JP2007262910A - オイル流路構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルストレーナやオイルリターンパイプ等のオイル流路構造体の生産コストを低下させると共に生産性を向上させる。
【解決手段】第1分割構造体2と第2分割構造体3とを接合することによって構成され、第1分割構造体2及び第2分割構造体3の内部にオイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路4が形成されると共に、オイル供給流路4にフィルタ6が設けられたオイルストレーナであって、第1分割構造体2及び第2分割構造体3の内部には、エンジンからオイルを戻すためのオイル戻し流路5がオイル供給流路4と分離独立して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1分割構造体と第2分割構造体とで構成され、その内部にオイル供給流路が形成されたオイル流路構造体に関するものである。
従来より、下側の第1分割構造体と上側の第2分割構造体とで構成され、第1分割構造体と第2分割構造体との間にフィルタを挟持させた状態で両構造体を接合したオイル流路構造体としてのオイルストレーナが知られている(特許文献1参照)。
このオイルストレーナは、上流端がオイルパンのオイル中に浸漬される一方、下流端がオイルポンプに接続され、オイルパンからオイルポンプへオイルを供給する。そして、オイルポンプからエンジンへ供給されたオイルは、内部にオイル戻し流路が形成されたオイルリターンパイプを介してオイルパンへ戻ってくる。
特開2000−179319号公報
ところで、前記オイルストレーナやオイルリターンパイプ等のオイル流路構造体を形成する方法として、前記特許文献1に係るオイルストレーナのように、該オイル流路構造体を第1分割構造体と第2分割構造体との分割構造とし、該第1分割構造体と第2分割構造体とを接合して形成する方法がある。
ところが、前述の如く分割構造によりオイル流路構造体を形成する場合には、第1分割構造体と第2分割構造体とを接合する装置及び工程が必要となる。つまり、オイルストレーナやオイルリターンパイプのように異なるオイル流路構造体をそれぞれ形成するためには、オイルストレーナ用の溶着機等とオイルリターンパイプ用の溶着機等が必要となる。そのため、溶着機等の生産設備のコストがかかると共に、工程も増加するため生産性を向上させることもできない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オイルストレーナやオイルリターンパイプのオイル流路構造体の生産コストを低下させると共に生産性を向上させることにある。
本発明は、オイルストレーナとオイルリターンパイプとを一体成形するようにしたものである。具体的には、第1の発明は、オイルパンからオイルを吸い込むためのオイル吸込口を有する第1分割構造体とオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給口を有する第2分割構造体とを接合することによって構成され、該第1分割構造体及び該第2分割構造体の内部に、該オイル吸込口を上流端とし且つ該オイル供給口を下流端としてオイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路が形成されると共に、該オイル供給流路にフィルタが設けられたオイル流路構造体が対象である。そして、前記第2分割構造体は、エンジンから戻ってきたオイルが流入するためのオイル戻り口をさらに有し、前記第1分割構造体は、前記オイル吸込口に隣接して設けられ、オイルパンへオイルを戻すためのオイル排出口をさらに有し、前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻り口を上流端とし且つ該オイル排出口を下流端として、エンジンからオイルを戻すためのオイル戻し流路が前記オイル供給流路と分離独立して形成されているものとする。
前記の構成の場合、前記オイル供給流路と前記オイル戻し流路とが1つのオイル流路構造体で形成されるため、オイル供給流路とオイル戻し流路とを別々の構造体で形成する場合と比較して、生産設備を削減でき、オイル流路構造体の生産コストを抑制することができると共に、生産工程を削減でき、生産性を向上させることができる。
また、前記の構成では、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体に形成することによって、オイル供給流路とオイル戻し流路とを別々の構造体で形成する場合と比較して、オイル流路構造体をコンパクトに形成することができるため、オイルパン内での配設スペースを小さく抑えることができると共に、エンジンへの取付も容易になって組立性を向上させることができる。
さらに、オイル供給流路の上流端であるオイル吸込口と、オイル戻し流路の下流端であるオイル排出口とを隣接させて設けることによって、オイル戻し流路を介してエンジンから戻ってきたオイルがオイル吸込口からすぐ吸い込まれるため、オイルの循環流路長さ、特にオイル排出口からオイル吸込口までの長さを可及的に短縮することができ、オイルパンに備えておくオイルの全体量を削減することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記オイル供給流路の上流側部分とオイル戻し流路の下流側部分とは、平行に配設されているものとする。
前記の構成の場合、少なくとも前記オイル供給流路の上流側部分とオイル戻し流路の下流側部分とを平行に配設することによって、オイル流路構造体のうち少なくとも前記オイル供給流路の上流側部分及びオイル戻し流路の下流側部分に対応する部分を可及的にコンパクトに形成することができる。
第3の発明は、オイルパンからオイルを吸い込むためのオイル吸込口を有する第1分割構造体とオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給口を有する第2分割構造体とを接合することによって構成され、該第1分割構造体及び該第2分割構造体の内部に、該オイル吸込口を上流端とし且つ該オイル供給口を下流端としてオイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路が形成されると共に、該オイル供給流路にフィルタが設けられたオイル流路構造体が対象である。そして、前記第2分割構造体には、エンジンから戻ってきたオイルが流入するためのオイル戻り口をさらに有し、前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻り口を上流端として、エンジンからのオイルを戻すためのオイル戻し流路が形成されており、前記オイル戻し流路の下流端は、前記オイル供給流路に対して前記フィルタよりも上流側位置において合流しているものとする。
前記の構成の場合、前記オイル供給流路と前記オイル戻し流路とが1つのオイル流路構造体で形成されるため、オイル供給流路とオイル戻し流路とを別々の構造体で形成する場合と比較して、生産設備を削減でき、オイル流路構造体の生産コストを抑制することができると共に、生産工程を削減でき、生産性を向上させることができる。
また、前記の構成では、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体に形成することによって、オイル供給流路とオイル戻し流路とを別々の構造体で形成する場合と比較して、オイル流路構造体をコンパクトに形成することができるため、オイルパン内での配設スペースを小さく抑えることができると共に、エンジンへの取付も容易になって組立性を向上させることができる。
さらに、オイル戻し流路の下流端がオイル供給流路に合流しているため、オイル戻し流路を介してエンジンから戻ってきたオイルをオイルパンへ戻すことなくオイル供給流路を介してオイルポンプへ供給することができる。このとき、オイル戻し流路の下流端はオイル供給流路に対して該オイル供給流路に設けられたフィルタよりも上流側に合流しているため、オイル戻し流路からオイル供給流路を介してオイルポンプへ流通するオイルを該フィルで濾過することができる。こうすることによって、オイルに浸漬しているはずのオイル吸込口が車両の旋回走行時等に空中に露出しても、オイル戻し流路からオイル供給流路へオイルが供給されるため、オイルポンプへ供給されるオイルを確保することができ、オイルの潤滑不足を防止することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻し流路内において、該オイル戻し流路を流通するオイルを一時的に溜めるための上方に開口したオイル溜り部と、該オイル溜り部よりも上流側に設けられて該オイル戻し流路を流通するオイルを該オイル溜り部に導く導入管部とが設けられており、前記導入管部の下流端は、前記オイル溜り部内に挿入されているものとする。
前記の構成の場合、前記導入管部の先端をオイル溜り部の内部に挿入させて設けることによって、該導入管部と前記オイル溜り部とで所謂ラビリンス構造が形成されるため、オイル戻し流路の流量を絞って、該オイル戻し流路にオイルを一時的に溜めることができる。つまり、前記の構成により、オイル戻し流路に戻ってきたオイルは直ちには前記オイル供給流路に流入せず、しばらく貯留されることになる。こうすることで、車両が旋回走行時等にオイルパン内のオイル面が傾斜して前記オイル吸込口が空中に露出しても、オイル供給流路へ供給するオイルがオイル戻し流路に十分確保されているため、空気の吸い込みを抑制して、オイルの潤滑不足を防止することができる。
また、エンジンが停止すると、オイル戻し流路においてオイル溜り部よりも上流側に溜まっていたオイルはしだいにオイルパンへ戻っていくが、少なくとも前記オイル溜り部にはオイルが溜まった状態となる。このとき、導入管部の先端は該オイルに浸漬しているため、オイル戻し流路は該オイル溜り部及び導入管部で封止されるていることになる。つまり、エンジン始動時において、オイル溜り部が空気中に露出している場合であっても、該オイル溜り部のオイルによってオイル戻し流路は封止されているため、エンジン始動後直ちに空気を吸い込むことを抑制することができる。また、該オイル溜りに溜まっているオイルをオイル供給流路へ供給することができるため、エンジン始動時の該オイル戻し流路からの空気の吸い込みを抑制することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記導入管部は、前記フィルタと一体的に形成されており、前記フィルタ及び前記導入管部は、前記第1分割構造体と前記第2分割構造体とで挟持されることによって、該フィルタが前記オイル供給流路内に位置し且つ該導入管部が前記オイル戻し流路内に位置するように構成されているものとする。
前記の構成の場合、前記導入管部を前記フィルタと一体的に形成すると共に、該フィルタ及び導入管部を前記第1分割構造体及び第2分割構造体とで挟持して設けることによって、前記フィルタ及び該導入管部をそれぞれオイル供給流路内及びオイル戻し流路内に容易に組み付けることができる。
本発明によれば、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体内に形成することによって、それぞれの流路を別々の構造体で形成する構成と比較して、オイル流路構造体の生産コストを抑制することができると共に、生産性を向上させることができる。また、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体内に形成することによって、それぞれの流路を別々の構造体で形成する構成と比較して、オイル流路構造体をコンパクトに形成することができるため、オイルパン内での配設スペースを小さくすることができると共に、扱い易くなって組立性を向上させることができる。さらに、オイル供給流路の上流端であるオイル吸込口と、オイル戻し流路の下流端であるオイル排出口とを隣接して設けることによって、オイル戻し流路を介してオイルパンへ戻したオイルをオイル供給流路からすぐに吸い込むことができ、オイルパンに備えておくオイルを少量に抑えることができる。
また、別の本発明によれば、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体内に形成することによって、それぞれの流路を別々の構造体で形成する構成と比較して、オイル流路構造体の生産コストを抑制することができると共に、生産性を向上させることができる。また、オイル供給流路とオイル戻し流路とを1つのオイル流路構造体内に形成することによって、それぞれの流路を別々の構造体で形成する構成と比較して、オイル流路構造体をコンパクトに形成することができるため、オイルパン内での配設スペースを小さくすることができると共に、扱い易くなって組立性を向上させることができる。さらに、オイル戻し流路の下流端をオイル供給流路に合流させることによって、エンジンから戻ってきたオイルをオイルパンまで戻すことなく、オイル供給流路を介して再びエンジン内を循環させることができる。その結果、オイルに浸漬しているはずのオイル吸込口が車両の旋回走行時等に空中に露出しても、オイル戻し流路からオイル供給流路へオイルが直接供給されるため、オイルポンプへ供給するオイルを確保することができ、空気の吸い込みを抑制して、潤滑不足を抑制することができる。さらにまた、オイル戻し流路はオイル供給流路のフィルタよりも上流側に合流していることによって、再びエンジン内を循環させるフィルタで濾過することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るオイル流路構造体としてのリターンパイプ一体型オイルストレーナ(以下、単に一体型オイルストレーナともいう。)1を示すものである。
この一体型オイルストレーナ1は、エンジンのオイルパン(図示省略)からオイルポンプ(図示省略)へオイルを供給するためのオイルストレーナと、エンジンを循環したオイルを戻すためのオイルリターンパイプとが一体的に形成されたものであって、エンジン及びオイルポンプに取り付けられた状態でオイルパン内に配置される。
また、一体型オイルストレーナ1は、図2に示すように、上方に開口する凹形状をした下側の第1分割構造体2と下方に開口する凹形状をした上側の第2分割構造体3とで構成されている。これら第1分割構造体2及び第2分割構造体3は、それぞれ樹脂材を射出成形してなる一体物であり、これら第1分割構造体2及び第2分割構造体3を接合することによって一体型オイルストレーナ1が形成される。
前記第1分割構造体2及び第2分割構造体3により構成された一体型オイルストレーナ1の内部には、オイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路4と、エンジンからオイルパンへオイルを戻すためのオイル戻し流路5とが形成されている。
このオイル供給流路4は、平面視で略L字形状に形成されており、上流端部にはオイルパンからオイルを吸い込むためのオイル吸込口41が下方に開口して形成される一方、下流端部にはオイルをオイルポンプへ供給するためのオイル供給口42が上方に開口して形成されている。さらに、オイル供給流路4内には、流通するオイルを濾過するためのフィルタ6が設けられている。一体型オイルストレーナ1は、このオイル供給流路4によってオイルストレーナとしての機能を果たす。
また、オイル戻し流路5は、平面視でオイル供給流路4の上流側部分と平行に略直線状に延びて形成されており、上流端部にはエンジンから戻ってきたオイルが流入するためのオイル戻り口51が上方に開口して形成される一方、下流端部にはオイルをオイルパンへ排出するオイル排出口52がオイル供給流路4のオイル吸込口41と隣接して下方に開口して形成されている。一体型オイルストレーナ1は、このオイル戻し流路5によってオイルリターンパイプとしての機能を果たす。
前記第1分割構造体2及び第2分割構造体3の構成について、以下に詳しく説明する。前記第1分割構造体2は、上方に開口する凹形状の本体部21を有しており、この本体部21は、底壁22と、この底壁22の周縁に立設された周縁壁23と、本体部21の内部を2つに分割する分割壁24とで構成されている。この周縁壁23及び分割壁24によって、本体部21の内部には、前記オイル供給流路4の下側部分を画成する下側供給溝43と前記オイル戻し流路5の下側部分を画成する下側戻し溝53とが形成されている。そして、底壁22における下側供給溝43の上流端の位置に前記オイル吸込口41が開口形成されると共に、底壁22における下側戻し溝53の下流端の位置に前記オイル排出口52が開口形成されている。
また、前記第2分割構造体3は、下方に開口する凹状の本体部31を有している。この本体部31は、天井壁32と、この天井壁32の周縁に立設された周縁壁33と、本体部31の内部を2つに分割する分割壁34とを有する。この周縁壁33及び分割壁34によって、本体部31の内部には、前記オイル供給流路4の上側部分を画成する上側供給溝44と前記オイル戻し流路5の上側部分を画成する上側戻し溝54とが形成されている。そして、天井壁32における上側供給溝44の下流端部の位置には上方に延びる供給管部35が形成されており、この供給管部35の下流端には、前記オイル供給口42が開口形成されて上方に開口すると共に、供給管部35をオイルポンプへ取り付けるための取付フランジ36、36が形成されている。また、天井壁32における上側戻し溝54の上流端部の位置には上方に延びる戻し管部37が形成されており、この戻し管部37の上流端には、前記オイル戻り口51が開口形成されて上方に開口すると共に、戻し管部37をエンジン又はエンジンに取り付けられたリターンパイプの下流端に取り付けるための取付フランジ38が形成されている。
このように構成された第1分割構造体2と第2分割構造体3とは、それぞれの周縁壁23と周縁壁33とを、および分割壁24と分割壁34とを熱板溶着により接合することによって一体的に形成されている。その結果、第1分割構造体2及び第2分割構造体3の内部には、下側供給溝43、上側供給溝44及び供給管部35内の流路で構成されるオイル供給流路4と、下側戻し溝53、上側戻し溝54及び戻し管部37内の流路で構成されるオイル戻し流路5とが分離独立して形成される。
ここで、前記フィルタ6は、図4に示すように、下側供給溝43及び上側供給溝44の平面形状と同じ略L字形状をしていて、下側供給溝43と上側供給溝44との間に、下側供給溝43を上方から完全に覆う状態で配置される。そして、フィルタ6は、第1分割構造体2と第2分割構造体3とを溶着する際に両分割構造体2、3に挟持されると共に、フィルタ6自体も第1分割構造体2に溶着される(図2、3参照)。こうして、フィルタ6は、オイル供給流路4を上流側の下側供給溝43と下流側の上側供給溝44とに分割するように、オイル供給流路4内に配設される。
この一体型オイルストレーナ1は、エンジンに取り付けられてオイルパン内に配置されたときには、エンジンがエンジンルーム内に傾斜配置されるのに伴って、図5に示すように、第1分割構造体2と第2分割構造体3との分割面およびフィルタ6が水平となってオイルパン内のオイル面Fに対して平行に配置されるように傾斜している。また、一体型オイルストレーナ1が浸漬するオイルパンには、少なくとも、エンジン運転状態、即ち、オイルがエンジン内を循環してオイルパン内のオイル面Fが循環しているオイルの分だけ低下した状態において、オイル吸込口41及びオイル排出口52が形成されている第1分割構造体2の底壁22がオイル中に浸漬する程度の量のオイルが蓄えられている。
こうしてオイルパン内に配置された一体型オイルストレーナ1によれば、エンジンの始動に伴ってオイルポンプが駆動されると、オイル吸込口41からオイルパン内のオイルがオイル供給流路4内に吸い込まれ、吸い込まれたオイルはオイル供給流路4内を流通してオイル供給口42を介してオイルポンプへ供給される。このとき、オイル供給流路4内を流通するオイルは、フィルタ6によって濾過される。オイルポンプへ供給されたオイルは、オイルポンプによりエンジン内へ送り出される。そして、エンジンを循環して戻ってきたオイルは、オイル戻り口51からオイル戻し流路5内へ流入し、流入したオイルはオイル戻し流路5内を流通して、オイル排出口52からオイルパンへ排出される。
したがって、実施形態1に係る一体型オイルストレーナ1によれば、オイル供給流路4とオイル戻し流路5とが1つのオイル流路構造体に形成されるため、生産コストを抑制することができる。つまり、オイル供給流路4とオイル戻し流路5とを別々の構造体で形成すると、それぞれの構造体に合わせた複数の溶着機を必要とするのに対し、一体型オイルストレーナ1のようにオイル供給流路4とオイル戻し流路5とを1つのオイル流路構造体で形成すると、1台の溶着機で溶着することができ、生産設備を削減することができる。また、溶着の工程数も削減されるため、生産性を向上させることもできる。
また、オイル供給流路4とオイル戻し流路5とを一体構成することによって、オイル供給流路4とオイル戻し流路5とを別々の構造体で形成するものと比べて、該オイル供給流路4とオイル戻し流路5とをコンパクトに形成することができる。そのため、オイルパン内での配設スペースを小さく抑えることができると共に、エンジンへの取付も容易となり組立性を向上させることもできる。特に、オイル吸込口41とオイル排出口52とを隣接させ且つオイル供給流路4の上流側部分とオイル戻し流路5とを並設させて平行に形成することによって、一体型オイルストレーナ1をさらにコンパクトに形成することができる。
さらに、オイル供給流路4のオイル吸込口41とオイル戻し流路5のオイル排出口52とを隣接させて設けることによって、オイル戻し流路5を介してオイルパンへ戻ってきたオイルはすぐにオイル吸込口41からオイル供給流路4へ吸い込まれることになる。つまり、オイル吸込口41とオイル排出口52との距離を可及的に短縮することによって、オイルパンに蓄えておくオイルの全体量を削減することができる。
《発明の実施形態2》
次に本発明の実施形態2に係る一体型オイルストレーナ1Bについて説明する。この実施形態2に係る一体型オイルストレーナ1Bは、オイル供給流路とオイル戻し流路とが1つのオイル流路構造体内に形成された点で実施形態1と共通するものの、オイル供給流路とオイル戻し流路とが分離独立して形成されるのではなく、オイル戻し流路がオイル供給流路に対して合流するように形成されている点で実施形態1と異なる。尚、実施形態1と同様の構成については、同じ数字の符号を付し、説明を省略する。ただし、実施形態2に係る構成であることを示すために、数字の符号の後に、B又はbの符号を付している。
本実施形態2に係る一体型オイルストレーナ1Bは、図6〜8に示すように、上方に開口する凹形状をした下側の第1分割構造体2bと下方に開口する凹形状をした上側の第2分割構造体3bとを熱板溶着で接合することによって構成されている。そして、これら第1分割構造体2b及び第2分割構造体3bにより構成された一体型オイルストレーナ1Bの内部には、オイルパンからオイルパイプへオイルを供給するためのオイル供給流路4bとエンジンからオイルを戻すためのオイル戻し流路5bとが形成されている。
このオイル供給流路4bは、平面視で略L字形状に形成されており、上流端部にオイル吸込口41bが下方に開口して形成される一方、下流端部にはオイル供給口42bが上方に開口して形成されている。さらに、オイル供給流路4b内には、流通するオイルを濾過するためのフィルタ6bが設けられている。
また、オイル戻し流路5bは、オイル供給流路4bに合流するように形成されており、上流端部にはオイル戻り口51bが上方に開口して形成される一方、下流端部には、図9に示すように、オイル供給流路4bに開口する合流口59bが形成されている。
前記第1分割構造体2b及び第2分割構造体3bの構成について、以下に詳しく説明する。前記第1分割構造体2bは、上方に開口する凹形状の本体部21bを有しており、この本体部21bは、底壁22bと、この底壁22bの周縁に立設された周縁壁23bとで構成されている。この周縁壁23bによって、本体部21bの内部には、前記オイル供給流路4bの下側部分を画成する下側供給溝43bと前記オイル戻し流路5bの下側部分を画成する下側戻し溝53bとが形成されている。そして、底壁22bにおける下側供給溝43bの上流端の位置に前記オイル吸込口41bが開口形成されている。また、下側供給溝43bと下側戻し溝53bは、前記実施形態1に係る下側供給溝43と下側戻し溝53とのように分割壁によって分離されてはおらず、下側戻し溝53bが下側供給溝43bに合流するように形成されている。
また、前記第2分割構造体3bは、下方に開口する凹状の本体部31bを有している。この本体部31bは、天井壁32bと、この天井壁32bの周縁に立設された周縁壁33bと本体部31bの内部を2つに分割する分割壁34bを有する。この周縁壁33b及び分割壁34bによって、本体部31bの内部には、前記オイル供給流路4bの上側部分を画成する上側供給溝44bと前記オイル戻し流路5bの上側部分を画成する上側戻し溝54bとが分離独立して形成されている。つまり、前記第1分割構造体2bと異なり、第2分割構造体3bは、上側戻し溝54bは上側供給溝44bと分離され、合流していない。
そして、天井壁32bにおける上側供給溝44bの下流端部の位置には上方に延びる供給管部35bが形成されており、この供給管部35bの下流端には、前記オイル供給口42bが上方に開口して形成されていると共に、供給管部35bをオイルポンプへ取り付けるための取付フランジ36b、36bが形成されている。また、天井壁32bにおける上側戻し溝54bの上流端部の位置には上方に延びる戻し管部37bが形成されており、この戻し管部37bの上流端には、前記オイル戻り口51bが上方に開口して形成されていると共に、戻し管部37bをエンジン又はエンジンに取り付けられたリターンパイプの下流端に取り付けるための取付フランジ38bが形成されている。
これら第1分割構造体2bと第2分割構造体3bとは、それぞれの周縁壁23bと周縁壁33bとを熱板溶着により接合することによって一体的に形成されている。このとき、前記フィルタ6は、下側供給溝43bと上側供給溝44bとの間に配置され、第1分割構造体2bと第2分割構造体3bとを溶着する際に両分割構造体2b、3bに挟持されると共に、フィルタ6自体も第1分割構造体2bに溶着される(図7、8参照)。
このように構成された結果、オイル戻し流路5bは、図9に示すように、オイル供給流路4bに対してフィルタ6よりも下方位置において合流している。つまり、オイル戻し流路5bは、オイル供給流路4bにおけるフィルタ6の上流側に合流している。
この一体型オイルストレーナ1Bは、エンジンに取り付けられると共にオイルパン内に配置される。このとき、一体型オイルストレーナ1Bは、図10に示すように、第1分割構造体2bと第2分割構造体3bとの分割面およびフィルタ6が水平となってオイルパン内のオイル面Fに対して平行に配置されるように傾斜している。また、一体型オイルストレーナ1Bが浸漬するオイルパンには、少なくとも、エンジン運転状態、即ち、オイルがエンジン内を循環してオイルパン内のオイル面Fが循環しているオイルの分だけ低下した状態において、オイル戻し流路5bの合流口59bがオイル面Fよりも下方に位置する程度の量のオイルが蓄えられている。
こうしてオイルパン内に配置された一体型オイルストレーナ1Bによれば、エンジンの始動に伴ってオイルポンプが駆動されると、オイル吸込口41bからオイルパン内のオイルがオイル供給流路4b内にオイルが吸い込まれ、吸い込まれたオイルはオイル供給流路4b内を流通してオイル供給口42bを介してオイルポンプへ供給される。このとき、オイル供給流路4b内を流通するオイルは、フィルタ6bによって濾過される。オイルポンプへ供給されたオイルは、オイルポンプによりエンジン内に送り出される。そして、エンジンを循環して戻ってきたオイルは、オイル戻り口51bからオイル戻し流路5bへ流入し、流入したオイルは合流口59bを介してオイル供給流路4bのフィルタ6bの上流側に合流する。合流したオイルは、オイルポンプが駆動されている間は、オイル供給流路4bを下流側に向かって流通していき、オイルポンプにより再びエンジン内へ送り出される。
したがって、本実施形態2に係る一体型オイルストレーナ1Bによれば、オイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとが1つのオイル流路構造体に形成されるため、生産コストを抑制することができる。つまり、オイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとを別々の構造体で形成すると、それぞれの構造体に合わせた複数の溶着機を必要とするのに対し、一体型オイルストレーナ1Bのようにオイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとを1つのオイル流路構造体で形成すると、1台の溶着機で溶着することができ、生産設備を削減することができる。また、溶着の工程数も削減されるため、生産性を向上させることもできる。
また、オイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとを一体構成することによって、オイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとを別々の構造体で形成するものと比べて、該オイル供給流路4bとオイル戻し流路5bとをコンパクトに形成することができる。そのため、オイルパン内での配設スペースを小さく抑えることができると共に、エンジンへの取付も容易となり組立性を向上させることもできる。
さらに、旋回走行時や車両が傾いているとき等には、一体型オイルストレーナ1Bに対するオイル面Fの傾斜が変化して(図10の二点鎖線参照)、オイル吸込口41bが空中に露出することもあるが、オイル戻し流路5bの下流端をオイル供給流路4bに合流させることによって、オイル戻し流路5bを介してエンジンから戻ってきたオイルをすぐにオイル供給流路4bへ供給することができるため、オイルの潤滑不足を防止することができる。
さらにまた、オイル戻し流路5bはオイル供給流路4bに対してフィルタ6bよりも上流側に合流しているため、オイル戻し流路5bを介して戻ってきたオイルをそのままオイルポンプへ供給する際に、フィルタ6bでオイルを濾過することができる。
《発明の実施形態3》
次に本発明の実施形態3に係る一体型オイルストレーナ1Cについて説明する。この実施形態3に係る一体型オイルストレーナ1Cは、1つのオイル流路構造体においてオイル戻し流路がオイル供給流路に合流して形成されている点で実施形態2と共通するが、オイル戻し流路の構成が実施形態2と異なる。尚、実施形態2と同様の構成については、同じ数字の符号を付し、説明を省略する。ただし、実施形態3に係る構成であることを示すために、数字の符号の後に、C又はcの符号を付している。
本実施形態3に係る一体型オイルストレーナ1Cにおいては、図11に示すように、前記第1分割構造体2c及び第2分割構造体3c内に形成されるオイル戻し流路5c中に、流路を流通するオイルを一時的に溜めるオイル溜り部55cと流路の断面積を絞る流路絞り部56cとが設けられている。
前記オイル溜り部55cは、前記第1分割構造体2cの底壁22cにおける前記第2分割構造体3cの戻し管部37cと対向する位置に形成され、該底壁22cを底として上方に開口する有底の円筒形状をしている。尚、オイル溜り部55cの開口端は、第1分割構造体2cと第2分割構造体との分割面と平行にカットされている。つまり、一体型オイルストレーナ1Cが該分割面が水平となるようにオイルパン内に配置されたときに、オイル溜り部55cの開口端が水平となるように形成されている。
前記流路絞り部56cは、先端に向かって流路径が漸次小さくなっていく先細形状をした円筒であって、オイル戻り口51cから戻し管部37cに沿って該戻し管部37c内に挿入されている。戻し管部37cのオイル戻り口51c近傍のその内周面に沿って環状のストッパ部39cが形成される一方、流路絞り部56cの上流端部には外周面に沿って環状の鍔部57cが形成されている。この鍔部57cをストッパ部39cに係止させて取り付けることで、流路絞り部56cが戻し管部37cに配設される。このとき、流路絞り部56cの先端は、底壁22cと接触しない程度の間隔を有した状態で前記オイル溜り部55c内に挿入されている。この流路絞り部56cが導入管部を構成する。
このように構成された一体型オイルストレーナ1Cは、図12に示すように、エンジンに取り付けられ且つ、第1分割構造体2cと第2分割構造体3cとの分割面およびフィルタ6cがオイル面Fに対して平行になるように傾斜した状態でオイルパン内に配置される。また、一体型オイルストレーナ1Cが浸漬するオイルパンには、少なくとも、エンジン運転状態、即ち、オイルがエンジン内を循環してオイルパン内のオイル面Fが循環しているオイルの分だけ低下した状態において、オイル戻し流路5cの合流口59cがオイル面Fよりも下方に位置する程度の量のオイルが蓄えられている。
こうしてオイルパン内に配置された一体型オイルストレーナ1Cによれば、エンジンの始動に伴ってオイルポンプが駆動されると、オイル吸込口41cからオイルパン内のオイルがオイル供給流路4c内に吸い込まれ、吸い込まれたオイルはオイル供給流路4c内を流通してオイル供給口42cを介してオイルポンプへ供給される。このとき、オイル供給流路4c内を流通するオイルは、フィルタ6cによって濾過される。オイルポンプへ供給されたオイルは、オイルポンプによりエンジン内に送り出される。そして、エンジンを循環して戻ってきたオイルは、オイル戻り口51cからオイル戻し流路5cへ流入する。このとき、流入したオイルは流路絞り部56cによって流路径が絞られながらオイル溜り部55cへ流入する。オイル溜り部55cに流入したオイルは、該オイル溜り部55cに一時的に溜められ、該オイル溜り部55cから溢れ出すようにして、オイル戻し流路5cの下流側に流通していく。その後、オイルは、合流口59cを介してオイル供給流路4cのフィルタ6cの上流側に合流する。それ以降の流れは前記実施形態2と同様である。
したがって、本実施形態3に係る一体型オイルストレーナ1Cによれば、前記実施形態2の効果に加えて、オイル戻し流路5c内にオイルを一時的に蓄えることができる。つまり、オイル戻し流路5cは、流路絞り部56cによって流路が絞られると共に、該流路絞り部56cの先端とオイル溜り部55cとによって所謂ラビリンス構造が形成されるため、オイル溜り部55cよりも下流側にオイルが流れにくくなり、エンジン運転中においてはオイル溜り部55cよりも上流側にはしだいにオイルが貯留されていく。ただし、オイルが貯留されるといっても、流量を絞っているだけで完全に流れを止めている訳ではないので、オイルはオイル溜り部55cから溢れて、下流側へ少しずつ流れていく。こうすることによって、オイル面Fが一体型オイルストレーナ1Cに対して相対的に傾斜して、合流口59cやオイル吸込口41cが空気中に露出しても、オイル戻し流路5cにはオイルが溜まっているためオイルをオイル供給流路4cへ供給することができる。つまり、オイルの潤滑不足をより確実に防止することができる。
また、エンジン停止後、即ち、オイルポンプ停止後は、時間の経過と共に、オイル戻し流路5cに溜まっていたオイルはしだいにオイルパンへ流れていき、合流口59cがオイル面Fより下方に位置する状態となる(図12の実線参照)。しかしながら、車両が傾斜した状態で停止した場合等には、オイル面Fが傾き(図12の二点鎖線参照)、オイル面Fが分割壁34cよりも低下して合流口59cが空中に露出する場合がある。ところが、かかる場合であっても、オイル溜り部55c内にはオイルが溜まっており、流路絞り部56cの先端に栓をした状態となっている。そのため、かかる状態からエンジンが始動されても、空気がオイル戻し流路5cを通じてオイル供給流路4cへ直ちに流入することを防止することができる。さらに、オイル溜り部55cの容積を大きく構成しておけば、該オイル溜り部55cにオイル供給流路4cへ供給するのに十分なオイルを蓄えておくこともできる。
《発明の実施形態4》
次に本発明の実施形態4に係る一体型オイルストレーナ1Dについて説明する。この実施形態3に係る一体型オイルストレーナ1Dは、1つのオイル流路構造体においてオイル戻し流路がオイル供給流路に合流し且つ、オイル戻し流路内にオイル溜り部と流路絞り部が形成されている点で実施形態3と共通するが、流路絞り部の構成が実施形態3と異なる。尚、実施形態2及び3と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態4に係る一体型オイルストレーナ1Dにおいては、図13に示すように、流路絞り部56dとフィルタ6dとが一体に形成されている。
前記流路絞り部56dは、図14に示すように、フィルタ6dと一体的に形成され、オイル戻し流路5dを上側戻し溝54dと下側戻し溝53dとに分割する平板部57dと、該平板部57dから下側戻し溝53d側に突出して設けられた絞り管部58dとを有する。この絞り管部58dの内径は、戻り管部37dの内径よりも小さく設定されている。
このフィルタ6dと流路絞り部56dは、第1分割構造体2dの下側供給溝43dと下側戻り溝53dとを上方から完全に覆う形状をしており、第1分割構造体2dと第2分割構造体3dとを溶着する際に両分割構造体2d、3dとで挟持されると共に、フィルタ6d及び流路絞り部56d自体も第1分割構造体2dに溶着される。
こうして、フィルタ6dは、前記実施形態1〜3と同様に、オイル供給流路4dにおいて下側供給溝43dと上側供給溝44dとを分割するように設けられ、オイル供給流路4dを下流側へ向かって流通するオイルを濾過する。
また、流路絞り部56dは、オイル戻し流路5dにおいて下側戻し溝53dと上側戻し溝54dとを分割するように設けられている。このとき、絞り管部58dの先端は、第1分割構造体2dの底壁22dに形成されたオイル溜り部55dに底壁22dと接触しない程度の間隔を有した状態で挿入されている。この流路絞り部56dが導入管部を構成する。
このように構成された一体型オイルストレーナ1Dは、図15に示すように、エンジンに取り付けられ且つ、第1分割構造体2dと第2分割構造体3dとの分割面およびフィルタ6dがオイル面Fに対して平行になるように傾斜した状態でオイルパン内に配置される。また、一体型オイルストレーナ1Dが浸漬するオイルパンには、少なくとも、エンジン運転状態、即ち、オイルがエンジン内を循環してオイルパン内のオイル面Fが循環しているオイルの分だけ低下した状態において、オイル戻し流路5dの合流口59dがオイル面Fよりも下方に位置する程度の量のオイルが蓄えられている。
こうしてオイルパン内に配置された一体型オイルストレーナ1Dによれば、オイル供給流路4dを介してオイルポンプによりエンジン内へ送り出されたオイルは、エンジンから戻ってきて、戻り管部37dを介して、まずオイル戻し流路5dの上側戻し溝54d内に流入し、流路絞り部56dの絞り管部58dを介して下側戻し溝53dのオイル溜り部55d内へ流入していく。流路絞り部56dの絞り管部58dの先端とオイル溜り部55dとは、実施形態3と同様に、所謂ラビリンス構造を形成しているため、オイル溜り部55dよりも下流側にはオイルが流れ出し難くなり、オイル溜り部55dよりも上流側にオイルが溜まっていく。こうして、エンジン運転時においてオイル溜り部55dよりも上流側にオイルを一時的に滞留させておくことによって、前述の如く、オイル面Fが傾斜して、合流口59dが空気中に露出する場合であっても(図15の二点鎖線参照)、オイル溜り部55dよりも上流側に滞留したオイルがオイル供給流路4dに供給され、オイルの潤滑不足を防止することができる。また、エンジン停止状態において車両が傾いている場合であっても、オイル溜り部55d内にオイルが溜められている、即ち、オイル戻し流路5dはオイル溜り部55dのオイルによって栓をされているため、エンジン始動後直ちに、オイル戻し流路5dからオイル供給流路4dへ空気が流入することが防止される。さらに、オイル溜り部55dの容積を大きく構成しておけば、該オイル溜り部55dにオイル供給流路4dへ供給するのに十分なオイルを蓄えておくこともできる。
したがって、本実施形態4によれば、前記実施形態3の効果に加えて、フィルタ6dと流路絞り部56dとが一体形成されているため、第1分割構造体2dと第2分割構造体3dとで挟持して溶着する際に、フィルタ6d及び流路絞り部56dの位置決めを同時に且つ容易に行うことができ、組立性を向上させることができる。また、フィルタ6dと流路絞り部56dとが一体形成されているため、1度の溶着工程でフィルタ6dと流路絞り部56dとを第1分割構造体2dと第2分割構造体3dとに取り付けることができ、組立性を向上させることができる。
尚、前記実施形態1〜4においては、樹脂製の一体型オイルストレーナについて説明してきたが、これに限られるものではなく、金属製の一体型オイルストレーナであっても本発明を適用することができる。金属製の場合は、第1分割構造体と第2分割構造体とを溶接等の方法で接合することになり、本発明を適用することで、溶接機等の生産設備を削減することができる。
以上説明したように、本発明は、第1分割構造体と第2分割構造体とで構成され、その内部にオイル供給流路が形成されたオイル流路構造体について有用である。
本発明の実施形態1に係る一体型オイルストレーナの平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 フィルタの平面図である。 一体型オイルストレーナをオイルパン内に配置したときの図2に対応する図である。 本発明の実施形態2に係る一体型オイルストレーナの平面図である。 図6のVII−VII線における断面図である。 図6のVIII−VIII線における断面図である。 図7のIX−IX線における断面図である。 一体型オイルストレーナをオイルパン内に配置したときの図7に対応する図である。 本発明の実施形態3に係る一体型オイルストレーナの図7に対応する断面図である。 一体型オイルストレーナをオイルパン内に配置したときの図11に対応する図である。 本発明の実施形態4に係る一体型オイルストレーナの図7に対応する断面図である。 フィルタの平面図である。 一体型オイルストレーナをオイルパン内に配置したときの図13に対応する図である。
符号の説明
1,1B,1C,1D 一体型オイルストレーナ(オイル流路構造体)
2,2b,2c,2d 第1分割構造体
3,3b,3c,3d 第2分割構造体
4,4b,4c,4d オイル供給流路
41,41b,41c オイル吸込口
42,42b、42c オイル供給口
5,5b,5c,5d オイル戻し流路
51,51b,51c オイル戻り口
52 オイル排出口
55c,55d オイル溜り部
56c,56d 流路絞り部(導入管部)
6,6b,6c,6d フィルタ

Claims (5)

  1. オイルパンからオイルを吸い込むためのオイル吸込口を有する第1分割構造体とオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給口を有する第2分割構造体とを接合することによって構成され、該第1分割構造体及び該第2分割構造体の内部に、該オイル吸込口を上流端とし且つ該オイル供給口を下流端としてオイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路が形成されると共に、該オイル供給流路にフィルタが設けられたオイル流路構造体であって、
    前記第2分割構造体は、エンジンから戻ってきたオイルが流入するためのオイル戻り口をさらに有し、
    前記第1分割構造体は、前記オイル吸込口に隣接して設けられ、オイルパンへオイルを戻すためのオイル排出口をさらに有し、
    前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻り口を上流端とし且つ該オイル排出口を下流端として、エンジンからオイルを戻すためのオイル戻し流路が前記オイル供給流路と分離独立して形成されていることを特徴とするオイル流路構造体。
  2. 請求項1に記載のオイル流路構造体において、
    前記オイル供給流路の上流側部分とオイル戻し流路の下流側部分とは、平行に配設されていることを特徴とするオイル流路構造体。
  3. オイルパンからオイルを吸い込むためのオイル吸込口を有する第1分割構造体とオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給口を有する第2分割構造体とを接合することによって構成され、該第1分割構造体及び該第2分割構造体の内部に、該オイル吸込口を上流端とし且つ該オイル供給口を下流端としてオイルパンからオイルポンプへオイルを供給するためのオイル供給流路が形成されると共に、該オイル供給流路にフィルタが設けられたオイル流路構造体であって、
    前記第2分割構造体には、エンジンから戻ってきたオイルが流入するためのオイル戻り口をさらに有し、
    前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻り口を上流端として、エンジンからのオイルを戻すためのオイル戻し流路が形成されており、
    前記オイル戻し流路の下流端は、前記オイル供給流路に対して前記フィルタよりも上流側位置において合流していることを特徴とするオイル流路構造体。
  4. 請求項3に記載のオイル流路構造体において、
    前記第1分割構造体及び前記第2分割構造体の内部には、前記オイル戻し流路内において、該オイル戻し流路を流通するオイルを一時的に溜めるための上方に開口したオイル溜り部と、該オイル溜り部よりも上流側に設けられて該オイル戻し流路を流通するオイルを該オイル溜り部に導く導入管部とが設けられており、
    前記導入管部の下流端は、前記オイル溜り部内に挿入されていることを特徴とするオイル流路構造体。
  5. 請求項4に記載のオイル流路構造体において、
    前記導入管部は、前記フィルタと一体的に形成されており、
    前記フィルタ及び前記導入管部は、前記第1分割構造体と前記第2分割構造体とで挟持されることによって、該フィルタが前記オイル供給流路内に位置し且つ該導入管部が前記オイル戻し流路内に位置するように構成されていることを特徴とするオイル流路構造体。
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