JP2007261145A - メラミン樹脂化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 色調変化が少なく、白色度の高いメラミン樹脂化粧板を提供することを目的とする。
【解決手段】フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、前記コア層(a)と化粧層(b)との間に、尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴し、前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して20〜50重量%であることが好ましい。
【解決手段】フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、前記コア層(a)と化粧層(b)との間に、尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴し、前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して20〜50重量%であることが好ましい。
Description
本発明は、メラミン樹脂化粧板に関するものである。
従来より、メラミン樹脂化粧板は、表面化粧層にメラミン樹脂含浸紙を用い、コア層にはフェノール樹脂含浸紙を用いて、これらを、積層して、加熱加圧成形することにより製造されている。このようにして作製されたメラミン樹脂化粧板は、表面が硬く傷つきにくく、また、耐熱性、耐水性、耐摩耗性などにも優れていることから、住宅用内装材、流し台、テーブル等に広く使用されている。
このような方法で作製されるメラミン樹脂化粧板の中で、白色のメラミン化粧板の場合には、コア層を構成するフェノール樹脂含浸紙におけるフェノール樹脂特有の茶褐色の色調が、メラミン化粧板表面にまで透けて見え、色調むらや全体の色変化を生じるといった問題がある。
この問題を解決するため、表面化粧層用原紙に、二酸化チタンを配合することにより、上記フェノール樹脂による色調変化を遮蔽する方法(例えば、特許文献1参照。)や、メラミン樹脂にアクリルエマルジョンを配合し遮蔽する方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されているが、更なる改良が望まれている。
このような方法で作製されるメラミン樹脂化粧板の中で、白色のメラミン化粧板の場合には、コア層を構成するフェノール樹脂含浸紙におけるフェノール樹脂特有の茶褐色の色調が、メラミン化粧板表面にまで透けて見え、色調むらや全体の色変化を生じるといった問題がある。
この問題を解決するため、表面化粧層用原紙に、二酸化チタンを配合することにより、上記フェノール樹脂による色調変化を遮蔽する方法(例えば、特許文献1参照。)や、メラミン樹脂にアクリルエマルジョンを配合し遮蔽する方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されているが、更なる改良が望まれている。
本発明は、色調変化が少なく、且つ、白色度に優れたメラミン樹脂化粧板を提供することを目的とする。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(7)により達成される。
(1)フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、前記コア層(a)とメラミン樹脂含浸紙(b)との間に、尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴とするメラミン樹脂化粧板。
(2)前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して20〜50重量%である(1)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(3)前記尿素樹脂含浸紙(c)は、白色度調整剤(d)を含有するものである(1)又は(2)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(4)前記白色度調整剤(d)の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分100重量部に対して、10〜50重量部である(3)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(5)前記白色度調整剤(d)の平均粒子径は、0.1〜50μmである(3)又は(4)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(6)前記白色度調整剤(d)は、無機系白色化合物を含むものである(3)〜(5)のいずれかに記載のメラミン樹脂化粧板。
(7)前記無機系白色化合物は、二酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を含むものである(6)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(1)フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、前記コア層(a)とメラミン樹脂含浸紙(b)との間に、尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴とするメラミン樹脂化粧板。
(2)前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して20〜50重量%である(1)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(3)前記尿素樹脂含浸紙(c)は、白色度調整剤(d)を含有するものである(1)又は(2)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(4)前記白色度調整剤(d)の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分100重量部に対して、10〜50重量部である(3)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(5)前記白色度調整剤(d)の平均粒子径は、0.1〜50μmである(3)又は(4)に記載のメラミン樹脂化粧板。
(6)前記白色度調整剤(d)は、無機系白色化合物を含むものである(3)〜(5)のいずれかに記載のメラミン樹脂化粧板。
(7)前記無機系白色化合物は、二酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を含むものである(6)に記載のメラミン樹脂化粧板。
本発明によれば、色調変化が少なく、且つ、白色度に優れたメラミン樹脂化粧板を得ることができる。
また、尿素樹脂含有紙に白色度調整剤を含有させることにより、得られる化粧板の白色度を更に向上させることができる。
更に、上記白色度調整剤の含有量を、尿素樹脂含浸紙中の尿素樹脂固形分100重量部に対して、10〜50重量部とすることにより、化粧板の白色度の向上効果を最適なものとすることができる。
また、尿素樹脂含有紙に白色度調整剤を含有させることにより、得られる化粧板の白色度を更に向上させることができる。
更に、上記白色度調整剤の含有量を、尿素樹脂含浸紙中の尿素樹脂固形分100重量部に対して、10〜50重量部とすることにより、化粧板の白色度の向上効果を最適なものとすることができる。
本発明は、フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、上記コア層(a)と化粧層(b)との間に尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴するメラミン樹脂化粧板(以下、単に「化粧板」ということがある)である。
本発明の化粧板に用いるメラミン樹脂としては、通常、メラミン樹脂化粧板製造に使用されるメラミン樹脂であれば、特に限定するものではない。例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどと、ホルムアルデヒドと、を反応させた初期縮合物が挙げられ、中でも、耐熱性・耐水性に優れることから、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
本発明の化粧板に用いるフェノール樹脂としては、通常、メラミン樹脂化粧板製造に使用されるレゾール型フェノール樹脂であれば、特に限定するものではない。例えば、フェノール類と、アルデヒド類と、を前記フェノール類のフェノール性水酸基1モルに対して、前記アルデヒド類を1〜3モルの割合で、塩基性触媒下にて反応させて得られるものが挙げられる。
上記フェノール類としては、特に限定されないが、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびビスフェノールFなどが挙げられ、前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザールおよびトリオキザールなどが挙げられる。
上記塩基性触媒としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属、マグネシウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、トリエチルアミンおよびトリエタノールアミン、アンモニアなどのアミン類が挙げられる。
また、本発明の化粧板に用いるフェノール樹脂には必要に応じて、ホルムアルデヒド捕捉剤を添加することができる。このホルムアルデヒド捕捉剤としては、特に限定されないが、例えば、メラミン等のアミノ化合物、尿素、チオ尿素等のアミド類、カルボヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体等の含窒素化合物などが挙げられる。
本発明の化粧板は、上記コア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)との間に尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴とする。これにより、特に色調変化の少ない白色度に優れた化粧板を作製することができる。尿素樹脂含浸紙を使用することで従来の化粧板と同等の特性を維持したまま白色度のみを向上させることができる。
本発明の化粧板に用いられる尿素樹脂としては、尿素とアルデヒド類とを反応させた初期縮合物であれば、特に限定するものではない。例えばアルデヒド類として、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分は上記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して、20〜50重量%であることが好ましい。更に好ましくは25〜35重量%である。尿素樹脂の含有量を上記範囲とすることで、特に白色度に優れた化粧板とすることができる。
本発明の化粧板に用いられる尿素樹脂としては、尿素とアルデヒド類とを反応させた初期縮合物であれば、特に限定するものではない。例えばアルデヒド類として、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分は上記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して、20〜50重量%であることが好ましい。更に好ましくは25〜35重量%である。尿素樹脂の含有量を上記範囲とすることで、特に白色度に優れた化粧板とすることができる。
また、上記尿素樹脂含浸紙(c)は、白色度調整剤(d)を含むことが好ましい。尿素樹脂含有紙(c)に白色度調整剤(d)を含有させることにより、得られる化粧板の白色度を更に向上させることができる。
上記白色度調整剤(d)としては、メラミン樹脂化粧板製造工程で変色しないものであれば、特に限定するものではない。熱により変色しにくいという観点から無機系白色化合物が好ましい。
上記白色度調整剤(d)としては、メラミン樹脂化粧板製造工程で変色しないものであれば、特に限定するものではない。熱により変色しにくいという観点から無機系白色化合物が好ましい。
上記無機系白色化合物としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム等が挙げられ、特に白色度が高いことから二酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。
本発明の化粧板において、尿素樹脂含浸紙(c)に用いる白色度調整剤は、含浸紙を作製する際に、尿素樹脂に、そのまま添加することができる。上記白色度調整剤(d)の含有量としては、尿素樹脂固形分100重量部に対して10〜50重量部が好ましく、さらには20〜40重量部がより好ましい。含有量を上記範囲とすることで、得られる化粧板の白色度の向上効果を最適なものとすることができる。
上記白色度調整剤(d)の平均粒子径は、0.1〜50μmが好ましく、さらには1〜20μmが好ましい。白色度調整剤(d)の平均粒子径を上記範囲とすることで、特に白色度調整剤(d)を尿素樹脂含浸紙(c)内に均一に分散させることができ、得られる化粧板の色調変化を少なくすることができる。
また、本発明の化粧板に用いられる尿素樹脂においては、必要に応じて、ホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。このホルムアルデヒド捕捉剤としては、例えばメラミン等のアミノ化合物、尿素、チオ尿素等のアミド類、カルボヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体等の含窒素化合物などが挙げられる。
次に、本発明の化粧板に用いられる各要素の製造方法について説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明の化粧板は、フェノール樹脂含浸紙からなるコア層、メラミン樹脂含浸紙からなる表面化粧層および上記コア層と表面化粧層との間に配置される尿素樹脂含浸紙で構成される。
本発明の化粧板は、フェノール樹脂含浸紙からなるコア層、メラミン樹脂含浸紙からなる表面化粧層および上記コア層と表面化粧層との間に配置される尿素樹脂含浸紙で構成される。
上記コア層(a)を構成するフェノール樹脂含浸紙は、通常、フェノール樹脂をワニスとして、これを原紙に含浸させることにより得ることができる。上記フェノール樹脂含浸紙におけるコア層(a)用原紙は、晒しクラフト紙等を使用することができ、コア層用原紙の坪量は150〜250g/m2程度が好ましい。
上記フェノール樹脂含浸紙の製造方法としては、特に限定されないが、上記コア層(a)用原紙を、上記フェノール樹脂を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、フェノール樹脂含浸紙を作製することができる。ここで、フェノール樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙に、フェノール樹脂のワニスを塗布する方法であっても良い。必要により、フェノール樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。
上記化粧層(b)を構成するメラミン樹脂含浸紙は、メラミン樹脂をワニスとして、これを原紙に含浸させることにより得ることができる。上記メラミン樹脂含浸紙における原紙としては、白色に晒したクラフトパルプに、顔料を混抄した色紙及びその色紙に絵柄を印刷した印刷紙を使用することができる。原紙の坪量としては、特に限定されないが、60〜160g/m2程度が好ましく、顔料の含有量は色調により異なるが5〜50重量%程度が好ましい。
上記メラミン樹脂含浸紙の製造方法としては、特に限定されないが、上記原紙を、前記メラミン樹脂を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、メラミン樹脂含浸紙を作製することができる。ここで、メラミン樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙にメラミン樹脂のワニスを塗布する方法であっても良い。また、好ましくは、メラミン樹脂に硬化触媒として酸性触媒を添加して使用することができる。
本発明の化粧板に用いられる尿素樹脂含浸紙(c)は、尿素樹脂をワニスとして、これを原紙に含浸させることにより得ることができる。前記尿素樹脂含浸紙(c)における原紙は、60〜250g/m2程度のものが好ましい。
上記尿素樹脂含浸紙(c)の製造方法としては、特に限定されないが、上記コア層用原紙を、上記尿素樹脂、または、白色度調整剤(d)を用いる場合は、これと上記尿素樹脂を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、尿素樹脂含浸紙(c)を作製することができる。ここで、尿素樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙に、尿素樹脂、または尿素樹脂と白色度調整剤(d)の混合物、のワニスを塗布する方法であっても良い。必要により、尿素樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。
次に、本発明の化粧板の製造方法としての一例を示す。
まず、上記で得たフェノール樹脂含浸紙を複数枚重ねて、コア層を準備する。
次いで、上記コア層の上に、上記で得た尿素樹脂含浸紙を重ね、さらにその上に表面化粧層として、上記で得たメラミン樹脂含浸紙を重ねた積層体を準備する。
次いで、上記で得たコア層、尿素樹脂含浸紙、および表面化粧層とで構成される積層体を、ステンレス板の間にはさみ、加圧装置に載置して、加熱・加圧成形して、メラミン樹脂化粧板を作製することができる。
まず、上記で得たフェノール樹脂含浸紙を複数枚重ねて、コア層を準備する。
次いで、上記コア層の上に、上記で得た尿素樹脂含浸紙を重ね、さらにその上に表面化粧層として、上記で得たメラミン樹脂含浸紙を重ねた積層体を準備する。
次いで、上記で得たコア層、尿素樹脂含浸紙、および表面化粧層とで構成される積層体を、ステンレス板の間にはさみ、加圧装置に載置して、加熱・加圧成形して、メラミン樹脂化粧板を作製することができる。
上記加熱・加圧成形における条件としては、特に限定されないが、例えば、熱盤温度140〜200℃、圧力6〜10MPaで、1〜2時間加熱・加圧した後、熱盤に水を通し、1〜2時間水冷して行うことができる。
以下、本発明の化粧板を実施例にて具体的に説明する。ここで、「%」は「重量%」を示す。
[合成例1](フェノール樹脂の合成)
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、フェノール100部、37%ホルムマリン129.4部、トリエチルアミン10部を入れ、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メタノール60部を添加して、フェノール樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の不揮発分は50重量%であった。
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、フェノール100部、37%ホルムマリン129.4部、トリエチルアミン10部を入れ、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メタノール60部を添加して、フェノール樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の不揮発分は50重量%であった。
[合成例2](メラミン樹脂の合成)
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、メラミン100部、37%ホルムアルデヒド96.5部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、95〜100℃で30分間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メラミン樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、メラミン100部、37%ホルムアルデヒド96.5部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、95〜100℃で30分間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メラミン樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
[合成例3](尿素樹脂の合成)
還流冷却管、温度計、攪拌機を備えた反応フラスコに、尿素100部、37%ホルムアルデヒド202.7部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、尿素樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
還流冷却管、温度計、攪拌機を備えた反応フラスコに、尿素100部、37%ホルムアルデヒド202.7部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、尿素樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
(実施例1)
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業社製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
次に、合成例3で得た尿素樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用尿素樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の32重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:25重量%)
続いて、フェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、その上部に尿素樹脂塗布紙1枚、さらにその上部にメラミン樹脂塗布紙1枚を積層させたものを80kg/cm2で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業社製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
次に、合成例3で得た尿素樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用尿素樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の32重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:25重量%)
続いて、フェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、その上部に尿素樹脂塗布紙1枚、さらにその上部にメラミン樹脂塗布紙1枚を積層させたものを80kg/cm2で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。
(実施例2)
尿素樹脂含浸紙の乾燥後の樹脂塗布量を、塗布紙全体の42重量%、揮発分は7重量%とすること以外は、実施例1と同様にして、尿素樹脂塗布紙を作製した。(尿素樹脂固形分:35重量%)
尿素樹脂含浸紙の乾燥後の樹脂塗布量を、塗布紙全体の42重量%、揮発分は7重量%とすること以外は、実施例1と同様にして、尿素樹脂塗布紙を作製した。(尿素樹脂固形分:35重量%)
(実施例3)
尿素樹脂含浸紙の乾燥後の樹脂塗布量を、塗布紙全体の52重量%、揮発分は7重量%とすること以外は、実施例1と同様にして、尿素樹脂塗布紙を作製した。(尿素樹脂固形分:45重量%)
尿素樹脂含浸紙の乾燥後の樹脂塗布量を、塗布紙全体の52重量%、揮発分は7重量%とすること以外は、実施例1と同様にして、尿素樹脂塗布紙を作製した。(尿素樹脂固形分:45重量%)
(実施例4)
白色度調整剤として二酸化チタン(平均粒子径1μm)を尿素樹脂固形分100重量部に対して15重量部追加配合すること以外は、実施例1と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の35重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:28重量%)
白色度調整剤として二酸化チタン(平均粒子径1μm)を尿素樹脂固形分100重量部に対して15重量部追加配合すること以外は、実施例1と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の35重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:28重量%)
(実施例5)
二酸化チタン(平均粒子径1μm)を30重量部に増量したこと以外は、実施例4と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:33重量%)
二酸化チタン(平均粒子径1μm)を30重量部に増量したこと以外は、実施例4と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:33重量%)
(実施例6)
二酸化チタン(平均粒子径1μm)を45重量部に増量したこと以外は、実施例4と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の45重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:38重量%)
二酸化チタン(平均粒子径1μm)を45重量部に増量したこと以外は、実施例4と同様にして尿素樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の45重量%、揮発分は7重量%であった。(尿素樹脂固形分:38重量%)
(比較例)
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業社製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。
このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
続いて、メラミン樹脂塗布紙1枚、およびフェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、80kg/cm2で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。実施例との違いは尿素樹脂含浸紙を用いないことである。
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業社製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。
このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
続いて、メラミン樹脂塗布紙1枚、およびフェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、80kg/cm2で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。実施例との違いは尿素樹脂含浸紙を用いないことである。
(白色度評価)
上記で作製したメラミン化粧板の白色度は、ハンター式測色色差計により、L(明度)、a・b(色相・彩度)を測定し下記数式により求めた。
W(白色度)=100−〔(100−L)2+(a2+b2)〕1/2
上記で作製したメラミン化粧板の白色度は、ハンター式測色色差計により、L(明度)、a・b(色相・彩度)を測定し下記数式により求めた。
W(白色度)=100−〔(100−L)2+(a2+b2)〕1/2
(色調変化評価)
目視にて色調変化を評価した。評価基準は下記のとおりである。
A:下地の色が透けていない均一な状態
B:一部下地の色が透けた状態
C:全体に下地の色が透けた状態
評価結果を表1に示す。
目視にて色調変化を評価した。評価基準は下記のとおりである。
A:下地の色が透けていない均一な状態
B:一部下地の色が透けた状態
C:全体に下地の色が透けた状態
評価結果を表1に示す。
表1の結果から明らかのように、実施例1〜6はいずれもコア層(a)と化粧層(b)との間に尿素樹脂含浸紙(c)を配設した本発明のメラミン樹脂化粧板であり、尿素樹脂含浸紙を含まない比較例に比較して、色調変化が少なく、白色度に優れたものであった。
Claims (7)
- フェノール樹脂含浸紙を含むコア層(a)と、メラミン樹脂含浸紙を含む化粧層(b)とを構成要素とするメラミン樹脂化粧板であって、前記コア層(a)と化粧層(b)との間に、尿素樹脂含浸紙(c)が配設されていることを特徴とするメラミン樹脂化粧板。
- 前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)全体に対して20〜50重量%である請求項1に記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記尿素樹脂含浸紙(c)は、白色度調整剤(d)を含有するものである請求項1又は2に記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記白色度調整剤(d)の含有量は、前記尿素樹脂含浸紙(c)中の尿素樹脂固形分100重量部に対して、10〜50重量部である請求項3に記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記白色度調整剤(d)の平均粒子径は、0.1〜50μmである請求項3又は4に記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記白色度調整剤(d)は、無機系白色化合物を含むものである請求項3〜5のいずれかに記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記無機系白色化合物(d)は、二酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を含むものである請求に記載のメラミン樹脂化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006090702A JP2007261145A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | メラミン樹脂化粧板 |
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JP2006090702A JP2007261145A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | メラミン樹脂化粧板 |
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JP2007261145A true JP2007261145A (ja) | 2007-10-11 |
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JP (1) | JP2007261145A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113389082A (zh) * | 2021-07-19 | 2021-09-14 | 广东福美新材料科技有限公司 | 一种长效低甲醛浸渍纸及其制备方法 |
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2006
- 2006-03-29 JP JP2006090702A patent/JP2007261145A/ja active Pending
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