JPH10327494A - マイクロホン装置 - Google Patents

マイクロホン装置

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JPH10327494A
JPH10327494A JP9131983A JP13198397A JPH10327494A JP H10327494 A JPH10327494 A JP H10327494A JP 9131983 A JP9131983 A JP 9131983A JP 13198397 A JP13198397 A JP 13198397A JP H10327494 A JPH10327494 A JP H10327494A
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JP
Japan
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signal
microphone
unit
output
wind noise
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Application number
JP9131983A
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English (en)
Inventor
Takeo Kanamori
丈郎 金森
Shunsuke Tanaka
俊介 田中
Satoru Ibaraki
悟 茨木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロホン装置において、音圧周波数特性
を変化させることなく風雑音を抑圧すること。 【解決手段】 マイクロホンユニット1、2の出力信号
x1,x2を信号選択手段120に入力する。第1及び
第2の信号減算手段122、123は、現在の入力信号
xから信号遅延手段121から出力された一定時間前の
出力信号yを減算する。第1及び第2の絶対値算出手段
124、125は減算値を絶対値に変換し、信号比較手
段126に与える。信号切換手段127は信号比較手段
126の比較結果に基づき、振幅値が一定時間前の出力
信号yと近い方の入力信号xを選択し出力する。こうす
ると相関性が無い風雑音成分を抑圧できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオムービーや
携帯電話などの屋外で使用される機器に設けられたマイ
クロホン部分に関するもので、特に複数のマイクロホン
ユニットとその後段の信号処理によって、風雑音を低減
するマイクロホン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の風雑音抑圧効果を持たせたマイク
ロホン装置について図6を用いて説明する。本図に示す
ように従来例のマイクロホン装置は、1つのマイクロホ
ンユニット1と、マイクロホンユニット1の出力信号の
うち、規定周波数以上の成分を通過させるハイパスフィ
ルタ(HPF)400と、マイクロホンユニット1の出
力信号から風雑音を検出する風雑音検出手段300とで
構成される。そして、HPF400の周波数特性を風雑
音検出手段300の出力信号で制御するようになってい
る。
【0003】このような構成のマイクロホン装置の動作
について説明する。まずマイクロホンユニット1に到来
した音波は電気信号に変換され、HPF400を通して
出力される。ここで風雑音とは、強風がマイクロホンユ
ニット1に当たることによって雑音が発生するものであ
るが、その周波数成分は約1KHz 以下の低周波数の領域
に多い。
【0004】図7は風雑音の周波数スペクトルの一例を
示したものである。このような風雑音の周波数スペクト
ルの特徴から、風雑音の検出レベルに応じてHPF40
0で低音域を減衰させることにより、風雑音を抑圧する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、風の到来時には音声信号に対してもH
PF400が作用するため、風雑音が抑圧される一方、
必要な音声信号の低音域成分も同時に減衰してしまう。
このため、音色が大きく変化するなどの音質面で問題が
ある。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、風雑音の抑圧方法として、収
音したい音声信号の音質を損なうことなく、風雑音のみ
を抑圧することのできるマイクロホン装置を実現するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本願の請求項1記載の発明は、同一音響空間に設けら
れた第1、第2・・・第nのマイクロホンユニットと、
前記第1〜第nのマイクロホンユニットで得られた第1
〜第nの音響信号を夫々入力し、前記第1〜第nの音響
信号から特定の一つの音響信号を選択して出力する信号
選択手段と、を具備するマイクロホン装置であって、前
記信号選択手段は、前記第1〜第nの音響信号を選択す
る条件として、前記信号選択手段から一定時間前に出力
された音響信号に振幅値が最も近い音響信号を選択して
出力することを特徴とするものである。
【0008】また、本願の請求項2記載の発明は、同一
音響空間に設けられた第1及び第2のマイクロホンユニ
ットと、前記第1のマイクロホンユニットの出力する第
1の音響信号を、低域側と高域側に帯域分割する第1の
帯域分割手段と、前記第2のマイクロホンユニットの出
力する第2の音響信号を、低域側と高域側に帯域分割す
る第2の帯域分割手段と、前記第1及び第2の帯域分割
手段の低域側の音響信号を入力し、いずれか一方の音響
信号を選択して出力する信号選択手段と、前記信号選択
手段からの音響信号と前記第1の帯域分割手段の高域側
の音響信号とを加算する第1の信号加算手段と、前記信
号選択手段からの音響信号と前記第2の帯域分割手段の
高域側の音響信号とを加算する第2の信号加算手段と、
を具備し、前記信号選択手段は、前記第1及び第2の帯
域分割手段の低域側信号を選択する条件として、前記信
号選択手段から一定時間前に出力された音響信号に振幅
値が近い方を選択して出力することを特徴とするもので
ある。
【0009】また、本願の請求項3記載の発明は、前記
信号選択手段の後段に、前記信号選択手段の切換雑音を
抑止する第1のローパスフィルタを設けたことを特徴と
するものである。
【0010】また、本願の請求項4記載の発明は、前記
第1及び第2の帯域分割手段の高域側伝達特性をHh
(ω) とし、低域側伝達特性をHl2(ω) とし、前記第
1のローパスフィルタの伝達特性がHl1(ω) とすると
き、Hh(ω) +Hl1(ω) ・Hl2(ω) =1を満たすこ
とを特徴とするものである。
【0011】また、本願の請求項5記載の発明では、前
記第1、第2のマイクロホンユニットは、有指向性であ
り、夫々のマイクロホンユニットの指向軸方向が角度を
持つように配置されたことを特徴とするものである。
【0012】また、本願の請求項6記載の発明は、前記
第1及び第2のマイクロホンユニットは、正面方向に対
して直角方向に配列されたものであり、前記第1及び第
2のマイクロホンユニットの音響信号を入力し、右及び
左チャンネルのステレオ指向性を有する音響信号を生成
する指向性合成手段と、前記第1及び第2のマイクロホ
ンユニットの音響出力から風雑音のレベルを検出する風
雑音検出手段と、前記指向性合成手段で生成された右チ
ャンネル信号と前記第1の信号加算手段の信号とを入力
して、信号のミキシングを行う第1の信号ミキシング手
段と、前記指向性合成手段で生成された左チャンネル信
号と前記第2の信号加算手段の信号を入力して、信号の
ミキシングを行う第2の信号ミキシング手段と、を更に
具備し、前記第1及び第2の信号ミキシング手段は、前
記風雑音検出手段で検出された風雑音の発生レベルに応
じて信号のミキシング比を制御することを特徴とするも
のである。
【0013】また、本願の請求項7記載の発明は、前記
第1及び第2のマイクロホンユニットは、マイクロホン
ユニットが装着される筐体において、前記筺体の相異な
る面上に配置されていることを特徴とするものである。
【0014】風がマイクロホンユニットに当たって発生
する風雑音の特徴として、マイクロホンユニットが複数
の場合は、夫々のマイクロホンユニットから発生する風
雑音は、相関性が少なく、独立に発生していると見るこ
とができる。一方、音声信号や一般の環境音のような音
波は、マイクロホンユニット間の距離分の音波の到達時
間差や音源からの距離による音圧レベル差はあるが、夫
々のマイクロホンユニット間の信号の相関は高いという
特徴がある。また、風雑音は通常の環境音や音声に比較
して突発的に発生するという特徴がある。
【0015】以上のような構成によれば、少なくとも2
個のマイクロホンユニットと、その後段に設けられた信
号選択手段によって、複数のマイクロホンユニットから
の出力信号の振幅変化量の小さい方を常に選択すること
で、音響信号の音色などの変化を与えずに風雑音のみを
抑圧することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】 (実施の形態1)本発明の実施の形態1におけるマイク
ロホン装置について図1を用いて説明する。本実施の形
態のマイクロホン装置は、マイクロホン装置で収音した
音波はそのまま出力して、強風による風雑音を除去する
ことを目的とするものである。図1は本実施の形態のマ
イクロホン装置の基本構成を示すブロック図である。こ
のマイクロホン装置では、第1のマイクロホンユニット
1と第2のマイクロホンユニット2とが距離dを隔てて
配置されている。第1のマイクロホンユニット1の出力
信号(音響信号)をx1とし、第2のマイクロホンユニ
ット2の出力信号をx2とすると、出力信号x1及びx
2は共に信号選択手段120に入力され、いずれか一方
の信号xが選択されてマイクロホン装置の出力信号yと
なる。
【0017】信号選択手段120は、2つの入力信号x
のうち、一定時間前に出力した信号yに振幅値が最も近
い信号xを選択して出力するものである。図1の一点鎖
線内に、入力信号xの数を2チャンネルとした信号選択
手段120の構成例を示す。第1の信号遅延手段121
は、信号選択手段120の出力信号yを入力して時間τ
だけ遅延させるものである。入力信号x1は第1の信号
減算手段122にも入力され、第1の信号遅延手段12
1の出力信号との減算が行われる。また入力信号x2は
第2の信号減算手段123にも入力され、第1の信号遅
延手段121の出力信号との減算が行われる。
【0018】第1の信号減算手段122の出力信号は第
1の絶対値演算手段124に入力されて絶対値に変換さ
れる。同様に第2の信号減算手段123の出力信号は第
2の絶対値演算手段125に入力されて絶対値に変換さ
れる。第1及び第2の絶対値演算手段124、125の
出力信号は信号比較手段126に入力される。信号比較
手段126は絶対値演算手段124及び125の絶対値
を比較し、比較結果として絶対値の小なるチャンネル番
号を出力する回路である。信号切換手段127は、信号
比較手段126の比較結果に従って入力信号x1又はx
2を選択して出力信号yを出力する回路である。
【0019】このように構成されたマイクロホン装置の
動作原理について説明する。第1と第2のマイクロホン
ユニット1、2で収音された音波は電気信号に変換さ
れ、夫々入力信号x1、x2として信号選択手段120
に入力される。信号選択手段120は、一定時間前に出
力された信号yに振幅値が近い入力信号xを選択して出
力する。
【0020】先ず動作原理の説明のため、ここで音波と
風雑音の特徴について述べておく。風雑音の場合、2個
のマイクロホンユニットの出力信号は相関が小さく、互
いに独立な信号と考えることができる。また、時間的に
詳細に見た場合、個々のマイクロホンユニットにおける
雑音の発生時刻もまちまちであり、雑音が両方のマイク
ロホンユニットから発生している場合や、片方のマイク
ロホンユニットからのみ発生している場合などがある。
【0021】これに対して音波の場合は、2個のマイク
ロホンユニット間の信号の相関は高く、音波の波長に対
してマイクロホンユニットの間隔dが十分小さければ、
音波の到来方向による信号x1、x2の位相差も無視で
きるほど小さくなるため、信号x1とx2はほぼ等しく
なる。ただし、ここではマイクロホンユニット間の距離
dは、音波の波長λの10分の1から100分の1以下
と考える。
【0022】次に上記の特徴を持つ風雑音及び音波が信
号選択手段120で処理された場合の入出力応答につい
て説明する。まず、入力が音波のみの場合、入力信号x
1とx2はほぼ等しいため、信号選択手段120は入力
信号x1又はx2と等しい出力信号yが得られることと
なる。入力に風雑音が加わった場合、数ミリ秒という時
間で見ると、風雑音はどちらか一方で強く発生している
ことが多く、風雑音が発生している側の信号は、本来の
音波に加えて雑音が付加されるため、振幅変化が大きく
なる。
【0023】信号選択手段120では、出力信号yに対
して振幅値の変化量の少ない方の入力信号x1又はx2
が逐次選択されることから、風雑音によって振幅変化が
大きくなっている信号は選択されにくくなる。このため
風雑音の抑圧が行われることとなる。図2(a)は入力
信号x1、x2の波形図1の一例を示したもので、図中
のx1は風雑音の発生していない正弦波、x2はx1同
様の正弦波に雑音が付加されたものを示している。
【0024】図2(b)は信号選択手段120の出力信
号yの波形図であり、雑音の混入していないx1が自動
的に選択出力されていることが分かる。実際には、入力
x1とx2に雑音が同時に発生することも十分考えられ
るが、雑音が互いに独立な信号であることから、信号選
択手段120の処理によって少なくとも雑音を常に減少
させることが可能となる。
【0025】次にこの信号選択手段120の部分の動作
を説明する。第1及び第2の信号減算手段122、12
3は、時間τ前の出力信号yから夫々の入力信号x1、
x2を減算する。次に第1及び第2の絶対値演算手段1
24、125は、第1及び第2の信号減算手段122、
123の出力信号の絶対値を夫々計算する。信号比較手
段126は第1及び第2の絶対値演算手段124、12
5の出力信号の大小を比較し、絶対値の小さくなる方の
入力信号x1又はx2を出力するように選択信号を信号
切換手段127に与える。信号切換手段127は風雑音
の影響の少ない入力信号xを選択する。
【0026】なお、上記の実施の形態では、2個のマイ
クロホンユニットを設けたものとして説明したが、同一
音響空間に第1、第2・・・第nのマイクロホンユニッ
トを設け、第1〜第nのマイクロホンユニットで得られ
た第1〜第nの音響信号を夫々入力し、信号選択手段に
より第1〜第nの音響信号から特定の一つの音響信号を
選択して出力するようにしてもよい。
【0027】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2におけるマイクロホン装置について図3を用いて説明
する。図3は本実施の形態のマイクロホン装置の基本構
成を示すブロック図である。このマイクロホン装置は、
第1及び第2のマイクロホンユニット1、2の出力信号
を夫々入力する第1及び第2の帯域分割手段100、1
10と、第1及び第2の帯域分割手段100、110の
低域側の出力信号を入力する信号選択手段120と、信
号選択手段120の出力信号yを入力する第1のローパ
スフィルタ(LPF)130と、第1及び第2の帯域分
割手段100、110の高域側出力信号と第1のローパ
スフィルタ130の出力信号をそれぞれ加算する第1及
び第2の信号加算手段140、150とから構成されて
いる。そして、マイクロホン装置の出力信号は第1の信
号加算手段140及び第2の信号加算手段150から得
られる。
【0028】第1の帯域分割手段100は第1のハイパ
スフィルタ(HPF)101と第2のローパスフィルタ
(LPF)102の並列接続体で構成され、HPF10
1の出力が第1の加算手段140に与えられ、LPF1
02の出力が信号選択手段120に与えられる。同様
に、第2の帯域分割手段110は第2のハイパスフィル
タ(HPF)111と第3のローパスフィルタ(LP
F)112の並列接続体で構成され、HPF111の出
力が第2の加算手段150に与えられ、LPF112の
出力が信号選択手段120に与えられる。
【0029】また第1及び第2のマイクロホンユニット
1,2は無指向性又は有指向性であり、有指向性の場合
は夫々のマイクロホンユニットの指向軸方向が特定の角
度を持つように配置されている。
【0030】このように構成されたマイクロホンの動作
原理について説明する。信号選択手段120は実施の形
態1の動作と同様の働きをする。即ち信号選択手段12
0は入力信号x1とx2を時間的に細かく切り替えて出
力する。この場合、第1と第2のマイクロホンユニット
1、2への到達時間差が無視できなくなるような波長の
短い高い周波数の音波では、信号間の位相差が大きくな
り、切換によって発生する新たな歪み成分が問題となっ
てくる。このため、実施の形態1のマイクロホン装置で
は、適用できる音波の帯域に制限を受けることになる。
【0031】一方、抑圧すべき風雑音は低周波数帯に主
な成分を持つということからも考えて、20Hz〜20KH
z までのオーディオ帯域を扱う場合には、信号選択手段
120による風雑音抑圧処理は低音域のみに適用するこ
とが望ましい。このような理由から、第1及び第2のマ
イクロホンユニット1、2の出力部に、第1及び第2の
帯域分割手段100、110を夫々設け、低音域のみを
信号選択手段120に入力するようにした。そして、第
1及び第2の信号加算手段140、150で、処理され
た低音域と、HPFからの高音域とを合成して出力する
ことで、より広帯域の信号への適用を可能とした。
【0032】次に、第1のローパスフィルタ130が信
号選択手段120の後段に設けられている理由について
述べる。信号選択手段120への入力信号x1、x2が
低域成分のみに帯域制限されていても、音波の到来方向
によっては信号間の位相差は若干存在する。特に第1及
び第2のマイクロホンユニット1、2を結ぶ方向から音
波が到来したとき、両信号の位相差が最大となる。この
ため、信号選択手段120による処理において、切り換
えによる高調波歪みが僅かに発生する。この高調波歪み
の成分を除去するために第1のローパスフィルタ130
を設け、高音質化を補償する。
【0033】ここで、第1及び第2のハイパスフィルタ
101、111の伝達特性をHh(ω)とし、第2及び第
3のローパスフィルタ102、112の伝達特性をHl2
(ω)とし、第1のローパスフィルタ130の伝達特性
をHl1(ω)とする。このとき Hh(ω)+Hl1(ω)・Hl2(ω)=1 を満足するようにすれば、総合伝達特性は平坦な音圧周
波数特性を有するようになる。
【0034】さらに、マイクロホン装置の出力がモノラ
ルでよい場合には、第1又は第2の信号加算手段14
0、150のいずれかの出力を用いればよい。またマイ
クロホン装置の出力をステレオ化する場合には、第1及
び第2の信号加算手段140、150の両方の出力を用
いればよい。さらに、第1及び第2のマイクロホンユニ
ット1、2を有指向性としてもよい。
【0035】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3におけるマイクロホン装置について図4を用いて説明
する。図4は本実施の形態のマイクロホン装置の基本構
成を示すブロック図であり、実施の形態2のものと同一
部分は同一の符号をつけてそれらの説明は省略する。こ
のマイクロホン装置には、第1及び第2のマイクロホン
ユニット1、2の出力信号xを入力して、右チャンネル
及び左チャンネルのステレオ信号を出力する指向性合成
手段200が新たに設けられている。
【0036】さらに本実施の形態のマイクロホン装置に
は、第1及び第2のマイクロホンユニット1、2の出力
信号xを入力して風雑音を検出する風雑音検出手段30
0と、指向性合成手段200の右チャンネル信号と第1
の信号加算手段140の出力信号とを入力する第1の信
号ミキシング手段400と、指向性合成手段200の左
チャンネル信号と第2の信号加算手段150の出力信号
とを入力する第2の信号ミキシング手段410とが設け
られている。そして風雑音検出手段300で検出された
風雑音の発生レベルに応じて、第1及び第2の信号ミキ
シング手段の信号ミキシング比を制御することを特徴と
する。
【0037】このように構成されたマイクロホン装置の
動作原理について説明する。実施の形態2のマイクロホ
ン装置より更に高音質化をはかるために、風雑音が発生
していない通常時には、第1及び第2のマイクロホンユ
ニット1、2の出力信号xに対して指向性合成手段20
0によって指向性合成処理を行う。第1及び第2の信号
ミキシング手段400、410では、指向性合成手段2
00から出力された左、右チャンネル信号を夫々通過さ
せるようにする。
【0038】風雑音発生時には、風雑音検出手段300
はその発生レベルを推定し、推定結果を第1及び第2の
信号ミキシング手段400、410に与える。一方、風
雑音が大きくなるにつれて、第1又は第2の信号加算手
段140、150から風雑音が抑圧された信号が出力さ
れる。そして第1又は第2の信号ミキシング手段40
0、410は、第1又は第2の信号加算手段140、1
50から出力信号の割合を高めていく。このような制御
を行うと、通常のステレオ収音のための指向性や、強風
時の風雑音抑圧性能を、音質と両立させることができ
る。
【0039】ここで、指向性合成手段200の構成例を
図4の一点鎖線内に示す。この指向性合成手段200
は、第1及び第2のマイクロホンユニット1、2の出力
信号を遅延する第2及び第3の信号遅延手段201、2
02と、第1のマイクロホンユニット1の出力信号から
第3の信号遅延手段202の出力信号を減算する第3の
信号減算手段203と、第2のマイクロホンユニット2
の出力信号から第2の信号遅延手段201の出力信号を
減算をする第4の信号減算手段204とを有している。
さらに指向性合成手段200は、第3及び第4の信号減
算手段203、204の出力信号を夫々入力して周波数
特性の補正をする第1及び第2の周波数特性補正手段2
05、206から構成される。
【0040】このような構成は、2個のマイクロホンユ
ニットを用いた第1次音圧傾度型指向特性を有し、ステ
レオ収音に有効である。ここで合成された指向特性の方
向は、左右の90°の範囲を有する。
【0041】風雑音検出手段300は、第1及び第2の
マイクロホンユニット1、2からの信号を入力して風雑
音を検出するものであるが、風雑音の検出方法は各種あ
る。例えば図7のような風雑音の周波数スペクトルの特
徴を利用すべく、低域と高域の成分を比較するものがあ
る。また2つのマイクロホンユニット1、2の出力信号
の相互相関を演算し、音声信号に比べて風雑音は信号の
相関値が低いことを利用するものなどがある。
【0042】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4におけるマイクロホン装置について図5を用いて説明
する。図5は本実施の形態のマイクロホン装置におい
て、第1及び第2のマイクロホンユニット1、2の筐体
への配置方法を示す斜視図である。本実施の形態におい
て、第1及び第2のマイクロホンユニット1、2より後
段の信号処理部については、実施の形態1〜3のものと
同一とし、ここではそれらの説明は省略する。このマイ
クロホン装置は、第1及び第2のマイクロホンユニット
1、2が筐体5の相異なる面上に配置したことを特徴と
するものである。ここでは図5に示すように筐体5の左
右側面に第1及び第2のマイクロホンユニット1、2を
夫々配置している。
【0043】このように構成されたマイクロホン装置の
動作原理について説明する。このマイクロホン装置で
は、信号選択手段120によって風雑音の発生していな
い波形部分を選択しながら繋ぎ合成する。風雑音の抑圧
を図るためには、個々のマイクロホンユニットで同時に
風雑音が発生しない方が望ましい。図5のようなマイク
ロホンユニットの配置によって、少なくとも右又は左か
らの風の場合、風と逆側のマイクロホンユニットから発
生する風雑音レベルが低くなる。このため信号処理によ
る風雑音抑圧の効果が向上することとなる。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のマイクロホ
ン装置によれば、モノラルのマイクロホン装置として動
作させたとき、風雑音を低減することが可能となる。
【0045】又請求項2〜5記載のマイクロホン装置に
よれば、ステレオのマイクロホン装置として動作させる
ことができる。風雑音の発生時には、入力音響の低域成
分が特に悪影響を受けることになるが、収音したい音源
の低域成分を信号選択手段から得ることができるので、
収音したい音響の音質を補償することができる。
【0046】また請求項3記載のマイクロホン装置によ
れば、請求項2記載のマイクロホン装置の効果に加え
て、信号選択手段での切換えによる高調波歪みを防止す
ることができる。
【0047】また請求項4記載のマイクロホン装置によ
れば、請求項2記載のマイクロホン装置の効果に加え
て、入力音響の周波数特性を全可聴域に渡って平坦にす
ることができる。
【0048】また請求項6記載のマイクロホン装置によ
れば、指向性又はステレオのマイクロホン装置として動
作させることができる。強風による風雑音発生時には、
風の強度に応じて入力音響の低域成分が補償された音響
信号が得られる。そして通常のステレオ収音のための指
向性や、強風時の風雑音の抑圧特性を音質と両立させる
ことができる。
【0049】又請求項7記載のマイクロホン装置によれ
ば、2つのマイクロホンユニットに入る風雑音のレベル
を異ならせることができ、風雑音抑圧の効果を更に向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるマイクロホン装
置の構成図である。
【図2】(a)は信号選択手段への入力信号の波形図で
ある。(b)は信号選択手段からの出力信号の波形図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態2におけるマイクロホン装
置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態3におけるマイクロホン装
置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態4のマイクロホン装置にお
いて、マイクロホンユニットの筐体への装着位置を示す
斜視図である。
【図6】従来例のマイクロホン装置の構成図である。
【図7】風雑音の周波数スペクトル図である。
【符号の説明】
1 第1のマイクロホンユニット 2 第2のマイクロホンユニット 5 筺体 100 第1の帯域分割手段 101 第1のハイパスフィルタ 102 第2のローパスフィルタ 110 第2の帯域分割手段 111 第2のハイパスフィルタ 112 第3のローパスフィルタ 120 信号選択手段 121 第1の信号遅延手段 122 第1の信号減算手段 123 第2の信号減算手段 124 第1の絶対値演算手段 125 第2の絶対値演算手段 126 信号比較手段 127 信号切換手段 130 第1のローパスフィルタ 140 第1の信号加算手段 150 第2の信号加算手段 200 指向性合成手段 201 第2の信号遅延手段 202 第3の信号遅延手段 203 第3の信号減算手段 204 第4の信号減算手段 205 第1の周波数特性補正手段 206 第2の周波数特性補正手段 300 風雑音検出手段 400 第1の信号ミキシング手段 410 第2の信号ミキシング手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一音響空間に設けられた第1、第2・
    ・・第nのマイクロホンユニットと、 前記第1〜第nのマイクロホンユニットで得られた第1
    〜第nの音響信号を夫々入力し、前記第1〜第nの音響
    信号から特定の一つの音響信号を選択して出力する信号
    選択手段と、を具備するマイクロホン装置であって、 前記信号選択手段は、 前記第1〜第nの音響信号を選択する条件として、前記
    信号選択手段から一定時間前に出力された音響信号に振
    幅値が最も近い音響信号を選択して出力することを特徴
    とするマイクロホン装置。
  2. 【請求項2】 同一音響空間に設けられた第1及び第2
    のマイクロホンユニットと、 前記第1のマイクロホンユニットの出力する第1の音響
    信号を、低域側と高域側に帯域分割する第1の帯域分割
    手段と、 前記第2のマイクロホンユニットの出力する第2の音響
    信号を、低域側と高域側に帯域分割する第2の帯域分割
    手段と、 前記第1及び第2の帯域分割手段の低域側の音響信号を
    入力し、いずれか一方の音響信号を選択して出力する信
    号選択手段と、 前記信号選択手段からの音響信号と前記第1の帯域分割
    手段の高域側の音響信号とを加算する第1の信号加算手
    段と、 前記信号選択手段からの音響信号と前記第2の帯域分割
    手段の高域側の音響信号とを加算する第2の信号加算手
    段と、を具備し、 前記信号選択手段は、 前記第1及び第2の帯域分割手段の低域側信号を選択す
    る条件として、前記信号選択手段から一定時間前に出力
    された音響信号に振幅値が近い方を選択して出力するこ
    とを特徴とするマイクロホン装置。
  3. 【請求項3】 前記信号選択手段の後段に、前記信号選
    択手段の切換雑音を抑止する第1のローパスフィルタを
    設けたことを特徴とする請求項2記載のマイクロホン装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の帯域分割手段の高域
    側伝達特性をHh(ω) とし、低域側伝達特性をHl2
    (ω) とし、前記第1のローパスフィルタの伝達特性が
    Hl1(ω) とするとき、Hh(ω) +Hl1(ω) ・Hl2
    (ω) =1を満たすことを特徴とする請求項3記載のマ
    イクロホン装置。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2のマイクロホンユニット
    は、 有指向性であり、夫々のマイクロホンユニットの指向軸
    方向が角度を持つように配置されたものであることを特
    徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のマイクロホ
    ン装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のマイクロホンユニッ
    トは、正面方向に対して直角方向に配列されたものであ
    り、 前記第1及び第2のマイクロホンユニットの音響信号を
    入力し、右及び左チャンネルのステレオ指向性を有する
    音響信号を生成する指向性合成手段と、 前記第1及び第2のマイクロホンユニットの音響出力か
    ら風雑音のレベルを検出する風雑音検出手段と、 前記指向性合成手段で生成された右チャンネル信号と前
    記第1の信号加算手段の信号とを入力して、信号のミキ
    シングを行う第1の信号ミキシング手段と、 前記指向性合成手段で生成された左チャンネル信号と前
    記第2の信号加算手段の信号を入力して、信号のミキシ
    ングを行う第2の信号ミキシング手段と、を更に具備
    し、 前記第1及び第2の信号ミキシング手段は、前記風雑音
    検出手段で検出された風雑音の発生レベルに応じて信号
    のミキシング比を制御することを特徴とする請求項2〜
    4記載のいずれか1項記載のマイクロホン装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2のマイクロホンユニッ
    トは、 マイクロホンユニットが装着される筐体において、前記
    筺体の相異なる面上に配置されていることを特徴とする
    請求項1〜6記載のいずれか1項記載のマイクロホン装
    置。
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