JP2007251801A - 音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ビデオカメラの内蔵マイクロホンにおいて、容易に超指向性信号を得ることが可能な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理プログラムを得る。
【解決手段】複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力し、この複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段8で検出し、この検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を選択手段6により所定期間毎に選択しこの選択した信号を帯域制限手段7により帯域制限した信号を出力することで近接したマイクロホン群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域のみを強力に抽出可能な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理プログラムを提供する。
【選択図】図1
【解決手段】複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力し、この複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段8で検出し、この検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を選択手段6により所定期間毎に選択しこの選択した信号を帯域制限手段7により帯域制限した信号を出力することで近接したマイクロホン群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域のみを強力に抽出可能な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理プログラムを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに係わり、特にビデオカメラ等の小型電子機器に内蔵可能な超指向特性で風雑音の影響を受けにくいズームマイクロホン等の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに関する。
従来から、カメラなどの光学的なズームレンズや望遠レンズに相当する、音響的な集音装置としてはパラボラ集音器、音響位相管方式指向性マイクロホン、アレイマイクロホン等があげられるが、いずれも装置が大型化してしまい、家庭用ビデオカメラなどの小型電子機器に搭載するには不向きであった。又、単一指向性マイクロホン等の複数の低次指向性のマイクロホンから得られる音声信号にマトリクス処理を施し、更に複数の帯域分割後に最小レベルの信号を選択し、帯域再合成することにより、撮像面のセンター方向からの音声を強調するため複数のマイクロホンから抽出した音声信号の相関係数を算出し、その相関係数の大きさにより入力する音声信号を強調したマイクロホンが特許文献1に開示されている。
又、中央付近に定位する音響信号を抑圧或いは強調するためにステレオ信号のチャンネル間のレベル位相の類似度を判定するか、ステレオ信号のチャンネル間のレベル位相の差成分を判定するようにしたステレオ音響信号処理装置及びその方法が特許文献2に開示されている。
更に、超指向特性のマイクロホンを実現するために、音響位相管やマイクロホンアレイを用いる方法、低次音圧傾斜のマイクロホンから2次音圧傾斜(2次音圧傾度、2次指向性と同意)のマイクロホンを演算により生成する方法や例えば、チャンネル信号間の位相差から、相関信号抽出回路により所定角度範囲から入力する音響信号を抽出するマイクロホン装置及び集音方法が特許文献3に開示されている。
更に、又、適応フィルタにより後方からの音響信号、若しくはチャンネル間の差成分をキャンセルして前方に指向性を生成し、その特性を可変するズームマイクロホンが特許文献4に開示されている。
特開2001−8285号公報
特開2002−78100号公報
特開2004−72630号公報
特許第3277954号公報
特許文献1に記載のマイクロホンとしては、被撮像画面のセンター方向からの音声を強調するため複数のマイクロホンから抽出した音声信号の相関係数を算出し、その相関係数の大きさにより入力する音声信号を強調するために相関係数を使用しなければならない課題を有していたが、本発明は相関係数を使用せずに入力信号から抽出した目的信号を更に強調して高機能、高感度な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムが得られる。
特許文献2に記載のステレオ音響信号処理装置及びその処理方法では、音響信号を抑圧または強調するためにステレオ信号のチャンネル間のレベル位相の類似度を判定するか、ステレオ信号のチャンネル間のレベル位相の差成分を判定するようにしているためにチャンネル間のレベル位相の類似度やチャンネル間のレベル位相の差成分の判定を行わなくてはならない課題を有していたが、本発明は、この様な差成分や類似度を判定する必要なく、演算が容易な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムが得られる。
特許文献3やその他に文献に記載の超指向特性のマイクロホンでは、音響位相管や、マイクロホンアレイを用いる方法、低次音圧傾斜のマイクロホンから2次音圧傾斜のマイクロホンを演算により生成する方法、或いは、チャンネル信号間の位相差から、相関信号抽出回路により所定角度範囲から超指向特性のマイクロホンを得る方法が記載されているが、本発明では音響位相管や、マイクロホンアレイや、位相差を用いることなく2次音圧傾斜のマイクロホンより更に超指向特性の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムが得られる。
特許文献4に記載の音響信号処理装置の特性を可変可能なズームマイクロホンでは、適応フィルタにより後方からの音響信号、若しくはチャンネル間の差成分をキャンセルして前方に指向性を生成するために適応フィルタを必要とするが、本発明では適応フィルタを用いずに音響集音装置の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムが得られる。
上述した様にマイクロホン等の音響集音装置を超指向特性にすることも種々提案されているが、やはりアレイマイクロホンと同様に、指向性を上げるためにはマイクロホン数を増やす必要があり、少ないマイクロホンで鋭い指向特性を得ることは出来なかった。更に、一般的にマイクロホンは、指向特性が鋭くなるほど屋外等で発生する風雑音(風切音、風吹かれ音)の影響を受けやすくなり、目的とする音声等の音響信号を明瞭に集音できない不具合があった。従って、本発明の目的は、小型電子機器に内蔵可能な超指向特性のズームマイクロホンや望遠用マイクロホンを得ると共に風雑音の影響を受けにくい音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムを提案することにある。
本発明の音響信号処理装置は、複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、複数の音響信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択する選択手段と、選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段を有し、帯域制限手段の出力を出力信号とするようしたものである。
本発明の音響信号処理方法は、複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力し、入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出し、レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択し、選択手段からの信号を帯域制限手段により帯域制限を行なつた帯域制限出力を出力信号とするようしたものである。
本発明の音響信号処理用プログラムは、複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力するステップと、入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出するステップと、レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択するステップと、選択手段からの信号を帯域制限手段により帯域制限を行なうステップで得た帯域制限出力を出力信号とするようしたものである。
本発明によれば、特に近接したマイクロホン群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域(同位相、同レベル成分)のみを強力に抽出できるため、ビデオカメラの内蔵マイクロホンに於いて、容易に超指向性信号を得ることが可能な音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムを得ることができる。
以下、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムを図1乃至図7によって説明する。図1は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムを説明するための系統図、図2(a)乃至図2(e)は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに用いるマイクロホンユニットの各種指向特性を説明するための音響指向特性図、図3(a)乃至図3(c)は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに用いるマイクロホンユニットの指向方向に対する複数の主軸の角度を変化させた場合のアンド領域を説明するための音響指向特性図、図4は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに用いるマイクロホンユニットの単一指向特性と双指向特性の組み合わせを示す音響指向特性図、図5は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに用いるマイクロホンユニットの3つの単一指向特性の組み合わせた場合のアンド領域を示す音響指向特性図、図6は、本発明の1形態例の音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムに用いるマイクロホンユニットのアンド領域の抽出方法とその強調方法を説明するための音響指向特性図、図7は、図1の動作説明用の波形図である。
先ず、図1に示す本発明の1形態例の音響信号処理装置の系統図を説明する前にこの音響信号処理装置に接続される各種マイクロホンユニット(以下、マイクユニットと記す)について図2(a)乃至図2(e)により詳記する。図2(a)乃至図2(e)はマイクユニットの音響指向特性図(以下、ポーラパターンと記す)を示すものであり、このポーラパターンは、各マイクユニットの全周囲方向からの感度レベルを極座標表示したものである。図2(a)乃至図2(e)はビデオカメラに於ける撮影方向を0°とし、半径方向の感度レベルは相対値を示すものであり、中心は感度を零点としている。
図1(a)は無指向(全指向)性であり、全方向に同レベルの感度特性をもっている。図2(b)は1次(単一)指向性であり、或る1方向に指向性をもたせる場合に良く使用され、この場合には撮影方向3に指向性をもたせている。図2(c)は図1(b)に示す1次指向性に対して、さらに強い方向選択性を有する2次指向性である。図2(d)と図2(e)は双指向性と呼ばれ、或る方向と、その対極の方向に最大感度をもち、それと90°方向の感度を零としたものであり、図2(d)と図2(e)は互いに直交した特性をもっている。又、プラス(+)特性とマイナス(−)特性が対極し、図2(d)と図2(e)は互に位相が180°ずれている。そして。これらの指向特性は、マイクユニット単独若くは、少数のマイクユニットの組合せ演算により生成できる。
ここで、本発明に於いては、所定方向に選択性を強めた超指向特性のマイクユニットを小規模なシステムで実現し、更に、特性可変の自由度が大きい音響信号処理装置及び音響信号処理方法並びに音響信号処理用プログラムを提案することを目的とする。先ず、図3(a)乃至図3(c)に単一指向特性による本発明のマイクユニットの1形態例について説明する。図3(a)乃至図3(c)は図2(b)に示した単一指向性を異なる2方向に生成し、夫々の主軸1及び1の成す角度を可変しており、図3(a)、乃至図3(c)は主軸1及び1を夫々任意の角度としたものを示している。ここで本例では、2つのポーラパターンの主軸1及び1の成す角度により変化する重なり領域、つまりアンド領域(塗りつぶし部分)2を抽出し、このアンド領域2によって新たな指向性を持つポーラパターンを生成している。これにより指向特性を容易に可変することができると共に図3(c)のように撮影方向3に容易に任意の超指向性を生成することができる。
又、本発明では、指向特性が異なる2つのポーラパターンからアンド領域2を抽出することもできる。図4は図2(b)に示す単一指向性と図2(d)に示す双指向性によるポーラパターンを示す1形態例であり、これにより双指向性の(+)領域のみのアンド領域2を抽出することができる。更に、本発明では、3つ以上の指向特性からなるアンド領域2を抽出することもできる。図5は異なる3方向のセンターチャンネル4と左右チャンネル5L及び5Rに向けた図2(b)に示す単一指向性によるポーラパターンである。この様に、すべてのポーラパターンに重複するアンド領域2を簡単に抽出することができ、且つ、選択性を強めた超指向特性が実現できる。
上記した、超指向特性を有するマイクユニットを得るための音響信号処理装置の系統図を図1の1形態例(実施例1)について説明する。図1は本発明の最も基本的な構成を示す系統図で、図1は、2つの指向特性を持つ入力信号からアンド領域2を抽出するものである。図1に於いて、入力端子10には任意の指向特性のマイクユニットからAチャンネル(以下Achと記す)信号Saを入力し、入力端子11には任意の指向特性のマイクユニットからBチャンネル(以下Bchと記す)信号Sbを夫々入力する。入力したAch信号Sa及びBch信号Sbは切換スイッチ6の固定接点a、bと、レベル値検出/判定手段8に入力され、このレベル値検出/判定手段8にて夫々の信号の所定期間におけるレベル値を算出し、そのレベルの小さい側のチャンネル信号(ch信号と記す)を切換スイッチ6の可動接片cにて選択して、低域通過濾波器(以下、LPFと記す)7を介して出力端子12より出力信号を出力する構成と成されている。
上述の図1の音響信号処理装置の動作を図6(a)乃至図6(c)により説明する。図6(a)は図3(b)に示した異なる2つの主軸1及び1を持つ単一指向性信号からアンド領域2を抽出する場合であり、単一指向性の一方のAch信号Saを入力端子10に入力し、他方のBch信号Sbを入力端子11に入力し、或る瞬間に任意の所定レベルの音源からなる入力信号が方向Aから入射した場合に、レベル値検出/判定手段8にて×印で示す点1a側のレベルと○印で示す点1b側のレベルが検出され、更に、レベルの小さい1b側の入力信号を選択する様に、切換スイッチ6を選択する。同様に図6(a)の方向B、方向C、方向Dからの音源の入力信号に於いても、常にレベルの小さい○印側の信号1bを選択して出力することにより、アンド領域2が抽出される。
ここで、更に、図7(a)乃図7(d)に実際のAch信号Sa及びBch信号Sbの入力信号波形を入力した場合の音響信号処理方法を説明する。本例に於いては、ビデオカメラ等に搭載する小型のマイクロホンシステムを前提にしているために、音源までの距離に対して設置される複数のマイク間距離は十分に小さく、平面波として扱えるために、マイクロホンに入力される複数の入力信号は音源方向とマイクロホン間の距離に依存する位相差をもっている。1例を示す図7(a〕〜図7(d)に於いて、図7(a)に示すAch信号Saが、図7(b)に示すBch信号Sbよりも所定の位相遅れをもって入力した場合を示しており、更に、レベル値検出/判定手段8にて両者の所定期間における最小信号を選択し、判定出力信号Sdで切換スイッチ6を選択すると図7(c)に示す太線のように選択出力信号Ssが出力される。そして後段のLPF7にて低域成分を抽出すると図7(d)に示すLPF出力信号Sfが出力される。ここで、この出力信号Sfは、Ach信号SaとBch信号Sbの同相成分であり、前述したアンド領域2の成分となり得る。
又、本例における最小値(ミニマム)選択のサンプリング間隔と、その後のLPF7による帯域制限周波数について説明すると、前述の図7(c)の選択出力信号Ssでは、レベル比較して最小値を選択する時間単位を、デジタル信号の最小時間単位であるサンプリング間隔として説明したが、この時のLPF7における帯域制限のカットオフ周波数は、サンプリング周波数をFsとすれば、サンプリング定理によりFs/2以下に設定すれば良い。従って、使用する帯域が更に低域のみである場合には、逆に最小値選択のサンプリング間隔を更に長くすることもできる。
次に、図8により本発明の他の形態例(実施例2)を説明する。以下、本発明の説明に於いて、図1との対応部分には同一の符号を付して重複説明を省略する。図8は図1で抽出した図6(a)に示すアンド領域2の成分を入力信号に再び加算器15及び16で加算することにより抽出/強調する場合を示している。図8で、入力端子10及び11からのAch信号Sa及びBch信号Sbは切換スイッチ6の固定接点a、b及びレベル値検出/判定手段8並びに加算器15及び加算器16の1方の入力端子に夫々供給され、切換スイッチ6の可動接片cに接続されたLPF7のLPF出力信号Sfは加算器15及び加算器16の他方の入力端子に夫々供給されて、夫々の加算器15及び16は出力端子13及び14を介してAch信号Sa、及びBch信号Sbが出力される。
この様な加算器15及び加算器16を追加することで、例えば、Ach信号SaとBch信号Sbでステレオ2chを構成する場合に図3(a)に示す様に抽出されたアンド領域2は図6(b)に示す様な合成した指向特性をもち、ステレオ音場感(独立性)を維持しつつ撮影方向3の音響を強調したアンド領域2aを有するプレーンパターン(ポーラパターン)を得ることができる。
図9は本発明の更に他の形態例(実施例3)の音響信号処理装置を示すものである。図9に於いて、入力端子10及び11からの入力されるAch信号Sa及びBch信号Sbを夫々に高域通過濾波器(以下、HPFと記す)22、LPF23と、HPF25、LPF24で高域成分と低域成分に帯域分割して、低域成分は、レベル値検出/判定手段8により領域抽出処理を施して、再び加算器15及び16で帯域合成を行い出力するものであるが、ここで、アンド領域2の抽出処理は前述した図1及び図8で説明したと同様に行っても良いが、本例では、更に、低域成分を加算器26で加算した(A+B)ch信号Sa、bも選択可能にする。上記したように、本発明の小型マイクロホンシステムでは、各マイクロホンから得られる複数の信号のレベル及び位相の相関性は高いが、ビデオカメラのように屋外での使用頻度が多い場合には、風吹かれによるマイクロホン近傍に発生する渦状の気流が原因で風吹かれノイズ信号を発生する。この風吹かれノイズ信号は、音声信号と比較して相関性が無いランダム信号に近似する特徴があり、発生する周波数帯域も1kHz以下の低域に存在する。
そこで、図9に於いては、入力端子10、11に供給される夫々のAch信号Sa及びBch信号Sbは夫々HPF22、HPF25及びLPF23、LPF24に供給し、HPF22及びHPF25の出力は加算器15及び加算器16の1方の端子に供給する。又、LPF23及びLPF24の出力は夫々加算器26、レベル値検出/判定手段8、切換スイッチ6の固定接点a、cに供給する。加算器26で加算されたAch信号Sa及びBch信号Sbの(A+B)ch信号Sa、bは1/2アッテネータ27を介して、半分に減衰され、切換スイッチ6の固定接点bに供給する。切換スイッチ6の可動接片dはLPF7を介して、加算器15及び加算器16の他の入力端子に供給され、加算器15及び加算器16の出力端子13及び14からAch及びBch信号が出力される。
上記した様な、Ach信号Sa及びBch信号Sbが、図10(a)(b)に示す様に非相関性成分を含む2つの信号の場合にはLPF23及び24からの出力は、加算器26にて両者が加算され、1/2アッテネータ27を介した加算平均信号は図10(c)に示す(A+B)/2信号Sa、bとなされ、Ach信号Sa及びBch信号Sbがレベル値検出/判定手段8と切換スイッチ6の固定接点a、cに入力される。そして所定期間内に於いて、最もレベルの小さい信号を常に出力するように切換スィツチ6を切換えれば、図10(d)の実線のように選択出力信号Ss1が出力され、更に、LPF7にて低域成分を抽出すると図10(f)の様にLPF出力信号Sf1が出力される。更に、同様の信号が図1及び図8のようにAch信号SaとBch信号Sbのみで処理されたとすれば、図10(d)の破線のように選択出力信号Ss2が出力され、更に、LPF7にて低域成分を抽出すると図10(e)のように信号Sf2が出力される。ここで図10(e)と図10(f)の信号波形を比較すれば、非相関性成分を含む入力信号では、図10(f)の方が非相関成分による影響が少なく、同相成分のみ抽出していることが解る。
図9に示す音響信号処理装置の応用例として、LPF23及び24の通過帯域を風吹かれノイズの発生帯域に設定することにより、ノイズの影響を受けずにアンド領域2を抽出できる効果がある。
ここで、図9に示すレベル値検出/判定手段8を図11により説明する。図1及び図8のレベル値検出/判定手段8は選択するch数が2つであるのに対し、図11の構成では、ch数が3つとなされた点が図1及び図8との差であるので、図11を代表して図9のレベル値検出/判定手段8を説明する。図11に於いて、入力端子10、17、11からのAch信号Sa、(A+B)ch信号Sab、Bch信号Sbが夫々に入力され、絶対値処理手段26、27、28に供給されて正値に絶対値化される。更に、レベル検出部29、30、31で夫々のレベルが検出される。このレベル検出部29、30、31の出力はレベル値判定手段32に供給されて夫々のレベル比較が行われて、その判定結果が端子18から判定出力Sdとして出力される。
更に、上述の図11で説明した、レベル値判定手段32の動作を図12のフローチャート図で説明する。先ず、第IステップST1でAch信号SaのAchレベル値を入力し、第2ステップST2でBch信号SbのBchレベル値を入力し、第3ステップで(A+B)ch信号Sabのレベル値を入力し、第4ステップST4では(A+B)ch≦Bchが判断されて、「YES」であれば、第5ステップST5に進み(A+B)ch≦Achが判断されて、「YES」であれば第6ステップST6に進み(A+B)chを判定出力に設定する。又、第4ステップST4が「NO」であれば、第7ステップST7に進みAch≦Bchが判断されて、「YES」であれば第8ステップST8に進みAchを判定出力Sdに設定し、第7ステップST7で「NO」であれば第9ステップST9にてBchを判定出力Sdに設定し、第10ステップST10により出力端子18に夫々の設定された判定出力Sd出力する。従って、判定出力Sdには、常にレベルの最も小さい信号が選択される様になされている。
図13は、本発明の更に他の形態例(実施例4)を示す音響信号処理装置の系統図を示すもので、図13の音響信号処理装置は、図1で示す実施例1、図8で示す実施例2、図9で示す実施例3よりも更にマイクユニットを超指向特性に生成することを目的としている。図13に於いて、入力端子10から入力されるAch信号Saと、入力端子11から入力されるBch信号Sbは夫々レベル可変手段34及び35と、レベル値検出/判定手段8、切換スイッチ6の固定接点A、bに入力され、更に、切換スイッチ6とLPF7を介して制御係数生成手段33に供給されて、その信号レベルに応じたレベル制御係数Scfを生成してレベル可変手段34及び35のレベルを制御し、出力端子13及び14よりAch信号Sa及びBch信号Sbを出力する。
例えば、上述の構成で、LPF7からの信号レベルが大きいほどレベル可変手段34及び35からの出力レベルが大きくなるようにレベル制御係数Scfを生成すると、抽出されたアンド領域2の信号レベルが大きい方向で、更に出力レベルを大きくするように帰還ループがかかるため、例えば図6(a)の場合には図6(c)のように強調されて、図6(a)と図6(c)が合成された指向特性が生成される。
図14は本発明の更に、他の形態例(実施例5)を示す音響信号処理装置の系統図を示すものである。図14は、図13の実施例4に対して、所定帯域のみアンド領域2を抽出/強調する様にしたものである。図14に於いて、入力端子10から入力するAch信号Saと入力端子11から入力するBch信号Sbは、夫々が所定の帯域通過濾波器(以下、BPFと記す)37、38と、この帯域のみを阻止する帯域阻止濾波器(以下、BEFと記す)36、39にて帯域分割し、所定帯域をレベル値検出/判定手段8、切換スイッチ6の固定接点a、b、LPF7、制御係数生成手段33、レベル可変手段34及び35でアンド領域2を強調し、更に、加算器15及び16で再び帯域合成し、出力端子13及び14からAch信号及びBch信号を出力することで、例えば、ビデオカメラに於いて、所定帯域が音声帯域ならば、撮影方向3の人物が音声を発している時のみ、レベル制御係数Scfにより超指向性にして、撮影対象の音声を明瞭に集音することができる効果がある。尚、図13、図14においては、LPF7は必ずしも必要ではなく、後段の制御係数生成手段33に含まれる場合が多い。
ここで、本発明におけるマイクロホンの配置例を図15(a)乃至図15(c)で説明する。本発明では複数の指向特性からアンド領域2を抽出できるためにマイクロホンの指向特性やマイクロホンの配置は限定されないが、図15(a)乃至図15(c)では、小型のマイクロホンシステムで指向特性を図3(a)〜図3(c)に示したように連続可変できる形態例であり、これによりズーム型のマイクロホンを容易に構成できる。図15(a)は無指向性マイクロホMIC1と2つの双指向性マイクロホンMIC2及びMIC3で構成されている。これら複数のマイクロホンMIC1、MIC2,MIC3による指向性可変手段を以下、図16(a)乃至図16(c)並びに図17(a)乃至図17(c)により詳記する。
図16(a)に於いて、入力端子60から無指向性マイクロホンMIC1により図2(a)に示すと同様の無指向性信号60aが入力され、入力端子61から第1の双指向性マイクロホンMIC2により図2(d)に示すと同様の第1の双指向性信号61aが入力され、入力端子62から第2の双指向性マイクロホンMIC3により図2(e)に示すと同様の第2の双指向性信号62aが入力される。そして第1の双指向性信号61aと第2の双指向性信号62aが第1のレベル可変型加算/減算合成手段40により、両者を同レベルで加算平均処理すると図16(b)の双指向性パターンBに示す様にベクトル合成される。
更に、この合成信号と無指向性信号60aを第2のレベル可変型加算/減算合成手段41で加算平均処理すると逆相側がキャンセルされて図16(c)の実線に示した単一指向性パターンが生成されて出力端子41aから出力される。同様に第1のレベル可変型加算/減算合成手段40で、第1の双指向性信号61aと第2の双指向性信号42aを同レベルで減算平均処理すると破線で示す図16(b)の双指向性パターンAの様にベクトル合成される。更に、この合成信号と無指向性信号60aを第2レベルの可変型加算/減算合成手段41で加算平均処理すると逆相側がキャンセルされて図16(c)の破線に示した単一指向性パターンが生成される。そしてレ第1のレベル可変型加算/減算合成手段40での両者の合成比を変えることにより、すべての方向に双指向性パターンA及びBをベクトル合成することができるため、図3(a)乃至図3(c)のよ様に指向性を連続的に可変することができる。
又、図15(b)のように無指向性マイクロホンMIC4〜MIC7を使用しても、同様に指向性可変が可能である。つまり、無指向性マイクロホンMIC7から無指向性マイクロホンMIC5を減算して周波数特性を整えると第1の双指向性信号61aが生成され、無指向性マイクロホンMIC6から無指向性マイクロホンMIC4を減算して周波数特性を整えると第2の双指向性信号62aが生成される。更に、無指向性マイクロホンMIC4〜MIC7の出力をすべて加算することで無指向性信号60aが生成されるために、図16(a)と同様に図3(a)乃至図3(c)のように指向性を連続的に可変することができる。
更に、図15(c)の様に単一指向性マイクロホンMIC8と双指向性マイクロホンMIC9を使用して、図17(b)のように1次指向性パターンと双指向性パターンCを生成することができる。即ち、図17(a)に於いて、入力端子61から単一指向性マイクロホンMIC8により図2(b)に示す1次指向性信号61bを入力し、入力端子62から双指向性マイクロホンMIC9により図2(e)に示す双指向性信号62aを入力する。そして1次指向性信号61bと双指向性信号62aをレベル可変型加算/減算合成手段40により同レベルで加算平均処理すると、逆相側がキャンセルされて図17(c)の実線に示した単一指向性パターンが生成される。同様にレベル可変型加算/減算合成手段40で、両者を同レベルで減算平均処理すると図17(c)の破線に示した単一指向性パターンが生成される。そして、レベル可変型加算/減算合成手段40での両者の合成比を変えることにより、すべての方向に双指向性パターンA及びBをベクトル合成することができるため、図3(a)〜図3(c)の様に指向性を連続的に可変することができる。
尚、図15(a)〜図15(c)に示した各種のマイクロホンの配置例は一例であり、本発明の目的の範囲内で変更可能である。ビデオカメラに於いては、光学レンズなどによるズーム動作に合わせて図3(a)〜図3(c)の様に連続的に指向性の可変を行うことにより、より撮影画像に適した音響集音が可能になる。図示は省略するが、例えば、ズームが広角(ワイド)側に於いては図3(a)に示すアンド領域2を出力し、ズームが望遠側に於いては図3(c)に示すアンド領域2を出力すると、画角に合わせた指向性信号が出力できることになる。
更に、図18により、本発明の更に他の形態例(実施例6)を詳記する。図18に示すように、入力端子10及び11からのAch信号SaとBch信号Sbは、夫々レベル値検出/判定手段8、切換スイッチ6の固定接点a、b、LPF7を介して図1と同様にアンド領域2が抽出され、レベル可変手段34にてアンド領域2を強調し、更に、加算器15及び16で再び、Ach信号SaとBch信Sbを加算し、出力端子13、14から出力する。ここでレベル可変手段34の可変レベルをズーム操作に基づき入力端子19へ入力されるズーム位置情報Szにより、例えば、ズームが広角(ワイド)側に於いて小さくして、強調しないようにし、逆にズームが望遠(テレスコープ)側においては大きくして、より強調する様にすれば、ズーム位置に合わせて指向性を可変でき、撮像画面に合した音響ズームが実現できる。
尚、図18に於いては、レベル可変手段34のレベル可変情報としてズーム位置情報をSz利用したが、本発明はこれに限定されず、入力する音響信号に関連した画像情報に基づく特徴パラメータを利用することができる。前述のズーム位置情報は撮影された画像の画角を示す特徴パラメータであるが、1例として、ビデオカメラでは、レンズフォーカス情報から、被写体までの距離情報が得られるために距離に応じたレベル可変が可能になる。又、画像に含まれるメタデータや、画像認識情報から、特定画像が得られた時にレベル可変を行うようにすることもできる。
次に、図19で本発明の更に他の形態例(実施例7)として、3チャンネル(3ch)入力処理と、3バンドの帯域分割処理を行った場合の音響信号処理装置を詳記する。3ch入力処理と、3バンドの帯域分割処理は各々独立事象であり、個別に実施しても良いし、又、更に多くのチャンネル入力及びバンド分割を行って処理しても良い。図19は、例えば、図5に示し左右チャンネルLch5L及びRch5R、センターチャンネルCch4の3チャンネル入力を想定した場合であり、夫々の入力信号に対してアンド領域2の抽出帯域をバンド1とバンド2に帯域分割して、それ以外の帯域をバンド3とした場合の実施例であり、その帯域分割例を示す周波数特性曲線を図20に示す。
図19に於いて、入力端子10、21、11から入力するAch信号Sa、Cch信号Sc、Bch信号Sbは、夫々に第I群乃至第3群のBPF1乃至BPF3(42〜49)により帯域分割される。アンド領域2の抽出帯域は第I群のBPF1(43〜45)と第2群のBPF2(46〜48)による図20に示すバンド1とトバンド2の2分割帯域毎に抽出処理される。先ず、夫々の第I群のBPF1(43〜45)からのAch信号Sa、Cch信号Sc、Bch信号Sbは、レベル値検出/判定手段8a及び、切換スイッチ6aの固定接点a、b、cに供給されて、図8と同様に最小値選択されて、LPF7aを介して加算器50に入力される。同様に、夫々の第2群のBPF2(46〜48)からのAch信号Sa、Cch信号Sc、Bch信号Sbは、レベル値検出/判定手段8b及び、切換スイッチ6bの固定接点a、b、cに供給されて、最小値選択されて、LPF7bを介して加算器50に入力される。そして加算器50の出力は第3群のBPF3の出力が1方の入力端子に接続した加算器13、14の他方の端子に供給され、図20に示すバンド1とバンド2が帯域合成され、更に、夫々のバンド3からのAch信号Sa、Cch信号Sc、Bch信号Sbと帯域合成されて出力端子13からAch信号が、出力端子14からBch信号が出力される。このように帯域分割を行ってから、帯域毎に最小値選択処理することで、同レベル、同位相成分であるアンド領域2の信号の抽出性能を上げることができる。
更に、図21で本発明の更に他の形態例(実施例8)を説明する。図21は高速フーリエ変換(FFT)を行うことで図19よりもアンド領域2の信号の抽出性能を上げている。ここでは、入力端子10、11から入力するAch信号Sa、Bch信号Sbは、夫々FFT手段51、52で、入力する時間軸信号を周波数f1〜fmのm個の周波数軸信号に変換する。ここで各FFT手段51、52では周波数f1〜fmの周波数軸信号をアンド領域2の抽出帯域の周波数f1〜fnと、それ以外の帯域の周波数f(n+1)〜fmに分割して、周波数f1〜fnのAch信号Sa及びBch信号Sbをレベル比較/選択手段53に入力し、周波数f1〜fnの周波数毎にレベル比較を行い、最もレベルの小さいch信号を選択する動作を、すべての周波数f1〜fnについて実施する。
そして、選択された周波数f1〜fnの信号を帯域合成手段54、55に入力し、再び周波数f(n+1)〜fmの信号と帯域合成し、周波数f1〜fmの信号として、逆高速フーリエ変換(IFFT)手段56、57に送り、周波数軸信号を時間軸信号に変換して出力端子13、14からAch信号Sa、Bch信号Sbとして出力する。又、上述した図14の実施例5においても、図19及び図21の実施例7、8のように分割帯域を増やして、分割帯域毎にレベル可変処理を行うようにしても良い。
以上の本発明のすべての実施例に於ける、一連のアンド領域2の抽出処理は、マイクロホンからの入力信号に適用し、収音システムもしくは記録システムとして構成しても良いが、本発明はこれに限定されず、再生システムに実施しても良い。またコンピュータ内のアプリケーションソフトウェアのプログラムとして実施し、ビデオ/オーディオファイルの編集時や、ファイル変換時、さらにDVDディスク書き込み時に非リアルタイム処理として実施しても良いことは明らかである。
上記した本発明は図1に示す様に複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、複数の音響信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、このレベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択する選択手段と、この選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段を有し、この帯域制限手段の出力を出力信号とすることを特徴とする音響信号処理装置としたので、特に近接したマイク群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域(同位相、同レベル成分)のみを強力に抽出できるため、ビデオカメラの内蔵マイクにおいて、容易に超指向性信号を得ることができる。
本発明の図8の構成によれば、図1に示す構成に於いて、帯域制限手段からの信号と複数の音響信号とを夫々の音響チャンネル毎に合成する合成手段を有し、この各合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とする音響信号処理装置としたので、アンド領域の抽出時はモノラル信号となるが、抽出した信号を入力音響信号と合成することにより、各音響チャンネルの音場感(独立性)を保ちながら超指向性信号を得ることができる。
本発明の図9の構成によれば、複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、複数の音響信号から所定帯域を抽出する複数の帯域抽出手段と、これら複数の帯域抽出手段からの信号の加算平均を演算する演算手段と、複数の帯域抽出手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する複数の第1のレベル検出手段と、演算手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する第2のレベル検出手段と、複数の第1のレベル検出手段からのレベル値及び第2のレベル検出手段からのレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択する選択手段と、この選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、この帯域制限手段からの信号と複数の帯域抽出手段における抽出帯域以外の帯域信号とを夫々の音響チャンネル毎に帯域合成する帯域合成手段を有し、各帯域合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とすることを特徴とする音響信号処理装置としたので、指向性パターンにアンド領域が少ない入力信号の場合、例えば、風切り音などが多く含まれる周波数帯域では、入力音響信号に加えて、その加算平均化した信号に対して、最小値選択処理を実施することにより、風切り音を低減しつつ、各音声チャンネルの音場感(独立性)を保つことができる。
図9における帯域抽出手段は、複数のフィルタ手段もしくはFFT手段で構成させた音響信号処理装置としたのでアンド領域を抽出する場合に、音響チャンネル毎にBPFやFFT手段を利用して、さらに複数の帯域に分割して夫々に帯域毎に、最小値選択処理を実施し、その後に帯域再合成することにより、各音響チャンネルの信号の再現性を更に良好にすることができる。
図1、図8、図9の音響信号処理装置の所定期間を構成する最小単位はサンプリング期間としたもので、 最小値選択処理を行う最小時間単位は、デジタル信号であればオーディオサンプリング時間であり、この場合の抽出可能帯域はサンプリング定理(ナイキスト定理)によりサンプリング周波数をFsとすれば、Fs/2まで可能となる。更に図13、図14のように後段で制御係数生成を行う場合には、抽出帯域を低くできるために抽出帯域周波数をFxとすれば、最小値選択処理を行う時間長としては、1/Fs〜1/Fxとなる。
本発明の図13の構成によれば、図1の選択手段からの信号レベルに応じた制御係数を生成する制御係数生成手段と、この制御係数生成手段からの制御係数により複数の音響信号のレベル可変を行う複数のレベル可変手段を有し、この各レベル可変手段の出力を各音響チャンネル出力信号とする音響信号処理装置となし、図14の構成では、複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、この複数の音響信号から所定帯域を抽出する複数の帯域抽出手段と、この複数の帯域抽出手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、この複数のレベル検出手段からのレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択する選択手段と、この選択手段からの信号の信号レベルに応じた制御係数を生成する制御係数生成手段と、この制御係数生成手段からの制御係数により複数の帯域制限手段からの信号のレベル可変を行う複数のレベル可変手段を有し、このレベル可変手段からの信号と複数の帯域抽出手段における抽出帯域以外の帯域信号とを夫々の音響チャンネル毎に帯域合成する帯域合成手段を有し、各帯域合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とする音響信号処理装置としたので、最小値選択処理により抽出したアンド領域信号のレベルに応じて制御係数を生成し、その係数で帰還して抽出したアンド領域信号もしくは音響出力信号のレベルを変調すれば、アンド領域信号をさらに強調もしくは減衰することができ、超指向性パターンなどの新たな指向性パターンが生成できる。
本発明の図18に示す構成によれば、複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、複数の音響信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、このレベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択する選択手段と、この選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、この帯域制限手段からの信号のレベル可変を行うレベル可変手段を有し、このレベル可変手段は別途設定される制御係数に応じてレベル可変する音響信号処理装置としたので、最小値選択処理により抽出したアンド領域信号を、別途生成する制御係数により、抽出したアンド領域信号若しくは音響出力信号のレベルを変調すれば、音響ズームなどの音響効果を造りだす事ができる。
本発明の図13及び図14の制御係数生成手段は選択手段からの信号レベルが大きいときに、レベル可変手段における可変レベルを大きくするように制御係数を生成したので、目的とする超指向性パターンを容易に生成することができる。
本発明の図18の別途設定される制御係数は、入力する音響信号に関連する画像における特徴パラメータに応じて生成する様にしたので、例えば、ユーザが直接に制御できるユーザインターフェースとして生成しても良く、又、画像ズーム、フォーカス情報などのシステム内の情報から生成しても良く、更に、撮影された時などに画像データと同時に付属する様なメタデータ(ある人物や物を特定する情報)から生成しても良い。更に、又、画像認識や音声認識などから得られる或る人物や物を特定するような特徴パラメータを使用したので画像と音響を関連付けるアプリケーションが構成可能になる効果を有する。
本発明は図1に示す様に複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力し、入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出し、このレベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択し、この選択手段からの信号を帯域制限手段により帯域制限を行なつた帯域制限出力を出力信号とすることを特徴とする音響信号処理方法としたので、特に近接したマイク群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域(同位相、同レベル成分)のみを強力に抽出できるため、ビデオカメラの内蔵マイクに於いて、容易に超指向性信号が抽出可能な音響信号処理方法を得ることができる。
本発明は図1に示す様に複数の複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力するステップと、入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出スするレベル検出ステップと、このレベル検出ステップから検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択する選択ステップと、この選択ステップからの信号を帯域制限手段により帯域制限を行う帯域制限ステップで得た帯域制限出力を出力信号とするようしたことを特徴とする音響信号処理用プログラムとしたので、特に近接したマイク群から得られる、異なった指向性パターンをもつ複数の音響信号から最小値選択処理によりアンド領域(同位相、同レベル成分)のみを強力に抽出できるため、ビデオカメラの内蔵マイクにおいて、容易に超指向性信号が抽出可能な音響信号処理用プログラムを得ることができる。
1・・・主軸、2、2a・・・アンド領域、3・・・撮影方向、4・・・センターチャンネル、5L、5R・・・左右チャンネル、6・・・切換スイッチ、7・・・LPF、8レベル値検出/判定手段、10、11、17、19、21、60、61,62・・・入力端子、12、13、14・・・出力端子、15、16、26、50・・・加算器、18・・・端子、22、35・・・HPF、23、24・・・LPF、27・・・アッテネータ、26、27、28・・・絶対値処理手段、29、30、31・・・レベル検出手段、32・・・レベル値判定手段、33・・・制御係数生成手段、34、35・・・レベル可変手段、36、39、・・・BEF、37、38・・・BPF、42、49・・・BPF3、43、44、45・・・BPF1、46,47,48・・・BPF2、51、52・・・FFT手段、53・・・帯域合成手段、56、57・・・IFFT手段
Claims (12)
- 複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、
前記複数の音響信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、
前記レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を前記所定期間毎に選択する選択手段と、
前記選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段を有し、
前記帯域制限手段の出力を出力信号とすることを特徴とする音響信号処理装置。 - 前記帯域制限手段からの信号と前記複数の音響信号とを夫々の音響チャンネル毎に合成する合成手段を有し、
前記各合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とすることを特徴とする請求項1記載の音響信号処理装置。 - 複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、
前記複数の音響信号から所定帯域を抽出する複数の帯域抽出手段と、
前記複数の帯域抽出手段からの信号の加算平均を演算する演算手段と、
前記複数の帯域抽出手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する複数の第1のレベル検出手段と、
前記演算手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する第2のレベル検出手段と、
前記複数の第1のレベル検出手段からのレベル値及び前記第2のレベル検出手段からのレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を前記所定期間毎に選択する選択手段と、
前記選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、
前記帯域制限手段からの信号と前記複数の帯域抽出手段における抽出帯域以外の帯域信号とを夫々の音響チャンネル毎に帯域合成する帯域合成手段を有し、
前記各帯域合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とすることを特徴とする音響信号処理装置。 - 前記帯域抽出手段は、複数のフィルタ手段もしくはFFT手段で構成されることを特徴とする請求項3に記載の音響信号処理装置。
- 前記所定期間を構成する最小単位はサンプリング期間であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の音響信号処理装置。
- 前記選択手段からの信号レベルに応じた制御係数を生成する制御係数生成手段と、
前記制御係数生成手段からの制御係数により前記複数の音響信号のレベル可変を行う複数のレベル可変手段を有し、
前記各レベル可変手段の出力を各音響チャンネル出力信号とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音響信号処理装置。 - 複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、
前記複数の音響信号から所定帯域を抽出する複数の帯域抽出手段と、
前記複数の帯域抽出手段からの信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、前記複数のレベル検出手段からのレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を前記所定期間毎に選択する選択手段と、
前記選択手段からの信号の信号レベルに応じた制御係数を生成する制御係数生成手段と、
前記制御係数生成手段からの制御係数により前記複数の帯域制限手段からの信号のレベル可変を行う複数のレベル可変手段を有し、
前記レベル可変手段からの信号と前記複数の帯域抽出手段における抽出帯域以外の帯域信号とを夫々の音響チャンネル毎に帯域合成する帯域合成手段を有し、
前記各帯域合成手段の出力を各音響チャンネル出力信号とすることを特徴とする音響信号処理装置。 - 複数の音響チャンネルから複数の音響信号を入力する入力手段と、
前記複数の音響信号の所定期間における信号レベルを検出する複数のレベル検出手段と、
前記レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を前記所定期間毎に選択する選択手段と、
前記選択手段からの信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、
前記帯域制限手段からの信号のレベル可変を行うレベル可変手段を有し、
前記レベル可変手段は別途設定される制御係数に応じてレベル可変されることを特徴とする音響信号処理装置。 - 前記制御係数生成手段は前記選択手段からの信号レベルが大きいときに、前記レベル可変手段における可変レベルを大きくするように制御係数を生成することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の、音響信号処理装置。
- 前記別途設定される制御係数は、前記入力する音響信号に関連する画像における特徴パラメータに応じて生成されることを特徴とする請求項8に記載の音響信号処理装置。
- 複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力し、
前記入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出し、
前記レベル検出手段から検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択し、
前記選択手段からの信号を帯域制限手段により帯域制限を行なつた帯域制限出力を出力信号とすることを徴とする音響信号処理方法。 - 複数の複数の音響チャンネルからなる入力手段より複数の音響信号を入力するステップと、
入力した複数の音響信号の所定期間における信号レベルを複数のレベル検出手段により検出スするレベル検出ステップと、
前記レベル検出ステップから検出されるレベル値で最もレベルの小さいレベル値を有する信号を所定期間毎に選択手段で選択する選択ステップと、
前記選択ステップからの信号を帯域制限手段により帯域制限を行う帯域制限ステップで得た帯域制限出力を出力信号とするようしたことを特徴とする音響信号処理用プログラム。
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