、ストッパー108に近接する側のストロークエンドの近傍では溝の深さが徐々に浅くなるような形状とする。或いは、溝の深さを徐々に浅くした上で、これに連絡する溝の深さを一定としてもよい。最初に述べた実施形態に照らせば、前者は傾斜部7aのみを備えた突条7と同等の機能を有する構成、また、後者は傾斜部7aと此れに連絡する平行部7bを備えた突条7に相当する構成ということになる。
従って、ストロークエンドの近傍でラック106がリードスクリュー107の径方向外側に移動することでリードスクリュー107の溝に対するラック106の噛合量が減少するといった作用に関しては最初に述べた実施形態の場合と同様である。つまり、リードスクリュー107の溝形状を変更するといった構成によっても、光ピックアップ104がストッパー108に当接した時点でラック106をリードスクリュー107の溝から容易に離脱させることができ、前記と同様、モータ109の脱調やロックおよびラック106の歯飛びによる異音の発生を防止できる効果が奏される。
ラック106をリードスクリュー107の周方向外側に移動させる構成とは相違し、スクリュー107の溝の深さを変えてラック106をリードスクリュー107の径方向に移動させる構成を適用することで機能的な不都合が生じることは全くない。但しリードスクリュー107の加工に際してNC旋盤等を利用してスクリュー端部の溝の切り込み深さを徐々に減少させるといった手続が必要となり、また、光ピックアップ104の組み立てに際してリードスクリュー107の取り付け方向に組み違いを生じる可能性がある等の多少の弊害はある。
1 光ピックアップ送り機構
2 ステー
3 固定ブロック部
4 板バネ部
5 コイルスプリング
6 柱状突起
7 突条(ラック噛合量調整手段)
7a 傾斜部
7b 平行部
8 スクリュー保持金具
9 係合片
100 スピンドル
101 シャーシ
102 ガイドロッド
103 ガイド手段
104 光ピックアップ
105 モジュール
106 ラック
107 リードスクリュー
108 ストッパー
109 モータ
110 原点復帰検出手段
2 ステー
3 固定ブロック部
4 板バネ部
5 コイルスプリング
6 柱状突起
7 突条(ラック噛合量調整手段)
7a 傾斜部
7b 平行部
8 スクリュー保持金具
9 係合片
100 スピンドル
101 シャーシ
102 ガイドロッド
103 ガイド手段
104 光ピックアップ
105 モジュール
106 ラック
107 リードスクリュー
108 ストッパー
109 モータ
110 原点復帰検出手段
Claims (7)
- ディスクの径方向に沿って光ピックアップの移動方向を規制すべくシャーシ上に設けられたガイド手段と、前記ガイド手段に沿って移動する光ピックアップと、前記光ピックアップ上で前記移動方向に沿って設けられたラックと、前記シャーシ上に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられて前記ラックに噛合するリードスクリューと、前記光ピックアップのオーバートラベルを阻止すべく前記シャーシ上に固設されたストッパーと、前記リードスクリューを回転駆動するモータとを備えた光ピックアップ送り機構において、
前記ラックを前記光ピックアップ上で前記リードスクリューに対して接離可能に保持するステーと、前記光ピックアップがストロークエンドに到達する直前の位置で前記光ピックアップに対する前記ラックの相対位置を変化させることによって前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を減少させるラック噛合量調整手段とを備えたことを特徴とする光ピックアップ送り機構。 - 前記ステーは、前記光ピックアップと前記ラックを一体的に接続する弾性材によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ送り機構。
- 前記ラック噛合量調整手段は、前記ラックを前記リードスクリューの径方向外側に移動させて前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を減少させるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光ピックアップ送り機構。
- 前記ラック噛合量調整手段は、前記ストロークエンドの近傍で前記ラックに摺接して前記ラックを前記リードスクリューの径方向外側に移動させる傾斜部を備えて前記シャーシ上に設けられた突条によって構成されていることを特徴とする請求項3記載の光ピックアップ送り機構。
- 前記ラック噛合量調整手段は、前記ラックを前記リードスクリューの径方向外側に移動させて前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を減少させた後、前記光ピックアップが前記ストロークエンドに到達するまでの間、前記リードスクリューの溝に対する前記ラックの噛合量を一定に保持するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光ピックアップ送り機構。
- 前記ラック噛合量調整手段は、前記ストロークエンドの近傍で前記ラックに摺接して前記ラックを前記リードスクリューの径方向外側に移動させる傾斜部と該傾斜部に連絡して前記リードスクリューと平行に前記ストロークエンドに向けて延びる平行部とを備えて前記シャーシ上に設けられた突条によって構成されていることを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ送り機構。
- 前記ラック噛合量調整手段は、前記リードスクリューの端部に形成された底の浅い溝によって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光ピックアップ送り機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006089111A JP2007265525A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 光ピックアップ送り機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006089111A JP2007265525A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 光ピックアップ送り機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007265525A true JP2007265525A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38638357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006089111A Withdrawn JP2007265525A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 光ピックアップ送り機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007265525A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011028820A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Teac Corp | 光ディスク装置 |
JP2011129206A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Funai Electric Co Ltd | 光ディスク装置 |
JP2011134371A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Funai Electric Co Ltd | 光ディスク装置 |
-
2006
- 2006-03-28 JP JP2006089111A patent/JP2007265525A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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