JP2007250814A - 配線構造とその製造方法 - Google Patents

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康朗 山根
Suehiro Sugitani
末広 杉谷
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Abstract

【課題】層配線の剥がれを起こさない配線構造とその製造方法を提供すること。
【解決手段】InPやGaAsなどを材料とする半絶縁性半導体基板11上に、半導体を保護するための二酸化珪素などの絶縁膜12が形成され、その上に層間膜14が形成され、ビアホール15の壁を含めて、層間膜14の表面に、中心導体17を有する第二層の配線が形成され、該第二層の配線が、絶縁膜である層間膜14または耐湿性保護膜18と接するすべての部分において、二層配線の中心導体17とは異なる導電材料からなる被覆膜である密着性向上膜16、20または21を有することを特徴とする配線構造を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は配線構造とその製造方法に関し、特に、化合物半導体基板上に構成された半導体集積回路中の配線構造とその製造方法に関する。
半導体集積回路は、バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどの能動素子に加えて、容量部品や抵抗部品、インダクタ部品などを低抵抗配線により結線して集積化してなる。
半導体集積回路の最上層の配線上には、通常、腐食防止のため、水分を通過させない保護絶縁膜を形成し、その膜を耐湿性保護膜と呼ぶ。従来の半導体集積回路における耐湿性保護膜形成状況を、化合物半導体基板上に構成された化合物半導体集積回路における状況を実例として、図7と図8に示す。
図7と図8において、InPやGaAsなどを材料とする半絶縁性半導体基板11上に、半導体を保護するための二酸化珪素などの絶縁膜12が形成され、その上に、第一層の配線である一層配線13が設けられている。一層配線13と、第二層の配線である二層配線の中心導体17との間には層間膜14が設けられている。なお、上記「二層配線」は「第二の層状の配線」を意味し、「二層構造の配線」を意味するものではない。層間膜14は、その材質が二酸化珪素や窒化珪素の場合はプラズマCVD法やスパッタ法により形成され、その材質がベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)、ポリイミド(Polyimide:PI)などの有機材料の場合は塗布により形成される。
層間膜14上にフォトレジストを塗布、露光・現像を行い、更に、RIEなどの手法により膜の一部を除去し、図7、8に示すような、絶縁膜の無い領域すなわちスルーホールまたはビアホール15を形成する。
層間膜14とビアホール15上に、密着性向上のため、被覆導電材料をまず形成し、その後、該被覆導電材料の上に、二層配線の中心導体17となる低抵抗金属材料を形成し、被覆導電材料からなる密着性向上膜16を有する二層配線を完成させる。二層配線の中心導体17となる低抵抗金属材料として、化合物半導体集積回路においては、金が広く用いられる。密着性向上膜16を構成する被覆導電材料としては、中心導体が金である場合は、チタン、またはチタン・白金の二層金属やタングステンシリサイドを含んだ薄膜、窒化タングステン、タングステンなどが、従来、用いられてきた。
二層配線の中心導体17と層間膜14との上に、水分や塵埃などが通過し配線材料を腐食させないため、耐湿性保護膜18を形成する。耐湿性保護膜18としては、シリコンと窒素とを含む絶縁膜である窒化珪素膜などが広く使われている。耐湿性保護膜18は、図7、8では一層構造のものとしてが描かれているが、ある程度膜厚が必要であるため、その必要性に応じて、二層構造、三層構造のものであっても、以下の議論は同様である。
このようにして、最終的な断面構造としては図7、8に示す構造となっており、密着性向上のための、被覆導電材料からなる密着性向上膜16は、図7においては、二層配線の中心導体17と層間膜14および一層配線13との接触部分においてのみ形成されていた(例えば、上記特許文献1の第3図参照)。
さらに、図8に示すように、二層配線の中心導体17の上面にも、被覆導電材料からなる密着性向上膜20を形成した例もある(例えば、上記特許文献1の第2図参照)。
特許第2558932号公報
しかしながら、密着性向上膜16が、二層配線の中心導体17である低抵抗金属材料と耐湿性保護膜18との間に無い部分、すなわち、図7における二層配線の中心導体17の上面と側面、および、図8における二層配線の中心導体17の側面においては、中心導体17と耐湿性保護膜18とが直接接している。中心導体17と耐湿性保護膜18との間の密着性は低いので、図7と図8に示したように、中心導体17と耐湿性保護膜18とが直接接している部分において、二層配線と耐湿性保護膜との間の剥がれ19が発生する。このような層配線の浮きや剥がれが発生すると、保護膜は耐湿性を失い、大気中に存在する水分が配線材料まで侵入し、長期には配線材料と水分が反応し、層配線を腐食させてしまう。この結果、層配線は断線や剥がれ、変形を被り、半導体集積回路としての機能が失われるという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、層配線の剥がれを起こさない配線構造とその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明においては、請求項1に記載のように、
化合物半導体基板上に構成された半導体集積回路中の少なくとも1層の配線構造において、該配線構造が、絶縁膜と接するすべての部分において、該配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる被覆膜を有することを特徴とする配線構造を構成する。
また、本発明においては、請求項2に記載のように、
請求項1に記載の配線構造において、前記中心導体が金であるか、または、金を主成分とする金属材料であることを特徴とする配線構造を構成する。
また、本発明においては、請求項3に記載のように、
請求項1に記載の配線構造において、前記中心導体とは異なる導電材料がタングステンであるか、または、タングステンを主成分とする導電材料であることを特徴とする配線構造を構成する。
また、本発明においては、請求項4に記載のように、
請求項1に記載の配線構造において、該配線構造が、シリコンと窒素とを含む絶縁膜と接していることを特徴とする配線構造を構成する。
また、本発明においては、請求項5に記載のように、
請求項1ないし4のいずれかに記載の配線構造を製造する配線構造の製造方法において、第一の絶縁膜の表面に配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜を形成する工程と、前記第一の被覆膜の表面に前記中心導体からなる1層の配線を形成する工程と、前記配線の上面と両側面に前記中心導体とは異なる導電材料からなる第二の被覆膜を形成する工程と、前記第二の被覆膜の表面に第二の絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴とする配線構造の製造方法を構成する。
また、本発明においては、請求項6に記載のように、
請求項1ないし4のいずれかに記載の配線構造を製造する配線構造の製造方法において、第一の絶縁膜の表面に第一の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜を形成する工程と、前記第一の被覆膜の表面に前記第一の配線構造の中心導体からなる1層の第一の配線を形成する工程と、前記第一の配線の上面と両側面に前記第一の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第二の被覆膜を形成する工程と、前記第二の被覆膜の表面に第二の絶縁膜を形成する工程と、前記第二の絶縁膜の表面に第二の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第三の被覆膜を形成する工程と、前記第三の被覆膜の表面に前記第二の配線構造の中心導体からなる1層の第二の配線を形成する工程と、前記第二の配線の上面と両側面に前記第二の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第四の被覆膜を形成する工程と、前記第四の被覆膜の表面に第三の絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴とする配線構造の製造方法を構成する。
半導体集積回路中の少なくとも1層の配線構造において、該配線構造が絶縁膜と接するすべての部分に、密着性に優れた導電材料からなる密着性向上膜を設けることによって、層配線の剥がれを起こさない配線構造とその製造方法を提供することが可能となる。
金などの、化合物半導体集積回路の配線の中心導体として広く用いられる低抵抗金属材料は反応性が低いため、耐湿性保護膜を一例とする絶縁膜として用いられている二酸化珪素、窒化珪素などの絶縁膜、BCB、ポリイミドなどの有機薄膜との密着性がきわめて低い。
このため、本発明では、半導体集積回路中の少なくとも1層の配線構造において、中心導体と耐湿性保護膜を一例とする絶縁膜との直接接触が生じることを防ぐため、該配線構造が、絶縁膜と接するすべての部分において、該配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる被覆膜を有するようにする。すなわち、例えば、中心導体の上面、下面のみでなく、側面にも配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる被覆膜を設ける。
前記中心導体としては、金、または、金を主成分とする金属材料、すなわち金の含有量が50重量%以上である金属材料が使用でき、前記中心導体とは異なる導電材料としては、タングステン、または、タングステンを主成分とする導電材料、すなわちタングステンの含有量が50重量%以上である導電材料が使用でき、前記絶縁膜としては、シリコンと窒素とを含む絶縁膜が使用できる。
被覆膜を構成する導電材料として、タングステンなどの反応性のある材料を選ぶことにより、導電材料は耐湿性保護膜や層間膜との間に微小厚さの反応層を形成し、相互に侵食しあい、互いに食い込みあって一体化し、密着性を増す。さらに、中心導体となる金属と、被覆導電材料は相互に拡散しあい、交じり合い、これも密着性が増す。すなわち、このような被覆膜は、密着性向上膜でもある。以下、「被覆膜」と「密着性向上膜」とを同意語として用いる。
中心導体と絶縁膜との間に、このような密着性向上膜を設けることにより、耐湿性保護膜や層間膜と中心導体との密着性が増大する。密着性が増すことにより、水分の浸入を防ぐことが可能となり、耐湿性が増す。これに加えて、薄い絶縁膜が下地と密着性が低い状態であると、機械的強度が低いので、割れ、ひびの発生頻度が高くなり、これも水分の浸入を招くので、絶縁膜と配線構造との間の密着性を増すことは、膜の機械的強度を向上させるという効果からも、耐湿性向上の効果をもたらす。
以下に、実施の形態例によって、本発明を詳細に説明する。
(実施の形態例1)
本発明に係る配線構造の形態例を図1に示す。図において、InPやGaAsなどを材料とする半絶縁性半導体基板11上に、半導体を保護するための二酸化珪素などの絶縁膜12が形成され、その上に、第一層の配線である一層配線13が設けられている。
一層配線13と、第二層の配線である二層配線の中心導体17との間には層間膜14が設けられている。なお、上記「二層配線」は「第二の層状の配線」を意味し、「二層構造の配線」を意味するものではない。上記二層配線が本発明に係る配線構造に該当する。層間膜14は、その材質が二酸化珪素や窒化珪素の場合はプラズマCVD法やスパッタ法により形成され、その材質がベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)、ポリイミド(Polyimide:PI)などの有機材料の場合は塗布により形成される。
層間膜14上に、フォトレジストをマスクとしたRIEなどの手法により、絶縁膜の無い領域すなわちスルーホールまたはビアホール15が形成され、一層配線13と二層配線の中心導体17とは、ビアホール15中の金属材料によって電気的に接続されている。ビアホールが形成されていない位置の層間膜14の上面は平坦であり、その上に上記二層配線が形成されている。
層間膜14と二層配線の中心導体17との上には、水分や塵埃などが通過し配線材料を腐食させないための耐湿性保護膜18が形成されている。耐湿性保護膜18としては、シリコンと窒素とを含む絶縁膜、例えば窒化珪素などが広く使われている。
図1に示した本発明に係る配線構造が従来例と異なる点は、化合物半導体基板上に構成された半導体集積回路中の1層の配線構造である二層配線(中心導体17を有する)において、該配線構造が、絶縁膜である層間膜14または耐湿性保護膜18と接するすべての部分において、該配線構造の中心導体である中心導体17とは異なる導電材料からなる被覆膜である密着性向上膜16、20または21を有すること、すなわち、二層配線の中心導体17が、密着性向上膜16を介して層間膜14と接し、密着性向上膜20または21を介して耐湿性保護膜18と接していることにある。
二層配線の中心導体17となる低抵抗金属材料として、化合物半導体集積回路においては、金が広く用いられる。なお、金に代えて、金を主成分とする金属材料、すなわち金の含有量が50重量%以上である金属材料を使用してもよい。
密着性向上膜16、20、21を構成する導電材料としては、中心導体17が金である場合は、チタン、またはチタン・白金の二層金属やタングステンシリサイドを含んだ薄膜、窒化タングステン、タングステンなどが用いられる。なお、タングステンに代えて、タングステンを主成分とする導電材料、すなわちタングステンの含有量が50重量%以上である導電材料を使用してもよい。
図1においては、最上層の層配線である二層配線の中心導体17が密着性向上膜16、20、21で覆われている構造となっている。さらに、最上層の層配線だけでなく、他の層配線が、絶縁膜と接するすべての部分において、密着性向上膜を有している構造も、本発明は含んでいる。そのような構造を図2に例示する。図2においては、二層配線の中心導体17だけではなく、一層配線13も、配線全面に形成された密着性向上膜22により覆われている。この場合に、「配線全面」は、配線が絶縁膜と接するすべての面を含むものとする。また、二層配線構造の場合だけではなく、三層以上の多層配線構造を有する化合物半導体集積回路において、任意の層の配線が密着性向上膜により被覆されている場合も本発明は含んでいる。
また、密着性向上膜を構成する導電材料は必ずしも一種類とは限らない。すなわち、密着性向上膜16を構成する導電材料は窒化タングステンであり、密着性向上膜20、21を構成する導電材料ははタングステンである場合も本発明の範囲内であり、被覆導電材料がすべての密着性向上膜で同一種類のものである場合も含んでいる。さらに、密着性向上膜が多層膜である場合も含んでいる。
最上層の配線は、通常、電源ラインや接地に用いられ、集積回路のすべての電流は最終的にはすべて最上層から流れ込み、流れ出て行くので、集積回路の機能や出力が増えるにつれて、最上層の配線は、より多くの電流を流す必要があるので、配線層の厚さを増す必要がある。厚いものでは、最上層の金属層厚さは5μmを超えることもあるので、配線側面において配線金属と耐湿性保護膜との密着性を改善する必要性は大きく、その効果も大きい。
(実施の形態例2)
以下、図1に示した配線構造を製造する、本発明に係る配線構造の製造方法に関して、図3の(a)から図5の(f)までを用いて説明する。なお、以下において、半絶縁性半導体基板11として半絶縁性インジウム燐を用い、二層の層配線を製作する場合を例に挙げて説明するが、半絶縁性半導体基板11として、ガリウム砒素を用いてもよく、二層構造以上の多層配線の場合であってもよい。
まず、半絶縁性半導体基板11上に、電界効果トランジスタまたはバイポーラ−トランジスタ、抵抗体、容量、ダイオードなど素子を形成するが、これらの構成要素の製作工程の説明は省略する。これらの構成要素は、配線工程の前に形成する素子、例えば、ダイオードやトランジスタである場合もあり、配線工程の途中で製作する素子、例えば、容量や抵抗体などである場合もある。
トランジスタなどの素子形成後、図3の(a)に示したように、半絶縁性半導体基板11の表面に、二酸化珪素などの絶縁膜12を付着させる。素子電極上の絶縁膜12の一部を取り除いた後、絶縁膜12の表面に、例えばリフトオフ法などにより、第一層の配線である一層配線13を形成する。化合物半導体集積回路には、配線材料として、金が広く用いられている。一層配線13は、例えば、チタン・白金・金・白金・チタンなどの多層から構成される。
つぎに、図3の(b)に示したように、第一の絶縁膜である層間膜14を、プラズマCVD法、スパッタ法、塗布などの方法により形成する。膜形成方法としては、層間膜14の材料が二酸化珪素、窒化珪素などである場合にはスパッタ法、プラズマCVD法が用いられ、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)、ポリイミド(Polyimide:PI)などの有機薄膜の場合には塗布が用いられる。つぎに、層間膜14の一部を反応性イオンエッチング(RIE)などの手段で除去し、ビアホール15となる穴を形成する。つぎに、ビアホール15の壁を含めて、第一の絶縁膜である層間膜14の表面に、二層配線の中心導体17とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜である密着性向上膜16として、第二層の配線である二層配線の下側を覆う導電材料の被覆膜を形成する。第一の被覆膜の導電材料としては、タングステン、タングステンを含む導電材料などが用いられる。さらに、第一の被覆膜である密着性向上膜16のの表面に、二層配線の中心導体17となる金を堆積して、図3の(b)に示した状態にする。
つぎに、図4の(c)に示したように、配線としては用いられない中心導体17の部分をレジスト23で覆い、二層配線の中心導体のシード17−1を基にしての選択成長などの方法により、金を配線部分に所望の厚さにまで成長させ、二層配線の中心導体でシードを基にして成長した部分17−2を形成する。
つぎに、図4の(d)に示したように、レジスト23を除去し、配線としては用いられない中心導体17の部分と、その下の密着性向上膜16の部分を除去し、中心導体17からなる1層の配線を形成する。なお、この、配線としては用いられない中心導体17の部分と、その下の密着性向上膜16の部分を除去する工程は、密着性向上膜16と中心導体17とを、リフトオフ法などによって、はじめからパターン化した状態で形成しておけば、不要となる。
図4の(d)に示した状態のままでは、金が最上層となっているので、さらに、図5の(e)に示したように、中心導体からなる1層の配線である、二層配線の中心導体17の表面すなわち上面と側面に、それぞれ、二層配線の中心導体17とは異なる導電材料からなる第二の被覆膜として、密着性向上膜20と21を形成する。第二の被覆膜の導電材料としてはタングステンを用いる。第一の被覆膜の導電材料と第二の被覆膜の導電材料とは同じであっても異なっていてもよい。その後、再度、レジストを保護膜とするエッチングによって、第二の被覆膜であるタングステン膜の不要部分を除去する。なお、この、タングステン膜の不要部分を除去する工程は、タングステン膜を、リフトオフ法などによって、はじめからパターン化した状態で形成しておけば、不要となる。
つぎに、図5の(f)に示したように、第二の被覆膜である密着性向上膜20、21の表面と第一の被覆膜である層間膜14の表面とに第二の絶縁膜である耐湿性保護膜18を形成し、図1に示した配線構造を完成させる。
その後、パッド部など、外部との接続部の耐湿性保護膜18を取り除き、化合物半導体集積回路の製造工程が終了する。このような工程により、配線上面に被覆膜である密着性向上膜20を形成し、配線側面に被覆膜である密着性向上膜21を形成した配線構造が実現する。
図5の(f)は図1と同じものであり、本実施の形態によって、二層配線の中心導体17が絶縁膜である層間膜14と接する部分、および、二層配線の中心導体17が絶縁膜である耐湿性保護膜18と接する部分のすべてにおいて、中心導体17とは異なる導電材料からなる被覆膜である密着性向上膜16、20または21が形成されていることを特徴とする配線構造を製造することができる。
(実施の形態例3)
以下に、図2に示した配線構造を製造する、本発明に係る配線構造の製造方法に関して説明する。この場合には、第一層の配線の製作と第二層の配線の製作との両方に、本発明に係る配線構造の製造方法を適用する。第二層の配線の製作に本発明に係る配線構造の製造方法を適用する場合については、すでに、実施の形態例2で説明してあるので、以下に、第一層の配線の製作に本発明に係る配線構造の製造方法を適用する場合について、図6の(a)から(c)までを用いて、説明する。
まず、図6の(a)に示したように、半絶縁性半導体基板11の表面に、第一の絶縁膜である二酸化珪素などの絶縁膜12を付着させ、素子電極上の絶縁膜12の一部を取り除いた後、絶縁膜12の表面に、第一の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜である密着性向上膜24として、例えばタングステン膜を堆積する。
つぎに、図6の(b)に示したように、例えばリフトオフ法などにより、前記第一の配線構造の中心導体からなる1層の第一の配線である一層配線13を形成し、一層配線13が形成されていない部分の密着性向上膜24を除去する。一層配線13の配線材料としては、例えば金を用いればよい。なお、一層配線13が形成されていない部分の密着性向上膜24を除去する工程は、密着性向上膜24を、リフトオフ法などによって、はじめからパターン化した状態で形成しておけば、不要となる。
つぎに、図6の(c)に示したように、一層配線13の表面すなわち上面と側面に、第二の被覆膜である密着性向上膜としてタングステン膜を形成し、前記第一の配線全面に密着性向上膜22を形成する。その後、再度、レジストをマスクとして用いて、不要部分のタングステン膜を除去する。なお、このタングステン膜を除去する工程は、タングステン膜を、リフトオフ法などによって、はじめからパターン化した状態で形成しておけば、不要となる。
図6の(c)に示した構造を、図3の(a)に示した構造に代えて用いて、実施の形態例2における、図3の(b)から図5の(f)までに示した工程を実行することによって、図2に示した、本発明に係る配線構造が完成する。この場合に、層間膜14、密着性向上膜16、二層配線の中心導体17、密着性向上膜20と21、耐湿性保護膜18は、それぞれ、請求項6に記載の第二の絶縁膜、第三の被覆膜、第二の配線、第四の被覆膜、第三の絶縁膜に該当する。
以上の実施の形態例から明らかなように、本発明を用いると、特に配線側面での耐湿性保護膜のはがれ、浮きをなくすことが可能となり、耐湿性の向上を実現することができ、水分を透過する封止性の低いパッケージを用いても高い信頼性を達成できる。
本発明は、大電流を流すことを目的として、数ミクロンの厚い配線層を集積回路内で用いる場合つまりマイクロ波モノリシック集積回路(MMIC)などの場合には特に有効である。
本発明に係る配線構造の一例(実施の形態例1の内)を説明する図である。 本発明に係る配線構造の別例(実施の形態例1の内)を説明する図である。 本発明に係る配線構造(図1)を製造する、配線構造の製造方法(実施の形態例2)を説明する図である。 図3の続きである。 図4の続きである。 本発明に係る配線構造(図2)を製造する、配線構造の製造方法(実施の形態例3)を説明する図である。 従来技術の一例を説明する図である。 従来技術の別例を説明する図である。
符号の説明
11:半絶縁性半導体基板、12:絶縁膜、13:一層配線、14:層間膜、15:ビアホール、16:密着性向上膜、17:二層配線の中心導体、17−1:二層配線の中心導体のシード、17−2:二層配線の中心導体でシードを基にして成長した部分、18:耐湿性保護膜、19:二層配線と耐湿性保護膜との間の剥がれ、20:配線上面に形成された密着性向上膜、21:配線側面に形成された密着性向上膜、22:配線全面に形成された密着性向上膜、23:レジスト、24:密着性向上膜。

Claims (6)

  1. 化合物半導体基板上に構成された半導体集積回路中の少なくとも1層の配線構造において、該配線構造が、絶縁膜と接するすべての部分において、該配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる被覆膜を有することを特徴とする配線構造。
  2. 請求項1に記載の配線構造において、前記中心導体が金であるか、または、金を主成分とする金属材料であることを特徴とする配線構造。
  3. 請求項1に記載の配線構造において、前記中心導体とは異なる導電材料がタングステンであるか、または、タングステンを主成分とする導電材料であることを特徴とする配線構造。
  4. 請求項1に記載の配線構造において、該配線構造が、シリコンと窒素とを含む絶縁膜と接していることを特徴とする配線構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の配線構造を製造する配線構造の製造方法において、
    第一の絶縁膜の表面に配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜を形成する工程と、
    前記第一の被覆膜の表面に前記中心導体からなる1層の配線を形成する工程と、
    前記配線の上面と両側面に前記中心導体とは異なる導電材料からなる第二の被覆膜を形成する工程と、
    前記第二の被覆膜の表面に第二の絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴とする配線構造の製造方法。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の配線構造を製造する配線構造の製造方法において、
    第一の絶縁膜の表面に第一の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第一の被覆膜を形成する工程と、
    前記第一の被覆膜の表面に前記第一の配線構造の中心導体からなる1層の第一の配線を形成する工程と、
    前記第一の配線の上面と両側面に前記第一の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第二の被覆膜を形成する工程と、
    前記第二の被覆膜の表面に第二の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第二の絶縁膜の表面に第二の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第三の被覆膜を形成する工程と、
    前記第三の被覆膜の表面に前記第二の配線構造の中心導体からなる1層の第二の配線を形成する工程と、
    前記第二の配線の上面と両側面に前記第二の配線構造の中心導体とは異なる導電材料からなる第四の被覆膜を形成する工程と、
    前記第四の被覆膜の表面に第三の絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴とする配線構造の製造方法。
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