JP2007264807A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 操作者が表示倍率の変化速度を自在に調整することができる拡大表示技術を提供する。
【解決手段】 演算部4は、操作者が操作部16および操作部17を操作し、所定条件成立時に指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定し、ズーム機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定し、それらの距離を算出し、スケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺によって、基礎データ記憶部2の記憶する基礎データから表示画面記述データを演算する。表示部18は表示画面記述データに従って画面を表示する。
【選択図】図1
【解決手段】 演算部4は、操作者が操作部16および操作部17を操作し、所定条件成立時に指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定し、ズーム機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定し、それらの距離を算出し、スケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺によって、基礎データ記憶部2の記憶する基礎データから表示画面記述データを演算する。表示部18は表示画面記述データに従って画面を表示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、グラフィックユーザーインターフェースを有する表示装置に関する。特に、操作者が希望する速度で拡大表示する機能を有する表示装置に関する。
記憶装置に記憶されているデータの内容を表示装置に表示することによって、データの意味するところを操作者に認識可能とする場合が多く存在する。中には、画面に表示する情報量が膨大となるデータが存在する。例えば、工場で働く人員や作業工程や製造設備等を管理するために、作業工程等ごとの作業開始時間や作業完了時間等を記憶しているデータは、膨大な情報量を含んでいる。そのデータの意味するところを認識可能とするために、いわゆるガントチャートが表示される。ガントチャートは、横軸に時間をとり、縦軸に沿って人員や作業工程あるいは製造設備等を配置し、作業工程等ごとの作業開始時間と作業完了時間などを帯状に示した表示である。膨大な情報量を含んでいるデータからガントチャートを表示すると、表示されるガントチャートはひどく微細なものとなり、操作者が表示内容を理解し、必要に応じて修正する作業がやりづらい。
そこで、操作者の操作によって拡大表示する技術が必要とされており、多くの拡大表示技術が開発されている。
そこで、操作者の操作によって拡大表示する技術が必要とされており、多くの拡大表示技術が開発されている。
特許文献1は拡大表示技術の一例を示している。特許文献1の技術では、キーボードのシフトキーを押しながらマウスのボタンを押すと、ボタンを押している間、拡大表示処理が繰り返され、ボタンから手を離すまで表示倍率が増加していく。特許文献1の技術では、ボタンの操作時間から表示倍率を決める関数を予め複数種類用意しておく。例えば、ボタン操作時間に表示倍率が比例する関数、あるいは最初は表示倍率が高速度に変化するとともに表示可能な最大倍率に接近するにつれて表示倍率の変化速度が低下する関数を用意しておく。操作者は、希望の関数を選択して用いる。
特許文献1の拡大表示技術では、ボタン操作時間と表示倍率の関係が選択可能であるとはいっても制約されており、表示倍率の変化速度を自在に調整することはできない。例えば、最大倍率に接近するにつれて表示倍率の変化速度が低下する関数を選択したとしても、所望の表示倍率が中間範囲の表示倍率であれば、所望の表示倍率の近傍にまで拡大表示された際にはなおも高速度で表示倍率が変化しており、所望の表示倍率で表示倍率の変化を停止させることが難しい。あるいは、操作者の熟練度によって、操作しやすい表示倍率の変化速度は異なってくる。通常、熟練者は高速度に表示倍率を変化させたいと希望し、未熟練者は低速度に表示倍率を変化させたいと希望する。特許文献1の拡大表示技術では、各種の要望に柔軟に対処することができない。
本発明では、操作者が表示倍率の変化速度を自在に調整することができる拡大表示技術を提供する。
本発明の表示装置は、基礎データを記憶している記憶部と、記憶部に記憶されている基礎データから表示画面記述データを演算する演算部と、演算部で演算された表示画面記述データに従って画面を表示する表示部と、表示画面中の位置と拡大表示機能の活用の有無を指定するために操作者が操作する操作部を備えている。演算部は、下記の処理、即ち、(1) 所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定し、
(2) 操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定し、
(3) スケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺によって基礎データから表示画面記述データを演算する。
(2) 操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定し、
(3) スケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺によって基礎データから表示画面記述データを演算する。
上記の表示装置によると、操作者は操作部を操作することによって表示倍率を直接的に指定することができ、操作部の操作速度を調整することによって表示倍率の変化速度を直接的に指定することができ、操作部を停止することによって表示倍率の変化を停止させることができる。
熟練者は操作部を早く移動させることによって表示倍率を高速度に変化させることができる。未熟練者は操作部を緩やかに移動させることによって表示倍率を緩やかに変化させることができる。所望の表示倍率を大きく離れている間は操作部を早く移動させることによって所望の表示倍率に速やかに接近させることができる。所望の表示倍率に近づけば、操作部を緩やかに移動させることによって所望の表示倍率に緩やかに接近させることができる。ここでいうスケール基点を特定する際の所定条件とは、操作部の操作によって拡大表示機能の活用開始のための所定の信号が入力されることを指す。
熟練者は操作部を早く移動させることによって表示倍率を高速度に変化させることができる。未熟練者は操作部を緩やかに移動させることによって表示倍率を緩やかに変化させることができる。所望の表示倍率を大きく離れている間は操作部を早く移動させることによって所望の表示倍率に速やかに接近させることができる。所望の表示倍率に近づけば、操作部を緩やかに移動させることによって所望の表示倍率に緩やかに接近させることができる。ここでいうスケール基点を特定する際の所定条件とは、操作部の操作によって拡大表示機能の活用開始のための所定の信号が入力されることを指す。
演算部は、操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定し、拡大表示の際に注視位置が移動しない表示画面記述データを演算することが好ましい。
この場合、注視位置が移動せず、拡大表示した画面では注視位置が表示可能範囲から逸脱してしまうことがない。あるいは、表示画面中に類似した形が複数存在しているような場合でも、拡大表示後に注視位置を見失うことがない。
この場合、注視位置が移動せず、拡大表示した画面では注視位置が表示可能範囲から逸脱してしまうことがない。あるいは、表示画面中に類似した形が複数存在しているような場合でも、拡大表示後に注視位置を見失うことがない。
あるいは、演算部は、操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定し、拡大表示の際に注視位置がスケール位置の移動に追従して移動する表示画面記述データを演算するようにしてもよい。
この場合、注視位置とスケール位置の距離は、スケール位置の移動に追従して移動する前の注視位置とスケール位置の距離を用いる。
この場合、表示倍率が大きく変化し、スケール位置と注視位置がひどく離れてしまうような場合においても、注視位置を見失うことがない。
この場合、注視位置とスケール位置の距離は、スケール位置の移動に追従して移動する前の注視位置とスケール位置の距離を用いる。
この場合、表示倍率が大きく変化し、スケール位置と注視位置がひどく離れてしまうような場合においても、注視位置を見失うことがない。
演算部が、水平方向については注視位置とスケール位置の水平方向の距離に対応する縮尺を用い、垂直方向については注視位置とスケール位置の垂直方向の距離に対応する縮尺を用いて表示画面記述データを演算することが好ましい。
例えば、ガントチャートを表示している場合、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して観察したい反面、作業工程について多くの作業工程を比較対照したいような場合、垂直方向の縮尺(表示倍率)と垂直方向の縮尺を独立に指定することが意味を持つ。
例えば、ガントチャートを表示している場合、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して観察したい反面、作業工程について多くの作業工程を比較対照したいような場合、垂直方向の縮尺(表示倍率)と垂直方向の縮尺を独立に指定することが意味を持つ。
本発明によると、地図や線路図やガントチャート等のように、全体を俯瞰する表示態様から注視位置の近傍を拡大表示して観察したい場合に、操作者が表示倍率と表示倍率の変化速度を自在に直接的に指定することが可能となる。所望の表示倍率に所望の速度で変化させることができ、拡大表示のための操作を簡単化させる。
最初に、以下に説明する実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1) 演算部は、操作部から得られるデータから、スケール基点とスケール位置を特定し、特定されたスケール基点とスケール位置の距離を演算し、演算された距離から縮尺を演算し、演算された縮尺と基礎データから表示画面記述データを演算する。
(形態2) 演算部は、スケール位置の移動方向を検出し、その方向によって、拡大表示する縮尺と縮小表示する縮尺のいずれかを演算する。
(特徴1) 演算部は、操作部から得られるデータから、スケール基点とスケール位置を特定し、特定されたスケール基点とスケール位置の距離を演算し、演算された距離から縮尺を演算し、演算された縮尺と基礎データから表示画面記述データを演算する。
(形態2) 演算部は、スケール位置の移動方向を検出し、その方向によって、拡大表示する縮尺と縮小表示する縮尺のいずれかを演算する。
(第1実施例)
本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。図1に、実施例の表示装置20の概略構成を表わすブロック図を示す。表示装置20は、ガントチャートを表示できる装置であり、操作者が希望する位置を拡大して表示する機能を備えている。表示装置20は、ガントチャートの基礎となる基礎データを記憶している記憶部2と、記憶部2に記憶されている基礎データから表示画面記述データを演算する演算部4と、演算部4で演算された表示画面記述データに従ってガントチャートを表示する表示部18と、表示画面中の位置と拡大表示機能の活用の有無を指定するために操作者が操作する操作部16と、操作者がデータを入力するキーボード17を備えている。
演算部4は、所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定するスケール基点特定部7と、操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定するスケール位置特定部8と、スケール基点とスケール位置の距離を演算する距離演算部10と、演算された距離から縮尺(表示倍率)を特定する縮尺特定部12と、表示画面記述データ演算部14を備えている。表示画面記述データ演算部14は、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データと、スケール基点特定部7で特定されたスケール基点と、縮尺特定部12で特定された縮尺によって、表示部18で表示する画面を記述する表示画面記述データを演算する。
本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。図1に、実施例の表示装置20の概略構成を表わすブロック図を示す。表示装置20は、ガントチャートを表示できる装置であり、操作者が希望する位置を拡大して表示する機能を備えている。表示装置20は、ガントチャートの基礎となる基礎データを記憶している記憶部2と、記憶部2に記憶されている基礎データから表示画面記述データを演算する演算部4と、演算部4で演算された表示画面記述データに従ってガントチャートを表示する表示部18と、表示画面中の位置と拡大表示機能の活用の有無を指定するために操作者が操作する操作部16と、操作者がデータを入力するキーボード17を備えている。
演算部4は、所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定するスケール基点特定部7と、操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定するスケール位置特定部8と、スケール基点とスケール位置の距離を演算する距離演算部10と、演算された距離から縮尺(表示倍率)を特定する縮尺特定部12と、表示画面記述データ演算部14を備えている。表示画面記述データ演算部14は、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データと、スケール基点特定部7で特定されたスケール基点と、縮尺特定部12で特定された縮尺によって、表示部18で表示する画面を記述する表示画面記述データを演算する。
基礎データ記憶部2には、表示部18で表示するガントチャートを演算するのに必要な基礎データが記憶されている。例えば、作業工程毎に、作業開始時間と作業終了時間等を記憶している。表示画面記述データ演算部14は、キーボード17から、作業工程等を特定するデータと時間帯を特定するデータが入力されると、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データから、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを作成するのに必要な基礎データを読み出し、それに基づいて、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを記述するデータを演算する。基礎データ記憶部2と、演算部4は、コンピュータ装置で構成されている。
操作部16は、マウスで構成されている。操作者は、マウス16を移動させることによって、表示部18の表示画面中でカーソルを移動させることができる。操作者は、現在の表示倍率と異なる表示倍率に切り換えたい場合に、キーボード17のキーを押し下げる。キーボード17のキーを押し下げることでズーム機能(拡大または縮小表示機能)の活用が開始される。このキーはシフトなどの特定のキーでもよいし、複数のキーを同時に押し下げる構成を用いてもよい。キーボード17のキーを押し下げながら、マウス16のボタン16aを押し下げる。マウス16のボタン16aを押し下げたときのカーソルの位置(スケール基点)が、スケール基点特定部7で特定される。操作者は、表示倍率を切り換えたい間、マウス16のボタン16aを押し下げ続け、その状態でマウス16を移動させることによって、表示部18の表示画面中でカーソルを移動させる。マウス16のボタン16aを押し下げている間、スケール位置特定部8がカーソルの位置を特定し続ける。操作者がマウス16を移動させると、スケール位置は変化する。
マウス16のボタン16aを押し下げて操作している間、距離演算部10は、スケール基点と現在のスケール位置の距離を計算し続ける。本実施例では、距離演算部10が、水平方向の距離と、垂直方向の距離を演算する。計算された最新の距離は縮尺特定部12に送られ、縮尺特定部12は最新の距離によって、現在の縮尺を特定する。本実施例では、縮尺特定部12が、水平方向の距離から水平方向の縮尺を特定し、垂直方向の距離から垂直方向の縮尺を特定する。
図4は、拡大処理の開始前のガントチャートの一例を例示している。操作者は、作業工程G2の火曜日のガントチャートを拡大して観測したい場合には、キーボード17のキーを押し下げる。キーを押し下げたままマウス16を操作してカーソルをS0の位置にあわせる。この状態でマウス16のボタン16aを押し下げ、カーソルを右下に動かす。距離演算部10は、操作者がボタン16aを押し下げている間、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算し続ける。
縮尺特定部12には、スケール基点とスケール位置の距離と表示倍率の対応関係を表わす関数が用意されている。それらの関数を用いて、距離演算部10により特定されたスケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺を特定する。この関数は距離と表示倍率が比例するような関係であってもよい。非常に大きい表示倍率の変化が必要とされるような場合であれば、最初は急激に倍率が変化し、距離とともに倍率の変化率が緩やかになるような関数でもよい。あるいは、表示倍率の変化がそれほど大きくなく、微調整を必要とするような場合であれば、最初はゆっくりと倍率が変化し、距離とともに倍率の変化率が上がるような関数であってもよい。演算部は、それらのいずれかの関数に基づき、基礎データから表示画面記述データを演算する。
関数の一例として、距離と表示倍率が比例する関数であれば、次のようにして縮尺が特定される。
スケール位置Smがスケール基点S0の右側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに正比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k1・xとなる。ここでk1は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の左側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに反比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k2/xとなる。ここでk2は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の下側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに正比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k3・yとなる。ここでk3は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の上側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに反比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k4/yとなる。ここでk4は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の右側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに正比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k1・xとなる。ここでk1は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の左側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに反比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k2/xとなる。ここでk2は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の下側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに正比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k3・yとなる。ここでk3は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の上側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに反比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k4/yとなる。ここでk4は定数である。
このように、表示画面記述データ演算部14は、スケール基点とスケール位置の水平方向の距離に比例する水平方向の縮尺と、スケール基点とスケール位置の垂直方向の距離に比例する垂直方向の縮尺を用いて表示画面記述データを演算する。即ち、横方向と縦方向の縮尺を独立に変えることができる。
例えば、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
例えば、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
縮尺特定部12で特定された縮尺Mx,Myは、表示画面記述データ特定部14に送られ、表示画面記述データ特定部14では、新たな縮尺Mx,Myのガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面においてカーソル基点S0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。
図2に、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データと、表示部18に表示される表示画面の関係を模式的に示す。基礎データ記憶部1に記憶されている基礎データは、膨大な情報量を持っており、これをガントチャートに表示すると、最小の縮尺で表示してもDW×DHの大きさが必要とされる。これは表示部18で表示可能なサイズよりも大きく、全体ガントチャート一度に表示することはできない。
表示画面記述データ演算部14は、キーボード17から、作業工程等を特定するデータと時間帯を特定するデータが入力されると、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データから、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを作成するのに必要な基礎データを読み出し、それに基づいて、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを記述するデータを演算する。表示部18は、ガントチャートの一部を表示する。
表示画面記述データ演算部14は、キーボード17から、作業工程等を特定するデータと時間帯を特定するデータが入力されると、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データから、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを作成するのに必要な基礎データを読み出し、それに基づいて、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを記述するデータを演算する。表示部18は、ガントチャートの一部を表示する。
操作者が表示倍率をマウス16を利用して縮尺を変える操作を行うと、表示倍率を変更した表示画面に変える。例えば、カーソルを表示部18の左上のコーナー(0,0)にあわせてボタン16aを押し下げることによってスケール基点S0を指定してから、ボタン16aを押し下げたままカーソルを移動させ、座標(x,y)のスケール位置Smまで移動させると、表示画面記述データ演算部14は、前記のようにして特定される縮尺Mxを本来の水平方向の大きさであるDWに乗算し、前記のようにして特定される縮尺Myを本来の垂直方向の大きさであるDHに乗算したサイズの表示画面記述データを計算する。このとき、スケール基点S0の位置は変わらず、しかも、表示部18で表示可能なサイズ内の画面記述データを演算する。図中は、BxおよびByは、スケール基点S0が移動しないように表示するのに必要なオフセット距離を示している。
図3に、表示装置20の動作概要を表わすフローチャートを示す。操作者が表示倍率の変更を希望する場合は、ステップS10でズーム機能(拡大または縮小表示機能)の活用開始を意味する信号が入力される。具体的には、キーボード17のキーが押し下げられた信号が入力される。以下の説明では、その時に、表示部18に、水平方向・垂直方向ともに倍率1.0倍ではガントチャートが表示されているものとする(図4参照)。
ステップS12では、キーボード17のキーを押し下げたまま、マウス16のボタン16aを押し下げる。このことにより信号が入力され、スケール基点特定部7がスケール基点S0を特定する。図4では、スケール基点がS0であると特定される。
ステップS12では、キーボード17のキーを押し下げたまま、マウス16のボタン16aを押し下げる。このことにより信号が入力され、スケール基点特定部7がスケール基点S0を特定する。図4では、スケール基点がS0であると特定される。
ステップS14では、スケール位置特定部8が、スケール位置を特定する。表示部18の表示画面に表示されているカーソルは、マウス16を指導させると移動する。スケール位置は、時間的に変動する(図4、図5参照)。図3の処理は、短時間間隔で繰り返し実行される。
ステップS16では、距離演算部10は、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算する。ステップS17では、前述したように、距離と移動方向から、水平方向の縮尺Mxと、垂直方向の縮尺Myを特定する。
ステップS18では、表示画面記述データ特定部14が、ステップS17で特定された縮尺Mx,Myを用いて、新たに指定された縮尺によるガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面においてスケール基点S0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。即ち、表示部18の表示画面においてスケール基点S0が移動しないように、図2のBxおよびByを演算する。ステップS20では、ステップS18で演算された表示画面記述データを表示部18に送る。すると、表示部18に、新たに指定された縮尺によるガントチャートが表示される(図4と図5参照)。
ズーム機能活用中のスケール位置Smは、操作者が希望する表示倍率になるまで移動する。ステップS22では、操作者が希望する倍率による表示になったかどうかを判断する。具体的には、ボタン16aが開放されたか否かを判断する。ボタン16aが開放されなければ(NOの場合)、操作者は、スケール位置をさらに移動させる。例えばスケール位置をSm1(図5)からさらにSm2(図6参照)へと移動させることができる。操作者は、希望する倍率による表示が得られるまで、上記操作を続ける。希望する倍率による表示が得られれば、操作者はボタン16aを開放する。するとステップS22の判断がYESとなり、ステップS24へと進む。ステップS24では、これまで押し下げていたキーボード17のキーを開放することで、ズーム機能の活用が終了する。ズーム機能の活用が終了すると、表示倍率を固定する。
ステップS16では、距離演算部10は、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算する。ステップS17では、前述したように、距離と移動方向から、水平方向の縮尺Mxと、垂直方向の縮尺Myを特定する。
ステップS18では、表示画面記述データ特定部14が、ステップS17で特定された縮尺Mx,Myを用いて、新たに指定された縮尺によるガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面においてスケール基点S0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。即ち、表示部18の表示画面においてスケール基点S0が移動しないように、図2のBxおよびByを演算する。ステップS20では、ステップS18で演算された表示画面記述データを表示部18に送る。すると、表示部18に、新たに指定された縮尺によるガントチャートが表示される(図4と図5参照)。
ズーム機能活用中のスケール位置Smは、操作者が希望する表示倍率になるまで移動する。ステップS22では、操作者が希望する倍率による表示になったかどうかを判断する。具体的には、ボタン16aが開放されたか否かを判断する。ボタン16aが開放されなければ(NOの場合)、操作者は、スケール位置をさらに移動させる。例えばスケール位置をSm1(図5)からさらにSm2(図6参照)へと移動させることができる。操作者は、希望する倍率による表示が得られるまで、上記操作を続ける。希望する倍率による表示が得られれば、操作者はボタン16aを開放する。するとステップS22の判断がYESとなり、ステップS24へと進む。ステップS24では、これまで押し下げていたキーボード17のキーを開放することで、ズーム機能の活用が終了する。ズーム機能の活用が終了すると、表示倍率を固定する。
図4の表示倍率から図6の表示倍率を得るまでの速さは、マウス16の操作速度に比例し、操作者は表示画面を見ながら希望する倍率の表示が得られるまで、希望する速さで表示倍率を変更することができる。
本実施例では、図4から図6に示すように、画面を拡大しても、スケール基点S0は移動しない。操作者はスケール基点S0が移動しない状態で画面が拡大されていく様子を視認することができるので、注視の対象となっているデータを見失うことがない。
(第2実施例)
本発明の演算部は、操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定する注視位置特定部をさらに備えていることが好ましい。スケール基点は、縮尺を特定するための距離の測定の始点となる点である。しかしながらスケール基点は、必ずしもズーム機能を実行する際の表示基準としたい点であるとは限らない。本実施例のような構成をとることで、スケール基点とは別に、表示部の表示画面中で拡大あるいは縮小表示の表示基準となる注視位置を特定することができる。
本発明の演算部は、操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定する注視位置特定部をさらに備えていることが好ましい。スケール基点は、縮尺を特定するための距離の測定の始点となる点である。しかしながらスケール基点は、必ずしもズーム機能を実行する際の表示基準としたい点であるとは限らない。本実施例のような構成をとることで、スケール基点とは別に、表示部の表示画面中で拡大あるいは縮小表示の表示基準となる注視位置を特定することができる。
本実施例を図面を参照しながら説明する。図7に、実施例の表示装置20の概略構成を表わすブロック図を示す。表示装置20は、ガントチャートを表示できる装置であり、操作者が希望する位置を拡大して表示する機能を備えている。表示装置20は、ガントチャートの基礎となる基礎データを記憶している記憶部2と、記憶部2に記憶されている基礎データから表示画面記述データを演算する演算部4と、演算部4で演算された表示画面記述データに従ってガントチャートを表示する表示部18と、表示画面中の位置と拡大表示機能の活用の有無を指定するために操作者が操作する操作部16と、操作者がデータを入力するキーボード17を備えている。
演算部4は、操作者が拡大表示機能の活用開始時に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定する注視位置特定部6と、所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定するスケール基点特定部7と、操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定するスケール位置特定部8と、スケール基点とスケール位置の距離を演算する距離演算部10と、演算された距離から縮尺(表示倍率)を特定する縮尺特定部12と、表示画面記述データ演算部14を備えている。表示画面記述データ演算部14は、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データと、注視位置特定部6で特定された注視位置と、スケール基点特定部7で特定されたスケール基点と、縮尺特定部12で特定された縮尺によって、表示部18で表示する画面を記述する表示画面記述データを演算する。
演算部4は、操作者が拡大表示機能の活用開始時に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定する注視位置特定部6と、所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定するスケール基点特定部7と、操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定するスケール位置特定部8と、スケール基点とスケール位置の距離を演算する距離演算部10と、演算された距離から縮尺(表示倍率)を特定する縮尺特定部12と、表示画面記述データ演算部14を備えている。表示画面記述データ演算部14は、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データと、注視位置特定部6で特定された注視位置と、スケール基点特定部7で特定されたスケール基点と、縮尺特定部12で特定された縮尺によって、表示部18で表示する画面を記述する表示画面記述データを演算する。
基礎データ記憶部2には、表示部18で表示するガントチャートを演算するのに必要な基礎データが記憶されている。例えば、作業工程毎に、作業開始時間と作業終了時間等を記憶している。表示画面記述データ演算部14は、キーボード17から、作業工程等を特定するデータと時間帯を特定するデータが入力されると、基礎データ記憶部2に記憶されている基礎データから、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを作成するのに必要な基礎データを読み出し、それに基づいて、入力された作業工程等の入力された時間帯のガントチャートを記述するデータを演算する。基礎データ記憶部2と、演算部4は、コンピュータ装置で構成されている。
操作部16は、マウスで構成されている。操作者は、マウス16を移動させることによって、表示部18の表示画面中でカーソルを移動させることができる。操作者は、現在の表示倍率と異なる表示倍率に切り換えたい場合に、キーボード17のキーを押し下げる。キーボード17のキーを押し下げることでズーム機能(拡大または縮小表示機能)の活用が開始される。このキーはシフトなどの特定のキーでもよいし、複数のキーを同時に押し下げる構成を用いてもよい。キーボード17のキーを押し下げながら、マウス16のボタン16aを一度押し下げ、開放する。このクリックにより入力される信号から、マウス16のボタン16aを一度押し下げたときのカーソルの位置(注視位置)が、注視位置特定部6で特定される。次に、キーボード17のキーは押し下げたまま、再びマウス16のボタン16aを押し下げる。このときのカーソルの位置(スケール基点)が、スケール基点特定部7で特定される。操作者は、表示倍率を切り換えたい間、マウス16のボタン16aを押し下げ続け、その状態でマウス16を移動させることによって、表示部18の表示画面中でカーソルを移動させる。マウス16のボタン16aを押し下げている間、スケール位置特定部8がカーソルの位置を特定し続ける。操作者がマウス16を移動させると、スケール位置は変化する。
注視位置を特定した後にマウス16のボタン16aを押し下げて操作している間、距離演算部10は、スケール基点と現在のスケール位置の距離を計算し続ける。本実施例では、距離演算部10が、水平方向の距離と、垂直方向の距離を演算する。計算された最新の距離は縮尺特定部12に送られ、縮尺特定部12は最新の距離によって、現在の縮尺を特定する。本実施例では、縮尺特定部12が、水平方向の距離から水平方向の縮尺を特定し、垂直方向の距離から垂直方向の縮尺を特定する。
図9は、拡大処理の開始前のガントチャートの一例を例示している。操作者は、作業工程G2の火曜日のガントチャートを拡大して観測したい場合には、キーボード17のキーを押し下げる。キーを押下した状態を保ったままマウス16を操作してカーソルをP0の位置にあわせ、ボタン16aを一度クリックする。これにより、注視位置特定部6は注視位置P0の位置を特定する。続いて、キーボード17のキーは押し下げたまま、マウス16を操作してカーソルをS0の位置にあわせる。注視位置P0からカーソル基点S0までの移動中は、マウス16のボタン16aは開放されている。カーソルをS0の位置にあわせてからマウス16のボタン16aを押し下げ、カーソルを右下に動かす。距離演算部10は、操作者がボタン16aを押し下げている間、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算し続ける。
縮尺特定部12には、スケール基点とスケール位置の距離と表示倍率の対応関係を表わす関数が用意されている。それらの関数を用いて、距離演算部10により特定されたスケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺を特定する。この関数は距離と表示倍率が比例するような関係であってもよい。非常に大きい表示倍率の変化が必要とされるような場合であれば、最初は急激に倍率が変化し、距離とともに倍率の変化率が緩やかになるような関数でもよい。あるいは、表示倍率の変化がそれほど大きくなく、微調整を必要とするような場合であれば、最初はゆっくりと倍率が変化し、距離とともに倍率の変化率が上がるような関数であってもよい。演算部は、それらのいずれかの関数に基づき、基礎データから表示画面記述データを演算する。
関数の一例として、距離と表示倍率が比例する関数であれば、次のようにして縮尺が特定される。
スケール位置Smがスケール基点S0の右側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに正比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k1・xとなる。ここでk1は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の左側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに反比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k2/xとなる。ここでk2は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の下側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに正比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k3・yとなる。ここでk3は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の上側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに反比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k4/yとなる。ここでk4は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の右側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに正比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k1・xとなる。ここでk1は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の左側にあって、その距離がxであれば、縮尺特定部12は、距離xに反比例する水平方向縮尺Mxを特定する。Mx=k2/xとなる。ここでk2は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の下側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに正比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k3・yとなる。ここでk3は定数である。
スケール位置Smがスケール基点S0の上側にあって、その距離がyであれば、縮尺特定部12は、距離yに反比例する垂直方向縮尺Myを特定する。My=k4/yとなる。ここでk4は定数である。
このように、表示画面記述データ演算部14は、スケール基点とスケール位置の水平方向の距離に比例する水平方向の縮尺と、スケール基点とスケール位置の垂直方向の距離に比例する垂直方向の縮尺を用いて表示画面記述データを演算する。即ち、横方向と縦方向の縮尺を独立に変えることができる。
例えば、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
例えば、水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
縮尺特定部12で特定された縮尺Mx,Myは、表示画面記述データ特定部14に送られ、表示画面記述データ特定部14では、新たな縮尺Mx,Myのガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面において注視位置P0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。
図8に、表示装置20の動作概要を表わすフローチャートを示す。操作者が表示倍率の変更を希望する場合は、ステップS30でズーム機能(拡大または縮小表示機能)の活用開始を意味する信号が入力される。具体的には、キーボード17のキーが押し下げられた信号が入力される。以下の説明では、その時に、表示部18に、水平方向・垂直方向ともに倍率1.0倍ではガントチャートが表示されているものとする(図9参照)。
ステップS31では、注視位置特定部6が、注視位置を特定する。キーボード17のキーを押し下げながら、マウス16のボタン16aを一度押し下げ、開放する。このクリックにより入力される信号から、マウス16のボタン16aを一度押し下げたときのカーソルの位置(注視位置)が、注視位置特定部6で特定される。図9では、注視位置がP0であると特定される。注視位置P0からカーソル基点S0までの移動中は、マウス16のボタン16aは開放されている。このため、カーソルが図中のP0からS0まで移動する間は表示倍率の変化は実行されない。
ステップS32では、キーボード17のキーを押し下げたまま、マウス16を操作してカーソルをS0の位置にあわせる。カーソルをS0にあわせてから、マウス16のボタン16aを再び押し下げる。このことにより信号が入力され、スケール基点特定部7がスケール基点S0を特定する。図9では、スケール基点がS0であると特定される。
ステップS31では、注視位置特定部6が、注視位置を特定する。キーボード17のキーを押し下げながら、マウス16のボタン16aを一度押し下げ、開放する。このクリックにより入力される信号から、マウス16のボタン16aを一度押し下げたときのカーソルの位置(注視位置)が、注視位置特定部6で特定される。図9では、注視位置がP0であると特定される。注視位置P0からカーソル基点S0までの移動中は、マウス16のボタン16aは開放されている。このため、カーソルが図中のP0からS0まで移動する間は表示倍率の変化は実行されない。
ステップS32では、キーボード17のキーを押し下げたまま、マウス16を操作してカーソルをS0の位置にあわせる。カーソルをS0にあわせてから、マウス16のボタン16aを再び押し下げる。このことにより信号が入力され、スケール基点特定部7がスケール基点S0を特定する。図9では、スケール基点がS0であると特定される。
ステップS34では、スケール位置特定部8が、スケール位置を特定する。表示部18の表示画面に表示されているカーソルは、マウス16を指導させると移動する。スケール位置は、時間的に変動する(図9、図10参照)。図8の処理は、短時間間隔で繰り返し実行される。
ステップS36では、距離演算部10は、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算する。ステップS37では、前述したように、距離と移動方向から、水平方向の縮尺Mxと、垂直方向の縮尺Myを特定する。
ステップS38では、表示画面記述データ特定部14が、ステップS37で特定された縮尺Mx,Myを用いて、新たに指定された縮尺によるガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面において注視位置P0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。即ち、表示部18の表示画面において注視位置P0が移動しないように、図2のBxおよびByを演算する。ステップS40では、ステップS38で演算された表示画面記述データを表示部18に送る。すると、表示部18に、新たに指定された縮尺によるガントチャートが表示される(図9と図10参照)。
ズーム機能活用中のスケール位置Smは、操作者が希望する表示倍率になるまで移動する。ステップS42では、操作者が希望する倍率による表示になったかどうかを判断する。具体的には、ボタン16aが開放されたか否かを判断する。ボタン16aが開放されなければ(NOの場合)、操作者は、スケール位置をさらに移動させる。例えばスケール位置をSm1(図10)からさらにSm2(図11参照)へと移動させることができる。操作者は、希望する倍率による表示が得られるまで、上記操作を続ける。希望する倍率による表示が得られれば、操作者はボタン16aを開放する。するとステップS42の判断がYESとなり、ステップS44へと進む。ステップS44では、これまで押し下げていたキーボード17のキーを開放することで、ズーム機能の活用が終了する。ズーム機能の活用が終了すると、表示倍率を固定する。
ステップS36では、距離演算部10は、スケール基点S0と現在のスケール位置Smの距離を計算する。ステップS37では、前述したように、距離と移動方向から、水平方向の縮尺Mxと、垂直方向の縮尺Myを特定する。
ステップS38では、表示画面記述データ特定部14が、ステップS37で特定された縮尺Mx,Myを用いて、新たに指定された縮尺によるガントチャートを記述するデータを演算する。このときに、表示部18の表示画面において注視位置P0が移動しない表示画面を記述するデータを演算する。即ち、表示部18の表示画面において注視位置P0が移動しないように、図2のBxおよびByを演算する。ステップS40では、ステップS38で演算された表示画面記述データを表示部18に送る。すると、表示部18に、新たに指定された縮尺によるガントチャートが表示される(図9と図10参照)。
ズーム機能活用中のスケール位置Smは、操作者が希望する表示倍率になるまで移動する。ステップS42では、操作者が希望する倍率による表示になったかどうかを判断する。具体的には、ボタン16aが開放されたか否かを判断する。ボタン16aが開放されなければ(NOの場合)、操作者は、スケール位置をさらに移動させる。例えばスケール位置をSm1(図10)からさらにSm2(図11参照)へと移動させることができる。操作者は、希望する倍率による表示が得られるまで、上記操作を続ける。希望する倍率による表示が得られれば、操作者はボタン16aを開放する。するとステップS42の判断がYESとなり、ステップS44へと進む。ステップS44では、これまで押し下げていたキーボード17のキーを開放することで、ズーム機能の活用が終了する。ズーム機能の活用が終了すると、表示倍率を固定する。
図9の表示倍率から図11の表示倍率を得るまでの速さは、マウス16の操作速度に比例し、操作者は表示画面を見ながら希望する倍率の表示が得られるまで、希望する速さで表示倍率を変更することができる。
本実施例では、図9から図11に示すように、画面を拡大しても、注視位置P0は移動しない。操作者は注視位置P0が移動しない状態で画面が拡大されていく様子を視認することができるので、注視の対象となっているデータを見失うことがない。
それに対して、表示画面中の注視位置Pnが、スケール位置Smの移動に追従して移動する表示態様を採用してもよい。図9と図12と図13にその例を示す。図9は、表示倍率の変更前のガントチャートを示している。図12は、スケール位置がSm1であるときに表示される画面を示している。スケール位置がSm1へと移動するのに追従して、注視位置はP0からPn1へと移動する。注視位置Pnは、注視位置P0とスケール基点S0の距離と同距離、あるいは注視位置P0とスケール位置Smの距離に比例する距離を保ちながら、スケール位置Smの移動に追従する。スケール位置がSm1からSm2へさらに移動した場合も同様に、注視位置Pn1はPn2へと移動する(図13参照)。このように、注視位置Pnがスケール位置Smの変化に追従して移動することで、図9と図13のようにズーム倍率が大きく変化し、スケール位置と注視位置が離れてしまうような場合においても、操作者は注視位置を見失うことがない。
表示画面記述データ演算部14は、注視位置とスケール位置の水平方向の距離に比例する水平方向の縮尺と、注視位置とスケール位置の垂直方向の距離に比例する垂直方向の縮尺を用いて表示画面記述データを演算する。即ち、横方向と縦方向の縮尺を独立に変えることができる。
水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
水平方向に伸びている時間軸については大きく拡大して時間的変化を詳しく観察したい場合には、水平方向に大きく拡大すればよい。多くの作業工程を比較対照したような場合には垂直方向の縮尺を相対的に小さく拡大し、時間軸を相対的に大きく拡大すればよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、表示縮尺演算部2で演算する縮尺の尺度は、注視位置とスケール位置の距離に応じて予め定められたテーブルを参照して決定してもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:基礎データ記憶部
4:演算部
6:注視位置特定部
7:スケール基点特定部
8:スケール位置特定部
10:距離演算部
12:縮尺特定部
14:表示画面記述データ演算部
16:操作部(マウス)
17:操作部(キーボード)
18:表示部
4:演算部
6:注視位置特定部
7:スケール基点特定部
8:スケール位置特定部
10:距離演算部
12:縮尺特定部
14:表示画面記述データ演算部
16:操作部(マウス)
17:操作部(キーボード)
18:表示部
Claims (4)
- 拡大表示機能を有する表示装置であり、
基礎データを記憶している記憶部と、
記憶部に記憶されている基礎データから表示画面記述データを演算する演算部と、
演算部で演算された表示画面記述データに従って画面を表示する表示部と、
表示画面中の位置と拡大表示機能の活用の有無を指定するために操作者が操作する操作部を有し、
演算部は、
(1) 所定条件成立時に操作者が指定していた表示画面中の位置(スケール基点)を特定し、
(2) 操作者が拡大表示機能の活用を指定している間に操作者が指定している表示画面中の位置(スケール位置)を特定し、
(3) スケール基点とスケール位置の距離に対応する縮尺によって基礎データから表示画面記述データを演算する
ことを特徴とする表示装置。 - 演算部は、
操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定し、
拡大表示の際に注視位置が移動しない表示画面記述データを演算することを特徴とする請求項1の表示装置。 - 演算部は、
操作者が拡大表示機能の活用開始前に指定していた表示画面中の位置(注視位置)を特定し、
拡大表示の際に注視位置がスケール位置の移動に追従して移動する表示画面記述データを演算することを特徴とする請求項1の表示装置。 - 演算部は、水平方向についてはスケール基点とスケール位置の水平方向の距離に比例する縮尺を用い、垂直方向についてはスケール基点とスケール位置の垂直方向の距離に比例する縮尺を用いて表示画面記述データを演算することを特徴とする請求項1から3のいずれかの表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086287A JP2007264807A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006086287A JP2007264807A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 表示装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010170479A (ja) * | 2009-01-26 | 2010-08-05 | Nintendo Co Ltd | 情報処理装置、情報処理プログラム |
JP2015032052A (ja) * | 2013-07-31 | 2015-02-16 | エスアーペー エスエー | ビジネスオブジェクトの表現および詳細ボックスの表示背景 |
-
2006
- 2006-03-27 JP JP2006086287A patent/JP2007264807A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010170479A (ja) * | 2009-01-26 | 2010-08-05 | Nintendo Co Ltd | 情報処理装置、情報処理プログラム |
US8847927B2 (en) | 2009-01-26 | 2014-09-30 | Nintendo Co., Ltd. | Information processing apparatus and computer-readable storage medium having stored therein information processing program |
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