JP2007260813A - 加工ツール及びローラバニシング加工ツール - Google Patents

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Takeshi Mikami
剛 三上
Hisashi Harada
久 原田
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Abstract

【課題】ローラ等の物体の表面に微小な多数の突起を有する形態であって、その製造が容易な加工ツールを提供する。
【解決手段】ローラ3の表面に形成された穴3aにボール4を入れてショットピーニング加工を施すことにより穴3aの縁辺部3bを塑性変形させてボール4を固定する構成の加工ツールとする。
【選択図】図6

Description

本発明は、主としてローラバニシング加工に用いられるツールの構造に関する。
相手部材との間で相対的に転がり接触や滑り接触をする摺動部材には、繰り返し荷重が付与されることにより剥離等の損傷が生じ易い。このような損傷の発生を抑制して摺動部材の長寿命化を図るには、摺動部材の表面に潤滑油を保持して、相手部材との間に油膜が形成されるようにすればよい。そこで、表面塑性加工の一種であるローラバニシング加工により、摺動部材の表面に油溜めの微小な凹部を形成する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
この方法の実施には、摺動部材に押し当てる加工ツールとして、表面に微小な多数の突起を有するローラが使用される。この突起の形状が摺動部材の表面に転写されることにより、微小な凹部が形成される。加工ツールの構成・材質としては、例えば、ローラは鉄製、突起を成す物体は微小なセラミックス製の球体、とすることができる。また、セラミックス製の球体に代えて、摺動部材よりも硬い鋼球を使用することもできる。
特開2004−116766号公報
しかしながら、ローラの表面に微小な多数の物体を埋め込んで固定するには、その1つずつについて、圧入やかしめ作業が必要となり、これは製造上容易なことではない。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、ローラ等の物体の表面に微小な多数の突起を有する形態であって、その製造が容易な加工ツールを提供することを目的とする。
本発明の加工ツールは、母材となる物体の表面に形成された多数の穴にそれぞれ加工用小物体が一部突出の状態で収容され、各穴の縁辺部がショットピーニング加工による塑性変形を生じて前記加工用小物体を固定していることを特徴とするものである。
このような加工ツールでは、加工用小物体が、ショットピーニング加工による穴の縁辺部の塑性変形により、母材となる物体に固定される。
また、本発明のローラバニシング加工ツールは、ローラの表面に形成された多数の穴にそれぞれローラバニシング加工用小物体が一部突出の状態で収容され、各穴の縁辺部がショットピーニング加工による塑性変形を生じて前記ローラバニシング加工用小物体を固定していることを特徴とするものである。
このようなローラバニシング加工ツールでは、ローラバニシング加工用小物体が、ショットピーニング加工による穴の縁辺部の塑性変形により、ローラに固定される。
本発明の加工ツール又はローラバニシング加工ツールによれば、加工用小物体がショットピーニング加工による穴の縁辺部の塑性変形により母材となる物体又はローラに固定されるので、圧入やかしめ等が不要となり、また、ショットの範囲を拡げることにより、多数の加工用小物体を同時に固定することができる。従って、このような加工ツールは製造が容易である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。まず、本発明の加工ツールがどのように使用されるかについて説明する。
図1の(a)は、ローラバニシング加工が施される前の摺動部材1を示す斜視図であり、また、(b)は、加工ツールを用いてローラバニシング加工が施された後の摺動部材1の斜視図である。(a)に示す摺動部材1は、例えば軸受鋼からなる素材に対して鍛造、旋削、熱処理等の既知の処理が施されたものである。
一方、(b)に示す摺動部材1において、相手部材との接触面となる表面1aには、多数の円形の微小な凹部1bが、摺動部材1の長手方向及びそれに直交する幅方向に所定のピッチで形成されている。図2は、図1の(b)におけるA部の拡大図である。なお、凹部1bが形成されていない部分は、平滑面になっている。このような凹部1bにより、潤滑油を保持することができるので、相手部材との間に安定した充分な厚さの油膜を形成することができる。なお、表面1aにおける凹部1bの存在割合(密度、単位面積あたりの個数等)は、用途や潤滑油の種類等に応じて適宜に設定される。また、形状も円形の他、楕円や、角形であってもよい。
図3は、図1の(a)から(b)へローラバニシング加工をするときの状態を示す断面図である。当該加工は、加工ツール2を用いて行われる。この加工ツール2は、鉄製のローラ3と、その表面に形成された多数の穴に埋め込まれたローラバニシング加工用小物体4(以下、加工用小物体4という。)とによって構成されている。また、加工ツール2の軸方向の両端部は、ホルダ5によって軸周りに回転自在に、保持されている。
図1の(a)の状態の摺動部材1に対して垂直に、加工ツール2を押し当て、ホルダ5から所定の圧力を与えながら図3の矢印方向へ移動させると、摺動部材1の表面に加工用小物体4の突出部が食い込み、摺動部材1の表面1aに塑性変形を生じさせる。こうして、加工用小物体4の突出部の形状が転写され、凹部1bが形成される。また、凹部1bが形成されない部分は平滑になる。このようなローラバニシング加工により、例えば表面から0.15mmの深さにおける残留圧縮応力が800MPa以上付与されるとともに、硬さがHV800以上となるので、疲労強度が高められる。
次に、本発明の一実施形態による上記加工ツール2の構成について説明する。図4は、加工ツール2の母材となる物体であるローラ3を示す斜視図である。ローラ3は、例えば軸受鋼からなる円柱状の物体であり、左端部3L、右端部3Rを除く中央領域3Mの表面(周面)に、多数の小さな穴3aが形成されている。この穴3aの配列は、平面に展開されたとき、図1の(b)に示す摺動部材1における、凹部1bの配列と一致する。一対のホルダ5(図3)は、穴3aの設けられていない左端部3L及び右端部3Rと係合する。但し、ホルダの取り付け方はこれに限られず、種々の形態が可能である。
図5は、加工ツール2すなわち、ローラ3の各穴3a(図4)に加工用小物体4を一部突出の状態で収容し、かつ、固定した状態を示す斜視図である。加工用小物体4としては、セラミックス製又は摺動部材1(図1)より硬い軸受鋼製の微小なボールが使用される(以下、単にボール4という。)
図6は、任意の1つの穴3aに着目して、これを拡大した断面図である。(a)において、穴3aは例えばドリル5によって形成される。穴3aの直径は、ボール4の直径より若干大きくする(+0.5mm)。ドリル5による穴開けの場合、穴の底面は円錐状になるが、底面は球面や平面であってもよい。また、穴3aは、ボール4の中心が穴3aの中に入る深さ、言い換えれば、ボール4の過半体を収容する深さとする。次に、穴開け後のローラ3に対して熱処理(普通焼き入れ焼き戻し、浸炭・浸炭窒化処理、焼鈍し)が施される。
次に、ボール4を入れる前に、穴3a全体にショットピーニング加工(前加工)を施す。このショットピーニング加工の条件は、例えば、エア圧0.49MPa、ノズル(図示せず。)とローラ3との距離100mm、ショット粒の直径0.6mm(800HV)、ショット時間5秒とする。
上記の前加工終了後、(b)に示すように穴3aにボール4を入れる。
ボール4を入れた後、(c)に示すように、穴3aのまわりにショットピーニング加工(ハードショット)を施す。このときのショットピーニング加工の条件は、例えば、エア圧0.49MPa、ノズル(図示せず。)とローラ3との距離100mm、ショット粒Sの直径0.6mm(800HV)、ショット時間10秒とする。なお、このとき、ボール4の表面をマスキングして、ショット粒Sが直接当たらないようにしてもよい。但し、ボール4がセラミックス製である場合は、ショット粒が当たっても影響を受けないので、マスキングの必要はない。
上記ショットピーニング加工の結果、(d)に示すように、穴3aの縁辺部3bが内側に塑性変形を生じ、若干隆起する。これにより、ボール4は固定され、脱落しないだけでなく、回転もしない状態となる。但し、脱落さえしなければ、回転しても構わない。なお、ショット粒の当て方を調整することにより、隆起をなるべく防止しながら、縁辺部3bを内側にのみ塑性変形させることも可能である。
このようなショットピーニング加工によるボール4の固定によれば、圧入やかしめ等が不要となり、また、ショットの範囲を拡げることにより、多数のボール4を同時に固定することができる。従って、このような加工ツール2は製造が容易である。また、穴3aは任意の位置にあけることができるので、ボール4の配列形態をどのようにでも構成することができる。さらに、ショットピーニング加工により縁辺部3bに残留応力が付与され、耐久性が向上するという効果も得られる。
なお、上記実施形態の加工ツール2では、母材となる物体として円柱状のローラ3を用いたが、円錐ころで同様の加工ツールを作製することも可能である。また、玉軸受の内外輪のような断面が円弧状の軌道面に対しては、車輪のような形状を有する物体(ローラの一種)の外周面(軌道面と合わせた曲面形状)に加工用小物体を埋め込んだ加工ツールを作製することも可能である。さらには、球体の表面に加工用小物体を埋め込んだ加工ツールを作製することも可能である。
なお、上記実施形態の加工ツール2はローラバニシング加工用であるが、これに限られることなく他の用途であっても使用可能である。すなわち、ローラ等の表面に微小な多数の突起を有する型の形態を必要とする型押し加工ツールとなり得る。例えばエンボス加工用の加工ツールにもなり得る。
なお、上記実施形態では加工用小物体がボール4である場合について説明したが、ボール4に代えて円柱ころや円錐ころを使用することも可能である。
図7の(a)、(b)は加工用小物体が円錐ころ4Aであって、穴3aの底面が平面である場合の断面図である。この場合、上記ボール4の場合と同様に、ショットピーニング加工で塑性変形した縁辺部3bにより円錐ころ4Aを固定することができる。なお、円錐ころ4Aを図示のように収容する場合は、円錐面の傾斜を利用して固定することができるので、ボール4のようにその過半体を穴3aに収容しなければならない訳ではなく、過半体未満の一部でもよい。
一方、(c)、(d)は加工用小物体が円柱ころ4Bである場合の断面図である。この場合も同様にして固定可能ではあるが、円柱ころ4Bは一定径のため、固定された状態を安定して維持することはやや困難となる。例えば円柱ころ4Bがローラ3と同一の材質若しくはローラ3より柔らかい材質ならば、ショットピーニング加工で縁辺部3bを円柱ころ4Bの外周面に若干食い込ませることにより確実に固定することも可能である。
(a)は、ローラバニシング加工が施される前の摺動部材を示す斜視図であり、また、(b)は、加工ツールを用いてローラバニシング加工が施された後の摺動部材の斜視図である。 図1の(b)におけるA部の拡大図である。 図1の(a)から(b)へローラバニシング加工をするときの状態を示す断面図である。 ローラの斜視図である。 加工ツールの斜視図である。 加工ツールの製造過程を示す図である。 (a)、(b)は、加工用小物体が円錐ころである場合の断面図、(c)、(d)は、加工用小物体が円柱ころである場合の断面図である。
符号の説明
2 加工ツール
3 ローラ
3a 穴
3b 縁辺部
4 ボール(加工用小物体)
4A 円錐ころ(加工用小物体)
4B 円柱ころ(加工用小物体)

Claims (2)

  1. 母材となる物体の表面に形成された多数の穴にそれぞれ加工用小物体が一部突出の状態で収容され、各穴の縁辺部がショットピーニング加工による塑性変形を生じて前記加工用小物体を固定していることを特徴とする加工ツール。
  2. ローラの表面に形成された多数の穴にそれぞれローラバニシング加工用小物体が一部突出の状態で収容され、各穴の縁辺部がショットピーニング加工による塑性変形を生じて前記ローラバニシング加工用小物体を固定していることを特徴とするローラバニシング加工ツール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099788A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Sugino Mach Ltd 平面用ディンプル成形工具
JP2014502217A (ja) * 2010-11-19 2014-01-30 アクツィエブーラゲート エスケイエフ セラミックのワークを処理する装置並びに方法

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