JP2007262390A - 着色ゴムチップの製造方法及び着色ゴムチップ製板状体 - Google Patents
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Abstract
【課題】着色料の付着性が良い着色ゴムチップを容易に製造することができる着色ゴムチップの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本着色ゴムチップの製造方法は、ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を含有する着色ゴムチップ原料を所定温度範囲内で攪拌混合し、ポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させる攪拌混合工程と、着色ゴムチップ原料を攪拌しつつ水を吹き付ける散水工程と、着色ゴムチップ原料を攪拌して湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化を完了させる硬化工程と、を備え、攪拌混合工程は、攪拌混合中の着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けて加熱することを特徴とする。このような製造方法では、散水工程で加えた水分を用いた硬化工程において湿気硬化型ポリウレタン樹脂を確実に硬化完了させることができる。そのため、製造した着色ゴムチップが凝集して塊になることを防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】本着色ゴムチップの製造方法は、ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を含有する着色ゴムチップ原料を所定温度範囲内で攪拌混合し、ポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させる攪拌混合工程と、着色ゴムチップ原料を攪拌しつつ水を吹き付ける散水工程と、着色ゴムチップ原料を攪拌して湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化を完了させる硬化工程と、を備え、攪拌混合工程は、攪拌混合中の着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けて加熱することを特徴とする。このような製造方法では、散水工程で加えた水分を用いた硬化工程において湿気硬化型ポリウレタン樹脂を確実に硬化完了させることができる。そのため、製造した着色ゴムチップが凝集して塊になることを防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、着色ゴムチップの製造方法に関する。更に詳しくは、着色料の付着性が良い着色ゴムチップの製造方法に関する。更に、他の本発明は、無機粉体を含まなくてもゴムチップの凝集及び接着が防止される着色ゴムチップの製造方法に関する。また、他の本発明は、薄い色合いの着色が均一であり、強固な被膜が形成される着色ゴムチップの製造方法に関する。更に、本発明は、これらの方法により製造され、着色が均一であり、且つ優れた強度、耐摩耗性及び耐候性等を有する着色ゴムチップ製板状体に関する。
従来より、大量に発生する廃ゴムタイヤ等の廃ゴム製品を粉砕してゴムチップとした後、着色した着色ゴムチップが舗装材等に再利用されている。しかし、特に白色及び黄色等の色合いの着色は難しく、地色が見えてしまうことが多かった。
また、ゴムチップに着色する製造方法として例えば、特許文献1に示すように、ポリウレタン樹脂をバインダとして着色を行う製造方法が提案されている。
また、ゴムチップに着色する製造方法として例えば、特許文献1に示すように、ポリウレタン樹脂をバインダとして着色を行う製造方法が提案されている。
上記特許文献1には、ポリウレタン樹脂のゲル化が始まってゴムチップが凝集し、その後、凝集解除するまで攪拌混合を続ける製造方法が開示されている。しかし、この製造方法では、着色ゴムチップが凝集、付着することを十分に防止することができず、実質、これを防止するために炭酸カルシウム等の無機粉体が凝集防止剤として添加されている。このような無機粉体は、高分子皮膜の特性を低下させ、また、重量が増加し、更に廃棄時にも問題があった。そこで、このような無機粉体を含まない皮膜からなる着色ゴムチップの現出が望まれている。また、本特許文献1には、ゲル化を行うために水を配合しても良い旨の記載はあるが、ゲル化後に、しかも強固な硬化皮膜を早く形成させるために、水を噴霧することは全く意図されていない。更に、白色及び黄色等の色合いを持った着色料の着色性についての検討がされていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、着色料の付着性が良い着色ゴムチップの製造方法を提供することを目的とする。更に、他の本発明は、無機粉体を含まなくてもゴムチップの凝集及び接着が防止される着色ゴムチップの製造方法を提供することを目的とする。また、他の本発明は、薄い色合いの着色が均一であり、強固な被膜が形成される着色ゴムチップの製造方法を提供することを目的とする。更に、これらの方法により製造され、着色が均一であり、且つ優れた強度、耐摩耗性及び耐候性等を有する着色ゴムチップ製板状体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を含有する着色ゴムチップ原料を所定温度範囲内で攪拌混合し、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させる攪拌混合工程と、該着色ゴムチップ原料を攪拌しつつ該ゴムチップ100質量部に対して0.1〜1重量部の水を吹き付ける散水工程と、該着色ゴムチップ原料を攪拌して該湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化を完了させる硬化工程と、を備え、該攪拌混合工程は、攪拌混合中の該着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けて加熱し、該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該着色ゴムチップ原料に対してこの順で少なくとも1回行うことを特徴とする着色ゴムチップの製造方法。
2.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされる上記1.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
3.上記攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、上記熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられる上記2.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
4.上記散水工程及び上記硬化工程は、上記熱風の吹き付けを停止して行われる上記2.又は3.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
5.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する上記2.又は3.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
6.上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である上記5.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
7.上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない上記2.、3.、5.又は6.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
8.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する上記4.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
9.上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である上記8.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
10.上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない上記4.、8.又は9.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
11.上記所定温度範囲は35〜70℃である上記10.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
12.上記着色ゴムチップ原料は上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない上記2.乃至11.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
13.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で2回以上行い、2回目以降の該攪拌混合工程は、前回の該硬化工程を終えた組成物に上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料を更に加えて攪拌混合する上記2.乃至12.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
14.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である上記13.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
15.上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている上記2.乃至14.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
16.上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂、上記着色料及び上記希釈剤は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている上記2.乃至14.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
17.上記所定温度範囲は35〜70℃である上記2.乃至9.のいずれか一項又は上記12.乃至16.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
18.上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う上記2.乃至17.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
19.上記着色料は、白色、赤色、茶色、黄色、緑色、青色、紫色及び灰色である上記18.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
20.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされ、該攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、該熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられ、該散水工程及び該硬化工程は、該熱風の吹き付けを停止して行われ、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有し、該希釈剤は、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量%とした場合に、25〜80質量部であり、該着色ゴムチップ原料は無機粉体及び上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まず、該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該無機粉体を加えることがなく、上記所定温度範囲は35〜70℃である上記1.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
21.上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う上記20.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
22.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である上記21.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
23.上記1.乃至22.のいずれか一項に記載の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製されたことを特徴とする着色ゴムチップ製板状体。
1.ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を含有する着色ゴムチップ原料を所定温度範囲内で攪拌混合し、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させる攪拌混合工程と、該着色ゴムチップ原料を攪拌しつつ該ゴムチップ100質量部に対して0.1〜1重量部の水を吹き付ける散水工程と、該着色ゴムチップ原料を攪拌して該湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化を完了させる硬化工程と、を備え、該攪拌混合工程は、攪拌混合中の該着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けて加熱し、該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該着色ゴムチップ原料に対してこの順で少なくとも1回行うことを特徴とする着色ゴムチップの製造方法。
2.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされる上記1.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
3.上記攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、上記熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられる上記2.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
4.上記散水工程及び上記硬化工程は、上記熱風の吹き付けを停止して行われる上記2.又は3.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
5.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する上記2.又は3.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
6.上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である上記5.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
7.上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない上記2.、3.、5.又は6.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
8.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する上記4.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
9.上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である上記8.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
10.上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない上記4.、8.又は9.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
11.上記所定温度範囲は35〜70℃である上記10.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
12.上記着色ゴムチップ原料は上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない上記2.乃至11.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
13.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で2回以上行い、2回目以降の該攪拌混合工程は、前回の該硬化工程を終えた組成物に上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料を更に加えて攪拌混合する上記2.乃至12.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
14.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である上記13.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
15.上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている上記2.乃至14.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
16.上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂、上記着色料及び上記希釈剤は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている上記2.乃至14.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
17.上記所定温度範囲は35〜70℃である上記2.乃至9.のいずれか一項又は上記12.乃至16.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
18.上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う上記2.乃至17.のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
19.上記着色料は、白色、赤色、茶色、黄色、緑色、青色、紫色及び灰色である上記18.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
20.上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされ、該攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、該熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられ、該散水工程及び該硬化工程は、該熱風の吹き付けを停止して行われ、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有し、該希釈剤は、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量%とした場合に、25〜80質量部であり、該着色ゴムチップ原料は無機粉体及び上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まず、該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該無機粉体を加えることがなく、上記所定温度範囲は35〜70℃である上記1.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
21.上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う上記20.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
22.上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である上記21.に記載の着色ゴムチップの製造方法。
23.上記1.乃至22.のいずれか一項に記載の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製されたことを特徴とする着色ゴムチップ製板状体。
本発明の着色ゴムチップの製造方法によれば、ポリウレタン樹脂を硬化させる攪拌混合工程の後工程として、ポリウレタン樹脂を硬化完了させる散水工程及び硬化工程を備える。これによって、バインダであるポリウレタン樹脂を、攪拌混合工程中は着色ゴムチップ原料中及び空気中の水分によってゲル化させ、その後、散水工程によって加えた水分を用い、硬化工程で確実に硬化完了させることができる。このため、ゴムチップの表面の接着性がなく塊とならず、製造した着色ゴムチップは強固で接着性の高い皮膜(硬化被膜)を具備することができる。また、所定温度範囲になるように、着色ゴムチップ原料を熱風で加熱するので、ゴムチップ及びポリウレタン樹脂等からなる原料の流動性が向上し、着色ゴムチップの着色度合いやポリウレタン樹脂の皮膜厚さ等のバラツキを抑制することができる。更に、ゴムチップ表面に形成された孔等にもポリウレタン樹脂及び着色料が侵入しやすくなり、孔内が未着色となることを防止することができる。
攪拌容器に蓋を設けて攪拌容器内を熱風によって満たす場合は、効率よく着色ゴムチップを加熱することができる。また、攪拌容器内の着色ゴムチップの温度差が大きくならないように保温するのに特に適する。更に、散水工程においては散水した水が蒸発しても攪拌容器内に留まらせ、ゴムチップをまんべんなく蒸らし、硬化反応を完了させることができる。このため、製造した着色ゴムチップの着色度合いやポリウレタン樹脂の皮膜厚さ等のバラツキをなくし、強固な皮膜が形成され、更に製造した着色ゴムチップが凝集するのを防止することができる。
パン型ミキサを用い、その中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて熱風を吹き付ける場合は、着色ゴムチップ原料を均一に攪拌し、且つ均一に加熱することができる。
散水工程及び硬化工程の終了時に熱風の吹き付けを停止する場合は、散水によって生じた水蒸気が熱風によって攪拌容器外に排出されることがない。このため、攪拌容器内を蒸らすことに適し、加熱を行わなくても、十分にポリウレタン樹脂の硬化を完了させることができる。また、散水工程で熱風によって散水した水が吹き飛ばされることなく散水が容易となる。
散水工程及び硬化工程の終了時に熱風の吹き付けを停止する場合は、散水によって生じた水蒸気が熱風によって攪拌容器外に排出されることがない。このため、攪拌容器内を蒸らすことに適し、加熱を行わなくても、十分にポリウレタン樹脂の硬化を完了させることができる。また、散水工程で熱風によって散水した水が吹き飛ばされることなく散水が容易となる。
本発明の着色ゴムチップの製造方法では、適量の希釈剤を併用することで、ポリウレタン樹脂をゴムチップ100質量部に対して1〜9質量部と少量にすることができ、このように少量であっても着色ゴムチップ原料が塊にならず、各々のゴムチップを十分に着色させることができる。このポリウレタン樹脂は、後記のように各工程を繰り返す場合は、5〜9質量部とすることが好ましく、これによりゴムチップの着色がより容易になる。
また、希釈剤をポリウレタン樹脂100質量部に対して25〜80質量部とすれば、十分な流動性を有する着色ゴムチップ原料とすることができ、各々のゴムチップをより均一に着色させることができる。
また、希釈剤をポリウレタン樹脂100質量部に対して25〜80質量部とすれば、十分な流動性を有する着色ゴムチップ原料とすることができ、各々のゴムチップをより均一に着色させることができる。
着色ゴムチップに無機粉体を加えない場合は、通常は製造した着色ゴムチップが凝集して塊になりやすいが、本発明では塊になりにくい。また、無機粉体を加えないことによって製造した着色ゴムチップは、無機粉体によって着色ゴムチップのポリウレタン樹脂皮膜に影響を与えることがなく、施工性及び着色料の色合いが損なわれない。更に、無機粉体を加えることによる重量増加もない。また、焼却時に無機粉体が残存しない。
所定温度範囲を35〜70℃とする場合は、ゴムチップの熱劣化を抑えつつ短時間でポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を形成することができる。
ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない場合は、着色ゴムチップ原料を所定温度範囲に加熱することによって、通常はポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を短時間で形成することができないが、本発明ではゲル状皮膜を容易に形成することができる。また、硬化促進触媒は、通常、アミン塩等の含窒素化合物を用いる。このため、ポリウレタン樹脂皮膜の特性に影響を及ぼすこともあり、焼却時にNOx等が生成する。以上より、硬化促進触媒を含まない着色ゴムチップは、ポリウレタン樹脂皮膜に特性の悪影響を及ぼすこともなく、また焼却時にNOx等が生成するのを抑制することができる。
所定温度範囲を35〜70℃とする場合は、ゴムチップの熱劣化を抑えつつ短時間でポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を形成することができる。
ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない場合は、着色ゴムチップ原料を所定温度範囲に加熱することによって、通常はポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を短時間で形成することができないが、本発明ではゲル状皮膜を容易に形成することができる。また、硬化促進触媒は、通常、アミン塩等の含窒素化合物を用いる。このため、ポリウレタン樹脂皮膜の特性に影響を及ぼすこともあり、焼却時にNOx等が生成する。以上より、硬化促進触媒を含まない着色ゴムチップは、ポリウレタン樹脂皮膜に特性の悪影響を及ぼすこともなく、また焼却時にNOx等が生成するのを抑制することができる。
2回目以降の攪拌混合工程でポリウレタン樹脂等を更に加えて攪拌混合する場合は、強固なポリウレタン樹脂皮膜が形成されるため着色性及び耐久性に優れ、未着色部分をなくした着色ゴムチップを製造することができる。
ゴムチップを予め加熱してから攪拌混合工程で攪拌混合する場合は、ポリウレタン樹脂の硬化時間が短縮されるとともに、ポリウレタン樹脂のゲル状皮膜をより容易に形成することができる。また、ポリウレタン樹脂及び着色料等を予め加熱及び攪拌してペースト状にしてから攪拌混合工程で攪拌混合する場合は、ポリウレタン樹脂及び着色料等の流動性がより高められ、ゴムチップ表面に形成された孔等にもポリウレタン樹脂及び着色料等が侵入しやすくなり孔内が未着色となることを防止することができる。
本着色ゴムチップの製造方法によれば、用いる着色料のL*軸(明度)が60以上の色合いの顔料であっても、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を3回以上行うことで色合いが損なわれることなく着色された着色ゴムチップを製造することができる。
また、着色料が白及び黄色等の色合いの場合でも、色合いが損なわれることなく着色された着色ゴムチップを製造することができる。
ゴムチップを予め加熱してから攪拌混合工程で攪拌混合する場合は、ポリウレタン樹脂の硬化時間が短縮されるとともに、ポリウレタン樹脂のゲル状皮膜をより容易に形成することができる。また、ポリウレタン樹脂及び着色料等を予め加熱及び攪拌してペースト状にしてから攪拌混合工程で攪拌混合する場合は、ポリウレタン樹脂及び着色料等の流動性がより高められ、ゴムチップ表面に形成された孔等にもポリウレタン樹脂及び着色料等が侵入しやすくなり孔内が未着色となることを防止することができる。
本着色ゴムチップの製造方法によれば、用いる着色料のL*軸(明度)が60以上の色合いの顔料であっても、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を3回以上行うことで色合いが損なわれることなく着色された着色ゴムチップを製造することができる。
また、着色料が白及び黄色等の色合いの場合でも、色合いが損なわれることなく着色された着色ゴムチップを製造することができる。
攪拌容器に蓋を設けて攪拌容器内を熱風によって満たし、パン型ミキサを用いてその中心軸及び周縁の中心に位置する着色ゴムチップ原料に向けて熱風を吹き付け、散水工程及び硬化工程の終了時に熱風の吹き付けを停止し、着色ゴムチップに無機粉体を加えず、所定温度範囲を35〜70℃とし、ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない場合は、効率よく着色ゴムチップを加熱することができ、また、攪拌容器内の着色ゴムチップの温度差が大きくならないように保温するのに特に適し、更に、散水工程においてはゴムチップをまんべんなく蒸らし、硬化反応を完了させることができ、このため、製造した着色ゴムチップの着色度合いやポリウレタン樹脂の皮膜厚さ等のバラツキをなくし、強固な皮膜が形成され、更に製造した着色ゴムチップが凝集するのを防止することができ、着色ゴムチップ原料を均一に攪拌し、且つ均一に加熱することができ、攪拌容器内を蒸らすことに適し、加熱を行わなくても、十分にポリウレタン樹脂の硬化を完了させることができ、散水工程で熱風によって散水した水が吹き飛ばされることなく散水が容易となり、製造した着色ゴムチップが凝集して塊になりにくく、また、無機粉体によって着色ゴムチップのポリウレタン樹脂皮膜に影響を与えることがなく、施工性及び着色料の色合いが損なわれず、更に、無機粉体を加えることによる重量増加もなく、また、焼却時に無機粉体が残存することなく、ゴムチップの熱劣化を抑えつつ短時間でポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を形成することができ、短時間でポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を形成することができ、また、硬化促進触媒を含まない着色ゴムチップは、ポリウレタン樹脂皮膜に特性の悪影響を及ぼすこともなく、また焼却時にNOx等が生成するのを抑制することができる。
本発明の着色ゴムチップ製板状体は、本発明の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製される。このため、使用した顔料の色と同じ色合いに着色し、むらや地肌の露出がない板状体とすることができ、耐摩耗性等の優れた物性を有し、且つ美麗な外観の舗装路及び舗装用板状体等とすることができる。
以下、図1〜5を例にして本発明の着色ゴムチップの製造方法を詳細に説明する。
上記「着色ゴムチップ原料」は、ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を少なくとも含む。
上記「ゴムチップ」としては、任意の種類のゴムチップを用いることができ、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム及びスチレン・ブタジエンゴム等に例示する任意のゴム及びこれらの混合物のチップを用いることができる。また、ゴムチップは加硫の有無も問わず、バージンゴムでもよいし、廃タイヤ、窓枠パッキング等の廃ゴム製品を破砕したものでもよい。この廃ゴムには加硫ゴム以外の繊維等の不純物が含まれていてもよい。
更に、使用する廃タイヤの種類も特に問わず、例えば、乗用車用タイヤ(PCタイヤ)、小形トラック用タイヤ(LTタイヤ)、トラック・バス用タイヤ(TBタイヤ)及びモーターサイクル用タイヤ(MCタイヤ)の少なくとも一種のタイヤの廃物を用いることができる。このうちトラック・バス用タイヤ(TBタイヤ)のトレッド部位から得られるゴムチップは、ワイヤや繊維が含まれていないか又は少ないため、これらが抜けて形成される孔が生じないか又は少ないため、美観に優れた着色ゴムチップを得ることができる。
更に、ゴムチップの形状は、チップ状、細長い棒状若しくは枝分かれを具備するひじき状、及び粉末状等の任意の形状とすることができる。また、所定の形状に整っていてもよいし、破砕して得られた破砕物のように形状が整っていなくてもよい。このようなゴムチップの大きさは製造した着色ゴムチップの用途に応じて任意に選択することができるが、例えば、チップ状ゴムチップであれば最大長が0.5mm〜10mmを挙げることができる。更に、細長い棒状及びひじき状のゴムチップであれば最大長が10〜30mmを例示することができる。また、ゴムチップは均一の大きさでもよいし、不均一な大きさでもよい。
上記「着色ゴムチップ原料」は、ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を少なくとも含む。
上記「ゴムチップ」としては、任意の種類のゴムチップを用いることができ、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム及びスチレン・ブタジエンゴム等に例示する任意のゴム及びこれらの混合物のチップを用いることができる。また、ゴムチップは加硫の有無も問わず、バージンゴムでもよいし、廃タイヤ、窓枠パッキング等の廃ゴム製品を破砕したものでもよい。この廃ゴムには加硫ゴム以外の繊維等の不純物が含まれていてもよい。
更に、使用する廃タイヤの種類も特に問わず、例えば、乗用車用タイヤ(PCタイヤ)、小形トラック用タイヤ(LTタイヤ)、トラック・バス用タイヤ(TBタイヤ)及びモーターサイクル用タイヤ(MCタイヤ)の少なくとも一種のタイヤの廃物を用いることができる。このうちトラック・バス用タイヤ(TBタイヤ)のトレッド部位から得られるゴムチップは、ワイヤや繊維が含まれていないか又は少ないため、これらが抜けて形成される孔が生じないか又は少ないため、美観に優れた着色ゴムチップを得ることができる。
更に、ゴムチップの形状は、チップ状、細長い棒状若しくは枝分かれを具備するひじき状、及び粉末状等の任意の形状とすることができる。また、所定の形状に整っていてもよいし、破砕して得られた破砕物のように形状が整っていなくてもよい。このようなゴムチップの大きさは製造した着色ゴムチップの用途に応じて任意に選択することができるが、例えば、チップ状ゴムチップであれば最大長が0.5mm〜10mmを挙げることができる。更に、細長い棒状及びひじき状のゴムチップであれば最大長が10〜30mmを例示することができる。また、ゴムチップは均一の大きさでもよいし、不均一な大きさでもよい。
上記「湿気硬化型ポリウレタン樹脂」(以下、「ポリウレタン樹脂」という。)は、ゴムチップに着色料を接着するバインダとして用いられる1液で湿気硬化するポリウレタン樹脂である。また、ポリウレタン樹脂は硬化時間も任意に選択することができる。更に、硬化時間等の特性調整のために任意の添加物を加えても良い。ポリウレタン樹脂は、ゴムチップ100質量部に対して通常1〜20質量部(好ましくは1〜15重量部、更に好ましくは1〜10重量部)添加される。このような量を用いることで、ゴムチップを十分に着色することができる。上記任意の添加物としては、例えば、硬化促進触媒を挙げることができる。この硬化促進触媒としては、アミン塩触媒等が挙げられる。このアミン塩触媒としては、トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン及びN,N,N’N’−テトラメチルヘキサン−1,6ジアミン等が挙げられる。尚、硬化促進触媒は含まないのが好ましい。ポリウレタン樹脂皮膜に特性の影響を及ぼす場合がある等のためである。
上記「着色料」は、着色ゴムチップの用途に応じて任意に選択することができ、通常、顔料が用いられる。また、顔料は無機系顔料及び有機系顔料のいずれでもよいが、通常、無機系顔料が用いられる。更に、複数の着色料を混合してもよい。また、着色料の色合いは、特に問わず、例えば、白色、赤色、茶色、黄色、緑色、青色、紫色及び灰色等を挙げることができる。このうち、L*a*b*表色系におけるL*軸(明度)が60以上(好ましくは65以上、特に好ましくは70以上)の淡い色又は白色は、ゴムチップの地色を隠すのが容易ではないが、本発明の方法であれば、これらの淡い色又は白色であっても地色を十分に隠すことができる。
この淡い色又は白色として、ピンク色、ベージュ色、薄緑色、薄青色、薄紫色、薄灰色等を挙げることができる。また、各色はこれらの色に限られず、任意の色を混合した上記明度が60以上の色でもよい。
着色料は、ゴムチップ100質量部に対して、通常、0.3〜10重量部(好ましくは0.5〜8重量部、更に好ましくは0.7〜6重量部)添加される。このような量を用いることで、ゴムチップを十分に着色することができる。
この淡い色又は白色として、ピンク色、ベージュ色、薄緑色、薄青色、薄紫色、薄灰色等を挙げることができる。また、各色はこれらの色に限られず、任意の色を混合した上記明度が60以上の色でもよい。
着色料は、ゴムチップ100質量部に対して、通常、0.3〜10重量部(好ましくは0.5〜8重量部、更に好ましくは0.7〜6重量部)添加される。このような量を用いることで、ゴムチップを十分に着色することができる。
着色ゴムチップ原料は、例えば、希釈剤、及び耐候性を改善する老化防止剤等を含有していてもよい。
上記希釈剤は、着色ゴムチップ原料等の粘性等を調節し、ゴムチップの着色をよりよくするために用いられる。希釈剤は、バインダの希釈が可能であるものであれば好ましく、通常、ウレタンシンナーを用いることができる。この希釈剤の含有量は特に限定されないが、ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部であることが好ましく、35〜80質量部、特に45〜80質量部であることがより好ましい。このように希釈剤を含有させることにより、攪拌混合がより容易になり、着色ゴムチップの凝集をより抑えることもできる。また、希釈剤を用いることにより、ポリウレタン樹脂を減量させることができる。この場合、ポリウレタン樹脂は10質量部未満とすることができ、特に1〜9質量部、更に5〜9質量部とすることができ、このように少量であってもバインダとして十分に機能させることができる。
更に、製造した着色ゴムチップの凝集を防止する無機粉体は、着色ゴムチップ原料に含まれていても良いが、含まないほうが望ましい。特に上記のように適量のポリウレタン樹脂と希釈剤とを用いることにより、無機粉体を加えなくても十分に凝集を防止することができるからである。また、無機粉体を添加することによる着色ゴムチップの皮膜特性の変化がなく、焼却時に無機粉体が残存することがない。このような無機粉体の例としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー及びカオリン等を挙げることができる。
上記希釈剤は、着色ゴムチップ原料等の粘性等を調節し、ゴムチップの着色をよりよくするために用いられる。希釈剤は、バインダの希釈が可能であるものであれば好ましく、通常、ウレタンシンナーを用いることができる。この希釈剤の含有量は特に限定されないが、ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部であることが好ましく、35〜80質量部、特に45〜80質量部であることがより好ましい。このように希釈剤を含有させることにより、攪拌混合がより容易になり、着色ゴムチップの凝集をより抑えることもできる。また、希釈剤を用いることにより、ポリウレタン樹脂を減量させることができる。この場合、ポリウレタン樹脂は10質量部未満とすることができ、特に1〜9質量部、更に5〜9質量部とすることができ、このように少量であってもバインダとして十分に機能させることができる。
更に、製造した着色ゴムチップの凝集を防止する無機粉体は、着色ゴムチップ原料に含まれていても良いが、含まないほうが望ましい。特に上記のように適量のポリウレタン樹脂と希釈剤とを用いることにより、無機粉体を加えなくても十分に凝集を防止することができるからである。また、無機粉体を添加することによる着色ゴムチップの皮膜特性の変化がなく、焼却時に無機粉体が残存することがない。このような無機粉体の例としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー及びカオリン等を挙げることができる。
本着色ゴムチップの製造方法は、少なくとも攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を備える。
上記「攪拌混合工程」は、バインダであるポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させ、ゴムチップの表面に着色料を含むポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を被覆形成する工程である。この工程は、ゴムチップの表面にポリウレタン樹脂が付着し、硬化が開始され、ゲル化することでゲル状皮膜が形成され、攪拌中において着色ゴムチップの凝集が生じない状態になるまで行われる。この工程では、ポリウレタン樹脂は完全に硬化しておらず、攪拌を停止すると凝集してしまうが、攪拌中は各々分離する。また、後述の散水工程及び硬化工程によってポリウレタン樹脂皮膜の硬化を完了させる。
上記「攪拌混合工程」は、バインダであるポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させ、ゴムチップの表面に着色料を含むポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を被覆形成する工程である。この工程は、ゴムチップの表面にポリウレタン樹脂が付着し、硬化が開始され、ゲル化することでゲル状皮膜が形成され、攪拌中において着色ゴムチップの凝集が生じない状態になるまで行われる。この工程では、ポリウレタン樹脂は完全に硬化しておらず、攪拌を停止すると凝集してしまうが、攪拌中は各々分離する。また、後述の散水工程及び硬化工程によってポリウレタン樹脂皮膜の硬化を完了させる。
また、着色ゴムチップ原料を加熱して所定温度範囲内で攪拌混合することが好ましい。上記「所定温度範囲」とは、ゴムチップ等を熱劣化しないようにしつつ、より短時間でポリウレタン樹脂のゲル状皮膜を形成することができる温度範囲であり、35〜70℃(特に好ましくは37〜60℃、更に好ましくは40〜50℃)の範囲が好ましい。このような温度範囲では、ポリウレタン樹脂等の流動性を高めることができ、ゴムチップの形状が複雑で着色しにくい部位にもポリウレタン樹脂及び着色料が侵入し、作製した着色ゴムチップに未着色の部分が生じないようにすることができる。特に、ゴムチップが廃タイヤの場合は、ゴムチップがタイヤを構成していたワイヤや繊維が除去された後に生じた孔を有することがあるため、ポリウレタン樹脂等の流動性を高めて、この孔にポリウレタン樹脂等を侵入させて着色することができ、好ましい。
また、着色ゴムチップ原料を加熱するには、攪拌混合中の着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けると好ましい。着色ゴムチップ原料を熱風によって加熱することによって、上記所定温度範囲にすることができるからである。
上記「熱風」は、攪拌する着色ゴムチップ原料、特にゴムチップの温度を35〜70℃(特に好ましくは37〜60℃、更に好ましくは40〜50℃)の範囲内に保つことができる温度及び風量であればよく、任意の条件を選択することができる。尚、この温度は、攪拌容器中の着色ゴムチップ原料混合物の表面温度とすることができる。この表面温度は着色ゴムチップ原料混合物の表層部分(深さ約10mm)に温度計を挿入することで測定される。
また、熱風は、例えば、図3及び4に例示するように、攪拌されている着色ゴムチップ原料の表面のうちの攪拌容器の中心軸と周縁との中間部6に位置する着色ゴムチップ原料に吹き付けるようにするのが好ましい。攪拌容器の中間部6近辺は、着色ゴムチップ原料が攪拌されて盛り上がる位置であるため、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。また、熱風を吹き付ける位置は、着色ゴムチップ原料に熱風が直接吹き付けられる領域内に前記中間部6が含まれていればよく、熱風の中心が、前記中間部6からずれていてもよい。
また、着色ゴムチップ原料を加熱するには、攪拌混合中の着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けると好ましい。着色ゴムチップ原料を熱風によって加熱することによって、上記所定温度範囲にすることができるからである。
上記「熱風」は、攪拌する着色ゴムチップ原料、特にゴムチップの温度を35〜70℃(特に好ましくは37〜60℃、更に好ましくは40〜50℃)の範囲内に保つことができる温度及び風量であればよく、任意の条件を選択することができる。尚、この温度は、攪拌容器中の着色ゴムチップ原料混合物の表面温度とすることができる。この表面温度は着色ゴムチップ原料混合物の表層部分(深さ約10mm)に温度計を挿入することで測定される。
また、熱風は、例えば、図3及び4に例示するように、攪拌されている着色ゴムチップ原料の表面のうちの攪拌容器の中心軸と周縁との中間部6に位置する着色ゴムチップ原料に吹き付けるようにするのが好ましい。攪拌容器の中間部6近辺は、着色ゴムチップ原料が攪拌されて盛り上がる位置であるため、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。また、熱風を吹き付ける位置は、着色ゴムチップ原料に熱風が直接吹き付けられる領域内に前記中間部6が含まれていればよく、熱風の中心が、前記中間部6からずれていてもよい。
更に、ゴムチップ、ポリウレタン樹脂及び着色料等は、攪拌混合工程を開始するときにまとめて攪拌容器に投入してもよいし、予めこれらの一部又は全てを混合し、その混合物を攪拌容器に投入しても良い。
また、ゴムチップ、ポリウレタン樹脂及び着色料等は、攪拌混合工程を行う前に予め加熱して所定温度にしても良い。攪拌混合前に前記所定温度にすることによってポリウレタン樹脂の硬化を早め、短時間で着色を行うことができるからである。また、この所定温度範囲はポリウレタン樹脂の硬化をより短時間にすることができ、且つゴムチップ等が熱劣化をしない範囲であれば任意に選択することでき、例えば35〜70℃(特に好ましくは37〜60℃、更に好ましくは40〜50℃)とすることができる。更に、ポリウレタン樹脂及び着色料、並びに希釈剤を用いるときは、この希釈剤も含め、ゴムチップと攪拌混合する前に予め混合して、ペースト状にしてからゴムチップと攪拌混合してもよい。ペースト状にすることによってゴムチップとの混合性を高めることができ、着色のむらをなくすことができる。また、ポリウレタン樹脂等の流動性を高めることができ、ゴムチップの形状が複雑で着色しにくい部位にもポリウレタン樹脂及び着色料が侵入し、作製した着色ゴムチップに未着色の部分が生じないようにすることができる。また、着色ゴムチップ原料の流動性を高めることができ、ゴムチップの形状が複雑で着色しにくい部位にもポリウレタン樹脂等が侵入し、作製した着色ゴムチップに未着色の部分が生じないようにすることができる。
また、攪拌混合工程は、任意の回数だけ行うことができる。この回数は、用いる着色料の種類及び用途に応じて選択することができ、1回以上(好ましくは2回以上)とすることができる。また、L*a*b*表色系におけるL*軸(明度)が60以上の淡い色又は白色であれば、3回以上が好ましい。更に、2回目以降の攪拌混合工程において、前回の硬化工程を終えた組成物にポリウレタン樹脂及び着色料等を追加投入することができる。
また、ゴムチップ、ポリウレタン樹脂及び着色料等は、攪拌混合工程を行う前に予め加熱して所定温度にしても良い。攪拌混合前に前記所定温度にすることによってポリウレタン樹脂の硬化を早め、短時間で着色を行うことができるからである。また、この所定温度範囲はポリウレタン樹脂の硬化をより短時間にすることができ、且つゴムチップ等が熱劣化をしない範囲であれば任意に選択することでき、例えば35〜70℃(特に好ましくは37〜60℃、更に好ましくは40〜50℃)とすることができる。更に、ポリウレタン樹脂及び着色料、並びに希釈剤を用いるときは、この希釈剤も含め、ゴムチップと攪拌混合する前に予め混合して、ペースト状にしてからゴムチップと攪拌混合してもよい。ペースト状にすることによってゴムチップとの混合性を高めることができ、着色のむらをなくすことができる。また、ポリウレタン樹脂等の流動性を高めることができ、ゴムチップの形状が複雑で着色しにくい部位にもポリウレタン樹脂及び着色料が侵入し、作製した着色ゴムチップに未着色の部分が生じないようにすることができる。また、着色ゴムチップ原料の流動性を高めることができ、ゴムチップの形状が複雑で着色しにくい部位にもポリウレタン樹脂等が侵入し、作製した着色ゴムチップに未着色の部分が生じないようにすることができる。
また、攪拌混合工程は、任意の回数だけ行うことができる。この回数は、用いる着色料の種類及び用途に応じて選択することができ、1回以上(好ましくは2回以上)とすることができる。また、L*a*b*表色系におけるL*軸(明度)が60以上の淡い色又は白色であれば、3回以上が好ましい。更に、2回目以降の攪拌混合工程において、前回の硬化工程を終えた組成物にポリウレタン樹脂及び着色料等を追加投入することができる。
上記「散水工程」は、バインダであるポリウレタン樹脂の未硬化分を散水によって加えた水によって反応促進させる工程である。また、散水によってゴムチップの表面に水の膜が形成されるため、ゴムチップ表面の未硬化分のポリウレタン樹脂の硬化が促進される。
1回の散水工程で散水する水の量は、ゴムチップを100質量部とした場合に、0.1〜1質量部(特に好ましくは0.1〜0.6質量部、更に好ましくは0.2〜0.5質量部)が好ましい。量が少なすぎると散水の効果が望めないし、量が多すぎると多くの水が残留するためである。また、散布する水の温度は特に問わない。例えば、20〜25℃の温度でもよい。また、水を加熱して25℃以上、特に25〜70℃(特に好ましくは30〜60℃、更に好ましくは35〜50℃)の範囲としてもよい。ゴムチップの温度が低下して反応速度が遅くなったり、着色ゴムチップ原料の流動性が減少したりすることを防ぐことができるからである。
更に、散布する水の速度は任意に選択することができるが、例えば、0.5〜1.5リットル/分(特に好ましくは0.6〜1.4リットル/分、更に好ましくは0.7〜1.3リットル/分)が好ましい。
また、散水工程は、攪拌混合工程と同様に、上記所定温度範囲に加熱してもよいし、加熱せずに行ってもよい。このうち、加熱せずに散水工程を行うことが好ましい。加熱せずに散水工程を行うことによって、熱風によって散水した水が吹き飛ばされることなく、散水が容易となり、攪拌容器内を、散水した水が蒸発して発生した水蒸気で満たすことができ、着色ゴムチップを蒸らすことが容易となるためである。
1回の散水工程で散水する水の量は、ゴムチップを100質量部とした場合に、0.1〜1質量部(特に好ましくは0.1〜0.6質量部、更に好ましくは0.2〜0.5質量部)が好ましい。量が少なすぎると散水の効果が望めないし、量が多すぎると多くの水が残留するためである。また、散布する水の温度は特に問わない。例えば、20〜25℃の温度でもよい。また、水を加熱して25℃以上、特に25〜70℃(特に好ましくは30〜60℃、更に好ましくは35〜50℃)の範囲としてもよい。ゴムチップの温度が低下して反応速度が遅くなったり、着色ゴムチップ原料の流動性が減少したりすることを防ぐことができるからである。
更に、散布する水の速度は任意に選択することができるが、例えば、0.5〜1.5リットル/分(特に好ましくは0.6〜1.4リットル/分、更に好ましくは0.7〜1.3リットル/分)が好ましい。
また、散水工程は、攪拌混合工程と同様に、上記所定温度範囲に加熱してもよいし、加熱せずに行ってもよい。このうち、加熱せずに散水工程を行うことが好ましい。加熱せずに散水工程を行うことによって、熱風によって散水した水が吹き飛ばされることなく、散水が容易となり、攪拌容器内を、散水した水が蒸発して発生した水蒸気で満たすことができ、着色ゴムチップを蒸らすことが容易となるためである。
上記「硬化工程」は、バインダであるポリウレタン樹脂の未硬化分を散水によって加えた水によって硬化完了させる工程である。硬化工程において攪拌する時間は任意に設定することができ、通常ポリウレタン樹脂の未硬化分が確実に硬化完了し、静止状態でも凝集しない時間とすることができる。この例として0.5〜15分(好ましくは、1〜10分、更に好ましくは1〜7分)を挙げることができる。
また、硬化工程は、攪拌混合工程及び散水工程と同様に、上記所定温度範囲になるように加熱してもよいし、加熱せずに行ってもよい。このうち、加熱せずに硬化工程を行うことが好ましい。加熱せずに硬化工程を行うことによって、散水工程で、散水した水が蒸発して発生した水蒸気が、熱風によって吹き飛ばされて攪拌容器の系外に排出されることもなく、攪拌容器内を水蒸気で満たすことができ、着色ゴムチップを蒸らすことが容易となるためである。
また、硬化工程は、攪拌混合工程及び散水工程と同様に、上記所定温度範囲になるように加熱してもよいし、加熱せずに行ってもよい。このうち、加熱せずに硬化工程を行うことが好ましい。加熱せずに硬化工程を行うことによって、散水工程で、散水した水が蒸発して発生した水蒸気が、熱風によって吹き飛ばされて攪拌容器の系外に排出されることもなく、攪拌容器内を水蒸気で満たすことができ、着色ゴムチップを蒸らすことが容易となるためである。
攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程は、この順で1以上の任意の回数だけ繰り返すことができる。例えば、L*a*b*表色系におけるL*軸が60未満(特に55未満、更に50未満)の色合い(例えば、赤色、茶色、黄土色、緑色、青色、紫色、灰色及び黒色を例示できる。)の場合は、1〜2回各工程を繰り返すことによって必要な色彩の着色ゴムチップを得ることができるし、L*軸が60以上(特に65以上、更に70以上)の薄い色合い(例えば、ピンク色、ベージュ色、薄緑色、薄青色、薄紫色、薄灰色を例示できる。)の場合は3回以上各工程を繰り返すことによって地色が見えない良好な着色ゴムチップを得ることができる。
更に、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を複数回行うときは、着色ゴムチップ原料が前回の攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を経て得られた混合物を、そのまま次回の攪拌混合工程等で処理する。この、2回目以降の攪拌混合工程においては、前回の硬化工程を終えた組成物に、ゴムチップを新たに加えず、通常、ポリウレタン樹脂、着色料及び必要に応じて希釈剤のみを更に加えて攪拌混合を行う。ポリウレタン樹脂及び着色料等を複数回に分けて加えることによって、着色の仕上がりに優れ、ポリウレタン樹脂の皮膜の耐久性に優れた着色ゴムチップを得ることができる。
尚、着色ゴムチップ原料の攪拌は、着色ゴムチップを作製するまで継続してもよいし、硬化工程の前等に攪拌を停止する期間を設けても良い。攪拌によりゴムチップの角等の着色した皮膜が剥がれやすい部位から、皮膜が剥がれることを抑制することができる。尚、停止期間中に攪拌を停止した状態の着色ゴムチップ原料の着色状況等を調べてもよい。
更に、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を複数回行うときは、着色ゴムチップ原料が前回の攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を経て得られた混合物を、そのまま次回の攪拌混合工程等で処理する。この、2回目以降の攪拌混合工程においては、前回の硬化工程を終えた組成物に、ゴムチップを新たに加えず、通常、ポリウレタン樹脂、着色料及び必要に応じて希釈剤のみを更に加えて攪拌混合を行う。ポリウレタン樹脂及び着色料等を複数回に分けて加えることによって、着色の仕上がりに優れ、ポリウレタン樹脂の皮膜の耐久性に優れた着色ゴムチップを得ることができる。
尚、着色ゴムチップ原料の攪拌は、着色ゴムチップを作製するまで継続してもよいし、硬化工程の前等に攪拌を停止する期間を設けても良い。攪拌によりゴムチップの角等の着色した皮膜が剥がれやすい部位から、皮膜が剥がれることを抑制することができる。尚、停止期間中に攪拌を停止した状態の着色ゴムチップ原料の着色状況等を調べてもよい。
本製造方法に用いる上記「攪拌容器」は、任意に選択することができるが、例えば、図1〜4に例示するように、蓋2等を設けて攪拌容器1内の気体が滞留できる程度に密閉できることが好ましい。蓋を開放したままの場合は、攪拌容器内部の熱が放散してしまうため、着色ゴムチップ原料の加熱をより多く行う必要があり、余分にコストが必要となるからである。
また、散水時に蒸発した水蒸気を攪拌容器1内に留め、着色ゴムチップ原料を蒸らすことができる。着色ゴムチップ原料を蒸らすことによって、着色ゴムチップに水蒸気が接触する機会を増やし、未硬化ポリウレタン樹脂の硬化を促進することができる。
また、散水時に蒸発した水蒸気を攪拌容器1内に留め、着色ゴムチップ原料を蒸らすことができる。着色ゴムチップ原料を蒸らすことによって、着色ゴムチップに水蒸気が接触する機会を増やし、未硬化ポリウレタン樹脂の硬化を促進することができる。
更に、攪拌容器は、例えば、図4に例示するように、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼11を2以上具備するパン型ミキサが好ましい。腕長を変えたスクレーパ付き攪拌翼11を用いてそれぞれ異なる範囲の着色ゴムチップ原料を攪拌することで、着色ゴムチップ原料をより均一に攪拌することができるからである。また、攪拌翼11の腕長は、各スクレーパが攪拌容器内の異なる範囲を周回する長さであるのが好ましく、例えば、3つの攪拌翼11を備える場合は、各攪拌翼11の腕長の比が1:2〜4(好ましくは2〜3.5):4〜6(好ましくは4.5〜5.5)とすることができ、3つの攪拌翼11の各々の腕長がいずれも異なっていることが好ましい。更に、4つ以上の攪拌翼11を備える場合は、腕長が同じ攪拌翼11があってもよく、すべての攪拌翼11の腕長が異なっていてもよい。
また、攪拌容器1又は蓋2には例えば図1〜4に例示するように、ジェットヒータ等の熱風送風装置3から送風される熱風を攪拌容器1内に送るための取込口21を設けることができる。取込口21の位置は、任意に選択することができるが、例えば、図1〜4に例示するように、蓋2の周縁側に設けるのが好ましい。このような位置は、熱風が攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6に到達し、攪拌されて盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹き掛かるようにすることができ、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。更に、攪拌容器又は蓋に熱風導入管を接続し、その熱風導入管を介して熱風を攪拌容器内に供給することができる。
また、例えば、図1〜4に例示するように、取込口21の周縁上部に傾斜した誘導板22を設けてもよい。誘導板22を設けることによって、熱風送風装置3から送風される熱風を、攪拌されて盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹き掛かるようにすることができ、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。
また、攪拌容器1又は蓋2には例えば図1〜4に例示するように、ジェットヒータ等の熱風送風装置3から送風される熱風を攪拌容器1内に送るための取込口21を設けることができる。取込口21の位置は、任意に選択することができるが、例えば、図1〜4に例示するように、蓋2の周縁側に設けるのが好ましい。このような位置は、熱風が攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6に到達し、攪拌されて盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹き掛かるようにすることができ、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。更に、攪拌容器又は蓋に熱風導入管を接続し、その熱風導入管を介して熱風を攪拌容器内に供給することができる。
また、例えば、図1〜4に例示するように、取込口21の周縁上部に傾斜した誘導板22を設けてもよい。誘導板22を設けることによって、熱風送風装置3から送風される熱風を、攪拌されて盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹き掛かるようにすることができ、多くの着色ゴムチップ原料を加熱することができるからである。
更に、散水工程で散水する水は、任意の手段を用いて攪拌容器内の着色ゴムチップ原料に散水することができる。また、散水する範囲も特に限定されず、着色ゴムチップ原料の表面全面に対して散水してもよいし、攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6に向けて散水しても良い。更に、例えば、図5に示すように、熱風の取込口21を散水工程で必要な水を供給するための導入口として用いることもできる。また、攪拌容器又は蓋に水導入管を接続し、その水導入管を介して散水に必要な水を攪拌容器内に供給することもできる。また、水は水滴状又は霧状等にして供給してもよく、例えば、図5に示すように、噴霧器(図5では先端部のノズル4のみを図示する。)等を用いて散水してもよい。更に、攪拌容器又は蓋に水導入管を接続して散水するときも、水滴状又は霧状等の水を供給してもよい。このようにすれば、着色ゴムチップ原料の表面のうちの多くの部分により均等に散水することができる。
本発明の着色ゴムチップ製板状体は、本発明の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製される。この着色ゴムチップ製板状体としては、公園等の整地された地表等に直接形成された舗装路等、及び予め所定寸法に型成形され、敷設されて舗装路等となる板状体などが挙げられる。これらの板状体は、本発明の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製されるため、使用した顔料の色と同じ色合いに着色し、むらや地肌の露出がなく、且つ耐摩耗性等の優れた物性を有し、美麗な外観の舗装路及び舗装用板状体等とすることができる。
1.着色ゴムチップの製造方法
以下、図1〜5を用いて実施例により本発明の着色ゴムチップの製造方法を具体的に説明する。
実施例1(実験例1〜8)
実施例1の着色ゴムチップは、以下に示す投入工程、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を順次行って得た。
(1)投入工程
図1に示すように、容量400リットルのパン型ミキサの攪拌容器1に、所定量300kgのゴムチップを投入し、攪拌を行った。投入したゴムチップは廃PCタイヤの破砕物であり、粒子径が3〜7mmのチップ状のものを選別して用いた。また、攪拌容器の3つのスクレーパ付き攪拌翼11は、図4に示すように、攪拌容器の径方向の腕長がそれぞれ異なっており、それぞれの腕長の比が1:3:5である。また、各スクレーパの長さは攪拌容器の半径の約3分の1の長さであり、攪拌容器の内周側、中間部及び外周側を周方向に攪拌することができる。
以下、図1〜5を用いて実施例により本発明の着色ゴムチップの製造方法を具体的に説明する。
実施例1(実験例1〜8)
実施例1の着色ゴムチップは、以下に示す投入工程、攪拌混合工程、散水工程及び硬化工程を順次行って得た。
(1)投入工程
図1に示すように、容量400リットルのパン型ミキサの攪拌容器1に、所定量300kgのゴムチップを投入し、攪拌を行った。投入したゴムチップは廃PCタイヤの破砕物であり、粒子径が3〜7mmのチップ状のものを選別して用いた。また、攪拌容器の3つのスクレーパ付き攪拌翼11は、図4に示すように、攪拌容器の径方向の腕長がそれぞれ異なっており、それぞれの腕長の比が1:3:5である。また、各スクレーパの長さは攪拌容器の半径の約3分の1の長さであり、攪拌容器の内周側、中間部及び外周側を周方向に攪拌することができる。
(2)攪拌混合工程
[a]攪拌容器に、着色料である顔料、ポリウレタン樹脂及び希釈剤を投入した後、攪拌を開始した。また、顔料、ポリウレタン樹脂及び希釈剤は予め攪拌混合し、流動性の高いペースト状にしてから投入した。
更に、ポリウレタン樹脂は湿気硬化型1液性ポリウレタン樹脂を用いた。また、希釈剤はウレタンシンナーであり、ゴムチップ100質量部に対して1質量部用いた。使用した顔料の種類及び量、ポリウレタン樹脂の量、並びに希釈剤の量を表1に示す。尚、顔料及びポリウレタン樹脂はゴムチップ100重量部に対する配合量であり、希釈剤はポリウレタン樹脂100質量部に対する配合量である。また、各顔料は森下弁柄工業社製である。
[a]攪拌容器に、着色料である顔料、ポリウレタン樹脂及び希釈剤を投入した後、攪拌を開始した。また、顔料、ポリウレタン樹脂及び希釈剤は予め攪拌混合し、流動性の高いペースト状にしてから投入した。
更に、ポリウレタン樹脂は湿気硬化型1液性ポリウレタン樹脂を用いた。また、希釈剤はウレタンシンナーであり、ゴムチップ100質量部に対して1質量部用いた。使用した顔料の種類及び量、ポリウレタン樹脂の量、並びに希釈剤の量を表1に示す。尚、顔料及びポリウレタン樹脂はゴムチップ100重量部に対する配合量であり、希釈剤はポリウレタン樹脂100質量部に対する配合量である。また、各顔料は森下弁柄工業社製である。
[b]次いで、攪拌容器に蓋をかぶせ、ジェットヒータによる加熱を開始した。このとき、図2〜4に示す攪拌容器1内の着色ゴムチップ原料5の表層部分(深さ約10mm)の温度が35〜55℃の範囲内に保たれるように調節し、攪拌を約15分間行った。また、温度は温度計を着色ゴムチップ原料の表層部分に挿入することで測定した。更に、ジェットヒータから送風される熱風が、攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6近辺に位置する盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹き付けられるようにした。
このとき、ゴムチップの表面にポリウレタン樹脂によるゲル状皮膜が形成される。また、ゲル化が始まると各ゴムチップが互いに付着し合って凝集するが、攪拌末期には凝集が解け、ばらけた状態で攪拌される。
このとき、ゴムチップの表面にポリウレタン樹脂によるゲル状皮膜が形成される。また、ゲル化が始まると各ゴムチップが互いに付着し合って凝集するが、攪拌末期には凝集が解け、ばらけた状態で攪拌される。
(3)散水工程
上記(2)攪拌混合工程直後のゴムチップは、着色料を含むポリウレタン樹脂のゲル状皮膜が表面に形成されているが、ポリウレタン樹脂の硬化がまだ完了しておらず、互いに凝集し、硬化して塊になりやすい。このため、以下の散水工程を行った。
本散水工程では、[a]始めにジェットヒータによる加熱を停止した。また、攪拌は上記(2)攪拌混合工程から継続して続けた。
[b]次いで、図5に示すように攪拌容器1内の着色ゴムチップ原料に、噴霧器のノズル4から約1分間で約25℃の水を取込口21を経て噴霧した。噴霧した水の量は、ゴムチップ100質量部に対して0.03質量部とした。噴霧する水は、攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6近辺に位置する盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹きかかるようにした。
上記(2)攪拌混合工程の後に散水を行うことによって、着色ゴムチップの表層に水の膜が形成され、ポリウレタン樹脂のゲル状皮膜の硬化が促進される。
上記(2)攪拌混合工程直後のゴムチップは、着色料を含むポリウレタン樹脂のゲル状皮膜が表面に形成されているが、ポリウレタン樹脂の硬化がまだ完了しておらず、互いに凝集し、硬化して塊になりやすい。このため、以下の散水工程を行った。
本散水工程では、[a]始めにジェットヒータによる加熱を停止した。また、攪拌は上記(2)攪拌混合工程から継続して続けた。
[b]次いで、図5に示すように攪拌容器1内の着色ゴムチップ原料に、噴霧器のノズル4から約1分間で約25℃の水を取込口21を経て噴霧した。噴霧した水の量は、ゴムチップ100質量部に対して0.03質量部とした。噴霧する水は、攪拌容器1の中心軸と周縁との中間部6近辺に位置する盛り上がった着色ゴムチップ原料に吹きかかるようにした。
上記(2)攪拌混合工程の後に散水を行うことによって、着色ゴムチップの表層に水の膜が形成され、ポリウレタン樹脂のゲル状皮膜の硬化が促進される。
(4)硬化工程
硬化工程は、上記(3)散水工程で散水した水によりポリウレタン樹脂の硬化を完了させる工程である。硬化工程は、ジェットヒータによる加熱を行うことなく約3分間攪拌をした後、攪拌を停止して終了した。
硬化工程終了後、着色ゴムチップをつまんだがべたつきがなく、各ゴムチップ同士が付着して凝集することがなかった。また、複数の着色ゴムチップが互いに硬化しあって形成された塊は一つもなく、ばらけていた。
このことから、散水によってポリウレタン樹脂の硬化反応が促進されて強固な皮膜が形成され、未硬化分がなくなっており、それにより各々の着色ゴムチップが互いに付着しておらず、ばらけていることが分かる。
硬化工程は、上記(3)散水工程で散水した水によりポリウレタン樹脂の硬化を完了させる工程である。硬化工程は、ジェットヒータによる加熱を行うことなく約3分間攪拌をした後、攪拌を停止して終了した。
硬化工程終了後、着色ゴムチップをつまんだがべたつきがなく、各ゴムチップ同士が付着して凝集することがなかった。また、複数の着色ゴムチップが互いに硬化しあって形成された塊は一つもなく、ばらけていた。
このことから、散水によってポリウレタン樹脂の硬化反応が促進されて強固な皮膜が形成され、未硬化分がなくなっており、それにより各々の着色ゴムチップが互いに付着しておらず、ばらけていることが分かる。
上記(2)攪拌混合工程、上記(3)散水工程及び上記(4)硬化工程は、着色に用いた顔料に応じて、表1に示す工程繰返数だけ繰り返して行った。また、2回目以降の攪拌混合工程では、1回目の上記(2)攪拌混合工程と同量の顔料、ポリウレタン樹脂及び希釈剤を追加してから攪拌した。
(5)梱包工程
最後の上記(4)硬化工程を終了後、攪拌容器1から着色ゴムチップを梱包容器内に移し、梱包を行った。
最後の上記(4)硬化工程を終了後、攪拌容器1から着色ゴムチップを梱包容器内に移し、梱包を行った。
2.製品評価
本着色ゴムチップの製造方法によって着色した実施例1の着色ゴムチップの着色状態を確認した。
表1に示す各顔料を用いて着色された本実施例の着色ゴムチップを、使用した顔料と近似した色彩となっているか目視で確認したところ、顔料の色と同じ色合いに着色し、5重量部以下のポリウレタン樹脂でもむらや地肌の露出がみられることがなかった。また、白色、黄色及びベージュ等の薄い色合いにおいても、攪拌混合工程等を3回繰り返すことによって、目視の範囲において使用した顔料と同じ色合いの着色ゴムチップを得ることができた。
更に、本実施例の1回目の上記(4)硬化工程を終了した後の着色ゴムチップ原料では、一部のゴムチップの孔に未着色の部分がみられたが、最後の回の硬化工程を終了した後の着色ゴムチップでは、孔等においても未着色の部分がみられなかった。
また、1回目の上記(2)攪拌混合工程の終了直後に、着色ゴムチップ原料を攪拌容器から取り出したところ、ややべたつきがみられ、しばらく放置するとゴムチップが互いに付着して塊となる傾向がみられた。
本着色ゴムチップの製造方法によって着色した実施例1の着色ゴムチップの着色状態を確認した。
表1に示す各顔料を用いて着色された本実施例の着色ゴムチップを、使用した顔料と近似した色彩となっているか目視で確認したところ、顔料の色と同じ色合いに着色し、5重量部以下のポリウレタン樹脂でもむらや地肌の露出がみられることがなかった。また、白色、黄色及びベージュ等の薄い色合いにおいても、攪拌混合工程等を3回繰り返すことによって、目視の範囲において使用した顔料と同じ色合いの着色ゴムチップを得ることができた。
更に、本実施例の1回目の上記(4)硬化工程を終了した後の着色ゴムチップ原料では、一部のゴムチップの孔に未着色の部分がみられたが、最後の回の硬化工程を終了した後の着色ゴムチップでは、孔等においても未着色の部分がみられなかった。
また、1回目の上記(2)攪拌混合工程の終了直後に、着色ゴムチップ原料を攪拌容器から取り出したところ、ややべたつきがみられ、しばらく放置するとゴムチップが互いに付着して塊となる傾向がみられた。
3.施工性評価
作製した本実施例の着色ゴムチップを用いて舗装施工した。
始めに、本実施例で作製した着色ゴムチップと、湿気硬化型1液性ウレタン樹脂からなるバインダとを、パン型ミキサに入れて攪拌した後、こてを用いて一般舗装材上に10mmの厚さに舗装した。また、比較例として粒径が約3mmのEPDMゴムチップを前記方法で攪拌及び舗装した。
その結果、攪拌時において、本実施例の着色ゴムチップは、ポリウレタン樹脂皮膜を備えているため、比較例と比べてバインダとのなじみが良く、短時間で舗装可能な状態となった。また、本実施例の着色ゴムチップは、攪拌容器の内壁面に着色ゴムチップが付着しにくく、作業性が良かった。更に、本実施例の着色ゴムチップは、こてで施工する場合の滑り性も良く、短時間で、より平滑な仕上がりを得ることができた。
作製した本実施例の着色ゴムチップを用いて舗装施工した。
始めに、本実施例で作製した着色ゴムチップと、湿気硬化型1液性ウレタン樹脂からなるバインダとを、パン型ミキサに入れて攪拌した後、こてを用いて一般舗装材上に10mmの厚さに舗装した。また、比較例として粒径が約3mmのEPDMゴムチップを前記方法で攪拌及び舗装した。
その結果、攪拌時において、本実施例の着色ゴムチップは、ポリウレタン樹脂皮膜を備えているため、比較例と比べてバインダとのなじみが良く、短時間で舗装可能な状態となった。また、本実施例の着色ゴムチップは、攪拌容器の内壁面に着色ゴムチップが付着しにくく、作業性が良かった。更に、本実施例の着色ゴムチップは、こてで施工する場合の滑り性も良く、短時間で、より平滑な仕上がりを得ることができた。
実施例2(実験例9〜21)
[1]着色ゴムチップの製造
ポリウレタン樹脂、希釈剤及び顔料の各々の配合量を、それぞれ表2のようにし、攪拌混合工程、散水工程及び(4)硬化工程を各々2回又は3回繰り返し、実施例1と同様にして実験例9〜21の着色ゴムチップを製造した。
[1]着色ゴムチップの製造
ポリウレタン樹脂、希釈剤及び顔料の各々の配合量を、それぞれ表2のようにし、攪拌混合工程、散水工程及び(4)硬化工程を各々2回又は3回繰り返し、実施例1と同様にして実験例9〜21の着色ゴムチップを製造した。
上記のようにして製造した実験例9〜21の着色ゴムチップを、実施例1の場合と同様にして製品評価したところ、使用した顔料の色と同じ色合いに着色し、むらや地肌の露出がみられることがなかった。また、実験例19〜21のように、黄色、白色及びベージュ等の薄い色合いにおいても、攪拌混合工程等を3回繰り返すことによって、目視の範囲において使用した顔料と同じ色合いの着色ゴムチップを得ることができた。
1;攪拌容器、2;蓋、21;取込口、22;誘導板、3;熱風送風装置、4;噴霧器のノズル。
Claims (23)
- ゴムチップ、湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び着色料を含有する着色ゴムチップ原料を所定温度範囲内で攪拌混合し、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を硬化開始させてゲル化させる攪拌混合工程と、
該着色ゴムチップ原料を攪拌しつつ該ゴムチップ100質量部に対して0.1〜1重量部の水を吹き付ける散水工程と、
該着色ゴムチップ原料を攪拌して該湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化を完了させる硬化工程と、を備え、
該攪拌混合工程は、攪拌混合中の該着色ゴムチップ原料に熱風を吹き付けて加熱し、
該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該着色ゴムチップ原料に対してこの順で少なくとも1回行うことを特徴とする着色ゴムチップの製造方法。 - 上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされる請求項1に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、
上記熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられる請求項2に記載の着色ゴムチップの製造方法。 - 上記散水工程及び上記硬化工程は、上記熱風の吹き付けを停止して行われる請求項2又は3に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する請求項2又は3に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である請求項5に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない請求項2、3、5又は6に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有する請求項4に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記希釈剤は、上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部である請求項8に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記着色ゴムチップ原料は無機粉体を含まず、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、該無機粉体を加えることがない請求項4、8又は9に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記所定温度範囲は35〜70℃である請求項10に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記着色ゴムチップ原料は上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まない請求項2乃至11のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で2回以上行い、2回目以降の該攪拌混合工程は、前回の該硬化工程を終えた組成物に上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料を更に加えて攪拌混合する請求項2乃至12のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である請求項13に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、
上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂及び上記着色料は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている請求項2乃至14のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。 - 上記ゴムチップは、上記攪拌混合工程の前に加熱されており、
上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂、上記着色料及び上記希釈剤は、該攪拌混合工程の前に加熱及び攪拌されてペースト状となっている請求項2乃至14のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。 - 上記所定温度範囲は35〜70℃である請求項2乃至9のいずれか一項又は請求項12乃至16のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う請求項2乃至17のいずれか一項に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記着色料は、白色、赤色、茶色、黄色、緑色、青色、紫色及び灰色である請求項18に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程は、蓋を具備する攪拌容器内で行われ、少なくとも該攪拌混合工程では、該攪拌容器内は上記熱風によって満たされ、該攪拌容器は、それぞれ腕長が異なるスクレーパ付き攪拌翼を2以上具備するパン型ミキサを構成する攪拌容器であり、
該熱風は、攪拌されている上記着色ゴムチップ原料の表面のうちの該攪拌容器の中心軸と周縁との中間部に位置する着色ゴムチップ原料に向けて吹き付けられ、
該散水工程及び該硬化工程は、該熱風の吹き付けを停止して行われ、
上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、1〜9質量部であり、且つ上記着色ゴムチップ原料は更に希釈剤を含有し、該希釈剤は、該湿気硬化型ポリウレタン樹脂を100質量部とした場合に、25〜80質量部であり、
該着色ゴムチップ原料は無機粉体及び上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂の硬化促進触媒を含まず、該攪拌混合工程、該散水工程及び該硬化工程は、該無機粉体を加えることがなく、
上記所定温度範囲は35〜70℃である請求項1に記載の着色ゴムチップの製造方法。 - 上記着色料は、L*a*b*表色系においてL*軸が60以上の顔料であり、上記攪拌混合工程、上記散水工程及び上記硬化工程はこの順で3回以上行う請求項20に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 上記湿気硬化型ポリウレタン樹脂は、上記ゴムチップを100質量部とした場合に、5〜9質量部である請求項21に記載の着色ゴムチップの製造方法。
- 請求項1乃至22のいずれか一項に記載の方法により製造された着色ゴムチップを用いて作製されたことを特徴とする着色ゴムチップ製板状体。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-02-23 JP JP2007044524A patent/JP2007262390A/ja active Pending
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