JP2007247572A - ディーゼルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】給気の絞り弁の作動に電子部品を必要としないディーゼルエンジンを提供する。
【解決手段】EGR通路7よりも上流で、給気通路6に絞り弁15を設け、絞り弁15をニューマチック作動式とし、絞り弁アクチュエータ16に絞り弁15よりも上流の上流給気圧17を導入し、この上流給気圧17と絞り弁戻しバネ18のバネ力19との不釣合い力で絞り弁15を開閉作動させ、上流給気圧17が絞り弁閉弁圧以上になった場合には、上流給気圧17と絞り弁戻しバネ18のバネ力19との不釣合い力で絞り弁15を所定の絞り開度まで閉弁させることにより、絞り弁15よりも下流の下流給気圧20の増加を抑制して、EGR通路7に作用する給排気圧20・21の差圧により、排気通路1からEGR通路7を介して給気通路6にEGRガス9を還流させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンに関し、詳しくは、給気の絞り弁の作動に電子部品を必要としないディーゼルエンジンに関するものである。
従来のディーゼルエンジンとして、本発明と同様、排気通路からターボチャージャーのタービンに排気を導入し、その排気エネルギーで給気通路に過給を行うようにし、排気通路と給気通路との間にEGR通路を設け、ターボチャージャーにウェイストゲート弁を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この種のディーゼルエンジンでは、過給による出力向上、EGRガス還流によるNO低減、ウェイストゲート弁による高速時の過圧防止を実現することができる利点がある。
しかし、この種のディーゼルエンジンでは、例えば、図4の上図に斜線で示す運転領域では、EGR通路に作用する給排気圧の差圧により、排気通路からEGR通路を介して給気通路にEGRガスをスムーズに還流することができるが、白抜きで表す高負荷中速領域ではEGRガスをスムーズに還流することが困難になる。図4の上図のグラフは、全負荷運転時、すなわち、調速レバーやアクセルを最速位置にセットした場合のメカニカル型オールスピードガバナによるエンジンのトルク特性を示しており、このグラフの下方に示す全運転領域のうち、負荷領域を、高負荷領域、中負荷領域、低負荷領域の3領域に区分し、更に、速度領域を、低速領域、中速領域、高速領域に区分している。図4の下図は、高負荷領域での給排気圧とウェイストゲート弁の開閉状態を示している。
高負荷中速領域で還流が困難になり、他の運転領域でスムーズな還流が行える理由は、次の通りである。
低負荷領域、中負荷領域では、排気エネルギーが小さく、タービン効率が低いため、いずれも排気圧が給気圧を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。また、図4の下図に示すように、高負荷低速領域では、排気エネルギーが小さく、タービン効率が低いため、排気圧が給気圧を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。また、図4の下図に示すように、高負荷高速領域では、ウェイストゲート弁の開弁で給気圧の上昇が抑制されるため、排気圧が給気圧を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。
しかし、図4の下図に示すように、高負荷中速領域では、排気エネルギーが上昇し、タービン効率が高まり、ウェイストゲート弁が開き始めても、排気圧が給気圧を下回るため、EGRガスをスムーズに還流することができない。尚、給排気圧はいずれも脈動しているが、図4の下図に示す給排気圧のグラフはいずれも平均圧を示している。
このように、この種のディーゼルエンジンでは、EGRガスをスムーズに還流することができない運転領域が存在するため、従来では、給気の絞り弁等の作動を電子制御し、このような運転領域で、EGRガスをスムーズに還流させるようにしているが、問題がある。
特開2005−273594号公報(図1参照)
上記従来技術では、次の問題がある。
《問題》 給気の絞り弁等の駆動に電子部品が必要となる。
給気の絞り弁等の作動を電子制御しているため、給気圧センサ、コントローラ、電動アクチュエータ等の電子部品が必要となる。このため、エンジン製造コストが高くつく。
本発明は、上記問題点を解決することができるディーゼルエンジン、すなわち、給気の絞り弁の作動に電子部品を必要としないディーゼルエンジンを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1または図3に例示するように、排気通路(1)からターボチャージャー(2)のタービン(3)に排気(4)を導入し、その排気エネルギーにより、ターボチャージャー(2)のコンプレッサ(5)で給気通路(6)に過給(8)を行うようにし、排気通路(1)と給気通路(6)との間にEGR通路(7)を介設し、
ターボチャージャー(2)にニューマチック作動式のウェイストゲート弁(10)を設け、ゲート弁アクチュエータ(11)に給気通路(6)の給気圧(17)を導入し、この給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)を開閉作動させるようにし、
給気通路(6)の給気圧(17)が所定のゲート弁開弁圧(P1)未満の場合には、ゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)でウェイストゲート弁(10)を閉弁状態に維持し、
給気通路(6)の給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)に至ると、給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)が開弁して、タービン(3)への排気導入量を抑制することにより、給気通路(6)の給気圧(17)の増加を抑制するようにした、ディーゼルエンジンにおいて、
EGR通路(7)よりも上流で、給気通路(6)に絞り弁(15)を設け、この絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)をゲート弁アクチュエータ(11)に導入し、
絞り弁(15)をニューマチック作動式とし、絞り弁アクチュエータ(16)に絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)を導入し、この上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を開閉作動させ、
上流給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)よりも低い絞り弁閉弁圧(P2)未満の場合には、絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)で絞り弁(15)を全開状態に維持し、
上流給気圧(17)が絞り弁閉弁圧(P2)以上になった場合には、上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を所定の絞り開度まで閉弁させることにより、絞り弁(15)よりも下流の下流給気圧(20)の増加を抑制して、EGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにした、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
(請求項1に係る発明)
《効果》 給気の絞り弁の作動に電子部品を必要としない。
図1または図3に例示するように、上流給気圧(17)が絞り弁閉弁圧(P2)以上になった場合には、上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を所定の絞り開度まで閉弁させることにより、絞り弁(15)よりも下流の下流給気圧(20)の増加を抑制して、EGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにしたので、図2の上図に右下りのハッチングで示す運転領域のように、本来はEGRガスをスムーズに還流することができない領域であっても、給気の絞り弁(15)の作動によりEGRガス(9)をスムーズに還流させることができる。しかも、この給気の絞り弁(15)はニューマチック作動式であるため、この給気の絞り弁(15)の作動に電子部品を必要としない。
(請求項2に係る発明)
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 高速高負荷運転時に出力を高めることができる。
図1または図3に例示するように、エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)以上になった場合には、フライウェイト(23)の回転で発生させた推力(25)で絞り解除弁(22)を絞り解除姿勢に維持することにより、上流給気圧導入通路(28)を遮断するとともに、絞り弁アクチュエータ(16)から上流給気圧(17)を抜いて、解除弁戻しバネ(26)のバネ力(27)で給気絞り弁(15)を全開させるとともに、このエンジン回転速度でEGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにしたので、燃料噴射量が多くなる高速高負荷運転時に絞り弁(15)による過給の制限を解除し、黒煙の発生を抑制し、出力を高めることができる。
(請求項3に係る発明)
請求項1または請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁とその作動用アクチュエータを必要としない。
図1または図3に例示するように、EGR通路(7)にEGR弁を設けることなく、EGR通路(7)で排気通路(1)と給気通路(6)とを常時連通するようにしたので、EGR弁とその作動用アクチュエータを必要としない。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1と図2は本発明の第1実施形態に係るディーゼルエンジンを説明する図、図3は本発明の第2実施形態に係るディーゼルエンジンを説明する図で、各実施形態では、いずれも直接噴射式の縦型多気筒ディーゼルエンジンについて説明する。
本発明の実施形態の概要は、次の通りである。
図1に示すように、排気通路(1)からターボチャージャー(2)のタービン(3)に排気(4)を導入し、その排気エネルギーにより、ターボチャージャー(2)のコンプレッサ(5)で給気通路(6)に過給(8)を行うようにし、排気通路(1)と給気通路(6)との間にEGR通路(7)を介設している。
ウェイストゲート弁の機能は、次の通りである。
図1に示すようにターボチャージャー(2)にニューマチック作動式のウェイストゲート弁(10)を設け、ゲート弁アクチュエータ(11)に給気通路(6)の給気圧(17)を導入し、この給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)を開閉作動させるようにしている。
給気通路(6)の給気圧(17)が所定のゲート弁開弁圧(P1)未満の場合には、ゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)でウェイストゲート弁(10)を閉弁状態に維持し、給気通路(6)の給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)に至ると、給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)が開弁して、タービン(3)への排気導入量を抑制することにより、給気通路(6)の給気圧(17)の増加を抑制する。
この第1実施形態の工夫は、次の通りである。
図1に示すように、EGR通路(7)よりも上流で、給気通路(6)に絞り弁(15)を設け、この絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)をゲート弁アクチュエータ(11)に導入し、絞り弁(15)をニューマチック作動式とし、絞り弁アクチュエータ(16)に絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)を導入し、この上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を開閉作動させる。
絞り弁の機能は、次の通りである。
図1に示すように、上流給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)よりも低い絞り弁閉弁圧(P2)未満の場合には、絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)で絞り弁(15)を全開状態に維持し、上流給気圧(17)が絞り弁閉弁圧(P2)以上になった場合には、上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を所定の絞り開度まで閉弁させることにより、絞り弁(15)よりも下流の下流給気圧(20)の増加を抑制して、EGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させる。
ウェイストゲート弁による給気圧の変化は、次の通りである。
図2の下図に、高負荷領域での上流給気圧(17)とウェイストゲート弁(10)の開閉状態を示している。この図2の下図は、高負荷領域でのエンジン回転速度に対する給排気圧の変化と各種弁の開閉状態を説明するグラフである。エンジン回転速度が増加するにつれて、給気通路(6)の上流給気圧(17)は上昇する。給気通路(6)の上流給気圧(17)が所定のゲート弁開弁圧(P1)未満の場合には、ウェイストゲート弁(10)は閉弁しているが、エンジン回転速度が更に増加して、給気通路(6)の上流給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)に至ると、ウェイストゲート弁(10)が開き始め、エンジン回転速度が更に増加しても、ウェイストゲート弁(10)が開弁状態を維持し、タービン(3)への排気導入量が制限され、給気通路(6)の上流給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)を維持する。
絞り弁による給気圧の変化は、次の通りである。
図2の下図に、高負荷領域での給排気圧(20)(21)と絞り弁(15)の開閉状態を示している。低速領域から中速領域にかけて、エンジン回転速度が増加するにつれて、上流給気圧(17)は上昇し、上流給気圧(17)が低速領域で絞り弁閉弁圧(P2)に至ると、絞り弁(15)が閉じ始め、エンジン回転速度が増加し、中速領域で上流給気圧(17)が絞り弁閉弁終了圧(P3)に至ると、絞り弁(15)が所定の半開状態まで閉じ終わり、その後エンジン回転速度が増加しても、絞り弁(15)が所定の半開状態のまま維持される。
高速運転時に給気効率を高める工夫は、次の通りである。
絞り弁アクチュエータ(16)に上流給気圧(17)を導入する上流給気圧導入通路(28)に絞り解除弁(22)を設け、この絞り解除弁(22)をフライウェイト(23)に連動連結し、このフライウェイト(23)をクランク軸(24)に連動連結し、フライウェイト(23)の回転で発生させた推力(25)と解除弁戻しバネ(26)のバネ力(27)との不釣合い力で絞り解除弁(22)を作動させる。
絞り解除弁の機能は、次の通りである。
図1に示すように、エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)未満の場合には、解除弁戻しバネ(26)のバネ力(27)で絞り解除弁(22)を絞り可能姿勢に維持することにより、上流給気圧導入通路(28)を開通させて、絞り弁アクチュエータ(16)に上流給気圧(17)を導入できるようにしている。
図1に示すように、エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)を越える場合には、フライウェイト(23)の回転で発生させた推力(25)で絞り解除弁(22)を絞り解除姿勢に維持することにより、上流給気圧導入通路(28)を遮断するとともに、絞り弁アクチュエータ(16)から上流給気圧(17)を抜いて、絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)で給気絞り弁(15)を全開させるとともに、このエンジン回転速度でEGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにしている。
絞り解除弁の具体的構造は、次の通りである。
絞り解除弁(22)はスプール弁で、図1に示すように、絞り可能姿勢にある場合には、絞り解除弁(22)で上流給気圧導入通路(28)を開通させるが、絞り解除弁(22)が絞り解除姿勢にある場合には、絞り解除弁(22)で上流給気圧導入通路(28)を遮断するとともに、絞り解除弁(22)を介して絞り弁アクチュエータ(16)から上流給気圧(17)を抜けるようになっている。
各種運転領域とEGRガスの還元状況は、次の通りである。
このディーゼルエンジンでは、図2の上図に斜線で示す運転領域、すなわち全ての運転領域で、EGR通路に作用する給排気圧の差圧により、排気通路からEGR通路を介して給気通路にEGRガスをスムーズに還流することができる。図2の上図のグラフは、全負荷運転時、すなわち、調速レバーやアクセルを最速位置にセットした場合のメカニカル型オールスピードガバナによるエンジンのトルク特性を示しており、このグラフの下方に示す全運転領域のうち、負荷領域を、高負荷領域、中負荷領域、低負荷領域の3領域に区分し、更に、速度領域を、低速領域、中速領域、高速領域に区分している。図2の下図は高負荷領域でのエンジン回転速度に対する給排気圧力の変化と各種弁の開閉状態を説明するグラフである。
全ての運転領域で還流が可能となる理由は、次の通りである。
低負荷領域、中負荷領域では、排気エネルギーが小さく、タービン効率が低いため、いずれも排気圧が給気圧を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。また、図2の下図に示すように、高負荷低速領域では、排気エネルギーが小さく、タービン効率が低いため、排気圧(21)が下流給気圧(20)を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。また、図2の下図に示すように、高負荷中速領域では、吸気絞り弁(15)が半開状態となるので、上流給気圧(17)よりも下流給気圧(20)の圧力が低下し、排気圧(21)が下流吸気圧(20)を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。また、図2の下図に示すように、高負荷高速領域では、ウェイストゲート弁(10)が開弁して、排気圧(21)が下流吸気圧(20)を上回り、EGRガスをスムーズに還流することができる。しかも、エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)以上になった場合には、絞り弁(15)が全開するので、給気効率も高くなる。尚、給排気圧はいずれも脈動しているが、図2の下図に示す給排気圧のグラフはいずれも平均圧を示している。
EGR通路の工夫は、次の通りである。
図1に示すように、EGR通路(7)にEGR弁を設けることなく、EGR通路(7)で排気通路(1)と給気通路(6)とを常時連通するようにしている。
第2実施形態は、第1実施形態と次の点で相違する。
すなわち、第1実施形態では、図1に示すように、絞り解除弁(22)が絞り解除姿勢にある場合には、絞り解除弁(22)で上流給気圧導入通路(28)を遮断するとともに、絞り解除弁(22)を介して絞り弁アクチュエータ(16)から上流給気圧(17)を抜けるようになっているのに対し、第2実施形態では、図3に示すように、絞り弁アクチュエータ(16)にオリフィス(29)を設け、絞り解除弁(22)が絞り解除姿勢にある場合には、絞り解除弁(22)で上流給気圧導入通路(28)を遮断することにより、オリフィス(29)から徐々に上流給気圧(17)を抜けるようになっている。この第2実施形態でも、第1実施形態と同様、絞り解除弁(22)が絞り可能姿勢にある場合には、絞り解除弁(22)で上流給気圧導入通路(28)を開通させるため、オリフィス(29)から徐々に上流給気圧(17)が抜けるが、オリフィス(29)の径を十分に小さくしておけば、上流給気圧(17)が抜ける速度よりも供給される速度の方が速くなるため、絞り弁(15)の絞り機能に支障はない。
本発明の第1実施形態に係るディーゼルエンジンの模式図である。 図1のエンジンの機能を説明する図で、上図は各種運転領域におけるEGRガスの還流可能領域を示す図、下図は高負荷領域でのエンジン回転速度に対する給排気圧力の変化と各種弁の開閉状態を説明するグラフである。 本発明の第2実施形態に係るディーゼルエンジンの模式図である。 従来のディーゼルエンジンの機能を説明する図で、上図は各種運転状態におけるEGRガスの還流可能領域を示す図、下図は高負荷領域での給排気圧力とウェイストゲート弁の開閉状態を説明するグラフである。
符号の説明
(1) 排気通路
(2) ターボチャージャー
(3) タービン
(4) 排気
(5) コンプレッサ
(6) 給気通路
(7) EGR通路
(8) 過給
(9) EGRガス
(10) ウェイストゲート弁
(11) ゲート弁アクチュエータ
(13) ゲート弁戻しバネ
(14) バネ力
(15) 絞り弁
(16) 絞り弁アクチュエータ
(17) 上流給気圧
(18) 絞り弁戻しバネ
(19) バネ力
(20) 給気圧
(21) 排気圧
(22) 絞り解除弁
(23) フライウェイト
(24) クランク軸
(25) 推力
(26) 解除弁戻しバネ
(27) バネ力
(28) 上流給気圧導入通路

Claims (3)

  1. 排気通路(1)からターボチャージャー(2)のタービン(3)に排気(4)を導入し、その排気エネルギーにより、ターボチャージャー(2)のコンプレッサ(5)で給気通路(6)に過給(8)を行うようにし、排気通路(1)と給気通路(6)との間にEGR通路(7)を介設し、
    ターボチャージャー(2)にニューマチック作動式のウェイストゲート弁(10)を設け、ゲート弁アクチュエータ(11)に給気通路(6)の給気圧(17)を導入し、この給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)を開閉作動させるようにし、
    給気通路(6)の給気圧(17)が所定のゲート弁開弁圧(P1)未満の場合には、ゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)でウェイストゲート弁(10)を閉弁状態に維持し、
    給気通路(6)の給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)に至ると、給気通路(6)の給気圧(17)とゲート弁戻しバネ(13)のバネ力(14)との不釣合い力でウェイストゲート弁(10)が開弁して、タービン(3)への排気導入量を抑制することにより、給気通路(6)の給気圧(17)の増加を抑制するようにした、ディーゼルエンジンにおいて、
    EGR通路(7)よりも上流で、給気通路(6)に絞り弁(15)を設け、この絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)をゲート弁アクチュエータ(11)に導入し、
    絞り弁(15)をニューマチック作動式とし、絞り弁アクチュエータ(16)に絞り弁(15)よりも上流の上流給気圧(17)を導入し、この上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を開閉作動させ、
    上流給気圧(17)がゲート弁開弁圧(P1)よりも低い絞り弁閉弁圧(P2)未満の場合には、絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)で絞り弁(15)を全開状態に維持し、
    上流給気圧(17)が絞り弁閉弁圧(P2)以上になった場合には、上流給気圧(17)と絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)との不釣合い力で絞り弁(15)を所定の絞り開度まで閉弁させることにより、絞り弁(15)よりも下流の下流給気圧(20)の増加を抑制して、EGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにした、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 請求項1に記載したディーゼルエンジンにおいて、
    絞り弁アクチュエータ(16)に上流給気圧(17)を導入する上流給気圧導入通路(28)に絞り解除弁(22)を設け、この絞り解除弁(22)をフライウェイト(23)に連動連結し、このフライウェイト(23)をクランク軸(24)に連動連結し、フライウェイト(23)の回転で発生させた推力(25)と解除弁戻しバネ(26)のバネ力(27)との不釣合い力で絞り解除弁(22)を作動させ、
    エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)未満の場合には、解除弁戻しバネ(26)のバネ力(27)で絞り解除弁(22)を絞り可能姿勢に維持することにより、上流給気圧導入通路(28)を開通させて、絞り弁アクチュエータ(16)に上流給気圧(17)を導入できるようにし、
    エンジン回転速度が所定の絞り解除速度(S)以上になった場合には、フライウェイト(23)の回転で発生させた推力(25)で絞り解除弁(22)を絞り解除姿勢に維持することにより、上流給気圧導入通路(28)を遮断するとともに、絞り弁アクチュエータ(16)から上流給気圧(17)を抜いて、絞り弁戻しバネ(18)のバネ力(19)で給気絞り弁(15)を全開させるとともに、このエンジン回転速度でEGR通路(7)に作用する給排気圧(20)(21)の差圧により、排気通路(1)からEGR通路(7)を介して給気通路(6)にEGRガス(9)を還流させるようにした、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  3. 請求項1または請求項2に記載したディーゼルエンジンにおいて、
    EGR通路(7)にEGR弁を設けることなく、EGR通路(7)で排気通路(1)と給気通路(6)とを常時連通するようにした、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016098654A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 三菱自動車工業株式会社 可変容量型過給機付きエンジン
JP2016098653A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 三菱自動車工業株式会社 可変容量型過給機付きエンジン
JP2017096263A (ja) * 2015-10-23 2017-06-01 ネアンダー モーターズ アクチエンゲゼルシャフトNEANDER MOTORS Aktiengesellschaft 内燃機関用の排気戻しシステム

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