JP2007261860A - ガラス粉末およびその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粒且つ球状化した複数の元素を含むガラス粉末およびその製法を提供する
【解決手段】Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液を調製する工程と、前記アルコール溶液にアンモニア水を添加して反応溶液を調製して、該反応溶液中に前記SiおよびBを含むガラス粉末を調製する工程と、該反応溶液を遠心分離してガラス粉末を分離する工程と、遠心分離された前記ガラス粉末を乾燥する工程と経て得られ、SiおよびBの酸化物からなり、粒度分布における累積個数50%における粒径D50が30nm以上200nm以下であり、最長径をL、最短径をSとしたときに、L/Sが1以上1.5以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス粉末およびその製法に関し、特に、積層セラミックコンデンサ等の電子部品を構成する磁器に添加される微粒のガラス粉末とその製法に関する。
近年、積層セラミックコンデンサなど電子部品の小型化に伴い、それを構成する各種磁器を形成するためのセラミック粉末の微粒化が図られている。また、このセラミック粉末とともに磁器に対し焼結助剤として用いられるガラス粉末もまた微粒化が図られている。
この場合、例えば、積層セラミックコンデンサ用として用いられるガラス粉末は、SiO、酸化ホウ素、アルカリ土類元素の酸化物およびアルカリ金属の酸化物などの金属酸化物または炭酸塩を予め設定された組成比に秤量して混合し、その混合物を、一旦高温にて溶融した後、その溶融液を急冷してガラス片を形成し粉砕して作製されている(溶融粉砕法)。しかしながら、このような製法によって作製されたガラス粉末は粒径の微粒化に限界があり、また粉砕後のガラス粉末の形状が複雑なものであり、球状化したガラス粉末は形成されず、さらには、粉砕工程における粉砕機からのコンタミネーションの問題もある。
一方、ガラス粉末を作製する方法として、下記の非特許文献1によれば、上述のような溶融粉砕法とは別に、Siを含むアルコキシ化合物を用いてゾルゲル法によって微粒のSiO粉末を作製する方法が開示されている。
また、特許文献1には、Si、Al、BおよびMgの各アルコキシ化合物を混合して、これもゾルゲル法によって得られる、上記4元素の複合酸化物からなるガラス粉末について開示されている。
ワーナー ストーバー(Werner Stober) ,アーサー フィンク(Arthur Fink)、エルンスト ボーン(Ernst Born)著 ジャーナルオブコロイドアンドインターフェイスサイエンス(Journal of colloid and Interface Science) 1968年 第26巻、p62−69 特開昭64−28249号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている、全ての構成元素にアルコキシ化合物を用いる方法では、これら各構成元素を含むアルコキシ化合物を混合し、水やアルコールなどを添加して加水分解を行った場合、アルコキシ化合物がゲル状物に変化するために、この状態では複数の元素を含み微粒の球状化したガラス粉末が得られないという問題があった。
従って本発明は、微粒且つ球状化した複数の元素を含むガラス粉末およびその製法を提供することを目的とする。
本発明のガラス粉末は、(1)SiおよびBの酸化物からなり、粒度分布における累積個数50%における粒径D50が30nm以上200nm以下であり、最長径をL、最短径をSとしたときに、L/Sが1以上1.5以下であることを特徴とする。
上記ガラス粉末では、(2)前記粒度分布における累積個数10%における粒径をD10、前記粒度分布における累積個数90%における粒径をD90としたときに、D10/D50が0.3以上、D90/D50が1.7以下であること、(3)前記Siが酸化物換算で70〜95モル%、前記Bが酸化物換算で5〜30モル%であることが望ましい。
また本発明のガラス粉末の製法は、(4)Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液を調製する工程と、前記アルコール溶液にアンモニア水を添加して反応溶液を調製して、該反応溶液中に前記SiおよびBを含むガラス粉末を調製する工程と、該反応溶液を遠心分離してガラス粉末を分離する工程と、遠心分離された前記ガラス粉末を乾燥する工程とを具備することを特徴とする。
上記ガラス粉末の製法では、(5)前記Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液として、Siを酸化物換算で70〜95モル%、Bを酸化物換算で5〜30モル%含有するものを用いることが望ましい。ここで、D50がほぼ平均粒径に相当する値である。
本発明のガラス粉末は、SiおよびBの酸化物からなり、粒径D50が30nm以上200nm以下である新規なガラス粉末であり、また、最長径をL、最短径をSとしたときに、L/Sが1.5以下であり、D50が小さいことから球状体に近いガラス粉末である。しかも、本発明のガラス粉末は微粒であっても粒度分布が狭く、またSiに対してBを30モル%まで含有できるため、組成の面で融点や反応性的に汎用性のあるガラス粉末であり、種々のセラミック粉末の焼結助剤として適用できる。
また、本発明のガラス粉末の製法は、Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液にアンモニア水を添加して得られた反応溶液を遠心分離して固形化したガラス粉末を回収するものである。本発明のガラス粉末の製法はこのように溶融して粉砕する工程を用いないために粉砕による形状の複雑さや破砕片のようないびつな形状のものの生成がなく、ほぼ球状体のガラス粉末を容易に得ることができる。また、仮焼などの高温での加熱を行わない製法であるために粒成長を抑制でき微粒化を図ることができる。
また、上述した本発明のガラス粉末の製法は、SiおよびBを全てアルコキシ化合物から得られる従来の製法に比較してアルコキシ化合物の前駆体の割合が少ないためにゲル化物になりにくく、また核生成するガラス成分が凝集しにくいことから容易に球状体を得ることができる。そして、ゲル化物となりにくい上でも粒成長を抑制できる。
図1(a)は本発明のガラス粉末の外観を示す電子顕微鏡写真であり、(b)は溶融、粉砕によって得られているガラス粉末の外観を示す電子顕微鏡写真である。(a)のガラス粉末は後述の実施例における試料No.4であり、(b)は試料No.12である。
本発明のガラス粉末は、SiおよびBの複数の元素の酸化物からなることを特徴とするものであり、従来、球状化した形態のガラス粉末はSiOの単一の元素の酸化物しか得られていなかったものに対して、複数の元素を含ませることができ球状化した形状を有するものである。このことは図1(b)の従来のガラス粉末と比較しても明らかである。
そして、本発明のガラス粉末は、その粒度分布における累積個数50%の粒径D50が30nm以上200nm以下であることを特徴とするものであり、特に、50nm以上100nm以下がより好ましい。ガラス粉末の粒径D50が30nm以上であると、ガラス粉末として凝集しにくいことから、セラミック粉末との混合において分散性を高められるという利点がある。一方、ガラス粉末の粒径D50が30nmより小さいと、ガラス粉末自体凝集しやすくなり、セラミック粉末との混合において分散性が低下する恐れがある。
ガラス粉末の粒径D50が200nm以下であると、例えば、積層セラミックコンデンサ等に用いられるサブミクロンの誘電体粉末のようなセラミック粉末と同等かそれ以下の粒径であるために、このようなセラミック粉末との混合においてもセラミック粉末の粒界に容易に納まるように分散でき、セラミック粉末間においてより均質な粒界相を形成できるという利点がある。一方、ガラス粉末の粒径D50が200nmより大きいと、セラミック粉末との混合においてセラミック粉末の粒径と同等かもしくはそれ以上の粗大粒も存在する可能性がでてくることから、セラミック粉末間において粒界相が不均質になる恐れがある。
さらに本発明のガラス粉末は、図1に示す写真からわかるようにほぼ球状体である。そして、この球状体の形状を有するガラス粉末については最長径をL、最短径をSとしたときに、L/Sが1以上1.5以下であることを特徴とする。L/Sが1.5以下であるものはアスペクト比が小さいものや形状の複雑さや破砕片のようないびつな形状のものがないものである。L/Sが1.5より大きいものはL/S比が大きく、均一な分散が困難となる。例えば、L/Sが1.5より大きいと、同程度の粒径を有する誘電体粉末と混合する場合に分散性が低下し、凝集すると誘電体磁器においてガラスの粗大粒子が形成されやすくなり絶縁性が低下する。なお、L/S=1は真球体である。なお、ガラス粉末の最長径Lおよび最短径をSはガラス粉末の電子顕微鏡写真においてガラス粉末の最長と最短の長さを測定して求める。
図2は、本発明の好適なガラス粉末の粒度分布を示すグラフである。図2には比較として溶融、粉砕によって得られているガラス粉末の粒度分布についても示している。図2のグラフの横軸は粒径、縦軸はある粒径のガラス粉末の累積頻度を示すものである。ここでは個数比率の累積を示している。A線は本発明のガラス粉末の粒度分布曲線であり、B線は溶融粉砕ガラス粉末の粒度分布曲線である。
本発明のガラス粉末は粒度分布における累積個数10%における粒径をD10、粒度分布における累積個数90%における粒径をD90としたときに、D10/D50比が0.3以上、D90/D50比が1.7以下であることが望ましい。図2からわかるように、本発明のガラス粉末は微粒であっても粒度分布が狭いものであり、従来の製法である溶融、粉砕によって得られているガラス粉末に比較して粒度分布がせまいことが明らかである。
また本発明のガラス粉末はBET比表面積Sが10m/g以上20m/g以下であることが望ましい。つまり、BET比表面積Sが上記の範囲にあるようなガラス粉末は形状が球状に近く、その表面が滑らかのような外観を呈しているものである。
また本発明のガラス粉末はSiが酸化物換算で70〜95モル%、Bが酸化物換算で5〜30モル%であることが望ましい。本発明のガラス粉末の構成元素であるSiとBとが上記のように広い組成範囲でガラス質を保つものであれば、組成変化により融点を変化させることや用いるセラミック粉末に応じて反応性を変化させるなど、製造されるセラミックスに対して汎用性の高いものとなる。
つまり、本発明のガラス粉末は上述のように、複数元素の酸化物を含み微粒かつ球状に近いものであり、また粒度分布がせまく、さらには組成制御も可能とし、積層セラミックコンデンサなどの電子部品にとって有用なガラス粉末である。
次に、本発明のガラス粉末の製法について説明する。図3は、本発明のガラス粉末を製造するための工程図である。本発明のガラス粉末の製法は、Siのアルコキシ化合物を含むアルコール溶液とBを含むアルコール溶液とを混合する工程を具備することを特徴とする。ここで用いるSiのアルコキシ化合物はテトラエトキシシラン(TEOS:Si(OC)に代表されるテトラアルコキシシラン化合物を好適に用いることができる。なお、テトラアルコキシシラン化合物は低コストで原料として入手しやすいという利点がある。
また、アルコール溶液となる溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールおよび2−メトキシアルコールのうちいずれか1種がこのましく、この中で、上記テトラエトキシシランの溶解性が高く、無害であるという点でエチルアルコールを用いるのが特に好ましい。
なお、Siのアルコキシ化合物をアルコール溶液への溶解性および形成されるガラス粉末の粒径や粒度分布を上述の範囲にするという理由からSiのアルコキシ化合物の添加量はアルコール溶液に対して0.2〜0.4mol/lであることが好ましい。
次に、本発明のガラス粉末のもう一方の構成成分であるB(ホウ素)の調製方法について説明する。本発明のガラス粉末の製法では、B(ホウ素)源としてBを用いることが重要である。B(ホウ素)源としてBを用いるとSiのアルコキシ化合物と混合した場合に微粒のガラス粉末が得られるという利点がある。
本発明では、Bを上記Siのアルコキシ化合物と溶液系にて反応させるためには、Bもまた何らかの溶媒に溶解させることが必要であるが、本発明では、好適な溶媒として、これもアルコールが好ましいことを見いだした。アルコールの種類は上述のアルコールが好適であり、特に、Siのアルコキシ化合物に用いるアルコール溶媒と同じ種類のアルコールを用いることが好ましい。この場合、本発明の製法では、金属酸化物であるBのアルコールへの溶解性を高めるという点で、Bの粒径が1μm以下特に0.5μm以下のものを用いることが好ましい。
次に、上記のように各々調製したSiを含むアルコール溶液とBを含むアルコール溶液とを混合する。ここで本発明の製法では、上記SiおよびBのアルコール溶液に水を添加する。水は後述する触媒を溶解させるという作用があり、このためSiのアルコキシ化合物と触媒とを溶液中で効果的接触させることができるという利点がある。
アルコールに対する水の割合はアルコール100質量部に対して5〜40質量部が望ましい。アルコールに対する水の割合がアルコール100質量部に対して5〜40質量部であると、Siのアルコキシ化合物をアルコール溶液に溶解させることができるとともに、添加する触媒の溶解性も高まるという利点がある。なお、水はSiのアルコール溶液に後述のBのアルコール溶液を混合し、触媒を添加するときに添加してもよいが、Siのアルコキシ化合物をアルコールに溶解させた直後に添加してもよい。
次に、本発明のガラス粉末の製法では、上記SiおよびBを含むアルコール溶液に触媒としてアンモニア水(NHOH)を添加する。SiおよびBを含むアルコール溶液に触媒としてアンモニア水(NHOH)を添加すると透明であったアルコール溶液が白濁した溶液を形成する。本発明のガラス粉末の製法は、上述したように従来のアルコキシ化合物を用いる製法とは異なりゲル状物を形成せず、また仮焼も行わない製法であるが、ここで、SiおよびBを含むアルコール溶液にアンモニア水を添加することで白濁した反応途中の溶液(反応溶液)に変化させることにより、ゲル状物を介さずまた仮焼も行わなくてもSiとBの酸化物からなるガラス粉末を形成することができる。
この場合、アンモニア水におけるアンモニア量は20〜30%が好ましく、このアンモニア水を0.1〜0.3mol/lの濃度範囲で用いることが望ましい。アンモニア水の濃度は0.1〜0.3mol/lの範囲であると反応溶液からゲル状物の生成を抑制できるという利点がある。
次に、本発明のガラス粉末の製法では、上記反応溶液を遠心分離して白濁した溶液中に形成されたSiとBの酸化物からなる微粒のガラス粉末を沈降させて上澄み液から分離する。次いで、遠心分離した反応溶液の上澄み液を除いた後、アルコールを用いて洗浄した後、得られたガラス粉末に含まれる水分やアルコールを乾燥させる。乾燥温度は上記水およびアルコールを蒸発できる程度であればよく100℃以下で加熱することが好ましい。
まず、Si成分の原料として純度99%のテトラエトキシシラン(TEOS)を用意し、表1に示す割合でエチルアルコール中に溶解させた。一方、B成分の原料として平均粒径が0.5μm、純度99.9%のB粉末を用意し、これも表1に示す割合でエチルアルコール中に溶解させた。次に、TEOSを含むエチルアルコール溶液とBを含むエチルアルコール溶液とを混合し、次いで、表1に示す割合で水およびアンモニア水を添加し混合撹拌を行った。撹拌は12時間行った。この場合、SiおよびBの組成はエチルアルコール中におけるTEOSの濃度およびBの濃度を変えることによって調整した。また、ガラス粉末の粒径はTEOS、Bのエチルアルコール中における濃度およびアンモニア水の添加量を変化させることにより調整した。アンモニア水は25%溶液を用いた。この操作により、TEOSを含むエチルアルコール溶液とBを含むエチルアルコール溶液に水およびアンモニア水を添加した溶液が白濁した反応溶液となりガラス粉末が生成した。得られたガラス粉末の分散液を日立製作所製の遠心分離装置(himac CR21G)を用いて8000rpmの条件で遠心分離を行った。遠心分離したガラス粉末の分散液は上澄みを捨て、エチルコールを用いて洗浄し、再度遠心分離をかけた後、80℃空気中で乾燥させた。なお、アンモニア水を0.06mol/lとして調製したものは反応が進まず反応溶液が白濁したゾルの状態であり、本実施例では平均粒径30nmよりも小さいものは作製できなかった。
得られたガラス粉末は粒径、粒度分布、アスペクト比L/S、比表面積Sおよび透過度を求めた。この場合、ガラス粉末の粒径および粒度分布(個数の割合)は走査型電子顕微鏡を用いて写真に100個以上見える倍率(約3万倍)でガラス粉末を撮影した。その写真内に存在し明確に輪郭のわかるガラス粉末全てを抽出し、写真上で同一方向でのガラス粉末の直径を定規によって測定し、電子顕微鏡写真に現れたスケールから定規での実測値を換算して、ガラス粉末の直径とした。測定したデータに基づいてヒストグラムを作成し、D10、D50、D90を求めた。アスペクト比L/Sは上記の測定において各粉末について最長径および最短径を測定して平均化した。また、ガラス粉末の結晶相についX線回折装置を用いて確認した。また、ガラス粉末の組成は蛍光X線分析装置(XRF)を用いて調べた。
比較例として、SiO粉末およびB粉末をSiO:B=80:20(モル)の割合で調合した混合粉末を白金るつぼに入れて1300℃で溶融した後、粉砕して作製したガラス体50gを1リットルのボールミルに入れて、直径3μmのジルコニアボールを用いて24時間粉砕したガラス粉末(試料No.12)、ならびに、SiとBのアルコキシ化合物(B(OC):Bエトキシド)を用いて調製した従来のガラス粉末(試料No.6)を作製し本発明のガラス粉末と同じ評価を行った。また、TEOSのみを用いて調製した従来のガラス粉末(試料No.7)を作製し本発明のガラス粉末と同じ評価を行った。
Figure 2007261860
Figure 2007261860
表1、2の結果から明らかなように、本発明のガラス粉末は粒径D50が30nm以上200nm以下であり、微粒であっても粒度分布が狭く、アスペクト比が1.5以下であり、球状化した形状を示すガラス粉末である。また、これらのガラス粉末は、X線回折の結果、試料No.11の試料にBの異相が見られたもののガラス状態であることがわかった。また、蛍光X線分析の評価によれば、Siが酸化物換算で70〜95モル%、Bが酸化物換算で5〜30モル%の範囲で異相が無く均一な組成のガラス粉末が形成されていた。
一方、B原料にBではなくBアルコキシドを用いた試料では、反応中にゲル化物が形成されたため遠心分離によるガラス粉末の抽出は行えなかった。なお、溶融粉砕したガラス粉末についてはD50が200nmであってもL/Sが1.9もあり球状化していないものであった。TEOSのみを用いて調製した従来のガラス粉末(試料No.7)を作製したガラス粉末はD50が250nmと大きいものであった。
(a)は本発明のガラス粉末の外観を示す電子顕微鏡写真である。(b)は溶融粉砕して作製されたガラス粉末の電子顕微鏡写真である。 本発明の好適なガラス粉末の粒度分布を示すグラフである。 本発明のガラス粉末を製造するための工程図である。

Claims (5)

  1. SiおよびBの酸化物からなり、粒度分布における累積個数50%における粒径D50が30nm以上200nm以下であり、最長径をL、最短径をSとしたときに、L/Sが1以上1.5以下であることを特徴とするガラス粉末。
  2. 前記粒度分布における累積個数10%における粒径をD10、前記粒度分布における累積個数90%における粒径をD90としたときに、D10/D50が0.3以上、D90/D50が1.7以下である請求項1に記載のガラス粉末。
  3. 前記Siが酸化物換算で70〜95モル%、前記Bが酸化物換算で5〜30モル%である請求項1または2に記載のガラス粉末。
  4. Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液を調製する工程と、前記アルコール溶液にアンモニア水を添加して反応溶液を調製して、該反応溶液中に前記SiおよびBを含むガラス粉末を調製する工程と、該反応溶液を遠心分離してガラス粉末を分離する工程と、遠心分離された前記ガラス粉末を乾燥する工程とを具備することを特徴とするガラス粉末の製法。
  5. 前記Siのアルコキシ化合物およびBを含むアルコール溶液として、Siを酸化物換算で70〜95モル%、Bを酸化物換算で5〜30モル%含有するものを用いる請求項4に記載のガラス粉末の製法。
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