JP2007252356A - 動物用の識別タグ - Google Patents
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Abstract
【課題】 取り付けが簡単且つ確実であるばかりか表示する各種の情報量を多くする。
【解決手段】 適宜の形状を有する平板状で適宜軟質のタグ本体2に、被装着動物7の手、足、尻尾などの取付部71,72,73が差し込まれる取付孔3,4,5が形成されており、取付孔3,4,5に被装着動物の手足、尻尾、首などの桿状を呈する取付部71,72,73が差し込まれると取付孔3,4,5に形成された切込み32,42,52が開いて取付孔71,72,73が拡径し、押し開かれたタグ本体2が前記取付部71,72,73を押圧して前記取付部に固定する。
【選択図】図7
【解決手段】 適宜の形状を有する平板状で適宜軟質のタグ本体2に、被装着動物7の手、足、尻尾などの取付部71,72,73が差し込まれる取付孔3,4,5が形成されており、取付孔3,4,5に被装着動物の手足、尻尾、首などの桿状を呈する取付部71,72,73が差し込まれると取付孔3,4,5に形成された切込み32,42,52が開いて取付孔71,72,73が拡径し、押し開かれたタグ本体2が前記取付部71,72,73を押圧して前記取付部に固定する。
【選択図】図7
Description
本発明は、例えばマウスやモルモットなどの実験用動物、豚や牛などの家畜などのように手足や尻尾を有する動物に装着して個体を識別する動物用の識別タグに関するものである。
従来、実験用動物や家畜などにはそれぞれ必要な各種の管理をする等の目的で個体識別のための識別タグが装着されており、例えば特開平5−30874号公報、特開2000−209975号公報、特開2005−333924号公報、特表2001−525188号公報等に提示されているように耳に鉗子などを用いて取り付けるもの(耳標)が一般的である。
そのため、取り付けに際して専用の鉗子が必要であるとともに情報を表示する部分が狭く、表示が小さくなり確認しにくいばかりか表示の内容も制限されるという問題があり、例えば、実験動物を飼育ゲージから出し入れする際に、情報の確認が困難であったり、取り出した実験用動物を元のゲージに戻す際に動物やゲージを誤ってしまうという問題もあり、特に、マウス等のような小動物にあっては著しい。
特開平5−30874号公報 特開2000−209975号公報 特開2005−333924号公報 特表2001−525188号公報
本発明は前記実情に鑑みてなされたものであり、取り付けが簡単且つ確実であるばかりか表示する各種の情報量も多い動物用の識別タグを提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するためになされた本発明である動物用の識別タグは、適宜の形状を有する平板状で適宜軟質のタグ本体に、被装着動物の手、足、尻尾などの取付部が差し込まれる取付孔が形成されているとともに、前記取付孔にその内周縁から外方に向けて切込みが形成されてることを特徴とする。
前記取付孔に被装着動物の手足、尻尾、首などの桿状を呈する取付部が差し込まれると取付孔に形成された切込みが開いて取付孔が拡径し、押し開かれたタグ本体が前記取付部を押圧して前記取付部に固定されるので取付孔に動物の手、足、尻尾などの取付部を差し込むだけの簡単な作業で取り付けることができる。
また、本発明において識別タグを取り付ける動物について複数の前記取付部の間隔に合わせて複数の取付孔が前記タグ本体に設けられていることにより、例えば動物の手と手との間、手と足の間、足と足との間、足と尻尾との間など適宜の組み合わせにより取り付けることができ、取り付けが確実で動物が動いても外れることがなく、タグ本体の取付孔の間に形成される連結部に多くの情報を表示する標識部を形成することができる。
更に、本発明において、前記各取付部に設けられた取付孔の内周縁から外方に向けて所定の長さを有する複数の切り込みが放射状または螺旋状に形成されていることにより、全体が薄く且つ一体的に形成されることから、例えば型抜きのような手段によりきわめて簡単に少ない工程で作成することができるので安価なものを多量に製造することも可能であり、識別表示部に印刷する場合も取付部が邪魔にならないので一般的な印刷機の使用も可能であり、経済的でもあり、基材が適宜軟質の合成樹脂板あるいは不織布である場合には、印刷が容易であるばかりか家畜の手足に装着したときにその柔軟性から動物を傷つける心配もない。
更にまた、前記取付孔に形成した切り込みがミシン目により形成されている場合には、手、足、尻尾などの取付部によって必要な分だけミシン目が裂けて取付部に応じた孔径を形成するのでより確実に取り付けることができる。
以上、本発明によれば、従来の鉗子により耳に取り付ける動物用の識別タグと異なり差し込むだけのきわめて簡単な作業で済み、また、識別に必要な個体情報を多量に表示することができるとともに製造、管理も容易である。
次に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図3は本発明を例えば実験用動物であるマウスに装着する場合について適用した場合の好ましい実施の形態を示すものであり、本発明である識別タグ1は平面が適宜の幅を有するT字形のタグ本体2の3箇所の各先端部には、それぞれ取り付ける動物の左右の後足および尻尾を差し込むための取付孔3,4,5がそれぞれ連設されており、これらは例えば適宜軟質の塩化ビニルやポリプロピレン樹脂などの適宜の柔軟性を有する合成樹脂板あるいは不織布の基板を打ち抜いて一体的に形成される。
このとき、取付孔3,4,5の各形成間隔は、この識別タグ1を装着する図3に示す動物7の取付部71,72および73である左右の後足および尻尾の配置間隔に合わせて決定されるが余裕がある分にはそれ程の正確性を要さない。
また、本実施の形態では、T字形のタグ本体2に形成された図3に示した左右の後足71,72を差し込むための取付孔3,4の間に形成される帯状部分に標識部6が設けられており、例えば、動物の誕生日、系統(種類や血統)情報、遺伝子情報などの検査や実験に必要な個体情報が印刷等の手段により表示される。この標識部6はタグ本体2と一体であってもよく、また、シール材等により別途に形成してもよい。必要であれば、更に表面を適宜のコーティング剤を用いて処理することにより耐性を向上させることも可能である。
また、T字形のタグ本体2に形成された各取付孔3(4または5)は、図2に示すように、その内周縁31(41または51)から所定の長さを有する複数の切り込み32(42または52)が放射状に所定の間隔で形成されている。
以上の構成を有する本実施の形態である動物用の識別タグ1を使用するには、まず、前記標識部6に必要な管理情報を表示した識別タグ1を、図3に示すように、取付孔3,4及び5に使用する動物7の両足および尻尾である取付部71,72および73をタグ本体2の表側から差し込んで装着する。
動物7の両足および尻尾である取付部71,72および73が差し込まれると取付孔3,4および5の内周縁31(41および51)から外方に向けて形成されている所定の長さを有する複数の切り込み32(42および52)が開いて、孔径が拡径されるとともに、取付部71,72および73に沿って差し込み方向へと拡開するタグ本体2が取付部71,72および73を押圧して固定することにより、簡単な作業で確実に取り付けることができ、動物7が動いたとしても外れる心配がない。
また、本実施の形態では前記両足である取付部71,72を差し込んだ取付孔3,4の間の帯状部分に設けられた標識部6が動物7の背中の部分に配置されるように装着されるので、標識部6に表された動物7に関する各種の管理情報を容易に読み取ることができる。
また、本実施の形態は適宜の柔軟性を有する合成樹脂板あるいは不織布の基板により形成されているので、装着による負担がなく、取付孔3,4および5に差し込まれた取付部71,72および73である動物7の両足および尻尾を極度に圧迫する心配もない。
また、本実施の形態において、識別タグ1を取り外すには前記装着の場合と逆の方向に引き抜くだけでよく、破損や汚染などにより交換が必要な場合にも簡単に対処することができる。
尚、本実施の形態では、標識部6について、印刷、熱転写、サーマル発色、レーザープリント等の各種のプリント方式で印字が可能であるが、標識部6はこれらに限るものでなく、例えば、RFIDタグのようなICタグを付設することもでき、これらの場合には、更に複雑で高度な情報管理をすることができる。
また、本実施の形態では、取付孔3,4および5の内周縁31(41および51)から外方に向けて形成されている複数の切り込み32(42および52)を直線状としたが、これに限らず、例えば波形など(図示せず)、他の線形状であってもよく、切り込み32(42および52)の開始端を面取りしておくことにより(図示せず)比較的硬質の素材を用いた場合にも動物7の損傷が防止できる。
図4および図5は、本発明における切り込み32(42および52)についての異なる実施の形態の一部を示すものであり、図4に示したものは、切り込み32(42および52)33を螺旋状とした点が、図5に示したものはカット部とタイ部とからなるミシン目により形成した点がそれぞれ異なる。
切り込み32(42および52)を螺旋状とした場合には、差し込まれる前記動物7の両足および尻尾である取付部71,72および73の太さに合わせて順次、切り込み33(42および52)が裂けるので常に安定した支持状態を保つことができ、ミシン目により形成した場合には、切り込み32(42および52)により必要な分だけ段階的に拡径するので、識別タグ1が常に安定した状態で足に保持されるという利点を有している。
図6は本発明の異なる実施の形態を示すものであり、帯状のタグ本体2に所定間隔を有する取付孔3,4および5がそれぞれ一列に連設されたものであり、図7に示すように、取付孔3,4および5を動物7の足、尻尾および足からなる取付部71,73および72にそれぞれ装着するものであり、タグ本体2の各取付孔3,4および5の間に標識部6が形成される。
前記図1に示した実施の形態では図3に示すように取付部71,72および73となる両足と尻尾との装着位置に高低差がある動物7の場合に適しており、本実施の形態では図7に示すように取付部71,73および72となる足と尻尾と足との装着位置に高低差がない動物7に適している。
更に、図8は本発明の更に異なる実施の形態を示すものであり、タグ本体2が逆Y字形を呈するものであり、例えば、尻尾である取付部が両足である取付部の装着位置よりも高い位置にある動物などに(図示せず)有効である。
尚、前記各実施の形態は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はこれらの実施例に限るものでなく、適宜の形状を有する平板状のタグ本体に取り付けられる動物の手、足、尻尾などの取付部が差し込まれる取付孔が形成されているとともに、前記取付孔には差し込まれた前記取付部によって孔径が拡径されてタグ本体が前記取付部を押圧して固定するための切込みが前記取付孔の内周縁から外方に向けて形成されていればよく、また、前記実施の形態のように、動物の足や尻尾など複数箇所に装着する取付孔を有する場合には、取付ける動物における複数の前記取付部の間隔に合わせて複数の取付孔が前記タグ本体に設けられている構成であればよく、装着する動物の手足や尻尾などの複数の装着箇所の選択に伴う取付孔の数、タグ本体の形状などは問わない。
更に、本実施の形態では主として実験動物に用いる識別タグについて説明したが、例えば豚や牛のような家畜など各種の用途に使用することができるものである。
1 識別タグ、2 タグ本体、3,4,5 取付孔、6 標識部、7 動物、31,41,51 内周縁、32,42,52 切り込み、71,72,73 取付部
Claims (6)
- 適宜の形状を有する平板状で適宜軟質のタグ本体に、被装着動物の手、足、尻尾などの取付部が差し込まれる取付孔が形成されているとともに、前記取付孔にその内周縁から外方に向けて切込みが形成されてることを特徴とする動物用の識別タグ。
- 前記被装着動物における複数の前記取付部の間隔に合わせて複数の取付孔が前記タグ本体に設けられている請求項1記載の動物用の識別タグ。
- 前記本体タグ本体が適宜軟質の合成樹脂シートあるいは不織布により形成されている請求項1又は2記載の動物用の識別タグ。
- 前記取付孔の内周縁から外方に向けて形成されている切込みが放射状である請求項1,2または3記載の動物用の識別タグ。
- 前記取付孔の内周縁から外方に向けて形成されている切込みが螺旋状である請求項1,2または3記載の動物用の識別タグ。
- 前記切込みがミシン目により形成されている請求項4または5記載の動物用の識別タグ。
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