JP2007257915A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池蓋表面に貼りあわせたシールを剥離する際、電池内部に滞留した酸素水素ガスの引火源となりうる静電気の発生を抑制することが可能な鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】極板群を収納した電槽102に蓋103が装着され、蓋103に液口栓105が装着され、蓋103の一部に電池機種、使用方法説明文、もしくは注意喚起文等の文字もしくは記号による表示104aを有したシート104を、水系粘着剤で貼り合わせる。従来の溶剤系粘着剤を用いた場合に比較して、シート剥離時の静電気の発生を抑制し、電池から排出された酸素水素ガスへの引火を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉛蓄電池に関するものである。
鉛蓄電池、特に車両用の鉛蓄電池は、一般的に、極板群を収納する電槽と、この電槽を閉じる蓋とを有している。蓋には、電解液注液のための液口が設けられ、この液口には、電池内部のガスを、電池外に排出するための液口栓(例えば特許文献1参照)が設けられている。
特許文献1で示された液口栓は、排気栓とも呼ばれ、電池内で発生した酸素水素ガスを電池外部に排出する機能を有している。また、特許文献2のように、液口栓内部に弁機能を有したものも提案されている。
弁機能の有無にかかわらず、液口栓からは電池内部で発生した酸素水素ガスが排出される可能性を有しているため、液口栓周囲は炎や電気スパークから隔離する必要がある。液口栓から排出された酸素水素ガスが炎や電気スパークから引火する危険性があるためである。
このような、車両用鉛蓄電池に関する取り扱い上の注意事項は、電池本体に添付された取り扱い説明書や、その他の媒体、例えば社団法人電池工業会のホームページ等を通じて、使用者に対して注意喚起がなされているものの、依然として、電池外に排出された酸素水素ガスによる引火事故が発生する状況にある。
例えば、特許文献3には、液口周囲に導電性を有したシートを配置することが示されている。導電性を有したシートを配置することにより、静電気の帯電が抑制され、静電気スパークの発生を抑制することができる。
一般に、車両用鉛蓄電池の蓋上面には、電池品番、使用方法や取り扱い上の注意を表示したコーションラベルを貼り付けている。このようなラベルは基本的に電池から剥離されることは想定されていないが、電池使用者が不用意にラベルを電池から剥離した場合、剥離面で静電気が発生し、前述したような、酸素水素ガスに引火することにより、小爆発が発生する可能性があった。
さらには、特許文献4に示されたように、鉛蓄電池の減液性能を向上するために、液口栓上部をシートで覆ったものも提案されており、前述のコーションラベルと同様、補水作業時に、このシートを剥離した場合、静電気が発生し、この静電気のスパークによって前述の小爆発が発生する可能性があった。
特開平7−220706号公報 特開2003−346781号公報 特開平4−101353号公報 特開2005−276741号公報
本発明は、前述したような、鉛蓄電池の蓋に貼り付けたコーションラベルや、その他のシートを剥離した場合においても、電池から排出された酸素水素ガスへの引火源となりうる、静電気スパークの発生を抑制した鉛蓄電池を提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、極板群を収納した電槽に蓋が装着され、前記蓋に液口栓が装着され、前記蓋の一部に電池機種、使用方法説明文、もしくは注意喚起文等の文字もしくは記号による表示を有したシートを、水系粘着剤で貼り合わせた鉛蓄電池を示すものである。
さらに、本発明の請求項2に係る発明は、極板群を収納した電槽に蓋が装着され、前記蓋に液口栓が装着され、前記液口栓の少なくとも一部を覆うシートを、前記蓋に、水系粘着剤で貼り合せた鉛蓄電池を示す。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項2の鉛蓄電池において、前記シートの前記液口栓を覆わない部分に、電池機種、使用方法説明文、もしくは注意喚起文等の表示を有し、前記シートの前記液口栓に対向した部分と、前記シートの前記表示を有した部分との間に、ミシン目を形成した鉛蓄電池を示す。
本発明によれば、電池蓋に貼り合せたコーションラベルあるいはシートを電池蓋から剥離した場合においても、電池外に排出された酸素水素ガスの引火源となりうる、静電気の発生を顕著に抑制することができる。
本発明の実施形態を有した鉛蓄電池(以下、電池)の構成を、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による電池101を示す図である。電池101は極板群(図示せず)を収納した電槽102に蓋103が装着されている。蓋103には液口103aがあり、この液口103aには、液口栓105が装着されている。なお、液口栓105は、電池内圧上昇を抑制するために、電池内部の酸素水素ガスを電池外に排出するための排気口105aが設けられている。
本発明では、電池機種、電池の使用方法の説明文や取り扱い上の注意喚起のための文章あるいは記号等の表示104aを有したシート104が蓋103に水系粘着剤で貼り合わされている。
シート104の素材としては、耐熱性や耐酸性を有した素材から選択されるが、ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、ポリプロピレンモノポリマー、ポリプロピレンコポリマー等のポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)のシート、あるいは、合成紙、例えば、PP樹脂と無機充填剤から形成されたユポ((株)ユポコーポレーション製)と呼ばれる合成紙を用いることができる。
本発明では、シート104の蓋103への貼り合わせに水系粘着剤を用いる。水系粘着剤は、溶剤系粘着剤と比較し、シート104を蓋103から剥離する際の静電気の発生が顕著に抑制される。そのため、電池内の酸素水素ガスが排気口105aから電池外に排出された場合でも、静電気スパークの酸素水素ガスへの引火が顕著に抑制される。
本発明で用いる水系粘着剤は、粘着剤の溶媒として従来用いられていたトルエン、キシレン等の有機溶剤を水系溶媒としたものであり、エマルジョンタイプと呼ばれるものが主である。例えば、アクリル酸共重合体樹脂エマルジョンを主成分とする粘着剤を用いることができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態による電池201の上面を示す図である。電池201は前述の第1の実施形態による電池101と同様、極板群(図示せず)を収納した電槽102(図示せず)に蓋103が装着されている。蓋103には液口103aがあり、この液口103aには、液口栓105が装着されている。なお、液口栓105は、電池内圧上昇を抑制するために、電池内部の酸素水素ガスを電池外に排出するための排気口105aが設けられている。
本発明の第2の実施形態による電池201では、液口栓105の全て、もしくは少なくとも一部を覆うシート202を有している。シート202は、液口栓105の少なくとも一部を覆うことによって、電池201の使用者が不用意に液口栓105を脱着し、電池内部の電解液を、誤って電池外から漏出することを抑止するため、もしくは電解液の減液特性を向上させる目的で用いられる。
特に、後者の電解液の減液特性を向上する目的でシート202を蓋103に貼り合わせる場合、シート202は液口栓105に設けられた排気口105aを覆うよう配置する。このようなシート202の配置は、特許文献4に示されているように、排気口105a周囲の気流を、排気口105aから遮断することによって、大気に比較して水分を多く含んだ電池内の気体が電池外に排出されることを抑制する。
排気口105a周囲を電池外に暴露した場合、電池外の気流によって、排気口105a内側が大気に対して負圧となり、大気よりも水分を多く含んだ電池内の気体が電池外に排出されるため、電解液の蒸発による減液が促進される。シート202を排気口105aを覆うよう配置することにより、このような蒸発が抑制され、電解液の減液性能が向上する。
しかしながら、排気口105aとシート202とが近接しているために、補水作業時にシート202を蓋103から剥離する際、静電気スパークが発生すると、この静電気スパークが排気口105a付近に存在する酸素水素ガスに引火する可能性がある。
本発明では、シート202と蓋103との貼り付けに第1の実施形態と同様の水系粘着剤を用いることにより、排気口105aに近接した位置での静電気スパーク発生を顕著に抑制することができる。
なお、シート202を排気口105aを覆った状態で蓋103に貼り合わせる場合、排気口105aからの排出ガスを電池外に導出する必要がある。したがって、シート202の蓋103との貼り合わせ面において、排気口105aの周囲と、ガスを電池外に排出するための経路には水系粘着剤を配置しない。
例えば、図2に示したように、シート202の斜線部で、水系粘着剤により、シート202と蓋103とを貼り合わせ、その他の部分には水系粘着剤を配置せず、単に、シート202と蓋103とが重ね合わされた状態とすることにより、シート202と蓋103との間隙をガス排出のための経路203として確保することができる。
なお、本発明の第2の実施形態におけるシート202は、本発明の第1の実施形態で述べたシート104と同様の素材のものを使用できる。また、経路203は液口栓105に設けた排気口105aから電池外にわたって設ければよいので、図2に示した以外の形状であってもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態による電池は、前述した本発明の第2の実施形態による電池201において、シート202の液口栓105を覆わない部分に、電池機種、電池の使用方法の説明文や取り扱い上の注意喚起のための文章等の文字情報を表示したシートが水系粘着剤で蓋103に貼り合わされた構造を有する。
図3は、本発明の第3の実施形態による電池301を示す図である。電池301は第1および第2の実施形態の電池101、電池201と同様、極板群(図示せず)を収納した電槽102(図示せず)に蓋103が装着されている。蓋103には液口103aがあり、この液口103aには、液口栓105が装着されている。なお、液口栓105は、電池内圧上昇を抑制するために、電池内部の酸素水素ガスを電池外に排出するための排気口105aが設けられている。
第3の実施形態による電池301は、液口栓105、もしくは一部を覆うシート302が水系粘着剤で蓋103に貼り合わされている。第2の実施形態と同様、液口栓105の排気口105aからの排出ガスを電池外に排出できるよう、図3の斜線部で水系粘着剤によりシート302を蓋103に貼り合わせ、斜線部以外の部分については、水系粘着剤を配置しないことによって、ガス排出のための経路303を設ける。なお、経路303は液口栓105に設けた排気口105aから電池外にわたって設ければよいので、図3に示した以外の形状であってもよい。
電池301では、シート302の液口栓105を覆わない部分に、電池機種、電池の使用方法の説明文や取り扱い上の注意喚起のための文章あるいは記号等の表示302aを有している。そして、シート302の液口栓105に対向した部分と、シート302の表示302aを設けた部分との間にミシン目302bを設ける。
ミシン目302bを設けることにより、補水作業のためにシート302を蓋103から剥離する際に、シート302の液口栓105を覆う部分のみの剥離ですみ、シート302全体を剥離する必要がない。したがって、剥離面積を最小限にとどめることができる。これにより、シート302と蓋103との貼り合わせに水系粘着剤を使用していることと相まって、静電気スパークの発生を顕著に抑制することができる。
また、シート302を、液口栓105を覆う部分と、それ以外の表示302aを形成した部分で分割した場合、蓋103に2枚のシートを貼り合わせる必要が生じる。特に、始動用鉛蓄電池においては、B24系、B19系、B17系あるいはA19系の電池では、その蓋天面の面積が、D23系、D26系等のD系列の電池に比較して狭小である。
そのため、シート貼り付け位置のずれ量によっては2枚のシートの端部が重なりあう場合があり、電池の外観を大きく損なう。また、当然のことながら、互いに隣接した位置に貼り合わせるがために、同時に貼り合わせることはできず、組み立て工程において、2つのシート貼り設備が必要となる。
本発明では、ミシン目302bを介して、一体となったシート302を用いることにより、2つに分割されたシートを個別に貼りあわせた場合に発生する、シート同士の重なりを抑制できる。また、シート貼り設備も1台ですむため、設備コストが削減でき、生産性も向上できる。
なお、本発明の第3の実施形態に用いる水系粘着剤やシート302として、第1および第2の実施形態で用いたシートおよび水系粘着剤と同じものを用いることができる。
これまで説明してきたように、本発明によれば、鉛蓄電池の蓋に貼り合せたシートを剥離する際の静電気スパークが顕著に抑制され、これによる酸素水素ガスへの引火を未然に抑制することができる。これは、水系粘着剤を用いることにより、粘着剤中に微量の水を含む場合があること、さらにはエマルジョンを乾燥して粘着剤とするため、粘着剤自体に親水性があり、大気中の水分を吸湿することによって、剥離時の静電気発生が抑制されると推測される。
なお、本実施形態では、液口栓を装着した鉛蓄電池の場合について述べたが、制御弁式鉛蓄電池においても、電池内圧を開放するための制御弁があり、この制御弁より酸素水素ガスが放出される場合もあるため、本発明の構成が制御弁から放出された酸素水素ガスへの引火源となりうる静電気スパークの発生を抑制する上で極めて効果があることは言うまでもない。
前記した第1〜第3の実施形態の鉛蓄電池と、比較例の鉛蓄電池を作成し、蓋よりシートを剥離した際の、蓋表面の静電電位を計測することにより、静電気の発生状況を評価した。
(1)本発明例の電池A
本発明例の電池Aは、図1に示した、第1の実施形態による鉛蓄電池であり、JIS D5301(始動用鉛蓄電池)で規定する55D23形電池である。シートは50μm厚みのPP樹脂シートを2枚積層したものであり、蓋との貼り付け面には、水系粘着剤を10μmの厚みで塗布したものを用いた。このシートの寸法は90mm×35mm(面積3150mm2)である。
なお、シートの積層面には電池の取り扱い上の注意等の表示を印刷している。水系粘着剤としては、アクリルエステル共重合体エマルジョンを用い、粘着剤乾燥前の固形分が60%、溶媒(水)分が40%のものを用いた。なお、電槽、蓋ともにPP樹脂製である。
(2)本発明例の電池B
本発明例の電池Bは、図2に示した、第2の実施形態による鉛蓄電池であり、前記した電池Aと同様、55D23形電池である。シート素材およびシートとの蓋への貼り合せに用いた粘着剤は、電池Aと同じものである。シートの寸法は、175mm×35mm(面積6125mm2)の長方形である。
(3)本発明例の電池C
本発明例の電池Cは、図3に示した、第3の実施形態による鉛蓄電池であり、前記した電池Aと同様、55D23形電池である。シート素材およびシートとの蓋への貼り合せに用いた粘着剤は、電池Aおよび電池Bと同じものである。なお、シートの寸法は、175mm×65mm(面積11375mm2)である。なお、シートにはミシン目が設けられており、シートをミシン目で切断することにより、液口栓を覆う部分(175mm×35mm)およびそれ以外の、取り扱い説明文を表示した部分(175mm×30mm)に2分割される。
(4)本発明例の電池D
本発明例の電池Dは、電池Cのシートに形成したミシン目がない電池である。シート寸法は175mm×65mmである。
(5)比較例の電池E
比較例の電池Eは、本発明例の電池Aで用いた水系粘着剤に代えて溶剤系粘着剤を用いたものである。溶剤系粘着剤としては、固形分がアクリルエステル共重合体、溶媒が酢酸エチルトルエンであり、粘着剤乾燥前の固形分が40%、溶媒分が60%のものである。
(6)比較例の電池F
比較例の電池Fは、本発明例の電池Bで用いた水系粘着剤に代えて溶剤系粘着剤を用いたものである。溶剤系粘着剤としては、電池Eと同じものを用いた。
(7)比較例の電池G
比較例の電池Gは、本発明例の電池Cで用いた水系粘着剤に代えて溶剤系粘着剤を用いたものである。溶剤系粘着剤としては、電池Eおよび電池Fと同じものを用いた。
(8)比較例の電池H
比較例の電池Hは、本発明例の電池Dで用いた水系粘着剤に代えて溶剤系粘着剤を用いたものである。溶剤系粘着剤としては、電池E、電池Fおよび電池Gと同じものを用いた。
上記した本発明例の電池A〜Dおよび比較例の電池E〜Hの各5個を、25℃、相対湿度5RH%の恒温恒湿室に24時間保管したのち、各電池の蓋に貼り合わされたシートを剥離した。シート剥離完了後、直ちに、液口栓の排気口から5.0mm離間した位置での静電気の発生状況を調査した。
静電気の発生状況は、測定位置での静電表面電位を計測することにより行った。なお、本実施例においては、シシド静電気株式会社製静電電位測定器(STATIRON DZ3型)を使用した。前記した各電池における、シート剥離直後の静電表面電位の計測結果を表1に示す。
Figure 2007257915
表2に示した結果から、本発明によれば、比較例の電池に比較して静電電位が顕著に抑制されることがわかる。なお、火花放電(スパーク)に関するパッシェンの法則によれば、標準状態の大気中では、1mm離間した電極間の電位差がおおよそ3.0kV以上で火花放電が発生しうる。したがって、特に比較例の電池では、本発明例の電池に比較して、静電気によるスパークが発生しやすいと考えられる。
本発明例の電池Dに関しては、他の本発明例の電池A〜Cに比較して、静電電位が若干高くなる傾向にあった。また、シートが他の電池を比較して大面積であり、シートの剥離途中で、シートの表示を設けた部分でシートの伸びや亀裂が生じた。このような現象は、シートの面積と関連するものと考えられる。
本発明例の電池Cでは、2つの異なる機能、すなわち、液口栓を覆う機能(本発明例の電池Bで用いたシートと同機能)と、表示機能(本発明例の電池Aで用いたシートAと同機能)が一体化されている。しかしながら、ミシン目により、液口栓を覆った部分のみが容易に剥離できるため、剥離面積も電池Dと比較してより小さく、これに対応してシート剥離時の静電電位が低下する。また、ミシン目により、取り扱い説明文を表示した部分は剥離せず、電池に残存するため、シートの表示部分に伸びが発生したり、あるいは亀裂が発生する等によって、表示が損なわれることがない。
一方、比較例の電池、特に電池Gと電池Hとを比較した場合、ミシン目の有無、すなわち剥離面積の大小によって静電電位が顕著に増加する傾向にある。また静電電位値も、本発明例の電池と比較して極めて高く、静電気スパークがより発生しやすいと考えられる。
本発明によれば、取り扱い説明文を表示したシートを不用意に剥離した場合においても、静電気の発生が顕著に抑制され、排気口周囲での静電気スパークの発生が顕著に抑制される。
また、減液抑制を目的として、排気口を覆うシートを貼り付けた電池を、補水作業時にシートを剥離する場合においても、静電気の発生が顕著に抑制され、排気口周囲での静電気スパークの発生が顕著に抑制される。
本発明の鉛蓄電池は、排気口周辺での静電気スパークの発生を未然に防止できうることから、始動用鉛蓄電池をはじめとして、様々な用途・種類の鉛蓄電池に有効である。
本発明の第1の実施形態による電池を示す図 本発明の第2の実施形態による電池を示す図 本発明の第3の実施形態による電池を示す図
符号の説明
101 電池
102 電槽
103 蓋
103a 液口
104 シート
104a 表示
105 液口栓
105a 排気口
201 電池
202 シート
203 経路
301 電池
302 シート
302a 表示
302b ミシン目
303 経路

Claims (3)

  1. 極板群を収納した電槽に蓋が装着され、前記蓋に液口栓が装着され、前記蓋の一部に電池機種、使用方法説明文、もしくは注意喚起文等の文字もしくは記号による表示を有したシートを、水系粘着剤で貼り合わせた鉛蓄電池。
  2. 極板群を収納した電槽に蓋が装着され、前記蓋に液口栓が装着され、前記液口栓の少なくとも一部を覆うシートを、前記蓋に、水系粘着剤で貼り合せた鉛蓄電池。
  3. 前記シートの前記液口栓を覆わない部分に、電池機種、使用方法説明文、もしくは注意喚起文等の表示を有し、前記シートの前記液口栓に対向した部分と、前記シートの前記表示を有した部分との間に、ミシン目を形成した請求項2に記載の鉛蓄電池。
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