JP2007261011A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】発色性に優れ、且つ熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、更に発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料を開発。
【解決手段】支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物及び増感剤を主要成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において顕色性化合物としてα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを、添加剤として下記式(1)
【化1】
Figure 2007261011

(式(1)中Mはアルカリ金属を表す。)
で示される化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料。

Description

本発明は感熱記録材料に関する。更に詳しくは、発色性に優れ、発色記録した後の乾熱及び湿熱に対する、地肌かぶり及び発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。このような感熱記録材料の発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記録時に騒音がでない、(2)現像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
近年、小売店やスーパーマーケット等のPOSシステム化、交通機関の自動化システムに伴いラベル類や乗車券、回数券等への使用が増加している。これらの用途において、水、ラップ類、プラスチックシート類、油、脂肪等に触れて生じる記録像(印字、画像、パターン)の耐水性、耐可塑剤性、耐油性等の保存性が必須条件である。その中でもラップ類については最近では種々のラップフィルムが使用されており、それらへの耐可塑剤性の向上が強く望まれている。同時に、高速記録に対する要求も一段と高くなり高速記録に十分対応しうる感熱記録材料の開発が強く望まれているが、一般に感熱記録材料の感度を高めて熱応答性を良くすると、製造時、使用時あるいは保管時における地肌かぶりが起こるという欠点があらわれやすくなる。このように感熱記録材料の未記録部(未使用部)についても安定性の向上が望まれている。
このような高温、高湿度の環境条件において地肌かぶりが少なく、各種画像保存性等の良好な感熱記録材料への試みが種々行われ、例えば特許文献1〜3等に顕色性化合物として2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを単独で使用、または他の顕色性化合物と併用することにより、白紙の耐熱性あるいは地肌かぶり、各種画像保存性等の向上効果が記載されているが、高品位あるいは長期間使用に要求される品質を満たすという点では未だ不十分である。
特開平6−1069号 特許2745172号 特公平7−12749号
本発明の目的は前記、従来技術の欠点を解決することにある。即ち、発色性に優れ、且つ発色記録した後の乾熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成すべく種々の検討を重ねた結果、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
(1)支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、及び該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱発色層が顕色性化合物としてα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを、添加剤として下記式(1)
Figure 2007261011
(式(1)中Mはアルカリ金属を表す。)
で示される化合物を、それぞれ含有することを特徴とする感熱記録材料、
に関する。
発色性に優れ、且つ発色記録した後の乾熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料が得られた。
本発明においては通常無色ないし淡色の発色性化合物と、顕色性化合物としてα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを、添加剤として式(1)で示される化合物を併用し、必要に応じてその他の顕色性化合物や増感剤、さらには以下に示すような結合剤及び必要に応じ充填剤、その他の添加物等を使用して感熱発色層が調製される。
本発明において用いるα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンとは、特開平11−29549号で記載されているもので、その物性がCu−Kα線による粉末X線回折法において、少なくとも回折角(2θ)[。]7.2及び22.0にピークをもつX線回折図により特徴づけられる結晶形で、かつ示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)での補外融解開始温度(Te)が149℃以上の融点を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンである。
また式(1)の化合物は、式(1)においてMとして表されるアルカリ金属との塩であり、塩として利用できるアルカリ金属(イオン)の具体例としてはナトリウム、カリウム、リチウム等があげられるが好ましいものはMがナトリウムである化合物であり、例えば、旭電化(株)製、商品名:アデカスタブ NA−11して市場から入手することが可能である。アデカスタブ NA−11は樹脂添加剤である造核剤として使用できることが知られている。なお式(1)中、t−Buはt−ブチル基を表す。
本発明における感熱発色層を形成するにあたり、発色性化合物は通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、α型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンは通常1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、式(1)で示される化合物は通常1〜40重量%、好ましくは5〜20重量%、増感剤は1〜80重量%、結合剤は通常1〜90重量%、充填剤は通常0〜80重量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤等は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30重量%、使用される(重量%は感熱発色層中に占める各成分の重量比)。更に好ましい態様としては、上記のような組成のうちで、各々の使用量が重量比で発色性化合物1に対してα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと式(1)で示される化合物は総量で通常0.5〜20倍、より好ましくは1〜5倍の重量比の範囲でそれぞれ使用される。顕色性化合物の比率、即ちα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン:式(1)で示される化合物は9:1〜3:7、好ましくは9:1〜5:5の重量比の範囲でそれぞれ使用される。
本発明の感熱記録材料においては、前記成分以外の公知、公用の顕色性化合物、増感剤又はその他の添加物を併用しても構わない。
本発明において用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられるものであればよく、特に制限されない。用いうる発色性化合物の例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。
用いうるフルオラン系化合物の具体例としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
また、用いうるトリアリールメタン系化合物の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
更に用いうるスピロ系化合物の具体例としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げられる。
これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
本発明において併用可能な顕色性化合物としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等が挙げられる。
前記した併用可能な顕色性化合物の使用量は、本発明の効果を妨げない範囲、例えばα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと式(1)で示される化合物の総使用量を越えない範囲の割合が好ましい。
本発明において用いうる増感剤(熱可融性化合物)の具体例としては、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、芳香族アミンのアセチル化物、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体、より好ましくは約60℃以上の融点を有するものを使用することができる。
ワックス類の具体例としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が、芳香族アミンのアセチル化物としては、例えばアセトトルイジド等が、ナフタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等が、芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン等が、芳香族カルボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が、芳香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル類が、ビフェニル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等が、ターフェニル誘導体としては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例示される。
用いうる結合剤の具体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、シリル基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或は(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、カルボキシル化アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、コロイダルシリカと(メタ)アクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エマルジョン等が挙げられる。
用いうる充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
更に本発明においては上記以外の種々の添加剤を使用することが出来るが、用いうるその他の添加物の例としては、例えばサーマルヘッド磨耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止あるいは老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤等がそれぞれ挙げられる。
前記材料を用いて、例えば次のような方法によって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法によりまず発色性化合物、α型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、式(1)で示される化合物をそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じてその他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉砕、分散化した後(粉砕、分散を湿式で行うときは通常水を媒体として用いる)、混合して感熱発色層塗布液を調製し、紙(普通紙、上質紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1〜20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。また、必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けたり感熱発色層上にオーバーコート層(保護層)を設けても良い。
中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記したような結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物と共に、感熱発色層用塗布液調製におけるのと同様に必要に応じて粉砕、分散して中間層用塗布液又はオーバーコート層(保護層)用塗布液とした後、乾燥時の重量で通常0.1〜10g/m2程度となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
通常無色ないし淡色の発色性化合物、α型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、式(1)で示される化合物を含有する本発明の感熱記録材料は、従来公知のものに比べて発色性に優れ、且つ発色記録した後の乾熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れている。
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部、溶液の説明における「%」は重量%である。なお媒体は水である。
実施例1
(感熱発色層の形成)
下記組成の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液、[C]液、[D]液を調製した。
[A]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[B]液:α型結晶形のビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン (特開平11−29549の実施例1に記載された方法に基づいて合 成した。Cu−Kα線による粉末X線回折角(2θ)[。]7.2、14.5、16.3、18.0、20.0、21.0、22.0、24.7及び29.0に比較的強いピークを有する。DSC(Te)=155.5℃)
25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[C]液:式(1)で示される化合物(旭電化(株)製、商品名:アデカスタブ NA−11) 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[D]液:1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
次いで、上記で得た各液及び下記する薬剤を下記の割合で混合して感熱発色層塗布液を調製し、坪量50g/m2の上質紙上に乾燥時の重量が10g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色層を形成した。
[A]液 16部
[B]液 30部
[C]液 15部
[D]液 40部
50%炭酸カルシウム水分散液 16部
50%カルボキシル化SB共重合体エマルジョン 12部
(保護層の形成)
次に下記割合からなる保護層塗布液を前記の感熱発色層上に乾燥時の重量が2g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 20部
5%ベントナイト水分散液 40部
30%ステアリン酸亜鉛水分散液 3部
実施例2
実施例1の[A]液の3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランを使用する以外は実施例1におけるのと同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例3
実施例1の[A]液の3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用する以外は実施例1におけるのと同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例4
実施例1の[D]液の1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)の代わりにシュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステルを使用する以外は実施例1におけるのと同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
比較例1
実施例1の[C]液を用いない他は実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
以上の様にして得られた本発明の感熱記録材料の品質性能試験結果を表1及び表2に表す。
表1
品質性能試験
地肌1) 発色濃度2) 耐熱性3) 耐湿熱性4)
実施例1 0.04 1.38 0.05/1.38 0.10/1.38
実施例2 0.03 1.37 0.04/1.36 0.08/1.36
実施例3 0.04 1.38 0.04/1.38 0.09/1.37
実施例4 0.04 1.39 0.05/1.38 0.09/1.38
比較例1 0.04 1.40 0.05/1.37 0.10/1.37
表2
品質性能試験
耐可塑剤性5) 耐可塑剤性6)
実施例1 0.04/1.38 0.05/1.35
実施例2 0.04/1.35 0.05/1.33
実施例3 0.04/1.38 0.05/1.35
実施例4 0.04/1.38 0.05/1.35
比較例1 0.05/1.32 0.05/0.78
1)地肌 :市販のサーマルプリンター(イシダL−2000)で印字し、試料の未発色部をマクベス反射濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した値(マクベス反射濃度)。
2)発色濃度 :上記プリンターで発色させた試料の画像部分のマクベス反射濃度。
3)耐熱性 :上記プリンターで発色させた試料を60℃の恒温器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。
4)耐湿熱性 :上記プリンターで発色させた試料を50℃、相対湿度90%の恒湿器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。
5)耐可塑剤性:上記プリンターで発色させた試料にPVCラップフィルムを両面に合わせて0.098MPa(300g/cm2)の荷重下、40℃で24時間後の画像部分のマクベス反射濃度。
6)耐可塑剤性:上記プリンターで発色させた試料に水を滴下しナイロンフィルム(市販品)を表面に乗せて0.0294MPa(300gf/cm2)の荷重下、40℃で48時間後の画像部分のマクベス反射濃度。
表2から明らかなように、耐可塑剤性6)における比較例1の発色画像のマクベス反射濃度は0.78であり、実施例1〜4が同様に1.33〜1.35であるのに対して発色画像の退色が明らかに認められる。
以上のように本発明の感熱記録材料は発色性に優れ、熱及び湿熱による地肌発色が小さく、更に発色画像の耐熱性、耐湿熱性、特にナイロンフィルムを用いた耐可塑剤性においてきわめて優れた安定性を示し、感熱記録材料として有用であることが示された。

Claims (1)

  1. 支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、及び該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱発色層が顕色性化合物としてα型の結晶形を有するビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを、添加剤として下記式(1)
    Figure 2007261011
    (式(1)中Mはアルカリ金属を表す。)
    で示される化合物を、それぞれ含有することを特徴とする感熱記録材料。
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