JP2007258307A - 薄膜製造方法及び薄膜製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前回の成膜が終了すると(ステップS1)、前回の成膜結果、成膜条件、原料ガス消費量が収集される(ステップS2)。次に、次回の成膜条件が収集され(ステップS3)、次回の成膜基板が成膜炉に設置される(ステップS4)。次に、次回成膜基板の情報が収集され(ステップS5)、次回の成膜条件が補正される(ステップS6)。そして、補正された次回の成膜条件に基づいて、自動的に成膜が開始される(ステップS7)。次回の成膜条件は、製品基板の枚数を用いて補正され高精度に制御されるので、成膜炉内環境が変動した場合にも、再現性よく薄膜を形成することができる。
【選択図】図1
Description
最初に第1の実施の形態について説明する。
先ず、第1の実施の形態の装置構成について説明する。
この装置は、成膜炉100、原料ガス供給機構101、原料ガス排気機構102及びコントローラー103を有している。その成膜炉100内には、成膜炉心管104及びヒーター105が設けられている。この成膜炉心管104内には複数の基板106、例えば合計150枚の製品基板106aとダミー基板106bがスタック状に設置できるようになっている。
またコントローラー103は、成膜結果、成膜条件及び基板106についての情報が収集されると、内部にある情報、例えば製品基板占有率と成膜速度の関係則を基に演算を行い、成膜条件を補正する。
図3は製品基板占有率と成膜速度の関係則である。図3に示すように、製品基板占有率が増加するに従って、成膜速度は低下している。この理由は、製品基板106aとダミー基板106bで回路パターンの有無や成膜前の表面層の差異といった表面状態の差異により原料ガスの吸着率が変化するためである。
これらの関係則を基に、次回の成膜での成膜速度が自動的に算出される。例えば、次回の製品基板占有率が75%ならば、図3から次回の成膜速度は94a.u.(a.u.;Arbitrary Unit)である。ここで、前回の成膜での製品基板占有率が25%ならば、図3から前回の成膜速度は96a.u.である。
図1は第1の実施の形態の薄膜製造方法のフローの一例である。
前回の成膜結果とは、例えば膜厚、膜質である。膜厚、膜質に関する情報が信号経路152を通して電気信号としてコントローラー103に収集される。
例えば、成膜条件中、成膜温度、成膜時間については、コントローラー103から信号経路151を通して電気信号として成膜炉100へ出力され、ヒーター105の温度、成膜時間が制御される。また、成膜炉内圧力については、コントローラー103から信号経路161、180を通して電気信号として原料ガス供給機構101及び原料ガス排気機構102に出力され、成膜炉内圧力が制御される。
このように、製品基板占有率と成膜速度の関係則に基づいて、次回の成膜条件を高精度に制御するので、バッチ毎に製品基板占有率が変動しても、所望の成膜結果を得ることができ、成膜炉内環境が変動した場合にも、再現性よく薄膜を形成することができる。
第2の実施の形態では、上記図2に示したバッチ式薄膜製造装置を用い、製品基板占有率と成膜速度の関係則に基づいて補正がされた成膜条件により成膜を行う際、成膜中に成膜条件を所定の時間間隔で補正する点で、上記第1の実施の形態と相違する。
この図4に示すステップS20からステップS26までは、図1のステップS1からステップS7と同内容であり、その説明の詳細は省略する。ここでは、ステップS27から説明する。
そして、成膜炉心管104内に設置した製品基板106aは、所定の時間間隔で自動的に逐次補正される成膜条件によって、成膜が継続され、次回の成膜が終了する(ステップS29)。
先ず、第3の実施の形態の装置構成について説明する。図5は第3の実施の形態のバッチ式薄膜製造装置概略図である。
図6は第3の実施の形態の薄膜製造方法のフローの一例である。
前回の成膜結果とは、例えば膜厚、膜質である。膜厚、膜質に関する情報が信号経路352を通して電気信号として、コントローラー303に自動的に収集される。
次に、成膜炉心管304内に設置した基板306についての情報、例えば製品基板306a及びダミー基板306bの位置の情報が信号経路352を通して電気信号としてコントローラー303に自動的に収集され(ステップS34)、製品基板占有率がコントローラー303内で自動的に算出される。
成膜条件中、成膜温度、成膜時間については、コントローラー303から信号経路351を通して電気信号として成膜炉300へ出力され、ヒーター305a、305b、305c、305d、305eの温度、成膜時間が制御される。また、成膜炉内圧力、原料ガス供給量については、コントローラー303から信号経路361、380を通して電気信号として原料ガス供給機構301及び原料ガス排気機構302に出力され、成膜炉内圧力が制御される。
次に、次回の成膜条件が自動的に補正される(ステップS37)。
例えば、次回の成膜が開始されると、質量分析器312aの測定値が信号経路370、質量分析器312bの測定値が信号経路370、質量分析器312cの測定値が信号経路370、質量分析器312dの測定値が信号経路370、質量分析器312eでの測定値が信号経路370を通して電気信号としてコントローラー303に自動的に収集され、それぞれの場所における原料ガスの成分分析を行うことで、製品基板306a間の原料ガス消費量分布が自動的に算出される。
そして、成膜炉心管304内に設置した製品基板306aは、補正された成膜条件を用いて成膜が継続され、次回の成膜が終了する(ステップS38)。
先ず、第4の実施の形態の装置構成について説明する。図7は第4の実施の形態のバッチ式薄膜製造装置概略図である。
さらに、この実施の形態においては、成膜炉心管404の周りに、複数の質量分析器を設置させている。
図8から、複数の吸気口、例えば4本の吸気口420a、420b、420c、420dが成膜炉心管404の周りに設置されている。それぞれの吸気口420a、420b、420c、420dには質量分析器422a、422b、422c、422dが接続され、それぞれの場所での成分分析が行われるようになっている。
図9は第4の実施の形態の薄膜製造方法のフローの一例である。このフローについては、図7及び図8と共に説明する。
この補正とは、ステップS45で補正された次回の成膜条件について、製品基板406a面内における原料ガス消費量分布に基づいて、さらに補正が行われることである。
そして、成膜炉心管404内に設置した製品基板406aは、補正された成膜条件によって成膜が継続され、次回の成膜が終了する(ステップS48)。
行われた前記成膜処理の条件を取得する工程と、
取得された前記成膜処理の条件を次に処理する製品基板の枚数を用いて補正し次の成膜処理の条件を生成する工程と、
生成された前記次の成膜処理の条件を用いて前記次に処理する製品基板に対し前記次の成膜処理を行う工程と、
を有することを特徴とする薄膜製造方法。
前記製品基板と共にダミー基板に対して前記成膜処理を行うことを特徴とする付記1記載の薄膜製造方法。
生成された前記次の成膜処理の条件を補正しながら、前記次に処理する製品基板に対し、前記次の成膜処理を行うことを特徴とする付記1記載の薄膜製造方法。
前記次の成膜処理の条件を一定時間間隔で補正しながら、前記次に処理する製品基板に対し、前記次の成膜処理を行うことを特徴とする付記3記載の薄膜製造方法。
生成された前記次の成膜処理の条件を、前記次に処理する製品基板間の原料ガス消費量の分布を用いて補正しながら、前記次に処理する製品基板に対し、前記次の成膜処理を行うことを特徴とする付記3記載の薄膜製造方法。
生成された前記次の成膜処理の条件を、前記次に処理する製品基板面内の原料ガス消費量の分布を用いて補正しながら、前記次に処理する製品基板に対し、前記次の成膜処理を行うことを特徴とする付記3記載の薄膜製造方法。
成膜炉中心軸に対して同一方向に分割したヒーターを用いた独立した温度制御、または前記成膜炉中心軸に対して前記製品基板の中心軸を偏心させることを特徴とする付記1記載の薄膜製造方法。
取得された前記成膜処理の条件を、次に処理する製品基板の枚数を用いて補正して次の成膜処理の条件を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする薄膜製造装置。
前記次の成膜処理において前記次に処理する製品基板がダミー基板と共に処理される場合には、
前記次の成膜処理の条件を、前記次に処理する製品基板と前記ダミー基板を合わせた全基板枚数に対する前記次に処理する製品基板の枚数によって補正して、前記次の成膜処理の条件を生成することを特徴とする付記8記載の薄膜製造装置。
101,301,401 原料ガス供給機構
102,302,402 原料ガス排気機構
103,303,403 コントローラー
104,304,404 成膜炉心管
105,305a,305b,305c,305d,305e,405,421a,421b,421c,421d ヒーター
106,306,406 基板
106a,306a,406a 製品基板
106b,306b,406b ダミー基板
107,307,407 原料ガス導入管
108,308,408 原料ガス排気管
110,111,310,311a,311b,311c,311d,311e,420a,420b,420c,420d 吸気口
112,113,312a,312b,312c,312d,312e,412,413,422a,422b,422c,422d 質量分析器
150,151,152,160,161,170,171,180,350,351,352,360,361,370,380,450,451,452,460,461,470,471,472,473,480 信号経路
Claims (5)
- 製品基板に対する成膜処理を行う工程と、
行われた前記成膜処理の条件を取得する工程と、
取得された前記成膜処理の条件を次に処理する製品基板の枚数を用いて補正し次の成膜処理の条件を生成する工程と、
生成された前記次の成膜処理の条件を用いて前記次に処理する製品基板に対し前記次の成膜処理を行う工程と、
を有することを特徴とする薄膜製造方法。 - 生成された前記次の成膜処理の条件を用いて前記次に処理する製品基板に対し前記次の成膜処理を行う工程においては、
生成された前記次の成膜処理の条件を補正しながら、前記次に処理する製品基板に対し、前記次の成膜処理を行うことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造方法。 - 生成された前記次の成膜処理の条件を用いて前記次に処理する製品基板に対し前記次の成膜処理を行う工程においては、
成膜炉中心軸に対して同一方向に分割したヒーターを用いた独立した温度制御、または前記成膜炉中心軸に対して前記製品基板の中心軸を偏心させることを特徴とする請求項1記載の薄膜製造方法。 - 製品基板に対して行われた成膜処理の条件を取得する取得手段と、
取得された前記成膜処理の条件を、次に処理する製品基板の枚数を用いて補正して次の成膜処理の条件を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする薄膜製造装置。 - 前記生成手段によって生成された条件を用いて行われる前記次の成膜処理の間に、前記次の成膜処理の条件を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項4記載の薄膜製造装置。
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