JP2007253028A - 異物除去装置及びその異物除去装置を備えた飛翔機 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体が流通する配管の圧力損失や応答性の悪化を抑制しつつ、砂塵等の比較的小さなごみを含む気体中の異物を気体中から好適に分離・除去する異物除去装置を提供する。
【解決手段】気体導入通路2を流れてアキュムレータ12に導かれた気体は、旋回流発生手段13に衝突して旋回運動し、アキュムレータ12内に旋回流が形成される。旋回運動によって気体中の異物には遠心力が作用し、旋回流の外に飛ばされ、アキュムレータ12の底部に溜まる。異物を殆ど含まなくなった気体が気体流出通路5から流出する。
【選択図】図3

Description

本発明は気体中に含まれる砂塵等の異物を気体から分離・除去する異物除去装置及びこのような異物除去装置を備えた飛翔機に関するものである。
タービンやファン等の気体によって駆動される装置に対して圧縮空気等の気体を供給する場合、気体中に含まれるごみ等の異物がタービンやファンに吸い込まれることを防止するため、タービンやファンより上流において気体中の異物を除去する装置を備えることが知られている。
例えば、気体が流れる配管の途中に網やフィルタ等を設けて気体中の異物を除去する技術が知られている。
また、特許文献1には、タービンの動翼部を冷却する冷却気体が流通する配管の途中に、冷却気体中の異物を堰き止める先端蓋を有する異物回収チューブを設けた異物回収機構が開示されている。
特開2001−329859号公報 特公平5−79816号公報 実開平3−87837号公報
ところで、フィルタを用いた異物除去装置では、砂塵等の小さな異物を除去するためにはフィルタのメッシュを細かくする必要がある。しかし、フィルタのメッシュを細かくすると、配管の圧力損失が増大したり、コンプレッサ等の気体供給装置の出力の変化に対する応答性が悪化したりする可能性があった。そのため、出力性能の低下を防止するために気体供給装置の出力を上げなければならず、気体供給装置の大型化や燃費の悪化を招く虞があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、気体が流通する配管の圧力損失の増大や応答性の悪化を抑制しつつ、砂塵等の比較的小さなごみを含む気体中の異物を気体中から好適に分離・除去する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の異物除去装置は、配管の途中に設けられたアキュムレータの内部で気体に旋回運動を起こさせ、旋回運動の遠心力によって気体中の異物を分離・除去する物である。
詳細には、本発明の異物除去装置は、
アキュムレータと、
前記アキュムレータ内に気体を導く一又は複数の気体導入通路と、
前記気体導入通路から前記アキュムレータに流入した気体を前記アキュムレータ内で旋回運動させる旋回流発生手段と、
を備えることを特徴とする。
この構成によれば、気体導入通路からアキュムレータに流入した気体は、アキュムレータ内で旋回流発生手段によって旋回運動させられる。換言すると、アキュムレータ内に流
入した気体はアキュムレータ内で旋回流を形成する。
気体中に含まれる砂塵等の異物は気体と比較して比重が大きいため、気体の旋回運動によって異物に作用する慣性力(遠心力)は、気体に作用する遠心力よりも大きくなる。従って、気体が旋回運動することによって異物は旋回流の外に飛ばされ、気体と分離する。気体と分離した異物はアキュムレータの内壁面に衝突し、アキュムレータの底面に落下して溜まっていく。
これにより、気体導入通路から流入した気体中に含まれる異物を気体から分離・除去することができる。
このように、本発明の異物除去装置では、気体及び異物に作用する遠心力の差を利用して気体と異物とを分離するとともに、異物に作用する重力を利用して異物をアキュムレータの底部に集積する。すなわち、本発明の異物除去装置の異物除去能力は異物の大きさではなく質量に依存している。そのため、異物の大きさに依らず気体中から異物を分離・除去することができる。
従って、本発明の異物除去装置を用いることによって、圧力損失の増大や応答性の悪化を抑制しつつ気体中の異物を除去することが可能になる。
上記の構成において、アキュムレータの形状としては、円柱や角柱等の筒形状或いはこれらの筒形状において上面と底面が異なる径を有するテーパ形状、又は、直方体や球体等を例示できる。
アキュムレータが筒形状の場合、アキュムレータの中心軸線の周りに気体の旋回運動が発生するように旋回流発生手段を構成しても良い。こうすることで、旋回流の外に飛ばされた異物はアキュムレータの側面に向かって落下し、アキュムレータの底面の外周部に溜まり易くなる。
これにより、アキュムレータ底面に溜まった異物がアキュムレータ内を旋回運動する気体によって巻き上げられることを抑制できる。また、アキュムレータ底面の限られた領域に異物が溜まることになるため、溜まった異物を回収し易くなる。
上記の構成において、アキュムレータに接続される気体導入通路は1本であっても複数本であっても良い。また、気体導入通路は、アキュムレータの側面、底面、或いは上面等、任意の壁面に接続してもよい。
本発明において、旋回流発生手段は、気体導入通路からアキュムレータ内へ流入した気体が衝突する位置にあるアキュムレータの内壁面(以下、「流入口対向面」という)に設けられ、衝突した気体の流れを螺旋状の流れに変化させる気流ガイド部であっても良い。
この構成によれば、アキュムレータに流入した気体(以下、「流入気体」という)の流れは、気流ガイド部に衝突することによって螺旋状の流れに変化させられ、旋回運動を始める。これにより、アキュムレータ内に旋回流が形成される。
気流ガイド部は、流入気体が衝突する位置、換言すると、流入気体の流入方向に対向する位置にあるアキュムレータ内壁面に設けられている。従って、流入気体は流速の低下や気流の乱れなどの影響を殆ど受けることなく、気流ガイド部に衝突する。そのため、好適に旋回流を形成することができる。
気流ガイド部としては、表面上に螺旋状の凹溝又は凸条(以下、「螺旋溝」と総称する)を突起部材を例示できる。この場合、流入気体は突起部材に衝突し、突起部材の表面上に設けられた螺旋溝に沿って流れ、螺旋状の流れに変化させられることによって、旋回流が形成されることになる。
ここで、突起部材の形状は、底面が流入口対向面に固定された錐体であっても良い。特に、円錐としても良い。突起部材の形状を錐体とすることによって、流入気体が気流ガイド部に衝突して螺旋状の流れに変化させられる際の抵抗を小さくすることができる。これにより、流入気体が気流ガイド部によって旋回流を形成する際の流速の低下や気流の乱れ等を抑制することができる。
また、突起部材の表面上に設けられる螺旋溝は一条であっても複数条であっても良い。複数条の螺旋溝が設けられている場合、複数の気体導入通路からアキュムレータに流入する気体が各々異なる気流ガイド部によって旋回運動させられるように気流ガイド部を設けてもよい。
こうすることで、各流入気体が螺旋溝に沿って旋回運動させられる際の、各流入気体間の干渉による流速の低下や気流の乱れ等を抑制することができ、より好適に気体を旋回運動させることが可能になる。
本発明において、旋回流発生手段は、流入気体の流入方向が流入口対向面に対して垂直ではない方向となるように、気体導入通路をアキュムレータ内と連通させる通路(以下、「流入通路」と言う)とすることもできる。
この構成によれば、流入気体は流入口対向面に対して斜めに衝突するため、流入口対向面に衝突後の気体は流入口対向面を含むアキュムレータの内壁面に略接する軌跡を描いて旋回運動をすることになる。これにより、アキュムレータの内壁面に略接する軌跡の旋回流が形成される。
ここで、流入通路は、気体導入通路と異なる部材によって構成された、気体導入通路とは別個の通路であっても良いし、或いは、気体導入通路のアキュムレータとの接続部近傍の部分、すなわち気体導入通路の一部であっても良い。
また、流入通路のアキュムレータ側の端部は、アキュムレータの壁面に接続されていても良いし、或いは、アキュムレータ内に延長されてアキュムレータ内で開放されていても良い。
前者の場合、例えば、アキュムレータとの接続部における流入通路の方向、すなわち流入通路の中心軸線の該接続部における接線の方向(以下、「流入通路接続方向」という)が、流入口対向面に対して垂直ではない方向となるようにしても良い。
また、後者の場合、アキュムレータ内に延長された流入通路の延長部分を湾曲又は曲折させることによって、流入通路からアキュムレータ内へ任意の向きで気体を流入させることができる。
これにより、例えば搭載等の都合上、流入通路接続方向を流入口対向面に対して垂直とならない向きにすることが困難である場合においても、アキュムレータ内に延長された流入通路の延長部分の開口部の開放方向(以下、「延長部開放方向」という)を対向面に対して垂直とならない向きにすることによって、流入気体の流入方向を流入口対向面に対して垂直とならない向きにすることができる。その結果、このような場合においても流入気
体に旋回運動させることができる。
ここで、流入通路とアキュムレータとの接続箇所におけるアキュムレータ側面の接線方向と、流入通路接続方向とが平行になるようにしても良い。或いは、延長部開放方向がアキュムレータ内壁面の接線方向と平行な向きになるように、流入通路のアキュムレータ内への延長部分を曲折又は湾曲させても良い。
この場合、アキュムレータに流入した気体は殆ど抵抗無くアキュムレータの内壁面に沿って旋回運動するため、好適に旋回流を発生させることができる。
また、複数の気体導入通路を備えた異物除去装置の場合には、各気体導入通路とアキュムレータ内とを連通する流入通路は、アキュムレータとの接続箇所、流入通路接続方向、延長部開口方向等がそれぞれ異なっていても良い。
例えば、2つの気体導入通路の流入通路が、アキュムレータの中心軸線上の点に関して互いに点対称の位置に開口部を有するとともに、アキュムレータの中心軸線に垂直な平面への流入通路接続方向又は延長部開口方向の射影が中心軸線上の該点に関して互いに点対称となるようにしてもよい。
ここで、開口部とは、流入通路とアキュムレータとの接続箇所、又は、アキュムレータ内に延長された流入通路の延長部の開口部を表す。
このように、流入方向が互いにねじれた向き又は反対の向きであるような2つの流入通路からアキュムレータ内に流入することによって、流入気体はアキュムレータ内で旋回運動し易くなり、好適に旋回流を形成することができる。
本発明の旋回流発生手段は、アキュムレータとの接続部近傍において螺旋状にねじられた流入通路であっても良い。
この構成によれば、気体がアキュムレータに流入する直前の流入通路を流れている時に、螺旋状の旋回運動をさせられるため、流入気体は旋回運動し易くなる。そのため、好適に旋回流を形成することができる。
ここで、流入通路をねじる方向は右巻き又は左巻きのいずれでも良い。但し、複数の流入通路がアキュムレータに接続されている場合は、各流入通路をねじる方向を右巻き又は左巻きのいずれか一方に統一することが好ましい。
本発明においては、アキュムレータの底面に異物を溜める凹部を設けても良い。この構成によれば、気体の旋回運動によって気体から分離した異物は、アキュムレータの底面に落下し、底面に設けられた凹部に溜まっていく。これにより、アキュムレータ底面に落下した異物がアキュムレータ内を旋回運動する気体によって巻き上げられることを抑制できる。
ここで、アキュムレータの形状が円柱などの筒状であって、アキュムレータの中心軸線を回転軸とする旋回流を発生させるように旋回流発生手段が構成されている場合、気体から分離された異物はアキュムレータの側面に向かって飛ばされ、アキュムレータの底面の外周部近傍に落下し、溜まっていく。
従って、このような構成の異物除去装置においては、アキュムレータ底面の外周部に沿って凹部を設けても良い。こうすることで、気体から分離された異物の殆どを凹部に溜め
ることができ、気体の旋回流による異物の巻き上がりをより確実に抑制できる。
さらに、この凹部にアキュムレータ外部へ開放された排出口を設けるとともに、開閉弁によってこの排出口を開閉するようにしても良い。この構成によれば、開閉弁を開弁することによって、凹部に溜まった異物を適宜アキュムレータ外部に排出することができる。これにより、凹部に溜まった異物がアキュムレータ内の気流によって巻き上げられることが抑制される。
また、この構成によれば、流入通路やアキュムレータを気体が流通している時であっても、凹部に溜まった異物を排出することができる。従って、アキュムレータや流入通路を分解することなく気体から分離された異物を回収することができるため、メンテナンスを簡略化することができる。
ここで、開閉弁は、例えば、凹部にある程度の量の異物が溜まった時に開閉したり、所定期間毎に開閉するようにしてもよい。また、電子制御コンピュータ等の制御手段を設け、この制御手段によって開閉弁を開閉制御しても良い。制御手段によって弁を開閉制御する場合には、本発明の異物除去装置が適用される装置の制御に、開閉弁の制御を連動させることもできる。
例えば、ガスタービンエンジンを備えた飛翔機等に本発明の異物除去装置を適用した場合には、ガスタービンエンジンのコンプレッサ出力や姿勢制御等の飛翔機の諸制御と連動させて開閉弁の開閉制御を行うこともできる。
本発明において、アキュムレータ内の気体が流出する一又は複数の気体流出通路が設けられ、該気体流出通路に流量調節弁が設けられている場合、アキュムレータ内で旋回運動している気体が気体流出通路へ流出する際の流出方向(以下、単に「流出方向」と言った場合、この方向を表すものとする)に応じて、流量調節弁の弁開度を制御するようにしても良い。
これは、気体流出通路を流れる気体の流量をある流量に調節するための流量調節弁の開度が、流出方向に応じて異なる場合があるからである。
例えば気体流出通路を流れる気体の流量を極大に調節する場合、アキュムレータとの接続部における気体流出通路の方向、すなわち気体流出通路の中心軸線の該接続部における接線の方向(以下、「流出通路接続方向」という)が流出方向と平行の異物除去装置においては、流量調節弁の弁開度を全開にすればよい。
一方、流出通路接続方向と流出方向とが平行ではない異物除去装置においては、流量調節弁の弁開度を全開にした場合、アキュムレータから流出通路に流れ込む気体の流れに対して流量調節弁が抵抗となり、圧力損失が生じる可能性がある。従ってこのような場合には、気体流出通路を流れる気体の流量を極大にするための流量調節弁の開度は、全開ではなく、流量調節弁を構成する弁体が気体流出通路に流れ込む気体の流れに対してもっとも抵抗が小さい角度に位置する時、すなわち、流出方向と弁体とが略平行となる時の弁開度になると考えられる。
このように、ある目標流量を得るための流量調節弁の弁開度は、流出方向に応じて変化する。特に、本発明の異物除去装置においては、アキュムレータ内で旋回運動している気体が流出通路から流出するため、流出通路へ気体が流れ込む向きは流出通路接続方向と平行とならない可能性がある。そのような場合であっても、この構成によれば、流出方向に応じて流量調節弁の弁開度が制御されるため、気体流出通路を流れる気体の流量をより確
実に目標流量に調節することができる。
本発明の異物除去装置は、コンプレッサから圧縮空気の形で出力を取り出すガスタービンエンジンを搭載し、圧縮空気を利用して推力の発生や姿勢制御を行う飛翔機に適用して、好適な効果を得ることができる。
例えば、圧縮空気によって駆動されるファンを推力発生装置として備える飛翔機の場合、コンプレッサによって生成された圧縮空気中に含まれる砂塵などの異物がファンに吸い込まれるとファンの動作に不具合が発生する虞がある。
それに対し、本発明に係る異物除去装置によって圧縮空気中の異物を圧縮空気から分離・回収するようにすれば、このような不具合を抑制できる。
具体的には、本発明の異物除去装置の気体導入通路によってアキュムレータとコンプレッサとを接続するとともに、気体流出通路によってアキュムレータとファンとを接続し、コンプレッサによって生成された圧縮空気がアキュムレータを経由してファンに供給されるようにすることができる。
この構成において、気体流出通路に流量調節弁を設け、ファンに供給される圧縮空気の流量を調節可能としても良い。これにより、ファンの回転によって発生する推力の大きさを調節することができる。
この場合、アキュムレータ内の圧縮空気が気体流出通路に流出する際の流出方向に応じて流量調節弁の弁開度を制御しても良い。こうすることで、気体流出通路を流れる気体の流量を、飛翔機の運転者による要求やガスタービンエンジンの制御に基づいて定められる目標流量により確実に調節することができる。
さらに、圧縮空気を噴出するノズルを備え、ノズルからの圧縮空気の噴出を制御することによって機体の姿勢制御を行う飛翔機においては、アキュムレータ内の凹部に接続された排出口を圧縮空気の噴出口として兼用しても良い。
具体的には、排出口として、一端が凹部に接続され他端がアキュムレータ外部に開放された一又は複数の排出通路を設け、この排出通路の途中に開閉弁を設け、開閉弁より下流の排出通路の開放端にノズルを設け、コンプレッサによって生成された圧縮空気がアキュムレータと排出通路を経由してノズルから噴出されるようにすることができる。
こうすることで、姿勢を変更するためにノズルから圧縮空気を噴出する時や、或いは、離陸前の動作準備時に試験的にノズルからの圧縮空気の噴出を行う際等に、凹部に溜まった異物を圧縮空気と同時に排出することができる。
これにより、飛翔機を停止させて異物除去装置や異物除去装置を含むガスタービンエンジン系を分解することなく、アキュムレータの凹部に溜まった異物を適宜アキュムレータ外部に排出することができる。
ここで、異物の排出は上述のように姿勢制御と連動させずに、手動で行うようにしてもよい。
このように排出口を構成した場合、姿勢変更の要求が無い時に異物を排出するべく圧縮空気を噴出すると、飛翔機の機体が予期しない姿勢に変更される可能性がある。従って、飛翔機の飛行中に異物の排出を行う場合は、異物排出のための圧縮空気の噴出によって飛
翔機の姿勢が変更されないようにすることが好ましい。例えば、複数のノズルから同時に圧縮空気の噴出を行うことにより、圧縮空気の噴出に伴う反作用が打ち消し合うようにすることが好ましい。
本発明の異物除去装置により、機体が流通する配管の圧力損失の増大や応答性の悪化を抑制しつつ、砂塵等の比較的小さなごみを含む気体中の異物を気体中から好適に分離・除去することが可能になる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は本発明に係る異物除去装置を適用した垂直離着陸機の概略構成を示す概念図である。
図1に示す垂直離着陸機9は、機体の前後に2基ずつ搭載された計4基の推力発生用のファン6によって推力を発生させ、この推力を利用して垂直離着陸及び飛行を行う。ファン6は圧縮空気によって回転駆動される動翼を有し、動翼の回転運動によって推力を発生するチップタービンファンである。
ファン6に供給される圧縮空気は、2基の軸流圧縮式ガスタービンエンジン1によって生成される。ガスタービンエンジン1のコンプレッサにおいて圧縮された空気の一部はガスタービンエンジン1の燃焼器に供給されるとともに、一部がコンプレッサから出力として取り出される。
各ガスタービンエンジン1のコンプレッサは気体導入通路2を介して異物除去装置3に接続されている。また、異物除去装置3は流出通路5を介してファン6に接続されている。
ガスタービンエンジン1によって生成された圧縮空気は、流入通路2、異物除去装置3、流出通路5を経由してファン6に供給される。2基のガスタービンエンジン1のうち、一方は機体前方に配置された2基のファン6に供給される圧縮空気を生成し、他方は機体後方に配置された2基のファン6に供給される圧縮空気を生成する。
垂直離着陸機9には、ガスタービンエンジン1の出力や垂直離着陸機9の機体姿勢を制御するCPU8が設置されている。CPU8は運転者19による操縦や各種センサによるガスタービンエンジン1の運転状態の検出値等に基づいて、ガスタービンエンジン1や垂直離着陸機9の姿勢制御を行う電子制御コンピュータである。
図2は、図1に示された垂直離着陸機9の機体前方に配置された2基のファン6、気体流出通路5、異物除去装置3、及び気体導入通路2を垂直離着陸機9の正面から見た図である。なお、機体後方に配置されたファン6も図2と同様の構成を有する。
各ガスタービンエンジン1のコンプレッサには2本の気体導入通路2が接続され、2本の気体導入通路2はともにアキュムレータ12の底面20に接続されている。アキュムレータ12の上面25には2本の気体流出通路5が接続され、各気体流出通路5は2基のファン6にそれぞれ接続されている。2基のファン6は垂直離着陸機9の左右に1基ずつ配置されている。
気体流出通路5はファン6のダクト内部に形成されたタービン室に連通している。タービン室にはチップタービンファンが納められ、気体流出通路5を経由して供給される圧縮空気によってチップタービンファンが回転駆動される。チップタービンファンの回転に伴ってチップタービンファンに接続された動翼が回転し、推力が発生する。
各気体流出通路5には、気体流出通路5の流路断面積を変更可能な流量調節弁4が設けられている。流量調節弁4は、アキュムレータ12と流出通路5との接続部近傍に設けられている。流量調節弁4は電気的にCPU8と接続されており、CPU8の出力する制御信号に基づいて気体流出通路5の流路断面積を変更することによって、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量を変更する。
CPU8は、運転者19による操縦等に基づいて流量調節弁4の開度を調節することによってファン6に供給される圧縮空気の流量を調節し、ファン6によって発生する推力を制御する。
アキュムレータ12には2本の排出通路14が接続されている。各排出通路14の下流側には排出通路14を開閉する開閉弁7が設けられている。開閉弁7より下流の排出通路14の開放端にはノズル11が接続されている。2基のノズル11の開口部は垂直離着陸機9の左側及び右側に開放されている。
アキュムレータ12の上部内壁には突起部13(後述)が設けられている。
図3は、図2に示される異物除去装置3及びその周辺部の拡大図である。また、図4は図3に示される異物除去装置3をアキュムレータ12の下方から見た斜視図である。
図3及び図4に示されるように、アキュムレータ12は略円筒形であり、上面25の径が底面20の径より若干短くされたテーパ形状になっている。
アキュムレータ12の底面20の外周部には環状の窪み10が設けられている。窪み10には底面20の中心部21に対して点対称の位置に2本の排出通路14が接続されている。各排出通路14は窪み10の底部23に接続され、下流側でアキュムレータ12の径方向外側に湾曲されている。排出通路14の下流には開閉弁7が設けられ、開閉弁7より下流の排出通路14の開放端にはノズル11が接続されている。
開閉弁7は電気的にCPU8に接続されており、CPU8から出力される制御信号に基づいて排出通路14を遮断又は大気に開放する。
開閉弁7が開弁された時には、アキュムレータ12内の圧縮空気が排出通路14、開閉弁7、及びノズル11を通過して大気中に噴出される。垂直離着陸機9は、ノズル11からの圧縮空気の噴出に伴って機体に働く反作用を利用して機体の姿勢を変更する。CPU8は、運転者19による姿勢変更要求等に基づいて開閉弁7を開閉することにより、垂直離着陸機9の姿勢制御を行う。
2本の流入通路2は、アキュムレータ12の底面20の中心部21近傍において、中心部21に関して点対称の位置にそれぞれ接続されている。また、2本の流出通路5は、アキュムレータ12の上面25の外周部近傍において、中心部26に関して点対称の位置に接続されている。
流量調節弁4は、円筒形状の流出通路5の流路断面と略同形の円形プレートを弁体29
として有している。この弁体29は流出通路5の中心軸線28に垂直な回転軸30の周りに回動自在に取り付けられている。CPU8は、弁体29の回転軸30周りの回転角度θを変更することによって流出通路5の流路断面積を変更する。
アキュムレータ12の上部内壁の中心部には突起部13が設けられている。突起部13は底面がアキュムレータ12の上部内壁に固定された円錐状の突起であり、その表面には2条の螺旋状の気流ガイド溝27が設けられている。
各気流ガイド溝27は、その螺旋形状の始点が、流入通路2からアキュムレータ12に流入した圧縮空気が衝突する円錐突起上の箇所から開始するように、円錐突起の表面上に設けられた溝である。
この気流ガイド溝27の螺旋形状とアキュムレータ12とはその中心軸線22を共有するように設計されている。
図5は、アキュムレータ12に流入した圧縮空気が突起部13に衝突して螺旋状の流れが形成される様子を示す図である。図5は突起部13を下方から見た図であり、斜線を施した部分が気流ガイド溝27を示している。図5の矢印(A)は、突起部13に衝突した圧縮空気の気流を表している。
矢印(A)に示されるように、コンプレッサによって生成され気体導入通路2を経由してアキュムレータ12に流入した圧縮空気は、突起部13に衝突し、気流ガイド溝27の螺旋溝に沿って螺旋状の軌跡を描きつつ突起部13を中心として旋回運動する。これにより、突起部13の中心軸線、従ってアキュムレータ12の中心軸線22に略平行な回転軸の周りの旋回流が形成される。
従って、本実施例においては、突起部13が本発明に係る旋回流発生手段に相当する。
図6は、旋回流となった圧縮空気の、アキュムレータ12内における流れの様子を示す図である。
図6の矢印(A)に示されるように、アキュムレータ12に流入した圧縮空気は、突起部13に衝突して旋回流を形成する。これにより、圧縮空気及び圧縮空気中に含まれる砂塵等の異物には遠心力が作用する。異物の比重は空気の比重と比較して大きいため、圧縮空気の旋回運動によって異物に作用する遠心力は空気に作用する遠心力よりも大きくなる。従って、異物は圧縮空気の旋回流の外に飛ばされ、圧縮空気から分離される。
矢印(B)に示されるように、圧縮空気から分離した異物はアキュムレータ12の内壁側面方向に向かって落下し、アキュムレータ12の底面20の外周部に設けられた窪み10に溜まっていく。
一方、異物と分離して殆ど異物を含まなくなった圧縮空気は、矢印(C)に示されるように、旋回運動しつつ気体流出通路5からアキュムレータ12外部へ流出して行く。
このように、本実施例では圧縮空気から分離された異物を特定の場所に集積させることができる。そのため、アキュムレータ12の底部に落下した異物がアキュムレータ12内を旋回運動する圧縮空気によって巻き上げられてしまうことを抑制できる。
また、本実施例では、姿勢制御のために噴出される圧縮空気が通過する排出通路14、開閉弁7、及びノズル11が、窪み10に溜まった異物を排出する装置として兼用される
。すなわち、窪み10に溜まった異物は、開閉弁7が開弁されてノズル11から圧縮空気が噴出される時に、圧縮空気とともに排出通路14、開閉弁7、ノズル11を経由してアキュムレータ12外部に排出される。
以上説明したように、コンプレッサから出力された圧縮空気中に、従来のごみ除去フィルタ等では十分に除去し切れなかった砂塵等の比較的小さな異物が含まれている場合であっても、本実施例の異物除去装置3を通過させることによって、それらの異物を圧縮空気中から分離・除去することができる。
これにより、流量調節弁4やファン6等に異物が吸い込まれて不具合が発生することを抑制できる。
また、本実施例の異物除去装置3は、例えば配管の途中にメッシュの細かいフィルタを設置して細かい異物の除去を図る異物除去装置等と比較して、圧縮空気が通過する際の圧力損失を小さくすることができる。
従って、本実施例の異物除去装置3によれば、コンプレッサから出力された圧縮空気がファン6に供給される途中の圧縮空気通路における圧力損失を抑制しつつ圧縮空気中の異物を好適に除去することが可能になる。
また、本実施例では、圧縮空気から分離された異物を窪み10に集積し、姿勢制御のために噴出される圧縮空気とともにアキュムレータ12の外部に排出することができる。そのため、圧縮空気から分離・収集した異物を回収するために、異物除去装置やガスタービンエンジンを分解する必要がないことはもちろん、飛翔機を停止させる必要もなく、メンテナンス性に優れている。
上記の実施例において、アキュムレータ12内の圧縮空気は旋回運動しつつ気体流出通路5から流出して行くため、図6の矢印(C)に示されるように、気体流出通路5の中心軸線28に対して傾いた向きで気体流出通路5に進入することになる。以下、矢印(C)で示されるような、圧縮空気が気体流出通路5に進入する向きを「流出方向」と言う。
本実施例では流量調節弁4が気体流出通路5とアキュムレータ12との接続部近傍に設けられており、流量調節弁4の開度と気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量との関係が流出方向に依存して変化する可能性がある。
図7は、流出方向と気体流出通路5の中心軸線28とが平行である場合と平行でない場合における、流量調節弁4の開度制御の相違を示す図である。
図7(1)は、流出方向(C)と気体流出通路5の中心軸線28とが平行である場合、図7(2)及び(3)は、流出方向(C)と気体流出通路5の中心軸線28とが平行でない場合を示している。
図7では、気体流出通路5の中心軸線28に対する弁体29の回転角度θで流量調節弁4の弁開度を表している。
図7(1)のように、流出方向(C)と気体流出通路5の中心軸線28とが平行の場合には、流量調節弁4の弁体29が中心軸線28と平行の位置にある時、すなわち流量調節弁4の弁開度θ=0°(全開)の位置にある時に、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量が極大となる。
一方、図7(2)のように、流出方向(C)が気体流出通路5の中心軸線28に対して傾いている場合は、流量制御弁4の弁開度θ=0°の位置にあると、弁体29が気体流出通路5に進入してくる圧縮空気の流れに対して抵抗となり、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量は極大とはならない場合がある。
それに対して、図7(3)のように、流量調節弁4の弁体29の角度が流出方向と略平行となるように流量調節弁4の弁開度θを調節した場合(θ=θ0)、圧縮空気の流れに対する弁体29の抵抗を小さくすることができ、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量を極大とすることができる。
このように、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量をある目標流量とするための流量調節弁4の弁開度は、流出方向に応じて変化する。
図8は、流量調節弁4の弁開度θと気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量Qとの関係を示したグラフである。横軸は流量調節弁4の弁開度θを表し、縦軸は気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量Qを表す。
図8のグラフ(1)は、流出方向と気体流出通路5の中心軸線28とが平行の場合における弁開度θと流量Qとの関係を表し、グラフ(2)は流出方向と気体流出通路5の中心軸線28とが平行でない場合における弁開度θと流量Qとの関係を表している。
図8に示されるように、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量をある流量Q1とするための流量調節弁4の弁開度θの値が、流出方向と気体流出通路5の中心軸線28とが平行の場合にはθ=θ1であるのに対し、平行でない場合はθ=θ2となり、両者は異なる開度となる。気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量を極大とする流量調節弁4の弁開度θの値も、前者の場合θ=0°であるのに対し、後者の場合θ=θ0と異なっている。
このように、流出方向と流出通路5の中心軸線28の方向とのなす角度に応じて、流量調節弁4の弁開度と流出通路5を流れる圧縮空気の流量との関係は変化するため、本実施例では、ECU8は、流量調節弁4の弁開度を流出方向に応じて制御するようにしている。
具体的には、アキュムレータ12における流出通路5の接続位置や、流出通路5における流量調節弁4の設置箇所、アキュムレータ12の形状や大きさ、コンプレッサの出力等に応じて、図8に示すような流量調節弁4の弁開度θと流出通路5を流れる圧縮空気の流量Qとの関係を予め実験等によって求めておき、これをマップとしてCPU8に併設されるROM等に記憶させておく。
このように、流量調節弁4の弁開度を流出方向に応じて制御することで、気体流出通路5を流れる圧縮空気の流量を、運転者19からの要求やガスタービンエンジン1の制御などに基づいて算出される目標流量に、より正確に調節することができる。
次に、本発明の上記実施例1とは異なる実施例について説明する。
図9は本発明に係る異物除去装置を適用した垂直離着陸機の概略構成を示す模式図である。本実施例の垂直離着陸機9の構成は実施例1の垂直離着陸機とほぼ同一である。
実施例1の垂直離着陸機とは異物除去装置3の構成に相違がある。すなわち、本実施例では、アキュムレータ12の底面20に設けられた窪み10に直接開閉弁7が設けられて
おり、開閉弁7は垂直離着陸機9の操縦席に設置された開閉スイッチ16によって手動で開閉することができるようになっている。
この構成によれば、任意のタイミングでアキュムレータ12に溜まった異物を排出することができる。
次に、本発明の異物除去装置のさらに異なる実施例を説明する。
図10は本発明に係る異物除去装置の、実施例1とは異なる実施例を示す。図10では、簡単のためアキュムレータ12の形状は円筒形とし、異物が溜まる窪みや異物を排出する排出通路などは図示を省略している。
図10に示す異物除去装置3においては、アキュムレータ12の底面20の中心部に接続された2本の気体導入通路2が、アキュムレータ12の内部に延長されている。各延長部17はアキュムレータ内部においてそれぞれ異なる向きに開口している。
図11はこの異物除去装置3の側面図である。また、図12はこの異物除去装置3の上面図である。
図11及び図12に示されるように、2本の気体導入通路はアキュムレータ12の底面20の中心21に関して互いに点対称な位置31にそれぞれ接続されている。また、各延長部17はアキュムレータ12内部において底面20に平行な向きに湾曲され、その開口部は互いに反対向きに開放されている。
従って、各延長部17からアキュムレータ12内に流入する気体の流入方向(A)(B)は、アキュムレータ12の中心軸線22に関して点対称になっている。そのため、各延長部17からアキュムレータ12内に流入した気体は中心軸線22を回転軸とする旋回流を形成することになる。
このように、複数の気体導入通路2からアキュムレータ12に流入する気体の流入方向をアキュムレータ12の中心軸線22に関して点対称となるようにすれば、より好適に旋回流を発生させることができる。すなわち、この実施例においては、延長部17が本発明の旋回流発生手段に相当する。
なお、流入方向は、その底面20への射影が底面20の中心21に関して点対称であれば、底面20に平行でなくても旋回流を発生させることができる。
ところで、この異物除去装置において、気体流出通路5はアキュムレータ12の上面25の外周部において、上面25の中心26に関して点対称の位置32に接続されている。このように、気体流出通路5を外周部近傍に接続することによって、アキュムレータ12内を旋回運動する圧縮空気が気体流出通路5に流入し易くなる。これは、圧縮空気はアキュムレータ12の内壁に沿って旋回運動するからである。
次に、本発明の異物除去装置のさらに異なる実施例を説明する。
図13は本発明に係る異物除去装置のさらに異なる実施例を示す。図13に示す異物除去装置においては、気体導入通路2の構成だけが実施例1の異物除去装置と異なっている。
すなわち、本実施例の異物除去装置3の気体導入通路2は、アキュムレータ12の底面20と接続する直前の部分18が螺旋状にねじられている。図13に示すように底面20には2本の気体導入通路2が接続されており、各気体導入通路2のねじれ部分18は同じ回転方向の螺旋形状になっている。
この構成によれば、気体導入通路2を流れる圧縮空気は、アキュムレータ12に流入する直前にねじれ部分18を通過することによって、予め旋回運動の慣性を付与されてアキュムレータ12に流入することになる。従って、ねじれ部分18を通過してアキュムレータ12に流入した圧縮空気はアキュムレータ12内で旋回流を形成することになる。
すなわち、本実施例においては、ねじれ部分18が本発明に係る旋回流発生手段に相当する。
なお、以上述べた実施例は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の実施形態には種々の変更を加え得る。例えば、垂直離着陸機9のガスタービンエンジン1の搭載数、ファン6の搭載数は実施例に記載の限りではない。また、気体導入通路2、排出通路14、気体流出通路5、突起部13に設けられる気流ガイド溝27の数は上記実施例に記載の限りではない。アキュムレータ12の形状はテーパ上の円筒形を例示したが、アキュムレータ12内で気体が旋回運動可能であればその形状は直方体やその他の形状であっても良い。突起部13に設けられる気流ガイド溝27は凹溝に限らず、凸条であっても良い。また、開閉弁7の開閉制御として、垂直離着陸機9の姿勢制御に連動させる場合と、開閉スイッチ16によって手動開閉する場合を例示したが、開閉制御はこれらに限られない。例えば、窪み10に溜まった異物の量がある基準値を超えた場合に開弁したり、垂直離着陸機9の飛行中一定時間ごとに開弁するような制御が考えられる。また、旋回流発生手段として突起部13や気体導入通路2の延長部17、気体導入通路2のねじれ部18を例示したが、アキュムレータ12内で圧縮空気を旋回運動させることが可能であればどのような手段でも良い。
本発明の実施例1における垂直離着陸機の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1におけるファン、気体流出通路、異物除去装置、及び気体導入通路を垂直離着陸機の正面から見た図である。 本発明の実施例1における異物除去装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1における異物除去装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施例1における突起部に衝突した圧縮空気の流れの様子を示す図である。 本発明の実施例1におけるアキュムレータ内の圧縮空気の旋回運動の様子を示す図である。 本発明の実施例1において流出方向と気体流出通路の中心軸線とが平行の場合と平行でない場合における流量調節弁の開度制御の相違を示す図である。 本発明の実施例1における流量調節弁の弁開度と気体流出通路を流れる圧縮空気の流量との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2における垂直離着陸機の概略構成を示す図である。 本発明の実施例3における異物除去装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施例3における異物除去装置の側面図である。 本発明の実施例3における異物除去装置の上面図である。 本発明の実施例4における異物除去装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 ガスタービンエンジン
2 気体導入通路
3 異物除去装置
4 流量調節弁
5 気体流出通路
6 ファン
7 開閉弁
8 CPU
9 垂直離着陸機
10 窪み
11 ノズル
12 アキュムレータ
13 突起部
14 排出通路
16 開閉スイッチ
17 気体導入通路の延長部
18 気体導入通路のねじれ部
19 運転者
20 アキュムレータの底面
21 アキュムレータの底面の中心
22 アキュムレータの中心軸線
23 窪みの底部
25 アキュムレータの上面
26 アキュムレータの上面の中心
27 気流ガイド溝
28 気体流出通路の中心軸線
29 流量調節弁の弁体
30 流量調節弁の回転軸
31 気体導入通路の接続箇所
32 気体流出通路の接続箇所

Claims (9)

  1. アキュムレータと、
    前記アキュムレータ内に気体を導く一又は複数の気体導入通路と、
    前記気体導入通路から前記アキュムレータに流入した気体を前記アキュムレータ内で旋回運動させる旋回流発生手段と、
    を備えることを特徴とする異物除去装置。
  2. 請求項1において、
    前記旋回流発生手段は、前記気体導入通路から前記アキュムレータ内へ流入した気体が衝突する位置にある前記アキュムレータの内壁面に設けられ、衝突した気体の流れを螺旋状の流れに変化させる気流ガイド部であることを特徴とする異物除去装置。
  3. 請求項1において、
    前記旋回流発生手段は、前記アキュムレータ内に流入する気体の流入方向が、前記アキュムレータに流入した気体が衝突する位置にある前記アキュムレータの内壁面に対して、垂直ではない方向となるように、前記気体導入通路を前記アキュムレータ内と連通させる通路であることを特徴とする異物除去装置。
  4. 請求項1において、
    前記旋回流発生手段は、前記気体導入通路を前記アキュムレータ内と連通させる通路であって、該通路は前記アキュムレータとの接続部近傍において螺旋状にねじられた形状を有することを特徴とする異物除去装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記アキュムレータの底面に異物を溜める凹部が設けられていることを特徴とする異物除去装置。
  6. 請求項5において、
    前記凹部には前記アキュムレータ外部に開放された一又は複数の排出口が設けられ、該排出口には該排出口を開閉する開閉弁が設けられ、前記開閉弁によって前記排出口が開放されることで前記凹部に溜まった異物を前記アキュムレータ外部に排出することを特徴とする異物除去装置。
  7. 請求項6において、
    前記開閉弁を制御する弁制御手段を更に備えることを特徴とする異物除去装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、
    前記アキュムレータ内の気体が流出する一又は複数の気体流出通路と、
    前記気体流出通路に設けられた流量調節弁と、
    前記流量調節弁の弁開度を、前記旋回流発生手段によって旋回運動させられた前記アキュムレータ内の気体が前記気体流出通路から流出する際の流出方向に応じて制御する制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする異物除去装置。
  9. 前記排出口は一端が前記凹部に接続され他端が前記アキュムレータ外部に開放された一又は複数の排出通路であり、
    前記開閉弁は前記排出通路の途中に設けられた開閉弁であり、
    前記排出通路の他端にノズルが設けられたことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の異物除去装置と、
    圧縮空気を生成するコンプレッサを有するガスタービンエンジンと、
    圧縮空気によって駆動されるファンと、
    を備え、
    前記コンプレッサは前記気体導入通路によって前記アキュムレータと接続され、
    前記ファンは前記気体流出通路によって前記アキュムレータと接続され、
    前記コンプレッサによって生成され前記気体導入通路を経由して前記アキュムレータに導かれた圧縮空気が、前記気体流出通路を経由して前記ファンに供給されることで離着陸及び飛行を行うとともに、該圧縮空気が前記排出通路を経由して前記ノズルから噴出されることで姿勢変更を行うことを特徴とする飛翔機。

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