JP2006264183A - メラミン樹脂化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 白色度の高いメラミン樹脂化粧板を提供する。
【解決手段】 フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板である。前記メラミン樹脂化粧板におけるフェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層は、少なくとも表面化粧層と接する層に白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙を有するものであることが好ましい。
【解決手段】 フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板である。前記メラミン樹脂化粧板におけるフェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層は、少なくとも表面化粧層と接する層に白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙を有するものであることが好ましい。
Description
本発明は、メラミン樹脂化粧板に関するものである。
従来より、メラミン樹脂化粧板は、表面化粧層にメラミン樹脂含浸紙を用い、コア層にはフェノール樹脂含浸紙を用いて、これらを、積層して、加熱加圧成形することにより製造されている。このようにして作製されたメラミン樹脂化粧板は、表面が硬く傷つきにくく、また、耐熱性、耐水性、耐摩耗性などにも優れていることから、住宅用内装材、流し台、テーブル等に使用されている。
このような方法で作製されるメラミン樹脂化粧板の中で、白色のメラミン化粧板の場合には、コア層を構成するフェノール樹脂含浸紙におけるフェノール樹脂特有の茶褐色の色調が、メラミン化粧板表面にまで透けて見え、色調むらや全体の色変化を生じるといった問題がある。
この問題を解決するため、表面化粧層用原紙に、二酸化チタンを配合することにより、上記フェノール樹脂による色調変化を遮蔽する方法(例えば、特許文献1参照。)があるが、遮蔽性を上げるためには、二酸化チタンの配合量を上げる必要があり、その結果、メラミン化粧板に製造した時に、クラックが発生しやすくなるといった欠点がある。また、メラミン樹脂にアクリルエマルジョンを配合し遮蔽する方法(例えば、特許文献2参照。)があるが、アクリルエマルジョンを添加することにより、表面硬度が低下するといった欠点がある。
特開昭58−191298号公報
特開昭59−84947号公報
このような方法で作製されるメラミン樹脂化粧板の中で、白色のメラミン化粧板の場合には、コア層を構成するフェノール樹脂含浸紙におけるフェノール樹脂特有の茶褐色の色調が、メラミン化粧板表面にまで透けて見え、色調むらや全体の色変化を生じるといった問題がある。
この問題を解決するため、表面化粧層用原紙に、二酸化チタンを配合することにより、上記フェノール樹脂による色調変化を遮蔽する方法(例えば、特許文献1参照。)があるが、遮蔽性を上げるためには、二酸化チタンの配合量を上げる必要があり、その結果、メラミン化粧板に製造した時に、クラックが発生しやすくなるといった欠点がある。また、メラミン樹脂にアクリルエマルジョンを配合し遮蔽する方法(例えば、特許文献2参照。)があるが、アクリルエマルジョンを添加することにより、表面硬度が低下するといった欠点がある。
本発明は、白色度の優れたメラミン樹脂化粧板を提供することを目的とする。
本発明は、フェノール樹脂含浸紙に白色度調整剤を含有させることにより、白色度の優れたメラミン樹脂化粧板を得ることができることを見出し、さらに検討を進めることにより、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板である。
本発明のメラミン樹脂化粧板におけるフェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層は、少なくとも表面化粧層と接する層に白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙を有するものであることが好ましい。前記白色度調整剤は、尿素樹脂を含むものであることがより好ましい。また、前記白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙は、フェノール樹脂固形分100重量部に対して、白色度調整剤を10〜100重量部含有するものであることが好ましい。
すなわち、本発明は、フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板である。
本発明のメラミン樹脂化粧板におけるフェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層は、少なくとも表面化粧層と接する層に白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙を有するものであることが好ましい。前記白色度調整剤は、尿素樹脂を含むものであることがより好ましい。また、前記白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙は、フェノール樹脂固形分100重量部に対して、白色度調整剤を10〜100重量部含有するものであることが好ましい。
本発明の方法により作製したメラミン樹脂化粧板は、白色顔料を添加せずに作製したメラミン化粧板よりも白色度に優れ、クラックの発生もなく、表面硬度の低下もないメラミン樹脂化粧板を得ることができる。
本発明は、フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板である。
本発明に用いるメラミン樹脂としては、通常、メラミン樹脂化粧板製造に使用されるメラミン樹脂であれば、特に限定するものではない。例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどと、ホルムアルデヒドと、を反応させた初期縮合物が挙げられ、中でも、耐熱性・耐水性に優れることから、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
本発明に用いるフェノール樹脂としては、通常、メラミン樹脂化粧板製造に使用されるレゾール型フェノール樹脂であれば、特に限定するものではない。例えば、フェノール類と、アルデヒド類と、を前記フェノール類のフェノール性水酸基1モルに対して、前記アルデヒド類を1〜3モルの割合で、塩基性触媒下にて反応させて得られるものが挙げられる。
前記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびビスフェノールFなどが挙げられ、前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザールおよびトリオキザールなどが挙げられる。
前記塩基性触媒としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属、マグネシウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、トリエチルアミンおよびトリエタノールアミン、アンモニアなどのアミン類が挙げられる。
また、必要に応じて、フェノール樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。ホルムアルデヒド捕捉剤としては、メラミン等のアミノ化合物、尿素、チオ尿素等のアミド類、カルボヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体等の含窒素化合物などが挙げられる。
本発明に用いる白色度調整剤としては、メラミン樹脂化粧板製造工程で変色しないものであれば、特に限定するものではない。このような観点から、無機系の白色化合物、および白色の若しくは白色度調整可能な熱硬化性樹脂が好ましい。
前記無機系の白色化合物としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム等が挙げられ、特に二酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。無機白色化合物は、フェノール樹脂へそのまま添加して使用する。無機白色化合物の平均粒径は、0.1〜50μmが好ましく、さらには0.5〜5μmが好ましい。前記下限値未満および前記上限値を超えるとフェノール樹脂へ添加した場合に均一に分散しない場合があり好ましくない。
前記白色の若しくは白色度調整可能な熱硬化性樹脂としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリスチレン樹脂およびアクリル樹脂等が挙げられ、加熱により変色しないものが好ましく、上記無機白色化合物を混合して白色に着色しても良い。これらの中でも、尿素樹脂、メラミン樹脂が好ましい。
これら熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂にそのまま添加する方法、噴霧乾燥等により微粉末化した後、フェノール樹脂に添加する方法、加熱処理により硬化させ、その硬化物を微粉砕した後、フェノール樹脂に添加する方法など方法により使用することができる。これらの方法においては、例えば、尿素樹脂の例では、フェノール樹脂と混合することにより、加熱によるフェノール樹脂の着色が軽減され、また、尿素樹脂の微粉末を添加することにより、白色の微粉末がこれを分散させることでフェノール樹脂含浸紙は白色度が増すものとなる。
熱硬化性樹脂を微粉末化した場合の平均粒径は、0.1〜50μmが好ましく、さらには0.5〜5μmが好ましい。前記下限値未満および前記上限値を超えるとフェノール樹脂へ添加した場合に均一に分散しない場合がある。
これら熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂にそのまま添加する方法、噴霧乾燥等により微粉末化した後、フェノール樹脂に添加する方法、加熱処理により硬化させ、その硬化物を微粉砕した後、フェノール樹脂に添加する方法など方法により使用することができる。これらの方法においては、例えば、尿素樹脂の例では、フェノール樹脂と混合することにより、加熱によるフェノール樹脂の着色が軽減され、また、尿素樹脂の微粉末を添加することにより、白色の微粉末がこれを分散させることでフェノール樹脂含浸紙は白色度が増すものとなる。
熱硬化性樹脂を微粉末化した場合の平均粒径は、0.1〜50μmが好ましく、さらには0.5〜5μmが好ましい。前記下限値未満および前記上限値を超えるとフェノール樹脂へ添加した場合に均一に分散しない場合がある。
本発明において、フェノール樹脂含浸紙に用いる白色度調整剤は、含浸紙を作製する際に、フェノール樹脂に、そのまま添加して使用することができる。白色度調整剤の含有量としては、フェノール樹脂固形分100重量部に対して10〜100重量部が好ましく、さらには20〜80重量部がより好ましい。前記下限値未満では、着色効果が少なくなることがあり、前記上限値を超えると、メラミン樹脂含浸紙およびフェノール樹脂含浸紙との密着性が低下することがある。
次に、本発明のメラミン化粧板の製造方法の例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明のメラミン樹脂化粧板は、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層と、フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層で構成される。
本発明のメラミン樹脂化粧板は、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層と、フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層で構成される。
前記表面化粧層を構成するメラミン樹脂含浸紙は、メラミン樹脂をワニスとして、これを原紙に含浸させることにより得ることができる。前記メラミン樹脂含浸紙における原紙としては、白色に晒したクラフトパルプに、顔料を混抄した色紙及びその色紙に絵柄を印刷した印刷紙を使用することができる。原紙の坪量としては、60〜160g/m2程度が好ましく、顔料の含有量は色調により異なるが5〜50重量%程度が好ましい。
メラミン樹脂含浸紙の製造方法としては、上記原紙を、前記メラミン樹脂を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、メラミン樹脂含浸紙が作製される。ここで、メラミン樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙にメラミン樹脂のワニスを塗布する方法であっても良い。また、好ましくは、メラミン樹脂に硬化触媒として酸性触媒を添加して使用することができる。
メラミン樹脂含浸紙の製造方法としては、上記原紙を、前記メラミン樹脂を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、メラミン樹脂含浸紙が作製される。ここで、メラミン樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙にメラミン樹脂のワニスを塗布する方法であっても良い。また、好ましくは、メラミン樹脂に硬化触媒として酸性触媒を添加して使用することができる。
前記コア層を構成するフェノール樹脂含浸紙は、フェノール樹脂をワニスとして、これを原紙に含浸させることにより得ることができる。前記フェノール樹脂含浸紙におけるコア層用原紙は、晒しクラフト紙等を使用することができ、コア層用原紙の坪量は150〜250g/m2程度が好ましい。
フェノール樹脂含浸紙の製造方法としては、上記コア層用原紙を、前記フェノール樹脂、または、白色度調整剤を用いる場合は、これと前記フェノール樹脂の混合物を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、フェノール樹脂含浸紙が作製される。ここで、フェノール樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙に、フェノール樹脂、またはフェノール樹脂と白色度調整剤の混合物、のワニスを塗布する方法であっても良い。必要により、フェノール樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。
フェノール樹脂含浸紙の製造方法としては、上記コア層用原紙を、前記フェノール樹脂、または、白色度調整剤を用いる場合は、これと前記フェノール樹脂の混合物を溜めたワニスバットに浸し、付着樹脂量を丸棒等により調節し、110〜160℃程度の温度で乾燥して、フェノール樹脂含浸紙が作製される。ここで、フェノール樹脂を原紙に含浸させる方法としては、原紙に、フェノール樹脂、またはフェノール樹脂と白色度調整剤の混合物、のワニスを塗布する方法であっても良い。必要により、フェノール樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤を添加して使用することができる。
メラミン樹脂化粧板の製造方法としては、まず、上記で得たフェノール樹脂含浸紙を複数枚重ねて、コア層を準備する。このとき、白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙は、少なくとも最外層に用いることが好ましいが、より白色性の高いメラミン化粧板を得る上で、全数に用いることがより好ましい。
次いで、上記コア層の上に、表面化粧層として、上記で得たメラミン樹脂含浸紙を重ねた積層体を準備する。
次いで、上記で得たコア層と表面化粧層とで構成される積層体を、ステンレス板の間にはさみ、加圧装置に載置して、加熱・加圧成形して、メラミン樹脂化粧板を作製することができる。
前記加熱・加圧成形における条件としては、加熱温度として、熱盤温度で140〜200℃程度で、また、圧力6〜10MPa程度で、1〜2時間加熱・加圧した後、熱盤に水を通し、1〜2時間水冷して行うことができる。
次いで、上記で得たコア層と表面化粧層とで構成される積層体を、ステンレス板の間にはさみ、加圧装置に載置して、加熱・加圧成形して、メラミン樹脂化粧板を作製することができる。
前記加熱・加圧成形における条件としては、加熱温度として、熱盤温度で140〜200℃程度で、また、圧力6〜10MPa程度で、1〜2時間加熱・加圧した後、熱盤に水を通し、1〜2時間水冷して行うことができる。
以下、本発明について実施例にて具体的に説明する。
[合成例1](フェノール樹脂の合成)
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、フェノール100部、37%ホルムマリン129.4部、トリエチルアミン10部を入れ、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メタノール60部を添加して、フェノール樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の不揮発分は50重量%であった。
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、フェノール100部、37%ホルムマリン129.4部、トリエチルアミン10部を入れ、80℃で1時間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メタノール60部を添加して、フェノール樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の不揮発分は50重量%であった。
[合成例2](メラミン樹脂の合成)
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、メラミン100部、37%ホルムアルデヒド96.5部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、95〜100℃で30分間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メラミン樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
還流冷却管、温度計および攪拌機を備えた反応フラスコに、メラミン100部、37%ホルムアルデヒド96.5部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、95〜100℃で30分間反応を行った。反応終了後、減圧下で脱水を行い、メラミン樹脂ワニスを得た。得られた樹脂の固形分は50重量%であった。
[合成例3](尿素樹脂の合成)
還流冷却管、温度計、攪拌機を備えた反応フラスコに、尿素100部、37%ホルムアルデヒド202.7部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、スプレードライヤーにより噴霧乾燥し、尿素樹脂を得た。
還流冷却管、温度計、攪拌機を備えた反応フラスコに、尿素100部、37%ホルムアルデヒド202.7部、20%水酸化ナトリウム水溶液2部を入れ、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、スプレードライヤーにより噴霧乾燥し、尿素樹脂を得た。
(実施例1)
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部、白色度調整剤として、合成例3で得た尿素樹脂5部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30cm×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業(株)製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30cm×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
続いて、メラミン樹脂塗布紙1枚とフェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、圧力80kg/cm2下で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。
合成例1で得たフェノール樹脂ワニス100部(固形分50重量%)、メタノール50部、白色度調整剤として、合成例3で得た尿素樹脂5部を混合し、含浸用フェノール樹脂ワニスを調整した。このワニスを、坪量190g/m2のクラフト紙(30cm×30cm角)へ含浸させ、110℃で2分間乾燥し、フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の33重量%((塗布紙重量−原紙重量)/塗布紙重量×100)、揮発分は8重量%であった。
次に、合成例2で得たメラミン樹脂ワニス100部に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・スルファミン酸塩(日東理研工業(株)製、キャタニットA)1部を混合し、塗布用メラミン樹脂ワニスを調製した。このワニスを、坪量80g/m2の原紙(30cm×30cm角)に塗布し、120℃で3分間乾燥し、メラミン樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の樹脂塗布量は、塗布紙全体の50重量%、揮発分は7重量%であった。
続いて、メラミン樹脂塗布紙1枚とフェノール樹脂塗布紙3枚を積層し、圧力80kg/cm2下で加圧して、2時間かけて室温から150℃まで昇温し、その後、2時間かけて150℃から40℃まで冷却して、加圧成形を行い、メラミン樹脂化粧板を得た。
(実施例2)
白色度調整剤として尿素樹脂25部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は8重量%であった。
白色度調整剤として尿素樹脂25部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は8重量%であった。
(実施例3)
白色度調整剤として尿素樹脂50部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の47重量%、揮発分は8重量%であった。
白色度調整剤として尿素樹脂50部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の47重量%、揮発分は8重量%であった。
(実施例4)
白色度調整剤として尿素樹脂25部、二酸化チタン10部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は8重量%であった。
白色度調整剤として尿素樹脂25部、二酸化チタン10部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の40重量%、揮発分は8重量%であった。
(実施例5)
白色度調整剤として尿素樹脂25部、二酸化チタン25部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の43重量%、揮発分は8重量%であった。
白色度調整剤として尿素樹脂25部、二酸化チタン25部を混合すること以外は、実施例1に従い実施した。フェノール樹脂塗布紙を作製した。乾燥後の塗布量は、塗布紙全体の43重量%、揮発分は8重量%であった。
(比較例1)
実施例1において、尿素樹脂を添加しないこと以外は同様に実施し、メラミン樹脂化粧板を得た。
実施例1において、尿素樹脂を添加しないこと以外は同様に実施し、メラミン樹脂化粧板を得た。
上記で作製したメラミン化粧板の白色度は、ハンター式測色色差計により、L(明度)、a・b(色相・彩度)を測定し下記数式(1)により求めた。
W(白色度)=100−〔(100−L)2+(a2+b2)〕1/2 (1)
W(白色度)=100−〔(100−L)2+(a2+b2)〕1/2 (1)
表1より、実施例1〜5では、比較例1と比較して、白色度調整剤の添加により、メラミン樹脂化粧板の白色度は向上している。
Claims (4)
- フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層と、メラミン樹脂含浸紙で構成される表面化粧層とを有するメラミン樹脂化粧板において、前記フェノール樹脂含浸紙は、少なくとも1枚が白色度調整剤を含むことを特徴するメラミン樹脂化粧板。
- フェノール樹脂含浸紙で構成されるコア層は、少なくとも表面化粧層と接する層に白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙を有するものである請求項1記載のメラミン樹脂化粧板。
- 白色度調整剤を含むフェノール樹脂含浸紙は、フェノール樹脂固形分100重量部に対して、白色度調整剤を10〜100重量部含有するものである請求項1乃至2に記載のメラミン樹脂化粧板。
- 前記白色度調整剤は、尿素樹脂を含むものである請求項1乃至3のいずれかに記載のメラミン樹脂化粧板。
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CN112519374A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-19 | 欧瑞特佳(三河)科技有限公司 | 一种透x光医用板材的制备方法、板材和应用 |
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