JP2007256403A - 一眼レフカメラの可動反射ミラー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動枠上面に塗布した接着剤で反射ミラーを可動枠に固定しているため、接着剤の固化による収縮によって可動枠の面への引張力が反射ミラーに作用し、反射ミラーをひずませる。
【解決手段】可動枠の上面20aに3つの支持部20bを形成し、支持部で反射ミラーを支持する。4つの突部20gが可動枠の側壁20eに対向して2つずつ設けられ、突部と反射ミラー周囲との隙間に接着剤20cが塗布されて、反射ミラー10が可動枠20に固定される。接着剤20cが可動枠の上面20aに塗布されていないため、接着剤が収縮しても反射ミラー10をひずませる可動枠の面への引張力が生じない。
【選択図】図1
【解決手段】可動枠の上面20aに3つの支持部20bを形成し、支持部で反射ミラーを支持する。4つの突部20gが可動枠の側壁20eに対向して2つずつ設けられ、突部と反射ミラー周囲との隙間に接着剤20cが塗布されて、反射ミラー10が可動枠20に固定される。接着剤20cが可動枠の上面20aに塗布されていないため、接着剤が収縮しても反射ミラー10をひずませる可動枠の面への引張力が生じない。
【選択図】図1
Description
本発明は、観察位置と撮影位置(撮像装置)との間を回動する可動枠を持つ一眼レフカメラの可動反射ミラー装置に関する。
一眼レフカメラにおいては、撮影光束の光路上で、撮影レンズとフィルム面や撮像素子(CCD)などの撮影面(撮像面)との間に可動反射ミラー装置が配置されている。可動反射ミラー装置は、通常、観察位置に位置し、撮影のための絞りの開閉に連動して瞬間的に上方に回動して(跳ね上げられて)撮影位置に至り、直ちに観察位置に復帰するように構成されている。つまり、可動反射ミラー装置は、光路に対してほぼ45°傾斜して撮影光束をペンタプリズム方向(上方向)に反射する観察位置と、観察位置から上方に回動し光路から退避して、撮影光束を撮影面に入射させる撮影位置(撮像装置;避難位置)との間を回動可能となっている。
一眼レフカメラの可動反射ミラー装置は、反射ミラーと、反射ミラーを保持する可動枠(ミラー枠)とを備え、通常、反射ミラーはガラスから、可動枠は合成樹脂若しくは軽合金などから成形される。しかし、反射ミラー、可動枠を合成樹脂から一体成形する構成も提案されている(実願平01−065083号(実開平03−005143号)のマイクロフィル)。
また、可動枠の側壁に一対の回動軸がそれぞれ固着され、回転軸の自由端がミラーボックスの側板の取付け孔に軸支されることにより、可動枠は可動とされ、可動枠は反射ミラーとともにミラーボックスに回動可能に収納されている(たとえば、特開2002−372746号公報参照)。
また、可動枠の側壁に一対の回動軸がそれぞれ固着され、回転軸の自由端がミラーボックスの側板の取付け孔に軸支されることにより、可動枠は可動とされ、可動枠は反射ミラーとともにミラーボックスに回動可能に収納されている(たとえば、特開2002−372746号公報参照)。
可動枠は、たとえば、回動軸に巻装されたねじりばねによって観察位置方向に付勢され、ミラーボックス側板に設けたストッパに可動枠が当接して、反射ミラーは可動枠とともに観察位置に保持される。被駆動軸が可動枠側壁に設けられ、この被駆動軸を介して可動枠駆動装置からの駆動力が可動枠に伝達されることにより、反射ミラーを保持する可動枠はねじりばねの付勢力に抗して撮影位置方向に回動される。そして、可動枠への駆動力の伝達が断たれると、ねじりばねの付勢力によって可動枠は撮影位置からストッパと当接する観察位置に回動して初期位置(観察位置)に戻される。
たとえば、従来の一眼レフカメラの可動反射ミラー装置100においては、その分解斜視図である図4(A)に示すように、反射ミラー110の載せられる可動枠120の上面120a上に、凸形状の支持部120bを形成し、支持部の回りで上面に接着剤120cを塗布している。一対の回動軸20dが可動枠の側壁120eの端部に設けられ、可動枠120の中央にAF用開口120fが形成されている。そして、例えば、3つの支持部120bがAF用開口を囲むようにほぼ正三角形の頂点に位置するように配置されている。支持部120bは、例えば、円柱形状とされる。そして、反射ミラー110は支持部120b上に支持され、接着剤120cによって可動枠120上に固定されている。
なお、反射ミラー110はハーフミラーであり、サブミラー(図示しない)がAF用開口120fの背後で可動枠120に回動可能に取付けられている。そして、光路Xに対してほぼ45°傾斜した観察位置において、光束の一部は反射ミラー100を透過し、サブミラーで反射され、AF用開口120fを介してカメラ内下方のAF測距センサー(図示しない)に導かれる。
図4(B)は図4(A)の断面C−Cに沿った断面図を示し、図4(C)は図4(A)の矢視D−Dからの引張力の作用状態の模式図を示す。
実願平01−065083号(実開平03−005143号)のマイクロフィル
特開2002−372746号公報
図4(B)は図4(A)の断面C−Cに沿った断面図を示し、図4(C)は図4(A)の矢視D−Dからの引張力の作用状態の模式図を示す。
可動枠の上面120aに設けた支持部120bで反射ミラー110を支持し、支持部の回りに塗布した接着剤120cで反射ミラーを可動枠に固定する従来の構成では、固化によって接着剤が収縮し、下向きの引張力pが反射ミラー110に作用する。そして、接着剤120cが支持部120bの回りで均一に塗布されず、引張力pが不均一に作用するため、図4(C)に示すように反射ミラー110にひずみが発生する。特に、不均一な引張力pによって支持部120bを支点として曲げモーメントが発生し、反射ミラー110にひずみが生じやすい。
接着剤120cを可動枠の上面120a上に均一に塗布することは非常に難しく、支持部120bの回りで可動枠の上面に接着剤を塗布して反射ミラー110を可動枠120に固定させる構成では、接着剤の収縮によるひずみの発生は避け難い。そして、ひずみの発生によって、反射ミラー110の平面度が劣化し、可動反射ミラー装置100の光学面としての機能が損なわれるおそれがある。
本発明は、反射ミラーのひずみの発生を防止した一眼レフカメラの可動反射ミラー装置の提供を目的としている。
本発明は、反射ミラーのひずみの発生を防止した一眼レフカメラの可動反射ミラー装置の提供を目的としている。
請求項1記載の本発明によれば、一眼レフカメラの可動反射ミラー装置は、一面に反射膜の形成された合成樹脂からなる板状の反射ミラーと;枠部と上記反射ミラー周囲とで形成される隙間に接着剤が塗布されて上記反射ミラーを固着して、観察位置と撮影位置との間を可動な可動枠と;を備えていることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明によれば、一眼レフカメラの可動反射ミラー装置は、一面に反射膜が形成され、一対の軸部を有する合成樹脂からなる反射ミラーと;上記反射ミラーを載置するため上記一対の軸部を受ける軸受を有し、観察位置と撮影位置との間を可動な可動枠と;を備え、上記可動枠に上記反射ミラーが上記軸受により軸受けされ、さらに、上記反射ミラーは上記一対の軸部を結ぶ線以外の部分に接着剤が塗布されて、上記可動枠に固定されていることを特徴としている。
請求項1記載の本発明では、可動枠と反射ミラーの周囲とで形成される隙間に接着剤が塗布されているため、接着剤が収縮しても下向きの引張力が反射ミラーに作用せず、反射ミラーがひずみを生じることなく可動枠に固定される。また、反射ミラーを合成樹脂から成形しているため、可動反射ミラー装置を軽量化できる。
請求項3記載の本発明では、可動枠の軸受による一対の軸部での軸受けと一対の軸部を結ぶ線以外の部分に塗布された接着剤の接着固定によって可動枠に反射ミラーを固定しているため、反射ミラーがひずみを生じることなく可動枠に確実に固定される。また、反射ミラーを合成樹脂から成形しているため、可動反射ミラー装置を軽量化できる。
本発明では、合成樹脂製の反射ミラーを可動枠に接着固定させる際に、この反射ミラーに対する曲げモーメントを発生させないように固定している。
図1は本発明の一実施例(実施例1)に係る一眼レフカメラの可動反射ミラー装置を示し、(A)は可動反射ミラー装置の分解斜視図、(B)(C)は反射ミラーを可動枠に固定した場合での(A)の矢視B−Bからの可動反射ミラー装置の部分断面図および矢視C−Cからの可動反射ミラー装置の断面図、(D)は引張力の作用の模式図を示す。
一眼レフカメラの可動反射ミラー装置1は反射ミラー10と可動枠20とを備えて構成されている。反射ミラー10は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの合成樹脂から板状に成形され、その上面10aは、所定精度に研磨し研磨面にアルミニウム蒸着、銀蒸着などによって反射膜を形成した反射面となっている。
可動枠20は、支持部20bと、回動軸20dと、一対の側壁20eとを有している。支持部20bは、たとえば凸状の部分球形状とされて可動枠の上面20aでほぼ正三角形の頂点に位置するように配置され、実施例では、回動軸20dの側に2つの支持部が、回動軸20dの反対側に1つの支持部が設けられている。回動軸20dは側壁20eの端部で一対の側壁間に架設されている。側壁20eは枠部であり、反射ミラー10の周囲を囲んで形成されている。反射ミラー10がハーフミラーであるため、AF用開口20fが可動枠20に形成され、サブミラー(図示しない)がAF用開口の背後で可動枠に回動可能に取付けられている。
4つの突部20gが可動枠の側壁20eから反射ミラー10に向かって2つずつ対向して形成されている。突部20gは、たとえば、その横断面を部分円筒形状とされ、突部直下で可動枠の上面20aに凹部20hが形成されている。なお、支持部20bは対向する2つの突部20gを結ぶ線Lからずれた位置に置かれている。
なお、可動枠20は、たとえば、ポリカーボネートなどの合成樹脂若しくはアルミ合金、マグネシウム合金などの軽金属などから成形される。
なお、可動枠20は、たとえば、ポリカーボネートなどの合成樹脂若しくはアルミ合金、マグネシウム合金などの軽金属などから成形される。
反射ミラー10は可動枠上面20aの支持部20bに載せられて支持され、可動枠側壁の突部20gと反射ミラー10の周囲(側面)との隙間に塗布された接着剤20cによって反射ミラー10は可動枠20に固定されている。
このように可動枠20の側面で接着剤20cによって反射ミラー10を可動枠に接着、固定する構成では、図1(D)に模式的に示すように、固化によって接着剤20cが収縮して引張力pが発生しても、引張力pは側面方向に作用するにすぎず、反射ミラーを下方(可動枠の上面20a方向)に引張る引張力が反射ミラーに作用しない。そのため、反射ミラー10はひずみを生じることなく可動枠20に固定され、反射ミラーの平面度が劣化せず、可動反射ミラー装置1の光学面としての機能が損なわれおそれはない。
また、可動枠の突部20gは、横断面が部分円筒形状であり、反射ミラーと線接触しているにすぎず、反射ミラー10と可動枠の突部20gとの隙間に塗布される接着剤20cも僅かで足りる。そのため、接着剤20cの収縮によって生じる側面方向の引張力pも僅かにすぎない。
このように可動枠20の側面で接着剤20cによって反射ミラー10を可動枠に接着、固定する構成では、図1(D)に模式的に示すように、固化によって接着剤20cが収縮して引張力pが発生しても、引張力pは側面方向に作用するにすぎず、反射ミラーを下方(可動枠の上面20a方向)に引張る引張力が反射ミラーに作用しない。そのため、反射ミラー10はひずみを生じることなく可動枠20に固定され、反射ミラーの平面度が劣化せず、可動反射ミラー装置1の光学面としての機能が損なわれおそれはない。
また、可動枠の突部20gは、横断面が部分円筒形状であり、反射ミラーと線接触しているにすぎず、反射ミラー10と可動枠の突部20gとの隙間に塗布される接着剤20cも僅かで足りる。そのため、接着剤20cの収縮によって生じる側面方向の引張力pも僅かにすぎない。
可動枠側壁の突部20gを部分円筒形状としたため、反射ミラー10の周囲と線接触し、突部20gと反射ミラーとの隙間に僅かの接着剤20cを塗布すれば足りるから、接着剤の垂れるおそれは少ない。そして、反射ミラー10と可動枠の突部20gとの隙間に塗布された接着剤20cが垂れても、突部20g直下の凹部20hが接着剤の逃げ溝(液溜め)となるとともに、支持部20bによって可動枠上面20aから離反して反射ミラー10が支持されているため、可動枠上面、反射ミラー間への接着剤の漏出が防止される。つまり、接着剤20cが垂れても、可動枠の上面20aへの引張力が反射ミラー10に作用することはなく、反射ミラーにひずみは生じない。
また、支持部20bが部分球形状とされ、反射ミラー10は可動枠20に点接触で保持されているため、可動枠上での反射ミラー10の平面度が的確に確保できる。
さらに、反射ミラー10が合成樹脂から成形されているため、可動反射ミラー装置1が軽量化される。
また、支持部20bが部分球形状とされ、反射ミラー10は可動枠20に点接触で保持されているため、可動枠上での反射ミラー10の平面度が的確に確保できる。
さらに、反射ミラー10が合成樹脂から成形されているため、可動反射ミラー装置1が軽量化される。
なお、図1(C)では、可動反射ミラー1は、ストッパ30に可動枠20が当接して光路Xに対してほぼ45°傾斜した観察位置にあり、光束の一部は反射ミラーを透過しAF用開口20を介してサブミラー(図示しない)で反射されてカメラ内下方のAF測距センサー(図示しない)に導かれる。そして、撮影のための絞りの開閉に連動して、可動反射ミラー1は瞬間的に上方に回動して(跳ね上げられて)撮影位置に至り、直ちに観察位置に復帰することはいうまでもない。
可動枠上面の支持部20bは、反射ミラーの平面度を的確に確保可能な形状であれば足り、図示の部分球形状に限定されず、たとえば円錐台形状としてもよい。
同様に、可動枠側壁の突部20gも反射ミラー10との隙間に接着剤20cを僅かに介在させるだけで反射ミラーを可動枠20に固定可能な形状であれば足り、図示の部分円筒形状に限定されず、たとえば、円錐台断面としてもよい。
同様に、可動枠側壁の突部20gも反射ミラー10との隙間に接着剤20cを僅かに介在させるだけで反射ミラーを可動枠20に固定可能な形状であれば足り、図示の部分円筒形状に限定されず、たとえば、円錐台断面としてもよい。
図2は本発明の別実施例(実施例2)に係る一眼レフカメラの可動反射ミラー装置を示し、(A)は可動反射ミラー装置の分解斜視図、(B)(C)は反射ミラーを可動枠に固定した場合での(A)の矢視B−Bからの可動反射ミラー装置の拡大部分断面図および矢視C−Cからの可動反射ミラー装置の拡大断面図を示す。
ここで、上記実施例1の構成部材と同じ機能を有する実施例2の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
ここで、上記実施例1の構成部材と同じ機能を有する実施例2の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
実施例2の特徴は接着剤の使用を最小限とした点にあり、実施例1で4ヶ所において使用された接着剤は、実施例2では1ヶ所でしか使用されていない。
すなわち、反射ミラー10は矩形板状とされ、先端を球状とした一対の軸部10bが、反射ミラーの一辺10cと平行に、可動枠側壁20eと対向する反射ミラーの側面に形成されている。なお、一対の軸部10bは、可動枠の回動軸20dに対しても平行に位置している。軸部10bを軸受けする一対の受け部(軸受)20iが、回動軸20dに隣接する位置に反射ミラーに向かって可動枠の側壁20eの内面に形成されている。受け部20iは図2(C)に示すように、その底方向に進むにともなって回動軸20dから離反する方向に傾斜した形状となっている。
すなわち、反射ミラー10は矩形板状とされ、先端を球状とした一対の軸部10bが、反射ミラーの一辺10cと平行に、可動枠側壁20eと対向する反射ミラーの側面に形成されている。なお、一対の軸部10bは、可動枠の回動軸20dに対しても平行に位置している。軸部10bを軸受けする一対の受け部(軸受)20iが、回動軸20dに隣接する位置に反射ミラーに向かって可動枠の側壁20eの内面に形成されている。受け部20iは図2(C)に示すように、その底方向に進むにともなって回動軸20dから離反する方向に傾斜した形状となっている。
また、回動軸20dから離反した可動枠端面20jで、一対の受け部20iから異なる距離の位置に、1つの把持部20kが形成されている。つまり、把持部20kは可動枠端面20jの中央からずれた位置に形成されている。把持部20kは反射ミラー10を把持して可動枠20からの反射ミラーの離脱を防止する。この把持部20kは、反射ミラー10を可動枠20に固定する際には、反射ミラーの一辺10cに平行な他辺10dの近傍に位置することとなる。
そして、把持部20kの直下で可動枠上面20aに凹部20hが形成されるとともに、部分球形状の支持部20bが把持部から回動軸側に離反した位置で可動枠上面20aに形成されている。
そして、把持部20kの直下で可動枠上面20aに凹部20hが形成されるとともに、部分球形状の支持部20bが把持部から回動軸側に離反した位置で可動枠上面20aに形成されている。
把持部20kは一対の受け部20iを結ぶ線L(一対の軸部10bを結ぶ線でもある)上にないから、接着剤20cは線L以外の部分に塗布されることとなる。そして、反射ミラーの一対の軸部10bが可動枠の軸受け20iで軸受けされ、一辺10cに平行な他辺10dの近傍に塗布された接着剤20c、つまり、可動枠端面の把持部20kの内面に塗布された接着剤によって、反射ミラー10は可動枠20に可動枠に固定されている。
このように、可動枠側壁20eの2ヶ所での軸受けと可動枠20の端面(他辺10d近傍)での1ヶ所の接着で反射ミラー10を可動枠20に固定する実施例2の構成において、固化によって接着剤20cが収縮しても引張力は端面方向に発生するにすぎず、可動枠の面への引張力は反射ミラーに作用しない。そのため、ひずみを生じることなく反射ミラー10を可動枠20に固定できる。
把持部20kに塗布された接着剤20cが垂れても、把持部直下の凹部20hが接着剤の逃げ溝(液溜め)となるとともに、支持部20bによって可動枠上面20aから離反して反射ミラー10が支持されているため、可動枠上面、反射ミラー間への接着剤の漏出が防止される。
反射ミラーの軸部10bの先端が部分球形状とされ、その部分球形状部が軸受20iに軸受けされているため、可動枠の20のひずみが反射ミラーに伝わらない。また、軸受20iが回動軸20dから離反する方向に傾斜しているため、可動枠20の回動時の遠心力による可動枠からの反射ミラー10の剥離が防止される。
一対の軸部10bが可動枠の回動軸20dに対して平行に配置されるため、可動枠20に対する反射ミラーの位置決めが、反射ミラーの軸部、可動枠の回動軸を利用して行なえる。また、一対の軸部10bが反射ミラーの一辺10cと平行に形成されているため、横にずれることなく、反射ミラー10が可動枠の上面20a上に容易に載せられて支持される。
反射ミラーの軸部10bの先端が部分球形状とされ、その部分球形状部が軸受20iに軸受けされているため、可動枠の20のひずみが反射ミラーに伝わらない。また、軸受20iが回動軸20dから離反する方向に傾斜しているため、可動枠20の回動時の遠心力による可動枠からの反射ミラー10の剥離が防止される。
一対の軸部10bが可動枠の回動軸20dに対して平行に配置されるため、可動枠20に対する反射ミラーの位置決めが、反射ミラーの軸部、可動枠の回動軸を利用して行なえる。また、一対の軸部10bが反射ミラーの一辺10cと平行に形成されているため、横にずれることなく、反射ミラー10が可動枠の上面20a上に容易に載せられて支持される。
図3は本発明の他の別実施例(実施例3)に係る一眼レフカメラの可動反射ミラー装置を示し、(A)は可動反射ミラー装置の分解斜視図、(B)(C)は反射ミラーを可動枠に固定した場合での(A)の矢視B−Bからの可動反射ミラー装置の拡大部分断面図および矢視C−Cからの可動反射ミラー装置の断面図、(D)は(A)の矢視Dからの可動反射ミラー装置の拡大部分側面図を示す。
上記実施例1、2の構成部材と同じ機能を有する実施例3の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1、2と異なる構成を主として説明する。
上記実施例1、2の構成部材と同じ機能を有する実施例3の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1、2と異なる構成を主として説明する。
実施例3では、支持部20hを設けていない。また、回動軸20dから離反した可動枠側壁20eの端部を回動軸20dから遠ざかると拡がるように形成された開口を有するフォーク形状の軸受20iとしており、反射ミラーの一対の軸部10bは回動軸20dに接近する方向にスライドされて軸受20iに軸受けされる。そして、一対の軸受20iを結ぶ線L(一対の軸部10bを結ぶ直線でもある)の上以外の、例えば、一対の受け部20iから等間隔離れた位置で可動枠の上面20aに接着剤20cを塗布して反射ミラー10が可動枠20に固定されている。
可動枠の上面20aに接着剤20cを塗布しているため、接着剤の収縮によって可動枠の上面20aへの引張力が生じて、反射ミラーに作用する。しかし、可動枠の上面20aに支持部を設けていないため、支持部を支点とした曲げモーメントの発生する余地はなく、反射ミラー10の平面度を劣化させて可動反射ミラー装置の光学面としての機能を損なうほどのひずみの生じるおそれはない。
図3(D)に示すように、フォーク形状の軸受20iの上方の内面aは開口端方向で角度θで傾斜して形成されている。このように、受け部20iを傾斜付とすれば、受け部の加工誤差を吸収しガタをなくして軸部10bが受け部20iに軸受けされる。
上記のように本発明によれば、可動枠の上面でなく可動枠の枠部(側壁)と反射ミラーの周囲との隙間に接着剤を塗布して反射ミラーを可動枠に固定している。そのため、接着剤が収縮しても、可動枠の面への引張力が反射ミラーに作用せず、反射ミラーに対して曲げモーメントを発生させないため、ひずみを生じることなく反射ミラーを可動枠に固定できる。
また、別の実施例の本発明によれば、軸受けされる反射ミラーの一対の軸部を結ぶ線以外の部分に接着剤を塗布して反射ミラーを可動枠に固定した場合に、可動枠の面への引張力が反射ミラーに作用しても、反射ミラーに対して曲げモーメントを発生させないため、ひずみを生じることなく反射ミラーを可動枠に固定できる。
また、反射ミラーを合成樹脂から成形したため、可動反射ミラー装置を軽量化できる。
また、別の実施例の本発明によれば、軸受けされる反射ミラーの一対の軸部を結ぶ線以外の部分に接着剤を塗布して反射ミラーを可動枠に固定した場合に、可動枠の面への引張力が反射ミラーに作用しても、反射ミラーに対して曲げモーメントを発生させないため、ひずみを生じることなく反射ミラーを可動枠に固定できる。
また、反射ミラーを合成樹脂から成形したため、可動反射ミラー装置を軽量化できる。
本発明は、反射ミラーを観察位置と撮影位置との間を回動する可動枠に固定してなる一眼レフカメラの可動反射ミラー装置に広範囲に応用できる。
1 一眼レフカメラ
10 反射ミラー
10a 上面
10b 軸部
10c、10d 辺
20 可動枠(ミラー枠)
20a 上面
20b 支持部
20c 接着剤(塗布部分)
20d 回動軸
20e 側壁
20f AF用開口
20g 突部
20h 凹部(液溜め)
20i 軸受
20j 端面
20k 把持部
L 一対の軸受(軸部)を結ぶ線
10 反射ミラー
10a 上面
10b 軸部
10c、10d 辺
20 可動枠(ミラー枠)
20a 上面
20b 支持部
20c 接着剤(塗布部分)
20d 回動軸
20e 側壁
20f AF用開口
20g 突部
20h 凹部(液溜め)
20i 軸受
20j 端面
20k 把持部
L 一対の軸受(軸部)を結ぶ線
Claims (5)
- 一眼レフカメラの可動反射ミラー装置において、
一面に反射膜の形成された合成樹脂からなる板状の反射ミラーと、
枠部と上記反射ミラー周囲とで形成される隙間に接着剤が塗布されて上記反射ミラーを固着して、観察位置と撮影位置との間を可動な可動枠と、
を備えていることを特徴とする一眼レフカメラの可動反射ミラー装置。 - 上記請求項1の一眼レフカメラの可動反射ミラー装置において、
上記可動枠は、上記反射ミラー周囲を囲う壁を有し、該壁には上記反射ミラーに向かって突部が形成され、該突部と上記反射ミラー周囲との間に形成される隙間に接着剤が塗布されていることを特徴とする一眼レフカメラの可動反射ミラー装置。 - 一眼レフカメラの可動反射ミラー装置において、
一面に反射膜が形成され、一対の軸部を有する合成樹脂からなる反射ミラーと、
上記反射ミラーを載置するため上記一対の軸部を受ける軸受を有し、観察位置と撮影位置との間を可動な可動枠と、
を備え、上記可動枠に上記反射ミラーが上記軸受により軸受けされ、さらに、上記反射ミラーは上記一対の軸部を結ぶ線以外の部分に接着剤が塗布されて、上記可動枠に固定されていることを特徴とする一眼レフカメラの可動反射ミラー装置。 - 上記請求項3の一眼レフカメラの可動反射ミラー装置において、
上記反射ミラーは、矩形板状に形成され、一辺に平行に上記一対の軸部が形成され、上記固定は上記一辺と平行する他辺近傍に接着剤が塗布されていることを特徴とする一眼レフカメラの可動反射ミラー装置。 - 上記請求項3の一眼レフカメラの可動反射ミラー装置において、
上記一対の軸部は上記可動枠の回動軸と平行に配置されていることを特徴とする一眼レフカメラの可動反射ミラー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006077959A JP2007256403A (ja) | 2006-03-22 | 2006-03-22 | 一眼レフカメラの可動反射ミラー装置 |
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JP2007256403A true JP2007256403A (ja) | 2007-10-04 |
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JP2006077959A Pending JP2007256403A (ja) | 2006-03-22 | 2006-03-22 | 一眼レフカメラの可動反射ミラー装置 |
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