JP2007255768A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮冷凍機を用いたシステムの効率を高めることが出来ると共に、コンパクトで且つメンテナンスその他のコストを低減することが出来る様な空調システムの提供。
【解決手段】圧縮式空調機(100)を有し、冷媒蒸発器(6)と、第2の冷媒ライン(L2)と、第3の熱交換器(8)とを有し、第2の冷媒ライン(L2)は、冷媒蒸発器(6)に連通する第1の分岐ライン(L21)と、エゼクタ(7)の側方吸込み部(71)に連通する第2の分岐ライン(L22)とに分岐しており、第2の分岐ライン(L22)には第4の熱交換器(4)が介装され、第4の熱交換器(4)は空調を行うべき空間内に圧縮式空調機の室内器(2)と共に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】圧縮式空調機(100)を有し、冷媒蒸発器(6)と、第2の冷媒ライン(L2)と、第3の熱交換器(8)とを有し、第2の冷媒ライン(L2)は、冷媒蒸発器(6)に連通する第1の分岐ライン(L21)と、エゼクタ(7)の側方吸込み部(71)に連通する第2の分岐ライン(L22)とに分岐しており、第2の分岐ライン(L22)には第4の熱交換器(4)が介装され、第4の熱交換器(4)は空調を行うべき空間内に圧縮式空調機の室内器(2)と共に設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧縮機(コンプレッサ)を用いて圧縮式サイクルを行う圧縮式空調機(圧縮式冷凍機)を用いて空調(冷房及び暖房)を行う空調システムに関する。
圧縮機(コンプレッサ)を用いて、冷凍を行う圧縮式冷凍機は良く知られている。
この圧縮式冷凍機或いは圧縮式サイクルを実施するに際して、凝縮器で凝縮された高圧液相冷媒を、排熱を駆動熱源とする吸収冷凍式冷凍機を用いて過冷却し、以って、効率の向上を図ることが従来技術において行われている。
図27は、その様な従来技術を示している。
この圧縮式冷凍機或いは圧縮式サイクルを実施するに際して、凝縮器で凝縮された高圧液相冷媒を、排熱を駆動熱源とする吸収冷凍式冷凍機を用いて過冷却し、以って、効率の向上を図ることが従来技術において行われている。
図27は、その様な従来技術を示している。
図27において、圧縮式冷凍機100は、圧縮機1と、蒸発器である室内器2と、凝縮器である室外器3と、減圧弁CV2を介装した冷媒ラインL1とで構成されている。
そして、凝縮器3で凝縮された高圧液相冷媒は、減圧弁CV2で減圧される前に、温水焚き吸収冷凍機300の蒸発器301で冷却(過冷却)されている。
ここで、温水焚き吸収冷凍機300は、ガスエンジン5の排熱(温排水)が再生器303に供給される様に構成されている。一方、圧縮式冷凍機100の圧縮機1は、ガスエンジン5の駆動軸51による機械的な出力が伝達されて駆動される。
図27において、符号302は吸収器を、304は凝縮器を示す。
そして、凝縮器3で凝縮された高圧液相冷媒は、減圧弁CV2で減圧される前に、温水焚き吸収冷凍機300の蒸発器301で冷却(過冷却)されている。
ここで、温水焚き吸収冷凍機300は、ガスエンジン5の排熱(温排水)が再生器303に供給される様に構成されている。一方、圧縮式冷凍機100の圧縮機1は、ガスエンジン5の駆動軸51による機械的な出力が伝達されて駆動される。
図27において、符号302は吸収器を、304は凝縮器を示す。
圧縮式冷凍機の冷媒循環系が途中で分岐しており、分岐した一方の冷媒循環用配管が温水焚き吸収冷凍機の蒸発器に連通しており、当該冷媒循環用配管を流れる圧縮式冷凍機の冷媒が温水焚き吸収冷凍機の蒸発器で冷却される従来技術も、本出願人によって提案されている(特許文献1参照)。
しかし、吸収式冷凍機は一般にサイズが大きく、広い設置スペースを必要とする。そのため、狭小な設置スペースしか設けることが出来ない場合には、図27の従来技術、或いは上述した従来技術(特許文献1)の実施が困難である。
また、吸収式冷凍機の媒体、すなわち冷媒や吸収溶液は、圧縮式冷凍機の冷媒とは異なるため、図27の従来技術或いは上述した従来技術(特許文献1)を実施するためには、複数の媒体(冷媒、吸収溶液)を扱わなければならず、その分だけ設置やメンテナンスに労力を必要としてしまうという問題が存在する。
また、吸収式冷凍機の媒体、すなわち冷媒や吸収溶液は、圧縮式冷凍機の冷媒とは異なるため、図27の従来技術或いは上述した従来技術(特許文献1)を実施するためには、複数の媒体(冷媒、吸収溶液)を扱わなければならず、その分だけ設置やメンテナンスに労力を必要としてしまうという問題が存在する。
さらに、吸収冷凍機の場合は、高い真空度が要求されるので、設置やメンテナンスの労力が大きいという問題がある。
それに加えて、一般的に、吸収式冷凍機は圧縮式に比較して、購入コストが高価である。
以上の理由から、図27の従来技術或いは上述した従来技術(特許文献1)を実施するのに、躊躇するユーザーが存在した。
特開2000−241042号公報
それに加えて、一般的に、吸収式冷凍機は圧縮式に比較して、購入コストが高価である。
以上の理由から、図27の従来技術或いは上述した従来技術(特許文献1)を実施するのに、躊躇するユーザーが存在した。
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、圧縮冷凍機を用いたシステムの効率を高めることが出来ると共に、コンパクトで且つメンテナンスその他のコストを低減することが出来る様な空調システムの提供を目的としている。
本発明の空調システムは、圧縮機(1)と、冷媒と空調をするべき室内の空気とで熱交換を行う第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)と、冷媒と外気とで熱交換を行う第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器3)と、圧縮機と第1の熱交換器(2)と第2の熱交換器(3)とを介装する第1の冷媒ライン(圧縮式空調機の冷媒ラインL1)とを備えた圧縮式空調機(100)を有し、熱源機(例えば、ガスエンジンコージェネレーションシステム5)からの排熱が投入されて冷媒を蒸発する冷媒蒸発器(フロンボイラ6)と、エゼクタ(7)と、冷媒蒸発器(フロンボイラ6)及びエゼクタ(7)を介装する第2の冷媒ライン(蒸気噴射冷凍サイクルの冷媒ラインL2)と、第2の冷媒ライン(L2)を流れる冷媒と外気とで熱交換を行う第3の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの凝縮器8)とを有し、第2の冷媒ライン(L2)は、冷媒蒸発器(フロンボイラ6)に連通する第1の分岐ライン(L21)と、エゼクタ(7)のディフューザ側方吸込み部(71)に連通する第2の分岐ライン(L22)とに分岐(B1)しており、第2の分岐ライン(L22)には第4の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの蒸発器4)が介装されており、第4の熱交換器(4)は空調を行うべき空間内に前記第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)と共に設けられており第2の分岐ライン(L22)を流れる冷媒と空調を行うべき空間中の空気とで熱交換を行う様に構成されていることを特徴としている(請求項1)。
本明細書において、圧縮式サイクルを具備する空調機について、暖房運転時も考慮するべき場合は「圧縮式空調機」と記載するが、冷房運転時のみを考慮すればよい場合には、「圧縮式冷凍機」或いは「圧縮式冷凍サイクル」と記載する。同様に、蒸気噴射冷凍サイクルを行う部分について、冷凍サイクルのみを考慮すればよい場合には「蒸気噴射冷凍サイクル」と記載するが、装置としての構成を考慮するべき場合には「蒸気噴射冷凍機」と記載する場合がある。
また、本明細書において、「室内器」なる文言は室内に設けられた熱交換器を意味しており、「室外器」なる文言は室外に設けられた熱交換器を意味している。そして、室内器は冷房時は蒸発器として作用し、暖房時は凝縮器として作用する。一方、室外機は、冷房時は凝縮器として作用し、暖房時は蒸発器として作用する。
本明細書において、圧縮式サイクルを具備する空調機について、暖房運転時も考慮するべき場合は「圧縮式空調機」と記載するが、冷房運転時のみを考慮すればよい場合には、「圧縮式冷凍機」或いは「圧縮式冷凍サイクル」と記載する。同様に、蒸気噴射冷凍サイクルを行う部分について、冷凍サイクルのみを考慮すればよい場合には「蒸気噴射冷凍サイクル」と記載するが、装置としての構成を考慮するべき場合には「蒸気噴射冷凍機」と記載する場合がある。
また、本明細書において、「室内器」なる文言は室内に設けられた熱交換器を意味しており、「室外器」なる文言は室外に設けられた熱交換器を意味している。そして、室内器は冷房時は蒸発器として作用し、暖房時は凝縮器として作用する。一方、室外機は、冷房時は凝縮器として作用し、暖房時は蒸発器として作用する。
本発明において、前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器3)と前記第3の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの凝縮器8)とは別体に構成されており、前記第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)と前記第4の熱交換器(4)とは別体に構成されており、第1の冷媒ライン(L1:圧縮式空調機の冷媒ライン)における前記第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)及び前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器3)を介装した領域と、第2の冷媒ライン(蒸気噴射冷凍サイクルの冷媒ラインL2)における前記第3の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの凝縮器8)及び前記第4の熱交換器(4)を介装した領域とは、別個に設けられて構成することが可能である(請求項2)。
或いは本発明において、前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器)と前記第3の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの凝縮器)とは一体化(38)して構成されており、前記第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器)と前記第4の熱交換器とは一体化(24)されて構成されており、第1の冷媒ライン(圧縮式空調機の冷媒ラインL1)における前記第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)及び前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器3)を介装した領域と、第2の冷媒ライン(蒸気噴射冷凍サイクルの冷媒ラインL2)における前記第3の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの凝縮器8)及び前記第4の熱交換器(4)を介装した領域とは、共通化(38、24)されて構成することも可能である(請求項3)。
本発明において、前記第1の冷媒ライン(圧縮式空調機の冷媒ラインL1)には流路切り換え装置(例えば、四方弁V4)が介装されており、前記第1の冷媒ライン(L1)を循環する冷媒の流れる方向を逆転可能に構成(され、以って、冷房運転と暖房運転が切り換え可能に構成)されているのが好ましい(請求項4)。
また本発明において、前記熱源機(例えば、ガスエンジンコージェネレーションシステム5)からの排熱を前記第1の冷媒ライン(圧縮式空調機の冷媒ラインL1)を流れる冷媒に投入する第5の熱交換器(排熱熱交換器9)を設けるのが好ましい(請求項5)。
さらに本発明において、前記第2の冷媒ライン(蒸気噴射冷凍サイクルの冷媒ラインL2)はエゼクタ(7)をバイパスするバイパスライン(L2b)を有しているのが好ましい(請求項6)。
上述する構成を具備する本発明によれば、圧縮式空調機(圧縮式冷凍機100)と、蒸気噴射冷凍サイクル(の蒸気噴射冷凍機200)とを有しており、圧縮式冷凍サイクルにおける第4の熱交換器(蒸気噴射冷凍サイクルの蒸発器4)は、圧縮式空調機(圧縮式冷凍機100)における第1の熱交換器(圧縮式空調機の室内器2)と共に、空調を行うべき空間内に設けられており(請求項1)、冷房運転時において、蒸気噴射冷凍サイクルは圧縮式冷凍機(100)を循環する冷媒を過冷却することはしないが、蒸気噴射冷凍サイクルにより、空調を行うべき室内の空気が気化熱を奪われて冷却される。
そして、圧縮冷凍機(100)における室内器(2)においても、室内の空気は冷却される。すなわち、本発明によれば、空調を行うべき室内の空気は、圧縮式冷凍サイクルと、蒸気噴射冷凍サイクルの双方により冷却される。
そして、圧縮冷凍機(100)における室内器(2)においても、室内の空気は冷却される。すなわち、本発明によれば、空調を行うべき室内の空気は、圧縮式冷凍サイクルと、蒸気噴射冷凍サイクルの双方により冷却される。
蒸気噴射冷凍サイクルはガスエンジン(5)の排熱により作動するので、消費エネルギが極めて小さい。そして、冷凍効率が良好な圧縮式冷凍サイクルと同時に冷房運転を行うので、本発明によれば、空調するべき空間に対して必要な空調能力(冷房運転時であれば、冷房能力)が、システム全体で十分に得ることが出来る。
ここで、蒸気噴射冷凍サイクルでは、循環する冷媒は1種類のみであり、フロンを冷媒として使用可能であるので、吸収式冷凍機に比較して、取り扱いが容易である。
また、蒸気噴射冷凍サイクルは、熱交換器(6、8)とエゼクタ(7)と配管(L20、L21、L22)のみで構成されるので(排熱ボイラ或いはフロンボイラ6は単なる熱交換器である)、コンパクトであり、蒸気噴射冷凍サイクルの部分(200)の製造コストやメンテナンスコストが極めて安価となる。
従って、従来技術の圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせた空調システム(特許文献1や図27で示すシステム)における問題点を解消することが出来る。
また、蒸気噴射冷凍サイクルは、熱交換器(6、8)とエゼクタ(7)と配管(L20、L21、L22)のみで構成されるので(排熱ボイラ或いはフロンボイラ6は単なる熱交換器である)、コンパクトであり、蒸気噴射冷凍サイクルの部分(200)の製造コストやメンテナンスコストが極めて安価となる。
従って、従来技術の圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせた空調システム(特許文献1や図27で示すシステム)における問題点を解消することが出来る。
さらに、蒸気噴射冷凍サイクルは空冷がし易く、吸収式冷凍機のような晶析の問題は発生しないという利点を有している。
ここで、蒸気噴射冷凍サイクルと圧縮サイクルでは、使用する冷媒を同一にする事が可能である。
そのため、本発明においては、蒸気噴射冷凍サイクルの一部と、圧縮サイクル側の一部を共通化(38、24)して、部品点数を減少して、各種コストの削減を実現することが出来る。
具体的には、本発明においては、前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器)と前記第4の熱交換器とを一体化(38)して、第1の冷媒ライン(L1)における前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器)を介装した領域と第2の冷媒ライン(L2)における前記第4の熱交換器を介装した領域とを一体化(24)すること(請求項3)が可能であり、構成を簡素化し、部品点数を減少して、メンテナンスその他の費用を安価にする事が出来るのである。
そのため、本発明においては、蒸気噴射冷凍サイクルの一部と、圧縮サイクル側の一部を共通化(38、24)して、部品点数を減少して、各種コストの削減を実現することが出来る。
具体的には、本発明においては、前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器)と前記第4の熱交換器とを一体化(38)して、第1の冷媒ライン(L1)における前記第2の熱交換器(圧縮式空調機の室外器)を介装した領域と第2の冷媒ライン(L2)における前記第4の熱交換器を介装した領域とを一体化(24)すること(請求項3)が可能であり、構成を簡素化し、部品点数を減少して、メンテナンスその他の費用を安価にする事が出来るのである。
さらに本発明においては、圧縮式空調機(100)の冷媒ライン(L1)を循環する冷媒の流れる方向を逆転可能に構成して、以って、冷房運転と暖房運転が切り換え可能に構成することが出来るので(請求項4)、夏季には冷房運転、冬季には暖房運転を行い、快適な室内環境を達成することが出来るのである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、図27で示すのと同様な部材については、同様な符号を付してある。
図示の実施形態において、圧縮式空調機100については、暖房運転時も考慮するべき場合は「圧縮式空調機」と記載するが、冷房運転時のみを考慮すればよい場合には、「圧縮式冷凍機」或いは「圧縮式冷凍サイクル」と記載する。
同様に、蒸気噴射冷凍機200について、冷凍サイクルのみを考慮すればよい場合には「蒸気噴射冷凍サイクル」と記載する場合がある。
なお、図27で示すのと同様な部材については、同様な符号を付してある。
図示の実施形態において、圧縮式空調機100については、暖房運転時も考慮するべき場合は「圧縮式空調機」と記載するが、冷房運転時のみを考慮すればよい場合には、「圧縮式冷凍機」或いは「圧縮式冷凍サイクル」と記載する。
同様に、蒸気噴射冷凍機200について、冷凍サイクルのみを考慮すればよい場合には「蒸気噴射冷凍サイクル」と記載する場合がある。
先ず、図1〜図4を参照して第1実施形態を説明する。
図1は第1実施形態に係る全体構成を示しており、図2は第1実施形態の空調システムの冷房運転時を示しており、図3は第1実施形態の空調システムの暖房運転時を示しており、図4は第1実施形態の空調運転制御を説明するフローチャートを示す。
図1は第1実施形態に係る全体構成を示しており、図2は第1実施形態の空調システムの冷房運転時を示しており、図3は第1実施形態の空調システムの暖房運転時を示しており、図4は第1実施形態の空調運転制御を説明するフローチャートを示す。
図1の第1実施形態では、図27の従来技術における吸収式サイクルが蒸気噴射冷凍サイクルに置換されており、且つ、蒸気噴射冷凍サイクルの蒸発器(第4の熱交換器)4が空調を行うべき室内の空気と熱交換を行う様に構成されている。
第1実施形態に係る空調システムは、圧縮式空調機100と蒸気噴射冷凍機200とを有し、圧縮式空調サイクル(圧縮式空調機100)も、蒸気噴射冷凍サイクル(蒸気噴射冷凍機200)の各々が、共に室内器2、4を有している。
第1実施形態に係る空調システムは、圧縮式空調機100と蒸気噴射冷凍機200とを有し、圧縮式空調サイクル(圧縮式空調機100)も、蒸気噴射冷凍サイクル(蒸気噴射冷凍機200)の各々が、共に室内器2、4を有している。
圧縮式空調機100は、圧縮機1と、空調をするべき室内の空気と熱交換を行う第1の熱交換器(室内器)2と、冷媒と外気とで熱交換を行う第2の熱交換器(室外器)3と、第1の冷媒ライン(圧縮式空調機100の冷媒ライン)L1、とを備えている。
第1の冷媒ラインL1には、冷房運転時と暖房運転時で流路を切り換えるための流路切換装置(四方弁)V4が介装されている。
第1の冷媒ラインL1は、ラインL11〜L15により循環路を構成する。
ラインL11は、圧縮機1の吐出側と四方弁V4のポートV4aとを接続している。ラインL12は、四方弁V4のポートV4bと室外器3とを接続している。ラインL13は流量調節弁CV1を介装し、室外器3と室内器2とを接続している。ラインL14は、室内器2と四方弁V4のポートV4cとを接続している。ラインL15は、四方弁V4のポートV4dと圧縮機1の吸入側とを接続している。
第1の冷媒ラインL1は、ラインL11〜L15により循環路を構成する。
ラインL11は、圧縮機1の吐出側と四方弁V4のポートV4aとを接続している。ラインL12は、四方弁V4のポートV4bと室外器3とを接続している。ラインL13は流量調節弁CV1を介装し、室外器3と室内器2とを接続している。ラインL14は、室内器2と四方弁V4のポートV4cとを接続している。ラインL15は、四方弁V4のポートV4dと圧縮機1の吸入側とを接続している。
蒸気噴射冷凍サイクルを行う蒸気噴射冷凍機200は、熱源機(ガスエンジン)5と、ガスエンジン5からの排熱が流れる排熱ラインLwと、排熱が投入されて冷媒を蒸発する冷媒蒸発器(フロンボイラ)6と、エゼクタ7と、第2の冷媒ラインL2と、第2の冷媒ラインL2を流れる冷媒と外気とで熱交換を行う第3の熱交換器(凝縮器)8とを備えている。
図1において、符号P1は排熱ラインLwに介装された送水ポンプを示す。
ここで圧縮式空調機100は、圧縮機1が駆動軸51を介してガスエンジン5により機械的に駆動されており、いわゆる「ガスエンジンヒートポンプ」を構成している。
図1において、符号P1は排熱ラインLwに介装された送水ポンプを示す。
ここで圧縮式空調機100は、圧縮機1が駆動軸51を介してガスエンジン5により機械的に駆動されており、いわゆる「ガスエンジンヒートポンプ」を構成している。
蒸気噴射冷凍機200側の凝縮器8と、圧縮式冷凍機100側の室外器3との間には、図1では明確には示されていないが、切換可能な空気流路である風路A及び風路Bが形成されている。
ここで、風路Aは、凝縮器8で熱交換して昇温した外気が圧縮式空調機100側の室外器3を通過しない様に配置された風路(流路)であり、風路Bは凝縮器8で昇温した外気が圧縮式空調機100側の室外器3を通過して、圧縮式空調機100側を流れる冷媒と熱交換を行う風路(流路)である。
後述する様に、第1実施形態では、冷房運転時には凝縮器8で昇温した空気(外気)は風路Aを流れ、暖房運転時には風路Bを流れる。
ここで、風路Aは、凝縮器8で熱交換して昇温した外気が圧縮式空調機100側の室外器3を通過しない様に配置された風路(流路)であり、風路Bは凝縮器8で昇温した外気が圧縮式空調機100側の室外器3を通過して、圧縮式空調機100側を流れる冷媒と熱交換を行う風路(流路)である。
後述する様に、第1実施形態では、冷房運転時には凝縮器8で昇温した空気(外気)は風路Aを流れ、暖房運転時には風路Bを流れる。
蒸気噴射冷凍機200側における第2の冷媒ラインL2は、圧力センサ10、開閉弁V1、エゼクタ7及び凝縮器8を介装したラインL20と、第1の分岐ラインL21と、第2の分岐ラインL22とで構成されている。
第1の分岐ラインL21は、ラインL20が分岐点B1で分岐した一方の分岐ラインであって、冷媒ポンプP2を介してフロンボイラ6に連通している。
分岐点B1で分岐した他方の分岐ラインである第2の分岐ラインL22は、エゼクタ7の側方吸込み部71に連通しており、減圧弁V2及び第4の熱交換器4を介装している。
第4の熱交換器4は、空調が行われるべき室内に設置されている。
第1の分岐ラインL21は、ラインL20が分岐点B1で分岐した一方の分岐ラインであって、冷媒ポンプP2を介してフロンボイラ6に連通している。
分岐点B1で分岐した他方の分岐ラインである第2の分岐ラインL22は、エゼクタ7の側方吸込み部71に連通しており、減圧弁V2及び第4の熱交換器4を介装している。
第4の熱交換器4は、空調が行われるべき室内に設置されている。
蒸気噴射冷凍機200では、後述する冷房運転時において、フロンボイラ6では、液相冷媒(液相のフロン)が排熱によって加熱されて蒸発して、気相冷媒(フロン蒸気)を発生する。気相冷媒は、冷媒ラインL20によってエゼクタ7に吸い込まれて、凝縮器8側へ高速で噴射される。その際に、エゼクタ7の側方吸込み部71からは冷媒ラインL22を流れる気相冷媒が吸い込まれ、冷媒ラインL20から吸い込まれた気相冷媒と合流する。
詳細は後述するが、蒸気噴射冷凍機200側では、冷凍運転時において、エゼクタ7から噴射された気相冷媒は、凝縮器8で凝縮されて液相冷媒となった後、分岐点B1において、冷媒ラインL21を流れる冷媒と、冷媒ラインL22を流れる冷媒とに分岐する。冷媒ラインL21に流入した液相冷媒は、冷媒ポンプP2で昇圧されてフロンボイラ6に流入する。冷媒ラインL22に流入した液相冷媒は、減圧弁V2で減圧された後、空調が行われる室内に配置された第4の熱交換器4で気化し、エゼクタ7の側方吸込み部71に吸い込まれる。
図1の第1実施形態によれば、冷房運転時において、蒸気噴射冷凍機200の第4の熱交換器4により、空調を行うべき室内の空気は気化熱を奪われて冷却される。
そして、圧縮冷凍機100における室内器2においても、室内の空気は冷却される。
すなわち、図1の第1実施形態によれば、冷房運転時においては、冷房するべき室内の空気は、圧縮式冷凍機100と、蒸気噴射冷凍機200の双方により冷房されるので、冷房効率が向上すると共に、圧縮式冷凍機100側の負担が軽減し、その分だけ消費するエネルギを節約出来る。
そして、圧縮冷凍機100における室内器2においても、室内の空気は冷却される。
すなわち、図1の第1実施形態によれば、冷房運転時においては、冷房するべき室内の空気は、圧縮式冷凍機100と、蒸気噴射冷凍機200の双方により冷房されるので、冷房効率が向上すると共に、圧縮式冷凍機100側の負担が軽減し、その分だけ消費するエネルギを節約出来る。
蒸気噴射冷凍機200は、ガスエンジン5の排熱により作動するので、消費エネルギが極めて小さい。そして、冷凍効率が良好な圧縮式冷凍機100と同時に冷房運転を行うので、必要な冷房能力は図1で示すシステム全体で十分に得ることが出来る。
同様に、暖房運転時においても、蒸気噴射冷凍機200はガスエンジン5の排熱により圧縮式空調機100の暖房運転に寄与する様に作動するので、暖房運転時の効率を向上するのに役立ち、且つ、圧縮式空調機100側の負担を軽減する事が出来る。
同様に、暖房運転時においても、蒸気噴射冷凍機200はガスエンジン5の排熱により圧縮式空調機100の暖房運転に寄与する様に作動するので、暖房運転時の効率を向上するのに役立ち、且つ、圧縮式空調機100側の負担を軽減する事が出来る。
ここで、蒸気噴射冷凍機200のCOPは、例えば0.15であり、蒸気焚き単効用吸収式のCOPは、例えば0.7である。
すなわち、蒸気噴射冷凍機200のCOPは、蒸気焚き単効用吸収式に比較して、大変低い。
しかし、蒸気噴射冷凍機200は、蒸気焚き単効用吸収式に比較して、次の様なメリットがある。
すなわち、蒸気噴射冷凍機200のCOPは、蒸気焚き単効用吸収式に比較して、大変低い。
しかし、蒸気噴射冷凍機200は、蒸気焚き単効用吸収式に比較して、次の様なメリットがある。
蒸気噴射冷凍機200側では、循環する流体は冷媒(図1ではフロン)のみであって、吸収式冷凍機の様に冷媒と吸収溶液の2種類の流体が循環する訳ではない。そのため、蒸気噴射冷凍機200では、圧縮式空調機100と同じ種類の冷媒を使用可能であり、勿論、フロンを冷媒として使用することが出来る。そして、循環する流体が冷媒のみであることから、蒸気噴射冷凍機200は吸収式冷凍機に比較して、メンテナンス等の労力が少なくて済む。
これに加えて、従来技術の圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせた空調システム(特許文献1や図27で示すシステム)では、吸収式冷凍機のサイズが大きく、広い設置スペースが必要であり、一般的に高価であるという問題と、吸収式冷凍機を循環する流体(冷媒、吸収溶液)が圧縮式冷凍機の冷媒とは異なっているという問題とを抱えている。
これに対して、本発明の実施形態で用いられる蒸気噴射冷凍機200では、熱交換器4、6、8とエゼクタ7と配管L20、L21、L22のみで構成されるので(排熱ボイラ或いはフロンボイラ6は単なる熱交換器である。)、コンパクトであり、蒸気噴射冷凍サイクルの部分の製造コストが極めて安価である。
従って、従来技術の圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせた空調システム(特許文献1や図27で示すシステム)における問題点を解消することが出来る。
従って、従来技術の圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせた空調システム(特許文献1や図27で示すシステム)における問題点を解消することが出来る。
また、上述した通り、蒸気噴射サイクルにおける冷媒と圧縮式冷凍機とでは、使用する冷媒を同一にする事が出来るので、図示の実施形態では、冷媒を同一にして、蒸気噴射サイクルと圧縮式冷凍サイクルとを一部共通化することが可能である。この点についての詳細は、第2実施形態以降で説明する。
これに加えて、吸収式冷凍機は晶析の問題が存在するため、空冷を行うことが困難であるのに対して、蒸気噴射冷凍サイクルは空冷がし易いという利点を有している。
従って、第2実施形態以降で詳述する様に、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8と、圧縮式冷凍機の室外器3(冷房運転時における凝縮器、暖房運転時における蒸発器)とを一体化して、同時に空冷することも可能である。
従って、第2実施形態以降で詳述する様に、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8と、圧縮式冷凍機の室外器3(冷房運転時における凝縮器、暖房運転時における蒸発器)とを一体化して、同時に空冷することも可能である。
さらに、蒸気噴射冷凍機200では、吸収式冷凍機ほど高レベルの真空度が要求されないので、メンテナンス等が容易である。
図1で示す第1実施形態では、冷房運転のみならず、暖房運転も可能である。換言すれば、図1の第1実施形態では、冷暖房運転を切換可能に構成されている。
図2は、第1実施形態で冷房運転を行う場合の冷媒の流れ、ラインやバルブの開閉を示している。以下、図2を参照して冷房運転時について説明する。
尚、図示の実施形態において、各種冷媒ラインに描いた矢印の方向は、冷媒の流れの方向を示している。
図2は、第1実施形態で冷房運転を行う場合の冷媒の流れ、ラインやバルブの開閉を示している。以下、図2を参照して冷房運転時について説明する。
尚、図示の実施形態において、各種冷媒ラインに描いた矢印の方向は、冷媒の流れの方向を示している。
先ず、圧縮式冷凍機100側のバルブ類の開閉状態及び冷媒の流れを説明する。
図2で示す冷房運転時において、四方弁V4は、ポートV4aとポートV4bとが連通し、ポートV4cとポートV4dとが連通する。
圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、ラインL11から四方弁V4を経由してラインL12を流れ、室外器3(冷房運転時における凝縮器)で外気に気化熱を放出して凝縮し、高圧液相冷媒となって室外器3を出る。
図2で示す冷房運転時において、四方弁V4は、ポートV4aとポートV4bとが連通し、ポートV4cとポートV4dとが連通する。
圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、ラインL11から四方弁V4を経由してラインL12を流れ、室外器3(冷房運転時における凝縮器)で外気に気化熱を放出して凝縮し、高圧液相冷媒となって室外器3を出る。
室外器3を出た高圧液相冷媒はラインL13を流れ、流量調整弁(膨張弁)CV1で膨張(減圧)して低圧液相冷媒となり、室内器2(冷房運転時における蒸発器)内に流入する。
室内器2に流入した低圧液相冷媒は、冷房するべき室内の空気から潜熱を奪い、室内空気を降温すると共に、蒸発して低圧気相冷媒となり、ラインL14、四方弁V4、ラインL15を経由して、圧縮機1に吸入される。
そして、圧縮機1で低圧気相冷媒は圧縮され、高圧気相冷媒となって、再びラインL11に吐出される。
室内器2に流入した低圧液相冷媒は、冷房するべき室内の空気から潜熱を奪い、室内空気を降温すると共に、蒸発して低圧気相冷媒となり、ラインL14、四方弁V4、ラインL15を経由して、圧縮機1に吸入される。
そして、圧縮機1で低圧気相冷媒は圧縮され、高圧気相冷媒となって、再びラインL11に吐出される。
次に、冷房運転時における蒸気噴射冷凍機200側のバルブ開閉状態及び冷媒の流れを説明する。
図2において、蒸気噴射冷凍機200側のラインLwに介装された送水ポンプP1は作動し、ガスエンジン5からの排熱がラインLwを経由してフロンボイラ6に投入され、フロンボイラ6内の液相冷媒を加熱する。
図2において、蒸気噴射冷凍機200側のラインLwに介装された送水ポンプP1は作動し、ガスエンジン5からの排熱がラインLwを経由してフロンボイラ6に投入され、フロンボイラ6内の液相冷媒を加熱する。
ここで、図2の冷房運転時では、蒸気噴射冷凍機200側の凝縮器8と、圧縮式冷凍機100側の室外器3との間の空気流路(外気の流路)は、風路Aとなっている。上述した通り、風路Aの場合、凝縮器8で昇温した外気は室外器3を通過せず、室外器3における凝縮能力を低下させてしまうことは無い。
フロンボイラ6内で加熱された液相冷媒は蒸発して気相冷媒(冷媒蒸気)となる。
ここで、図4を参照して後述する様に、冷房運転開始直後は、開閉弁V1が閉じている。フロンボイラ6内で液相冷媒が蒸発して気相冷媒が発生すると、フロンボイラ6内の圧力は上昇し、その圧力が所定値(閾値)を超えると、開閉弁V1が開放される。その後、ラインL21に介装された冷媒ポンプP2が起動される。
ここで、図4を参照して後述する様に、冷房運転開始直後は、開閉弁V1が閉じている。フロンボイラ6内で液相冷媒が蒸発して気相冷媒が発生すると、フロンボイラ6内の圧力は上昇し、その圧力が所定値(閾値)を超えると、開閉弁V1が開放される。その後、ラインL21に介装された冷媒ポンプP2が起動される。
開閉弁V1が開放されると、フロンボイラ6で発生した気相冷媒は冷媒ラインL20を流せれ、エゼクタ7に吸い込まれて、凝縮器8側へ高速で噴射される。その際に、エゼクタ7の側方吸込み部71からは、エゼクタ7の負圧効果によって、ラインL22を流れる気相冷媒が吸い込まれ、ラインL20からエゼクタ7に吸い込まれた気相冷媒と合流する。
エゼクタ7から噴射された気相冷媒は、凝縮器8で凝縮されて液相冷媒となり、分岐点B1において、ラインL21と、ラインL22に分岐する。
分岐点BからラインL22に流入した液相冷媒は、減圧弁V2で減圧された後、第4の熱交換器4で室内空気から気化熱を奪い、室内空気を降温させると共に、蒸発し気相冷媒となる。
分岐点BからラインL22に流入した液相冷媒は、減圧弁V2で減圧された後、第4の熱交換器4で室内空気から気化熱を奪い、室内空気を降温させると共に、蒸発し気相冷媒となる。
次に、図3を参照して、暖房運転時の冷媒の流れについて説明する。
先ず、圧縮式空調機100側のバルブ類の開閉及び冷媒の流れを説明する。
先ず、圧縮式空調機100側のバルブ類の開閉及び冷媒の流れを説明する。
図3で示す暖房運転時には、四方弁V4はポートV4aとポートV4cとが連通し、ポートV4bとポートV4dとが連通する。
圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、ラインL11から四方弁V4を経由してラインL14を流れ、室内器2(暖房運転時は凝縮器)で高圧気相冷媒の気化熱が室内の空気に投入され、高圧気相冷媒は凝縮して高圧液相冷媒となる。
高圧液相冷媒はラインL13を流過し、流量調整弁CV1(暖房運転時には減圧弁として作用する)で減圧されて低圧液相冷媒となり、室外器3に流入する。
圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、ラインL11から四方弁V4を経由してラインL14を流れ、室内器2(暖房運転時は凝縮器)で高圧気相冷媒の気化熱が室内の空気に投入され、高圧気相冷媒は凝縮して高圧液相冷媒となる。
高圧液相冷媒はラインL13を流過し、流量調整弁CV1(暖房運転時には減圧弁として作用する)で減圧されて低圧液相冷媒となり、室外器3に流入する。
室外器3(暖房運転時は蒸発器)では、凝縮器8で昇温されて風路Bを流れる外気(温風)と熱交換をすることにより、低圧液相冷媒は気化して低圧気相冷媒となる。そして、室外器3で蒸発した低圧気相冷媒は、ラインL12、四方弁V4を経由して圧縮機1に吸入され、高圧気相冷媒として吐出される。
次に、暖房運転時における蒸気噴射冷凍機200側のバルブ類の開閉状態及び冷媒の流れを説明する。
暖房運転時においても、ラインLwに介装された送水ポンプP1が作動して、ガスエンジン5からの排熱がラインLwを経由してフロンボイラ6に投入され、フロンボイラ6内の液相冷媒を加熱する。
暖房運転時においても、ラインLwに介装された送水ポンプP1が作動して、ガスエンジン5からの排熱がラインLwを経由してフロンボイラ6に投入され、フロンボイラ6内の液相冷媒を加熱する。
圧縮式冷凍機100側の冷媒の流れについて説明した様に、暖房運転時においては、蒸気噴射冷凍機200の凝縮器8と圧縮式空調機100の室外器3との間における外気の流路は風路Bとなっており、凝縮器8で昇温された外気が室外器3を通過して、室外器3における圧縮式空調機100側を流れる冷媒の蒸発に寄与する様になっている。
ここで、暖房開始直後は、開閉弁V1は閉鎖されており、ライン21の冷媒ポンプP2は停止している
暖房運転時はラインL22の減圧弁V2は閉鎖され、ラインL22側には冷媒は流れない。
上述した様に、暖房運転が開始されると、フロンボイラ6内で液相冷媒は蒸発して気相冷媒となるが、開閉弁V1が閉じているのでフロンボイラ6内の圧力は次第に高まる。気相冷媒の圧力が所定値(閾値)を超えるとラインL20の開閉弁V1も開放され、ライン21の冷媒ポンプP2が起動される。
暖房運転時はラインL22の減圧弁V2は閉鎖され、ラインL22側には冷媒は流れない。
上述した様に、暖房運転が開始されると、フロンボイラ6内で液相冷媒は蒸発して気相冷媒となるが、開閉弁V1が閉じているのでフロンボイラ6内の圧力は次第に高まる。気相冷媒の圧力が所定値(閾値)を超えるとラインL20の開閉弁V1も開放され、ライン21の冷媒ポンプP2が起動される。
フロンボイラ6内で発生した気相冷媒は冷媒ラインL20を流れ、エゼクタ7に吸い込まれて、高速で凝縮器8側へ噴射される。気相冷媒は凝縮器8で気化熱を放熱し凝縮するが、放熱された気化熱は外気を昇温し、昇温された外気は流路Bを流れて、室外器3を流れる圧縮式空調機100側の冷媒を加熱し、気化する。
すなわち、凝縮器8で熱交換して昇温された外気が、流路Bを流れて室外器3を通過することにより、室外器3を流れる圧縮式空調機100側の冷媒に投入される熱量が増加し、室内器2での蒸発能力が向上する。
すなわち、凝縮器8で熱交換して昇温された外気が、流路Bを流れて室外器3を通過することにより、室外器3を流れる圧縮式空調機100側の冷媒に投入される熱量が増加し、室内器2での蒸発能力が向上する。
次に、図4に基づいて、第1実施形態における空調運転の制御を説明する。
図4において、ステップS1では、冷房運転であるか、暖房運転であるかを判断し、冷房運転であれば(ステップS1が「冷房運転」)ステップS2に進み、暖房運転であれば(ステップS1が「暖房運転」)ステップS7に進む。
図4において、ステップS1では、冷房運転であるか、暖房運転であるかを判断し、冷房運転であれば(ステップS1が「冷房運転」)ステップS2に進み、暖房運転であれば(ステップS1が「暖房運転」)ステップS7に進む。
ステップS2(冷房運転)では、送水ポンプP1を起動し、開閉弁V1は閉じ、減圧弁V2は開放する。そして圧縮式空調機100側の流量調整弁CV1を減圧弁として作動する程度に開放する。送水ポンプP1が作動しているため、ガスエンジン5から排熱が投入されるので、フロンボイラ6内の冷媒(フロン)は加熱されて気化し、気相冷媒となる。
次に、圧縮式空調機100側の四方弁V4のポートV4aとV4Bとを連通し且つポートV4cとV4dとを連通して冷房運転側に切り換える(ステップS3)。そして、凝縮器8と室外器3との間の外気の流路を風路Aに切り換える(ステップS4)。
次に、圧縮式空調機100側の四方弁V4のポートV4aとV4Bとを連通し且つポートV4cとV4dとを連通して冷房運転側に切り換える(ステップS3)。そして、凝縮器8と室外器3との間の外気の流路を風路Aに切り換える(ステップS4)。
冷房運転開始直後は開閉弁V1が閉鎖されている(ステップS2)ので、フロンボイラ6内で気相冷媒が発生することにより、フロンボイラ6内の圧力は上昇する。ステップS5では、圧力センサ10により計測されたフロンボイラ6内の圧力を閾値と比較し、圧力センサ10の計測値が閾値以上になるまでは待機し(ステップS5がNOのループ)、計測値が閾値以上となった段階で(ステップS5がYES)、開閉弁V1を開放して、冷媒ポンプP2を起動する(ステップS6)。
ステップS7(暖房運転)では、送水ポンプP1を起動し、開閉弁V1及び減圧弁V2を共に閉じ、圧縮式空調機100側の流量調整弁CV1を減圧弁として作動する程度に開放する。送水ポンプP1が稼動しているため、ガスエンジン5からの排熱によってフロンボイラ6内の冷媒(フロン)は加熱されて昇温する。
次に、四方弁V4のポートV4aとV4cを連通し且つポートV4bとV4dを連通して暖房運転側に切り換え(ステップS8)、凝縮器8と室外器3との間の領域の空気流路を風路Bに切り換える(ステップS9)。
次に、四方弁V4のポートV4aとV4cを連通し且つポートV4bとV4dを連通して暖房運転側に切り換え(ステップS8)、凝縮器8と室外器3との間の領域の空気流路を風路Bに切り換える(ステップS9)。
暖房運転開始直後は開閉弁V1が閉じられているので(ステップS7)、気相冷媒が発生することによりフロンボイラ6内の圧力は上昇する。ステップS10では、圧力センサ10によってフロンボイラ6内の圧力を計測し、計測値が閾値以上になるまで待機し(ステップS10がNOのループ)、計測値が閾値以上となった段階で(ステップS10がYES)、開閉弁V1を開放し、冷媒ポンプP2を起動する(ステップS11)。
上述した通り、図1〜図4の第1実施形態では、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化することが可能である。
さらに、同一室内の空調を行っている圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化することも可能である。
さらに、同一室内の空調を行っている圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化することも可能である。
図5〜図9で示す第2実施形態は、図1〜図4の第1実施形態において、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化し、且つ、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化した実施形態である。
以下、図5〜図9を参照して第2実施形態を説明する。
以下、図5〜図9を参照して第2実施形態を説明する。
上述した様に、図5の第2実施形態の構成は、図1の第1実施形態における圧縮式空調機100の室外器3が介装されている領域(ラインL12の一部)と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域(ラインL14の一部)とが共通化されており、且つ、圧縮式空調機100の室外器3と、蒸気噴射冷凍機200側の凝縮器8とが一体化されて熱交換器38となっている。そして、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における蒸発器4とが一体化されて熱交換器24となっている。
圧縮式空調機100の冷媒ラインL12と蒸気噴射冷凍機200の冷媒ラインL20とは、分岐点B2で合流している。ラインL12とラインL20とが合流したラインは、分岐点B1で蒸気噴射冷凍機200の分岐冷媒ラインL21が分岐し、分岐点B3で、圧縮式空調機100の冷媒ラインラインL14と、蒸気噴射冷凍機200の冷媒ラインL22とに分岐している。
換言すれば、圧縮式空調機100側の冷媒ラインと、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインとは、分岐点B2〜B3の領域で共通化されている。
圧縮式空調機100の冷媒ラインL12と蒸気噴射冷凍機200の冷媒ラインL20とは、分岐点B2で合流している。ラインL12とラインL20とが合流したラインは、分岐点B1で蒸気噴射冷凍機200の分岐冷媒ラインL21が分岐し、分岐点B3で、圧縮式空調機100の冷媒ラインラインL14と、蒸気噴射冷凍機200の冷媒ラインL22とに分岐している。
換言すれば、圧縮式空調機100側の冷媒ラインと、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインとは、分岐点B2〜B3の領域で共通化されている。
図5において、前記共通化されている冷媒ライン(分岐点B2〜B3の冷媒ライン)には、一体型の熱交換器38が介装されており、熱交換器38と分岐点B1との間の領域に流量調整弁CV1が介装されている。そして、分岐点B1と一体型の熱交換器24との間の領域には、流量調整弁CV2が介装されている。
ラインL22における分岐点B3とエゼクタ7との間の領域には、開閉弁V2が介装されている。
ラインL22における分岐点B3とエゼクタ7との間の領域には、開閉弁V2が介装されている。
図5〜図9の第2実施形態では、以上の構成を除くと、図1〜図4の第1実施形態と同様である。
図6は図5で示す第2実施形態のサイクルを示すモリエル線図である。
図6のモリエル線図では、図5の対応する機器(例えば熱交換器24)、ポイント(例えば分岐点B1、B2、ポイントp1、p2´、pm、p3)、冷媒ライン(L20、L21)が示されている。
図6のモリエル線図では、図5の対応する機器(例えば熱交換器24)、ポイント(例えば分岐点B1、B2、ポイントp1、p2´、pm、p3)、冷媒ライン(L20、L21)が示されている。
第2実施形態における冷房運転時の冷媒の流れ等が、図7に示されている。
図7において、冷媒の流れ冷媒ラインに矢印を付して示す。
図7の冷房運転時は、上記した冷媒ラインが共通している領域(分岐点B2〜B3の領域)を冷媒が流れることを除けば、基本的には図2で示す第1実施形態における冷房運転時と同様である。
但し、第2実施形態では、図1(第1実施形態)における圧縮式空調機100の室外器3と蒸発噴射冷凍機200側の凝縮器8とが一体化されて熱交換器38となっているため、図1〜図4で示す第1実施形態のように、風路A、風路Bの2種類の外気の流路が設けられている訳ではなく、冷房運転に際して、風路Aを選択する(或いは、風路Aに切り換える)必要が無い。
また、流量調整弁CV1が減圧弁として作動する程度に開度が絞られていると、熱交換器38(凝縮器)で凝縮した液相冷媒の一部が気化する恐れがあり、ラインL21を流れる冷媒に気相冷媒が混入する可能性がある。そして、ラインL21を流れる冷媒に気相冷媒が混入すると、ポンプP2が、いわゆる「エアを噛んだ」状態となり、破損する可能性がある。係る事態を解消するため、冷房運転時には、減圧弁として作動しない様に流量調整弁CV1を全開状態にしている。
なお、流量調整弁CV2は、減圧弁として作用する程度に開放される。
図7において、冷媒の流れ冷媒ラインに矢印を付して示す。
図7の冷房運転時は、上記した冷媒ラインが共通している領域(分岐点B2〜B3の領域)を冷媒が流れることを除けば、基本的には図2で示す第1実施形態における冷房運転時と同様である。
但し、第2実施形態では、図1(第1実施形態)における圧縮式空調機100の室外器3と蒸発噴射冷凍機200側の凝縮器8とが一体化されて熱交換器38となっているため、図1〜図4で示す第1実施形態のように、風路A、風路Bの2種類の外気の流路が設けられている訳ではなく、冷房運転に際して、風路Aを選択する(或いは、風路Aに切り換える)必要が無い。
また、流量調整弁CV1が減圧弁として作動する程度に開度が絞られていると、熱交換器38(凝縮器)で凝縮した液相冷媒の一部が気化する恐れがあり、ラインL21を流れる冷媒に気相冷媒が混入する可能性がある。そして、ラインL21を流れる冷媒に気相冷媒が混入すると、ポンプP2が、いわゆる「エアを噛んだ」状態となり、破損する可能性がある。係る事態を解消するため、冷房運転時には、減圧弁として作動しない様に流量調整弁CV1を全開状態にしている。
なお、流量調整弁CV2は、減圧弁として作用する程度に開放される。
暖房運転時の冷媒の流れ等については図8に示す。
図8において、冷媒ラインに矢印を付して冷媒の流れを示している。
図8で示す第2実施形態の暖房運転時は、上述した冷媒ラインの共通部(分岐点B2〜B3の領域)を冷媒が流れることを除けば、基本的には図3の第1実施形態における暖房運転時と同様である。
但し、冷房運転時について上述した様に、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、暖房運転に際して風路Bを選択する(或いは切り換える)必要が無い。
また、流量調整弁CV2が減圧弁として作動する程度に開度が絞られていると、室内に配置されている一体化した熱交換器24で凝縮した液相冷媒の一部が気化する可能性があり、ラインL21を流れる液相冷媒に気相冷媒が混入する可能性がある。そして、ラインL21を流れる冷媒が気液混合流となってしまうと、ラインL21に介装されたポンプP2が、いわゆる「エアを噛んだ」状態となり、破損する可能性がある。そのため、図8の暖房運転時では、流量調整弁CV2は、減圧弁として作動しない様に全開状態となっている。
なお、流量調整弁CV1は、減圧弁として作用する程度に開放される。
図8において、冷媒ラインに矢印を付して冷媒の流れを示している。
図8で示す第2実施形態の暖房運転時は、上述した冷媒ラインの共通部(分岐点B2〜B3の領域)を冷媒が流れることを除けば、基本的には図3の第1実施形態における暖房運転時と同様である。
但し、冷房運転時について上述した様に、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、暖房運転に際して風路Bを選択する(或いは切り換える)必要が無い。
また、流量調整弁CV2が減圧弁として作動する程度に開度が絞られていると、室内に配置されている一体化した熱交換器24で凝縮した液相冷媒の一部が気化する可能性があり、ラインL21を流れる液相冷媒に気相冷媒が混入する可能性がある。そして、ラインL21を流れる冷媒が気液混合流となってしまうと、ラインL21に介装されたポンプP2が、いわゆる「エアを噛んだ」状態となり、破損する可能性がある。そのため、図8の暖房運転時では、流量調整弁CV2は、減圧弁として作動しない様に全開状態となっている。
なお、流量調整弁CV1は、減圧弁として作用する程度に開放される。
次に、図9に基づいて、第2実施形態の空調運転の制御について説明する。
ステップS21では運転モードが冷房運転であるか暖房運転であるかを判断して、冷房運転であれば(ステップS21が「冷房運転」)ステップS22に進み、暖房であれば(ステップS21が「暖房運転」)ステップS26に進む。
ステップS21では運転モードが冷房運転であるか暖房運転であるかを判断して、冷房運転であれば(ステップS21が「冷房運転」)ステップS22に進み、暖房であれば(ステップS21が「暖房運転」)ステップS26に進む。
冷房運転時の制御(ステップS22〜ステップS25)は、図4の第1実施形態における冷房運転時の制御と同様である。すなわち、図9のステップS22、S23、S24、S25の各々は、図4のステップS2、S3、S5、S6に、それぞれ相当している。
但し、図9のステップS22では、ポンプP2が「エアを噛んだ」状態とならない様に(減圧弁として作動しない様に)流量調整弁CV1を全開状態にしており、且つ、流量調整弁CV2は、減圧弁として作用する程度に開放される。
また、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、図4の第1実施形態における「風路Aに切り換え」(ステップS4)に相当する工程は、図9には設けられていない。
但し、図9のステップS22では、ポンプP2が「エアを噛んだ」状態とならない様に(減圧弁として作動しない様に)流量調整弁CV1を全開状態にしており、且つ、流量調整弁CV2は、減圧弁として作用する程度に開放される。
また、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、図4の第1実施形態における「風路Aに切り換え」(ステップS4)に相当する工程は、図9には設けられていない。
図9における暖房運転時(ステップS26〜ステップS29)は、図4の第1実施形態における暖房運転時の制御と同様であり、図9のステップS26、S27、S28、S29の各々は、図4のステップS7、S8、S10、S11に、それぞれ相当している。
但し、図9のステップS26では、流量調整弁CV1は減圧弁として作用する程度に開放されるが、流量調整弁CV2は減圧弁として作動しない様に全開状態とされる。ポンプP2が「エアを噛んだ」状態とならない様にするためである。
また、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、図4の第1実施形態における「風路Bに切り換え」(ステップS9)に相当する工程は、図9には無い。
但し、図9のステップS26では、流量調整弁CV1は減圧弁として作用する程度に開放されるが、流量調整弁CV2は減圧弁として作動しない様に全開状態とされる。ポンプP2が「エアを噛んだ」状態とならない様にするためである。
また、第2実施形態では切換可能な風路Aと風路Bとを有していないので、図4の第1実施形態における「風路Bに切り換え」(ステップS9)に相当する工程は、図9には無い。
図5〜図9の第2実施形態における上述した以外の構成及び作用効果は、図1〜図4の第1実施形態と同様である。
次に、図10〜図13を参照して第3実施形態を説明する。
図10〜図13の第3実施形態は、図1〜図4の第1実施形態と同様に、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とが別々に設けられている。それと共に、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200側における第4の熱交換器4とは別体に構成されている。
図10〜図13の第3実施形態は、図1〜図4の第1実施形態と同様に、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とが別々に設けられている。それと共に、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200側における第4の熱交換器4とは別体に構成されている。
図10〜図13の第3実施形態では、圧縮式冷凍サイクル側に排熱熱交換器9を設け、暖房運転時における排熱利用効率を向上している。
即ち、図10において、圧縮式空調機100側の冷媒ラインL14に排熱熱交換器9を介装し、蒸気噴射冷凍機200側の排熱ラインLw1から排熱ラインLw2を分岐し、分岐ラインLw2を排熱熱交換器9に連通する様に構成している。ここで、排熱熱交換器9は、冷媒ラインL14において、室内器2と室外器3との間の領域に介装されている。
蒸気噴射冷凍機200側では、ガスエンジン5の排熱ラインLw1において、送水ポンプP1とフロンボイラ6との間に三方弁V3を介装し、且つ、分岐点Bwを設けている。そして、三方弁V3と分岐点Bwを、分岐排熱ラインLw2に接続している。
即ち、図10において、圧縮式空調機100側の冷媒ラインL14に排熱熱交換器9を介装し、蒸気噴射冷凍機200側の排熱ラインLw1から排熱ラインLw2を分岐し、分岐ラインLw2を排熱熱交換器9に連通する様に構成している。ここで、排熱熱交換器9は、冷媒ラインL14において、室内器2と室外器3との間の領域に介装されている。
蒸気噴射冷凍機200側では、ガスエンジン5の排熱ラインLw1において、送水ポンプP1とフロンボイラ6との間に三方弁V3を介装し、且つ、分岐点Bwを設けている。そして、三方弁V3と分岐点Bwを、分岐排熱ラインLw2に接続している。
図10の第3実施形態における構成は、以上を除き、図1で示す第1実施形態の構成と実質的に同じである。
第3実施形態における冷房運転時の各バルブの開閉状態や冷媒の流れ等について、図11に示す。
図11では、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で表現している。
図11で示す冷房運転時の冷媒の流れ等については、図2で示す第1実施形態の冷房運転と同様である。
図11では、排熱熱交換器9にガスエンジン5の排熱を投入する必要が無いので、三方弁V3はフロンボイラ6側に開いており、排熱熱交換器9側は閉鎖されている。したがって、ガスエンジン5からの排熱は、全てフロンボイラ6側に供給される。
第3実施形態における冷房運転時の各バルブの開閉状態や冷媒の流れ等について、図11に示す。
図11では、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で表現している。
図11で示す冷房運転時の冷媒の流れ等については、図2で示す第1実施形態の冷房運転と同様である。
図11では、排熱熱交換器9にガスエンジン5の排熱を投入する必要が無いので、三方弁V3はフロンボイラ6側に開いており、排熱熱交換器9側は閉鎖されている。したがって、ガスエンジン5からの排熱は、全てフロンボイラ6側に供給される。
図12は、第3実施形態における暖房運転時の各バルブの開閉状態や冷媒の流れ等を示している。
図12でも、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で示している。
図12で示す暖房運転時には、三方弁V3がフロンボイラ6側を閉鎖し、排熱熱交換器9側が開くので、ガスエンジン5からの排熱は全て排熱熱交換器9に投入され、フロンボイラ6から気相冷媒は発生しない。従って、上記噴射冷凍機200の開閉弁V1、V2は閉鎖され、冷媒ラインL2には冷媒は流れない。
図12において、圧縮式空調機100側における冷媒の流れは、図3の第1実施例と同様である。
但し、ガスエンジン5からの排熱が排熱熱交換器9に投入され、ラインL12を流れる低圧液相冷媒にガスエンジン5の排熱が投入される。
室内器2(この場合は凝縮器)で凝縮した高圧液相冷媒は、流量調節弁CV1で減圧されて低圧液相冷媒となって冷媒ラインL12を流れるが、排熱熱交換器19によりガスエンジンの排熱が投入される。ガスエンジンからの排熱が投入された低圧液相冷媒は、その温度が上昇し、あるいは一部が気化した気液混合状態で、蒸発器として作用する室外器3に流入するので、低圧冷媒が確実に低圧気相冷媒に気化する。そのため、圧縮機1に液相冷媒が侵入する恐れがなくなる。
ここで、蒸気噴射冷凍機200側の蒸発器4には冷媒が流れないので、室内の空気とは熱交換は為されない。そして、蒸気噴射冷凍機200側の凝縮器8は外気と熱交換をしないので、積極的に風路Bへ切り換える必要性は無い。
図12でも、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で示している。
図12で示す暖房運転時には、三方弁V3がフロンボイラ6側を閉鎖し、排熱熱交換器9側が開くので、ガスエンジン5からの排熱は全て排熱熱交換器9に投入され、フロンボイラ6から気相冷媒は発生しない。従って、上記噴射冷凍機200の開閉弁V1、V2は閉鎖され、冷媒ラインL2には冷媒は流れない。
図12において、圧縮式空調機100側における冷媒の流れは、図3の第1実施例と同様である。
但し、ガスエンジン5からの排熱が排熱熱交換器9に投入され、ラインL12を流れる低圧液相冷媒にガスエンジン5の排熱が投入される。
室内器2(この場合は凝縮器)で凝縮した高圧液相冷媒は、流量調節弁CV1で減圧されて低圧液相冷媒となって冷媒ラインL12を流れるが、排熱熱交換器19によりガスエンジンの排熱が投入される。ガスエンジンからの排熱が投入された低圧液相冷媒は、その温度が上昇し、あるいは一部が気化した気液混合状態で、蒸発器として作用する室外器3に流入するので、低圧冷媒が確実に低圧気相冷媒に気化する。そのため、圧縮機1に液相冷媒が侵入する恐れがなくなる。
ここで、蒸気噴射冷凍機200側の蒸発器4には冷媒が流れないので、室内の空気とは熱交換は為されない。そして、蒸気噴射冷凍機200側の凝縮器8は外気と熱交換をしないので、積極的に風路Bへ切り換える必要性は無い。
次に、図13に基づいて、第3実施形態の空調運転の制御について説明する。
先ず、ステップS31では、運転モードが冷房か、暖房かを判断する。そして、冷房運転であれば(ステップS31が「冷房運転」)ステップS32に進み、暖房運転であれば(ステップS31が「暖房運転」)ステップS38に進む。
先ず、ステップS31では、運転モードが冷房か、暖房かを判断する。そして、冷房運転であれば(ステップS31が「冷房運転」)ステップS32に進み、暖房運転であれば(ステップS31が「暖房運転」)ステップS38に進む。
図13の冷房運転の制御(ステップS32〜S37)は、基本的には図4で示す第1実施形態の冷房運転の制御と同様であり、図13のステップS32、S33、S34、S36、S37の各々は、図4のステップS2、S3、S4、S5、S62にそれぞれ対応している。
但し、図13では、ガスエンジン5の排熱をフロンボイラ6に供給し、排熱熱交換器9には供給しない様にするため、排熱ラインLw1の三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換える制御(ステップS35)が、付加されている。
但し、図13では、ガスエンジン5の排熱をフロンボイラ6に供給し、排熱熱交換器9には供給しない様にするため、排熱ラインLw1の三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換える制御(ステップS35)が、付加されている。
図13の暖房運転の制御において、ステップS38、S39は、図4で示す第1実施形態の暖房運転のステップS7、S8と同様である。
しかし、図13における第3実施形態の暖房運転制御では、三方弁V3を排熱熱交換器9側にのみ連通する(ステップS40)。従って、フロンボイラ6には排熱は投入しないので、開閉弁V1は閉鎖したままであり、蒸気噴射冷凍機200側では冷媒は循環しない。
蒸気噴射冷凍機200側で冷媒が循環しないため、凝縮器8では外気との熱交換が行われず、風路Bへ切り換える必要も無い。そのため、図13の暖房運転制御においては、図4のステップS9〜S11に相当する工程は設けられていない。
しかし、図13における第3実施形態の暖房運転制御では、三方弁V3を排熱熱交換器9側にのみ連通する(ステップS40)。従って、フロンボイラ6には排熱は投入しないので、開閉弁V1は閉鎖したままであり、蒸気噴射冷凍機200側では冷媒は循環しない。
蒸気噴射冷凍機200側で冷媒が循環しないため、凝縮器8では外気との熱交換が行われず、風路Bへ切り換える必要も無い。そのため、図13の暖房運転制御においては、図4のステップS9〜S11に相当する工程は設けられていない。
図10〜図13の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図4の第1実施形態と同様である。
次に、図14〜図17を参照して第4実施形態を説明する。
図14〜図17の第4実施形態は、図5〜図9の第2実施形態と同様に、図1〜図4の第1実施形態における圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化し、且つ、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化して一体型の熱交換器24とした実施形態である。
図14〜図17の第4実施形態では、圧縮式冷凍サイクル側の冷媒ラインL14において、室内の熱交換器24と室外器38との間の領域に排熱熱交換器9を設け、暖房運転時における排熱利用効率を向上している。
図14〜図17の第4実施形態は、図5〜図9の第2実施形態と同様に、図1〜図4の第1実施形態における圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化し、且つ、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化して一体型の熱交換器24とした実施形態である。
図14〜図17の第4実施形態では、圧縮式冷凍サイクル側の冷媒ラインL14において、室内の熱交換器24と室外器38との間の領域に排熱熱交換器9を設け、暖房運転時における排熱利用効率を向上している。
第4実施形態の冷房運転時(図15)は、図7の第2実施形態における冷房運転時と同様である。
第4実施形態の暖房運転時(図16)は、第2実施形態の暖房運転(図8)と基本的には同様であるが、ガスエンジン5の排熱が全て排熱熱交換器9に投入され、フロンボイラ6から気相冷媒が発生せず、蒸気噴射冷凍機200側では冷媒が流れない点が、図4の第1実施形態とは相違している。
図16の暖房運転時には、ガスエンジン5からの排熱が排熱熱交換器9に投入される。
室内の熱交換器24で凝縮した高圧液相冷媒は、流量調節弁CV1で減圧されて低圧液相冷媒となって室外器38(暖房時は蒸発器)に流入する。その際に、排熱熱交換器19によりガスエンジンの排熱が投入され、低圧液相冷媒の温度が上昇し、あるいは一部が気化した気液混合状態となって、室外器3に流入する。そのため、低圧液相冷媒が確実に低圧気相冷媒に気化し、圧縮機1に低圧液相冷媒が侵入してしまうことが防止される。
ここで、蒸気噴射冷凍機200側の蒸発器4には冷媒が流れないので、室内の空気とは熱交換は為されない。
第4実施形態の暖房運転時(図16)は、第2実施形態の暖房運転(図8)と基本的には同様であるが、ガスエンジン5の排熱が全て排熱熱交換器9に投入され、フロンボイラ6から気相冷媒が発生せず、蒸気噴射冷凍機200側では冷媒が流れない点が、図4の第1実施形態とは相違している。
図16の暖房運転時には、ガスエンジン5からの排熱が排熱熱交換器9に投入される。
室内の熱交換器24で凝縮した高圧液相冷媒は、流量調節弁CV1で減圧されて低圧液相冷媒となって室外器38(暖房時は蒸発器)に流入する。その際に、排熱熱交換器19によりガスエンジンの排熱が投入され、低圧液相冷媒の温度が上昇し、あるいは一部が気化した気液混合状態となって、室外器3に流入する。そのため、低圧液相冷媒が確実に低圧気相冷媒に気化し、圧縮機1に低圧液相冷媒が侵入してしまうことが防止される。
ここで、蒸気噴射冷凍機200側の蒸発器4には冷媒が流れないので、室内の空気とは熱交換は為されない。
図17の第4実施形態の空調運転の制御は、図9の第2実施形態の空調運転制御方法と基本的には同様である。
すなわち、図17において、冷房運転制御におけるステップS52、S53、S55、S56は、図9のステップS22、S23、S24、S25に相当する。但し、図17の冷房運転制御では、「三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換える」旨の制御(ステップS54)が、図9の第2実施形態の冷房運転制御に付加される。
一方、図17の暖房運転制御では、ステップS57、S58は、図9の第2実施形態におけるステップS26、S27に相当する。
ここで、図17の暖房運転制御における「三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換える」旨の制御(ステップS59)」は、図9の暖房運転制御には存在しない。そして、図17の暖房運転制御において、三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換えた(ステップS59)結果、フロンボイラ6では気相冷媒は発生せず、フロンボイラ6内の圧力は一定のままであり、蒸気噴射冷凍気200側では冷媒は循環しなくなる。そのため、図9のステップS28、S29に相当する工程は、図17の第3実施形態における暖房運転には存在しない。
すなわち、図17において、冷房運転制御におけるステップS52、S53、S55、S56は、図9のステップS22、S23、S24、S25に相当する。但し、図17の冷房運転制御では、「三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換える」旨の制御(ステップS54)が、図9の第2実施形態の冷房運転制御に付加される。
一方、図17の暖房運転制御では、ステップS57、S58は、図9の第2実施形態におけるステップS26、S27に相当する。
ここで、図17の暖房運転制御における「三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換える」旨の制御(ステップS59)」は、図9の暖房運転制御には存在しない。そして、図17の暖房運転制御において、三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換えた(ステップS59)結果、フロンボイラ6では気相冷媒は発生せず、フロンボイラ6内の圧力は一定のままであり、蒸気噴射冷凍気200側では冷媒は循環しなくなる。そのため、図9のステップS28、S29に相当する工程は、図17の第3実施形態における暖房運転には存在しない。
図14〜図17の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図5〜図9の第2実施形態と同様である。
次に、図18〜図21を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。
図18〜図21の第5実施形態も、図1〜図4の第1実施形態及び図10〜図13の第3実施形態と同様に、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とが別々に設けられている。それと共に、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200側における第4の熱交換器4とは別体に構成されている。
図18〜図21の第5実施形態も、図1〜図4の第1実施形態及び図10〜図13の第3実施形態と同様に、圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とが別々に設けられている。それと共に、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200側における第4の熱交換器4とは別体に構成されている。
図18〜図21の第5実施形態では、蒸気噴射冷凍機200における冷媒ラインL2にエゼクタ7をバイパスするラインL2bを設けた点で、図1〜図4の第1実施形態と相違している。
具体的には、蒸気噴射冷凍機200の第2の冷媒ラインL20において、開閉弁V1とエゼクタ7との間の領域に三方弁V3bを介装し、エゼクタ7と凝縮器8との間の領域に分岐点B4(合流点)を設け、この三方弁V3bと分岐点B4とをバイパスラインL2bで接続している。
第5実施形態における冷房運転時については、図19で示されている。
図19においても、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で表現されている。
図19においても、冷媒の流れは冷媒ラインに付した矢印で表現されている。
図19における冷房運転時は、図2の第1実施形態における冷房運転時と同様である。
ここで、冷房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20に介装された三方弁V3bはエゼクタ7側に切り換られており、冷媒ラインL20を流れる冷媒はエゼクタ7に吸い込まれ、凝縮器8側に高速で噴射される。
ここで、冷房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20に介装された三方弁V3bはエゼクタ7側に切り換られており、冷媒ラインL20を流れる冷媒はエゼクタ7に吸い込まれ、凝縮器8側に高速で噴射される。
第5実施形態の暖房運転時については、図20で示されている。
図20においても、冷媒の流れは冷媒ラインの矢印で表現されている。
図20の暖房運転時は、図3の第1実施形態の暖房運転時と同様である。
但し、図20の暖房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20の三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換えられ、冷媒ラインL20を流れる気相冷媒は、エゼクタ7に吸い込まれること無く、バイパスラインL2b側を流れ、分岐点B4(合流点)を介して、冷媒ラインL20の凝縮器8に流入して、外気と熱交換を行う。
従って、第5実施形態では、暖房運転時に蒸気噴射冷凍機200のフロンボイラ6で発生する気相冷媒は、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失を受けずに凝縮器8に流入するので、当該圧力損失に相当する熱量だけ余分に外気を昇温する。そして昇温された外気は圧縮式空調機100側を循環する冷媒を加熱するので、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失に相当する熱量だけ、圧縮式空調機100の冷媒の加熱量が増加し、圧縮式サイクルの暖房運転の効率向上に寄与することが出来る。
図20においても、冷媒の流れは冷媒ラインの矢印で表現されている。
図20の暖房運転時は、図3の第1実施形態の暖房運転時と同様である。
但し、図20の暖房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20の三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換えられ、冷媒ラインL20を流れる気相冷媒は、エゼクタ7に吸い込まれること無く、バイパスラインL2b側を流れ、分岐点B4(合流点)を介して、冷媒ラインL20の凝縮器8に流入して、外気と熱交換を行う。
従って、第5実施形態では、暖房運転時に蒸気噴射冷凍機200のフロンボイラ6で発生する気相冷媒は、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失を受けずに凝縮器8に流入するので、当該圧力損失に相当する熱量だけ余分に外気を昇温する。そして昇温された外気は圧縮式空調機100側を循環する冷媒を加熱するので、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失に相当する熱量だけ、圧縮式空調機100の冷媒の加熱量が増加し、圧縮式サイクルの暖房運転の効率向上に寄与することが出来る。
次に、図21に基づいて、第5実施形態の空調運転の制御を説明する。
図21で示す第5実施形態の空調運転の制御は、基本的には図4で示す第1実施形態における空調運転制御と同様である。
すなわち、冷房運転時の制御(ステップS72〜S77)において、ステップS72、S73、S74、S76、S77の各々は、図4の冷房運転におけるステップS2、S3、S4、S5、S6に夫々対応している。
但し、図21に示す第5実施形態の冷房運転制御では、「三方弁V3bをエゼクタ7側に切り換える」旨の制御(ステップS75)が、図4の第1実施形態における冷房運転制御に追加されている。
一方、暖房運転時制御(ステップS78〜S83)において、ステップS78、S79、S80、S82、S83の各々は、図4の暖房運転制御におけるステップS7、S8、S9、S10、S11にそれぞれ対応する。
しかし、図21に示す第5実施形態の暖房運転制御では、「三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換える」旨の制御(ステップS81)が、図4の第1実施形態における暖房運転制御に追加されている。
図21で示す第5実施形態の空調運転の制御は、基本的には図4で示す第1実施形態における空調運転制御と同様である。
すなわち、冷房運転時の制御(ステップS72〜S77)において、ステップS72、S73、S74、S76、S77の各々は、図4の冷房運転におけるステップS2、S3、S4、S5、S6に夫々対応している。
但し、図21に示す第5実施形態の冷房運転制御では、「三方弁V3bをエゼクタ7側に切り換える」旨の制御(ステップS75)が、図4の第1実施形態における冷房運転制御に追加されている。
一方、暖房運転時制御(ステップS78〜S83)において、ステップS78、S79、S80、S82、S83の各々は、図4の暖房運転制御におけるステップS7、S8、S9、S10、S11にそれぞれ対応する。
しかし、図21に示す第5実施形態の暖房運転制御では、「三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換える」旨の制御(ステップS81)が、図4の第1実施形態における暖房運転制御に追加されている。
図18〜図21の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図4の第1実施形態と同様である。
なお、図18〜図21の第5実施形態と、図10〜図13の第3実施形態とを組み合わせて構成することが可能である。
すなわち、図1〜図4の第1実施形態において、圧縮式冷凍機100側に排熱熱交換器9を設け、且つ、蒸気噴射冷凍機200側でエゼクタ7をバイパスするバイパスラインL2bを設け、暖房運転時の効率を向上することが可能である。
なお、図18〜図21の第5実施形態と、図10〜図13の第3実施形態とを組み合わせて構成することが可能である。
すなわち、図1〜図4の第1実施形態において、圧縮式冷凍機100側に排熱熱交換器9を設け、且つ、蒸気噴射冷凍機200側でエゼクタ7をバイパスするバイパスラインL2bを設け、暖房運転時の効率を向上することが可能である。
図18〜図21の第5実施形態と図10〜図13の第3実施形態とを組み合わせた場合の制御として、冷房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換え、ラインL20の三方弁V3bをエゼクタ7側に切り換える。
一方、暖房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換え、ラインL20の三方弁V3bをバイパスライン2Lb側に切り換える。
その他については、図4の第1実施形態における運転制御と同様である。
一方、暖房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3を排熱熱交換器9側に切り換え、ラインL20の三方弁V3bをバイパスライン2Lb側に切り換える。
その他については、図4の第1実施形態における運転制御と同様である。
次に、図22〜図25を参照して第6実施形態を説明する。
図22〜図25の第6実施形態も、図5〜図9の第2実施形態及び図14〜図17の第4実施形態と同様に、図1〜図4の第1実施形態における圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化し、且つ、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化して一体型の熱交換器24とした実施形態である。
図22〜図25の第6実施形態も、図5〜図9の第2実施形態及び図14〜図17の第4実施形態と同様に、図1〜図4の第1実施形態における圧縮式空調機100における室外器3が介装されている領域と、蒸気噴射冷凍機200における凝縮器8が介装されている領域とを共通化し、且つ、圧縮式空調機100における室内器2と、蒸気噴射冷凍機200における第4の熱交換器(蒸発器)4とを一体化して一体型の熱交換器24とした実施形態である。
図22〜図25の第6実施形態は、蒸気噴射冷凍機200におけるエゼクタ7をバイパスするバイパスラインL2bを設けている。
図23の第6実施形態における冷房運転時は、図7の第2実施形態と同様である。
ここで、冷房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20に介装された三方弁V3bはエゼクタ7側に切り換られており、冷媒ラインL20を流れる冷媒はエゼクタ7に吸い込まれ、凝縮器8側に高速で噴射される。即ち、蒸気噴射冷凍機200では、フロンボイラ6で発生した気相冷媒はバイパスラインL2b側を通ることなく直接エゼクタ7に入る。
ここで、冷房運転時には、蒸気噴射冷凍機200側の冷媒ラインL20に介装された三方弁V3bはエゼクタ7側に切り換られており、冷媒ラインL20を流れる冷媒はエゼクタ7に吸い込まれ、凝縮器8側に高速で噴射される。即ち、蒸気噴射冷凍機200では、フロンボイラ6で発生した気相冷媒はバイパスラインL2b側を通ることなく直接エゼクタ7に入る。
図24は、第6実施形態における暖房運転時を示しており、図8の第2実施形態と同様である。
但し、図24で示す暖房運転時には、フロンボイラ6で発生した気相冷媒が、エゼクタ7を通らないで、三方弁V3bからバイパスラインL2b側を流れる点で、図8の第2実施形態とは異なっている。
従って、図24で示す第6実施形態の暖房運転時では、フロンボイラ6で発生する気相冷媒はバイパスラインL2b側を流れ、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失を受けずに凝縮器8に流入するので、当該圧力損失に相当する熱量だけ余分に外気を昇温することが出来る。そしてエゼクタ7を通過することに起因する圧力損失に相当する熱量だけ、圧縮式空調機100の冷媒の加熱量が増加し、圧縮式サイクルの暖房運転の効率向上に寄与する。
但し、図24で示す暖房運転時には、フロンボイラ6で発生した気相冷媒が、エゼクタ7を通らないで、三方弁V3bからバイパスラインL2b側を流れる点で、図8の第2実施形態とは異なっている。
従って、図24で示す第6実施形態の暖房運転時では、フロンボイラ6で発生する気相冷媒はバイパスラインL2b側を流れ、エゼクタ7を通過することに起因する圧力損失を受けずに凝縮器8に流入するので、当該圧力損失に相当する熱量だけ余分に外気を昇温することが出来る。そしてエゼクタ7を通過することに起因する圧力損失に相当する熱量だけ、圧縮式空調機100の冷媒の加熱量が増加し、圧縮式サイクルの暖房運転の効率向上に寄与する。
図25で示す第6実施形態の空調運転の制御は、基本的には図9で示す第2実施形態における空調運転制御と同様である。
すなわち、冷房運転時の制御(ステップS92〜S96)において、ステップS92、S93、S95、S96の各々は、図9の第2実施形態におけるステップS22、S23、S24、S25に夫々対応している。
但し、図25に示す第6実施形態の冷房運転制御では、「三方弁V3bをエゼクタ7側に切り換える」旨の制御(ステップS94)が、図9の第2実施形態における冷房運転制御に追加されている。
一方、暖房運転時制御(ステップS97〜S101)において、ステップS97、S98、S100、S101の各々は、図9の第2実施形態におけるステップS26、S27、S28、S29にそれぞれ対応する。
しかし、図25に示す第6実施形態の暖房運転制御では、「三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換える」旨の制御(ステップS99)が、図9の第2実施形態における暖房運転制御に追加されている。
すなわち、冷房運転時の制御(ステップS92〜S96)において、ステップS92、S93、S95、S96の各々は、図9の第2実施形態におけるステップS22、S23、S24、S25に夫々対応している。
但し、図25に示す第6実施形態の冷房運転制御では、「三方弁V3bをエゼクタ7側に切り換える」旨の制御(ステップS94)が、図9の第2実施形態における冷房運転制御に追加されている。
一方、暖房運転時制御(ステップS97〜S101)において、ステップS97、S98、S100、S101の各々は、図9の第2実施形態におけるステップS26、S27、S28、S29にそれぞれ対応する。
しかし、図25に示す第6実施形態の暖房運転制御では、「三方弁V3bをバイパスラインL2b側に切り換える」旨の制御(ステップS99)が、図9の第2実施形態における暖房運転制御に追加されている。
図22〜図25の第6実施形態と、図14〜図17の第4実施形態とを組み合わせて構成することが可能である。
換言すると、図5〜図9の第2実施形態において、圧縮式冷凍機100側に排熱熱交換器9を設け、且つ、蒸気噴射冷凍機200側にエゼクタ7をバイパスするバイパスラインL2bを設け、暖房運転時の効率を向上することが可能である。
換言すると、図5〜図9の第2実施形態において、圧縮式冷凍機100側に排熱熱交換器9を設け、且つ、蒸気噴射冷凍機200側にエゼクタ7をバイパスするバイパスラインL2bを設け、暖房運転時の効率を向上することが可能である。
図22〜図25の第6実施形態と、図14〜図17の第4実施形態とを組み合わせて構成した場合の制御としては、冷房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3をフロンボイラ6側に切り換え、ラインL20のバイパス弁V3bをエゼクタ7側に切り換える。
一方、暖房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3を排熱熱交換機9側に切り換え、ラインL20のバイパス弁V3bをバイパスライン2Lb側に切り換える。
その他の制御については、第2実施形態における空調運転制御(図10)と同様である。
一方、暖房運転では、排熱ラインLw1の三方弁V3を排熱熱交換機9側に切り換え、ラインL20のバイパス弁V3bをバイパスライン2Lb側に切り換える。
その他の制御については、第2実施形態における空調運転制御(図10)と同様である。
次に、図26を参照して第7実施形態を説明する。
図1〜図25の第1実施形態〜第6実施形態では、何れも、圧縮式サイクルにおける圧縮機1はガスエンジン5の出力が機械的に(駆動軸51で)伝達されて駆動されている。
これに対して、図26の第7実施形態では、圧縮式空調機100の圧縮機1Eが電気駆動式となっており、圧縮式空調機100がいわゆる「電気式ヒートポンプ(EHP)」として構成されている。そして、排熱源がガスエンジンコージェネレーションシステム5Cであり、ガスエンジンコージェネレーションシステム5Cの発電装置60からの出力電力が、電力伝達ケーブルLeを介して、圧縮式サイクルの電気駆動式の圧縮機1Eに供給されて、圧縮機1Eを駆動する。
図26において符号52はガスエンジンの駆動軸であり、発電装置60の図示しない回転軸に接続されている。
図1〜図25の第1実施形態〜第6実施形態では、何れも、圧縮式サイクルにおける圧縮機1はガスエンジン5の出力が機械的に(駆動軸51で)伝達されて駆動されている。
これに対して、図26の第7実施形態では、圧縮式空調機100の圧縮機1Eが電気駆動式となっており、圧縮式空調機100がいわゆる「電気式ヒートポンプ(EHP)」として構成されている。そして、排熱源がガスエンジンコージェネレーションシステム5Cであり、ガスエンジンコージェネレーションシステム5Cの発電装置60からの出力電力が、電力伝達ケーブルLeを介して、圧縮式サイクルの電気駆動式の圧縮機1Eに供給されて、圧縮機1Eを駆動する。
図26において符号52はガスエンジンの駆動軸であり、発電装置60の図示しない回転軸に接続されている。
なお、圧縮式サイクルの圧縮機が電気駆動式にした第7実施形態において、第1実施形態の図1における圧縮機を電気駆動式にした図26しか図示されていないが、第2実施形態〜第6実施形態の全ての図において、図26と同様に、圧縮式空調機100の圧縮機を電気駆動式の圧縮機にすることが出来る。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
1・・・圧縮機
2・・・第1の熱交換器/室内器
3・・・第2の熱交換器/室外器
4・・・第4の熱交換器
5・・・熱源機/ガスエンジン
6・・・冷媒蒸発器/フロンボイラ
7・・・エゼクタ
8・・・第3の熱交換器
9・・・排熱熱交換器
10・・・圧力センサ
CV1、CV2・・・流量調節弁
L1・・・第1の冷媒ライン
L2・・・第2の冷媒ライン
P1・・・送水ポンプ
P2・・・冷媒ポンプ
V1・・・開閉弁
V2・・・減圧弁
V3・・・三方弁
V4・・・流路切換装置/四方弁
2・・・第1の熱交換器/室内器
3・・・第2の熱交換器/室外器
4・・・第4の熱交換器
5・・・熱源機/ガスエンジン
6・・・冷媒蒸発器/フロンボイラ
7・・・エゼクタ
8・・・第3の熱交換器
9・・・排熱熱交換器
10・・・圧力センサ
CV1、CV2・・・流量調節弁
L1・・・第1の冷媒ライン
L2・・・第2の冷媒ライン
P1・・・送水ポンプ
P2・・・冷媒ポンプ
V1・・・開閉弁
V2・・・減圧弁
V3・・・三方弁
V4・・・流路切換装置/四方弁
Claims (6)
- 圧縮機と、冷媒と空調をするべき室内の空気とで熱交換を行う第1の熱交換器と、冷媒と外気とで熱交換を行う第2の熱交換器と、圧縮機と第1の熱交換器と第2の熱交換器とを介装する第1の冷媒ラインとを備えた圧縮式空調機を有し、熱源機からの排熱が投入されて冷媒を蒸発する冷媒蒸発器と、エゼクタと、冷媒蒸発器及びエゼクタを介装する第2の冷媒ラインと、第2の冷媒ラインを流れる冷媒と外気とで熱交換を行う第3の熱交換器とを有し、第2の冷媒ラインは、冷媒蒸発器に連通する第1の分岐ラインと、エゼクタのディフューザ側方吸込み部に連通する第2の分岐ラインとに分岐しており、第2の分岐ラインには第4の熱交換器が介装されており、第4の熱交換器は空調を行うべき空間内に前記第1の熱交換器と共に設けられており第2の分岐ラインを流れる冷媒と空調を行うべき空間中の空気とで熱交換を行う様に構成されていることを特徴とする空調システム。
- 前記第2の熱交換器と前記第3の熱交換器とは別体に構成されており、前記第1の熱交換器と前記第4の熱交換器とは別体に構成されており、第1の冷媒ラインにおける前記第1の熱交換器及び前記第2の熱交換器を介装した領域と、第2の冷媒ラインにおける前記第3の熱交換器及び前記第4の熱交換器を介装した領域とは、別個に設けられて構成されている請求項1の空調システム。
- 前記第2の熱交換器と前記第3の熱交換器とは一体化して構成されており、前記第1の熱交換器と前記第4の熱交換器とは一体化されて構成されており、第1の冷媒ラインにおける前記第1の熱交換器及び前記第2の熱交換器を介装した領域と、第2の冷媒ラインにおける前記第3の熱交換器及び前記第4の熱交換器を介装した領域とは、共通化されて構成されている請求項1の空調システム。
- 前記第1の冷媒ラインには流路切り換え装置が介装されており、前記第1の冷媒ラインを循環する冷媒の流れる方向を逆転可能に構成されている請求項1〜3の何れか1項の空調システム。
- 前記熱源機からの排熱を前記第1の冷媒ラインを流れる冷媒に投入する第5の熱交換器を設ける請求項1〜4の何れか1項の空調システム。
- 前記第2の冷媒ラインはエゼクタをバイパスするバイパスラインを有している請求項1〜5の何れか1項の空調システム。
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JP2006078810A JP2007255768A (ja) | 2006-03-22 | 2006-03-22 | 空調システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114251875A (zh) * | 2016-05-03 | 2022-03-29 | 开利公司 | 喷射器增强型热回收制冷系统 |
-
2006
- 2006-03-22 JP JP2006078810A patent/JP2007255768A/ja active Pending
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