JP2007247712A - 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置 - Google Patents

逆止弁およびこれを用いた流体供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007247712A
JP2007247712A JP2006069413A JP2006069413A JP2007247712A JP 2007247712 A JP2007247712 A JP 2007247712A JP 2006069413 A JP2006069413 A JP 2006069413A JP 2006069413 A JP2006069413 A JP 2006069413A JP 2007247712 A JP2007247712 A JP 2007247712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
check valve
valve
fluid supply
valve body
magnetic pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006069413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4684923B2 (ja
Inventor
Naoyuki Nakamoto
直之 中本
Hitoshi Morimoto
均 森本
Fumihiro Honma
文博 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Air Gases Ltd
Original Assignee
Japan Air Gases Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Air Gases Ltd filed Critical Japan Air Gases Ltd
Priority to JP2006069413A priority Critical patent/JP4684923B2/ja
Priority to PCT/EP2007/052307 priority patent/WO2007104744A1/en
Publication of JP2007247712A publication Critical patent/JP2007247712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4684923B2 publication Critical patent/JP4684923B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
    • F16K31/02Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic
    • F16K31/06Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a magnet, e.g. diaphragm valves, cutting off by means of a liquid
    • F16K31/08Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a magnet, e.g. diaphragm valves, cutting off by means of a liquid using a permanent magnet
    • F16K31/086Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a magnet, e.g. diaphragm valves, cutting off by means of a liquid using a permanent magnet the magnet being movable and actuating a second magnet connected to the closing element
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K15/00Check valves
    • F16K15/02Check valves with guided rigid valve members
    • F16K15/025Check valves with guided rigid valve members the valve being loaded by a spring
    • F16K15/026Check valves with guided rigid valve members the valve being loaded by a spring the valve member being a movable body around which the medium flows when the valve is open

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Check Valves (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

【課題】 流体供給流路に配設し、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部とのシール性を維持しながら下流側から流体を供給することができる汎用性の高い逆止弁およびこれを用いた流体供給装置を提供すること。
【解決手段】 (1)両端の取合部4a,4bおよび中空部5によって流路を形成する本体部1、(2)中空部5に配置され、移動可能な常磁性材料からなるとともに、前記流路を封止する一端部2aと付勢可能な他端部2bを有する弁体2、および(3)弁体2を挟むように設置された磁極3a,3bを有し、本体部1の外周部に対し配設し、かつ磁極3a,3bの取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極3a,3bの取り付け位置の変更が可能な外装体3、からなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、逆止弁およびこれを用いた流体供給装置に関し、特に、半導体製造工場で使用される特殊ガス供給用配管に設置されている逆止弁およびこれを用いたガス供給装置などに有用である。
電子デバイスの特性には、半導体製造プロセスで使用される特殊材料ガスの純度とともに不純物の混入が大きな影響を与えることから、そのガス供給流路は非常に厳格な管理が求められる。具体的には、NH,BCL,CL,SiHCL,Si、HBr、HF、NO、C、SF、WF等に代表される半導体用特殊材料ガスについては、汚染されやすく、また、水分などと反応し腐蝕性の物質を形成する性質を有するガスが多い。従って、こうした特殊材料ガス供給装置のガス供給流路を構成する配管を保守点検する場合やガス供給流路に設けられた機器を交換する場合などにおいて、配管内への大気混入を防ぐ目的で、最小単位の流路において保守や交換ができるように、予め該当する配管ごとに逆止弁を配設する方法が実施されている。また、こうした逆止弁は、操作部分がないことから、スプリング等単純な部品の組合せにて構成されており、バルブなどの部品に比べ小さく、配管パネル上のスペースが節約でき、機械的に強制リセットをする部分がないため、リセット忘れがなく安価に製造できることから、半導体製造プロセスに限らず、種々のプロセスにおいて下流側からの逆流を防止する目的で多用されている。
このとき用いられる逆止弁としては、例えば、図8(イ),(ロ)のような構造を有するものを挙げることができる(例えば特許文献1参照)。つまり、図8(イ)は、逆止弁内の流路が閉鎖している状態を示し、流体が流入する流入部32aと、この流入部32aより大きい径の流入部32cと、流入部32aと流入部32cの段差に設けた弁座32bを備えた弁ケース32と、弁座32bに弁体33を圧接して流体の逆流を防止する加圧ばね34と、弁ケース32にねじ部32dで固定され、弁体33を弁座32bに圧接する加圧ばね34を固定するフィッティング35と、から構成される。高圧に加圧された流体が逆止弁の流入部32aから供給されると、図8(ロ)に示すように弁体33が供給圧で押し下げられて、弁座32bと弁体33との間に生じた隙間から流体が流れ出すものである。
また、加圧ばね等付勢に伴う反力を利用しない逆止弁として、図9(A),(B)のような構造を挙げることができる(例えば特許文献2参照)。つまり、弁座と弁体の両方に磁性体を使用し逆止の効果を保持する逆止弁として、一端部に流入口43を設けるとともに他端部に流出口45を設ける中空の導管41と、導管41内に移動自在に設けるポペット47と、導管41に設ける外部磁石49と、ポペット47の内部に設ける内部磁石45とを備え、ポペット47が流出口側の圧力Bと流入口側の圧力Aとの差圧及び内外磁石45、49の磁力Mとの関係により移動の有無及び方向を決定する高める機能を有している。
特開2003−247659号公報 特開2000−337539号公報
しかしながら、半導体用特殊材料ガス供給装置のガス供給流路においては、配管のメンテナンス時や逆止弁の上流部に接続された機器を交換する場合、さらに厳格に配管内への大気混入を防ぐ必要があることから、逆止弁の下流側から窒素などのパージガスを逆流させながら、保守や交換する方法を実施することが好ましく、こうした要請が強い。このとき、通常の逆止弁51では、図10(A)に示すように、上流からはパージガスを送ることができるが、逆止機能が作用することにより、図10(B)に示すように、下流からのパージガスを送ることはできない。また、通常特別な操作機構がないため、一度取り付けてしまった配管ラインに逆方向のガスを送ることが非常に困難であり、その必要がある場合、配管の開放を余儀なくされる。このとき、窒素パージを行うために配管の開放を行うと、一時的であっても配管内部が大気に汚染される危険性があり、大気の混入によって汚染・腐食の原因になる可能性がある。
上記の問題を避けるためには、図10(C)に示すように、逆止弁51と並列にバルブ52付きのバイパスライン53を追加して逆止弁を迂回させる方法が取ることも可能であるが、通常時使用しないバイパスライン53分だけ接続継手が増え、ガス漏洩の危険性が増すこと危険性がある。また、コスト面やスペース面あるいはデットボリュームが増加ずる点においても好ましくない。さらに、メンテナンス終了後においてバイパスラインバルブの閉め忘れがあれば、逆止弁のもつ逆止機能が無力化する危険性などが存在する。
また、こうしたガス供給装置にあっては、気密性の確保が重要であり、保守点検時あるいは定期的に流路内部を加圧しリーク量を検出する気密試験が行われる。このとき、図10(D)に示すように、逆止弁51の上流側の配管部54については、上記同様、逆止機能によって加圧試験ができず、また、図10(E)に示すように、該配管部54への圧力検出器55の取り付けも困難であることから気密性の確認が難しい。
また、上記のような磁石を利用して弁体を移動させる方法は、外部磁石が逆止弁本体に組み込まれた一体構造となっているため、シール性については逆止弁本来の機能として問題ないが、下流側の圧力が上流側よりも大きいときに逆止機能によって上流側のパージができないことは従前の通りであり、メンテナンス時に下流側からのパージガス圧力の変更に応じで弁体を開くことは、一定磁力の固定外部磁石では不可能である。
以上のように、従前の逆止弁を用いた場合にあっては、
(1)自在に逆止弁の効果を無効にすることができないため、バルブ交換等のメンテナンス作業が困難になる。
(2)自在に調整できる機器に関しては、メンテナンス後の復旧忘れ等が重大事故の原因になる。
(3)自在に調整できる機器は構造が複雑になることから、機器自体が大きくなり、配管レイアウト上の変更が必要になる。同時に逆止弁の構造が複雑になるため大幅なコストアップにつながる。
本発明の目的は、流体供給流路に配設し、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部とのシール性を維持しながら下流側から流体を供給することができる汎用性の高い逆止弁を提供することである。また、例えば半導体製造工場で使用される特殊ガス供給用配管などの流体供給装置にこうした逆止弁を用いることによって、配管のメンテナンス性能に優れ、流路内の外気による汚染を防止できる流体供給装置を提供することをも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、以下に示す逆止弁およびこれを用いた流体供給装置によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。なお、ここでいう「流体」とは、気体や液体のみならず、広く粉粒体などのように流動性を有するものを含むものである。
本発明は、流体用の逆止弁であって、両端の取合部および中空部によって流路を形成する本体部、(2)該中空部に配置され、移動可能な常磁性材料からなるとともに、前記流路を封止する一端部と付勢可能な他端部を有する弁体、および(3)該弁体を挟むように設置された磁極を有し、前記本体部の外周部に対し配設し、かつ該磁極の取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な外装体、からなることを特徴とする。
こうした構成によって、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部から強制的に逆止弁としての機能を停止させあるいは制限する機能(以下「逆止制限機能」という。)によって、パージガス等を逆方向に流体を供給することが可能となる。さらに、本発明の特徴として、これらを外部とのシール性を維持しながら操作することができる点において、半導体用特殊材料ガス供給装置などのように外気の混入を嫌う装置に対して非常に有用な手段となる。また、弁体を外部から操作する部材として、弁体を挟むように設置された磁極を有し、取り付け・取り外しあるいは移動可能な外装体を設けることによって、逆止弁の使用条件などに対応した逆止機能と逆止制限機能の調整をすることが可能となり、汎用性の高い逆止弁の供給が可能となる。
本発明は、上記逆止弁であって、前記磁極が、電磁石からなり、前記弁体との間に吸着力を生じる磁性および反発力を生じる磁性との切り換えを可能とすることを特徴とする。
半導体用特殊材料ガス供給装置などにおいては、ガスの圧力や供給流量などの条件を変更しつつかつ正確に制御することが求められる。従って、こうした装置に使用される逆止弁についても、ガス供給流路の内部圧力や流量条件に適用した逆止機能と逆止制限機能が要求される。本発明は、逆止弁において、上記のように磁極の取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な外装体を有することによって、こうした両機能の調整可能な構成とするとともに、磁極の極性および磁力を可変とすることによって、弁体に対する強制力を制御することが可能となり、逆止機能と逆止制限機能のさらに微調整を行うことが可能となった。
本発明は、上記逆止弁であって、前記外装体が、前記本体部の外側面の一部に対し切り欠き部を有し、該切り欠き部を介して取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な構造を有することを特徴とする。
上記の逆止弁については、取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な構造を有することによって、汎用性の高い逆止弁の供給が可能となる。一方実際の流体供給装置にあっては、複数の供給流路が設けられ、各々の流路において様々な取り付け位置や方向に逆止弁が設けられていることから、取り付け・取り外しあるいは磁極の取り付け位置の変更が容易、かつ確実であることが望まれる。本発明は、外装体の断面をコの字型形状とし上下に磁石が取り付けられる構造(ここでは、「ヨーク」といい、以下同じ。)とすることによって、こうした要請に対応する構成とすることが可能となる。また、流路のパージの時のみヨークの取り付け操作を行う場合には、目視によってメンテナンスの実施の確認が可能であり、パージ完了時の取り外し操作によって簡易に復旧することができるため、復旧の確認も目視で確実に実施することができ、復旧忘れなど操作ミスの低減を図ることができる。また、ヨークなどを用いて磁極を配設することによって、均等な磁力で弁体に機能し、円滑に弁体を移動させることができる。
本発明は、上記逆止弁であって、前記弁体の外周面の一部に溝部を設け、前記本体部の内周面に中空部の中心軸の鉛直方向に移動可能な常磁性材料からなる軸体を設ける、または(2)前記本体部の内周面一部に溝部を設け、前記弁体の外周面に中空部の中心軸の鉛直方向に移動可能な常磁性材料からなる軸体を設ける、のいずれかの構成を有するとともに、該軸体の一端が前記溝部に係止することができることを特徴とする。
上記の逆止弁については、その上流側と下流側のガスの圧力関係および弁体を構成する付勢可能な他端部の弾性と磁性による吸着力あるいは反発力とのバランスによって、ガスの流通機能、逆止機能および逆止制限機能を有している。しかしながら、そのバランスが例えば下流側の圧力上昇によって大きく崩れた場合には、逆止制限機能に対して大きな影響を与えることがあることから、予防的に逆止制限機能を確保する機能を有することが好ましい。本発明は、上記いずれかの構成を有することによって、弁体を磁極の吸着力または反発力によって強制的に移動させた後、その状態を維持することができる機能を確保するものである。これによって、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部とのシール性を維持しながら下流側から流体を供給することができる機能を確実に確保することができる汎用性の高い逆止弁を提供することが可能となる。
本発明は、上記いずれかに記載の逆止弁を用いた流体供給装置であって、該逆止弁の内部に配設された弁体の一端部を流体供給流路の上流側に配置し、逆止弁本体部の外周部に配設された磁極によって弁体を下流側に移動せしめることによって、流体供給流路のシール性を確保しつつ該逆止弁の上流側の流体供給流路のパージを可能とすることを特徴とする。
上記の逆止弁は、流体供給流路に配設し、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部とのシール性を維持しながら下流側から流体を供給することができる構成を有している。従って、かかる逆止弁を、半導体用特殊材料ガス供給装置などの流体供給装置に用い、その一端部を流体供給流路の上流側に配置し、前記磁極によって弁体を下流側に移動せしめることによって、流体供給流路のシール性を確保しつつ該逆止弁の上流側の流体供給流路のパージを可能とし、配管のメンテナンス性能に優れた流体供給装置を提供することができる。
本発明は、上記流体供給装置であって、前記磁極の位置あるいは磁極の磁界強度を変更し磁極と弁体との間の磁力を調整することによって、流体供給流路のシール性を確保しつつパージ圧力あるいはパージ流量を制御することを特徴とする。
逆止弁における逆止機能は、比較的ガスの圧力や供給流量などに影響されずに所定の条件設定によって安定した特性を確保することができる一方、逆止機能を破りパージ用として所定量のガスを供給するには、ガスの圧力や供給流量などとのバランスを考慮した付勢からの反発力あるいは磁極からの吸着力や反発力を調整する必要がある。本発明においては、磁極に電磁石を用い、磁極の位置あるいは磁極の磁界強度を変更することによって、磁極と弁体との間の磁力を調整し、逆止機能と逆止制限機能の調整を行うことが可能となった。従って、外部とのシール性を維持しながら配管のメンテナンス性能に優れた流体供給装置を提供することが可能となった。
以上のように、本発明によれば、流体供給流路に配設し、通常の運転時は逆止弁として機能を発揮するとともに、外部とのシール性を維持しながら下流側から流体を供給することができる汎用性の高い逆止弁を提供することができる。また、例えば半導体製造工場で使用される特殊ガス供給用配管などの流体供給装置にこうした逆止弁を用いることによって、配管のメンテナンス性能に優れた流体供給装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<本発明に係る逆止弁の基本的な構成について>
図1(A)〜(E)は、本発明の逆止弁の基本的な構成(構成例1)およびその動作を例示する概略図である。図1(A)〜(E)において、逆止弁は、本体部1、弁体2および外装体3からなり、(1)本体部1は、両端の取合部4a,4bおよび中空部5によって流路を形成し、(2)弁体2は、中空部5に配置され、移動可能な常磁性材料からなるとともに、流路を封止する一端部2aと付勢可能な他端部2bを有し、(3)外装体3は、弁体2を挟むように設置された磁極3a,3bを有し、本体部1の外周部に対し配設し、かつ磁極3a,3bの取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極3a,3bの取り付け位置の変更が可能であることを特徴とする。
本体部1は、図1(A)に例示する内部構造および図1(D)に例示する外観構造を有し、その両端に取合部4a,4bを有し、中空部5を形成するような円筒形状体で構成するものを挙げることができる。素材は、堅牢な構造を形成することが可能であれば特に制限はないが、半導体用特殊材料ガス供給装置などに使用される場合には、耐食性を必要とすることから、例えばステンレス鋼(SUS−316L等)などを使用することが好ましい。取合部4a,4bは、この逆止弁を使用する装置内の配管との接続が容易で、所定の耐圧性・シール性を有するように、図1に例示するような螺子形状を施すことが好ましい。また、中空部5の一方(図1では取合部4a側)には、弁体2の一端部2aと接合あるいは嵌合状態においてシールを形成するシール凸部5aが設けられ、他方(図1では取合部4b側)には、弁体2の他端部2bが係止し付勢する係止部5bが設けられている。
弁体2は、本体部1の中空部5に摺動可能に配置され、その一部または全体を常磁性材料からなる。図1(A)における取合部4a側からのガスの流れに対しては、ガスの圧力によって弁体2が中空部5を移動し、一端部2aとシール凸部5aの間に所定の空隙が生じ、他端部2bが係止部5bに係止して付勢する状態を形成する。一方、図1(B)における取合部4b側からのガスの流れに対しては、ガスの圧力および他端部2bの反発力によって弁体2が中空部5を移動し、一端部2aとシール凸部5aの間を接合あるいは嵌合するようにシール状態を形成する。
図1(A)〜(C2)においては、一端部2aが弁体2の一部を形成し、他端部2bが別体としてバネ(2b)を形成する構成を例示しているが、上記の機能を有する構成であればこれに限定されるものではない。例えば、他端部2bが弾性を有する樹脂成形体である場合にも同様の機能を確保することができる。また、弁体2全体が弾性を有する樹脂成形体である場合には、内部に磁性体を包含して一体として成形することができる。また、シール凸部5aと接合する一端部2aの端面には、接合・離間を繰り返しても十分にシール性を維持できるように、可撓性のあるシール用シートを有することが好ましく、あるいは一端部2a全体が可撓性と弾性を有する樹脂成形体で形成することが好ましい。
弁体2の素材は、中空部5の内周を摺動し、一端部2aでのシール性、他端部2bでの弾性を有することが可能であれば特に制限はないが、半導体用特殊材料ガス供給装置などに使用される場合には、耐食性を必要とすることから、例えばPCTFEやカルレッツなどの樹脂などを使用することが好ましい。また、常磁性を有する弁体2の形成には、一端部2aを除く部分を耐蝕性あるいは特殊ガスなどとの反応性の低いニッケル(Ni)などの常磁性材料で構成する方法や弁体2の内部に鉄(Fe)やNiなどの常磁性材料を封じる方法あるいは粉粒状の常磁性材料を混入した素材によって弁体2を成形する方法などを挙げることができる。
外装体3は、図1(C1)に例示するように、弁体2を挟むように設置された磁極3a,3bを有し、本体部1の外周部に対し配設される。このとき、外装体3は、本体部1の外側面の一部に対し切り欠き部3cを有し、切り欠き部3cを介して取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極3a,3bの取り付け位置の変更が可能な構造を有することが好ましい。具体的には、図1(E)に例示するヨーク3のような構造を挙げることができる。弁体2と引き合う磁性の磁極3a,3bを有するヨーク3を、図1(E)のように本体部1に配設すると、常磁性材料からなる弁体2は、磁極3a,3bの磁性によって吸引され、ガスの押圧とバネ2b(他端部2bに相当)の反発力を上回る力によって、シール凸部5aと一端部2aを離間させることができる。また、ヨーク3を用いて弁体2に対してほぼ均等な距離に磁極3a,3bを本体部1に配設することによって、均等な磁力で弁体2に機能し、円滑に弁体2を移動させることができる。また、複数の磁極を用いた場合に問題となる磁極3a,3b同士の吸着力による配置の安定性などの影響もない。
なお、磁極3a,3bが弁体2と反発し合う磁性を有する場合には、図1(C2)に例示するように、図1(C1)と流路に対して対向する位置にヨーク3を設けることによって同様の効果を得ることができる。このとき、磁極3a,3bの取り付け位置を変更し、弁体2との流路方向の距離あるいは流路と垂直な方向の距離を変更することによって、シール凸部5aと一端部2aの開度を調整することが可能となる。さらに、電磁石からなる磁極3a,3bを用い、弁体2との間に吸着力を生じる磁性および反発力を生じる磁性との切り換えを可能とすることも好ましい。吸着力を生じる磁性とすることによって、シール凸部5aと一端部2aを離間させることができるとともに、反発力を生じる磁性に切り換えることによって、シール凸部5aと一端部2aとのシール性を高め、逆止効果を強くすることができる。なお、磁極の数量は2つに限定されず、2以上あるいは円筒状や半円筒状の1体の磁極とすることもできる。
〔本発明に係る逆止弁の機能〕
次に、この逆止弁の機能を、図1(A)〜(E)に例示するように、ガスを流そうとする力との関係によって説明する。ここでは、図1(A)のような逆止弁の上流側(ガスの流れの上流ではなく逆止弁の取合部4a側をいう。以下同じ)からのガスの流れを「正方向の流れ」といい、図1(B)のような逆止弁の下流側(ガスの流れの下流ではなく逆止弁の取合部4b側をいう。以下同じ)からのガスの流れを「逆方向の流れ」といい、いずれの方向からもガスの流れがない状態つまり上流側の流路内圧力(以下「上流側圧力Pu」という。)と下流側の流路内圧力(以下「下流側圧力Pd」という)が等しい場合を静止状態という。静止状態においては、バネ2bの反発力によって、弁体2は中空部5の上流に押し付けられ、シール凸部5aと一端部2aとの間でシール状態を形成する。
(1)正方向の流れに対する機能
上流側の圧力Puが下流側の圧力Pdを上回り、かつバネ2bの反発力Kを超える圧力となった場合に正方向の流れが生じる。つまり、上流側の初期圧力Puが、下流側の圧力Pdおよび反発力Kとの関係において圧力条件「Pu≧Pd+K」となった場合、弁体2が上流側から下流側へ中空部5を移動し、一端部2aとシール凸部5aの間に所定の空隙が生じて正方向のガスの流れが生じ、弁体2が圧力条件「Pu=Pd+K」となる位置において安定する。このとき、ガスは図1(A)に示すような流れを形成し、弁体2のバネ2bは係止部5bに係止して反発力Kにて付勢する状態を形成する。
(2)逆方向の流れに対する機能
上記(1)とは逆に、上流側の初期圧力Puが、下流側の圧力Pdおよび反発力Kとの関係において圧力条件「Pu<Pd+K」となった場合においては、逆止弁の逆止機能が働きガスの流れが停止する。つまり、逆止弁を稼動させる場合や、(1)の状態から上流側の圧力Puが低下し圧力条件「Pu<Pd+K」となった場合には、弁体2が下流側から上流側へ中空部5を移動し、一端部2aとシール凸部5aの間の空隙が閉じ正方向のガスの流れが停止しあるいは逆方向の流れが生じない状態となる。このとき、下流側からのガスは、図1(B)に示すように停止し、弁体2は下流側の圧力Pdおよび反発力Kによって、その一端部2aをシール凸部5aと接合あるいは嵌合状態で押し付けられシール状態を形成する。
(3)逆止機能を制限する機能
次に、(2)状態において、図1(E)に示すように、磁性体である磁極3a,3bを有するヨーク3を本体部1に配設すると、常磁性材料からなる弁体2は、磁極3a,3bの磁力Mによって吸引され、逆止弁の逆止機能が制限される。つまり、上流側の圧力Puと磁力Mの合力が下流側の圧力Pdを上回り、かつバネ2bの反発力Kを超える圧力となった場合に正方向の流れが生じる。具体的には、上流側の圧力Puが、下流側の圧力Pdおよび反発力Kとの関係において圧力条件「Pu+M≧Pd+K」となった場合、弁体2が上流側から下流側へ中空部5を移動し、一端部2aとシール凸部5aの間に所定の空隙が生じて正方向のガスの流れが生じ、弁体2が圧力条件「Pu+M=Pd+K」となる位置において安定する。このとき、弁体2の本体部1との位置関係は図1(A)と同様であるが、ガスは図1(C1)に示すような流れを形成し、弁体2のバネ2bは係止部5bに係止して反発力Kにて付勢する状態を形成する。
ここで、磁極3a,3bが、電磁石からなり、弁体2との間に吸着力を生じる磁性および反発力を生じる磁性との切り換えを可能とすることによって、さらに以下の機能を有することが可能となる。
(a)磁極3a,3bを弁体2との間に吸着力を生じる磁性とすることによって、ヨーク3を固定した状態で逆止制限機能を稼動・停止を制御することが可能となる。
(b)また、(1)の状態で磁極3a,3bの磁力を調整することによって、一端部2aとシール凸部5aの間の開口度を変更することができる。開口度を調整することによって、上流側の圧力あるいは流量を調整することが可能となる。
(c)ヨーク3を(1)や(2)と同じ状態で固定し磁極3a,3bを弁体2との間に反発力を生じる磁性とすることによって、正方向の流れに対して抵抗を働かせることができる。つまり、バネ2bの同じ方向の力を弁体2に加え、逆止機能を上げることができる。
(d)さらに、(3)の状態で磁力を調整することによって、一端部2aとシール凸部5aの間の開口度を変更することができる。開口度を調整することによって、下流側の圧力あるいは流量を調整することが可能となる。
〔本発明に係る逆止弁の機能試験〕
上記の構成を有する逆止弁について、実動条件における機能確認試験およびヨークの機能試験を行った。
(1)逆止弁の機能確認試験
(1−1)実験条件
図1(C)に例示するような構成を有する逆止弁を用い、リークパージ圧力である0.05MPa以下の圧力で逆止制限機能が生じる磁極の吸着力を用い検証した。吸着力による評価は、磁性体同士が引き合う吸着力を用いることによって、磁性体の配置や磁性体同士の距離など変動要因の多い条件下においても、より客観性の高い評価が可能となる。
(1−2)実験結果
リークパージ圧力を0.05MPaとし吸着力を代えて実験したところ、吸着力0.75kgにおいてパージガスの逆方向の流れが発生した。つまり、吸着力0.75kg以上の円柱磁石を取り付けたヨークを使用することにより、リークパージ圧力である0.05MPa以下において逆止制限機能を得ることができることを確認できた。
(2)ヨークの機能試験
(2−1)実験条件
(1)と同じ逆止弁を用い、図2(A)に示すような実験フローによって、逆止弁を含む配管系に封入されたガスの開放圧力を求める。この圧力が、本発明における逆止弁の逆止制限機能が働く指標となる。また、磁極の取り付けにおいてヨークを用いた場合と用いない場合について検証した。実験フローは、供給源11からのガスを圧力調整器12および絞り部13を介して被検体である逆止弁10に供給することができ、圧力調整器12によって圧力条件を調整し、そのときの圧力計14によって測定する。ヨークを用いない場合は、図2(B)に示すように、磁極3a,3bを直接本体部1に配設した。
(2−2)実験結果
下表1および図3に示すように、ヨーク付吸着力11.5kg以上の円柱磁石を使用したヨークを取り付けることにより、通常パージ圧力の0.7MPa以下で逆止弁のアンロック効果が得られた。また、ヨークを用いない場合に比較し、ヨークを用いることによって得られた均等な吸着力の効果も検証することができた。
Figure 2007247712
(3)まとめ
以上の実験の結果、特殊材料ガス供給装置などにおいて通常使用されるリークパージ圧力やパージ圧力に対応した吸着力の設定ができる逆止弁の供給が可能となった。また、磁極の配設に際しては、ヨークを用いることによって、より安定的に、かつより低い吸着力で逆止弁の逆止制限機能を働かせることができることが検証された。
〔本発明に係る逆止弁の他の構成について〕
上記のような構成例1においては、下流側からの「逆方向」の流れに対して弁体2を磁極3a,3bの吸着力によって強制的に移動させ、逆止機能を制限している。しかしながら、圧力条件「Pu+M≧Pd+K」が維持できない場合、つまり下流側の圧力Pdが強く圧力条件「Pu+M>Pd+K」となる場合には、逆止機能を制限するためにはこれに対応した磁極3a,3bの吸着力を強力にする必要がある。本発明は、図4(A)〜(E)に示すような構成(構成例2)によって、弁体2を磁極3a,3bの吸着力または反発力によって強制的に移動させた後、その状態を維持することができる機能を確保するものである。
具体的には、図4(A)〜(D)に例示するように、本体部1の内面部1a,1bに、中空部5の中心軸の鉛直方向に移動可能で、かつ弁体2と同じ磁性を有する軸体6a,6bを設けるとともに、弁体2の外周に溝部2cを設け、軸体6a,6bの一端が該溝部2cに係止することができる構成を挙げることができる。ここで、軸体6a,6bは、常磁性材料からなり一端を含め流体の圧力に対する強度を有する素材であれば特に限定されない。
(1)図4(A)は、正方向の流れにおける各部の状態を示している。弁体2と本体部1との位置関係を含め、基本的には第1構成例における図1(A)と同様である。ここで、軸体6a,6bは、弁体2との反発力によって内面部1a,1bのより本体部1の外周面側に押しやられ、弁体2との接触はない状態となっている。つまり、軸体6a,6bを、弁体2と同じ磁性を有するものとすることによって、弁体2の移動に対して負荷のかからない状態を確保することができる。
(2)図4(B)は、逆方向の流れにおける各部の状態を示している。弁体2と本体部1との位置関係を含め、基本的には第1構成例における図1(B)と同様である。ここで、軸体6a,6bは、図4(A)と同様、弁体2との反発力によって内面部1aのより本体部1の外周面側に押しやられ、弁体2との接触はない状態となっている。
(3)本体部1に磁極3a,3bを配設し、反発力を弁体2に働かせると、図4(C)に示すように、弁体2は一端部2aとシール凸部5aの間に隙間が生じるように下流側に移動する。ここで、軸体6a,6bは、弁体2と反発しながらも、磁極3a,3bと同じ磁性を有することから、強力な磁極3a,3bからの反発力によって弁体2の外周面と近接する状態となっている。
(4)弁体2が下流側へ所定量移動すると、上記圧力条件「Pu+M=Pd+K」としてバランスする位置において略停止状態を形成する。予め弁体2に設けられた溝部2cがこの条件において内面部1a,1bの近傍に位置するように設定しておくと、停止状態を形成すると同時に、図4(D)に示すように、磁極3a,3bからの反発力によって、内面部1a,1bに設けられた軸体6a,6bの先端部は、弁体2の溝部2cに挿入され係止する状態となる。このとき、軸体6a,6bに対しては、中空部5の中心軸の鉛直方向に弁体2および磁極3a,3bからの反発力が働くとともに、内面部1a,1bによって移動方向が制限されている一方、中空部5の中心軸方向には殆ど力が働いていない。従って、弁体2の溝部2cに挿入され係止状態となった軸体6a,6bの先端部は、中空部5の中心軸方向に働く上流側および下流側の圧力条件に影響されることはない。つまり、パージ中に下流側の圧力が大きく上昇した場合であっても、逆止制限機能が低下することはないという優れた機能を有することとなる。
なお、図4(A)〜(D)に例示する構造においては、内面部1a,1bの位置は固定であるが、本体部1への取り付け位置を変更することや本体部1を複数の分割可能な構造とすることによって、任意に調整できるようにすることも可能である。
また、上記(1)〜(4)においては、弁体2に溝部2cを設け、本体部1側に軸体6a,6bを配設し、かつ弁体2、軸体6a,6bおよび磁極3a,3bの磁性が全て同じ場合について説明したが、溝部2cや軸体6a,6bの位置あるいは弁体2、軸体6a,6bおよび磁極3a,3bの磁性について、これに限定されるものではない。例えば、図4(E)のように弁体2の外周内部2d,2eに軸体6a,6bを設け、本体部1に溝部1cを設けた場合においても、同様の機能を得ることができる。また、このとき、軸体6a,6bを弁体2と磁極3a,3bと異なる磁性とすることによって、同様の機能を得ることができる。また、電磁石によって磁極3a,3bを構成し磁性の付加あるいは変更を行うことによっても、同様の効果を得ることが可能である。
<本発明に係る逆止弁を用いたガス供給装置>
次に、本発明に係る逆止弁を用いたガス供給装置(以下「本装置」という。)の構成例について説明する。具体的には、上記逆止弁の特徴を活用し、内部に配設された弁体の一端部を流体供給流路の上流側に配置し、逆止弁本体部の外周部に配設された磁極によって弁体を下流側に移動せしめることによって、流体供給流路のシール性を確保しつつ該逆止弁の上流側の流体供給流路のパージを可能とすることを特徴とするものである。以下、図5に基づき、その詳細を説明する。
本装置の代表例である特殊ガス供給装置では、図5に示すような、2つのほぼ同一の流路を有する供給系統20a,20bから構成されている。つまり、1つの供給系統20aにおいて、所定の圧力に充填された高圧容器21aに接続された配管22aから流路Aaに供給された特殊ガスは、圧力調整器23aによって所望の圧力に調整されて所望の流量に調整されて供出口24から例えば半導体製造装置などのプロセスに供給される。供給系統20bにおいても同様の構成であり、通常は両系統20a,20bを交互に切り換えて一方の供給系統のみを使用し、他方を予備供給系統とする。しかし多量のガス供給が必要な場合には、同時に両系統20a,20bを使用し十分な供給量を確保することができる。図4では、供給系統20bを使用し、供給系統20aについて保守を行う場合を例示している。
また、本装置は、低沸点の特殊ガスのようにガスの多量供給によって生じる高圧容器21a,21bの温度低下を防止すべく散水供給路W、高圧容器21a,21bや流路に配設された各部品あるいは流路を構成する各部品の交換などに際して使用されるパージ供給路P、リークチェックガス供給路L、ライン窒素(N)供給路Nなどが設けられ、また、予備的にパージガスを供給できるようにパージ用バルブ25aが設けられている。これらの流路と流路Aa,Abとは、切換弁(電磁弁)26aや27a,26bや27bを介して接続され、流路Aa,Abのパージやリークチェックなどが実施される。なお、供給路Nは装置外部でベント(図示せず)と接続され、使用されたラインNとともにベント供出口Vを介してベントに戻される。
〔本装置における逆止弁の機能〕
図5に示すように、本装置においては、散水供給路Wを除く上記供給路P,L,Nの主要流路に逆止弁が設けられ、保守・点検時における外気の混入を防止している。つまり、供給路Lに逆止弁10a、供給路Pに逆止弁10bおよび10e、供給路Nに逆止弁10cおよび10f、各供給路が接続している流路Ba,Bbに逆止弁10dおよび10gが配設されている。本装置では、流路Aa,Abに特殊ガスが流れることから、この流路Aa,Abに設けられた部品の交換時におけるパージ処理とこれに関連する流路Ba,Bbに設けられた逆止弁10dおよび10gの機能が重要となる。具体的には、図6の丸枠内に示す圧力調整器23aや電磁弁26aなどの交換や分解清掃などの保守時において、本発明に係る逆止弁10dが優れた機能を果たしている。
図6(A)〜(E)は、電磁弁26aを流路Aaから取り外した場合の逆止弁10dの機能を示している。図6(A)の丸枠内に示す電磁弁26aを取り外す時あるいは取り外した後の本装置の状態を図6(B)に示し、図6(C)は取り外す時あるいは取り外した後の従前の装置の状態を示している。つまり、従前の逆止弁を用いた場合には、図6(C)に示すように、パージガス供給口Pから導入されたパージガスは、逆止弁10dまでの流路aおよび流路bを介して流路cおよび流路dへの供給は可能であるが、逆止弁10d以降の流路fおよび流路eについては供給できない。このとき、パージ用バルブ25aからパージガスを導入することによって、流路eのパージを行うことができる。しかしながら、流路fについては、ガス供給流路への外気の混入を防ぎながらパージすることは難しく、保守作業も煩雑となる。一方、本装置では、図6(A)に示すように、本発明に係る逆止弁10dを使用することによって逆止機能を制限することができ、ガス供給流路への外気の混入もなく流路fのパージを行うことができ、特別な保守作業も不要である。
また、図6(A)の丸枠内に示す電磁弁26aが流路dと流路eを接続した状態で取り外し可能な電磁弁である場合について、その電磁弁26aを取り外す時あるいは取り外した後の本装置の状態を図6(D)に示し、図6(E)は取り外す時あるいは取り外した後の従前の装置の状態を示している。つまり、従前の逆止弁を用いた場合には、図6(E)に示すように、パージガス供給口Pから導入されたパージガスは、逆止弁10dまでの流路aおよび流路bを介して流路c、流路dおよび流路eへの供給は可能であるが、逆止弁10d以降の流路fについては供給できない。一方、本装置では、図6(D)に示すように、本発明に係る逆止弁10dを使用することによって逆止機能を制限することができ、ガス供給流路への外気の混入もなく流路fのパージを行うことができる。またこの場合、パージ用バルブ25aからのパージガスの導入は必要とされず、特別な保守作業も不要である。
図7(A)および(B)は、圧力調整器23aを流路Aaから取り外した場合の逆止弁10dの機能を示している。図7(A)は取り外す時あるいは取り外した後の本装置の状態を示し、図7(B)は取り外す時あるいは取り外した後の従前の装置の状態を示している。つまり、従前の逆止弁を用いた場合には、図7(B)に示すように、パージガス供給口Pから導入されたパージガスは、逆止弁10dまでの流路aおよび流路bと流路cへの供給は可能であるが、流路aに留まり逆止弁10d以降の流路fおよび流路dについては供給できない。このとき、パージ用バルブ25aからパージガスを導入することによって、流路dのパージを行うことができる。しかしながら、流路fについては、ガス供給流路への外気の混入を防ぎながらパージすることは難しく、保守作業も煩雑となる。一方、本装置では、図7(A)に示すように、本発明に係る逆止弁10dを使用することによって逆止機能を制限することができ、流路a、流路fおよび流路dさらには流路eまでパージを行うことができる。従って、ガス供給流路への外気の混入もなく、またパージ用バルブ25aからのパージガスの導入の必要もなく、特別な保守作業も不要である。
このとき、逆止弁の磁極の位置あるいは磁極の磁界強度を変更し磁極と弁体との間の磁力を調整することによって、流体供給流路のシール性を確保しつつパージ圧力あるいはパージ流量を制御することが好ましい。つまり、上記図7(A)の例においては、パージガスの流路bと流路cへの供給流量と、流路a(流路f)と流路dへの供給流量とがほぼ均等であることが好適であるが、各流路に配設された部品による流通抵抗によってバランスを欠くことから、逆止弁の開口度を調整することによって両者のバランスを図ることが可能となる。
以上のように、本装置は、例えば半導体製造工場で使用される特殊ガス供給用配管などとして用いることによって、配管のメンテナンス性能に優れたガス供給装置を提供することが可能となる。
以上のように、本発明は逆止弁がもつ本来の機能を制限する機能を持たせることによって、従前にない優れた機能を生み出したもので、非接触の冶具による磁力等を使用して保守時のみの非定常状態を簡易に作り出せる技術は、電磁弁のように普段閉状態(ノーマルクローズ)のバルブを開状態(ノーマルオープン)に変更することなどに利用することも可能である。
本発明に係る逆止弁の基本的構成およびその動作を例示する概略図 本発明に係る逆止弁の機能試験を行う実験フローを例示する説明図 本発明に係る逆止弁の機能試験の結果を例示する説明図 本発明に係る逆止弁の他の構成およびその動作を例示する概略図 本発明に係る逆止弁を用いたガス供給装置を例示する概略図 本装置を構成する切換弁の保守時における逆止弁の機能を例示する概略図 本装置を構成する圧力調整器の保守時における逆止弁の機能を例示する概略図 従来技術に係る逆止弁の1つを例示する概略図 従来技術に係る逆止弁の他の例を示す概略図 従来技術に係る逆止弁を用いたガス供給流路における逆止弁の機能を例示する説明図
符号の説明
1 本体部
2 弁体
2a 一端部
2b 他端部(バネ)
3 外装部(ヨーク)
3a,3b 磁極
4a,4b 取合部
5a シール凸部
5b 係止部
10,10a〜10g 逆止弁
20a,20b 供給系統
21a,21b 高圧容器
22a,22b 配管
23a,23b 圧力調整器
25a パージ用バルブ
26a 電磁弁(切換弁)
A,Aa,Ab,Ba,Bb a〜f 流路

Claims (6)

  1. (1)両端の取合部および中空部によって流路を形成する本体部、(2)該中空部に配置され、移動可能な常磁性材料からなるとともに、前記流路を封止する一端部と付勢可能な他端部を有する弁体、および(3)該弁体を挟むように設置された磁極を有し、前記本体部の外周部に対し配設し、かつ該磁極の取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な外装体、からなることを特徴とする逆止弁。
  2. 前記磁極が、電磁石からなり、前記弁体との間に吸着力を生じる磁性および反発力を生じる磁性との切り換えを可能とすることを特徴とする請求項1記載の逆止弁。
  3. 前記外装体が、前記本体部の外側面の一部に対し切り欠き部を有し、該切り欠き部を介して取り付け・取り外しが可能、あるいは磁極の取り付け位置の変更が可能な構造を有することを特徴とする請求項1または2記載の逆止弁。
  4. (1)前記弁体の外周面の一部に溝部を設け、前記本体部の内周面に中空部の中心軸の鉛直方向に移動可能な常磁性材料からなる軸体を設ける、または(2)前記本体部の内周面一部に溝部を設け、前記弁体の外周面に中空部の中心軸の鉛直方向に移動可能な常磁性材料からなる軸体を設ける、のいずれかの構成を有するとともに、該軸体の一端が前記溝部に係止することができることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の逆止弁。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の逆止弁を用いた流体供給装置であって、該逆止弁の内部に配設された弁体の一端部を流体供給流路の上流側に配置し、逆止弁本体部の外周部に配設された磁極によって弁体を下流側に移動せしめることによって、流体供給流路のシール性を確保しつつ該逆止弁の上流側の流体供給流路のパージを可能とすることを特徴とする流体供給装置。
  6. 前記磁極の位置あるいは磁極の磁界強度を変更し磁極と弁体との間の磁力を調整することによって、流体供給流路のシール性を確保しつつパージ圧力あるいはパージ流量を制御することを特徴とする請求項5記載の流体供給装置。
JP2006069413A 2006-03-14 2006-03-14 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置 Expired - Fee Related JP4684923B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006069413A JP4684923B2 (ja) 2006-03-14 2006-03-14 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置
PCT/EP2007/052307 WO2007104744A1 (en) 2006-03-14 2007-03-12 A check valve and a fluid supply device that uses the check valve

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006069413A JP4684923B2 (ja) 2006-03-14 2006-03-14 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007247712A true JP2007247712A (ja) 2007-09-27
JP4684923B2 JP4684923B2 (ja) 2011-05-18

Family

ID=38191031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006069413A Expired - Fee Related JP4684923B2 (ja) 2006-03-14 2006-03-14 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4684923B2 (ja)
WO (1) WO2007104744A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014006714A1 (ja) * 2012-07-05 2014-01-09 イマテック株式会社 マグネットバルブ
JP6403132B1 (ja) * 2018-03-01 2018-10-10 高砂エンジニアリング株式会社 漏水遮断機能を有する逆止弁装置
JP2022167738A (ja) * 2021-04-22 2022-11-04 日揚科技股▲分▼有限公司 沈積防止逆止弁

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007023659B4 (de) * 2007-05-22 2009-06-10 Continental Automotive Gmbh Ventil
CN103062454A (zh) * 2012-12-21 2013-04-24 苏州萃智新技术开发有限公司 一种磁性单向阀

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6353368A (ja) * 1986-08-20 1988-03-07 Shimadzu Corp 逆止弁
JPS6440768A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Olympus Optical Co Check valve
JPH07243542A (ja) * 1994-01-12 1995-09-19 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電磁操作機能を有する逆止弁
JP2005513373A (ja) * 2001-12-20 2005-05-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 制御弁

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS534212A (en) * 1976-07-02 1978-01-14 Miyata Ind Automatic emergency closure means for highhpressure gas feed valves
DE3027351A1 (de) * 1979-07-19 1981-02-12 Tetsuichi Imai Magnetischer antriebsmechanismus und magnetisch betaetigte durchflussventile
JPS5666575A (en) * 1979-11-05 1981-06-05 Shimizu Mitsuru Fluid shut-off valve

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6353368A (ja) * 1986-08-20 1988-03-07 Shimadzu Corp 逆止弁
JPS6440768A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Olympus Optical Co Check valve
JPH07243542A (ja) * 1994-01-12 1995-09-19 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電磁操作機能を有する逆止弁
JP2005513373A (ja) * 2001-12-20 2005-05-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 制御弁

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014006714A1 (ja) * 2012-07-05 2014-01-09 イマテック株式会社 マグネットバルブ
JP6403132B1 (ja) * 2018-03-01 2018-10-10 高砂エンジニアリング株式会社 漏水遮断機能を有する逆止弁装置
JP2019152494A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 高砂エンジニアリング株式会社 漏水遮断機能を有する逆止弁装置
JP2022167738A (ja) * 2021-04-22 2022-11-04 日揚科技股▲分▼有限公司 沈積防止逆止弁

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007104744A1 (en) 2007-09-20
JP4684923B2 (ja) 2011-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6000417A (en) Bi-directional magnetically-operated check valve for high-purity applications
JP4684923B2 (ja) 逆止弁およびこれを用いた流体供給装置
US4624443A (en) Fluid-flow control valve
US11427911B2 (en) Valve device, fluid control device and semiconductor manufacturing apparatus using the valve device
CN102483167A (zh) 具有用于容纳软管的多段阀主体的管夹阀
CN103097785A (zh) 用于流体阀的阀座装置
JP2008121705A (ja) 定流量弁
KR102368773B1 (ko) 다이어프램 밸브
US9218005B2 (en) Apparatus and method for reducing actuator thrust requirements in a control valve
JP4786955B2 (ja) 機能水生成装置及びそれを用いた機能水生成方法
JP2010164130A (ja) 背圧制御弁
US6679476B2 (en) Control valves
CN109154838B (zh) 用于控制流体流动的装置和包括该装置的管段
CN109891138A (zh) 流体控制装置和使用该流体控制装置的制品制造方法
US20200278049A1 (en) Valve device, fluid control device and semiconductor manufacturing apparatus using the valve device
US7461563B1 (en) Bi-directional orifice plate assembly
CN113167394B (zh) 隔膜阀
JP2006234110A (ja) ガス供給ユニット及びガス供給システム
US20170130861A1 (en) A dual orifice variable flow rate valve
JP2012057788A (ja) 高圧ガス供給システム
JP2016050635A (ja) 流体機器及び流体制御機器
US11287050B2 (en) Solenoid valve with crimp fitting
CN114382934A (zh) 具有阀体的阀
JP2010144765A (ja) ダイヤフラム弁
KR20170075131A (ko) 유체흐름 검사기

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20071012

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080904

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4684923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees