JP2007246438A - アネキシン活性化剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アネキシン活性化剤を提供する。
【解決手段】本発明は化学式(1)で表される化合物および/またはその塩を含有するアネキシン活性化剤に関する(式中のR、Rはそれぞれ水素、アルキル基、アリール基、アシル基、酢酸エチレンから選ばれる)。本発明の化学式(1)で表される化合物および/またはその塩はアネキシン活性化効果に優れ、皮膚の炎症にともなう不全角化を抑え、乾燥、キメの乱れ、くすみ、毛穴の目立ちなどの症状の改善に有用である。また、皮膚の
老化防止にも有用である。本発明に係るアネキシン活性化剤の形態は特に問わず、錠剤、顆粒剤、飲料、乳液等の通常の医薬品、医薬部外品、化粧品、食品に応用できる。

Description

本発明は、皮膚老化の防止および不全角化にともなう肌荒れや毛穴の目立ちの防止、改善に関する技術分野の発明であり、化学式(1)で表される化合物および/またはこれらの塩を有効成分とするアネキシン活性化剤に関する。
Figure 2007246438
太陽紫外線や大気汚染物質による刺激、もしくは他の多くの原因により引き起こされる皮膚障害は急性期の反応と慢性期の反応に分けられる。例えば、炎症は急性期の代表的な皮膚障害の一つであり、表皮では不全角化が起こり、肌荒れや毛穴が目立つ一因となっている。このような皮膚障害を予防、改善するためには炎症を抑えることが重要であり、ヒスタミンなどの炎症性ケミカルメディエーターの遊離抑制作用を有する物質を外用する処置が一般的となっている。しかしながら、このような処置は、必ずしも効果が十分とはいえず、炎症の根本的な解決方法が望まれている。
一方、慢性期の皮膚障害として皮膚老化を挙げることができる。皮膚老化の一つであるしわは、太陽紫外線によって加速される加齢変化であり、コラーゲンなどの細胞外マトリックス成分の減少および変性により皮膚弾力の低下が原因となって発生する。このような紫外線に曝された皮膚の真皮では、細胞外マトリックス成分を基質として分解能を有するプロテアーゼの活性化が起こっているため、分解酵素の活性化を根本から制御することが皮膚老化を防止するうえで極めて重要となっている。
本発明者らは紫外線による皮膚障害の根本原因を遺伝子レベルで解析するため、DNAマイクロアレイによる網羅的な解析を行ったところ、カルシウム結合タンパク質ファミリーの一つであるアネキシンの発現が、紫外線を照射した表皮細胞において著しく低下することを見出した。ほとんどすべての細胞がアネキシンファミリーのタンパク質を少なくとも一つは発現しているといわれているが、その皮膚における生理活性は不明である。アネキシンファミリーに共通した性質としてカルシウム濃度に依存したリン脂質結合能を持ち、炎症性メディエーターであるロイコトリエンやプロスタグランジンの前駆体であるアラキドン酸を産生するホスホリパーゼAの活性を阻害する。また、アネキシン3および5はプロテインキナーゼCの基質と競合的に拮抗することから、プロテインキナーゼC活性阻害作用を持つ。さらにアネキシンは細胞内から細胞表面に現れ、レセプタータンパクとして機能する。例えば、アネキシン5はコラーゲンに対して高い親和性を持ち、基底膜への細胞接着における役割が注目されている(非特許文献1〜3)。
Davidson F.F等,J.Biol.Chem.,1987,262,1698−1705 Schlaepfer D.D等,Biochemistry,1992,31,1886−1891 Kirsch T等,FEBS Lett.,1992,310,143−147
アネキシンは皮膚でも同じような機能を持っているものと推測され、ホスホリパーゼA活性阻害作用を有することから、アラキドン酸カスケードにおける内因性の抑制因子として働いており、皮膚の炎症を制御する重要なタンパク質と考えられる。また、プロテインキナーゼCは細胞外マトリックス成分を分解するプロテアーゼを活性化するなど様々な皮膚障害を誘導するので、その内因性の抑制因子であるアネキシンは紫外線皮膚老化の防御に関わっている可能性が高い。一方、細胞はマトリックス成分のような足場がなければ十分に機能することができないが、アネキシンは細胞とマトリックス成分の接着に必要なタンパク質であり、細胞の機能維持にも重要な調節因子として働いていると考えられる。
本発明者らはヒト表皮細胞において、ほとんどすべてのアネキシンファミリーが発現していることを明らかにし、さらに紫外線によってこれらの遺伝子の発現が低下することを見出した。これらの結果は、肌荒れや毛穴の目立ちなど炎症が原因と考えられる皮膚症状の予防、改善にアネキシンが有用であることを示唆するものであり、アネキシンの老化防止用組成物への応用が期待される。
しかしながら、アネキシンを直接製剤化することは、安定性や安全性、効果の面から考えても不可能であり、なにより不経済である。このため、皮膚内でアネキシンを活性化もしくは紫外線によって発現低下したアネキシンを回復する方法が良く、特にアネキシン活性化剤の開発が望まれている。
このような事情により、本発明者らは鋭意研究検討した結果、化学式(1)で表される化合物および/またはそれらの塩が安定で、優れたアネキシン活性化効果を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の化学式(1)は、天然由来のものを利用することができるほか、トコフェロールから常法により合成でき、下記の文献も参考にできる。
特公昭61−20583 特公平3−32558
また、本発明においては化学式(1)の塩も使用可能であり、塩の種類は限定されないが、一般的にはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩が用いられる。
本発明のアネキシン活性化剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品または食品のいずれにも用いることができ、その剤型としては、例えば、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、座剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤等を含む)、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、錠菓、飲料等が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば油性成分、乳化剤、保湿剤、増粘剤、薬効成分、防腐剤、顔料、粉体、pH調整剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料等を適宜配合することができる。
油性成分としては、例えば流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ホホバ油、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン、オリーブ油、ヤシ油、高級アルコール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸のエステル、シリコーン油等が挙げられる。乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ステアロイル乳酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、大豆リン脂質等の両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性剤が挙げられる。保湿剤としては、例えばグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどが挙げられる。増粘剤としては、例えばカルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ベントナイト等の粘土鉱物等が挙げられる。薬効成分としては、例えば各種ビタミンおよびその誘導体、アラントイン、グリチルリチン酸およびその誘導体、各種動植物抽出物等が挙げられる。
本発明のアネキシン活性化剤中に配合される化合物の量は、剤型や期待する効果の程度により異なるが、通常0.001重量%以上、好ましくは0.1〜50重量%程度配合するのがよい。0.001重量%未満では十分な効果は望みにくい場合があり、50重量%を超えて配合した場合、効果の増強は認められにくく不経済である。
本発明の新規な薬効成分は、アネキシン活性化効果を有し、皮膚の炎症を制御して、角化不全にともなう肌荒れや毛穴の目立ちを防止、改善する。さらに、プロテアーゼの活性化を抑え、細胞の機能維持効果を持つので、皮膚老化を防止する。
次に本発明による効果を具体的な実施例を挙げ説明する。これらの実施例は効果を具体的に説明するもので、発明の範囲を限定するものではない。実施例中の配合量は重量%である。
本発明の薬効成分は、処方例として下記の製剤化を行うことができる。
処方例−1 飲料
処方 配合量(%)
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 2.0
2.クエン酸 0.7
3.果糖ブドウ糖液糖 60.0
4.香料 適量
5.精製水にて全量を100とする。
[製法]5に1〜4を加え、攪拌溶解してろ過し、加熱殺菌後、50mLガラス瓶に充填する。
処方例−2 飲料
処方 配合量(%)
1.d−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 1.0
2.クエン酸 0.7
3.ショ糖 60.0
4.香料 適量
5.精製水にて全量を100とする。
[製法]5に1〜4を加え、攪拌溶解してろ過し、加熱殺菌後、50mLガラス瓶に充填する。
処方例−3 顆粒剤
処方 配合量(%)
1.dl−α−トコフェリルリン酸ジナトリウム 3.0
2.還元麦芽糖水あめ 38.0
3.微結晶セルロース 59.0
[製法]成分1〜3に70%エタノールを適量加えて練和し、押出し造粒した後、乾燥して顆粒剤を得る。
処方例−4 錠剤
処方 配合量(%)
1.d−α−トコフェリルリン酸カリウム 4.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.還元麦芽糖水あめ 20.0
4.粉糖 48.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
[製法]成分1〜4に70%エタノールを適量加えて練和し、押出し造粒した後、乾燥して顆粒を得る。顆粒に成分5を加えて打錠し、1錠0.52gの錠剤を得る。
処方例−5 錠菓
処方 配合量(%)
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 0.9
2.乾燥コーンスターチ 51.1
3.エリスリトール 39.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 1.0
[製法]成分1〜4に水を適量加えて練和し、押出し造粒した後、乾燥して顆粒を得る。顆粒に成分5及び6を加えて打錠し、1個1.0gの錠菓を得る。
処方例−6 カプセル剤
処方 配合量(%)
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 15.0
2.セルロース 85.0
[製法]成分1および2を混合し、2号硬カプセルに250mg充填してカプセル剤を得る。
処方例−7 クリーム 配合量(%)
処方
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 2.0
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.1,3−ブチレングリコール 8.5
12.パラオキシ安息香酸エチル 0.05
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.精製水にて全量を100とする
[製法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および11〜14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
比較例−1 従来のクリーム
処方例−7において、dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウムを精製水に置き換えたものを従来のクリームとした。
処方例−8 化粧水 配合量(%)
処方
1.d−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 0.1
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製法]成分1〜6および11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方例−9 乳液 配合量(%)
処方
1.dl−α−トコフェリルリン酸ジナトリウム 0.5
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタン
モノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
処方例−10 ゲル剤 配合量(%)
処方
1.d−α−トコフェリルリン酸カリウム 0.1
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1
5.香料 適量
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製法]成分2〜5と、成分1および6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方例−11 軟膏 配合量(%)
処方
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 1.0
2.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.)2.0
3.モノステアリン酸グリセリン 10.0
4.流動パラフィン 5.0
5.セタノール 6.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
7.プロピレングリコール 10.0
8.精製水にて全量を100とする
[製法]成分2〜5を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および6〜8を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例−12 パック 配合量(%)
処方
1.dl−α−トコフェリルリン酸カリウム 0.1
2.ポリビニルアルコール 12.0
3.エタノール 5.0
4.1,3−ブチレングリコール 8.0
5.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
6.パラオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
7.クエン酸 0.1
8.クエン酸ナトリウム 0.3
9.香料 適量
10.精製水にて全量を100とする
[製法]成分1〜10を均一に溶解し製品とする。
処方例−13 ファンデーション 配合量(%)
処方
1.d−α−トコフェリルリン酸ジナトリウム 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
10.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
11.ベントナイト 0.5
12.プロピレングリコール 4.0
13.トリエタノールアミン 1.1
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
15.二酸化チタン 8.0
16.タルク 4.0
17.ベンガラ 1.0
18.黄酸化鉄 2.0
19.香料 適量
20.精製水にて全量を100とする
[製法]成分2〜9を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分20に成分10をよく膨潤させ、続いて、成分1および11〜14を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分15〜18を加え、冷却し、45℃で成分19を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例−14 浴用剤 配合量(%)
処方
1.dl−α−トコフェリルリン酸ナトリウム 1.0
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号 適量
4.香料 適量
5.無水硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例−1 アネキシン5mRNAの発現解析
コンフルエントな状態の正常ヒト角化細胞に、試料を50μMとなるように添加し、24時間後に総RNAの抽出を行った。総RNAを基にRT−PCR法によりアネキシン5mRNA発現量の測定を行った。RT−PCR法はTaKaRa RNA PCR Kit(AMV)Ver.2.1を用いた。また、内部標準としてはGAPDHを用いた。その他の操作は定められた方法に従い、PCR反応液をアガロースゲル電気泳動に供し、アネキシン5、GAPDHのmRNA発現をバンドとして確認した。これらのバンドをポラロイドカメラにて撮影してデンシトメーターを用いて定量化し、アネキシン5mRNAの発現量を内部標準であるGAPDHmRNA発現量に対する割合として求め、対照を1とした場合の発現比で表した。その結果、表1に示すように、化学式(1)で表される化合物および/またはそれらの塩はアネキシン5mRNAの発現を亢進した。
Figure 2007246438
実験例−2 紫外線照射に対するアネキシン5の防御効果
コンフルエントな状態の正常ヒト角化細胞に、試料を10μMとなるように添加した。24時間後に、培養液をPBSに置換し、UVBを30mJ/cm照射した。照射3時間後に総RNAを抽出し、総RNAを基にRT−PCR法によりアネキシン5mRNA発現量の測定を行った。RT−PCR法はTaKaRa RNA PCR Kit(AMV)Ver.2.1を用いた。また、内部標準としてはGAPDHを用いた。その他の操作は定められた方法に従い、PCR反応液をアガロースゲル電気泳動に供し、アネキシン5、GAPDHのmRNA発現をバンドとして確認した。これらのバンドをポラロイドカメラにて撮影してデンシトメーターを用いて定量化し、アネキシン5mRNAの発現量を内部標準であるGAPDHmRNA発現量に対する割合として求め、対照を1とした場合の発現比で表した。その結果、表2に示すように、化学式(1)で表される化合物および/またはそれらの塩は、紫外線によるアネキシン5mRNAの発現低下を抑制し、防御効果を示した。
Figure 2007246438
実験例−3 使用試験
処方例−7のクリームおよび比較例−1のクリームを用いて、各々女性30人(21−47才)を対象に2ヶ月間の使用試験を行った。使用後、皮膚の乾燥状態、肌のキメの乱れ、くすみ、毛穴の目立ちの改善効果についてアンケート調査を行って、美容効果を判定した。アンケートの評価基準は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わずかに有効なものを「可」、無効なものを「不可」として評価した。
これらの結果を表3に示した。本発明のアネキシン活性化剤を含有した組成物は、肌荒れや毛穴の目立ち等の防止、改善効果に優れていた。なお、試験期間中皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。
Figure 2007246438
処方例1〜6、8〜14についても同様な試験を行ったところ、いずれも安全で優れた皮膚の老化防止効果を示した。
本発明の化学式(1)で表される化合物および/またはその塩は、皮膚における優れたアネキシン活性化効果を有し、皮膚の不全角化にともなう乾燥、キメの乱れ、くすみ、毛穴の目立ちなどの症状の防止、改善を目的とする医薬品、医薬部外品、化粧品または食品に配合することが可能である。

Claims (12)

  1. アネキシン活性化剤を含有する老化防止用組成物。
  2. 請求項1記載のアネキシン活性化剤が化学式(1)で表される化合物および/またはこれらの塩であることを特徴とする老化防止用組成物。
    Figure 2007246438
  3. 、Rが水素原子であることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項記載の老化防止用組成物。
  4. アネキシンがアネキシン3またはアネキシン5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の老化防止用組成物。
  5. アネキシン活性化剤を含有する光老化防止用組成物。
  6. 請求項5記載のアネキシン活性化剤が化学式(1)で表される化合物および/またはこれらの塩であることを特徴とする光老化防止用組成物。
  7. 、Rが水素原子であることを特徴とする請求項5または6のいずれか一項記載の光老化防止用組成物。
  8. アネキシンがアネキシン3またはアネキシン5であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項記載の光老化防止用組成物。
  9. アネキシン活性化剤を含有する毛穴改善用組成物。
  10. 請求項9記載のアネキシン活性化剤が化学式(1)で表される化合物および/またはこれらの塩であることを特徴とする毛穴改善用組成物。
  11. 、Rが水素原子であることを特徴とする請求項9または10のいずれか一項記載の毛穴改善用組成物。
  12. アネキシンがアネキシン3またはアネキシン5であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項記載の毛穴改善用組成物。
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