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ネブライザおよびネブライザキット
この発明はネブライザキットに関し、詳しくは、液体に圧縮気体を物理的に作用させて当該液体の粒子を含んだエアロゾルを生成し排出するネブライザキットに関する。
また、この発明は、そのようなネブライザキットと、そのネブライザキットへ圧縮気体を供給するコンプレッサとを備えたネブライザに関する。
ネブライザは、例えば、霧化された薬液を鼻腔、上気道、気管支などに直接作用させる吸入療法に用いられる。例えば、コンプレッサ式ネブライザ(ジェット式ネブライザ)は、薬液を霧化するために圧縮空気を用いて薬液を粉砕し、薬液のドロプレット(粒子)を含んだエアロゾルを生成し排出する。
従来、この種のネブライザおよびネブライザキットとしては、例えば特許文献1(特開2013−132472号公報)に示されるように、エアロゾルを生成するネブライザキットと、ネブライザキットへ圧縮空気を供給するためのコンプレッサを備えた本体とからなるネブライザがある。
図17は、特許文献1が示す、従来のネブライザ本体およびネブライザキットの斜視図である。ネブライザ2000は、本体510、圧縮空気管部512、ネブライザキット1000、および、マウスピース500を備える。本体510は、圧縮空気送風口511に連結された圧縮空気管部512を介してネブライザキット1000へ圧縮空気を供給するコンプレッサや、電子部品等を内蔵している。
図18は、上記従来のネブライザキット1000の断面図である。ネブライザキット1000は、粒子選別部1100、流路形成体1150、吸上経路形成体1200、および、ケース体1300を備える。
ケース体1300は、ネブライザ本体から圧縮空気Gを導入する圧縮空気導入管1313、および、薬液を貯留する液体貯留部1316を備え、圧縮空気導入管1313の上部先端部1313aには、ノズル孔1315が設けられる。
吸上経路形成体1200には液体貯留部1316近傍からノズル孔1315近傍までにわたり吸上経路形成部1220が凹設され、ノズル孔1315近傍においては、吸上経路形成部1220とケース体1300の圧縮空気導入管1313の外壁とが、薬液を吐出する吸液口1240を形成している。
流路形成体1150は、ケース体1300を覆うようにケース体1300に取り付けられており、外気Aを導入する外気導入孔1180、エアロゾル排出口1170、および、上方筒状部1164、を備える。
粒子選別部1100は、エアロゾルM1を上方へ誘導する下方筒状部1110、下方筒状部1110の上方に設けられ、それぞれ下方から上方に向かって旋回しつつ湾曲する4枚の羽根部1140、および、4枚の羽根部1140を支持する中心軸部1130、を備える。
そのような構成を有する従来のネブライザキット1000においては、ノズル孔1315から図面上方に向けて噴出される圧縮空気が吸液口1240近傍に負圧を発生させ、負圧の作用により液体貯留部1316に貯留されている薬液が吸上経路形成部1220を吸い上げられて吸液口1240から薬液が吐出される。吸液口1240から吐出された薬液は、ノズル孔1315から噴き出す圧縮空気により粉砕され、粉砕され微粒子化した薬液は、圧縮空気と混合されて略上向きの運動量を有するエアロゾルM1を形成する。
エアロゾルM1は下方筒状部1110内を上昇し、羽根部1140が設けられた領域に進入する。羽根部1140は、エアロゾルM1に含まれる薬液の粒子のうちで粒子径の大きなものを付着しつつ、エアロゾルの流れを、らせん状に上行するエアロゾルM2a,M2c等の流れに変化させる。
らせん状に上行するエアロゾルM2a,M2c等の流れは、上方筒状部1164において混合され、略上向きの運動量を有するエアロゾルM3となってエアロゾル排出口1170より排出される。
特開2013−132472号公報
しかしながら、従来のネブライザキットでは次のような課題を有する。これについて、図19を参照し詳述する。
図19は、従来のネブライザキット1000の粒子選別部1100の拡大斜視図である。粒子選別部1100の上方筒状部1120の4枚の羽根部1140との物理的相互作用により上述のように略上向きの運動量を持ったエアロゾルM1からは運動量の上向き成分が減殺されつつ水平方向の運動量が付与されて、らせん状に上昇するエアロゾルM2a,M2b,M2c,M2dの流れが生じる。このとき、エアロゾルM1は、先ず略垂直な角度で羽根部1140と衝突し、その後も羽根部1140との衝突を繰り返しながららせん状に上昇するため、エアロゾルM1は羽根部1140との力学的相互作用によってエアロゾル排出口1170(図18)に到達するのに必要な上向きの運動エネルギのかなりの部分を失ってしまう。換言すれば、従来のネブライザキット1000では、エアロゾルに含まれる薬液の粒径を調整するためにエアロゾルの流れを阻害する構成となっており、そのため、圧縮空気の利用効率は比較的低いレベルに留まっていた。
そこで、本発明の課題は、圧縮気体の利用効率を改善することができるネブライザキットを提供することにある。
また、本発明の課題は、そのようなネブライザキットと、そのネブライザキットへ圧縮気体を供給するコンプレッサとを備えたネブライザを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の実施形態によるネブライザキットは、
液体を霧化してエアロゾルを発生する霧化部と、
霧化部に連通し、エアロゾルに含まれる液体の粒子を選別して該エアロゾルの粒子の粒径の分布を調整した後、エアロゾルを排出口へ誘導する粒子選別経路と、を有し、
粒子選別経路は、霧化部近傍から第1の方向に延在し、第1の方向に関して実質的に一様な断面積を有する第1の粒子選別経路と、第1の粒子選別経路に連通し、第1の方向から湾曲して第1の方向と実質的に同一平面に含まれる第2の方向へ向かう内端壁を備える第2の粒子選別経路と、を備え、
第1の粒子選別経路は霧化部から第1の方向と実質的に等しい方向へ噴出するエアロゾルを第1の方向に沿って第2の粒子選別経路へ誘導し、
第2の粒子選別経路の内端壁は、エアロゾルの粒子のうち粒径が一定値以上の粒子を吸着しつつエアロゾルを第2の方向へ誘導する、ことを特徴とする。
このネブライザキットでは、霧化部が発生したエアロゾルは、霧化部近傍から第1の方向に延在し、第1の方向に関して実質的に一様な断面積を有する第1の粒子選別経路により第1の方向に実質的に等しい方向に誘導され、第2の粒子選別経路へ到達する。第2の粒子選別経路へ到達したエアロゾルは、第2の粒子選別経路の湾曲した内端壁と衝突し、そのとき、エアロゾルに含まれる粒子のうち粒径が一定値以上の粒子が内端壁に吸着され、残りの粒子は第2の方向に実質的に等しい方向へ誘導される。ここで、内端壁の湾曲は、第1の方向から湾曲して第1の方向と実質的に同一平面に含まれる第2の方向へ向かうように湾曲している。よって、エアロゾルは内端壁との衝突により粒径の選別を受けるがその際にも従来のようならせん状の選別経路を通過する必要がないため、エアロゾルの流れは従来よりもスムースになるとともに、粒子選別経路がエアロゾルの流れを阻害する程度は、従来に比べて小さく抑えることが可能になっている。そのため、本ネブライザキットでは、圧縮気体の利用効率が従来よりも改善される。
一実施形態のネブライザキットでは、粒子選別経路は、さらに、第2の粒子選別経路に連通する第3の粒子選別経路を備え、この第3の粒子選別経路は、第2の粒子選別経路の第1の方向に関する断面積よりも大きい断面積を有し、第2の方向に対して傾いた内壁を備え、該内壁に粒子のうち粒径が一定値以上の粒子を吸着し、エアロゾルを排出口へ流すことを特徴とする。
この一実施形態のネブライザキットでは、第2の粒子選別経路に連通する第3の粒子選別経路は、その断面積が第2の粒子選別経路の断面積よりも大きい。そのため、第2の粒子選別経路を経て第3の粒子選別経路に到達したエアロゾルは減速する。したがって、エアロゾルの第2の方向に向かう速度成分もまた低減される。また、第3の粒子選別経路は、第2の方向に対して傾いた内壁を備える。そのため、適度に減速されたエアロゾルに含まれる粒子のうち粒径が一定値以上の粒子が第3の粒子選別経路の内壁に衝突し吸着され、その余のエアロゾルおよび粒子は、排出口に向かって誘導される。
一実施形態のネブライザキットでは、第2の粒子選別経路と第3の粒子選別経路とは、第1の方向に関してオーバーラップしていることを特徴とする。
この一実施形態のネブライザキットでは、製造が容易になるとともに、オーバーラップしている部分において第3の粒子選別経路の内壁により粒径の選別が可能となっている。
一実施形態のネブライザキットでは、第3の粒子選別経路は、第2の粒子選別経路の内端壁の第1の粒子選別経路と反対側の終端から一定寸法以上にわたり第1の方向に平行な方向に延在していることを特徴とする。
この一実施形態のネブライザキットでは、第3の粒子選別経路の第2の粒子選別経路の内端壁の第1の粒子選別経路と反対側の終端から一定寸法以上にわたり第1の方向に平行な方向に延在している部分において、エアロゾルの流れは第1の方向によく沿うように整えられる。そのため、第1の方向に向かう整った流れのエアロゾルを排出口から排出することができる。したがって、排出口に装着されるマウスピースの開口部の向きによってエアロゾル噴出性能が変化することが抑制される。
一実施形態のネブライザキットでは、霧化部は、実質的に第1の方向に平行な方向へ圧縮気体を噴出する圧縮気体供給部材と、圧縮気体供給部材の開口部の周りで第1の方向に交差する向きで一方の側に配置され、圧縮気体の噴出に伴う負圧に応じて圧縮気体の噴出経路へ向けて液体を供給する液体供給部材と、を備え、圧縮気体供給部材は、開口部の周りの一方の側と反対の他方の側において、圧縮気体供給部材の上記一方の側の外面よりも圧縮気体供給経路の壁面が実質的に第1の方向へ延伸されていることを特徴とする。
この一実施形態のネブライザキットでは、圧縮気体供給部材は、開口部の周りの一方の側と反対の他方の側において、圧縮気体供給部材の上記一方の側の外面よりも圧縮気体供給経路の壁面が実質的に第1の方向へ延伸されている。この延伸された部分により圧縮気体供給部材から噴出された圧縮気体は、その大部分が圧縮気体供給部材から液体供給部材へ向かう方向に方向付けされる。そのため、エアロゾルの生成効率が向上される。
一実施形態のネブライザキットでは、霧化部は、第1の方向と垂直な方向に関するエアロゾルの噴流の速度分布について、第2の方向の速度成分よりも第2の方向と反対の方向の速度成分を多く含むようにエアロゾルを噴出することを特徴とする。
この一実施形態のネブライザキットでは、霧化部が生成したエアロゾルを、効率よく第2の粒子選別経路の内端壁に衝突させることができる。そのため、内端壁による粒子選別が効率よく行われる。
一実施形態のネブライザキットは、
液体を霧化してエアロゾルを発生する霧化部と、
霧化部に連通し、エアロゾルに含まれる液体の粒子を選別して該エアロゾルの粒子の粒径の分布を調整した後、エアロゾルを排出口へ誘導する粒子選別経路と、を有し、霧化部は、実質的に第1の方向に平行な方向へ圧縮気体を噴出する圧縮気体供給部材と、圧縮気体供給部材の開口部の周りで第1の方向に交差する向きで一方の側に配置され、圧縮気体の噴出に伴う負圧に応じて圧縮気体の噴出経路へ向けて液体を供給する液体供給部材と、を備え、圧縮気体供給部材は、開口部の周りの一方の側と反対の他方の側において、圧縮気体供給部材の上記一方の側の外面よりも圧縮気体供給経路の壁面が実質的に第1の方向へ延伸されていることを特徴とする。
このネブライザキットでは、霧化部の圧縮気体供給部材は、開口部の周りの一方の側と反対の他方の側において、圧縮気体供給部材の上記一方の側の外面よりも圧縮気体供給経路の壁面が実質的に第1の方向へ延伸されている。この延伸された部分により圧縮気体供給部材から噴出された圧縮気体は、その大部分が圧縮気体供給部材から液体供給部材へ向かう方向に方向付けされる。そのため、エアロゾルの生成効率が向上される。
一実施形態のネブライザは、圧縮気体を送り出すコンプレッサを有する本体と、コンプレッサから送り出される圧縮気体が導入される圧縮気体管部と、圧縮気体管部を通して供給された圧縮空気を用いてエアロゾルを生成する上記ネブライザキットと、を備えることを特徴とする。
本明細書では、液体の粒子(liquid particle)と液滴(droplet)とはほぼ同義のものとして用いている。また、本明細書では、エアロゾル(aerosol)は、気体(gas)と液体粒子(liquid particle)との混合物である。
以上より明らかなように、この発明のネブライザキットにより、圧縮気体の利用効率を改善することができる。また、同ネブライザキットは、コンプレッサ式ネブライザのネブライザキットとして使用することが可能である。本ネブライザキットを用いたネブライザにおいては、圧縮気体の利用効率を改善することができる。
この発明の一実施形態のネブライザキットを示す斜視図である。 図1の線A−A’に沿ったネブライザキットの断面斜視図である。 図1の線A−A’に沿ったネブライザキットの断面図である。 粒子選別部と吸上経路形成体との係合を示す斜視図である。 粒子選別部と吸上経路形成体との係合を示す斜視図である。 吸上経路形成体とケース体とで形成される霧化部を示す斜視図である。 ケース体の平面図である。 霧化部の構成を示す拡大断面斜視図である。 霧化部の構成を示す拡大断面図である。 気流およびエアロゾル流の流れを示す模式図である。 外気導入における外気流の流れを示す模式図である。 第2の粒子選別経路から第3の粒子選別経路へ向かって流れるエアロゾル流の流れを示す模式図である。 排出口におけるエアロゾル流の流れを示す模式図である。 粒子選別経路における粒子選別の効果を示すグラフである。 実施形態の変形例によるケース体の平面図である。 上記変形例による霧化部の構成を示す拡大断面斜視図である。 上記変形例による霧化部の構成を示す拡大断面図である。 従来のネブライザを示す斜視図である。 従来のネブライザキットを示す断面図である。 従来のネブライザキットの粒子選別部を示す斜視図である。を示す図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるネブライザキット1の斜視図である。ネブライザキット1の素材としては、例えば、ポリプロピレン(PP)を使用することができ、また、これに限定されない。ネブライザキット1は、外気導入孔110および(エアロゾル)排出口190を備えた粒子選別部100と、粒子選別部100と密に嵌合可能なケース体300とを有する。また、ケース体300には、後述する吸上経路形成体200が収納されている。ネブライザキット1は、図示しないネブライザ本体と圧縮気体管(チューブ)を介して接続可能であり、ネブライザ本体のコンプレッサより供給される(空気等の)圧縮気体を導入することができる。ネブライザ本体および圧縮気体管は、図17等に例示されるような従来のネブライザ本体およびチューブでよいため、ここでは説明を省略する。また、排出口190には、マウスピース、吸入マスク、ノーズピース等を装着することが可能である。ここでのマウスピース、吸入マスク、ノーズピース等も従来のものでよいため、ここではそれらの説明を省略する。
図2は、ネブライザキット1の図1の線A−A’に沿った断面を示す断面斜視図である。また、図3は、ネブライザキット1の図1の線A−A’に沿った断面を示す断面図である。図2および図3を参照し、ネブライザキット1の構成について説明する。
ケース体300は、上方が開口され下方が閉じられた筒形状を有し、下方底部は薬液等の液体を貯留する液体貯留部320を構成する。その底部中央には、図示しないネブライザ本体から(空気等の)圧縮気体を圧縮気体管(チューブ)を介して導入するための圧縮気体導入管301が形成されている。圧縮気体導入管301の上部先端は閉じられ、上端面の中央部分にノズル孔311が設けられている。ノズル孔311は、圧縮気体導入管301の上端面を貫通している。ノズル孔311と、後述する吸上経路形成体200の吸液口213は、液体貯留部320に貯留された(水、生理食塩水、薬液、ワクチンといった)液体を霧化してエアロゾルを発生する霧化部210を構成する。
吸上経路形成体200は、圧縮気体導入管301の外壁と一致する内壁を有し、当該内壁の一部に溝(吸上経路形成部211)が設けられている。この溝(吸上経路形成部211)は、吸上経路形成体200と圧縮気体導入管301とが嵌めあわされたときに圧縮気体導入管301の外壁とで管部(吸上経路)を形成する。吸上経路形成体200は、ケース体300に被せられたときにケース体300の圧縮気体導入管301のノズル孔311が露出されるように、その上端部の一部が開口されている。また、吸上経路形成体200の上端部には、ノズル孔311の近傍に、吸上経路形成部211の一端である吸液口213が設けられる。吸液口213は、吸上経路に沿って吸い上げられた薬液を吐出することができる開口部である。
粒子選別部100は、霧化部210において生成されたエアロゾルを排出口190まで誘導する第1、第2、および、第3の粒子選別経路111,121,131を備え、ケース体300と周方向について位置合わせして密に嵌合可能である。第1、第2、および、第3の粒子選別経路111,121,131は、霧化部210に連通し、エアロゾルに含まれる液体の粒子を選別して該エアロゾルの粒子の粒径の分布を調整した後、エアロゾルを排出口へ誘導する粒子選別経路を構成する。また、粒子選別部100は、ケース体300と嵌合したとき、後述するケース体300の圧縮気体導入管301のノズル孔311の長方形形状(図6、図7等)と所定の位置関係になるように位置合わせして嵌合可能である。所定の位置関係とは、ノズル孔311から噴出された気体から生成されるエアロゾルが第1の粒子選別経路111へ効率よく誘導される位置関係であればよい。
第1の粒子選別経路111は、y−z面に平行な内部隔壁101と(図示されないxが正の領域に隔壁101と平行に配置された)対応内部隔壁の2枚の隔壁と粒子選別部100の筒形状部分内壁125とで三方が囲まれ、z軸方向(第1の方向)と垂直な断面が略長方形形状を有する領域である。図に示すように第1の粒子選別経路111は、霧化部210近傍からz方向(第1の方向)に沿って実質的に一様な長方形断面を有して延在する領域である。第1の粒子選別経路111は、霧化部210において実質的にz軸方向(第1の方向)に向かって噴出されるエアロゾルを上方へ誘導する経路として機能することができ、当該経路の断面積はz軸方向に沿って一様であるため、エアロゾルの噴流の初期運動量を減殺すること無く高速に上方へ誘導し、上端において連通する第2の粒子選別経路121へとエアロゾルを誘導することができる。
第2の粒子選別経路121は、内部隔壁101と(図示しない)対応内部隔壁の2枚の隔壁と、第1の方向(z軸方向)からy−z面内に沿って徐々に湾曲し前記第1の方向と実質的に同一平面(y−z面)に含まれy軸マイナス方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向(第2の方向)へと徐々に湾曲した内端壁123とで三方が囲まれた領域である。第2の粒子選別経路121では、第1の粒子選別経路111を通って上昇してきたエアロゾルは、内端壁123と衝突することになる。この衝突により、エアロゾルに含まれる液体の粒子のうち粒径が一定値以上の粒子は高確率で内端壁123に吸着されたり、あるいは内端壁123との衝突によりより粒径がより小さい複数の粒子に分化されたりする。他方、粒径が一定値に満たない粒子は、高確率で第2の方向(y軸マイナス方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向)へ反射される。なお、第2の粒子選別経路121は、第1の粒子選別経路111と連通する側と反対の側において第3の粒子選別経路131と連通しており、霧化部210において生成されたエアロゾルを第3の粒子選別経路131へ導くことができる。
第3の粒子選別経路131は、一部が第2の粒子選別経路121と第1の方向に関してオーバーラップして反対側にある内壁133によって規定された領域である。第3の粒子選別経路131は、z軸方向(第1の方向)と垂直な断面が略半楕円形状を有する。第3の粒子選別経路のz軸方向(第1の方向)に関する断面積は、第2の粒子選別経路121のz軸方向(第1の方向)に関する断面積よりも大きくなっている。また、第3の粒子選別経路131を規定する内壁133は、z軸方向(第1の方向)に沿って伸びており、よって、内壁133は、第2の方向(y軸マイナス方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向)に対して傾斜している。そのため、第2の粒子選別経路121から、第2の方向に沿って第3の粒子選別経路131に進入したエアロゾルは流路の拡大によりその速度を減じつつその一部が内壁133に到達することになる。内壁133に到達したエアロゾルは、第2の粒子選別経路121での内端壁123との物理的相互作用による粒子選別と同様にして、エアロゾルの液体の粒子のうち粒径が一定値以上の粒子が高確率で内壁133に吸着されたり、あるいは内壁133との衝突によりより粒径がより小さい複数の粒子に分化され、他方、粒径が一定値に満たない粒子は、高確率でy軸正方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向へ反射される。このようにして粒子選別を受けたエアロゾルは、第3の粒子選別経路131の下方から上方へ向かう外気の流れに乗って排出口190へ運搬され排出される。また、第3の粒子選別経路131は、第2の粒子選別経路121の内端壁123の上端からさらに第1の方向(z軸方向)に沿って一定寸法だけ延在する。この構成により、エアロゾルの流れは第1の方向(z軸方向)に向かって一様に流れる、少なくとも乱れが比較的少ない、流れとなり、排出口190に装着されるマウスピース等(不図示)の開口部の向きによるエアロゾルの排出量の変化が少なくとも抑制される。
ネブライザキット1では、霧化部210が発生したエアロゾルは、第1の粒子選別経路111により霧化部210から第1の方向(z軸方向)と実質的に等しい方向へ誘導され、第2の粒子選別経路121へ到達する。第2の粒子選別経路121では、内端壁123との物理的相互作用によりエアロゾルの粒子選別がなされ、粒子選別を受けたエアロゾルは、第2の方向へ向かって流れる。ここで、内端壁123の湾曲は、第1の方向(z軸方向)から湾曲して第1の方向と実質的に同一平面(y−z平面)に含まれる第2の方向(y軸マイナス方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向)へ向かうように湾曲している。エアロゾルは従来のようにらせん状の選別経路を通過することがなく、エアロゾルの流れは従来よりもスムースになるとともに、粒子選別経路がエアロゾルの流れを阻害する程度は、従来に比べて小さく抑えることが可能になっている。そのため、本ネブライザキットでは、圧縮気体の利用効率が従来よりも改善される。
図4Aおよび図4Bは、粒子選別部100と吸上経路形成体200との係合の態様を示すための斜視図である。なお両図ではケース体300の表示を省略している。吸上経路形成体200は、2つの固定用ツメ部220を有し、粒子選別部100は、吸上経路形成体200の固定用ツメ部220を受けるためのツメ受け部140を有する。ツメ受け部140が固定用ツメ部220を受けることにより、ネブライザキット1の周方向に関し、粒子選別部100と吸上経路形成体200との間の相対的位置関係を固定することができる。つまり、吸上経路形成体200を粒子選別部100に固定することにより、各部の寸法誤差による各固体の性能差の発生を抑制し、さらに、固定用ツメ部220がツメ受け部140に受けられることによって、霧化部210と第1、第2、および、第3の粒子選別経路111,121,131との周方向に関する位置関係が固定される。このとき、霧化部210は、図5に示されるように、吸液口213がノズル孔311に関して第1の粒子選別経路111と反対側に位置するように位置固定される。
次に、霧化部210の構成の詳細について、図6、図7、および、図8を参照して説明する。図6は、ノズル孔311近傍におけるケース体300の構成を示すケース体300の平面図である。図7は、霧化部210近傍の拡大斜視断面図である。図8は、霧化部210近傍の拡大断面図である。上述のとおり霧化部210は、主として、圧縮気体を実質的に第1の方向(z軸方向)に噴出させる圧縮気体供給部材(ケース体300のノズル孔311)と、圧縮気体の噴出に伴う負圧に応じて圧縮気体の噴出経路へ向けて液体を供給する液体供給部材(吸上経路形成体200の吸液口213)とで構成される。図6に示すように、圧縮気体導入管301の上端面には長方形形状のノズル孔311が設けられており、図7に示されるように、ノズル孔311は、ネブライザキット1が組み上げられたときに、その長辺が吸液口213と近接しかつ吸液口傾斜面215と平行になるように開口されている。図8を参照し、ノズル孔311から噴射される圧縮空気と吸液口213から供給される液体との作用について説明する。図8に示されるように、ノズル孔311より噴出される圧縮気体G0の大部分は、矢印G1の方向から矢印G2の方向までの範囲に噴射する。ここで、ノズル孔311は、図6に示したように、長方形形状の開口部である。そのため、+z軸方向を中心としてG1からG2までの範囲で噴出される圧縮空気の流量の分布はxy平面内において異方性を有する。具体的には、圧縮空気の流れは、ノズル孔311を通るyz平面およびその近傍の領域で密となり、その余の領域で比較的、疎な流れとなる。つまり、ノズル孔311の長方形の長辺が吸液口213と近接して吸液口傾斜面215と平行に配置されることで、圧縮空気を効率よく吸液口213に作用させることができるようになり、結果として、霧化部210が生成するエアロゾルの量を効率よく増大させることができるようになる。なお、生成されたエアロゾルは、吸液口213近傍の吸上経路形成体200の壁面によって反射されるため、エアロゾルの噴流の速度分布は、実質的に第1の方向(z軸方向)に等しくかつ第1の方向に垂直な方向の速度成分についてはy軸マイナス方向の速度成分よりもy軸プラス方向の速度成分を多く含む。そのため、霧化部210によって生成されたエアロゾルは、効率よく第2の粒子選別経路121の内端壁123に衝突させることが可能となっている。
図9、図10、図11、および、図12を参照してネブライザキット1の作用について説明する。図9は、エアロゾルの生成から排出までの説明するための模式図である。図10は、外気導入孔110の作用を示すための模式図である。図11は、エアロゾルが第2の粒子選別経路121から第3の粒子選別経路131へ誘導されるときのエアロゾルの流れを示す模式図である。図12は、排出口190から排出されるエアロゾルを示す模式図である。
図9を参照すれば、圧縮気体導入管301に導入された圧縮気体G0は、ノズル孔311からz軸方向を中心に噴出し、吸液口213に向かう方向へ流れる。吸液口213近傍を流れる圧縮気体の作用により吸液口213近傍に負圧が生じ、当該負圧の作用により液体貯留部320に貯留された液体(薬液等)が吸上経路形成部211を経て吸液口213から吐出される。
吸液口213より吐出された液体は、圧縮気体との衝突により微少な液滴(粒子)に粉砕され、粉砕された粒子が圧縮空気と混合されることによってエアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、直ちに吸上経路形成体200の吸液口213近傍の壁面によって反射され、実質的に第1の方向(z軸方向)に等しくわずかにy軸プラス方向に傾斜した方向へ向かう(エアロゾルS1)。エアロゾルS1は、第1の粒子選別経路111を通って上方へ向かい、第2の粒子選別経路121の内端壁123に衝突し、内端壁123との物理的相互作用による粒径に基づく粒子選別を受ける。
このとき、霧化部210から第1の粒子選別経路111へ向かうエアロゾルの噴流の流れにより、外気導入110より外気A1が導入される(図10)。導入された外気A1は、第1の粒子選別経路111とは内部隔壁101によって隔てられた領域を流れて第3の粒子選別経路131の下端に到達する。当該下端に達した外気A1は向きを変え、第3の粒子選別経路131を上方へ向かって流れる(外気A2)。
さて、第2の粒子選別経路121の内端壁123に衝突して粒子選別を受けたエアロゾルは第2の方向(y軸マイナス方向と略一致しわずかに+z方向に傾斜した方向)に向きを変えて第3の粒子選別経路131へ進入する(エアロゾルS2)。第3の粒子選別経路131において流路は、第2の粒子選別経路121のそれよりも拡大されるため、速度を減じつつ拡散し(エアロゾルS2a,S2b)、その一部が内壁133に到達する(図11)。内壁133に到達したエアロゾルは、第2の粒子選別経路121での内端壁123との物理的相互作用による粒子選別と同様の粒子選別を受ける。粒子選別を受けたエアロゾルは、第3の粒子選別経路131の下方から上方へ向かう外気の流れに乗って排出口190へ運搬され排出される(図12)。
図13は、ネブライザキット1の霧化部210によって生成されたエアロゾルに含まれる液体粒子の粒径分布を示すグラフである。グラフの縦軸は、単位時間当たりの液滴通過量(質量/時間)であり、横軸は液滴の粒径(ミクロン)である。プロットP1は、所定条件下霧化部210において測定された液滴時間当たり通過量であり、プロットP3は、同条件下排出口190において測定された液滴時間当たり通過量であり、プロットP2は、2つの測定結果(プロットP1およびプロットP2)より推定した、第2の粒子選別経路121と第3の粒子選別経路131の接続部分における液滴時間当たり推定通過量である。またプロットRは、ほぼ同条件下で測定された、従来型ネブライザキット1000のエアロゾル排出口1170(図15)での液滴時間当たり通過量である。
プロットP3とプロットRとを比較すれば、プロットP3の方が、プロットRよりも、比較的小さい粒径の液滴を多く含んでいることがわかる。このことは、排出口190において、本実施形態によるネブライザキット1では比較的粒径が小さい液滴がエアロゾル中によく保持されていることを意味する。また、プロットP3やプロットRと横軸で囲まれる領域の面積は、それぞれ、排出口190(またはエアロゾル排出口1170)から単位時間に排出される液滴の総量を意味するが、グラフより、本実施形態によるネブライザキット1は、従来型ネブライザキット1000よりも多くの液滴を排出できることが示されている。このように、本実施形態によるネブライザキット1は、従来型ネブライザキット1000との比較においてコンプレッサから供給された圧縮気体の利用効率が改善されている。
次に上記実施形態の変形例によるネブライザキットについて説明する。本変形例は、ケース体の構成が異なる点で、上記実施形態のネブライザキットと相違する。本変形例はケース体の構成を除き、上記実施形態のネブライザキット1と同一の構成を有してよい。本変形例においても上記実施形態と同様、ケース体および吸上経路形成体が、液体を霧化してエアロゾルを発生する霧化部210vを形成する。以下では、本変形例によるケース体300vの構成と、該ケース体300vおよび吸上経路形成200を用いて形成される霧化部210vについて説明する。なお、本変形例の構成のうち上記実施形態と同様の構成でよい部分については適宜説明を省略する。
図14は、ケース体300vの構成を示す平面図である。図14に示すように、圧縮気体導入管301の上端面にはD字形状のノズル孔311vが設けられ、さらにノズル孔311vの周りの一部分において、圧縮空気の噴射方向を規定するための指向用延長部313が設けられている。粒子選別部100(図1等)は、ケース体300vと嵌合したとき、指向用延長部313が、ノズル孔311vに関して第1の粒子選別経路111等と同じ側に位置するように(第1の粒子選別経路111等の真下に位置するように)位置合わせして嵌合可能である。
次に、ケース体300vを用いて構成される霧化部210vの構成の詳細について説明する。図15は、霧化部210v近傍の拡大斜視断面図である。図16は、霧化部210v近傍の拡大断面図である。上記実施形態による霧化部210と同様、霧化部210vは、主として、圧縮気体を実質的に第1の方向(z軸方向)に噴出させる圧縮気体供給部材(ケース体300vのD字形状のノズル孔311v)と、圧縮気体の噴出に伴う負圧に応じて圧縮気体の噴出経路へ向けて液体を供給する液体供給部材(吸上経路形成体200の吸液口213)とで構成される。
図15および図16に示されるように、指向用延長部313は、ノズル孔311vに関して吸液口213と反対側に位置する圧縮気体供給部材(ノズル孔311v)の壁面の一部を実質的に第1の方向(z軸方向)へ延伸させることにより形成されている。指向用延長部313は、ノズル孔311vより噴出される圧縮気体G0に対し、その噴出方向を規制し、圧縮気体の大部分が矢印G1から矢印G2までの方向範囲に向けて噴射されるように作用する(図16)。これにより、霧化部210vにおいては、圧縮空気の大部分が吸液口213に向かって流れるようになり、吸液口213近傍における負圧の生成効率が向上し、吸上経路形成部211に沿って吸い上げられる液体の吸い上げ効率が向上されエアロゾルの生成効率が向上される。なお、生成されたエアロゾルは、吸液口213近傍の吸上経路形成体200の壁面によって反射されるため、エアロゾルの噴流の速度分布は、実質的に第1の方向(z軸方向)に等しくかつ第1の方向に垂直な方向の速度成分についてはy軸マイナス方向の速度成分よりもy軸プラス方向の速度成分を多く含む。そのため、霧化部210vによって生成されたエアロゾルは、効率よく第2の粒子選別経路121の内端壁123に衝突させることが可能となっている。
このように、霧化部210vにおいては、ノズル孔311vがz軸方向を略中心にして圧縮気体G0を噴出し、指向用延長部313の作用により、その大部分が吸液口213に向かう方向へ流れる。そのため、本変形例では、エアロゾルの生成効率がさらに向上され、結果として、排出口190(図1等)より排出されるエアロゾルの量が増大される。
言い換えれば、所定の同一条件下で、本変形例の霧化部210vと、指向用延長部313が無い点を除いて霧化部210vと同一の構成を有する比較用霧化部とを比較した場合、本変形例の霧化部210vの時間当たりエアロゾル生成量が、比較用霧化部の時間当たりエアロゾル生成量を上回る。これは、図13のプロットを例に挙げて説明すれば、霧化部210vの構成は、プロットP1とx軸(横軸)とによって囲まれる領域の面積(霧化部による時間当たりエアロゾル噴射量)をより拡大させる効果を有するものと解される。プロットP1とx軸(横軸)とによって囲まれる領域の面積の拡大は、とりもなおさず、プロットP3とx軸(横軸)とによって囲まれる領域の面積(排出口190における時間当たりエアロゾル通過量)の増大を意味する。このように、霧化部210vは、ネブライザキットのエアロゾルの噴出性能の向上に資するものである。
なお、本変形例ではノズル孔311vをD字形状の開口部としたが、上記実施形態と同様に、長方形形状の開口部としてもよい。
なお、言うまでもなく、ノズル孔311および311vの開口面積、すなわち、D字形状の代表寸法や長方形形状の長辺及び短辺の寸法は、図示しない本体のコンプレッサの能力を勘案して適宜設定すればよい。
なお、ノズル孔311および311vの開口形状としては、D字形状、長方形形状のほか、真円形状、楕円形状といった曲線的な輪郭を有する幾何形状や、正方形形状、三角形形状等といった多角形形状でもよい。
1 ネブライザキット
100 粒子選別部
101 内部隔壁
110 外気導入
111 第1の粒子選別経路
121 第2の粒子選別経路
123 内端壁
125 筒形状部分内壁
131 第3の粒子選別経路
133 内壁
140 ツメ受け部
190 排出口
200 吸上経路形成体
210 霧化部
210v 霧化部
211 吸上経路形成部
213 吸液口
220 固定用ツメ部
300 ケース体
300v ケース体
301 圧縮気体導入管
310 上部先端部
311 ノズル孔
311v ノズル孔
313 指向用延長部
320 液体貯留部

Claims (7)

  1. 液体を霧化してエアロゾルを発生する霧化部と、
    前記霧化部に連通し、前記エアロゾルに含まれる前記液体の粒子を選別して該エアロゾルの前記粒子の粒径の分布を調整した後、前記エアロゾルを排出口へ誘導する粒子選別経路と、を有し、
    前記粒子選別経路は、前記霧化部近傍から第1の方向に延在し、前記第1の方向に関して実質的に一様な断面積を有する第1の粒子選別経路と、前記第1の粒子選別経路に連通し、前記第1の方向から湾曲して前記第1の方向と実質的に同一平面に含まれる第2の方向へ向かう内端壁を備える第2の粒子選別経路と、を備え、
    前記第1の粒子選別経路は前記霧化部から前記第1の方向と実質的に等しい方向へ噴出する前記エアロゾルを前記第1の方向に沿って前記第2の粒子選別経路へ誘導し、
    前記第2の粒子選別経路の前記内端壁は、前記エアロゾルの前記粒子のうち粒径が一定値以上の粒子を吸着しつつ前記エアロゾルを前記第2の方向へ誘導する、ことを特徴とするネブライザキット。
  2. 請求項1に記載のネブライザキットであって、
    前記粒子選別経路は、さらに、前記第2の粒子選別経路に連通する第3の粒子選別経路を備え、この第3の粒子選別経路は、前記第2の粒子選別経路の前記第1の方向に関する断面積よりも大きい断面積を有し、前記第2の方向に対して傾いた内壁を備え、該内壁に前記粒子のうち粒径が一定値以上の粒子を吸着し、前記エアロゾルを前記排出口へ流す、ことを特徴とするネブライザキット。
  3. 請求項2に記載のネブライザキットであって、
    前記第2の粒子選別経路と前記第3の粒子選別経路とは、前記第1の方向に関してオーバーラップしている、ことを特徴とするネブライザキット。
  4. 請求項2に記載のネブライザキットであって、
    前記第3の粒子選別経路は、前記第2の粒子選別経路の前記内端壁の前記第1の粒子選別経路と反対側の終端から一定寸法以上にわたり前記第1の方向に平行な方向に延在している、ことを特徴とするネブライザキット。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のネブライザキットであって、
    前記霧化部は、
    実質的に前記第1の方向に平行な方向へ圧縮気体を噴出する圧縮気体供給部材と、
    前記圧縮気体供給部材の開口部の周りで前記第1の方向に交差する向きで一方の側に配置され、前記圧縮気体の噴出に伴う負圧に応じて前記圧縮気体の噴出経路へ向けて液体を供給する液体供給部材と、を備え、
    前記圧縮気体供給部材は、前記開口部の周りの前記一方の側と反対の他方の側において、前記圧縮気体供給部材の上記一方の側の外面よりも圧縮気体供給経路の壁面が実質的に前記第1の方向へ延伸されている、ことを特徴とするネブライザキット。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のネブライザキットであって、
    前記霧化部は、前記第1の方向と垂直な方向に関する前記エアロゾルの噴流の速度分布について、前記第2の方向の速度成分よりも前記第2の方向と反対の方向の速度成分を多く含むように前記エアロゾルを噴出する、ことを特徴とするネブライザキット。
  7. 縮気体を送り出すコンプレッサを有する本体と、
    前記コンプレッサから送り出される前記圧縮気体が導入される圧縮気体管部と、
    前記圧縮気体管部を通して供給された圧縮空気を用いて前記エアロゾルを生成する請求項1から6のいずれか1つに記載のネブライザキットと、を備えるネブライザ。
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