JP2007261840A - 液化炭酸ガス精製装置 - Google Patents

液化炭酸ガス精製装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007261840A
JP2007261840A JP2006086646A JP2006086646A JP2007261840A JP 2007261840 A JP2007261840 A JP 2007261840A JP 2006086646 A JP2006086646 A JP 2006086646A JP 2006086646 A JP2006086646 A JP 2006086646A JP 2007261840 A JP2007261840 A JP 2007261840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
carbon dioxide
hydrogen
liquefied carbon
adsorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006086646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4839114B2 (ja
Inventor
Tadashi Tokuda
忠士 徳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEKIYU COMBINAT KODO TOGO UNEI
Osaka Gas Co Ltd
Research Association of Refinery Integration for Group Operation
Original Assignee
SEKIYU COMBINAT KODO TOGO UNEI
Osaka Gas Co Ltd
Research Association of Refinery Integration for Group Operation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEKIYU COMBINAT KODO TOGO UNEI, Osaka Gas Co Ltd, Research Association of Refinery Integration for Group Operation filed Critical SEKIYU COMBINAT KODO TOGO UNEI
Priority to JP2006086646A priority Critical patent/JP4839114B2/ja
Publication of JP2007261840A publication Critical patent/JP2007261840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4839114B2 publication Critical patent/JP4839114B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/151Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2

Landscapes

  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract


【課題】 オフガスに水素ガスが含まれる場合であってもオフガスを原料炭酸ガスに混合させ、回収効率を向上させることができる液化炭酸ガス精製装置を提供する。
【解決手段】 H−PSA装置31を用いて液化器11から排出されるオフガス中の水素ガスを除去することでオフガス中の炭酸ガスを回収して原料炭酸ガスと混合する。オフガス中の炭酸ガスを回収するためには、H−PSA装置31の吸着槽における吸着時間を、水素の精製を目的とする場合に比べて意図的に長く設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、不純物を含む原料炭酸ガスから液化炭酸ガスを精製する液化炭酸ガス精製装置に関する。
従来から、二酸化炭素は、液化炭酸ガスとしての液体やドライアイスの固体の形で、食品等の低温保存用や低温輸送用、冷却用、溶接用、鋳物工業用、飲料の発泡用、消火剤用などに広く用いられている。二酸化炭素は、炭素(C)を燃焼させれば得られるが、工業的に精製するための原料としては、水素製造プラント、アンモニア(NH)製造プラント、ビール製造プラント、製鉄プラントなどから排出されるオフガスの二酸化炭素が原料となる。
原料の炭酸ガスは、水素、メタン、窒素、酸素、一酸化炭素などの不純物を含んでいるので、これらの不純物を除去することで、高純度の液化炭酸ガスを得ることができる。
炭酸ガスの精製プロセスは、たとえば、原料の炭酸ガスを圧縮機による圧縮と、冷却とによって液化されて液化炭酸ガスとし、乾燥、蒸留などを経て精製する。
このような液化炭酸ガス精製プロセスで排出されるオフガスには、炭酸ガスが含まれるので、オフガスから炭酸ガスを分離し、原料ガスに混合することで炭酸ガスの回収効率を高める試みがなされている。
特許文献1記載の二酸化炭素回収装置は、原料ガスを酸化させ、水素、一酸化炭素や炭化水素などのイナートガスを減少させて炭酸ガスの割合を増大させる。炭酸ガスを精製する蒸留塔からのベントガスに含まれる炭酸ガスを液化した後、プレヒータで加熱して、膜分離器を透過させ、原料炭酸ガスに混合させる。
特開2004−323263号公報
特許文献1記載の二酸化炭素回収装置は、原料ガスを酸化させるので、オフガスに含まれる不純物が酸素、窒素、メタンとなっており、膜分離器によって炭酸ガスとこれらの不純物とを分離可能にしている。
精製プロセスとしては、原料ガスを酸化させないプロセスがあり、そのようなプロセスでは、オフガスに含まれる不純物には水素が多く含まれることとなる。水素を多く含むオフガスから炭酸ガスを膜分離することは困難であるため、原料炭酸ガスに混合させることができず、回収効率を十分に高めることができない。
本発明の目的は、オフガスに水素ガスが含まれる場合であってもオフガスを原料炭酸ガスに混合させ、回収効率を向上させることができる液化炭酸ガス精製装置を提供することである。
本発明は、不純物を含む原料炭酸ガスから液化炭酸ガスを精製する液化炭酸ガス精製装置であって、
液化炭酸ガスの精製によって排出されるオフガスが導入され、オフガスから水素ガスを分離する圧力スウィング吸着装置を有し、
圧力スウィング吸着装置で分離精製した水素ガスを排出するとともに、水素ガスが分離除去されたオフガスを原料炭酸ガスに混合するように構成されたことを特徴とする液化炭酸ガス精製装置である。
また本発明の前記圧力スウィング吸着装置は、炭酸ガスを吸着する吸着槽を有し、
オフガス中の炭酸ガスを吸着させるために前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間を、水素ガスの精製を行う場合に設定すべき時間よりも長く設定したことを特徴とする。
また本発明は、前記オフガスおよび前記パージガスに不純物としてメタンガスを含み、
前記圧力スウィング吸着装置に導入されたオフガスのメタンガス含有量に対する前記パージガスのメタンガス含有量の割合を示すメタンガスの分離効率が、10%以上25%以下となるように、前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間が設定されることを特徴とする。
本発明によれば、圧力スウィング吸着装置が、液化炭酸ガスの精製によって排出されるオフガスから、原料に不純物として含まれていた水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物を精製して分離する。圧力スウィング吸着装置で分離精製された水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物を装置外に排出し、水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物が分離除去されたオフガスを原料炭酸ガスに混合する。
これにより、水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物を含むオフガスが排出されるような精製プロセスを行う場合であっても、水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物が除去されたオフガスを回収し、原料ガスに混合させることができるので、原料の回収効率を向上させることができる。
また本発明によれば、前記圧力スウィング吸着装置において、オフガス中の炭酸ガスを吸着させるために前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間を、水素ガスの精製を行う場合に設定すべき時間よりも長く設定するので、水素ガスおよび炭酸ガス以外の不純物をより多くパージガスとして排出し、回収ガスの炭酸ガス純度を高めることができる。
また本発明によれば、前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間として、前記圧力スウィング吸着装置に導入されたオフガスのメタンガス含有量に対する前記パージガスのメタンガス含有量の割合を示すメタンガスの分離効率が、10%以上25%以下となるような時間を設定する。
これにより、オフガスの流量を必要以上に増加させることなく、高純度の液化炭酸ガスを得ることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である液化炭酸ガス精製装置1の構成を示す概略図である。
原料炭酸ガスは、以下のようにして精製装置により精製される。
まず受入後、原料CO冷却器2で冷却した後、圧縮機3で圧縮される。圧縮された炭酸ガスは、冷水冷却器4で冷却され、脱臭器5および乾燥器6で脱臭と乾燥とを行い、フィルタ7で微量の固体粒子を除去する。熱交換器8およびリボイラ9を経て蒸留塔10に導入された炭酸ガスは、蒸留塔10で蒸留によってその純度を高める。蒸留塔10の頂部に溜る蒸発分に含まれる炭酸ガスは液化器11で液化させ、蒸留塔10に戻す。蒸留塔10の底部に溜る液化炭酸ガスは、液化炭酸ガス中間タンク12に貯留する。貯液されている液化炭酸ガスは、移送ポンプ13で熱交換器8を経て液化炭酸ガス製品タンク14に送り込まれる。液化炭酸ガス製品タンク14からは、出荷ポンプ15を介し、液化炭酸ガスが製品として出荷される。
液化炭酸ガスの一部は、バッファタンク16に貯蔵され、プレス17に送り込まれる。プレス17では、液化炭酸ガスを膨張させながら固化させて成型する。プレス17に供給する液化炭酸ガスは、蒸留塔10で精製しないものを用いる場合もある。プレス17では炭酸ガスの気体も発生するので、冷却器2の前流側に戻して、原料炭酸ガス中に混合回収させる。
蒸留塔10に導入する炭酸ガスは、バルブ18によって流量を制御する。移送ポンプ13から送出される液化炭酸ガスのうち、液化炭酸ガス製品タンク14に送る部分は、バルブ19によって制御する。移送ポンプ13からバッファタンク16やプレス17に送る液化炭酸ガスの流量は、バルブ20によって制御する。プレス17には、間欠的に液化炭酸ガスが噴出され、噴出時にはバッファタンク16に一時的に貯留されている液化炭酸ガスも使用される。バッファタンク16に貯留中の液化炭酸ガスから気化する炭酸ガスは、バルブ22を介して液化炭酸ガス中間タンク12に戻される。プレス17で製造される二酸化炭素の固体は、包装設備23で製品として包装され、保管設備24で保管されて、需要に応じて出荷される。
原料炭酸ガス中に含まれる水分は、乾燥器6で低減される。不純物の一部は脱臭器5で除去される。蒸留塔10は、液化炭酸ガス中に混入する微量の不純物を分離して除去する目的で設置される。蒸留塔10には、分離性能を向上させるために、不規則充填物または規則充填物が充填されている。塔底には、リボイラ9が設けられ、塔底液の一部を蒸発させ、塔内での気液接触効率を向上させている。リボイラ9を設ける代りに、他所で蒸発した高純度炭酸ガスを供給する場合もある。蒸留塔10の頂部には、コンデンサとして蒸発した炭酸ガスを液化する液化器11が設けられる。液化器11は、横型多管式熱交換器や、竪型多管式熱交換器、プレートフィン型熱交換器等を用いるのが一般的である。
液化器11で液化しなかったガスは、オフガスとして精製装置外に排出されるが、オフガス中にも炭酸ガスが含まれているため、この炭酸ガスを回収して原料炭酸ガスに混合させることで回収効率の向上を図る。
オフガスをそのまま原料炭酸ガスに混合させると、原料炭酸ガスの不純物濃度が増加し、最終製品としての液化炭酸ガスの純度が低下してしまうので、オフガスに含まれる不純物を除去する必要がある。表1に、原料炭酸ガスおよびオフガスの組成の一例を示す。
Figure 2007261840
炭酸ガスとそれ以外の不純物とを分離することができれば、オフガスとして排出された炭酸ガスを回収して原料炭酸ガスに混合することができる。
従来のように膜分離器を用いようとすると水素を予め酸化させる必要があるので、水素を酸化させずに分離を行うには、PSA(圧力スウィング吸着)装置を利用することが考えられる。
本精製プロセスに利用可能なPSA装置としては、炭酸ガスを精製するCO−PSA装置か、水素を精製するH−PSA装置が挙げられる。オフガス中の炭酸ガスを回収するという目的からは、CO−PSA装置を利用することが妥当であるが、CO−PSA装置は設置コストおよび運転コストがかかるため、実用性に欠けることになる。
そこで、本件発明者は発想を転換し、炭酸ガスを精製して回収するのではなく、水素を精製分離した残りのガスを回収するという構成、すなわち、設置コストおよび運転コストが低く実用性の高いH−PSA装置を利用する構成に到った。
炭酸ガスは活性炭に吸着されやすく、水素は活性炭に吸着され難いので、この特性差を利用して水素を精製回収するのが一般的なH−PSA装置である。H−PSA装置は、複数の吸着槽を利用し、吸着槽前後に設置するバルブの操作タイミングを制御して各工程(吸着、均圧、昇圧、脱離)の時間を調整することで、吸着槽に吸着され易い炭酸ガスと、吸着され難い水素ガスとを効率的に分離することが可能となる。
−PSA装置を適用する場合、オフガスから水素を精製するのであるが、その精製した水素をパージガスとして排出し、水素が除去され、炭酸ガスを多く含む残部のガスを回収ガスとして原料炭酸ガスに混合する。
−PSA装置では、精製回収する水素の純度を保持するために、吸着過程において不純物が精製ガス側へ混入しないように吸着時間を調整する。たとえば、吸着時間があまり長くなりすぎると、吸着剤が炭酸ガス飽和状態となり、炭酸ガスが精製ガス側へ通り抜けてくるために、水素の純度に悪影響を及ぼすことになる。
本発明では、水素ではなく吸着剤にトラップされる炭酸ガスを回収することを目的とするため、不純物が水素ガスを含むパージガスに混入しても構わない。
ここで考慮する必要があるのは、オフガスに不純物として含まれるメタンガス(CH)である。メタンガスは、炭酸ガスと同様に吸着剤に吸着されるため、トラップされた炭酸ガスを回収する際にメタンガスが回収ガスに混入することになる。したがって、吸着槽における炭酸ガスの吸着時間を、水素の回収を目的とする場合に比べて意図的に長く設定することで、水素ガスおよびメタンガスをより多くパージガスとして排出させる。
吸着槽における炭酸ガスの吸着時間は、メタンガスの分離効率を目安として設定する。具体的には、分離効率が10%以上25%以下となるように炭酸ガスの吸着時間を設定する。なお、メタンガスの分離効率は、次式で表される。
分離効率(%)=パージガスのCH含有量/オフガスのCH含有量×100
詳細については後述するが、メタンガスの分離効率を小さくするとオフガスの流量が増加してしまうので、メタンガスの分離効率とオフガス流量との関係から、適切なオフガス流量を実現するためのメタンガス分離効率を規定し、プロセスの最適化を図っている。
パージガスのCH含有量および回収ガスのCH含有量は、吸着槽における炭酸ガスの吸着時間に依存しており、吸着時間を長くすると、パージガスのCH含有量が増加して回収ガスのCH含有量が減少し、吸着時間を短くすると、パージガスのCH含有量が減少して回収ガスのCH含有量が増加する。なお、水素の回収を目的とする場合は、水素以外のガスが排出されないような比較的短い吸着時間であるので、本発明におけるパージガスのCH含有量がほぼ0、すなわちメタンガスの分離効率が0%となるような吸着時間に設定される。
図2は、メタンガスの分離効率とオフガス流量との関係を示すグラフである。横軸がメタンガスの分離効率を示し、縦軸がオフガスの流量を示している。原料ガスは液化炭酸ガス精製装置1に連続的に導入され、その組成は経時的に変化するので、原料ガスのメタンガス含有量も同様に変化することになる。そこで、メタンガス含有量の変化による影響を見るために、所定時間内でのメタンガス含有量の変化を記録し、その最大値、最小値および所定時間内での平均値の3つの場合について検討した。
曲線101は、原料ガスのメタンガス含有量が0.046vol%(最大値)の場合を示し、曲線102は、原料ガスのメタンガス含有量が0.036vol%(平均値)の場合を示し、曲線103は、原料ガスのメタンガス含有量が0.020vol%(最小値)の場合を示す。
グラフからわかるように、メタンガスの分離効率が低くなるほどオフガスの流量は大きくなっており、メタンガスの分離効率が25%あたりから流量増加がはじまり10%以下では急激に増加している。
分離効率を10%よりも低くすると、製品として得られる液化炭酸ガス純度が許容最低純度である99.995%を下回るので、分離効率としては、10%以上とすることが好ましい。
また、分離効率を高くするとパージガスの量が増加し、水素ガスおよびメタンガスの排出量を増加させることはできるが、炭酸ガスの排出量も増加してしまい、結果的に炭酸ガスの回収量を減少させることとなるので、可能な限り分離効率を低くすることが望ましい。しかしながら分離効率を低くし過ぎると、オフガス流量が増加してH−PSA装置の初期導入コストが増大する。図2に示したグラフから、分離効率が25%を超えるとほとんどオフガス流量に変化がないため、分離効率としては25%以下とすることが好ましい。
以上より、メタンガスの分離効率は、10%以上25%以下とすることが好ましい。この範囲内であれば、オフガスの流量を必要以上に増加させることなく炭酸ガスを効率よく回収することができる。
具体的には、図1に示すように、液化器11から排出されるオフガスをH−PSA装置31に導入し、水素ガスをパージガスとしてフレアスタックに排出し、水素ガスが除かれ炭酸ガスを多く含む回収ガスを、冷却器2の入口側に接続された戻りガス管路32を介して原料炭酸ガスに混合する。
図3,4は、H−PSA装置31の動作概要を示す図である。図5は、H−PSA装置31の運転手順を示すタイムチャートである。なお、図5のタイムチャートにおいて、バルブ40〜54のうち開放しているバルブについては太実線を記載し、閉鎖しているバルブについては、何も記載していない。
本実施形態では、3つの吸着槽(吸着槽A、吸着槽B、吸着槽C)を備えたH−PSA装置31を使用する。吸着槽には、吸着材として活性炭が充填されている。
図5に示すように、運転手順は大きく分けてSTEPA〜STEPCまであり、STEPA〜STEPCが終了した時点で全ての吸着槽A,B,Cによる吸着および脱離が終了する。したがって、STEPA〜STEPCを1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことで連続運転が可能となる。また、STEPAと他のSTEPとは、各動作の対象となる吸着槽が異なるだけで、同じ手順であるので、ここでは、STEPAについて詳細に説明し、他のSTEPについては説明を省略する。
STEPAは、2つのステップ(1)、(2)からなり、各ステップでバルブの開閉を制御することで炭酸ガスの吸着および脱離を行う。
図3に示すように、STEPA(1)において、吸着槽Aは炭酸ガスの吸着、吸着槽B,Cは槽内の均圧化を行う。STEPA(1)では、バルブ40を開放することで、液化器11から排出されたオフガスを吸着槽A内に導入して、炭酸ガスを吸着槽Aの吸着材に吸着させるとともに、バルブ46を開放することで、吸着しない水素ガスを含むオフガス中の不純物をパージガスとして排出する。このとき、吸着槽Aには、メタンガスも吸着することになる。また、バルブ50およびバルブ54を開放することで吸着槽B内の圧力と吸着槽C内の圧力とを均一化する。
図4に示すように、STEPA(2)において、吸着槽Aは吸着および層内の昇圧を行い、吸着槽Bは次のSTEPBで吸着を行うために層内の昇圧を行い、吸着槽Cは吸着した炭酸ガスの脱離を行う。
STEPA(2)では、吸着槽Aは、引き続きバルブ40およびバルブ46を開放して吸着を行う。吸着槽Bは、引き続きバルブ44を閉鎖した状態でバルブ50を開放し、バルブ52を開放することで層内の昇圧を行う。吸着槽Cは、バルブ54を閉鎖し、バルブ45を開放することで、層内に吸着していた炭酸ガスを脱離し、炭酸ガスを含む回収ガスを原料炭酸ガスに混合する。
以上のように、STEPAにおいて、吸着槽Aは炭酸ガスの吸着と、水素ガスおよびメタンガスを含む不純物の排出を行い、吸着槽Bは均圧および昇圧を行い、吸着槽Cは均圧および炭酸ガスの脱離を行う。STEPBでは、吸着槽Bが炭酸ガスの吸着と、水素ガスおよびメタンガスを含む不純物の排出を行い、吸着槽Cが均圧および昇圧を行い、吸着槽Aが均圧および炭酸ガスの脱離を行い、STEPCにおいて、吸着槽Cが炭酸ガスの吸着と、水素ガスおよびメタンガスを含む不純物の排出を行い、吸着槽Aが均圧および昇圧を行い、吸着槽Bが均圧および炭酸ガスの脱離を行う。
1つの吸着槽に注目すると、まず、炭酸ガスの吸着と水素ガスおよびメタンガスを含む不純物の排出とを行い、均圧および炭酸ガスの脱離を行い、均圧および昇圧を行う。
ここで、本発明では、吸着槽における吸着時間を、水素の精製を目的とする場合に比べて意図的に長く設定する。すなわち、吸着槽Aにおいて、STEPAにかかる時間を、水素の精製を目的とする場合に比べて長く設定する。具体的には、メタンガスの分離効率が、10%以上25%以下となるような吸着時間に設定する。
このようにすることで、H−PSA装置を用いてオフガスから水素ガスおよびメタンガスを含む不純物を分離し、炭酸ガスを含む残部のガスを回収ガスとして原料炭酸ガスに混合し、炭酸ガスの回収効率を向上させることができる。
以下では、H−PSA装置を用いた場合の液化炭酸の純度およびオフガスの組成、流量についての検討結果を示す。
検討は、図1に示した液化炭酸ガス精製装置1をモデル化し、化学プロセスシミュレータHYSYS(アスペンテクノロジー社製)を用いて定常シミュレーションを行った。
表2にオフガスの流量および各組成の含有量、表3に回収ガスの流量および各組成の含有量を示す。
−PSA装置におけるメタンの分離効率は、20%に設定した。
Figure 2007261840
Figure 2007261840
本実施例において、オフガスの流量を必要以上に増加させることなく、液化炭酸ガス純度が、製品としての許容最低純度である99.995%以上を満足することが確認できた。
本発明の実施の一形態である液化炭酸ガス精製装置1の構成を示す概略図である。 メタンガスの分離効率とオフガス流量との関係を示すグラフである。 −PSA装置31の動作概要を示す図である。 −PSA装置31の動作概要を示す図である。 −PSA装置31の運転手順を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 液化炭酸ガス精製装置
2 冷却器
3 圧縮機
4 冷水冷却
5 脱臭器
6 乾燥器
7 フィルタ
8 熱交換器
9 リボイラ
10 蒸留塔
11 液化器
31 H−PSA装置

Claims (3)

  1. 不純物を含む原料炭酸ガスから液化炭酸ガスを精製する液化炭酸ガス精製装置であって、
    液化炭酸ガスを精製してオフガスを排出する精製装置と、
    前記精製装置から排出されるオフガスが導入され、オフガスから水素ガスを分離する圧力スウィング吸着装置を有し、
    圧力スウィング吸着装置で分離精製した水素ガスを含むパージガスを排出するとともに、水素ガスが分離除去され、炭酸ガスを含む回収ガスを原料炭酸ガスに混合するように構成されたことを特徴とする液化炭酸ガス精製装置。
  2. 前記圧力スウィング吸着装置は、炭酸ガスを吸着する吸着槽を有し、
    オフガス中の炭酸ガスを吸着させるために前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間を、水素ガスの精製を行う場合に設定すべき時間よりも長く設定されることを特徴とする請求項1記載の液化炭酸ガス精製装置。
  3. 前記オフガスおよび前記パージガスは不純物としてメタンガスを含み、
    前記圧力スウィング吸着装置に導入されたオフガスのメタンガス含有量に対する前記パージガスのメタンガス含有量の割合を示すメタンガスの分離効率が、10%以上25%以下となるように、前記オフガスを前記吸着槽に通過させる時間が設定されることを特徴とする請求項2記載の液化炭酸ガス精製装置。
JP2006086646A 2006-03-27 2006-03-27 液化炭酸ガス精製装置 Active JP4839114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006086646A JP4839114B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 液化炭酸ガス精製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006086646A JP4839114B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 液化炭酸ガス精製装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007261840A true JP2007261840A (ja) 2007-10-11
JP4839114B2 JP4839114B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=38635203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006086646A Active JP4839114B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 液化炭酸ガス精製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4839114B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114048A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Metal Industries Research & Development Centre 二酸化炭素供給装置
JP2010154760A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Asahi Breweries Ltd ビール製造プロセスにおける炭酸ガスの利用方法
EP2234696A1 (en) * 2007-12-12 2010-10-06 CO2CRC Technologies Pty Ltd A plant and process for recovering carbon dioxide
JP2017030996A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 住友精化株式会社 二酸化炭素の分離回収方法および分離回収装置
CN108609620A (zh) * 2018-06-22 2018-10-02 赤峰震寰气体科技有限公司 用气体净化技术提纯啤酒厂二氧化碳成套设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5922625A (ja) * 1982-07-27 1984-02-04 Osaka Oxgen Ind Ltd 一酸化炭素ガス及び窒素ガスを含む混合ガスより窒素ガスを吸着法により除去する方法
JPS6389402A (ja) * 1986-10-01 1988-04-20 ザ・ビーオーシー・グループ・インコーポレーテッド 炭酸ガスと水素の併産方法
JPH03165809A (ja) * 1989-08-21 1991-07-17 Boc Group Inc:The 二酸化炭素含有供給物から実質的に純粋な二酸化炭素を製造するプロセス
JP2000354726A (ja) * 1999-05-27 2000-12-26 Praxair Technol Inc 圧力スゥイング吸着プロセス及び装置
JP2004519538A (ja) * 2000-12-19 2004-07-02 フルー・コーポレイシヨン 改良された水素および二酸化炭素の同時生成

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5922625A (ja) * 1982-07-27 1984-02-04 Osaka Oxgen Ind Ltd 一酸化炭素ガス及び窒素ガスを含む混合ガスより窒素ガスを吸着法により除去する方法
JPS6389402A (ja) * 1986-10-01 1988-04-20 ザ・ビーオーシー・グループ・インコーポレーテッド 炭酸ガスと水素の併産方法
JPH03165809A (ja) * 1989-08-21 1991-07-17 Boc Group Inc:The 二酸化炭素含有供給物から実質的に純粋な二酸化炭素を製造するプロセス
JP2000354726A (ja) * 1999-05-27 2000-12-26 Praxair Technol Inc 圧力スゥイング吸着プロセス及び装置
JP2004519538A (ja) * 2000-12-19 2004-07-02 フルー・コーポレイシヨン 改良された水素および二酸化炭素の同時生成

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114048A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Metal Industries Research & Development Centre 二酸化炭素供給装置
EP2234696A1 (en) * 2007-12-12 2010-10-06 CO2CRC Technologies Pty Ltd A plant and process for recovering carbon dioxide
EP2234696A4 (en) * 2007-12-12 2011-12-07 Co2Crc Technologies Pty Ltd FACTORY AND METHOD FOR RECOVERING CARBON DIOXIDE
AU2008336265B2 (en) * 2007-12-12 2013-06-27 Process Group Technologies Pty Ltd A plant and process for recovering carbon dioxide
JP2010154760A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Asahi Breweries Ltd ビール製造プロセスにおける炭酸ガスの利用方法
JP2017030996A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 住友精化株式会社 二酸化炭素の分離回収方法および分離回収装置
TWI698396B (zh) * 2015-07-30 2020-07-11 日商住友精化股份有限公司 二氧化碳的分離回收方法及分離回收系統
CN108609620A (zh) * 2018-06-22 2018-10-02 赤峰震寰气体科技有限公司 用气体净化技术提纯啤酒厂二氧化碳成套设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4839114B2 (ja) 2011-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2008336265B2 (en) A plant and process for recovering carbon dioxide
US8535417B2 (en) Recovery of carbon dioxide from flue gas
TWI521056B (zh) Methane recovery method and methane recovery unit
EP2253915B1 (en) Method and apparatus for separating blast furnace gas
US8746009B2 (en) Production of hydrogen from a reforming gas and simultaneous capture of CO2 co-product
JP4745299B2 (ja) 特定の金属ハロゲン化物の組み合わせを用いたアンモニアの吸脱着材、分離方法及び貯蔵方法
JP5906074B2 (ja) 水素製造システム
NO334452B1 (no) Fremgangsmåte for rensing av syntesegass
EP3655133B1 (en) Use of type v adsorbent and gas concentration for co2 adsorption and capture
JP5743215B2 (ja) ヘリウムガスの精製方法および精製装置
JP4839114B2 (ja) 液化炭酸ガス精製装置
JP5896467B2 (ja) アルゴンガスの精製方法および精製装置
JP2009226258A (ja) 高炉ガスの分離方法、および高炉ガスの分離装置
JP5791113B2 (ja) アルゴンガスの精製方法および精製装置
JP2006258302A (ja) 空気液化分離装置における原料空気の精製方法
WO2014118262A1 (en) Separation of biologically generated gas streams
JP5729765B2 (ja) ヘリウムガスの精製方法および精製装置
WO2007038661A1 (en) A method of removing nitrous oxide
AU2016201267B2 (en) A plant and process for simutaneous recovering multiple gas products from petrochemical offgas
JP2009249571A (ja) バイオガス中の硫化水素の除去方法
JPH0230607A (ja) 高純度窒素の製造方法
JP2012082080A (ja) アルゴン精製方法、およびアルゴン精製装置
WO2023037854A1 (ja) 精製ガスの製造方法、ドライアイスの製造方法、精製ガスの製造装置およびドライアイスの製造装置
JP4171392B2 (ja) ガスの分離回収方法および圧力スイング吸着式ガス分離回収システム
WO2007038581A1 (en) A method of removing nitrous oxide

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111003

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4839114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250