JP2015075989A - オブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法 - Google Patents

オブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ適切にオブジェクトの拡縮操作や変形操作を行う。【解決手段】オブジェクト操作システムは、オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルと、前記タッチパネルを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する操作判定部と、前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する処理部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、オブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法に関し、特に、オブジェクトの表示及び操作が可能なオブジェクト操作システム及び当該システムにおけるオブジェクトの拡縮(拡大/縮小)操作並びに変形操作を制御するオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法に関する。
近年、複数のユーザが利用可能な表示画面(共有画面と呼ぶ。)を用い、その共有画面に文字や図形、画像などの表示要素(以下、オブジェクトと呼ぶ。)を書き込んで議論する電子会議等が行われている。このような共有画面では、複数のユーザが様々なオブジェクトを書き込んだり、書き込んだオブジェクトを共有画面内で任意の場所に移動したり、拡縮したり、変形したりすることができる。
上記オブジェクトの操作に関する技術として、例えば、下記特許文献1には、同時に移動可能な複数の指示位置の軌跡を検知可能な軌跡検知手段と、前記軌跡検知手段により検知された複数の指示位置の軌跡の組み合わせの表わす指示を解釈する指示解釈手段と、前記指示解釈手段により解釈された指示に基づいて操作を行う操作手段と、を具えた操作装置が開示されている。
この公報には、前記指示解釈手段が、前記複数の指示位置間の距離を測定する距離測定手段と、前記距離測定手段により測定された距離の変化を取得する距離変化取得手段と、前記距離変化取得手段により取得された距離変化に基づいて指示を解釈する距離変化解釈手段と、を具え、前記距離変化取得手段が、測定された距離の変化量を取得し、前記距離変化解釈手段が、取得された変化量に対応した倍率の縮小あるいは拡大操作の指示として解釈することが記載されている。
特開2001−290585号公報
上記特許文献1のように、オブジェクト上の複数点をタッチし、複数のタッチ位置を移動させる、いわゆるピンチ操作などにより、オブジェクトを拡縮したり変形したりすることができる。しかしながら、オブジェクト上の指示可能エリアが小さい場合には、複数本の指をオブジェクト上に置いて操作することが困難であり、簡便にオブジェクトを拡縮したり変形したりすることが難しいという問題があった。また、複数本の指をオブジェクト上に置くことができたとしても、タッチ位置の移動ストロークを確保することが困難であり、オブジェクトを所望のサイズに拡縮したり変形したりすることが難しいという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、簡便かつ適切にオブジェクトの拡縮操作や変形操作を行うことができるオブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法を提供することにある。
本発明の一側面は、オブジェクト操作システムは、オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルと、前記タッチパネルを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する操作判定部と、前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一側面は、オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルを制御する制御部で動作するオブジェクト操作制御プログラムであって、前記制御部に、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する第1処理、前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する第2処理、を実行させることを特徴とする。
本発明の一側面は、オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルと、前記タッチパネルを制御する制御部と、を備えるシステムにおけるオブジェクト操作制御方法であって、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する第1処理と、前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する第2処理と、を実行することを特徴とする。
本発明のオブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法によれば、簡便かつ適切にオブジェクトの拡縮操作や変形操作を行うことができる。
その理由は、オブジェクトを表示及び操作を行うタッチパネルと、タッチパネルを制御する制御部と、を備えるシステムにおいて、制御部は、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチとを検知した場合に、所定のオブジェクト上のタッチ位置と所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形するからである。
本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システムの外観構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システムの他の外観構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システムの処理を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システムの処理を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る管理テーブルの一例である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。 本発明の一実施例に係るオブジェクトの拡縮処理の他の例を模式的に示す図である。
背景技術で示したように、共有画面に表示したオブジェクトを操作して議論を行う場合、オブジェクトを移動させたり、拡縮したり、変形したりするなど、オブジェクトに対する様々な操作が行われる。ここで、オブジェクトのサイズが大きい場合は、オブジェクトに複数の指をタッチしてピンチ操作などを行えば、オブジェクトを拡縮したり、変形したりすることができる。
しかしながら、オブジェクトのサイズが小さい場合や、オブジェクトの形状が複雑な場合、オブジェクト同士が部分的に重なり合っている場合、複数のオブジェクトが密集している場合など、オブジェクト上の指示可能エリアが小さい場合には、オブジェクト上に複数の指をタッチすることが困難になり、簡便にオブジェクトを拡縮したり変形したりすることが難しいという問題があった。また、複数本の指をオブジェクト上に置くことができたとしても、タッチ位置の移動ストロークを確保する(特に、オブジェクトの縮小を指示する場合に複数本の指を更に近づける)ことが困難であり、オブジェクトを所望のサイズに拡縮したり変形したりすることが難しいという問題があった。
そこで、本発明の一実施の形態では、所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチとを検知した場合に、所定のオブジェクトに対する拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定し、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置とに基づいて、オブジェクトの拡縮処理若しくは変形処理を実施するようにする。また、拡縮処理若しくは変形処理に際して、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化量に応じて拡縮若しくは変形の倍率を設定したり、オブジェクト上の複数のタッチを検知した場合と、オブジェクト上とオブジェクト外の各々のタッチを検知した場合とで、拡縮若しくは変形の倍率を変えたりする。
このように、本発明では、オブジェクト上の指示可能エリアが小さく、複数本の指をオブジェクト上に置くことが困難な場合であっても、オブジェクト上及びオブジェクト外の2つのタッチ位置に基づいて拡縮操作や変形操作を行うことができるため、オブジェクトの操作性を格段に向上させることができる。また、複数本の指をオブジェクト上に置くことができる場合であっても、一方のタッチ位置をオブジェクト外に置くことによって、2つのタッチ位置の間隔の変化量を大きくすることができ、所望の倍率でオブジェクトを拡縮若しくは変形することができるため、オブジェクトの操作性を格段に向上させることができる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係るオブジェクト操作システム及びオブジェクト操作制御プログラム並びにオブジェクト操作制御方法について、図1乃至図15を参照して説明する。図1及び図2は、本実施例のオブジェクト操作システムの構成を模式的に示す図であり、図3は、オブジェクト操作システムの構成を示すブロック図である。また、図4は、本実施例のオブジェクト操作システムの処理を示すフローチャート図であり、図5は、処理に際して参照する管理テーブルの一例である。また、図6乃至図15は、オブジェクトの拡縮処理の具体例を示す模式図である。
本発明は、操作者が1人の場合及び複数の場合の双方に適用可能であるが、本実施例では、複数の操作者が操作可能な共有作業領域を有するシステムについて説明する。このシステムの形態としては以下の2つが考えられる。第1の形態は、図1に示すように、オブジェクトを表示する表示部40とオブジェクトを操作する操作部50とを有するタッチパネルと、表示部40及び操作部50を制御する制御部20と、が一体となった装置で構成される形態である。第2の形態は、図2に示すように、表示部40と操作部50とを有するタッチパネルと、表示部40及び操作部50を制御する制御部20と、が別々に構成され、それらが有線又は無線で接続される形態である。以下では、説明を簡単にするために図1の第1の形態を前提にして説明する。
本実施例のオブジェクト操作システム10は、演算機能を備えた表示パネル、電子黒板などであり、図3(a)に示すように、制御部20と記憶部30と表示部40と操作部50などで構成される。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22やRAM(Random Access Memory)23などのメモリと、で構成され、CPU21は、ROM22や記憶部30から制御プログラムを呼び出し、RAM23に展開して実行することにより、オブジェクト操作システム10全体の動作を制御する。また、制御部20は、図3(b)に示すように、処理部20a、操作判定部20b、管理部20cとしても機能する。
処理部20aは、操作判定部20bが判定した操作の内容に応じて、表示部40にオブジェクトを表示させる。また、処理部20aは、操作判定部20bがオブジェクトの拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定した場合は、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化量、若しくは当該変化量に操作判定部20bが設定した拡縮率を掛け合わせた倍率、若しくはオブジェクト上及びオブジェクト外の各々のタッチ位置に基づいて、当該オブジェクトの拡縮処理若しくは変形処理を実施する。なお、本実施例における拡縮とは、オブジェクトの縦横の比率を一定に保った状態で(すなわち、相似形で)サイズを大きく若しくは小さくすることを意味し、オブジェクトの縦横の比率を変えてサイズを大きく若しくは小さくすることは含まない。
操作判定部20bは、操作部50からの信号に基づいて、ユーザによって行われた操作を判定する。例えば、所定のオブジェクト上の2点でタッチされ、2つのタッチ位置の間隔が変化した場合、通常の拡縮操作若しくは変形操作(通常のピンチ操作)が行われたと判定する。また、所定のオブジェクト上の1又は複数点でタッチされ、かつ、当該オブジェクト外(他のオブジェクト上であってもよい。)の1又は複数点でタッチされた場合は、特定の拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定する。また、必要に応じて、オブジェクト上のタッチとオブジェクト外のタッチとの位置や時間の間隔と予め定めた閾値とを比較し、位置や時間の間隔が閾値未満であれば、特定の拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定する。なお、オブジェクト上若しくはオブジェクト外の複数点でタッチされた場合は、複数点の中心位置や、複数点の中から選択された1つの点の位置を基準にして上記位置の間隔を求めることができる。
また、操作判定部20bは、上記の通常の拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定した場合は、オブジェクト上の2つのタッチ位置の間隔の変化量(2つのタッチ位置間の距離の増減量又は距離の比率)、若しくは、上記間隔の変化量に後述する拡縮率βを掛け合わせた倍率を設定し、処理部20aに通知する。また、上記の特定の拡縮操作若しくは変形操作が行われたと判定した場合は、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化量(距離の増減量又は距離の比率)、若しくは、上記間隔の変化量に後述する拡縮率α(通常の拡縮操作若しくは変形操作に対する拡縮率βとは異なる値の拡縮率)を掛け合わせた倍率を設定し、処理部20aに通知する。
管理部20cは、表示部40に表示されている各オブジェクトに関して、オブジェクトを識別する番号(オブジェクト番号)と、オブジェクトが表示されている位置(座標)と、オブジェクトの大きさと、を対応付けた管理テーブル(後述するオブジェクト管理テーブル)を生成して記憶部30に記憶する。また、操作判定部20bがタッチを検知したら、タッチを検知した時間(時刻)と、タッチの順番を識別する番号(指番号)と、タッチの位置(座標)と、オブジェクト上のタッチか否かの判定結果と、指示対象のオブジェクトと、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置との距離(指同士の距離)と、を対応付けた管理テーブル(後述するタッチ管理テーブル)を生成して記憶部30に記憶する。
なお、上記処理部20a、操作判定部20b及び管理部20cは、ハードウェアとして構成してもよいし、制御部20を、処理部20a及び操作判定部20b(必要に応じて更に管理部20c)として機能させるソフトウェア(操作制御プログラム)として構成し、この操作制御プログラムをCPU21に実行させるようにしてもよい。
記憶部30は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成され、操作部50で行われた操作の内容、表示部40に表示されているオブジェクトに関する情報を記憶するとともに、上記オブジェクト管理テーブルやタッチ管理テーブルなどを記憶する。
表示部40は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成され、複数の操作者がオブジェクトを操作可能な共有作業領域を提供する。操作部50は、表示部40上に配置された格子状の電極からなるタッチセンサ、ハードキーなどで構成され、ユーザ操作を受け付ける。そして、表示部40と操作部50とでタッチパネルが構成され、タッチパネル上のタッチ操作に応じた信号が操作判定部20bに出力される。
以下、上記構成のオブジェクト操作システム10を用いたオブジェクトの操作制御方法について説明する。CPU21は、ROM22又は記憶部30に記憶した操作制御プログラムをRAM23に展開して実行することにより、図4(a)、(b)のフローチャート図に示す処理を実行する。なお、図4(a)、(b)は一連の処理を示す図であり、作図の都合上、分図したものである。また、以下のフローにおいて、予め複数のオブジェクトが表示部40(タッチパネル)に表示されており、ユーザは2本の指を用いてタッチパネル上でオブジェクトを操作するものとする。また、表示部40(タッチパネル)に表示されているオブジェクトに関する情報は予めオブジェクト管理テーブルに登録されているものとする。
まず、操作判定部20bは、操作部50からの信号に基づいて、1本目の指のタッチを検知したら(S101)、1本目の指の属性(タッチを検知した時間、指番号、指をタッチした位置(座標)など)を特定し(S102)、管理部20cは、特定した指の属性をタッチ管理テーブルに登録する。次に、操作判定部20bは、記憶部30に予め記憶されているオブジェクト管理テーブルに基づいて、表示部40に表示されている各オブジェクトの情報(オブジェクト番号、位置(座標)、大きさなど)を取得する(S103)。そして、操作判定部20bは、オブジェクトの位置及び大きさと1本目の指のタッチ位置とに基づいて、1本目の指のタッチ位置がいずれかのオブジェクト上であるか否かを判断する(S104)。1本目の指のタッチ位置がオブジェクト上でない場合は、オブジェクトを操作する必要がないため、処理を終了する。
一方、1本目の指のタッチ位置がいずれかのオブジェクト上の場合は、管理部20cは、当該オブジェクトをタッチ管理テーブルに登録する。次に、操作判定部20bは、操作部50からの信号に基づいて、2本目の指のタッチを検知したら(S105)、2本目の指の属性(タッチを検知した時間、指番号、指をタッチした位置(座標)など)を特定し(S106)、管理部20cは、特定した指の属性をタッチ管理テーブルに登録する。
次に、操作判定部20bは、特定した指の属性に基づいて指同士の間隔(1本目の指のタッチ位置と2本目の指のタッチ位置との距離)を算出し、指同士の間隔が予め定めた閾値以上であるか否かを判定し(S107)、管理部20cは、算出した指同士の間隔をタッチ管理テーブルに登録する。指同士の間隔が閾値未満の場合は、操作判定部20bは、特定した指の属性に基づいて指を検知した時間間隔(1本目と2本目の指を検知した時刻の差)を算出し、指を検知した時間間隔が予め定めた閾値以上であるか否かを判定する(S108)。
なお、指同士の間隔や指を検知した時間間隔と閾値とを比較するのは、例えば、タッチパネル上でオブジェクトを操作している複数のユーザがタッチパネルにタッチした場合に、複数のユーザのタッチが所定のオブジェクトに対する拡縮操作や変形操作であると誤判断しないようにするためである。また、1人のユーザがタッチパネル上でオブジェクトを操作している場合も、例えば、オブジェクトを操作する手と反対の手が意図せずにタッチパネルにタッチしてしまった場合に、そのタッチが所定のオブジェクトに対する拡縮操作や変形操作であると誤判断しないようにするためである。
指同士の間隔が閾値以上(S107のYes)、又は、指を検知した時間間隔が閾値以上(S108のYes)の場合は、操作判定部20bは、同一人物による拡縮操作若しくは変形操作ではない(2本目の指のタッチが他のユーザのタッチやそのユーザの意図しないタッチである)と判定し(S115)、管理部20cは、判定結果をタッチ管理テーブルに登録する。そして、処理部20aは、1本指用の処理(1本目の指がタッチしたオブジェクトの移動、削除などの処理)を実施し(S116)、一連の処理を終了する。
一方、指同士の間隔が閾値未満(S107のNo)、かつ、指を検知した時間間隔が閾値未満(S108のNo)の場合は、操作判定部20bは、同一人物による適切な拡縮操作若しくは変形操作であると判定し(S109)、管理部20cは、判定結果をタッチ管理テーブルに登録する。そして、操作判定部20bは、2本目の指のタッチが、1本目の指がタッチしたオブジェクト上であるか否かを判断する(S110)。2本目の指のタッチが当該オブジェクト上でなければ、操作判定部20bは、オブジェクト上に指が1本だけ接触している(特定の拡縮操作若しくは変形操作である)と判断し、拡縮率としてαを適用し(S111)、2本目の指のタッチが当該オブジェクト上であれば、オブジェクト上に指が複数本接触している(通常の拡縮操作若しくは変形操作である)と判断し、拡縮率としてαとは異なるβを適用する(S112)。なお、このα、βの大小関係については後述する。また、通常の拡縮操作若しくは変形操作と特定の拡縮操作若しくは変形操作とで倍率を変化させない場合は、S110〜S112のステップを省略することができる。
その後、操作判定部20bは、2本の指同士の間隔の変化を検出したら(S113)、その変化量及び拡縮率を処理部20aに通知し、処理部20aは、2本の指同士の間隔の変化量(距離の増減量又は距離の比率)に基づいて算出される倍率、若しくは当該2本の指同士の間隔の変化量に基づいて算出される倍率に拡縮率αあるいはβを掛け合わせた倍率で、指示対象オブジェクトの拡縮処理若しくは変形処理を実施し(S114)、一連の処理を終了する。
図5は、上記フローにおいて、操作判定部20bが指のタッチがオブジェクト上であるか否かを判断する場合や、指同士の間隔や指を検知した時間間隔が閾値以上であるか否かを判断する場合に参照する管理テーブルの一例である。図5(a)に示すように、表示部40の画面の所定位置を原点(ここでは画面の左下を原点)とした場合、図5(b)に示すオブジェクト管理テーブルには、オブジェクトを識別するオブジェクト番号と、各オブジェクトの画面上の位置(座標)と、各オブジェクトの縦横の大きさと、が対応付けて記憶される。図5(b)より、オブジェクト1(図中の「あ」のオブジェクト)は、座標(ここではオブジェクトの左下の座標)が(20、40)であり、その大きさは縦×横が10×10であることが分かる。なお、位置及び大きさの単位は任意であるが、例えばmmである。
また、図5(c)に示すタッチ管理テーブルには、指を検知した時間と、検知された指を時系列で管理するための指番号と、指を検知した画面上の位置(座標)と、指がオブジェクト上にあるか否かの判定結果と、指が置かれているオブジェクトを識別する指定オブジェクトと、オブジェクト上の指とオブジェクト外の指の指同士の間隔と、が対応付けて記憶される。図5(c)より、第1の指がオブジェクト1上にタッチし、その後、第2及び第3の指がオブジェクト外にタッチしたことが分かる。
このタッチ管理テーブルに記憶された検知した時間の間隔と指同士の間隔とを用いて、操作判定部20bは、オブジェクト1に対する拡縮操作若しくは変形操作であるか否かを判定する。例えば、検知した時間の間隔の閾値を5秒とした場合、指1と指2の時間間隔は3秒、指1と指3の時間間隔は6秒であることから、指1と指2とでオブジェクト1に対する拡縮操作若しくは変形操作を指示していると判断し、指3はオブジェクト1に対する拡縮操作若しくは変形操作に関与していないと判断する。また、指同士の間隔の閾値を50mmとした場合、指1と指2の間隔は21mm、指1と指3の間隔は76mm、指2と指3の間隔は60mmであることから、指1と指2とでオブジェクト1に対する拡縮操作若しくは変形操作を指示していると判断し、指3はオブジェクト1に対する拡縮操作若しくは変形操作に関与していないと判断する。
このように、オブジェクト上に1本の指が置かれ、そのオブジェクト外にもう1本の指が置かれた場合、指同士の間隔や検知した時間間隔が閾値未満の場合にオブジェクトの拡縮操作若しくは変形操作であると判定し、オブジェクト上に2本の指が置かれた場合とは異なる拡縮率が設定されるため、簡便かつ適切にオブジェクトの拡縮処理若しくは変形処理を実施することができる。以下、具体例を挙げて本実施例のオブジェクトの操作制御方法について説明する。
図6は、画面上に1つのオブジェクト(「あ」と記載したオブジェクト)が表示されているときに、「あ」のオブジェクトを拡大する場合の操作を示している。画面上に複数の指(ここでは親指と人さし指の2本)をタッチすると、操作判定部20bは、指同士の間隔が閾値以上か、指を検知した時間間隔が閾値以上かを判断する。指同士の間隔及び指を検知した時間間隔が閾値未満の場合は、同一人物による適切なオブジェクト操作であると判断する。そして、操作判定部20bは、2本の指の内の1本がオブジェクト上にあり他の1本がオブジェクト外にあるか(図の中央上)、2本の指がオブジェクト上にあるか(図の中央下)を判断し、判断結果に応じて拡縮率をα又はβに設定する。このαとβの値は、オブジェクトのサイズやタッチパネルのサイズなどに応じて適宜設定することができる。
その後、処理部20aは、2本の指同士の間隔の変化量、若しくは当該変化量及び拡縮率に基づいて算出した倍率で、「あ」のオブジェクトの拡縮処理(ここでは拡大処理)を実施する。例えば、1本がオブジェクト上にあり他の1本がオブジェクト外にある場合は、指同士の間隔の変化量に拡縮率αを掛け合わせた倍率で拡大し(図の右上)、2本の指がオブジェクト上にある場合は、指同士の間隔の変化量に拡縮率βを掛け合わせた倍率で拡大する(図の右下)。
なお、2本の指同士の間隔を変える場合、通常、オブジェクト外の指のタッチ位置を動かすことになるが、オブジェクト外の指のタッチ位置を動かさずに、オブジェクト上の指のタッチ位置を動かしてもよいし、オブジェクト上の指のタッチ位置及びオブジェクト外の指のタッチ位置の双方を動かしてもよい。また、オブジェクトを拡大する際の基準位置は任意であり、例えば、オブジェクトの中心や1つの角を基準として拡大(中心や角が動かないように拡大)してもよいし、オブジェクト上の指とオブジェクトの所定位置(オブジェクトの中心や角)との絶対位置(例えば、オブジェクトの左下の角からの距離)を一定に保つように、オブジェクトを拡大してもよいし、オブジェクト上の指とオブジェクトの所定位置(オブジェクトの中心や角)との相対位置関係(例えば、対角線の長さに対するオブジェクトの左下の角からの長さの比)を一定に保つように、オブジェクトを拡大してもよい(以下の具体例においても同様である)。
また、αとβの大小関係に関して、オブジェクトを拡大する場合を考えると、2本の指をオブジェクト上に置く場合(通常の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は小さくなり、指の移動距離及び距離の比率を大きくすることができるため、オブジェクトを大きく拡大することができる。これに対して、1本をオブジェクト上に置き他の1本をオブジェクト外に置く場合(特定の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は大きくなり、指の移動距離及び距離の比率は相対的に小さくなるため、オブジェクトを大きく拡大することが難しくなる。従って、特定の拡縮操作においてもオブジェクトを大きく拡大できるようにするために、αはβよりも大きくする(α>β)ことが好ましいと言える。
図7は、図6と同様に画面上に1つのオブジェクト(「あ」のオブジェクト)が表示されているときに、「あ」のオブジェクトを縮小する場合の操作を示している。画面上に複数の指(同様に親指と人さし指の2本)をタッチすると、操作判定部20bは、指同士の間隔が閾値以上か、指を検知した時間間隔が閾値以上かを判断する。指同士の間隔及び指を検知した時間間隔が閾値未満の場合は、同一人物による適切なオブジェクト操作であると判断する。そして、操作判定部20bは、2本の指の内の1本がオブジェクト上にあり他の1本がオブジェクト外にあるか(図の中央上)、2本の指がオブジェクト上にあるか(図の中央下)を判断し、判断結果に応じて拡縮率をα又はβに設定する。
その後、処理部20aは、2本の指同士の間隔の変化量、若しくは当該変化量及び拡縮率に基づいて算出した倍率で、「あ」のオブジェクトの拡縮処理(ここでは縮小処理)を実施する。例えば、1本がオブジェクト上にあり他の1本がオブジェクト外にある場合は、指同士の間隔の変化量に拡縮率αを掛け合わせた倍率で縮小し(図の右上)、2本の指がオブジェクト上にある場合は、指同士の間隔の変化量に拡縮率βを掛け合わせた倍率で縮小する(図の右下)。
上記と同様に、2本の指同士の間隔を変える場合、オブジェクト外の指のタッチ位置を動かしてもよいし、オブジェクト上の指のタッチ位置を動かしてもよいし、双方を動かしてもよい。また、オブジェクトを縮小する際の基準位置も任意であり、例えば、オブジェクトの中心や1つの角を基準として縮小してもよいし、オブジェクト上の指とオブジェクトの所定位置(オブジェクトの中心や角)との絶対位置を一定に保つように、オブジェクトを縮小してもよいし、オブジェクト上の指とオブジェクトの所定位置(オブジェクトの中心や角)との相対位置関係を一定に保つように、オブジェクトを縮小してもよい(以下の具体例においても同様である)。
また、αとβの大小関係に関して、オブジェクトを縮小する場合は、指同士の間隔の変化量を距離の増減量で考えるか、距離の比率で考えるかで異なる。間隔の変化量を距離の増減量で考えると、1本をオブジェクト上に置き他の1本をオブジェクト外に置く場合(特定の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は大きくなり、指の移動距離を大きくすることができるため、オブジェクトを小さく縮小することができる。これに対して、2本の指をオブジェクト上に置く場合(通常の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は小さくなり、指の移動距離は相対的に小さくなるため、オブジェクトを小さく縮小することが難しくなる。従って、通常の拡縮操作においてもオブジェクトを小さく縮小できるようにするためには、βはαよりも大きくする(α<β)ことが好ましい。一方、指同士の間隔の変化量を距離の比率で考えると、1本をオブジェクト上に置き他の1本をオブジェクト外に置く場合(特定の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は大きくなり、距離の比率を緩やかに変化させることができるため、オブジェクトのサイズの調整が容易になる。これに対して、2本の指をオブジェクト上に置く場合(通常の拡縮操作)、初期状態での2本の指の間隔は小さく、初期状態以上に2本の指の間隔を近づけると、距離の比率が急激に変化するため、オブジェクトのサイズの調整が困難になる。従って、通常の拡縮操作においてもオブジェクトを適切に縮小できるようにするために、βはαよりも小さくする(α>β)ことが好ましい。
図6及び図7のように、画面上にオブジェクトが一つしかない場合やオブジェクトが密集していない場合は、複数の指(例えば、親指と人さし指の2本の指)を同時にタッチしても、親指、人さし指の順にタッチしても、人さし指、親指の順にタッチしても、操作の制御は変わらないが、画面上に複数のオブジェクトがあり、複数のオブジェクトが密集している場合は、一方の指を所望のオブジェクト上に置き、他方の指を全てのオブジェクトに重ならないように置くことが困難な場合がある。そのような場合は、タッチの順番に基づいて操作の制御を行うことができる。
図8は、画面上に3つのオブジェクト(「あ」、「い」、「う」と記述したオブジェクト)が表示されており、「あ」のオブジェクトを拡大する場合の操作を示している。まず、1本目の指(ここでは親指)を「あ」のオブジェクトにタッチすると、このオブジェクトが操作対象のオブジェクトとして選択される(図の右上)。その後、2本目の指(ここでは人さし指)を「あ」のオブジェクト外にタッチする(図の左下)。ここで、2本目の指は「い」のオブジェクトにタッチしているが、2本目の指のタッチではオブジェクトを選択しないように設定する。その後、2本目の指(若しくは1本目の指)を移動させると、「あ」のオブジェクトの拡大操作であると判断して、「あ」のオブジェクトが拡大される(図の右下)。なお、オブジェクトを縮小する場合も同様である。このように、1本目の指がタッチしたオブジェクトのみを操作対象とすることにより、複数のオブジェクトが密集している場合であっても、所望のオブジェクトのみを拡縮することができ、操作性を向上させることができる。
上記図6乃至図8では、操作対象となるオブジェクト上を1本の指でタッチし、そのオブジェクト外を1本の指でタッチする場合について記載したが、オブジェクト上とオブジェクト外の各々にタッチする指の本数は任意である。例えば、図9に示すように、オブジェクト上に1本の指(ここでは親指)をタッチし、オブジェクト外に複数本の指(ここでは人さし指と中指の2本の指)をタッチし、オブジェクト外の指(若しくはオブジェクト上の指)を移動させることによっても、オブジェクトを拡縮(図ではオブジェクトを拡大)することができる。また、図10に示すように、オブジェクト上に複数本の指(ここでは人さし指と中指の2本の指)をタッチし、オブジェクト外に1本の指(ここでは親指)をタッチし、オブジェクト外の指(若しくはオブジェクト上の指)を移動させることによっても、オブジェクトを拡縮(図ではオブジェクトを拡大)することができる。
オブジェクト上又はオブジェクト外に複数本の指をタッチする場合、タッチ管理テーブルにおける指同士の間隔を算出するための位置は、複数本の指の中心位置(重心位置)としてもよいし、複数本の指の内のいずれか1本の指の位置としてもよい。また、図9では、オブジェクト外に複数本の指をタッチし、図10では、オブジェクト上に複数本の指をタッチしたが、オブジェクト上及びオブジェクト外の双方に複数本の指をタッチしてもよい。このように、オブジェクト上の1又は複数本の指と、オブジェクト外の1又は複数本の指とを用いて拡縮操作を行うことにより、ユーザの好みの指を用いることが可能となり、操作の自由度を高めることができる。
なお、オブジェクト上とオブジェクト外の各々にタッチする特定の拡縮操作において、オブジェクト上にタッチする指の本数に応じて、拡縮率αの値を変化させることもできる。例えば、オブジェクト上にタッチする指の本数が複数本の時の拡縮率αを相対的に大きな値に設定することにより、オブジェクト上に複数本の指をタッチしてオブジェクトのサイズを大きく変化させることができ、操作の自由度を高めることができる。
また、図6乃至図10では、1本の手の複数の指を用いて拡縮操作を行う場合について記載したが、2本の手の複数の指を用いて拡縮操作を行うこともできる。例えば、図11に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは左手の人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外に1又は複数本の指(ここでは右手の人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外の指(若しくはオブジェクト上の指)のタッチ位置を移動させることによっても、オブジェクトを拡縮(図ではオブジェクトを拡大)することができる。このように、2本の手を用いた拡縮操作を可能にすることによって、操作の自由度を高めることができる。
また、図6乃至図11では、指を用いて拡縮操作を行う場合について記載したが、スタイラスペンなどのタッチパネルが検出可能な手段を用いて拡縮操作を行うこともできる。例えば、図12に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは左手の人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外にスタイラスペンのペン先をタッチし、ペン先(若しくはオブジェクト上の指)を移動させることによっても、オブジェクトを拡縮(図ではオブジェクトを拡大)することができる。このように、スタイラスペンなどを用いた拡縮操作を可能にすることによっても、操作の自由度を高めることができる。
また、図6乃至図12では、オブジェクト外のタッチ位置を移動させることによって拡縮操作を行ったが、オブジェクト外の指(若しくはオブジェクト上の指)は、操作判定部20bが拡縮操作を確定することができればタッチを継続してもよい。例えば、図13に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは親指の1本)をタッチし、オブジェクト外に1又は複数本の指(ここでは人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外の指(若しくはオブジェクト上の指)を弾くように動かして画面から離す操作を行った場合でも、オブジェクトを拡縮することができる。この場合、指同士の間隔の変化量に代えて、若しくは指同士の間隔の変化量に加えて、指同士の間隔の変化速度を考慮して倍率を設定することができる。このように、指を弾くように動かした場合でも拡縮操作が行われるようにすることによって、操作の自由度を高めることができる。
また、図6乃至図12では、オブジェクト上のタッチ位置とオブジェクト外のタッチ位置の間隔の変化量、若しくは間隔の変化量及び拡縮率に基づいて算出した倍率に従ってオブジェクトを拡縮したが、オブジェクト外の指の位置(座標)に基づいてオブジェクトを拡縮してもよい。例えば、図14に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは親指の1本)をタッチし、オブジェクト外に1又は複数本の指(ここでは人さし指の1本)をタッチした場合に、オブジェクト外のタッチ位置までオブジェクトを拡大することもできる。このように、オブジェクト外のタッチ位置に基づいてオブジェクトを拡大することによって、オブジェクトを所望の大きさにすることができ、操作性を向上させることができる。
また、図6乃至図14では、オブジェクトの縦横の比率を維持して拡大若しくは縮小する場合について記載したが、オブジェクト外の指の移動方向に基づいてオブジェクトを変形してもよい。例えば、図15の上側に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは親指の1本)をタッチし、オブジェクトの上外(又は下外)に1又は複数本の指(ここでは人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外の指をオブジェクトの上下方向に移動させた場合に、オブジェクトを縦方向に変形することもできる。
同様に、図15の下側に示すように、オブジェクト上に1又は複数本の指(ここでは親指の1本)をタッチし、オブジェクトの右外(又は左外)に1又は複数本の指(ここでは人さし指の1本)をタッチし、オブジェクト外の指をオブジェクトの左右方向に移動させた場合に、オブジェクトを横方向に変形することもできる。このように、オブジェクト外のタッチ位置の移動方向に基づいてオブジェクトをその方向に変形することによって、オブジェクトを所望の形状にすることができ、操作性を向上させることができる。
また、図6乃至図15では、オブジェクトの拡縮及び変形の前後の状態について図示したが、処理部20aは、オブジェクトの拡縮又は変形の途中の状態についても表示部40に表示する(アニメーション表示する)ようにしてもよい。このようにオブジェクトの拡縮又は変形の途中の状態を表示することにより、オブジェクトの操作者以外のユーザにオブジェクトが操作されていることを知らせることができ、複数のユーザが同時にオブジェクトを操作する場合の操作の錯綜を未然に防止することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
例えば、上記実施例では、オブジェクトの拡縮操作及び変形操作について記載したが、オブジェクトを回転する操作などの他の操作に対しても、本発明の制御を適用することが可能である。
また、上記実施例では、複数のユーザが同時にオブジェクトの操作が可能な共有画面を前提にして説明したが、本発明のオブジェクト操作システムは、タッチパネルを有する装置であればよく、例えば、タッチパネルを有するパーソナルコンピュータ、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末などに対しても、本発明を同様に適用することができる。
また、上記実施例では、オブジェクトを矩形の図形として説明したが、オブジェクトの形態は任意であり、任意の形状の図形、画像、写真、テキストなどに対しても、本発明を同様に適用することができる。
本発明は、文字や図形などのオブジェクトの操作が可能なシステム、特に、複数の操作者による共同操作が可能なシステムにおけるシステム、及び当該システムで動作する操作制御プログラム、操作制御プログラムを記録した記録媒体、並びに当該システムにおけるオブジェクトの操作を制御する操作制御方法に利用可能である。
10 オブジェクト操作システム
20 制御部
20a 処理部
20b 操作判定部
20c 管理部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
30 記憶部
40 表示部
50 操作部

Claims (30)

  1. オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する操作判定部と、
    前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する処理部と、を備える、
    ことを特徴とするオブジェクト操作システム。
  2. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化を検知し、
    前記処理部は、前記間隔の変化量に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト操作システム。
  3. 前記処理部は、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置及び/又は前記所定のオブジェクト外のタッチ位置に被るように、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のオブジェクト操作システム。
  4. 前記処理部は、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置を基準にして、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置まで、前記所定のオブジェクトを拡大若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト操作システム。
  5. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクト上の複数のタッチを検出した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第2の操作が行われたと判定すると共に、前記第1の操作と前記第2の操作とで、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する比率を異なる値に設定し、
    前記処理部は、前記間隔の変化量と前記比率とに基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のオブジェクト操作システム。
  6. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクトを拡大する場合、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のオブジェクト操作システム。
  7. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクトを縮小する場合、前記間隔の変化量を距離の減少量とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも小さい値に設定し、前記間隔の変化量を距離の比率とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のオブジェクト操作システム。
  8. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記処理部は、前記間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載のオブジェクト操作システム。
  9. 前記操作判定部は、前記所定のオブジェクト上のタッチの時刻と前記所定のオブジェクト外のタッチの時刻との時間間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記処理部は、前記時間間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載のオブジェクト操作システム。
  10. 前記処理部は、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する途中の状態を前記タッチパネルに表示する、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載のオブジェクト操作システム。
  11. オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルを制御する制御部で動作するオブジェクト操作制御プログラムであって、
    前記制御部に、
    所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する第1処理、
    前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する第2処理、を実行させる、
    ことを特徴とするオブジェクト操作制御プログラム。
  12. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化を検知し、
    前記第2処理では、前記間隔の変化量に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項11に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  13. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置及び/又は前記所定のオブジェクト外のタッチ位置に被るように、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項12に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  14. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置を基準にして、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置まで、前記所定のオブジェクトを拡大若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項11に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  15. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上の複数のタッチを検出した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第2の操作が行われたと判定すると共に、前記第1の操作と前記第2の操作とで、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する比率を異なる値に設定し、
    前記第2処理では、前記間隔の変化量と前記比率とに基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  16. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクトを拡大する場合、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項15に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  17. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクトを縮小する場合、前記間隔の変化量を距離の減少量とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも小さい値に設定し、前記間隔の変化量を距離の比率とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項15に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  18. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記第2処理では、前記間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項11乃至17のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  19. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチの時刻と前記所定のオブジェクト外のタッチの時刻との時間間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記第2処理では、前記時間間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  20. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する途中の状態を前記タッチパネルに表示する、
    ことを特徴とする請求項11乃至19のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御プログラム。
  21. オブジェクトを操作可能に表示するタッチパネルと、前記タッチパネルを制御する制御部と、を備えるシステムにおけるオブジェクト操作制御方法であって、
    所定のオブジェクト上の1又は複数のタッチと、前記所定のオブジェクト外の1又は複数のタッチと、を検知した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第1の操作が行われたと判定する第1処理と、
    前記第1の操作が行われたと判定された場合に、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置と、に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する第2処理と、を実行する、
    ことを特徴とするオブジェクト操作制御方法。
  22. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔の変化を検知し、
    前記第2処理では、前記間隔の変化量に基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項21に記載のオブジェクト操作制御方法。
  23. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置及び/又は前記所定のオブジェクト外のタッチ位置に被るように、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項22に記載のオブジェクト操作制御方法。
  24. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置を基準にして、前記所定のオブジェクト外のタッチ位置まで、前記所定のオブジェクトを拡大若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項21に記載のオブジェクト操作制御方法。
  25. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上の複数のタッチを検出した場合に、前記所定のオブジェクトの拡大/縮小若しくは変形を指示する第2の操作が行われたと判定すると共に、前記第1の操作と前記第2の操作とで、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する比率を異なる値に設定し、
    前記第2処理では、前記間隔の変化量と前記比率とに基づいて、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項22又は23に記載のオブジェクト操作制御方法。
  26. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクトを拡大する場合、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項25に記載のオブジェクト操作制御方法。
  27. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクトを縮小する場合、前記間隔の変化量を距離の減少量とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも小さい値に設定し、前記間隔の変化量を距離の比率とする時は、前記第1の操作の比率を前記第2の操作の比率よりも大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項25に記載のオブジェクト操作制御方法。
  28. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチ位置と前記所定のオブジェクト外のタッチ位置との間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記第2処理では、前記間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項21乃至27のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御方法。
  29. 前記第1処理では、前記所定のオブジェクト上のタッチの時刻と前記所定のオブジェクト外のタッチの時刻との時間間隔と予め定めた閾値とを比較し、
    前記第2処理では、前記時間間隔が前記閾値未満の場合に、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する、
    ことを特徴とする請求項21乃至28のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御方法。
  30. 前記第2処理では、前記所定のオブジェクトを拡大/縮小若しくは変形する途中の状態を前記タッチパネルに表示する、
    ことを特徴とする請求項21乃至29のいずれか一に記載のオブジェクト操作制御方法。
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