JP2007248383A - 表面欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単なる光沢痕を検出せずに真の表面欠陥だけを検出して製造歩留まりを向上する。
【解決手段】被検査面(2a)に検査光を照射し、その反射光を導光路(26〜29)を介して光電変換手段(30〜33)に導き、該光電変換手段(30〜33)の検出信号(Sa、Sb)に基づいて前記被検査面(2a)の欠陥を検出する。前記導光路(26〜29)の軸線(26a〜29a)と前記被検査面(2a)とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にする。
【選択図】 図2
【解決手段】被検査面(2a)に検査光を照射し、その反射光を導光路(26〜29)を介して光電変換手段(30〜33)に導き、該光電変換手段(30〜33)の検出信号(Sa、Sb)に基づいて前記被検査面(2a)の欠陥を検出する。前記導光路(26〜29)の軸線(26a〜29a)と前記被検査面(2a)とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、表面欠陥検査装置に関し、たとえば、ベルト式無段変速機用のスチールベルト(以下「CVTベルト」という。)の構成部品である金属リングの表面欠陥の検査に用いて好適な表面欠陥検査装置に関する。
図5は、CVTベルトの外観図である。CVTベルト1は、積層状態にされた多数枚の薄板状の金属リング2、2・・・・に、これも多数個の金属製のエレメント4、4・・・・からなるエレメント積層体5を嵌め込んで構成されている。
図6は、CVTベルト1の概略的な製造工程図である。この図に示すように、まず、超強靱鋼薄板6の端部6a同士を突き当てて溶接してリング状のドラム7を作り、そのドラム7を所定幅ずつ輪切り状に裁断して圧延し、基本周長の金属リング2を作成する。次に、その金属リング2に溶体化処理等を施した後、各々の金属リング2にCVTベルト1の積層場所に対応した所要の周長を与える周長補正処理を実行し、周長補正後の金属リング2に対して時効処理や窒化処理などを施して表面硬度を高めた後、金属リング2の表面欠陥の有無を検査し、金属リング2を順次に積層して、その積層体にエレメント4を嵌め込むことにより、CVTベルト1を完成する。
図7(a)は、金属リング2の表面欠陥検査に適用可能な従来技術の概念図である。この従来技術は、たとえば、下記の特許文献1に記載されたものであり、光ディスクの表面欠陥(反射膜欠損等)を検査するための「ディスク検査装置」である。
この従来技術では、被検査物である光ディスク8の表面に投光用ファイバー9a、9bを通して光源10a、10bからの検査光P0a、P0bを照射しつつ、光ディスク8の表面からの反射光P1a、P1bを受光用ファイバー11a、11bを通してフォトセンサ12a、12bで受光し、各々のフォトセンサ12a、12bの検出信号Sa、Sbに基づいて光ディスク8の表面欠陥の有無を検出する。
図7(b)は、従来技術の表面欠陥検査を金属リング2に適用した場合の概念図である。金属リング2の表面は前記のとおり、窒化処理による無光沢の硬化層で覆われている。このため、欠陥がない部分(図中のイ部)では、その無光沢(つや消し状態)によって比較的小さな反射光P1bしか生じないが、硬化層が局所的に欠損した欠陥部分(図中のロ部)では、硬化層直下の金属部分(光沢部分)が露出して大きな反射光P1aが生じ、しかも、同欠陥部分は不規則な形状になることが多いので、その反射光P1aは様々な方向に乱反射する。このため、無欠陥部分(図中のイ部)の反射光P1bは小さく、欠陥部分(図中のロ部)の反射光P1aは大きいという関係(P1a>P1b)が得られ、この関係を利用して欠陥部分(図中のロ部)の判定をすることができる。
つまり、受光用ファイバー11a、11bの間隔を所定距離Lだけ離して配置し、一方の受光用ファイバー11aで導いた反射光P1aの大きさと、他方の受光用ファイバー11bで導いた反射光P1bの大きさとを比較すればよい。
ところで、金属リング2の表面に付く傷は、同リングの欠陥の傷と、そうではない傷とに分けることができる。前者の傷を「欠陥傷」ということにする。一方、後者の傷は、硬化層の表皮部のみを浅く失った傷であり、この傷は、たとえば、金属リング2同士の擦れによってできることがあるが、この傷は光沢痕でもあるので、以下、この傷のことを「光沢痕」ということにする。
しかしながら、上記の従来技術にあっては、欠陥傷と光沢痕とを区別できない不都合がある。
図7(c)は、従来技術の表面欠陥検査装置の検査説明図である。この図において、ハ部は、図7(b)のイ部と同様に欠陥がない部分を示しており、このハ部では、金属リング2の表面の硬化層(無光沢)によって比較的小さな反射光P1bしか生じない。これに対して、ニ部は光沢痕部分を示しており、前記のとおり、光沢痕は、金属リング2の硬化層の表皮部のみを浅く擦っただけの傷であるから、無光沢部分(ハ部)に比べて反射率が高く、しかも、その光沢痕部分の表面の平滑度も相当高いため、大きな反射光P1aを生じる。
このため、従来技術にあっては、図7(c)の無欠陥部分(ハ部)と光沢痕部分(ニ部)においても、前記の関係(P1a>P1b)を満たしてしまうので、光沢痕を区別することができなかった。
そこで、本発明の目的は、表面欠陥と光沢痕とを区別できる表面欠陥検査装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、被検査面に検査光を照射し、その反射光を導光路を介して光電変換手段に導き、該光電変換手段の検出信号に基づいて前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、前記導光路の軸線と前記被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にしたことを特徴とする表面欠陥検査装置である。
請求項2記載の発明は、被検査面に検査光を照射し、該被検査面上の複数点の反射光をそれぞれ導光路を介して各点ごとの光電変換手段に導き、該各点ごとの光電変換手段の検出信号に基づいて前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、前記各導光路の軸線と前記被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にしたことを特徴とする表面欠陥検査装置である。
請求項3記載の発明は、前記導光路を光ファイバーとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の表面欠陥検査装置である。
請求項2記載の発明は、被検査面に検査光を照射し、該被検査面上の複数点の反射光をそれぞれ導光路を介して各点ごとの光電変換手段に導き、該各点ごとの光電変換手段の検出信号に基づいて前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、前記各導光路の軸線と前記被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にしたことを特徴とする表面欠陥検査装置である。
請求項3記載の発明は、前記導光路を光ファイバーとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の表面欠陥検査装置である。
たとえば、金属リング2の光沢痕は、金属リング2の硬化層の表皮部のみを浅く失っただけの傷であり、単なる擦り傷であって、その平滑度は相当高い。このため、光沢痕に対して検査光を照射しても、その反射光はほとんど乱反射しないから、本発明のように、導光路の軸線と被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度となるように設定しておけば、光沢痕部分からの反射光のほとんどを、導光路を介して光電変換手段に導かないようにすることができる。
一方、金属リング2の表面にできた欠陥傷(表面欠陥)は、同表面の硬化層を深く欠損する傷であり、硬化層直下の金属部分(光沢部分)が露出して大きな反射光が生じ、しかも、同欠陥傷部分は不規則な形状になることが多いので、欠陥傷からの反射光は様々な方向に乱反射することとなり、このため、上記のように角αを設定しておいたとしても、欠陥傷部分からの反射光の多くを、導光路を介して光電変換手段に支障なく導くことができる。
一方、金属リング2の表面にできた欠陥傷(表面欠陥)は、同表面の硬化層を深く欠損する傷であり、硬化層直下の金属部分(光沢部分)が露出して大きな反射光が生じ、しかも、同欠陥傷部分は不規則な形状になることが多いので、欠陥傷からの反射光は様々な方向に乱反射することとなり、このため、上記のように角αを設定しておいたとしても、欠陥傷部分からの反射光の多くを、導光路を介して光電変換手段に支障なく導くことができる。
以上のとおり、本発明では、導光路を介して光電変換手段に導く二つの光、すなわち、欠陥傷部分の反射光と光沢痕部分の反射光とに差を付けることができるので、光電変換手段の後段に位置する判定回路(実施形態の判定回路25bに相当)で、欠陥傷部分の反射光と光沢痕部分の反射光とを区別することができるようになる。その結果、真の表面欠陥(欠陥傷)だけを検出して製造歩留まりの向上に寄与する表面欠陥検査装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
図1は、表面欠陥検査装置の概念的な構成図である。表面欠陥検査装置20は、リング周回駆動用モータ21によって回転駆動される位置固定の駆動プーリ22と、その駆動プーリ22と同一の回転平面上に離隔配置される位置可変の従動プーリ23と、その従動プーリ23に着脱される所定の質量(例:80Kg)を持つ荷重体24と、欠陥検出部25とを含んで構成されている。なお、駆動プーリ22と従動プーリ23に加えて、さらに、1個又は複数個の案内プーリを備えていても構わない。必要最小限のプーリは駆動プーリ22と従動プーリ23の二つである。
被検査物である金属リング2を検査する際には、まず、従動プーリ23を初期位置(一点鎖線Aの位置)にして、駆動プーリ22と従動プーリ23の間に金属リング2を掛け渡し、次いで、従動プーリ23に荷重体24を取り付けて従動プーリ23を重力方向に移動させることにより、金属リング2に所要のテンション(張力)を与える。そして、その張力付与状態のまま、リング周回駆動用モータ21を駆動して金属リング2を一定方向(矢印B方向)に周回させつつ、欠陥検出部25を用いて、当該金属リング2の欠陥検出を行う。
図2は、欠陥検出部25の光学系25aの概念構成図である。この図において、光学系25aは、被検査物である金属リング2の周回方向(矢印B方向)に沿って所定の離隔距離Lを隔てて配列された少なくとも一対の受光用ファイバー26、27を有する。なお、この図では一対の受光用ファイバー26、27に加えて、同離隔距離Lを隔てて配列されたもう一対の受光用ファイバー28、29を有し、さらに、図中の点線34で省略するように、同様に配列された不図示の複数対の受光用ファイバーを有しているが、これは、欠陥検査の効率や精度を考慮したベストモードを示したものである。本実施形態における欠陥検出の原理の上からは、「被検査物である金属リング2の周回方向(矢印B方向)に沿って所定の離隔距離Lを隔てて配列された少なくとも一対の受光用ファイバー26、27」を有していればよい。なお、これに加えて、被検査面に検査光を照射する手段も必要であることは当然である。
各々の受光用ファイバー26〜29の基端面(図の右方端面)に対向してフォトセンサ30〜33が設けられており、一対の受光用ファイバー26、27に対応する一対のフォトセンサ30、31から、それぞれ検出信号Sa、Sbが出力されるようになっている。同様に、他の対の受光用ファイバー28、29・・・・に対応する一対のフォトセンサ32、33・・・・からも、それぞれ検出信号Sa、Sbが出力されるようになっている。以下、検出信号SaをA系の検出信号とすると共に、この検出信号Saを出力するフォトセンサ30、32・・・・を「A系のフォトセンサ」とし、且つ、検出信号SbをB系の検出信号とすると共に、この検出信号Sbを出力するフォトセンサ31、33・・・・を「B系のフォトセンサ」ということにする。
各々の受光用ファイバー26〜29の先端面(図の左方端面)は、金属リング2の表面2aを臨む適切な位置(同表面2aに近く且つ同表面2aに接触しない位置)に不図示の部品で固定されている。
ここで、本実施形態における重要なポイントは、各々の受光用ファイバー26〜29の軸線(正確には先端部付近の軸線)26a〜29aと、被検査面(金属リング2の表面2a)とのなす角αが、0度を超え且つ直角未満の所定の角度(0度を除く)になっていることにある。すなわち、「0<α<90」になっていることにある。その理由については後述する。
図3は、欠陥検出部25の判定回路25bの概念構成図である。この図において、判定回路25bは、A系のフォトセンサ(フォトセンサ30、32・・・・)から出力された検出信号Saを増幅する増幅ゲイン可変のA系用増幅器51と、B系のフォトセンサ(フォトセンサ31、33・・・・)から出力された検出信号Sbを増幅する増幅ゲイン可変のB系用増幅器52と、A系用増幅器51の出力信号Sa_51の中から直流分を含む低周波成分(主に金属リング2の“面ぶれ”に伴って発生する低周波成分の“揺らぎ”)のみをとりだすA系用ローパスフィルタ53と、B系用増幅器52の出力信号Sb_52の中から直流分を含む低周波成分(同上)のみをとりだすB系用ローパスフィルタ54と、A系用ローパスフィルタ53の出力と所定のリファレンス電圧REF1との差に応じた大きさのAGC電圧を発生してA系用増幅器51の増幅ゲインをコントロールするA系用差動増幅器55と、B系用ローパスフィルタ54の出力と所定のリファレンス電圧REF2との差に応じた大きさのAGC電圧を発生してB系用増幅器52の増幅ゲインをコントロールするB系用差動増幅器56とを備える。
加えて、判定回路25bは、A系用増幅器51から出力された電気信号Sa_51とB系用増幅器52から出力された電気信号Sb_52との差分値Sd(Sd=[Sa_51]−[Sb_52])を演算する差分演算部57と、差分演算部57で演算された差分値Sdと所定のハイ側しきい値SL_Hとを比較して「Sd>SL_H」の場合にアクティブとなるハイ側判定結果信号Sc_Hを出力するハイ側しきい値判定部58と、差分演算部57で演算された差分値Sdと所定のロー側しきい値SL_Lとを比較して「Sd>SL_L」の場合にアクティブとなるロー側判定結果信号Sc_Lを出力するロー側しきい値判定部59と、これら二つの判定結果信号(Sc_H、Sc_L)のいずれか一方がアクティブの時に被検査面(金属リング2の表面2a)の欠陥検出を示す警報信号ALMを出力する警報信号発生部60とを備える。
図4は、本実施形態における欠陥検出の原理図である。(a)は欠陥がない場合を示し、(b)は欠陥傷2bがある場合を示し、(c)は光沢痕2cがある場合を示している。
欠陥がない場合(a)は、金属リング2の表面2aの硬化層は失われておらず、同表面2aは無光沢のままである。ここで、P0を同表面2aに対する検査光とし、P2を欠陥がない場合の反射光とすることにする。欠陥傷2bがある場合(b)は、その欠陥傷2bの部分で金属リング2の表面2aの硬化層が局所的に失われている。このため、硬化層直下の金属部分(光沢部分)が露出して大きな反射光P3が生じ、しかも、同欠陥傷2bの部分は不規則な形状になることが多いので、その反射光P3は様々な方向に乱反射することになる。
一方、欠陥であっても、その欠陥が「光沢痕」の場合(c)は、金属リング2の表面2aの硬化層の表皮部のみが浅く失われただけであり、その光沢痕の部分は周囲の無光沢部分(硬化層が失われていない正常な部分)に比べて反射率が高く、しかも、その光沢痕部分の表面の平滑度も相当高いため、ほぼ乱反射しない大きな反射光P4を生じることとなる。
さて、本実施形態における重要なポイントは、前記のとおり、各々の受光用ファイバー26〜29の軸線(正確には先端部付近の軸線)26a〜29aと、被検査面(金属リング2の表面2a)とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度(0度を除く)に設定(0<α<90)していることにある。
このような設定にすると、光沢痕2cを検出しないようにすることができる。以下、このことについて詳述する。図4において、無欠陥部分の反射光P2と欠陥部分の反射光P3は、いずれも乱反射した光であり、且つ、光量の差はP3>P2の関係にある。
今、A系の検出信号Saを無欠陥部分の反射光P2に対応した信号とし、B系の検出信号Sbを欠陥部分の反射光P3に対応した信号とする。この場合の図3における差分値Sdは、無欠陥部分の反射光P2と欠陥部分の反射光P3との差に相当する値となる。上記のとおり、P3>P2の関係にあるから、P3>P2の差(差分値Sd)が充分に大きければ、差分値Sdがハイ側しきい値SL_H又はロー側しきい値SL_Lを越えることとなり、結局、図3の警報信号発生部60から欠陥検出を示す警報信号ALMが出力されることになる。
一方、図4において、光沢痕2cの反射光P4は、無欠陥部分の反射光P2や欠陥部分の反射光P3と違って、ほとんど乱反射しない光である。たとえば、検査光P0が、図4に示すとおりに金属リング2の表面2aに対して鉛直方向の入射光であると仮定するならば、反射光P4も同じく、金属リング2の表面2aからほぼ鉛直方向に反射する光となる。
したがって、上記のような設定、すなわち、各々の受光用ファイバー26〜29の軸線(正確には先端部付近の軸線)26a〜29aと、被検査面(金属リング2の表面2a)とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度(0度を除く)に設定(0<α<90)しておけば、反射光P4のほとんどを、受光用ファイバー26〜29の先端面に入り込まないようにすることができる。これは、反射光P4の反射方向(図示の例では金属リング2の表面2aのほぼ鉛直方向)に対して、各々の受光用ファイバー26〜29の軸線(正確には先端部付近の軸線)26a〜29aが、角αだけ斜めに交差するからである。
説明の便宜上、反射光P4のごく一部が受光用ファイバー26〜29の先端面に入り込んだと仮定し、それを反射光P´とする。ただし、P4>>P4´であり、且つ、P2≒P4´であるとする。
今、A系の検出信号Saを無欠陥部分の反射光P2に対応した信号とし、B系の検出信号Sbを、受光用ファイバー26〜29の先端面に入り込んだ反射光P´(光沢痕部分の反射光P4のごく一部)に対応した信号とする。この場合の図3における差分値Sdも、無欠陥部分の反射光P2と受光用ファイバー26〜29の先端面に入り込んだ反射光P´(光沢痕部分の反射光P4のごく一部)との差に相当する値となるが、上記のとおり、P2≒P4´であるから、P2とP4´の差(差分値Sd)は相当小さく、差分値Sdがハイ側しきい値SL_H及びロー側しきい値SL_Lを越えることはない。その結果、光沢痕については、図3の警報信号発生部60から欠陥検出を示す警報信号ALMが出力されない。
以上のとおり、本実施形態によれば、各々の受光用ファイバー26〜29の軸線(正確には先端部付近の軸線)26a〜29aと、被検査面(金属リング2の表面2a)とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度(0度を除く)に設定(0<α<90)したので、光沢痕部分からの反射光P4のほとんどを受光用ファイバー26〜29の先端部に入り込ませないようにすることができる。その結果、差分値Sdを小さくして、ハイ側しきい値SL_H及びロー側しきい値SL_Lを越えないようにすることができ、警報信号発生部60から警報信号ALMを出力しないようにすることができる。
したがって、仮に金属リング2の表面2aに光沢痕がついていたとしても、その光沢痕の存在を無視して検査をパスすることができ、不必要な金属リング2の廃棄を回避してCVTベルト1の製造歩留まり向上を図ることができるのである。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、その技術思想の範囲において、様々な変形例や発展例を包含することはもちろんであり、たとえば、以下のようにしてもよい。
上記の実施形態では、被検査面を金属リング2の“表面”としているが、この表面の意味には、同リングの“裏面”や“端面”なども含まれる。
また、上記の実施形態では、被検査面からの反射光を直接的に受光用ファイバー26〜29の先端面に取り入れているが、たとえば、光学レンズ等の光学要素を介して間接的に取り入れるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、受光用ファイバー26〜29やフォトセンサ30〜33をAとBの二系統としているが、二を超える多系統としてもよい。さらに、二を超える多系統とする場合には、各々の系を金属リング2の周回方向と幅方向(周方向に直交する方向)に二次元配列してもよい。
また、上記の実施形態では、被検査面からの反射光を、受光用ファイバー26〜29、すなわち、光ファイバーを介してフォトセンサ30〜33に導いているが、この“光ファイバー”は、実施例のベストモードを示しているに過ぎない。要は、被検査面からの反射光をできるだけ少ない損失でフォトセンサ30〜33に導くことができる「導光路」であればよく、たとえば、損失や柔軟性を無視又は軽視すれば、ガラス製やプラスチック製などであってもよい。
フォトセンサ30〜33についても、受光用ファイバー26〜29を介して導かれた反射信号を電気信号に変換できる光電変換手段であればよく、フォトセンサに限定されない。
また、上記の説明では、被検査面に対する検査光P0の照射角度を、同被検査面の鉛直方向としている(図4参照)が、これは一例又は説明上の便宜に過ぎない。鉛直方向以外の方向であってもよく、たとえば、受光用ファイバー26〜29の軸線と略平行する方向であってもよい。すなわち、各々の受光用ファイバー26〜29に投光用ファイバーを沿わせ、それらの投光用ファイバーを介して検査光を照射するようにしてもよい。
2a 表面(被検査面)
20 表面欠陥検査装置
26〜29 受光用ファイバー(導光路)
30〜33 フォトセンサ(光電変換手段)
P0 検査光
20 表面欠陥検査装置
26〜29 受光用ファイバー(導光路)
30〜33 フォトセンサ(光電変換手段)
P0 検査光
Claims (3)
- 被検査面に検査光を照射し、その反射光を導光路を介して光電変換手段に導き、該光電変換手段の検出信号に基づいて前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
前記導光路の軸線と前記被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にしたことを特徴とする表面欠陥検査装置。 - 被検査面に検査光を照射し、該被検査面上の複数点の反射光をそれぞれ導光路を介して各点ごとの光電変換手段に導き、該各点ごとの光電変換手段の検出信号に基づいて前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
前記各導光路の軸線と前記被検査面とのなす角αを、0度を超え且つ直角未満の所定の角度にしたことを特徴とする表面欠陥検査装置。 - 前記導光路を光ファイバーとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の表面欠陥検査装置。
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