JP2009021171A - ラベル巻き電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】異常加熱等により発生する電池セル内部からの分解ガスによる電池パックの変形を抑えるとともに、分解ガス発生異常を容易に検出可能にする。
【解決手段】矩形平板状に構成された前記電池セル4の側面に設けられ、電池セル異常時にセル内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁4aと、電池セル4の側面周囲を保護するとともにガス抜き弁4aが設けられた位置にガス抜き孔3aが形成された枠状フレーム3と、電池セル4および枠状フレーム3等の周囲に巻かれて電池セル4と枠状フレームとを固定するとともに、枠状フレーム3のガス抜き孔3aが形成された位置を覆う部分に、ガス抜き弁4aを介して放出された分解ガスの圧力でスリット状の裂け目を生じて分解ガスを電池パック外へ放出する切り込み溝1aが形成されたラベル1を備える。
【選択図】図2
【解決手段】矩形平板状に構成された前記電池セル4の側面に設けられ、電池セル異常時にセル内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁4aと、電池セル4の側面周囲を保護するとともにガス抜き弁4aが設けられた位置にガス抜き孔3aが形成された枠状フレーム3と、電池セル4および枠状フレーム3等の周囲に巻かれて電池セル4と枠状フレームとを固定するとともに、枠状フレーム3のガス抜き孔3aが形成された位置を覆う部分に、ガス抜き弁4aを介して放出された分解ガスの圧力でスリット状の裂け目を生じて分解ガスを電池パック外へ放出する切り込み溝1aが形成されたラベル1を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、電池ユニットの外表面にラベルを巻いたラベル巻き電池パックに関する。
携帯電話機等の電子機器の小型軽量化に伴い、電子機器に内蔵されてその電源として使用される電池パックの小型化、薄型化に対する要求が高まっており、例えば矩形平板状の電池セルを枠状の外装体に収納し、その周囲にラベルを巻いて貼着し、該ラベルにより電池セルと外装体とを固定することによって、電池パックの厚さ寸法を小さくするとともに電池パックを容易に組み立て可能にする技術が、特許文献1〜3等に開示されている。
また、従来、この種の電池パックにおいては、異常加熱等により電池内部の電解液等から分解ガスが発生したとき、該分解ガスを電池セル外部へ排出するためのガス排出弁を備えることにより、電池パックの破裂等の事故を防止している(特許文献4〜7等参照)。
図7および図8は、従来のこのようなラベル巻き電池パックの一例を示す外観図および分解斜視図であり、図9は、従来のラベル巻き電池パックの平面内断面図及び一部拡大断面図を示している。
従来のラベル巻き電池パックでは、矩形平板状の電池セル4の側面に配置された端子基板5と矩形平板状の電池セル4の側面に設けられた正、負の電極とを夫々接続する接続金具6及び7が矩形平板状の電池セル4の側面周囲に沿って配置されている。また、この電池セル4の前記正、負いずれか一方の電極が設けられている側面には、電池セル4異常時に電池セル4内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁4aが設けられている。
この電池セル4のガス抜き弁4aが設けられている側面側に配置されている電極と接続されて電池セル4の側面周囲に沿って配置された接続金具7と電池セル4の側面周囲の間には、短絡防止機能とガス抜き弁4aから漏洩した電解液を吸収して分解ガスのみを透過させる機能を有するインシュレータ8が、ガス抜き弁4aが設けられている位置から端子基板5が配置されている位置に亘って電池セル4の側面に沿って配備されている。
さらに接続金具6及び7と端子基板5が配置された矩形平板状の電池セル4の側面周囲を保護するために、枠状に構成された端子側フレーム2、および指掛側フレーム30が電池ユニット側面周囲に装着される。そしてこの端子側フレーム2および指掛側フレーム30と電池セル4の表裏面周囲に亘ってラベル10を巻きつけ、貼着することにより、端子側フレーム2、および指掛側フレーム30と電池セル4とを固定して電池パックを構成している。そのため、電池パックの厚みは、ほぼ電池セル4の厚み程度まで薄くすることができる。
このようなラベル巻き電池パックにおいて、外部からの異常加熱等により電池セル4内部で電解液等の分解ガスが発生した場合にはガス抜き弁4aが働き、分解ガスはガス抜き弁4aからインシュレータ8を介して電池セル4外へ放出されるが、従来のラベル巻き電池パックの場合、図9に示すように、ガス抜き弁4a近傍及び排出経路がフレーム3およびラベル10で塞がれているために、スムーズな分解ガス排出が行われず、分解ガスがパック内に篭って図10に示すように、このラベル巻き電池パックが膨れた外観形状となることがある。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、外部からの異常加熱等により発生する電池セル内部からの分解ガスによる、電池パックの膨れ異常を抑えるとともに、電池セル内部から分解ガスが発生したことを容易に検出可能にする手段を提供することにある。
本発明は、電池セル異常時に電池セル内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁が設けられた電池本体の周囲にラベルが巻かれているラベル巻き電池パックにおいて、前記ラベルの前記ガス抜き弁を覆う位置に、前記ガス抜き弁を介して放出された分解ガスの圧力で前記ラベルにスリット状の裂け目を生じて前記分解ガスを電池パック外へ排出する機能を備えた所定深さと所定長さを有する切り込み溝を設けたことを特徴としている。
前記電池パックは、矩形平板状に構成された前記電池セルと、該電池セルの側面に設けられた前記ガス抜き弁と、前記電池セルの側面周囲を保護するとともに前記ガス抜き弁が設けられた位置にガス抜き孔が形成された枠状フレームと、前記電池セルおよび前記枠状フレームの周囲に巻かれて前記電池セルと前記枠状フレームとを固定するとともに、前記枠状フレームの前記ガス抜き孔が形成された位置を覆う部分に前記切り込み溝が形成された前記ラベルを備えた構成とすることができる。
また、前記ガス抜き弁と前記ガス抜き孔の間に、前記ガス抜き弁を介して前記電池セルから漏洩した電解液を吸収し、分解ガスのみを前記ガス抜き孔側へ透過させる機能を有するインシュレータを配備した構成とすることができる。
また本発明のラベル巻き電池パックに用いられるラベルは、前記電池本体に巻かれたとき前記ガス抜き弁を覆う位置に、前記ガス抜き弁を介して放出された分解ガスの圧力でスリット状の裂け目が生じるように形成された所定深さと所定長さを有する切り込み溝が設けられていることを特徴としている。
また、本発明のラベル巻き電池パックに用いられて前記電池セルの側面周囲を保護するための枠状フレームは、前記ガス抜き弁が設けられた位置にガス抜き孔が形成されていることを特徴としている。
本発明による携帯電話端末の電池パックでは、一般的なラベル巻き電池パックにおいて、外部からの異常加熱により電池内部から発生する電解液等の分解ガスを電池セルのガス排出弁近傍のフレームに孔、およびラベルに切れ込みを設けることにより、分解ガス排出経路を明確にすることにより分解ガスをスムーズに排出することができ、電池パックの安全性を確保することができる。
本発明のラベル巻き電池パックによれば、電池セルと該電池セルの側面周囲を保護する外装体とを固定するラベルにより電池セルに設けられた分解ガス抜き弁が覆われていても、スムーズに分解ガスを排出させることが可能となるため、電池パックが膨らむ等の変形を防止できる。
また、ラベル巻き電池パックに備えられているフレームおよびラベルに、ガス抜き孔および切り込み溝を設けた構成としているため、専用部品を追加することなく安価且つ容易な構造を提供することが可能となる。
さらに、分解ガスが発生した際にラベルに設けられた切込み溝が裂けてスリット化するので、電池パックの異常が外観目視で検知することが可能となる為、一般の使用者でも容易に電池パックの異常を検知することが可能となる。
また、ラベルに設けた切り込み溝の深さ及び切り込み長さを変化させることにより、ラベルが裂ける際の圧力を制御することが可能となる為、検出レベルを容易に制御することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態を示すラベル巻き電池パックの外観斜視図であり、図2は、本実施形態の分解斜視図、図3は、本実施形態で用いられるラベルの外観斜視図およびラベルのC−C断面の拡大図である。また図4は、本実施形態のラベル巻き電池パックの平面内断面図及び一部拡大断面図を示している。
本実施形態のラベル巻き電池パックは、指掛側フレーム3の分解ガス抜き弁4aを覆う位置に分解ガスを通過させる為のガス抜き孔3aが設けられ、ラベル1の前記指掛側フレーム3に設けられたガス抜き孔3aを覆う位置に切り込み溝1aが形成されている点を除いて、図7〜図9に示す従来のラベル巻き電池パックと同様の構成となっている。
即ち、本実施形態のラベル巻き電池パックも、矩形平板状の電池セル4の側面に配置された端子基板5と矩形平板状の電池セル4の側面に設けられた正、負の電極とを夫々接続する接続金具6及び7が矩形平板状の電池セル4の側面周囲に沿って配置されている。また、この電池セル4の前記正、負いずれか一方の電極が設けられている側面には、電池セル4異常時に電池セル4内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁4aが設けられている。
そして、このガス抜き弁4aが設けられている電池セル4の側面側に配置されている電極と接続されて電池セル4の側面周囲に沿って配置された接続金具7を電池セル4の電極部以外の側面周囲から絶縁する短絡防止機能と、ガス抜き弁4a上を覆って電池セル4から電解液が漏洩した際に電解液を吸収し、分解ガスを透過させる機能を有したインシュレータ8が、電池セル4の該当する側面周囲に配備されている。
さらに接続金具6及び7と端子基板5が配置された矩形平板状の電池セル4の側面周囲を保護するために、枠状に構成された端子側フレーム2、および指掛側フレーム3がこの電池ユニット側面周囲に装着されるが、本実施形態の指掛側フレーム3には、前記インシュレータ8がガス抜き弁4aを覆っている位置に、インシュレータ8を介して排出された分解ガスを通過させる為のガス抜き孔3aが設けられている。
この枠状の端子側フレーム2、およびガス抜き孔3aが設けられた指掛側フレーム3が矩形平板状の電池セル4の周囲に取りつけられた後、その外周囲にラベル1を巻きつけ貼着することによって、電池セル4を含むユニットと端子側フレーム2および指掛側フレーム3とを固定して電池パックが構成されるが、本実施形態のラベル1には、前記指掛側フレーム3のガス抜き孔3aが設けられている位置に、図3に示すような切り込み溝1aが設けられている。
このラベル1に設けられる切り込み溝1aの深さおよび長さは、電池セル4で発生した分解ガスが、ガス抜き弁4a、インシュレータ8および指掛側フレーム3のガス抜き孔3aを介して排出された際の圧力によりラベル1にスリット状の裂け目を形成して分解ガスを電池パック外部へ放出することができる深さおよび長さに設定される。
またこの切り込み溝1aは、ラベル1を電池ユニットの周囲に巻くとき、ラベル1に形成された切り込み溝1aが内側(電池ユニット側)となるよう巻きつけて貼着することにより、通常使用時にはこの切り込み溝1aが目立たないようにするとともに、内側からの分解ガス圧力によりスリット状に裂け易くする。
図5は、本実施形態のラベル巻き電池パックにおいて分解ガス発生後の状態を示す外観斜視図であり、図6は、本実形態のラベル巻き電池パックにおいて分解ガス発生時の状態を示す平面内断面図及び一部拡大断面図である。以下、図1〜図6を参照して、本実施形態のラベル巻き電池パックの分解ガス発生時の動作について説明する。
外部からの異常加熱等により電池セル4内部の電解液等が分解してガスが発生した場合、この分解ガスは図2、図4に示す電池セル4のガス抜き弁4aにより電解液とともに電池セル4外へ排出され、ガス抜き弁4a上に配備されたインシュレータ8にて電解液が吸収され分解ガスのみがインシュレータ8を透過する。
透過した分解ガスは、指掛側フレーム3に設けられたガス抜き孔3aを通過してラベル1の切り込み溝1aを圧迫する。この分解ガスの圧力が設定圧力以上となるとラベル1の切り込み溝1aが裂けて図5、図6に示すスリット1bのような形状となって分解ガスを電池パック外へ放出する。従って、分解ガス圧力により電池パックが膨らむ等の変形を生ずることがない。
また、図5に示すように、ラベル1にスリット1bが生じたことを電池パック外観から確認することが可能な為、電池セル4内部の電解液等の分解によりガスが発生した電池パックの異常をスリット1bの目視により容易に認知することができる。
1,10 ラベル
1a 切り込み溝
1b スリット
2 端子側フレーム
3,30 指掛側フレーム
3a ガス抜き孔
4 電池セル
4a 分解ガス抜き弁
5 端子基板
6,7 接続金具
8 インシュレータ
1a 切り込み溝
1b スリット
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3a ガス抜き孔
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4a 分解ガス抜き弁
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6,7 接続金具
8 インシュレータ
Claims (6)
- 電池セル異常時に電池セル内で発生する分解ガスを外部へ放出するガス抜き弁が設けられた電池本体の周囲にラベルが巻かれているラベル巻き電池パックにおいて、
前記ラベルの前記ガス抜き弁を覆う位置に、前記ガス抜き弁を介して放出された分解ガスの圧力で前記ラベルにスリット状の裂け目を生じさせることにより前記分解ガスを電池パック外へ排出する機能を備えた所定深さと所定長さを有する切り込み溝が設けられていることを特徴とするラベル巻き電池パック。 - 前記電池パックは、矩形平板状に構成された前記電池セルと、該電池セルの側面に設けられた前記ガス抜き弁と、前記電池セルの側面周囲を保護するとともに前記ガス抜き弁が設けられた位置にガス抜き孔が形成された枠状フレームと、前記電池セルおよび前記枠状フレームの周囲に巻かれて前記電池セルと前記枠状フレームとを固定するとともに、前記枠状フレームの前記ガス抜き孔が形成された位置を覆う部分に前記切り込み溝が形成された前記ラベルを備えていることを特徴とする請求項1に記載のラベル巻き電池パック。
- 前記ガス抜き弁と前記ガス抜き孔の間に、前記ガス抜き弁を介して前記電池セルから漏洩した電解液を吸収し、分解ガスのみを前記ガス抜き孔側へ透過させる機能を有するインシュレータが配備されていることを特徴とする請求項2に記載のラベル巻き電池パック。
- 請求項1〜3に記載のラベル巻き電池パックに用いられるラベルであって、
前記電池本体に巻かれたとき前記ガス抜き弁を覆う位置に、前記ガス抜き弁を介して放出された分解ガスの圧力でスリット状の裂け目が生じるように形成された所定深さと所定長さを有する切り込み溝が設けられていることを特徴とするラベル。 - 前記切り込み溝は、該ラベルが前記電池本体に巻かれたとき該切り込み溝が内側(電池本体側)となるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載のラベル。
- 請求項2〜3に記載のラベル巻き電池パックに用いられて前記電池セルの側面周囲を保護するための枠状フレームであって、
前記ガス抜き弁が設けられた位置にガス抜き孔が形成されていることを特徴とする枠状フレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007184372A JP2009021171A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | ラベル巻き電池パック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007184372A JP2009021171A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | ラベル巻き電池パック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009021171A true JP2009021171A (ja) | 2009-01-29 |
Family
ID=40360634
Family Applications (1)
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JP2007184372A Withdrawn JP2009021171A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | ラベル巻き電池パック |
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JP (1) | JP2009021171A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009146680A (ja) * | 2007-12-13 | 2009-07-02 | Nec Tokin Corp | 電池パック |
JP2018125212A (ja) * | 2017-02-02 | 2018-08-09 | 三洋化成工業株式会社 | リチウムイオン電池 |
US10217976B2 (en) | 2014-11-03 | 2019-02-26 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Secondary battery and secondary battery pack including the same |
-
2007
- 2007-07-13 JP JP2007184372A patent/JP2009021171A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10217976B2 (en) | 2014-11-03 | 2019-02-26 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Secondary battery and secondary battery pack including the same |
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