JP2007250772A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ付けにて実装した電子部品について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる電子制御装置を提供する。
【解決手段】角形チップ部品20,21が回路基板10に実装され、この回路基板10が下ケース1に保持され、下ケース1と上ケース2を組み合わせて回路基板10が収容され、ネジにより回路基板10が下ケース1に固定されている。回路基板10の表裏の各々の面に実装する角形チップ部品20,21のサイズについて、少なくとも回路基板10の筐体(1,2)へ組み付ける前の反り形状及び下ケース1の材質により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、部品を実装した回路基板を筐体内に収容した電子制御装置に関するものである。
従来、電子制御装置においては、図18(a)に示すように回路基板100に電子部品101を実装し、この電子部品101を実装した回路基板100を、図18(b)に示すように筐体102内に収容して構成している。具体的には、下ケース102aの基板固定部103に回路基板100を載せ、回路基板100を貫通するようにネジ104を基板固定部103に螺入して回路基板100を固定し、この状態から上ケース102bを被せて上ケース102bと下ケース102aとを連結固定する。
そして、電子制御装置の実際の使用においては冷熱サイクルが加わることとなり、冷熱時の電子部品(角形チップ部品)101における回路基板100とのはんだ接続部が劣化する。特許文献1には基板に実装した電子部品のはんだ接続寿命を予測する技術が開示されている。
筐体102内に回路基板100を収容する前において、図18(a)に示すように、回路基板100に電子部品101を実装した状態では冷熱時の電子部品(角形チップ部品)101のはんだ接続部寿命は、大きいサイズほど寿命が短く、特定のサイズ以上は使用しないことではんだ接続部寿命を確保している。
特開2004−251651号公報
ところが、回路基板100に電子部品101を実装するとき、機能上一つの部品でよいところを寿命を確保するために、サイズダウンして複数部品に分けているので、部品の数が増え、実装コストがかかる。
本発明は、上記問題点に着目してなされたものであり、その目的は、はんだ付けにて実装した電子部品について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる電子制御装置を提供することにある。
本願発明者らは、従来では基板の表側裏側の状態等を特に考慮せず、一律で寿命を考慮していた点に着目した。すなわち、回路基板は基板上に電子部品を搭載し、熱処理を行うことで回路基板上の配線パッド部と回路基板上に搭載された電子部品の電極とのはんだによる電気的接続を形成するようにしているため、回路基板上に搭載した電子部品の重さによって熱処理時に基板が撓む。さらにこの事実に加え、実使用時の冷熱サイクルでの基板の変形により接続部にかかる応力の作用の仕方に着目したことにより、本願発明を導き出した。
すなわち、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品のサイズについて、少なくとも回路基板の筐体へ組み付ける前の反り形状及び第1の筐体の材質により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしたことを要旨とする。
尚、電子部品のサイズとは、投影形状がほぼ矩形である電子部品の一方向における両端にそれぞれ電極が形成されるが、この電極が形成された両端間の距離によって決まる寸法を言う。
請求項1に記載の発明によれば、反った回路基板を第1の筐体に固定した状態で冷熱サイクルが加わった場合、回路基板の表裏の各々の面では電子部品のはんだ接続寿命について状況が異なっており、それに合わせた電子部品の最大サイズ以下にすることにより、はんだ付けにて実装した電子部品について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する前記電子部品の最大サイズを、少なくとも前記回路基板の筐体へ組み付ける前の反り形状、前記第1の筐体の材質、及び電子部品の種類によって決定することにより、電子部品の種類毎にはんだ寿命が確保できる部品最大サイズを規定することができ、請求項1の効果を電子部品の種類毎で得ることができる。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の電子制御装置において、前記回路基板の熱膨張係数が前記第1の筐体の熱膨張係数より小さい場合、前記回路基板の反り形状における凸側の面を凹側の面より実装する電子部品の最大サイズを大きくし、また、前記回路基板の熱膨張係数が前記第1の筐体の熱膨張係数より大きい場合、前記回路基板の反り形状における凹側の面を凸側の面より実装する電子部品の最大サイズを大きくすると、回路基板を固定する筐体の材質(材料)に合わせて、回路基板の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができ、筐体材質(材料)に適した部品配置とすることができる。
請求項4に記載のように、請求項3に記載の電子制御装置において、前記回路基板の熱膨張係数を、前記回路基板に実装されたチップ部品を基板実装面から直交する方向から見て、はんだ付けされた電極の中心線の方向の前記回路基板の熱膨張係数とすると、電子部品の実装方向に合わせて、回路基板の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができる。
請求項5に記載のように、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の熱膨張係数が前記第1の筐体の熱膨張係数より小さい場合、前記回路基板の反り量が大きいほど、前記回路基板の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくし、また、前記回路基板の熱膨張係数が前記第1の筐体の熱膨張係数より大きい場合、前記回路基板の反り量が大きいほど、前記回路基板の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくすると、回路基板の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、回路基板の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度を向上することができる。
請求項6に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、電子制御装置が搭載される温度環境が高いほど小さくすると、いろいろな搭載環境に適した、実装部品配置が可能となる。
請求項7に記載のように、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、はんだ供給量が少ないほど小さくすると、はんだ供給量に適した、実装部品配置が可能となる。
請求項8に記載のように、請求項5に記載の電子制御装置において、前記回路基板の反り量を、少なくとも、基板サイズ、基板厚さ、基板物性、実装部品総重量から推定することにより、回路基板の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、しかも、回路基板の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定が電気回路(サーキット)を製作する前にでき、冷熱評価での不良(NG)による設計変更を低減することができる。
請求項9に記載の発明では、固定手段により回路基板が第1の筐体に固定された状態において回路基板の反りを押し戻す押し戻し部材を備えた電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品のサイズについて、少なくとも前記回路基板の筐体へ組み付ける前の反り形状により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしたことを要旨とする。
請求項9に記載の発明によれば、回路基板を第1の筐体に反りを押し戻しつつ固定した状態において回路基板の表裏の各々の面では冷熱サイクル時の電子部品のはんだ接続寿命について状況が異なっており、それに合わせた電子部品の最大サイズ以下にすることにより、はんだ付けにて実装した電子部品について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
請求項10に記載のように、請求項9に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する前記電子部品の最大サイズを、少なくとも前記回路基板の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び電子部品の種類によって決定することにより、電子部品の種類毎にはんだ寿命が確保できる部品最大サイズを規定することができ、請求項9の効果を電子部品の種類毎で得ることができる。
請求項11に記載のように、請求項9または10に記載の電子制御装置において、前記回路基板の反り形状の凸側の面を、凹側の面より、実装する最大サイズを大きくすると、回路基板の反り形状に合わせて、回路基板の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができ、反り形状に適した部品配置とすることができる。
請求項12に記載のように、請求項9〜11のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の反り量が大きいほど、前記回路基板の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくし、また、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくすると、回路基板の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、回路基板の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度向上を図ることができる。
請求項13に記載のように、請求項9〜12のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記押し戻し部材により前記回路基板の反りを戻す量が小さいほど、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを小さくすると、回路基板を筐体へ組み付けした際の回路基板の反り戻し量を考慮して、回路基板の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度向上を図ることができる。
請求項14に記載のように、請求項9〜13のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、電子制御装置が搭載される温度環境が高いほど小さくすると、いろいろな搭載環境に適した、実装部品配置が可能となる。
請求項15に記載のように、請求項9〜14のいずれか1項に記載の電子制御装置において、前記回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、はんだ供給量が少ないほど小さくすると、はんだ供給量に適した、実装部品配置が可能となる。
請求項16に記載のように、請求項12に記載の電子制御装置において、前記回路基板の反り量を、少なくとも、基板サイズ、基板厚さ、基板物性、実装部品総重量から推定すると、回路基板の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、しかも、回路基板の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定が電気回路(サーキット)を製作する前にでき、冷熱評価での不良(NG)による設計変更を低減することができる。
請求項17に記載のように、車載用電子制御装置に適用したり、さらに、請求項18に記載のように、エンジンルーム内に配置されるものであったり、特に、請求項19に記載のように、エンジンルーム内においてエンジンに直接、搭載されるものであると、特に有用である。
また、請求項20乃至22に記載の電子制御装置においては、回路基板の表裏の各々の面に実装する電子部品のサイズについて、少なくとも回路基板の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び第1の筐体と回路基板との熱膨張率の関係から、熱膨張により回路基板の表裏面上に実装した電子部品の半田付け部に対し圧縮応力が発生する面側の電子部品と反対面側の電子部品とでは、最大となる電子部品のサイズが圧縮応力が発生する面側の電子部品の方が大きいことを特徴としている。
より具体的には、回路基板の熱膨張係数が第1の筐体の熱膨張係数より小さい場合、回路基板の反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品のサイズが、反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品のサイズよりも大きいものとする。
逆に、回路基板の熱膨張係数が第1の筐体の熱膨張係数より大きい場合、回路基板の反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品のサイズが、反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品のサイズよりも大きいものとする。
このようにすることで、請求項1に記載の発明と同様に、従来よりも大きなリードレスタイプの電子部品を回路基板に搭載し実使用にて熱膨張が生じたとしても、はんだ接続部の寿命を維持することができる。つまり、熱膨張により回路基板自身の反りが戻る方向(凸となっている形状が平坦に戻ろうとするような場合)においては、凸側の面に搭載する電子部品のサイズを凹側の面に搭載する電子部品のサイズよりも大きくしたとしてもその電子部品の接続部のはんだの寿命を、凹側の面に搭載した電子部品の接続部のはんだ寿命と同等に維持することができる。逆に、熱膨張により回路基板自身の反りがさらに大きくなる方向(反りが強まり凸となっている形状の凸の高さがより大きくなるような場合)においては、凹側の面に搭載する電子部品のサイズを凸側の面に搭載する電子部品のサイズよりも大きくしたとしてもその電子部品の接続部のはんだの寿命を、凸側の面に搭載した電子部品の接続部のはんだ寿命と同等に維持することができる。従って、従来は一律でどちらの面においてもその最大サイズを決めてしまっており、電子部品(例えばチップ抵抗など)を分割搭載しなければならなかったが、本願発明では、回路基板の反り形状と熱膨張により決まる電子部品のはんだ接続部への応力との関係に鑑みて搭載可能な電子部品の最大サイズをそれぞれの面にて規定することにより、従来に比してより大きな電子部品を凸面側あるいは凹面側のどちらかの面に搭載することが可能となった。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態においては、電子制御装置は車載用電子制御装置であって、この電子制御装置はエンジンルーム内に配置され、詳しくは、エンジンに直接搭載される。よって、その使用環境としては−40〜+120℃の冷熱サイクルが加わることになる。
図1(a),(b),(c)は、第1の実施形態を説明するための概略構成図であり、図1(a)は回路基板10に電子部品としての角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30を実装する前の状態を示し、図1(b)は回路基板10に角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30を実装した後の筐体収容前の状態を示し、図1(c)は角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30を実装した回路基板10を、筐体(1,2)内に収容した後の状態を示す。
図2には、電子部品としての角形チップ抵抗器を回路基板10に実装した状態での平面図を示す。図3には、図2におけるA−A線での縦断面を示す。
図1(b)に示すように回路基板10には角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21が実装されるが、より詳しくは、その平面構成(上から回路基板10を見たときの構成図)としては図4に示すようになっているとともに、下面構成(下から回路基板10を見たときの構成図)としては図5に示すようになっている。
図4に示すように、回路基板10の上面(表面)には、角形チップ部品(抵抗、コンデンサなど)90、ミニモールド部品(トランジスタ、ダイオードなど)91、異形特殊部品(アルミ電解コンデンサなど)92、SOP(スモールアウトラインパッケージ)やQFP(クワッドフラットパッケージ)などのリード部品93、などが実装されている。また、図5に示すように、回路基板10の下面(裏面)には、角形チップ部品(抵抗、コンデンサなど)94、ミニモールド部品(トランジスタ、ダイオードなど)95、SOPやQFPなどのリード部品96、などが実装されている。
この図4,5において、ミニモールド部品91,95や異形特殊部品92やリード部品93,96は、冷熱サイクルの際に、リード部分で、はんだ部にかかる歪みが緩和されるため、冷熱サイクル時のはんだ付け部の寿命は長い。しかし、角形チップ部品90,94は、はんだ部にかかる歪みの吸収部がないため、冷熱サイクル時のはんだ部の歪みが大きくなり、はんだ付け部の寿命が短い。
そこで、はんだ付け部の歪み緩和構造がない代表的な角形チップ部品に着目し、本実施形態を説明する。
図1(c)において、電子制御装置は、下ケース1と上ケース2と回路基板10と角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30が備えられている。角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21は、表面実装部品であって、投影形状が略四角形状のリードレスタイプの電子部品である。この角形チップ部品20,21は、その他の部品(図示は省略)と共に、はんだ付けにて回路基板10に実装される。下ケース1はアルミよりなる。上ケース2は樹脂あるいは金属よりなる。これら上ケース2、下ケース1は例えばダイキャスト等の工程により形成される。回路基板10は図3に示すように多層基板を用いており、絶縁層11aと導体層(配線パターン)11bとが交互に積層され、各層の導体層(配線パターン)11bはビアホール11cを通して電気的に接続されている。絶縁層11aの材質は、例えばガラス繊維が配合されたエポキシ樹脂からなる。回路基板10に実装された角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21に関して、図2,3に示すように、チップ本体25は平面形状が長方形をなし、そのチップ本体25の短辺部に電極26が形成され、この電極26と回路基板10側のランド12とがはんだ27により機械的・電気的に接続されている。
図1(a)に示すように、コネクタ30は樹脂製のコネクタ本体31にコネクタピン32が貫通する状態で一体化されている。図1(b)に示すように、コネクタ30のコネクタピン32が回路基板10を貫通する状態ではんだ付けされている。ここで、筐体収容前においては回路基板10は、下側に凸となるように反っている。
図1(c)に示すように、回路基板10を保持するための第1の筐体としての下ケース1は複数個の基板固定部3を具備しており、この基板固定部3の上に回路基板10を載せ、この状態で固定手段としてのネジ4を、回路基板10を貫通して下ケース1の基板固定部3に螺入することにより回路基板10が下ケース1に固定されている。ネジ4による固定箇所は、長方形状をなす回路基板10における四隅の四箇所である。また、下ケース1の上に上ケース2が配置され、下ケース1の縁部と上ケース2の縁部とが当接し、この状態で両者が連結固定されている。このように第2の筐体としての上ケース2は下ケース1と組み合わせて回路基板10を収容する。回路基板10の線膨張係数とアルミ製下ケース1の線膨張係数との関係として、アルミ製下ケース1より回路基板10の方が線膨張係数が小さい。
角形チップ部品20が回路基板10の上面(表面)Sa側へ、角形チップ部品21が回路基板10の下面(裏面)Sb側へ実装されている。ここで、角形チップ部品20に比べ角形チップ部品21の方がサイズが大きくなっており(L21>L20)、回路基板10の筐体へ組み付ける前の反り形状及び下ケース1の材質により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしている。即ち、回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品(20,21)のサイズについて、少なくとも回路基板10の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び下ケース1と回路基板10との熱膨張率の関係から、熱膨張により回路基板10の表裏面上に実装した電子部品の半田付け部に対し圧縮応力が発生する面側の電子部品(21)と反対面側の電子部品(20)とでは、最大となる電子部品のサイズが圧縮応力が発生する面側の電子部品(21)の方が大きい。これにより、従来のように、電子部品のはんだ接続寿命を確保するために、回路基板の表面と裏面で電子部品の最大サイズを一律に同じにする必要はなくなり、電子部品の分割搭載による電子部品数増加を低減させることができるとともにはんだ接続寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。詳しくは、回路基板10の熱膨張係数が下ケース1の熱膨張係数より小さい場合、回路基板10の反り形状における凸側の面Sbを、凹側の面Saより、実装する電子部品の最大サイズを大きくしている(回路基板10の熱膨張係数が下ケース1の熱膨張係数より小さい場合、回路基板10の反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品(21)のサイズ(L21)は、反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品(20)のサイズ(L20)よりも大きい)。その結果、回路基板10を固定する筐体の材質(材料)に合わせて、回路基板10の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができ、筐体材料に適した部品配置とすることができ、電子制御装置の信頼性向上を図ることができるようになる。
ここでの電子部品のサイズは、図2,3に示すように、投影形状がほぼ矩形である電子部品の一方向における両端にそれぞれ電極26が形成されるが、この電極26が形成された両端間の距離Lによって決まる寸法である。
回路基板10の反りについて言及する。
図1(a)に示すように、回路基板10には、角形チップ部品20,21やコネクタ30をはんだ付けする前には殆ど反りはない。各種部品等を搭載し、はんだ付けのための加熱工程によって基板の反りが生ずる。
図1(a)の所定のパターンの配線ならびに部品等が搭載されるランド部を有する回路基板10を用意する。回路基板10に対しランド12等にクリームはんだを塗布し角形チップ部品20,21やコネクタ30等を装着し、この状態で回路基板10の対向する辺をレールで支持しつつ炉内に入れて加熱するとクリームはんだが溶融してはんだ付けが完了する。このはんだ付け後において、図1(b)に示すように、回路基板10は、実装部品の重量や回路基板10の自重により、下に凸の状態、即ち凹形状に反っている。尚、クリームはんだを加熱して溶融しチップ部品等の素子を基板のパッド(ランド)に接続する工程は、回路基板10に対し、表面と裏面の両方をそれぞれ別々の工程で行っている。そして、2回目の加熱工程(リフロー工程)にて上側に来る面が、その面に搭載されている素子等の部品の重さならびに回路基板自身の自重により、下に凸の反り形状となる。つまりこの工程にて上側に来る面が凹面となる。
そして、実使用の冷熱サイクル時、即ち、図1(c)で実線で示す低温状態から、高温雰囲気下になると、回路基板10とアルミ製下ケース1の線膨張率の差により、図1(c)での一点鎖線で示すように回路基板10の反り量が減少する。よって、回路基板10の上面(表面)Sa側の角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20は、引張力が発生する。そのため、はんだ接続部の寿命に影響するはんだ歪みが大きくなり、はんだ接続寿命が低下する。一方、回路基板10の下面(裏面)Sb側の角形チップ部品21は、圧縮力が発生する。そのため、はんだ接続部の寿命に影響する歪みが小さくなり、はんだ接続寿命が向上する。
よって、回路基板10の下面(裏面)Sb側は回路基板10の上面(表面)Sa側より大きなサイズが実装可能となる。
この効果は有限要素法(FEM)を使って、次の(i)〜(iv)の物性値で弾塑性クリープ解析を実施した結果からも明らかである。
(i)図2,3のチップ本体25について、ヤング率が333400MPa、ポアソン比が0.23、熱膨張係数が7.2ppm/℃とした。
(ii)図2,3のチップ部品電極26について、ヤング率が205400MPa、ポアソン比が0.309、熱膨張係数が11ppm/℃とした。
(iii)図2,3のランド12について、ヤング率が131500MPa、ポアソン比が0.345、熱膨張係数が16.8ppm/℃とした。
(iv)図2,3の回路基板本体(符号11a,11b)について、ヤング率が19500MPa、ポアソン比が0.2、熱膨張係数は図2中X方向が16.5ppm/℃、図2中Y方向が14.9ppm/℃、図2中Z方向が65ppm/℃とした。ここで、X,Y,Zとは3軸直交座標の各軸の方向であり、「X」が回路基板10に実装されたチップ部品を上面から見てはんだ付けされた電極26の中心線の方向であり、「Y」がチップ部品を上面から見てXに直交する方向であり、「Z」が基板の厚み方向である。
(v)図2,3のはんだ27について、ヤング率が45000(@−40℃)、35800(@25℃)、22600(@80℃)、18000(@125℃)、ポアソン比が0.3、熱膨張係数が19.2ppm/℃、降伏応力が35.9(@−40℃)、25.6(25℃)、16.1(@80℃)、12.8(@125℃)、クリープ定数A(Mpa/h)が8×10−40(@−40℃)、2×10−32(@25℃)、1×10−25(@80℃)、2×10−17(@125℃)、クリープ定数nが23(@−40℃)、20(@25℃)、17(@80℃)、12.5(@125℃)とした。
(vi)図1(c)のアルミ製下ケース1について、ヤング率が72000MPa、ポアソン比が0.3、熱膨張係数が21ppm/℃とした。
なお、図1〜図3では角形チップ部品に適用したが、現状のリード部品が、QFN(クワッドフラットノンリードパッケージ)、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップスケールパッケージ)と小型化が進み、リード部分でのはんだ部の歪み緩和構造がないパッケージ形態へ置き換えられた場合、これら部品に適用してもよい。
また、回路基板10とアルミ製下ケース1の線膨張係数(線膨張率)の比較において、回路基板10の線膨張係数を、回路基板10に実装された角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21を上面、即ち、基板実装面から直交する方向から見て、はんだ付けされた電極26の中心線の方向Xの回路基板10の熱膨張係数とする。その結果、角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21の実装方向に合わせて、回路基板10の表裏それぞれにおいて最適な電子部品サイズを設定することができる。ただし、図6(a)のようにX方向に複数の部品が並んでいればよいが、図6(b)のように直交する方向に複数の部品が並んでいる場合には平均値を用いる。さらに、図6(c)のように所定の角度(図では45度)をおいて複数の部品が並んでいる場合にはその角度に応じた比率での値を用いる。こうすれば回路基板10上に実装された実装部品の方向によらず、はんだ接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
尚、チップ部品のサイズの決定は、まず、事前に、平坦な基板上に複数のサイズの電子部品をはんだ付けし回路基板を熱膨張させることで各サイズの電子部品のはんだ接続部の寿命をチェックする。そして、試作基板やテスト基板を用いて実際に製品として機能する電子部品を搭載し、リフロー工程を経てはんだ接続した後の状態にて基板の反りを確認する。この反り状態と予め求めておいた各サイズの電子部品のはんだ接続部の寿命、回路基板の熱膨張率ならびにケースの熱膨張率等から、搭載可能な電子部品のチップサイズを求めることができる。これにより決定した部品サイズにて最終的にはんだ寿命を評価する、といったように回路基板の表側・裏側に搭載可能な最大サイズを決定することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品としての角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21のサイズについて、少なくとも回路基板10の筐体(1,2)へ組み付ける前の反り形状及び下ケース1の材質により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしたので、反った回路基板10を下ケース1に固定した状態で冷熱サイクルが加わった場合、回路基板10の表裏の各々の面では電子部品のはんだ接続寿命について状況が異なっており、それに合わせた電子部品の最大サイズ以下にすることにより、はんだ付けにて実装した角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
換言すれば、少なくとも筐体(1,2)へ組み付ける前の回路基板10の反り状態と、その回路基板10を固定する筐体(下ケース1)の材質によって、冷熱時のはんだ接続寿命は回路基板10の表裏ではんだ寿命が低い側と高い側が発生する。回路基板10に実装された部品のうち、冷熱時のはんだ接続寿命が特に短い部品について低い側の部品を高い側へ実装することで、はんだ接続寿命を向上させることができる。また、図18(a),(b)に示す従来構造においては、はんだ接続寿命を確保するために、回路基板10へ実装できる部品の最大サイズを一律でサイズダウンして複数部品に分けていたが、本実施形態では、実装部品の最大サイズを一律でサイズダウンする必要がなくなり、部品の数が低減でき、実装コストを低減できる。
即ち、冷熱時のはんだ付け寿命が低い部品に着目し、筐体組み付け前は回路基板10の反りがあることを前提に、部品を回路基板10へ実装する際、回路基板10の反り形状、回路基板10を固定する下ケース(筐体材料)1の材質によって、部品がはんだ付けにて実装される回路基板10の実装面を変更することで、冷熱時はんだ接続寿命を向上させることができる。また、同一サイズ部品では回路基板10の上面側より回路基板10の下面側の実装部品のはんだ接続寿命を向上させることができ、これにより、回路基板10の低寿命側に実装された部品を高寿命側へ実装することで、部品サイズを大きくすることができ、部品数の削減による実装コストを低減できる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図7は、本実施の形態における概略構成図であり、図7(a)は回路基板10に角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30を実装した後の筐体収容前の状態を示し、図7(b)は角形チップ部品(角形チップ抵抗器)20,21とコネクタ30を実装した回路基板10を、筐体(1,2)内に収容した後の状態を示す。
図7の本実施形態においては、図1の第1の実施形態に比べて、回路基板10の上面Saに配置する部品サイズを基板反り量dに応じて小さく、また、回路基板10の下面Sbの部品サイズを基板反り量dに応じて大きくしている。つまり、図8に示すように、基板反り量dと部品サイズとの関係において、回路基板10の上面側に配置する部品については基板反り量dが大きいほど部品サイズを小さくし、また、回路基板10の下面側に配置する部品については基板反り量dが大きいほど部品サイズを大きくする。
詳しくは、回路基板10の上面Saにおいて、アルミ製下ケース1へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、筐体(1,2)へ組み付け後の冷熱サイクル時のはんだ接続部にかかる引張力が大きくなる。そのため、冷熱サイクル時のはんだ接続部の歪みが大きくなり、はんだ接続寿命が低下し、それゆえ、部品サイズを小さくすることで、寿命を確保することができる。また、回路基板10の下面Sbにおいては、アルミ製下ケース1へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、筐体(1,2)へ組み付け後の冷熱サイクル時のはんだ接続部にかかる圧縮力が大きくなる。そのため、冷熱サイクル時のはんだ接続部のはんだ歪みが小さくなり、はんだ接続寿命が向上し、それゆえ、部品サイズを大きくすることができ、部品の数が低減できる。
このようにして、回路基板10の熱膨張係数が下ケース1の熱膨張係数より小さい場合、回路基板10の反り量dが大きいほど、回路基板10の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくする。よって、回路基板10の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、回路基板10の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度を向上することができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図9は、本実施の形態における概略構成図であり、図9(a)は回路基板10に角形チップ部品(角形チップ抵抗器)41,42とコネクタ30を実装した後の筐体収容前の状態を示し、図9(b)は角形チップ部品(角形チップ抵抗器)41,42とコネクタ30を実装した回路基板10を、筐体(40,2)内に収容した後の状態を示す。
図9(b)において、電子制御装置は、下ケース40と上ケース2と回路基板10と角形チップ部品41,42とコネクタ30が備えられている。角形チップ部品41,42は、表面実装部品であって、投影形状が略四角形状のリードレスタイプの電子部品である。この角形チップ部品41,42は、その他の部品(図示は省略)と共に回路基板10に実装される。上ケース2は樹脂あるいは金属よりなる。下ケース40は鉄よりなり、回路基板10を固定する基板固定部3を具備している。第1の実施形態と同様にネジ4により回路基板10が下ケース40に固定されている。回路基板10の線膨張係数と鉄製下ケース40の線膨張係数との関係として、鉄製下ケース40より回路基板10の方が線膨張係数が大きい。
また、角形チップ部品42を回路基板10の下面側へ、角形チップ部品42よりサイズが大きい角形チップ部品41を回路基板10の上面側へ実装している。つまり、回路基板10の熱膨張係数が鉄製下ケース40の熱膨張係数より大きい場合、回路基板10の反り形状における凹側の面を、凸側の面より、実装する電子部品の最大サイズを大きくしている(L41>L42)。即ち、回路基板10の熱膨張係数が下ケース40の熱膨張係数より大きい場合、回路基板10の反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品(41)のサイズ(L41)は、反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品(42)のサイズ(L42)よりも大きい。その結果、回路基板10を固定する下ケース40の材質(材料)に合わせて、回路基板10の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができ、筐体材料に適した部品配置とすることができ、電子制御装置の信頼性向上を図ることができるようになる。
回路基板10の反りについて言及する。
図9(a)に示すように、はんだ付け後においては、回路基板10は、実装部品の重量や回路基板10の自重により、下に凸の状態、即ち凹形状に反っている。そして、冷熱サイクル時、即ち、図9(b)で実線で示す低温状態から、高温雰囲気下になると、回路基板10と鉄製下ケース40の線膨張率の差により、図9(b)での一点鎖線で示すように回路基板10の反り量が増大する。よって、回路基板10の下面側の実装部品は、引張力が発生するため、はんだ接続部の歪みが大きくなり、はんだ接続寿命が低下する。一方、回路基板10の上面側の実装部品は、圧縮力が発生するため、はんだ接続部の歪みが小さくなり、はんだ接続寿命が向上する。そのため、回路基板10の上面側は回路基板10の下面側より大きなサイズが実装可能となる。よって、この構造により、サイズダウンして複数部品に分ける必要がなくなるので、部品の数を低減でき、実装コストを低減できる。また、同一サイズ部品では回路基板10の下面側より回路基板10の上面側の実装部品のはんだ接続寿命の向上を図ることができる。
この効果は有限要素法(FEM)を使って、以下の物性値で弾塑性クリープ解析を実施した結果からも明らかである。
第1の実施の形態において使用した前述の(i)〜(v)の物性値、および、(vii)図9の鉄製下ケース40について、ヤング率が205000MPa、ポアソン比が0.3、熱膨張係数が10.7ppm/℃とした。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について、第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図10は、本実施の形態における概略構成図であり、図10(a)は回路基板10に角形チップ部品(角形チップ抵抗器)41,42とコネクタ30を実装した後の筐体収容前の状態を示し、図10(b)は角形チップ部品(角形チップ抵抗器)41,42とコネクタ30を実装した回路基板10を、筐体(40,2)内に収容した後の状態を示す。
図10の本実施形態においては、図9の第3の実施形態に比べて、回路基板10の下面Sbに配置する部品サイズを基板反り量dに応じて小さく、また、回路基板10の上面Saの部品サイズを基板反り量dに応じて大きくしている。つまり、図11に示すように、基板反り量dと部品サイズとの関係において、基板下面側に配置する部品については基板反り量が大きいほど部品サイズを小さくし、また、基板上面側に配置する部品については基板反り量が大きいほど部品サイズを大きくする。
詳しくは、回路基板10の下面において、鉄製下ケース40へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、筐体(40,2)へ組み付け後の冷熱サイクル時のはんだ接続部にかかる引張力が大きくなる。そのため、冷熱サイクル時のはんだ接続部の歪みが大きくなり、はんだ接続寿命が低下し、それゆえ、部品サイズを小さくすることで、寿命を確保することができる。また、回路基板10の上面においては、鉄製下ケース40へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、筐体(40,2)へ組み付け後の冷熱サイクル時のはんだ接続部にかかる圧縮力が大きくなる。そのため、冷熱サイクル時のはんだ接続部の歪みが小さくなり、はんだ接続寿命が向上し、それゆえ、部品サイズを大きくすることができ、部品の数が低減できる。
このようにして、回路基板10の熱膨張係数が鉄製下ケース40の熱膨張係数より大きい場合、回路基板10の反り量dが大きいほど、回路基板10の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくする。よって、回路基板10の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、回路基板10の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度を向上することができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図12は、本実施の形態における概略構成図であり、図12(a)は回路基板10に電子部品としての角形チップ部品(角形チップ抵抗器)50,51とコネクタ30を実装した後の筐体収容前の状態を示し、図12(b)は角形チップ部品50,51とコネクタ30を実装した回路基板10を、筐体(1,2)内に収容した後の状態を示す。
図12(b)において、電子制御装置は、下ケース1と上ケース2と回路基板10と角形チップ部品50,51とコネクタ30が備えられている。角形チップ部品50,51は、表面実装部品であって、投影形状が略四角形状のリードレスタイプの電子部品である。この角形チップ部品50,51は、その他の部品(図示は省略)と共に、はんだ付けにて回路基板10に実装される。上ケース2は樹脂あるいは金属よりなる。下ケース1はアルミよりなり、回路基板10を固定する基板固定部3、および、押し戻し部材(柱状突起)52を具備している。ネジ4により回路基板10が下ケース1に固定されている。ネジ4による固定箇所は、長方形状をなす回路基板10における四隅の四箇所である。押し戻し部材52は柱状の突起であり、下ケース1の中央付近に一体的に形成され、ネジ4により回路基板10が下ケース1に固定された状態において回路基板10の反りを押し戻す。
角形チップ部品50が回路基板10の上面(表面)Sa側へ、角形チップ部品51が回路基板10の下面(裏面)Sb側へ実装されている。ここで、角形チップ部品50に比べ角形チップ部品51の方がサイズが大きくなっており(L51>L50)、回路基板10の筐体へ組み付ける前の反り形状により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしている。これにより、本実施形態においてもはんだ接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
回路基板10の反りについて言及する。
図12(a)の回路基板10が反った状態から図12(b)に示すように、回路基板10を下ケース1へ組み付けた際に、回路基板10の反りが戻される。そのため、回路基板10の下面側の角形チップ部品51のはんだ付け部には圧縮力が発生し、それによって冷熱サイクル時のはんだ接続寿命が向上する。また、回路基板10の上面側の実装部品は、回路基板10の反りが戻されることにより、引張力が発生し、そのため、冷熱サイクル時のはんだ接続寿命が低下する。それゆえ、回路基板10の下面側は回路基板10の上面側より大きなサイズが実装可能となり、部品の数が低減できる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
第1の筐体としての下ケース1に押し戻し部材15を備えた電子制御装置において、回路基板10の表裏の各々の面に実装する角形チップ部品50,51のサイズについて、少なくとも回路基板10の筐体(1,2)へ組み付ける前の反り形状により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にした。これにより、回路基板10を下ケース1に反りを押し戻しつつ固定した状態において回路基板10の表裏の各々の面では冷熱サイクル時の電子部品のはんだ接続寿命について状況が異なっており、それに合わせた電子部品の最大サイズ以下にすることにより、はんだ付けにて実装した角形チップ部品50,51について冷熱サイクルによる接続部の寿命を確保しつつ小型化を図ることができる。
換言すれば、回路基板10を筐体(1,2)へ組み付けした際に、回路基板10の反りが戻されるため、回路基板10の実装部品のはんだ部には回路基板10の表裏両面で圧縮と引張状態が発生する。圧縮側は、冷熱時のはんだ寿命が向上するため、回路基板10に実装された電子部品のうち、冷熱時のはんだ接続寿命が特に短い電子部品について寿命が持たない電子部品は圧縮側へ実装することで、はんだ接続寿命を向上させることができる。
また、回路基板10の反り形状の凸側の面を、凹側の面より、実装する最大サイズを大きくする。よって、回路基板10の反り形状に合わせて、回路基板10の表裏それぞれにおいて最適な実装部品サイズを設定することができ、反り形状に適した部品配置とすることができ、電子制御装置の信頼性向上を図ることができる。即ち、反り戻し時に凸側の面ははんだ部に圧縮力が加わり、冷熱時に凸側の面のはんだ接続寿命が凹側の面より長くなり、寿命が持たない部品は凸側の面へ実装することで、はんだ接続寿命を向上させることができる(上面側に実装した部品を下面側へ実装することで、はんだ寿命を向上させることができる)。また、従来のように、はんだ接続寿命を確保するために、回路基板10へ実装できる部品の最大サイズを一律でサイズダウンさせる必要がなくなり、部品の数が低減でき、実装コストが低減できる。
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態について、第5の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図12に代わる構成として、本実施形態においては、図13に示すように、回路基板10の上面の部品サイズを基板反り量dに応じて小さくし(回路基板10の反り量dが大きいほど、回路基板10の凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくし)、また、回路基板10の下面の部品サイズを基板反り量dに応じて大きくしている(回路基板10の反り量dが大きいほど、回路基板10の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくする)。つまり、図14に示すように、基板反り量dと部品サイズとの関係において、基板上面側に配置する部品については基板反り量dが大きいほど部品サイズを小さくし、また、基板下面側に配置する部品については基板反り量dが大きいほど部品サイズを大きくする。よって、回路基板10の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、回路基板10の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度向上を図ることができる。
詳しくは、回路基板10の上面において、下ケース1へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、回路基板10を下ケース1へ組み付けた際に、回路基板10の反り戻りによるはんだ付け部にかかる引張力が大きくなり、冷熱サイクル時のはんだ接続寿命が低下する。そのため、部品サイズを小さくすることで、寿命を確保することができる。また、回路基板10の下面においては、下ケース1へ組み付ける前の基板反り量dが大きいほど、回路基板10を下ケース1へ組み付けた際に、回路基板10の反り戻りによるはんだ付け部にかかる圧縮力が大きくなり、冷熱サイクル時のはんだ接続寿命が向上する。そのため、部品サイズを大きくすることができ、部品の数が低減できる。
また、押し戻し部材52により回路基板10の反りを戻す量が小さいほど、回路基板10の表裏の各々の面に実装する角形チップ部品50,51の最大サイズを小さくする。よって、回路基板10を筐体(1,2)へ組み付けした際の回路基板10の反り戻し量を考慮して、回路基板10の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定の精度向上を図ることができる。
前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
これまで説明してきた各実施態様に対し、以下の要素を加味して回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品についての部品サイズの最大値を決定してもよい。
回路基板10に実装されたリードレスタイプの電子部品の種類、具体的には、チップ部品、QFN、BGA、CSPなどによって決定する。このように、第1〜第4の実施形態において、回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、少なくとも回路基板10の筐体へ組み付ける前の反り形状、下ケース1,40の材質、及び電子部品の種類によって決定してもよい。その結果、電子部品の種類毎にはんだ寿命が確保できる部品最大サイズを規定することができ、上述した第1〜第4の実施形態の効果を電子部品の種類毎で得ることができるようになる。また、第5,6の実施形態において、回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、少なくとも回路基板10の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び電子部品の種類によって決定してもよい。その結果、電子部品の種類毎にはんだ寿命が確保できる部品最大サイズを規定することができ、第5,6の実施形態の効果を電子部品の種類毎で得ることができる。
また、図15に示すように、電子制御装置が車両などへ搭載される温度が高いほど、回路基板10の上面側及び下面側へ実装する電子部品の最大サイズを小さくする。搭載環境が高いと、はんだ付け部の寿命の低下を招くので、車両搭載環境に応じて、部品サイズを変更することで、はんだ寿命を確保することができる。このようにして、回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、電子制御装置が搭載される温度環境が高いほど小さくすると、いろいろな搭載環境に適した、実装部品配置が可能となり、電子制御装置の信頼性向上を図ることができる。
また、図16に示すように、回路基板10へ部品を実装する際に部品へ供給するはんだ量が多いほど、回路基板10の上面側及び下面側へ実装する電子部品の最大サイズを大きくする。はんだ供給量が少ないと冷熱サイクル時のはんだ付け部の寿命の低下を招くので、はんだ量供給量に応じて、部品サイズを変更することで、はんだ寿命を確保することができる。このようにして、回路基板10の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、はんだ供給量が少ないほど小さくすることにより、はんだ供給量に適した、実装部品配置が可能となり、電子制御装置の信頼性向上を図ることができる。
また、第2、第4及び第6実施形態における回路基板10の反り量dを、少なくとも、基板サイズ、基板厚さ、基板構造(各層構成)に応じた基板物性(基板剛性等)、実装部品総重量から推定する(基板反り量dを演算にて算出する)こともできる。これにより、回路基板10の凹凸に加え、凹凸度合いを考慮することができ、しかも、回路基板10の表裏それぞれにおいて実装可能な最大部品サイズの選定が電気回路(サーキット)を製作する前にでき、冷熱評価での不良(NG)による設計変更を低減することができる。
詳しくは、図17に示す基板反り量dの算出フローのごとく、まず、回路基板に関する情報を設定する。具体的には、回路基板10のサイズ(縦・横の各寸法)、基板厚さ、基板構造(単層、多層)に応じた基板物性を設定することとし、多層基板ならば各層毎に材料物性を設定し、この材料物性の設定は、各層の銅(導体)と基材(絶縁材)の割合、銅と基材の材料定数を設定することにより行う。具体的には、弾性率、降伏応力、クリープ定数、線膨張係数、ポアソン比、密度を設定し、温度依存特性がある場合はそれも合わせて設定する。また、実装部品総重量も設定する。
このようにして回路基板10に関する情報を設定した後に、図17において回路基板10に実装する電子部品の材料物性を設定する。具体的には、弾性率、降伏応力、クリープ定数、線膨張係数、ポアソン比、密度を設定し、温度依存特性がある場合はそれも合わせて設定する。
引き続き、温度条件(はんだ付け時温度)、回路基板のいずれの面を下にするという重力条件を設定する。
さらに、はんだ付け時の基板支持条件(例えば、5mmの幅でレールにセットする等)を設定する。
これらの情報を用いて有限要素法(FEM)にて、基板の反り量を算出する。
このように、試作品により反り量を測定し、この測定した反り量から部品の最大サイズを求める場合に比べ、事前に基板の反り量を予測することができ、第2、第4及び第6実施形態の実装部品サイズを容易に決定することができる。
(a)は第1の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装する前の状態図、(b)は回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(c)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 電子部品としての角状チップ抵抗器を回路基板に実装した状態での平面図。 図2におけるA−A線での縦断面図。 回路基板の平面構成図。 回路基板の下面構成図。 (a),(b),(c)は回路基板における角形チップ抵抗器の配置を示す平面図。 (a)は第2の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 第2の実施形態における基板反り量と実装部品サイズとの関係を示す図。 (a)は第3の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 (a)は第4の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 第4の実施形態における基板反り量と実装部品サイズとの関係を示す図。 (a)は第5の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 (a)は第6の実施形態を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の筐体収容前の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。 第6の実施形態における基板反り量と実装部品サイズとの関係を示す図。 搭載温度と実装部品サイズとの関係を示す図。 はんだ供給量と実装部品サイズとの関係を示す図。 基板反り量の演算順序を示すフロー図。 (a)は背景技術を説明するための回路基板に電子部品とコネクタを実装した後の状態図、(b)は回路基板を筐体内に収容した後の状態図。
符号の説明
1…下ケース、2…上ケース、4…ネジ、10…回路基板、20…角形チップ部品、21…角形チップ部品、26…電極、40…下ケース、41…角形チップ部品、42…角形チップ部品、50…角形チップ部品、51…角形チップ部品、52…押し戻し部材、Sa…上面、Sb…下面。

Claims (22)

  1. 表裏両面(Sa,Sb)に、表面実装部品であってリードレスタイプの電子部品(20,21,41,42)がはんだ付けにて実装された回路基板(10)と、
    前記回路基板(10)を保持する第1の筐体(1,40)と、
    前記第1の筐体(1,40)と組み合わせて前記回路基板(10)を収容する第2の筐体(2)と、
    前記回路基板(10)を前記第1の筐体(1,40)に固定する固定手段(4)と、
    を備えた電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する前記電子部品(20,21,41,42)のサイズについて、少なくとも前記回路基板(10)の筐体へ組み付ける前の反り形状及び前記第1の筐体(1,40)の材質により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしてなることを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する前記電子部品(20,21,41,42)の最大サイズを、少なくとも前記回路基板(10)の筐体へ組み付ける前の反り形状、前記第1の筐体(1,40)の材質、及び電子部品(20,21,41,42)の種類によって決定してなることを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(1)の熱膨張係数より小さい場合、前記回路基板(10)の反り形状における凸側の面を凹側の面より実装する電子部品の最大サイズを大きくし、また、前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(40)の熱膨張係数より大きい場合、前記回路基板(10)の反り形状における凹側の面を凸側の面より実装する電子部品の最大サイズを大きくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項3に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の熱膨張係数を、前記回路基板(10)に実装されたチップ部品(20,21)を基板実装面から直交する方向から見て、はんだ付けされた電極(26)の中心線の方向(X)の前記回路基板(10)の熱膨張係数としてなることを特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(1)の熱膨張係数より小さい場合、前記回路基板(10)の反り量(d)が大きいほど、前記回路基板(10)の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくし、また、前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(40)の熱膨張係数より大きい場合、前記回路基板(10)の反り量(d)が大きいほど、前記回路基板(10)の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さく、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、電子制御装置が搭載される温度環境が高いほど小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、はんだ供給量が少ないほど小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  8. 請求項5に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の反り量(d)を、少なくとも、基板サイズ、基板厚さ、基板物性、実装部品総重量から推定してなることを特徴とする電子制御装置。
  9. 表裏両面(Sa,Sb)に、表面実装部品であってリードレスタイプの電子部品(50,51)がはんだ付けにて実装された回路基板(10)と、
    前記回路基板(10)を保持する第1の筐体(1)と、
    前記第1の筐体(1)と組み合わせて前記回路基板(10)を収容する第2の筐体(2)と、
    前記回路基板(10)を前記第1の筐体(1)に固定する固定手段(4)と、
    前記固定手段(4)により前記回路基板(10)が第1の筐体(1)に固定された状態において前記回路基板(10)の反りを押し戻す押し戻し部材(52)と、
    を備えた電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する前記電子部品(50,51)のサイズについて、少なくとも前記回路基板(10)の筐体へ組み付ける前の反り形状により表裏の各々の面毎に決定した最大サイズ以下にしてなることを特徴とする電子制御装置。
  10. 請求項9に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する前記電子部品(50,51)の最大サイズを、少なくとも前記回路基板(10)の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び電子部品(50,51)の種類によって決定してなることを特徴とする電子制御装置。
  11. 請求項9または10に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の反り形状の凸側の面を、凹側の面より、実装する最大サイズを大きくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の反り量(d)が大きいほど、前記回路基板(10)の凸側の面へ実装する電子部品の最大サイズを大きくし、また、凹側の面へ実装する電子部品の最大サイズを小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記押し戻し部材(52)により前記回路基板(10)の反りを戻す量が小さいほど、前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する電子部品(50,51)の最大サイズを小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、電子制御装置が搭載される温度環境が高いほど小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する電子部品の最大サイズを、はんだ供給量が少ないほど小さくしてなることを特徴とする電子制御装置。
  16. 請求項12に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の反り量(d)を、少なくとも、基板サイズ、基板厚さ、基板物性、実装部品総重量から推定してなることを特徴とする電子制御装置。
  17. 車載用電子制御装置である請求項1〜16のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  18. 車載用電子制御装置はエンジンルーム内に配置されるものである請求項17に記載の電子制御装置。
  19. 車載用電子制御装置はエンジンルーム内においてエンジンに直接、搭載されるものである請求項18に記載の電子制御装置。
  20. 表裏両面(Sa,Sb)に、表面実装部品であってリードレスタイプの電子部品(20,21,41,42)がはんだ付けにて実装された回路基板(10)と、
    前記回路基板(10)を保持する第1の筐体(1,40)と、
    前記第1の筐体(1,40)と組み合わせて前記回路基板(10)を収容する第2の筐体(2)と、
    前記回路基板(10)を前記第1の筐体(1,40)に固定する固定手段(4)と、
    を備えた電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の表裏の各々の面に実装する前記電子部品(20,21,41,42)のサイズについて、少なくとも前記回路基板(10)の筐体へ組み付ける前の反り形状、及び前記第1の筐体(1,40)と前記回路基板(10)との熱膨張率の関係から、熱膨張により前記回路基板(10)の表裏面上に実装した前記電子部品の半田付け部に対し圧縮応力が発生する面側の電子部品と反対面側の電子部品とでは、最大となる電子部品のサイズが前記圧縮応力が発生する面側の前記電子部品の方が大きいことを特徴とする電子制御装置。
  21. 請求項20に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(1)の熱膨張係数より小さい場合、前記回路基板(10)の反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品のサイズは、前記反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品のサイズよりも大きいものである電子制御装置。
  22. 請求項20に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板(10)の熱膨張係数が前記第1の筐体(40)の熱膨張係数より大きい場合、前記回路基板(10)の反り形状における凹側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第1の電子部品のサイズは、前記反り形状における凸側の面に実装される電子部品のうち、最大サイズとなる第2の電子部品のサイズよりも大きいものである電子制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10120824B2 (en) 2016-04-08 2018-11-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Bridge board with structure for preventing solid state drive module bending and data storage device including the same
JP2020072229A (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 株式会社Soken 電子基板の固定構造

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