JP2007245738A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2007245738A
JP2007245738A JP2007177020A JP2007177020A JP2007245738A JP 2007245738 A JP2007245738 A JP 2007245738A JP 2007177020 A JP2007177020 A JP 2007177020A JP 2007177020 A JP2007177020 A JP 2007177020A JP 2007245738 A JP2007245738 A JP 2007245738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
needle
cartridge
ink cartridge
needle member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007177020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4404110B2 (ja
Inventor
Shota Iijima
章太 飯島
Mutsuo Fukuoka
睦生 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2007177020A priority Critical patent/JP4404110B2/ja
Publication of JP2007245738A publication Critical patent/JP2007245738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4404110B2 publication Critical patent/JP4404110B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェットプリンタ内のインク汚染を解消することを目的とし、特に針部材からインクカートリッジの装着を外した際のインクの流出による汚染を防ぐことのできるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】 インクカートリッジ7が本体ケース2に装着によって刺し込まれると、インクカートリッジ7と記録ヘッドとを中空状の針部材26で連通させるインクジェットプリンタであって、前記本体ケース2のインクカートリッジ7を支持する支持部材2aには、前記針部材26の鉛直下方となる位置に、上方が開放した凹状のインク排出口45が備えられ、このインク排出口45の少なくとも底面に前記インク吸収体46が備えられる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関し、特にインクカートリッジのインクを針部材を介して記録ヘッドに供給するインクジェットプリンタに関するものである。
従来から、インクジェットプリンタの本体内に、インクカートリッジを交換式で装着し、インクカートリッジのインクを中空状の針部材を介して記録ヘッドに供給するインクジェットプリンタが特許文献1等にて知られている。
特許文献1には、用紙等の被記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドが、被記録媒体の幅方向に往復移動可能に設けられたキャリッジに搭載され、さらにこのキャリッジ上に、記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部が設けられ、このカートリッジ装着部には、中空状の針部材が設けられている。そして、カートリッジ装着部にインクカートリッジが装着される際に、前記針部材がインクカートリッジに差し込まれることにより、インクが針部材を介してインク流路に導かれ記録ヘッドに供給されるように構成されている。
特開平11−58762号公報
しかしながら、前記特許文献1によれば、インクカートリッジが交換式であるため、インクが空になった場合や、何らかの都合でインクカートリッジを抜き差しする場合には、インクカートリッジが針部材から抜き取られるので、それまでインクをインクカートリッジから記録ヘッドに導いていた中空状の針部材の針穴が開放されてしまう。これにより、針部材の中に入っていたインクが針穴から漏れ出て、キャリッジや本体を汚し、さらには、ユーザ自身や被記録媒体へのインクの付着も引き起こすため、改善が求められていた。
また、特許文献1では、記録ヘッドと針部材(インクカートリッジの装着位置)が同じキャリッジ上に配置されていたが、インクジェットプリンタの構成によっては、これらが必ずしも同じキャリッジに配置されるとは限らず、記録ヘッドが針部材より高い位置に配置される構成の場合もある。特にこのような場合には、針部材と記録ヘッドのノズル面との水頭差により針部材に水頭圧がかかるため、インクカートリッジが針部材から抜き取られた状態で、記録ヘッドのノズル面を覆っているキャップが外れたりすると、上位にある記録ヘッドから下位にある針部材までのインク流路にあるインクが、全て針穴から漏れ出てしまうので、インクによる汚染は極めて大きな問題であった。
本発明は、上記問題に鑑みて、インクジェットプリンタ内のインク汚染を解消することを目的とし、特に針部材からインクカートリッジの装着を外した際のインクの流出による汚染を防ぐことのできるインクジェットプリンタを提供することを課題とするものである。
前記技術的課題を解決するための、請求項1に記載の発明のインクジェットプリンタは、インクを噴射して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、この記録ヘッドに供給されるインクを収容し、本体ケースに装着されるインクカートリッジと、前記本体ケースに備えられ、前記インクカートリッジが装着によって刺し込まれるとインクカートリッジと記録
ヘッドとを連通させる中空状の針部材とを具備するインクジェットプリンタにおいて、前記本体ケースのインクカートリッジを支持する支持部材には、前記針部材の鉛直下方となる位置に、上方が開放した凹状のインク排出口が備えられ、このインク排出口の少なくとも底面に前記インク吸収体が備えられることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、前記支持部材には、インクカートリッジの非装着時に針部材から漏れたインクを、前記インク排出口に配置されたインク吸収体に案内するガイド部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載のインクジェットプリンタにおいて、前記針部材の根元には、根元側に伝わったインクを前記ガイド部に案内するように形成されたスカート部材が取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク吸収体は、前記ガイド部によって案内されるインクに加え、前記針部材から直接滴下したインクも吸収できる位置に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記本体ケースには、インクカートリッジの非装着時には前記針部材を遮蔽するとともに前記インクカートリッジの装着時には前記針部材を露出させるよう退避するシャッター部材と、前記シャッター部材が退避するときに収容される退避口とが備えられ、前記インク排出口は、当該退避口と兼用されることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5記載のインクジェットプリンタにおいて、前記シャッター部材には、インクカートリッジの装着動作による押圧を受けると、前記針部材を遮蔽する位置から退避する位置に傾倒するシャッター面部が備えられ、前記シャッター面部の側端部には、当該シャッター面部とインクカートリッジの針部材側の壁面との直接接触を防止するスペーサ部が突設されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5また6記載のインクジェットプリンタにおいて、複数色のインクに対応して、前記針部材及びインク排出口を兼用する退避口はそれぞれ複数が並列に配置され、前記インク吸収体は、複数の退避口の底面に渡って配置され共用されることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記スカート部材には、針部材の根元に伝わったインクを吸収する第2インク吸収体が備えられることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8記載のインクジェットプリンタにおいて、前記第2インク吸収体はリング状を呈し、その内周面に非吸水性の素材を有するとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元にスライドすることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、非吸水性の素材からなるとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元
にスライドするリング状部材が備えられることを特徴とするものである。
以上に説明してきたように、請求項1に記載の発明のインクジェットプリンタは、インクを噴射して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、この記録ヘッドに供給されるインクを収容し、本体ケースに装着されるインクカートリッジと、前記本体ケースに備えられ、前記インクカートリッジが装着によって刺し込まれるとインクカートリッジと記録ヘッドとを連通させる中空状の針部材とを具備するインクジェットプリンタにおいて、前記本体ケースのインクカートリッジを支持する支持部材には、前記針部材の鉛直下方となる位置に、上方が開放した凹状のインク排出口が備えられ、このインク排出口の少なくとも底面に前記インク吸収体が備えられることを特徴とするものである。これによれば、針部材から漏れたインクが鉛直下方に設けられたインク排出口に入り、このインク排出口に配置されたインク吸収体に吸収保持されるため、インクが支持部材やその他の部材に流れ込んでインクジェットプリンタを汚染することが防止される。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、前記支持部材には、インクカートリッジの非装着時に針部材から漏れたインクを、前記インク排出口に配置されたインク吸収体に案内するガイド部が設けられていることを特徴とするものである。これによれば、ガイド部によって効率よくインク吸収体にインクが集められるため、インク汚染に対する防止性が高められる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載のインクジェットプリンタにおいて、前記針部材の根元には、根元側に伝わったインクを前記ガイド部に案内するように形成されたスカート部材が取り付けられていることを特徴とするものである。これによれば、針部材の根元に伝わったインクが、スカート部材によってガイド部に案内されてインク吸収体に吸収されるので、インク汚染に対する防止性がさらに高められる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク吸収体は、前記ガイド部によって案内されるインクに加え、前記針部材から直接滴下したインクも吸収できる位置に配置されていることを特徴とするものである。これによれば、通常針部材から漏れたインクは、針部材の長さ方向に沿って伝わるか、針部材から直接滴下するので、両方の経路のインクを吸収することで、確実にインクをインク吸収体で吸収することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ、前記本体ケースには、インクカートリッジの非装着時には前記針部材を遮蔽するとともに前記インクカートリッジの装着時には前記針部材を露出させるよう退避するシャッター部材と、前記シャッター部材が退避するときに収容される退避口とが備えられ、前記インク排出口は、当該退避口と兼用されることを特徴とするものである。これによれば、シャッター部材によって、インクカートリッジの非装着時に針部材が遮蔽されるため、誤ってユーザが針部材に触れることが防止され安全性が高められる。そして、インクカートリッジ装着時には、針部材がインクカートリッジに挿入できるように、前記シャッター部材は退避するが、退避に必要な退避口を、前記インク排出口と兼用することで、インクジェットプリンタ内の限られたスペースが有効活用される。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5記載のインクジェットプリンタにおいて、前記シャッター部材には、インクカートリッジの装着動作による押圧を受けると、前記針部材を遮蔽する位置から退避する位置に傾倒するシャッター面部が備えられ、前記シャッター面部の側端部には、当該シャッター面部とインクカートリッジの針部材側の壁面との直接接触を防止するスペーサ部が突設されていることを特徴とするものである。これによれ
ば、同一のインクカートリッジを再装着する場合などに、インクカートリッジの針部材側の壁面がインクに汚染されていても、インクカートリッジの針部材側の壁面は、突設されているスペーサ部に先に接触するため、シャッター面部に直接接触せずにこれを押圧し退避させることができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5また6記載のインクジェットプリンタにおいて、複数色のインクに対応して、前記針部材及びインク排出口を兼用する退避口はそれぞれ複数が並列に配置され、前記インク吸収体は、複数の退避口の底面に渡って配置され共用されることを特徴とするものである。これによれば、インク吸収体は大面積に配置されるため、インクの吸収容量を増加させることができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記スカート部材には、針部材の根元に伝わったインクを吸収する第2インク吸収体が備えられることを特徴とするものである。これによれば、スカート部材でもインクを吸収することができるため、全体としてのインク吸収容量を増加させることができる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8記載のインクジェットプリンタにおいて、前記第2インク吸収体はリング状を呈し、その内周面に非吸水性の素材を有するとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元にスライドすることを特徴とするものである。これによれば、針部材を含むインクジェットプリンタのインク流路には、出荷時に乾燥を防ぐための液体が導入される場合があるので、第2インク吸収体の内周面に非吸水性の素材を配し、当該第2吸収体をインクカートリッジの装着動作により針穴を塞ぐ位置からスカート部材までスライドさせるようにすることで、前記液体の漏洩を塞ぐ部材とスカート部材でインクを吸収させる部材とを兼用させることが可能となった。
また、請求項10に記載の発明は、請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、非吸水性の素材からなるとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元にスライドするリング状部材が備えられることを特徴とするものである。これによれば、針部材を含むインクジェットプリンタのインク流路には、出荷時に乾燥を防ぐための液体が導入される場合があるので、この液体の漏洩を防ぐために針穴に取り付けられていたリング状部材を、インクカートリッジの装着動作によってスカート部材にスライドさせることで、わざわざリング状部材を取り外す手間が不要となる。
次に、本発明を具体化した実施形態について説明する。図1は本発明の実施の形態によるインクジェットヘッドが備えられた多機能機器の外観図、図2は原稿読取装置を除いた状態のインクジェットプリンタの平面図、図3はインクジェットプリンタの記録ヘッドユニット周辺の平面図、図4はカートリッジ装着部周辺の平面図、図5はノズル面とインク針との位置関係を示す縦断面図、図6はカートリッジ装着部の斜視図、図7はインクカートリッジをカートリッジ装着部に装着する途中の状態を示す縦断面図、図8はインクカートリッジをカートリッジ装着部に装着完了した状態を示す縦断面図、図9は針部材の針穴がキャップされた状態を示す断面図、図10は針部材の針穴をキャップしていた部材がスカート部材にスライドした状態を示す断面図である。
本実施の形態は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能を備え
た多機能装置(MFC)1に本発明を適用したものであり、図1に示すように、装置の本体ケース2の後端側に給紙装置3が設けられ、該給紙装置3の前方の上側には、コピー機能などのための原稿読取装置4が設けられている。原稿読取装置4の下側全体にプリンタ機能などを実現するためのインクジェットプリンタ5(後述する)が設けられ、その前側には記録(印字)されて排紙されてくる用紙P等の被記録媒体を受けるための排紙用トレイ6が設けられている。
原稿読取装置4は、図示しないが、後端部において水平軸により上下揺動可能に構成されており、カバー体4aを上側に開けると、原稿を載置する載置用ガラス板が設けられ、その下側に原稿読取り用のイメージスキャナ装置が設けられている。
原稿読取装置4全体を上側に開けると、フルカラー記録のためのインクジェットプリンタ5に使用するべく、インクタンクとしてのインクカートリッジ7(個別の色、即ち、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー用のカートリッジに対しては符号7a〜7dを付する、図2参照)を交換したり、記録ヘッドユニット10のメンテナンスが実行できるようになっている。
次に、図2〜図5を参照しながら、インクジェットプリンタ5の概略構成について説明する。インクジェットプリンタ5は、本体フレーム14に内包されて被記録媒体である用紙Pにインクを噴射させて記録する印字機構部9と、印字機構部9における記録ヘッドユニット10のメンテナンス処理を行うメンテナンスユニット11と、記録ヘッドユニット10にインクカートリッジ7a〜7dからのインクを供給するためのインク供給部12と、これらインクカートリッジ7a〜7dに加圧(正圧)エアを供給するエア供給部13等から構成されている。
印字機構部9及びメンテナンスユニット11は、図2、図3及び図5に示すように、上部を略楕円状に開放した箱状の本体フレーム14内に収納される。本体フレーム14内に平行状に設けられた左右長手の後ガイド軸15と、前ガイド軸16とにキャリッジ17が摺動自在に載置され、該キャリッジ17に記録ヘッドユニット10が一体的に取付けられて搭載されている。
本体フレーム14の右後側に配置されたキャリッジ駆動モータ18と、無端帯であるタイミングベルト19とにより前記キャリッジ17を前記前後ガイド軸16、15に沿って左右方向に往復移動可能に構成されている(図2参照)。他方、本体フレーム14の左後側に配置された給紙モータ20と、本体フレーム14の左側に配置されたベルト、歯車等の伝動機構21を介して、前記後ガイド軸15の下方のメイン搬送ローラ22と、前ガイド軸16の下方に位置する搬送ローラ(図示せず)とにより、用紙Pを前記記録ヘッドユニット10の下面側で水平状に搬送し、記録済の用紙Pは排紙用トレイ6の方向に搬送排出される。
搬送される用紙Pの幅より外側には、その一端側(実施形態では図2及び図3で左端部)に、インク受け部8が設けられており、他端側には、メンテナンスユニット11が配置されている。これにより、記録動作中に定期的に記録ヘッドユニット10は前記インク受け部8が設けられたフラッシング位置にてノズルの目詰まり防止のためのインク噴射を行い、インク受け部8にてインクを受ける。他端側のヘッド待機位置では、前記メンテナンスユニット11が配置されてノズル面のクリーニングを行い、また、色毎にインクを選択的に吸引するための回復処理等を行う。
次に、図3を参照しながら、キャリッジ17に搭載された記録ヘッドユニット10の構成について説明する。本実施形態ではフルカラー記録のために記録ヘッドユニット10は
、各色毎のノズル列を有する記録ヘッド(図示せず、実施形態では4組)と、その各記録ヘッドの上面に接合された平板状の圧電素子等のアクチュエータ(図示せず)を備えている。
記録ヘッドの下面には、図3において左側からブラック(BK)用のノズル33aの列と、シアン(C)用のノズル33bの列と、マゼンタ(M)用のノズル33cの列と、イエロー(Y)用のノズル33dの列とが、キャリッジ17の移動方向と直交する方向に長く形成されている。そして、用紙Pの上面に対向するように各ノズル33が下向きにて露出している。記録ヘッドは、供給されるインクを公知のものと同様に、ノズル毎の圧力室に分配し、この圧力室に対応する圧電素子などのアクチュエータによりノズルからインクを噴射させるものである。
次に、インク供給部12の構成について説明する。図2、図4及び図5に示すように、用紙Pの搬送経路よりも下方であって、本体ケース2の下仕切り板2a(図5参照)の上面前側には、前記記録ヘッドユニット10の下面のノズル面29より下方位置に、個別の色毎のインクカートリッジ7をそれぞれ前方から挿入して装着できるカートリッジ装着部23が設けられており、図2において、左側から順に、ブラック(BK)用のインクカートリッジ7a,シアン(C)用のカートリッジ7b、マゼンタ(M)用のカートリッジ7c、イエロー(Y)用のカートリッジ7dが水平且つ並列状に配置される。
各インクカートリッジ7内には、その略全域に可撓性を有する膜材24aが貼り付けられ、この膜材24aにより下側のインク収容室24bと上側の空気室24cとに区画されている。
インクカートリッジ7の装着時に、多機能装置1の後側に向かう各インクカートリッジ7の面(以降、インクカートリッジ7の挿入側壁面と記載する)には、前記空気室24cと大気とに連通する空気孔(図示せず)が穿設されている一方、前記インク収容室24bと外とを区切るシリコーン製等のシール部材25が装着されている。
前記カートリッジ装着部23の後側には、各色のインクカートリッジ7の挿入側壁面の略中央に対向するようにインク針26(請求項の針部材に相当する)を水平状に突設している。このインク針26は中空状で、先端に近い側面に開口20が形成されている。インクカートリッジ7がカートリッジ装着部23に装着されると、インク針26がインクカートリッジ7のシール部材25に挿入され、インク針26の針穴26aがインク収容室24b内に到達する。各色のインクに対応するインク針26の基端部は、バッファタンク36を介して対応する可撓性を有するインク供給チューブ27a〜27dが接続されており、記録ヘッドユニット10にインクを供給する。この場合、ブラック用とシアン用のインク供給チューブ27a,27bの中途部同士、マゼンタ用及びイエロー用のインク供給チューブ27c,27dの中途部同士を上下に重ねて結束している。バッファタンク36は、インク針26により供給されたインクを一旦保持し、インク内のゴミをフィルタリングするためのものである。
ここで、図5に示すように、記録ヘッドユニット10におけるノズル面29は、インク針26の箇所よりも水頭Hだけ高い位置に配置されることになる。そして、エア供給部13におけるダイヤフラム型等のエアポンプ28と、前記各インク針26と平行状にて前向きに突出させた4箇所の圧着パッド31とをエアチューブ32にて接続する。前記カートリッジ装着部23に挿入固定された各インクカートリッジ7の挿入側壁面の空気孔に前記各圧着パッド31を付勢バネの付勢力で密着させた状態に保持する。この状態で、例えばメンテナンス動作時に、エアポンプ28を駆動モータ30にて駆動し、各インクカートリッジ7a〜7dの空気室24cに加圧(正圧)エアを供給し、各インク収容室24b内の
インクに正圧を付与することにより、記録ヘッドユニット10のノズル面からキャップが離れた際のメニスカスの破壊を防止することができる
次に、カートリッジ装着部23についてさらに詳細に説明する。カートリッジ装着部23には、図4に示すように、インクカートリッジ7を案内するために設けられた隔壁40と、インク針26の遮蔽のために設けられたシャッター部材41、シャッター部材41のロック部材42、ロック解除操作片43、及びシャッター部材41の退避口45と、インクカートリッジ7の抜け止め用に設けられた抜け止めロック用凸部44とが備えられている。
隔壁40は、各カートリッジ装着部23の両側において本体ケース2の下仕切り板2a(請求項のインクカートリッジを支持する支持部材に相当する)表面から上方向に突出し奥行き方向に延びるように形成されており、カートリッジ装着部23の幅を規定する。インクカートリッジ7は、使用頻度の高いブラックのインクカートリッジ7aだけその他のインクカートリッジ7b〜7dより幅が大きくなっており、隔壁40間の幅は、対応するインクカートリッジ7の幅に適合する大きさになっている。
シャッター部材41は、インク針26の先端側に間隔をおいて位置し、該先端をカートリッジ装着部23の前側からカバーするためのものである。シャッター部材41には、図7に示されるように、インクカートリッジ7の非装着時にインク針26の前方を遮蔽するシャッター面部41aが備えられ、このシャッター面部41aが下仕切り板2aの下側において、奥行き方向と直交するシャッター部材41の回動軸41bの周りに回動可能に支持される。そして、シャッター面部41aは、下仕切り板2aに形成された退避口45から下仕切り板2a上に起立して突出した遮蔽位置と、退避口45内に傾倒して退避する退避位置とに揺動移動可能で、図示しないバネにより常時遮蔽位置に向けて付勢されている。また、シャッター面部41aの左側端部(右側端部または左右側端部でもよい)には、インクカートリッジ7に面する方(前側)に突出してスペーサ部41cが設けられており、シャッター面部41aとインクカートリッジ7の挿入側壁面との直接接触を防止している。
ロック部材42は下仕切り板2aの下側に軸42aの周りに回動可能に支持され、その一端から立ち上がった押さえ板42bを、シャッター面部41aのインク針26側の面に沿うよう図示しないバネにより付勢されている。またロック部材42は、軸42aと押さえ板42bとの間に、ロック解除操作片43を一体に備え、前記バネの付勢により、そのロック解除操作片43を下仕切り板2aに形成された開口から上方に突出させている。
抜け止めロック用凸部44は、装着されたインクカートリッジ7がインク針26側と乖離する方向の付勢に対し抵抗を与えるためのもので、下仕切り板2aに形成された開口から上方に突出可能となるように、抜け止めロック部材44aに一体で設けられている。抜け止めロック部材44aは、下仕切り板2aの下面に軸44bの周りに回動可能に支持され、図示しないバネにより上方に付勢されている。通常は、抜け止めロック用凸部44を開口から上方に突出させ、装着位置にあるインクカートリッジ7の抜け止めロック凹部44c(図8参照)に嵌入している。しかしながら、インクカートリッジ7を取り外す際の力により、インクカートリッジ7が抜け止めロック用凸部44に当接すると、抜け止めロック部材44aは、軸44bの周りに回動して、抜け止めロック用凸部44が下仕切り板2aより下に退避し、インクカートリッジ7の取り外しを可能とする。
これにより下仕切り板2aには、前側からインク針26側に向かって、抜け止めロック用凸部44、ロック解除操作片43、スペーサ部41c、シャッター面部41a、押さえ板42bの順番で配置されている。
なお、ロック解除操作片43を押すことなく、シャッター部材41に対して外力が作用しても、シャッター面部41aの背面に押さえ板42bが当接しているため、インク針26の遮蔽が解除されないので、インク針26が前側に露出することはない。
退避口45は、前述したように下仕切り板2aにその開口が設けられている。そして、図5に示すように、下仕切り板2aの下方には、これと平行に第2下仕切り板2bが設けられており、これが退避口45の底面45cとなっている。また、退避口45を形成するために平面視コ字状に切り取られた下仕切り板2aの片に相当する部分は、下方に屈曲された形状となるように退避口45の後側の内壁面を形成している。また、下仕切り板2aと第2下仕切り板2bとの間に配置された部材が、退避口45のその他の内壁面となっており、退避口45は、複数の部材の組み合わせによって、上方に開放した凹状として構成されている。
この退避口45は、廃インクを回収するインク排出口を兼用するために、図7に示すように、インク針26の鉛直下方に対応する位置に設けられ、少なくともインク針26の針穴26aの鉛直下方に対応する位置に開口するよう形成されている。インク排出口(退避口)45の開口の前端縁部45aは、前記シャッター面部41aが退避時にインク針26の先端に当たらずに傾倒できる程度に、インク針26から前側へ離間している。また、インク排出口(退避口)45の開口の後端縁部45bはインク針26の根元26b近傍に形成されており、インク針26の根元26b側に伝わったインクがインク排出口(退避口)45内に滴下するようにしている。そして、このインク排出口(退避口)45の底面45cには、インク吸収性を有するシート状のインク吸収体46が配置され、インク排出口(退避口)45に流れ込んだ廃インクを吸収保持するようにしている。
また、この後端縁部45bから底面45cに至る内壁面(後側の内壁面)には、インクをインク吸収体46に案内するガイド部47が設けられている。ガイド部47は、下方前側に張り出した階段状に形成されており、ガイド部47の内壁面に滴下したインクが速やかに流れ落ちてインク吸収体46に吸収保持されるようにしている。
さらに、インク針26の根元26aには、この根元側26aに伝わったインクをガイド部47に案内するスカート部材48が取り付けられている。このスカート部材48は下側に突出した形状として、図6に示すように下側が半円形となった形状を有しており、スカート部材48に伝わったインクが、半円形の下側に向かった突出点に集中し、ガイド部47に滴下しやすいようにしている。なお、このスカート部材48の形状を下側に突出した三角形にしても、また下側の突出点が複数となった形状としてもよい。
このスカート部材48には、図9に示すように、インク針26の根元26aに面する位置に、インク針26の先端側に向かって開放するリング状の凹部49が設けられている。この凹部49には、リング状に形成された第2インク吸収体50が収納される。この第2インク吸収体50は、その内周面に非吸水性素材50aを有し、内周面の他の部分はインク吸収体46と同様のインク吸収性素材50bからなっている。この第2インク吸収体50は、出荷後インクカートリッジ7が最初に装着されるまでは、インク針26の針穴26を塞ぐ位置に取り付けられており、インクカートリッジ7の最初の装着動作によって、図10に示すように、インクカートリッジ7の挿入側壁面で前記凹部49に押し込まれるようにしている。インク針26から記録ヘッドユニット10に至るインク流路には、出荷時に乾燥を防ぐための液体が導入されているため、インク針26の針穴26から前記液体が漏れ出るのを防ぐキャップ部材が元来必要であった。そこで、第2吸収体50の内周面のみを非吸水性素材50aとするとともに、この第2吸収体50をインクカートリッジ7の装着動作によりスライドさせるように構成することにより、前記針穴26を塞ぐキャップ部材と、インク針26根元26aでインクを吸収させる部材とを兼用させることが可能と
なった。
なお、他の実施形態として、第2吸収体50に替えて、非吸水性素材(例えばシリコンゴム等)だけからなるリング状部材を備える形態としてもよい。この場合には、このリング状部材はキャップ部材として、出荷時に針穴26を塞ぐ位置に取り付けられており、インクカートリッジ7の最初の装着動作によって、インクカートリッジ7の挿入側壁面で前記凹部49に押し込まれる。スカート部材48に収容されたリング状部材ではインクを吸収することができないが、インクを下方に伝える経路として機能する。
また、本実施の形態では、図4に示されるように、使用される4色のインクのために、インク針26が4つ並列に配置され、これら4つのインク針26に対応して、前記インク排出口を兼用する退避口45が4つ並列に配置されている。インク排出口(退避口)45では、図5に示されるように、第2下仕切り板2bを底板45cとしているが、4つのインク排出口(退避口)45では、この第2下仕切り板2bを底面45cとして共用している。すなわち、並列に4つの開口を有する下仕切り板2aが第2下仕切り板2bの上に平行に配置されている。そのため、底面45cに配置されるシート状のインク吸収体46は、図4中の点線で示されるように、4つのインク排出口(退避口)45に渡って共用されるように左右方向に長く配置している。このようにインク吸収体46を大面積にすることでインクの吸収容量を増加させている。そして、このインク吸収体46の後端縁部は、インク排出口(退避口)45の内壁面としてガイド部47を構成する部材の下側と第2下仕切り板2bとの間に挟み込まれて、さらに多機能装置1の奥側の位置に配置されており、ガイド部47を流れ落ちるインクの吸収性を高めている。また、インク吸収体46の前端縁部は、インク針26の針穴26aより前側に配置されるようにしており、直接針穴26aから滴下するインクもインク吸収体46で吸収できるようにしている。
前記インク吸収体46には、図7 に示すように、第2下仕切り板2bに設けられている突起(ねじ等)の位置にあわせた穴46aもしくは切り欠きを設けており、これらを利用した位置決めを行っている。また、インク吸収体46の端縁部をその他の部材に当接させて位置ズレを防止してもよい。
なお、この実施の形態では、上述のように4つのインク排出口(退避口)45でインク吸収体46を共用したが、もちろんインク排出口(退避口)45毎に独立させてインク吸収体を設けてもよい。また、インク吸収体46の前後端縁部の位置を変えたり、インク吸収体46をインク排出口(退避口)45の内壁面に配置したりしてもよい。
上記構成によれば、まず、出荷後に最初にユーザがインクカートリッジ7をカートリッジ装着部23に装着する際には、インクカートリッジ7の下面を本体ケース2の下仕切り板2aに載置して後側に向かってスライドさせる。すると、カートリッジ7の下面が、図4に示す抜け止めロック用凸部44を押さえて退避させる。その後、抜け止めロック用凸部44は、図7に示すようにカートリッジ7がスライドして進んでいく間、退避されつづける。そして、カートリッジ7の下面がロック解除操作片43を踏むと、ロック部材42がシャッター部材41のロックを解除する(押さえ板42bを下降させる)。続いて、インク針26側の端面の側端部側がシャッター部材41のスペーサ部41cに当接すると、シャッター面部41aは押圧を受ける。このとき、シャッター面部41aの背面にその回動を阻止する押さえ板42bが存在しないので、シャッター面部41aは退避口45に傾倒して退避する(図8参照)。
一方、インク針26の針穴26aには、出荷時に、インク流路の乾燥防止用に導入されている液体の漏洩を防ぐために、キャップ部材(第2インク吸収体)50が取り付けられている(図9参照)。そのため、インクカートリッジ7をさらに進ませると、インク針2
6の先端がインクカートリッジ7のシール部材25に突き刺さる。そのままインクカートリッジ7の挿入側壁面がキャップ部材(第2インク吸収体)50を後側へ推し進めて、キャップ部材(第2インク吸収体)50がスカート部材48の凹部49に収容され、これと同時に、針穴26aがインク収容室24a内に到達する(図8及び図10参照)。そして、カートリッジ7の挿入側壁面の空気孔に圧着パッド31が付勢されで密着する。カートリッジ7の抜け止めロック凹部44cには、抜け止めロック用凸部44が係合し、カートリッジ7の前側への抜けがロックされる。こうして4色のインクカートリッジ7がそれぞれのカートリッジ装着部23に装着される。
インクカートリッジ7が装着されると、メンテナンスユニット11によりインク流路に導入されていた乾燥防止用の液体が吸引される。そして、インク針26によりインク収容室24b内のインクが一旦バッファタンク36に供給され、続いて、バッファタンク36からインクがインク供給用チューブ27(27a〜27d)を介して記録ヘッドユニット10に供給され、記録動作に供される。
ここで、インク針26の箇所は、図5に示すように記録ヘッドユニット10におけるノズル面29より水頭Hだけ下方に位置しているため、その水頭差により、ノズル33内のインクは、常に負の圧力が作用しているが、この状態では、ノズル内に形成されたインクのメニスカスの表面張力により、前記負の圧力に抗してノズル33内にインクが保持されている。そして、例えばメンテナンス動作に際しては、エアポンプ28によりインクカートリッジ7の各空気室24cに加圧エア(正圧)を供給することで、キャップ離脱時のメニスカスの破壊を防止するようにしている。
インクカートリッジ内のインク量はセンサで検出されているが、残量がわずかになると、インクカートリッジ7の交換が促される。そして、インクカートリッジ7を取り外す際には、前述の装着動作の逆の動作が行われる。インクカートリッジ7に前側へ引く力をかけると、インクカートリッジ7が抜け止めロック用凸部44に当接し、抜け止めロック部材44aは、軸44bの周りに回動して、抜け止めロック用凸部44が下仕切り板2aより下に退避する。あとは、インクカートリッジ7をそのまま前側に引き抜くことで、カートリッジ装着部23からの取り外しが完了する。
インクカートリッジ7が抜き取られたインク針26には、出荷時のような針穴26を塞ぐキャップ部材は取り付けられていないので、インク針26とノズル面29との水頭差H分の圧力(水頭圧)がかかり、そのため、ヘッドのノズル面を覆うキャップが誤って外れたりした場合には、インク流路に残存しているインクが針穴26aから漏れ出てくる。漏れ出たインクの一部は、インク針26を伝ってその根元26bに流れ、スカート部材48に収納されている第2インク吸収体50に吸収される。また、針穴26aから漏れ出たインクの他の一部は、インク針26を伝ってその根元26bに流れ、スカート部材48の下方に突出した形状に沿って下方に集中し、ガイド部47に滴下する(図7の矢印A参照)。そして、ガイド部47に滴下したインクは、その傾斜に沿ってさらに下方に流れ、インク排出口(退避口)45の底面45cに配置されているインク吸収体46に吸収される。さらに、針穴26a漏れ出たインクの他の一部は、直接鉛直下方に滴下してインク吸収体46に吸収される(図7の矢印B参照)。
このように、インクカートリッジ7が抜き取られた状態で、キャップがヘッドから外れた場合には、針穴26aからインクが漏れ出るが、このインクはさまざまな経路を通っても、インク吸収体46もしくは第2インク吸収体50に吸収されるため、インクジェットプリンタ5の内部等を汚す心配がない。特に、インク吸収体46に大面積のシート状部材を用いていることで、廃インクの吸収量を増し汚染防止の確実性を高めている。
また、インクカートリッジ7は、上述したようにインク残量がなくなって抜き取られる場合だけでなく、何らかの都合で、インク残量があるにもかかわらず一旦抜き取られ、再度装着される場合もある。このような場合には、インクカートリッジ7の挿入側壁面の、特にインク針26が挿入されていたシール部材25の中央付近表面にインクが付着していることが多い。インクカートリッジ7の再装着に際しては、インクカートリッジ7の挿入側壁面がシャッター面部41aを押圧するため、押圧時にシャッター面部41aにインクが付着して汚し、その結果このインク汚れが、シャッター部材41から下仕切り板2a等に伝わってインクジェットプリンタ5を汚すことが心配される。しかしながら、本発明では、シャッター面部41aにスペーサ部41cを突設することで、この問題を回避している。すなわち、インクカートリッジ7の挿入側壁面が先に側端部側でスペーサ部41cと当接して、シャッター面部41aを押圧するため、インクで汚れたインクカートリッジ7の挿入側壁面がシャッター面部41aと直接接触しないので、他の部材へのインクの汚染が防止されているのである。
なお、上述の説明では、インク吸収体46は、インク針26にインクカートリッジ7が装着されていない場合のインクの漏れを吸収するとして説明したが、万が一、インク針26がインクカートリッジ7に装着されていてインク漏れが発生しても、当該インク吸収体46で吸収できるため、インクによる機器内の汚染を防止できる。
また、上述の実施形態では、本発明を多機能装置1に適用したが、これに限らずインクジェットプリンタを備える各種機器に適用できる。
本発明の実施の形態によるインクジェットヘッドが備えられた多機能機器の外観図である。 原稿読取装置を除いた状態のインクジェットプリンタの平面図である。 インクジェットプリンタの記録ヘッドユニット周辺の平面図である。 カートリッジ装着部周辺の平面図である。 ノズル面とインク針との位置関係を示す縦断面図である。 カートリッジ装着部の斜視図である。 インクカートリッジをカートリッジ装着部に装着する途中の状態を示す縦断面図である。 インクカートリッジをカートリッジ装着部に装着完了した状態を示す縦断面図である。 針部材の針穴がキャップされた状態を示す断面図である。 針部材の針穴をキャップしていた部材がスカート部材にスライドした状態を示す断面図である。
符号の説明
1 多機能装置
2 本体ケース
2a 下仕切り板
3 給紙装置
4 原稿読取装置
5 インクジェットプリンタ
6 排紙用トレイ
7(7a〜7d) インクカートリッジ
8 インク受け部
9 印字機構部
10 記録ヘッドユニット
11 メンテナンスユニット
12 インク供給部
13 エア供給部
14 本体フレーム
15 後ガイド軸
16 前ガイド軸
17 キャリッジ
18 キャリッジ駆動モータ
19 タイミングベルト
20 給紙モータ
21 伝動機構
22 メイン搬送ローラ
23 カートリッジ装着部
24a 膜材
24b インク収容室
24c 空気室
25 シール部材
26 インク針
26a 針穴
26b 根元
27a〜27d インク供給チューブ
28 エアポンプ
29 ノズル面
30 駆動モータ
31 圧着パッド
32 エアチューブ
33a〜33d ノズル
36 バッファタンク
40 隔壁
41 シャッター部材
41a シャッター面部
41b 回動軸
41c スペーサ部
42 ロック部材
42a 軸
42b 押さえ板
43 ロック解除操作片
44 抜け止めロック用凸部
44a 抜け止めロック部材
44b 軸
44c 抜け止めロック凹部
45 退避口(インク排出口)
46 インク吸収体
47 ガイド部
48 スカート部材
49 凹部
50 第2インク吸収体

Claims (10)

  1. インクを噴射して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、
    この記録ヘッドに供給されるインクを収容し、本体ケースに装着されるインクカートリッジと、
    前記本体ケースに備えられ、前記インクカートリッジが装着によって刺し込まれるとインクカートリッジと記録ヘッドとを連通させる中空状の針部材とを具備するインクジェットプリンタにおいて、
    前記本体ケースのインクカートリッジを支持する支持部材には、前記針部材の鉛直下方となる位置に、上方が開放した凹状のインク排出口が備えられ、このインク排出口の少なくとも底面に前記インク吸収体が備えられることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記支持部材には、インクカートリッジの非装着時に針部材から漏れたインクを、前記インク排出口に配置されたインク吸収体に案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記針部材の根元には、根元側に伝わったインクを前記ガイド部に案内するように形成されたスカート部材が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記インク吸収体は、前記ガイド部によって案内されるインクに加え、前記針部材から直接滴下したインクも吸収できる位置に配置されていることを特徴とする請求項2または3記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記本体ケースには、インクカートリッジの非装着時には前記針部材を遮蔽するとともに前記インクカートリッジの装着時には前記針部材を露出させるよう退避するシャッター部材と、前記シャッター部材が退避するときに収容される退避口とが備えられ、前記インク排出口は、当該退避口と兼用されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記シャッター部材には、インクカートリッジの装着動作による押圧を受けると、前記針部材を遮蔽する位置から退避する位置に傾倒するシャッター面部が備えられ、前記シャッター面部の側端部には、当該シャッター面部とインクカートリッジの針部材側の壁面との直接接触を防止するスペーサ部が突設されていることを特徴とする請求項5記載のインクジェットプリンタ。
  7. 複数色のインクに対応して、前記針部材及びインク排出口を兼用する退避口はそれぞれ複数が並列に配置され、前記インク吸収体は、複数の退避口の底面に渡って配置され共用されることを特徴とする請求項5また6記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記スカート部材には、針部材の根元に伝わったインクを吸収する第2インク吸収体が備えられることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記第2インク吸収体はリング状を呈し、その内周面に非吸水性の素材を有するとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元にスライドすることを特徴とする請求項8記載のインクジェットプリンタ。
  10. 非吸水性の素材からなるとともに、前記インクカートリッジが最初に装着されるまでは、前記針部材の側面に設けられた針穴を塞ぐ位置に取り付けられ、前記インクカートリッジの最初の装着動作によって、前記スカート部材における針部材の根元にスライドするリング状部材が備えられることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
JP2007177020A 2007-07-05 2007-07-05 インクジェットプリンタ Expired - Fee Related JP4404110B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007177020A JP4404110B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 インクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007177020A JP4404110B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 インクジェットプリンタ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003027390A Division JP2004237495A (ja) 2003-02-04 2003-02-04 インクジェットプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007245738A true JP2007245738A (ja) 2007-09-27
JP4404110B2 JP4404110B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=38590488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007177020A Expired - Fee Related JP4404110B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4404110B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010012652A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2013159025A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Seiko Epson Corp 液体消費装置、液体供給部材、および、液体供給システム
US9266337B2 (en) 2012-01-13 2016-02-23 Seiko Epson Corporation Cartridge, printing material supply system, and printing apparatus
JP7427948B2 (ja) 2019-12-12 2024-02-06 セイコーエプソン株式会社 装着ユニット、液体吐出装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010012652A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9266337B2 (en) 2012-01-13 2016-02-23 Seiko Epson Corporation Cartridge, printing material supply system, and printing apparatus
US9821557B2 (en) 2012-01-13 2017-11-21 Seiko Epson Corporation Cartridge, printing material supply system, and printing apparatus
US11285725B2 (en) 2012-01-13 2022-03-29 Seiko Epson Corporation Cartridge, printing material supply system, and printing apparatus
US11964491B2 (en) 2012-01-13 2024-04-23 Seiko Epson Corporation Cartridge, printing material supply system, and printing apparatus
JP2013159025A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Seiko Epson Corp 液体消費装置、液体供給部材、および、液体供給システム
JP7427948B2 (ja) 2019-12-12 2024-02-06 セイコーエプソン株式会社 装着ユニット、液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4404110B2 (ja) 2010-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8770716B2 (en) Image forming apparatus
KR100512664B1 (ko) 잉크젯프린터의잉크카트리지삽입기구
JP4635426B2 (ja) 画像形成装置
JP4466598B2 (ja) インクリフィルユニット
JP5322510B2 (ja) 廃液タンク
JP4479649B2 (ja) インクジェット記録装置
CN106994834B (zh) 废液收纳体以及液体喷射装置
JP2004237495A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007268890A (ja) インクジェット記録装置
JP4404110B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2005254636A (ja) 画像形成装置
JP7289702B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2008302669A (ja) 画像形成装置
JP2009292030A (ja) 維持回復装置及び液滴吐出装置
JP2019130761A (ja) 廃液回収機構および液体吐出装置と廃液回収方法
JP2010194829A (ja) 画像形成装置
JP2014014951A (ja) 液滴吐出装置及び画像形成装置
JP4251212B2 (ja) 液体収容部及び液体噴射装置
JP2009262446A (ja) 廃液回収ユニット
JP2004074782A (ja) カートリッジ
JP6801451B2 (ja) 液体吐出装置
JP2011051318A (ja) 液体容器収容装置、及び画像形成装置
JP5472495B2 (ja) 画像形成装置及び廃液タンク
JP2022062758A (ja) インクジェット記録装置及びインク保持容器
JP2007276334A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070806

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4404110

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees