JP2007245616A - インクジェット画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高光沢で、滲み耐性及び印字後のコックリングやカール耐性に優れた印字物を得ることのできるインクジェット画像形成方法を提供する。
【解決手段】少なくとも水と顔料を含有し、水溶性有機溶剤の総量が全インク量の50質量%以上90質量%未満であり、該水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤を全インクの30質量%以上含有する水性インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット画像形成方法において、該記録媒体が、セルロースパルプを主成分とする紙基材に水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのガラス転移温度(Tg)以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理が施された支持体の、該平滑化処理が施された面にインク吸収層を有することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性インクを用いたインクジェット画像形成方法に関するものである。
本発明は、水性インクとインクジェット記録媒体を用いた画像形成方法に関する。
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などのインクジェット記録媒体に着弾させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点により、各種プリンター、ファクシミリ、コンピュータ端末等、様々な分野で近年急速に普及している。
この様なインクジェット記録方式で使用されるインクジェット記録媒体としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インク吸収能が高く、印字ドットが重なった場合においてもインクが溢れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかで、ぼやけないこと等が要求されている。又、近年では、印字画像の保存性についても著しい向上が見られて、総じて画像品質及び画像保存性は銀塩写真の品質に急速に接近しつつある。
これらに加え、銀塩写真画像に近似の高品位なインクジェット画像を達成する上では、表面の光沢性、写像性の高いインクジェット記録媒体が、鮮明で立体感のある画像を形成し得る。このため、インクジェット光沢用紙においては、銀塩写真に用いられている紙基材の両面を樹脂層で被覆したレジンコート支持体が用いられている。しかしながら、このような高品質のレジンコート支持体は、その用途も限定されることもあり、高価であり、その結果、写真画質仕様のインクジェット記録媒体の価格も高くならざるを得ないのが現状である。
一方、吸水性の紙支持体上にインク吸収層を塗布した、所謂インクジェット用キャストコート紙と呼ばれるものが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、これはキャスト処理されたインク吸収層のインク浸透性が高いため、印字した後にインク溶媒がインク吸収層を通過して紙支持体中に浸透し、コックリング(皺)を引き起こし、品位を低下を招くといった問題があった。
本発明者は、上記の課題を解決する、本発明に用いる新たな記録媒体を見い出した。即ち、セルロースパルプを主成分とする紙基材に水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのTg以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理が施された面にインク吸収層を有する記録媒体である。この記録媒体に一般的な水性インクで印字した時、通常の画像領域ではコックリングが効果的に抑制できるが、特に高濃度ベタ画像のプリント物がカールやコックリングを起こすことがあるという課題を発見した。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に想到した。
特開平5−59694号公報
本発明は、上記課題に鑑み為されたものであり、その目的は、高光沢で、滲み耐性、及び印字後のコックリングやカール耐性に優れた印字物を得ることのできるインクジェット画像形成方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.
少なくとも水と顔料を含有し、水溶性有機溶剤の総量が全インク量の50質量%以上90質量%未満であり、該水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤を全インクの30質量%以上含有する水性インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット画像形成方法において、該記録媒体が、セルロースパルプを主成分とする紙基材に水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのガラス転移温度(Tg)以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理が施された支持体の、該平滑化処理が施された面にインク吸収層を有することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
2.
全インク中の15〜45質量%の水を含有する水性インクを用いることを特徴とする前記1項に記載のインクジェット画像形成方法。
3.
前記水分散性エマルジョンのTgが20〜100℃である記録媒体を用いることを特徴とする前記1又は2項に記載のインクジェット画像形成方法。
4.
前記加圧処理する条件が線圧1〜5kN/cmである記録媒体を用いることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
5.
前記記録媒体の、支持体を挟んで前記インク吸収層を有する面とは反対の面に、バックコート層を有することを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
本発明によれば、高光沢であり、滲み耐性、及び印字後のコックリングやカール耐性に優れた印字物を得ることのできるインクジェット画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、少なくとも水と顔料を含有し、水溶性有機溶剤の総量が全インクの50質量%以上90質量%未満であり、水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤を全インク量の30質量%以上含有する水性インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット画像形成方法において、該記録媒体が、セルロースパルプを主成分とする紙基材に水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのTg以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理が施された支持体の、該平滑化処理が施された面にインク吸収層を有するインクジェット画像形成方法により、高光沢であり、滲み耐性、及び印字後のコックリングやカール耐性に優れた印字物を得ることができることを見い出し、本発明に至った。
本発明に係る記録媒体を構成する支持体は、インク吸収層などの構成層を形成するに用いる、特に水性の塗布液を塗布した時に、支持体に水等が浸透する速度よりも、乾燥により水が除去される方が速く、その結果、セルロースパルプを主成分とする紙基材のコックリングの発生を起こし難いという特徴を備えている。又、本発明の記録媒体に水性インクを用いて画像形成した後は、水性インク中の残存有機溶剤を、ゆっくりと浸透させることにより、画像滲みを防止する機能を備えている。
画像滲みの発生のメカニズムの一つとして、画像を形成している色材(染料)がインク吸収層中の残存有機溶剤により流動するということがある。
本発明に係る記録媒体は、水分散性エマルジョンのTg以下で平滑化処理を行うことにより、水分散性エマルジョンに含まれる樹脂粒子は変形して密着するものの、融着を起こすことなく、完全に成膜しない状態で樹脂粒子間に微細な空隙が残る。
この微細な空隙は、その上にインク吸収層形成用塗布液を塗布する際、塗布してから塗布液中の水分が乾燥する間での製造工程での短い時間では浸透性がなく、実質的に耐水性を備えた層として機能するが、プリント物を長期間に亘って保存する際には、適度な溶剤浸透性を有することとなり、インク吸収層中の残留溶剤が減少する結果、色材の移動を防ぎ、プリント物保存時の画像滲みの発生を抑制する。
このような記録媒体であっても、一定以上の容量の水性インクを印字した場合、紙基材のコックリング及びカールを引き起こす場合があることが判明したが、本発明に係る水性インクを用いて印字したところ上記課題が解決できることを見い出した。
これは一般的な水性インクのようにインク中の水含有比率が高いインクを、多量に本発明の記録媒体に印字した場合には、水分量が多すぎると前記の水分散性エマルジョンを用いて形成した層をもってしても、印字したインク中の水分が乾燥しきる前に、紙基材に到達してしまい、その結果、インク中の水が紙を構成しているセルロースに配位してセルロース間の結合を離すために、乾燥収縮を抑えるが不十分となり結果としてカールやコックリングが生じると考えている。即ち、水分散性エマルジョンに含まれる樹脂粒子が、そのTg以下の温度で加圧処理されて変形し、密着して形成した樹脂粒子間の微細な空隙を通って水分が紙基材に到達する割合が多くなり、コックリングやカールを引き起こすものと推定している。
本発明の水性インクは、水と顔料を含有し、水溶性有機溶剤の総量が全インクの50質量%以上90質量%未満であり、水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤を全インクの30質量%以上含有するという溶剤組成により、本発明の記録媒体に高濃度印字に印字すべく多量のインク量を付与した場合でも、カールやコックリングが殆どないプリントを得ることが可能になると考えている。即ち、この効果の発現機構としては、本発明の水性インクとセルロースとの相互作用は小さく、記録後にも乾燥収縮に抗するに必要な分のセルロース間結合が残存した状態にすることでカールやコックリングを抑制することができるものと考えている。
以下、本発明に用いる記録媒体の詳細について説明する。
支持体はセルロースパルプを主成分とする紙基材を用いるが、この紙基材の原料としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、CMP、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプを主原料としたものが使用可能である。又、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の各種繊維状物質も原料として適宜使用することができる。
紙基材中には、必要に応じてサイズ剤、顔料、紙力増強剤、定着剤、蛍光増白剤、湿潤紙力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加することができる。サイズ剤としては高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等が、顔料としては炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等が、紙力増強剤としては澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等が、定着剤としては硫酸バンド、カチオン性高分子電解質等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
紙基材は、木材パルプ等の繊維状物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造することができる。又、必要に応じて抄紙段階又は抄紙後に、澱粉、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理をしたり、各種コート処理をしたり、カレンダー処理したりすることができる。
本発明に係る支持体は、セルロースパルプを主成分とする紙基材のインク吸収層を形成する面に、水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのTg以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理を施すことを特徴とする。
水分散性エマルジョンとは、油溶性モノマーを分散剤を含む水溶液中でエマルジョン状態に保ち、重合開始剤を使って乳化重合させた樹脂や、分散剤(乳化剤)を使用しないで重合する所謂ソープフリーエマルジョン樹脂である。
上記水分散性エマルジョンの乳化重合時に使用される分散剤としては、一般的にはアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジエチルアミン、エチレンジアミン、4級アンモニウム塩のような低分子の分散剤の他に、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリル酸エーテル、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンのような高分子の分散剤が挙げられる。
ソープフリー法としては、シード法、オリゴマー法、反応性乳化剤法などがある。シード法は、シード樹脂として予め水分散性樹脂を用意し、これにモノマーを加えて重合させる方法であり、シードポリマーがコアに、加えたモノマーが重合した部分がシェルとなる。反応性乳化剤法は、重合時には乳化剤として添加したものが重合した後にはポリマー内部に取り込まれて表面から乳化剤がない構造となる方法である。
水分散性エマルジョンとしては、アクリルコポリマー系、スチレン−アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、酢酸ビニル系、酢酸ビニルコポリマー系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、塩化ビニルデンコポリマー系、塩化ビニルコポリマー系、合成ゴム系などがある。
本発明に係る水分散性エマルジョンとしては、Tgが20〜100℃の範囲であることが好ましい。Tgが20℃以上であれば室温でゴム状になるのを防ぐことができ、又、水分散性エマルジョン層を形成した後に巻き取った場合などのブロッキングの発生を抑えることもできる。又、Tgが100℃以下であれば平滑化処理に必要な温度は比較的低温で済み、紙基材中のセルロースの熱変性を引き起こすことも平滑性を損なうこともない。
又、水分散性エマルジョンには、ノニオン性、アニオン性、カチオン性の何れも使用可能であるが、インク吸収層のイオン性と同じである方が水分散性エマルジョン層上にインク吸収層用塗布液を塗布する際の親和性の点で好ましい。
水分散性エマルジョンとして用いることのできる具体的商品としては、例えば星光PMC社製のT−XPシリーズ、大日本インキ化学工業社製のHYDLITHシリーズ、日本ゼオン社製のスチレンブタジエン系塗工紙用ラテックス Nipol LX407シリーズ各種、Nipol V1004、Nipol MH5055、Nipol LX438C、アクリロニトリル・ブタジエン系ラテックス(NBR LATEX) Nipol LX874等の自己架橋方型など、住友化学社製の繊維紙加工用ラテックス、酢酸ビニル−エチレン系、スミカフレックスS−500、同706、同753など、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル系、S−880など、旭化成製のスチレンブタジエン系SBR Lシリーズ(L−1970等)、昭和高分子社製のポリゾール EVAシリーズ(AD−6等)を挙げることができる。
本発明に係る水分散性エマルジョン層の膜厚としては0.5〜10μmが好ましい。膜厚が0.5μm以上であれば水分等の浸透防止効果を発揮でき、又、10μm以下であれば該エマルジョン層を設けたことによるカール発生は防止でき、プリント時に記録ヘッドに接触するなどの不都合を避けることができる。
水分散性エマルジョンに含まれる樹脂粒子の平均粒径は20〜300nmが好ましい。20μm以上であれば、水分散性エマルジョンを紙基材に塗布した際の樹脂粒子の紙の繊維間隙への沈み込みを防ぐことができるので平滑性を損なうことが無い。又、300μm以下であれば、樹脂粒子間の微細な空隙の頻度が適切であって十分な滲み抑制効果を発揮できる。
本発明の記録媒体に含まれる水分散性エマルジョンは複数の種類のものを混ぜて使用してもよい。又、水分散性エマルジョン含有層には離型剤を添加することが好ましい。離型剤を添加することにより、後述する表面平滑化処理を行う際に、加圧等で用いるロールからの離型性が向上してロール汚れの発生を防ぐことができる。
又、水分散性エマルジョン層には、その機能を損なわない範囲で各種の添加剤を添加することができ、例えば顔料、水溶性バインダー(澱粉、カゼイン、大豆蛋白、CMC、ポリビニルアルコール、アルカリ可溶ラテックス等)、分散剤、潤滑剤、消泡剤、耐水化剤(ワックス、不溶性脂肪酸、石鹸、尿素、メラミン/ホルマリン樹脂、グリオキザール、重金属塩など)、活性剤、pH調整剤、防カビ剤、染料などを含有することができる。
本発明の記録媒体は、セルロースパルプを主成分とする紙基材のインク吸収層を形成する面に、前記の水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布して、エマルジョン層を形成した後、水分散性エマルジョンのTg以下の温度で加圧して表面平滑化処理を施すことが特徴である。
適用できる表面平滑化処理としては、スーパーカレンダー、グロスカレンダー、マシンカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー処理を挙げることができる。カレンダー処理は、対象とするエマルジョン層を設けた紙基材を金属ロールと他のロールとの間のニップ(間隙)を通すことにより、圧力、剪断力、及び熱により表面の光沢を向上させるものである。金属ロールとしては、鋼鉄等のロール表面にニッケル、クロム、セラミック等を溶射して保護層としたものが通常、使用され、表面は鏡面光沢を有するように研磨される。金属ロールと組み合わされる他のロールとしては、金属ロール、弾性ロール等が用いられるが、樹脂含有層表面の光沢の均一性からは弾性ロールが好ましい。弾性ロールは、コットン、ウール、パルプ等を鉄芯に巻いて高圧加工、研磨したロール、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の合成樹脂ロール、アラミド繊維ロール等が使用される。
本発明の記録媒体の製造においては、前述の様にエマルジョン層を形成する水分散性エマルジョンのTg以下の温度で表面平滑化処理することが特徴である。水分散性エマルジョンのTgを超える温度で平滑化処理をすると、前述のようにエマルジョン粒子が溶融して完全に成膜してしまい、滲み抑制効果がなくなってしまう。又、エマルジョン粒子が溶融することでカレンダーロールが汚れてしまうという問題が発生する懼れがある。
上記表面平滑化処理においては、カレンダー処理時の金属ロールと他のロール間のニップの線圧として1〜5kN/cmであることが好ましい。ニップの線圧が1kN/cm以上であれば十分な表面平滑化可能で光沢性が良好である。又、5kN/cm以下であれば装置上の実施困難性も少ない。
又、処理速度により好ましいニップ線圧は変化するが、少なくとも1ニップ当たり、処理速度として20m/分以上で処理するのが好ましい。処理速度の上限は特に無いが、品質安定性や操業性の観点からは500m/分以下である。
次に、本発明に係るインク吸収層について説明する。
本発明に係る水分散性エマルジョン層上に設けるインク吸収層としては、膨潤型インク吸収層、空隙型インク吸収層の何れも用いることができるが、好ましくは空隙型構造を有する空隙型インク吸収層である。
膨潤型インク吸収層は、主として親水性樹脂から構成され、親水性樹脂が膨潤することでインクを吸収する。この親水性樹脂としては、好ましくは架橋したゼラチンが用いられるが、それ以外の親水性高分子も用いることができる。例えばポリビニルアルコール、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル等の如きセルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム、セルロース硫酸エステル、デキストリン、デキストラン、デキストラン硫酸塩などの糖誘導体;ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子の架橋体を用いることができる。ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを併用してもよく、更にゼラチンの加水分解物、ゼラチンの酵素分解物を用いることもできる。これらの親水性樹脂は、単独で用いても複数の種類を用いてもよい。
次に、本発明の記録媒体で好ましく適用される空隙型インク吸収層について説明する。
空隙型インク吸収層としては、無機微粒子と有機バインダー樹脂から空隙を形成するもの、ポリマーの相分離から空隙を形成するもの、有機微粒子と有機バインダー樹脂で空隙を形成するものなどがあるが、本発明においては、空隙型のインク吸収層に無機微粒子と有機バインダー樹脂から空隙を形成するものが、インク吸収速度の点から特に好ましい。又、水性インク記録に対しては、有機バインダー樹脂としては親水性バインダー樹脂であることが好ましい。
空隙型インク吸収層の形成に使用される無機微粒子としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。
無機微粒子の平均2次粒径は、粒子そのもの、あるいはインク吸収層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
本発明においては、無機微粒子としてシリカ、及びアルミナ又はアルミナ水和物から選ばれた固体微粒子を用いることが好ましい。好ましく用いることのできるシリカとしては、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカあるいは気相法で合成されたシリカ等が好ましく用いられるが、特に好ましく用いられる微粒子シリカとしては、コロイダルシリカ又は気相法で合成された微粒子シリカが好ましく、中でも気相法により合成された微粒子シリカは、高い空隙率が得られるだけでなく、染料を固定化する目的で用いられるカチオン性ポリマーに添加した時に、粗大凝集体が形成され難いので好ましい。
又、アルミナ又はアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であってもよく、又、不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。
無機微粒子は、カチオン性ポリマーと混合する前の微粒子分散液が1次粒子まで分散された状態であるのが好ましい。
空隙型インク吸収層の形成に使用される有機バインダー樹脂としては、親水性バインダー樹脂が好ましい。用いることのできる親水性バインダー樹脂としては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラーギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらの親水性バインダー樹脂は2種以上併用することも可能である。又、電離放射線により架橋又は重合される有機バインダー樹脂を使用することも好ましい態様の一つである。
本発明で好ましく用いられる親水性バインダー樹脂は、ポリビニルアルコールである。好ましく用いられるポリビニルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が1,000以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1,500〜5,000のものが好ましく用いられる。又、鹸化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載されるような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体を鹸化することにより得られる。カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロリド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロリド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロリド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールは、例えば特開平1−206088号に記載されるようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号及び同63−307979号に記載されるようなビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、及び特開平7−285265号に記載されるような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
又、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開平7−9758号に記載されるようなポリアルキレンオキシド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載される疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類違いなど2種類以上を併用することもできる。
インク吸収層で用いられる無機微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、インク吸収層の空隙率、無機微粒子の種類、親水性バインダー樹脂の種類に大きく依存するが、一般には、記録媒体1m2当たり、通常、5〜30g、好ましくは10〜25gである。又、インク吸収層に用いられる無機微粒子と有機バインダー樹脂の比率は、質量比で通常2:1〜20:1であり、特に、3:1〜10:1であることが好ましい。
インク吸収層において、空隙の総量(空隙容量)は記録媒体1m2当たり20ml以上であることが好ましい。20ml以上であれば十分なインク吸収容量を備え、高濃度画像を得ることができる。
インク保持能を有するインク吸収層において、固形分容量に対する空隙容量を空隙率と言う。本発明においては、空隙率を50%以上にすることが、不必要に膜厚を厚くさせないで空隙を効率的に形成できるので好ましい。
記録媒体の親水性バインダー樹脂として、主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物に電離放射線を照射して、側鎖間に架橋結合をさせた高分子化合物を含有することが、本発明の効果を更に高めることができ好ましい。
上記主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物とは、電離放射線を照射すると側鎖間で架橋結合される高分子化合物である。そして、主鎖が(a)ポリ酢酸ビニルの鹸化物、(b)ポリビニルアセタール、(c)ポリエチレンオキサイド、(d)ポリアルキレンオキサイド、(e)ポリビニルピロリドン、(f)ポリアクリルアミド、(g)ヒドロキシエチルセルロース、(h)メチルセルロース、(i)ヒドロキシプロピルセルロース、(j)前記(a)〜(i)の少なくとも1種の誘導体、及び(k)(a)〜(j)を含む共重合体より選ばれる少なくとも1種で構成される。
これらの親水性高分子化合物は、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により、架橋結合後に、架橋結合前よりも水に溶けにくくなる樹脂であることが好ましい。
又、側鎖は、光2量化型、光分解型、光重合型、光変性型、及び光解重合型より選ばれる少なくとも1種の変性基により構成されていることが好ましく、上記(a)〜(k)より選ばれる少なくとも1種の主鎖を変性することにより得ることが好ましい。
本発明で用いる主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物は、架橋結合のために、重合開始剤、重合禁止剤等が実質必要なく、又、電離放射線照射後に未反応遊離基が生じることを抑制できるので、経時的に塗膜の折り割れ性が劣化することを抑制できる。又、この親水性高分子化合物に電離放射線を照射し、側鎖間を架橋結合させた高分子化合物を含むバインダー樹脂を含有する空隙層の網目構造は、架橋剤のみを用いて架橋結合させて形成される多孔質の網目構造や、主鎖に複数の側鎖を有さない親水性高分子化合物又は重合度が低い親水性高分子化合物に電離放射線を照射して架橋結合させて形成された多孔質の網目構造のような比較的短い距離での3次元構造とは異なった、長い距離での架橋を含むため、多くの無機微粒子を保持し易い構造を有しており、より少ないバインダー樹脂量で、即ち、無機微粒子に対するバインダー樹脂の比率をより小さくして、均一な膜を形成することができる。
このように主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物を用いると、該化合物を含む樹脂に対する無機微粒子の比率を大きくしても、インク吸収層の空隙率は上がり、インクをより吸収し易くなる上に、形成される塗膜が強固で、折り曲げ等に対し強い他、印字時の記録層の皹割れ、剥落等が少なく、折り曲げ等によるストレスに対し耐性が強い多孔質層を有する記録媒体を得ることができる。従って、高インク吸収性で、耐水性が改善され、折り割れ及び皹割れが少ないインクジェット記録媒体を得ることができる
主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物としては、光2量化型のジアゾ型、もしくはシンナモイル基、スチルバゾニウム基、スチルキノリウム基を導入したものが好ましい。又、光架橋後アニオン染料等の水溶性染料により染色される樹脂が好ましい。このような樹脂としては、例えば1級アミノ基ないし4級アンモニウム基等のカチオン性基を有する樹脂、例えば特開昭56−67309号、同60−129742号、同60−252341号、同62−283339号、特開平1−198615号等に記載された感光性樹脂(組成物)、硬化処理によりアミノ基になり、カチオン性になるアジド基のような基を有する樹脂、例えば特開昭56−67309号等に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
具体的には、例えば、特開昭56−67309号に記載のポリビニルアルコール構造体中に、下記式(I)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、又は下記式(II)で表される4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物が好ましい。
Figure 2007245616
樹脂の具体例は、該公報中の実施例1及び2に、樹脂の構成成分及びその使用割合は同公報第2頁に記載されている。
又、特開昭60−129742号に記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記式(III)又は(IV)で示される構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂である。
Figure 2007245616
式(III)中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、A-はアニオンを示す。又、式(IV)中のRはアルキレン基又はアリーレン基を表す。これらは、ポリビニルアルコール又は部分鹸化ポリ酢酸ビニルに、ホルミル基を有するスチリルピリジニウム塩又はスチリルキノリニウム塩を作用させて製造した、スチリルピリジニウム(スチルバゾリウム)構造あるいはスチリルキノリニウム構造を有する構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂であり、製造法については特開昭60−129742号に詳細に記載され、これを参考に容易に製造できる。
これら、スチリルピリジニウム基又はスチリルキノリニウム基を有するポリビニルアルコール中の、スチリルピリジニウム基又はスチリルキノリニウム基の割合は、ビニルアルコール単位当たり0.2〜10.0モル%の割合であることが好ましい。10.0モル%以下とすることにより塗布液への溶解性を向上することができる。又、0.2モル%以上とすることにより架橋後の強度を向上することができる。
又、上記において、ベースとなるポリビニルアルコールは、一部未鹸化のアセチル基を含んでいてよく、アセチル基の含有率は30%未満であることが望ましい。又、その重合度は300〜3000程度であることが好ましく、400以上であることがより好ましい。重合度を300以上とすることにより、架橋反応のための放射線の照射時間を短縮することができ、生産性を向上することができる。又、重合度を3000以下とすることにより、粘度が増大することを抑制でき、取扱いが容易となる。
尚、バインダー樹脂として、上記主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物と共に、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の親水性樹脂を併用してもよい。
本発明においては、光開始剤や増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、又は分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。適用される光開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知の物を用いることができる。
適用される光開始剤、光増感剤の一例として、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、i−プロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、i−プロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類、エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類、アセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が挙げられ、上記は単独で使用しても混合使用しても構わない。
特に、水溶性の1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−(2−ヒドロキシ)−2−メチル−1−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾフェノンアンモニウム塩等の水溶性開始剤が、混合性等に優れ架橋効率の観点からも好ましい。又、電離放射線として紫外線を使用する場合には、増感剤として、例えばチオキサントン、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテルキサントン、ジメチルキサントン、ベンゾフェノン、N,N,N′,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等の増感剤が好ましい。
尚、増感剤を使用する場合、その使用量は塗布液中の電離放射線硬化型樹脂に対して0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%程度の範囲で調節するのが望ましい。
これらの開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例としてp−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。塗布組成物中の電離放射線硬化型樹脂に対して0.05〜3質量%程度混合してもよい。
上記バインダー樹脂を含有する記録媒体を塗設後に、塗膜に電離放射線、例えば紫外線(水銀灯あるいはメタルハライドランプ等)等を照射する。この電離放射線の照射により、親水性高分子化合物の側鎖間で架橋反応を生じさせ、水性塗膜の粘度を上昇させ、流動化を防いで(所謂セットさせて)均一な塗膜を形成させることができる。電離放射線照射後に、塗膜を乾燥させ、支持体上に均一な、親水性バインダー樹脂と微粒子を主として含有する空隙を有する空隙層が形成されたインクジェット記録媒体を得ることができる。
本発明においては、電離放射線を照射後、塗膜を乾燥させ、塗膜に含有される水を主体とする水性溶媒を蒸発させることが好ましい。具体的にはインク受容層を塗布後、電離放射線を照射する。水性溶媒が一部あるいは大部分が蒸発していてもよいが、塗膜が親水性の溶媒を含有した状態で電離放射線を照射することが好ましく、塗布後直ぐに電離放射線を照射することがより好ましい。これにより、塗布膜中の親水性高分子化合物の側鎖間の架橋反応によって、塗膜の流動化を抑えた上で塗膜を乾燥させて空隙層を形成することができるので、均一な空隙層を有するインクジェット記録媒体を得ることが出来る。
電離放射線としては、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、X線等が挙げられ、人体への影響が少なく、取扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましく用いられる。電離放射線として電子線を使用する場合、照射する電子線の量は0.1〜20Mrad程度の範囲で調節するのが望ましい。0.1Mrad以上とすることにより充分な照射効果を得ることができ、20Mrad以下とすることにより支持体、特に紙や或る種のプラスチックの劣化を抑制することができる。電子線の照射方式としては、例えばスキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式等が採用され、電子線を照射する際の加速電圧は100〜300kV程度が好ましい。尚、電子線照射方式は、紫外線照射に比べて生産性が高く、増感剤添加による臭気や着色の問題がなく、更に均一な架橋構造を採り易いといった利点がある。
本発明に好ましく用いられる主鎖に複数の側鎖を有する親水性高分子化合物は、特に、上記の増感剤等を添加しなくも、例えば紫外線に感光し、容易に架橋反応することができ、紫外線の光源としては、紫外線ランプ(0.5kPa〜1MPa迄の動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ等)、キセノンランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ等が用いられ、5,000〜8,000μW/cm2程度の強度を有する紫外線が好ましい。硬化に要するエネルギー量としては、0.02〜20kJ/cm2の範囲が用いられる。
次に、ポリマー相分離による空隙型インク吸収層について説明する。
ポリマー相分離により空隙を形成する方法としては、(1)ポリマーを良溶媒に溶解した溶液をインク吸収層上に塗布した後、塗布層上に前記ポリマーの貧溶媒をオーバーコートすることで空隙を形成する湿式相転換法、(2)ポリマーと、このポリマーの良溶剤と、この良溶剤よりも沸点が高く、前記ポリマーの貧溶剤を含む塗布液を塗布した後、溶媒を蒸発させて乾燥することでミクロ相分離を生じて空隙を形成する乾式相転換法がある。
前記ポリマーとしては、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスルホン、エポキシドから誘導されるポリマー、セルロース誘導体などが挙げられる。
次に、有機微粒子と有機バインダー樹脂から成る空隙型インク吸収層について説明する。
この空隙型インク吸収層に使用される有機微粒子としては、ポリメチルメタクリレート、多官能メタクリレートの重合体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等が挙げられる。又、有機バインダー樹脂としては、前記無機微粒子と有機バインダー樹脂から成る空隙型インク吸収層と同様のものが使用できる。
インク吸収層には、染料インクの定着剤や無機微粒子の分散助剤としてカチオン性ポリマーを用いることができる。カチオン性ポリマー例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・SO2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド重合物、2−メタクロイルオキシエチル・トリメチルアンモニウムクロリド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物などが挙げられる。又、化学工業時報(平成10年8月15,25日)に述べられるカチオン性ポリマー、三洋化成工業社発行「高分子薬剤入門」に述べられる高分子染料固着剤が例として挙げられる。
又、無機微粒子の分散剤としては、上記カチオンポリマーの他に、ポリアクリル酸などのノニオン性、アニオン性のものも使用できる。この場合、染料インクの定着剤は、インク吸収層を塗布した後に、上記カチオンポリマーや多価金属塩をオーバーコートすることで付与することができる。
本発明の記録媒体のインク吸収層及び必要に応じて設けられる、その他の層には、上述した以外の各種添加剤を使用することができる。例えばポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、又はこれらの共重合体、尿素樹脂、又はメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子;アニオン、カチオン、非イオン、両性の各界面活性剤;特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤;特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤;特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤;硫酸、燐酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤;消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
インク吸収層は、2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらのインク吸収層の構成は互いに同じでも異なってもよい。
支持体上に本発明に係るエマルジョン層あるいはインク吸収層を設ける塗布方法としては、公知の方法から適宜選択して行うことができ、例えばグラビアコーティング法、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、押し出し塗布方法、カーテン塗布方法あるいは米国特許2,681,294号に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法も用いることができる。
本発明の記録媒体においては、カールバランスをとるために、支持体を挟んでインク吸収層と反対面にバックコート層を設けることが好ましい。バックコート層を備えることによって、低湿又は高湿状況においても記録媒体がカールするのを防ぐことが出来、ひいてはプリント時にインクジェットプリンタの記録ヘッドに接触して縁が汚れるのを抑えることができる。
バックコート層を構成する材料としては、水分散性エマルジョン、水溶性樹脂、微粒子、有機溶剤系樹脂などがある。バックコート層の構成素材としては、上述のインク吸収層と紙基材の間に形成される水分散性エマルジョン層と同じであることが、カールバランスがとり易くなる観点から好ましい。この場合、インク吸収層の収縮応力を加味して、表裏の水分散性エマルジョン層の厚さを変える方が好ましい。又、予め片面に樹脂層などのバックコート層が塗設された紙基材を使用して、その反対面に水分散性エマルジョン層とインク吸収層してもよい。例えば、一般のキャストコート紙のキャストコートされていない側にインク吸収層を形成すれば、キャストコート層がバックコート層となる。バックコート層には必要に応じてマット剤や帯電防止剤を添加することができ、その塗設方法についてはインク吸収層の塗設と同様の方法で塗布することができる。
バックコート層は、水分散性エマルジョン層やインク吸収層を形成する前に塗布してもよいし、インク吸収層を塗布した後に塗布してもよい。水分散性エマルジョン層やインク吸収層を形成する前に塗布した場合は、バックコート層も平滑化処理されてしまうので、カレンダー装置が汚れないような材料の選択をする必要がある。例えば、Tgが0℃以下のゴム状の樹脂などは好ましくない場合がある。
次に、本発明に用いる水性インクについて詳細に説明する。
水性インクの溶剤組成としては、少なくとも水を含有し、かつ水溶性有機溶剤の総量が全インクの50質量%以上90質量%未満であり、水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満(より好ましくは16.5(MPa)1/2以上22.5(MPa)1/2未満、更に好ましくは20.0(MPa)1/2以上22.5(MPa)1/2未満)の水溶性有機溶剤を全インクの30質量%以上含有する。50質量%以上含有するのが更に好ましい。この添加量が30質量%未満であると、普通紙記録時のカール、コックリングが極めて大きくなる。
又、この有機溶剤のSP値も16.5未満では、水との相溶性が悪くなり分離が生じる。逆にSP値が24.6以上の有機溶剤ではカール抑制効果が不十分である。
本発明で言う溶剤のSP値(溶解度パラメーター)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値で、Polymer HandBook(Second Edition)第IV章「Solubility Parameter Values」に記載があり、その値を用いる。単位は(MPa)1/2であり、25℃における値を指す。
尚、これにデータの記載のないものについては、沸点から蒸発熱を求めて算出することができる。これには、R.F.Fedors, Polymer Engineering Science,14,147頁(1974年)に記載の方法が参照できる。
以下、SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満に該当する水溶性有機溶剤の例をSP値〔(MPa)1/2は省略〕と共に示す。言う迄も無く、本発明はこれに限定されるものではない。
エチレングリコールモノメチルエーテル(SP値:24.5)
エチレングリコールモノエチルエーテル(23.5)
エチレングリコールモノブチルエーテル(22.1)
エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル(22.3)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(23.0)
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(22.4)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(22.1)
トリエチレングリコールモノエチルエーテル(21.7)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
プロピレングリコールモノメチルエーテル(23.0)
プロピレングリコールモノフェニルエーテル(24.2)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(21.3)
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(20.4)
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(21.8)
本発明では、SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤に加えて、各種水溶性有機溶剤を併用して水溶性有機溶剤の総量としてインク全量の50質量%以上90質量%未満とすることができる。以下に水溶性有機溶剤の例を示す。
アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、i−プロパノール、ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等)、アミン類(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(スルホラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等。
又、水は全インク中の10〜45質量%であることが好ましい。水が10質量%以上存在することで裏抜け性に対して好ましく、水が45質量%以下存在することでカール抑制の観点から好ましくなる。
本発明のインク中のアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)の総量は500ppm未満が好ましい。500ppm以上では、保存中に顔料あるいは金属酸化物コロイドの凝集や、インク粘度の上昇が起こるなど、インク保存性が劣化する。
インク中のアルカリ金属は界面活性剤や顔料分散剤の塩として、持ち込まれることが多い。従って、アルカリ金属を制御するため、インク製造時にイオン交換水を使用することは勿論であるが、これ以外に界面活性剤を使用する場合には、ノニオンの界面活性剤を使用する。顔料の分散に使用する分散剤は、有機塩基で中和された分散剤を使用する。
この顔料の含有量は、インク全質量に対して0.1質量%以上12質量%未満が好ましい。
本発明に使用できる顔料としては従来公知のものを特に制限なく使用でき、水分散性顔料、溶剤分散性顔料等、何れも使用可能であり、例えば不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料及びカーボンブラック等の無機顔料を好ましく用いることができる。この顔料はインクの中で分散された状態で存在させ、この分散の方式としては、自己分散、活性剤分散、ポリマー分散、マイクロカプセル分散の何れでもよいが、ポリマー分散、マイクロカプセル分散が定着性の点から特に好ましい。
不溶性顔料としては特に限定するものではないが、例えばアゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロール等が好ましく用いられる。具体的顔料としては、以下の顔料が挙げられる。
マゼンタ又はレッド用の顔料として、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、15、16、48:1、53:1、57:1、122、123、139、144、149、166、177、178、222等。
オレンジ又はイエロー用の顔料として、C.I.ピグメントオレンジ31、43、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、15:3、17、74、93、128、94、138等。
グリーン又はシアン用の顔料として、C.I.ピグメントブルー15、15:2、15:3、16、60、C.I.ピグメントグリーン7等。
以上の他に、レッド、グリーン、ブルー、中間色が必要とされる場合には、以下の顔料を単独あるいは併用して用いることが好ましい。
C.I.Pigment Red 209、224、177、194、
C.I.Pigment Orange 43、
C.I.Vat Violet 3、
C.I.Pigment Violet 19、23、37、
C.I.Pigment Green 6、7、
C.I.Pigment Blue 15:6。
又、ブラック用の顔料としては、例えばC.I.ピグメントブラック 1、6、7等が挙げられる。
本発明のインクに使用する顔料分散体の平均粒子径は、50nm以上200nm未満であることが好ましい。顔料分散体の平均粒子径が50nm未満あるいは200nm以上では顔料分散体の安定性が悪くなり易く、インクの保存安定性が劣化し易くなる。
顔料分散体の粒子径測定は、動的光散乱法、電気泳動法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来るが、動的光散乱法による測定が簡便で粒子径領域の精度が良いので多用される。
用いられる顔料は、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必要な添加物と共に分散機により分散して用いることが好ましい。分散機としては、従来公知のボールミル、サンドミル、ラインミル、高圧ホモジナイザー等が使用できる。中でもサンドミルによる分散が100nm前後の平均粒子径を狙った分散を行った時の粒度分布がシャープであり好ましい。又、サンドミル分散に使用するビーズの材質は、ビーズ破片やイオン成分のコンタミネーションの点から、ジルコニア又はジルコンが好ましい。更に、このビーズ径としては0.1〜0.5mmが好ましい。
顔料を分散するポリマー分散剤としては、例えば高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホ琥珀酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるいはスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体から成るブロック共重合体、ランダム共重合体及びこれらの塩を挙げることができる。
上記分散剤の中和塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基でなく、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン等の有機塩基であることが好ましい。
顔料分散剤の添加量としては、顔料に対し10〜100質量%が好ましい。
更には、分散時の添加剤として界面活性剤を用いることができる。該界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、両性、ノニオン性の何れも用いることができるが、分散安定性の点からノニオン性界面活性剤を使用することが特に好ましい。
ノニオン性活性剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキシド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。
本発明のインクでは、上記した以外に、必要に応じて出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば多糖類、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防黴剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子;特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載される退色防止剤;特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤等を挙げることができる。
上記構成から成る本発明のインクの表面張力としては、25℃で25〜40mN/mであることが好ましく、より好ましくは25〜35mN/mであり、更に好ましくは30〜35mN/mである。又、インク粘度としては、25℃で1〜40mPa・sであることが好ましく、より好ましくは5〜40mPa・sであり、更に好ましくは5〜20mPa・sである。
又、本発明のインク中の溶存酸素濃度は、25℃で2ppm以下であることが好ましく、この溶存酸素濃度条件とすることにより、気泡の形成を抑制することができ、高速印字においても出射安定性に優れたインクジェット記録方法を実現することができる。インク中に溶存している溶存酸素を測定する方法としては、例えば溶存酸素測定装置DO−14P(東亜電波社製)を用いて測定することができる。
本発明の画像形成方法においては、例えばインクジェットインクを装填したプリンター等により、デジタル信号に基づきインクジェットヘッドよりインクを液滴として吐出させ普通紙に付着させることでインクジェットプリントが得られる。インクを吐出して画像形成を行う際に、使用するインクジェットヘッドはオンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又、吐出方式としては、電気−機械変換方式(シングルキャビティ型、ダブルキャビティ型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等の何れの吐出方式を用いても構わない。
その中でも、本発明においては、本発明のインクを25μm以下のノズル径を有するピエゾ型インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録を行うこと、更に、25μm以下のノズル径を有するラインヘッド方式のピエゾ型インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録を行うことが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
〔顔料分散液A〜Eの調製〕
表1に記載の組合せで、着色剤、水溶性有機溶剤、分散用樹脂及びイオン交換水を混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にポリプロピレン製のポリ瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて5時間分散し、黒色顔料濃度が15%の顔料分散液A〜Eを得た。
Figure 2007245616
〔インクa〜hの調製〕
下記の顔料分散液、水溶性有機溶剤、水を添加して、よく攪拌を行った。続いて、この液体を#3500メッシュの金属フィルターで濾過し、中空糸膜による脱気を行いインクを調製した。
顔料分散液(表2記載の種類) 26.7%(着色剤4.0%)
水溶性有機溶剤(表2に記載の種類) 表2に記載の添加量
各添加剤を混合した後、水を加えて100%に仕上げた。
Figure 2007245616
〈インクジェット記録媒体の作製〉
〔シリカ分散液S−1の調製〕
10%のカチオン性ポリマーP−1の水溶液(プロパノールを10%及びエタノールを2%含有する)150gに、予め均一に分散されている1次粒子の平均粒径が約12nmの気相法シリカ(日本アエロジル社製;アエロジル200)を23%含有するシリカ分散液(pH2.6,エタノール0.5%含有)の435gと、硼酸3.6g、硼砂0.8gを室温で3000rpmで攪拌しながら添加した。
次いで、三和工業社製の高圧ホモジナイザーで3kN/cm2の圧力で分散し、シリカ含有量が18%になるように全量を純水で仕上げて、シリカ分散液S−1を得た。
得られたシリカ分散液S−1をアドバンテックス東洋社製のTCP−10タイプのフィルターを用いて濾過を行った。又、シリカ粒子の平均2次粒径を測定したところ、37nmであった。尚、平均2次粒径は、シリカ分散液S−1を50倍に希釈し動的光散乱法式粒子径測定装置ゼータサイザー1000HS(マルバーン社製)を用いて測定した値である。
Figure 2007245616
〔インク吸収層塗布液1の調製〕
456gの上記シリカ分散液S−1を40℃で攪拌しながら、重合度3500のポリビニルアルコール(クラレ社製;PVA235)の8%水溶液205gを徐々に加え、最後に純水で全量を1000mlに仕上げてインク吸収層塗布液1を調製した。
〈記録媒体の作製〉
〔記録媒体イの作製〕
王子製紙社製のマルチペーパー「マシュマロ」(米坪209.3g)上に、水分散性エマルジョン(星光PMC製T−XP163,Tg=50℃)を固形分付量が6g/m2になるように調整し、ワイヤーバーにて塗布・乾燥させて水分散性エマルジョン層1を形成した。
次いで、水分散性エマルジョン層上に、前記のように調製したインク吸収層塗布液1を、湿潤膜厚が170μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20〜65℃で段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RH(相対湿度)の恒温槽中に12時間保存して記録媒体イを作製した。
〔記録媒体ロの作製〕
上記記録媒体イの作製において、水分散性エマルジョン層を形成した後、金属ロールを備えたカレンダー装置を用いて、金属ロールの表面温度70℃、線圧2kN/cm、速度20m/分で表面平滑化処理(カレンダー処理とも言う)を行った以外は同様にして、記録媒体ロを作製した。
尚、該表面平滑化処理工程において、カレンダー装置の金属ロール表面での汚れ付着の有無を目視観察したところ、水分散性エマルジョン層1に起因する汚れ付着が認められた。
〔記録媒体ハの作製〕
上記記録媒体ロの作製において、金属ロールの表面温度を70℃から40℃に変更した以外は同様にして、記録媒体ハを作製した。
〔記録媒体ニの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、支持体を王子製紙社製のマルチペーパー「マシュマロ」(前出)から王子製紙製の印刷用キャストコート紙「ミラーコートサテン金藤」(米坪209.3g)に変更した以外は同様にして、記録媒体ニを作製した。
尚、水分散性エマルジョン層1及びインク吸収層1は、キャストコート層を有している面とは反対側の面に設けた。
〔記録媒体ホの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、カレンダー処理時の線圧を4kN/cmに変更した以外は同様にして、記録媒体ホを作製した。
〔記録媒体ヘの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、カレンダー処理時の線圧を0.8kN/cmに変更した以外は同様にして、記録媒体ヘを作製した。
〔記録媒体トの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、支持体を挟んで水分散性エマルジョン層及びインク吸収層を設けた面とは反対側の面(BC面)に、水分散性エマルジョン(星光PMC製T−XP163,Tg=50℃)を固形分付量として7g/m2になるようにワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、その後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存してバックコート層を設けた以外は同様にして、記録媒体トを作製した。
〔記録媒体チの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、水分散性エマルジョンを星光PMC製T−XP163に代えて、水分散性エマルジョン(大日本インキ化学工業社製HYDLITH2255R,Tg=22℃)を用い、かつカレンダー処理条件として、金属ロールの表面温度を15℃に変更し、更に支持体を挟んで水分散性エマルジョン層及びインク吸収層を設けた面とは反対側の面(BC面)に、水分散性エマルジョン(大日本インキ化学工業製HYDLITH2255R,Tg=22℃)を固形分付量として7g/m2になるようにワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、その後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存してバックコート層を設けた以外は同様にして、記録媒体チを作製した。
〔記録媒体リの作製〕
上記記録媒体ハの作製において、水分散性エマルジョンを星光PMC製のT−XP163に代えて、水分散性エマルジョンLX1(アクリルエステルコポリマー系,平均粒子径:0.20μm,Tg:36℃)を用いて作製し、金属ロールの表面温度を40℃から30℃に変更した以外は同様にして、作製し、又、支持体を挟んで水分散性エマルジョン層及びインク吸収層を設けた面とは反対側の面(BC面)に、水分散性エマルジョンLX1(アクリルエステルコポリマー系,平均粒子径:0.20μm,Tg:36℃)を固形分付量として7g/m2になるようにワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、その後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存してバックコート層を設けた以外は同様にして、記録媒体リを作製した。
以上のようにして作製した記録媒体イ〜リについて表3に示した。
Figure 2007245616
尚、各記録媒体の作製における表面平滑化処理工程において、カレンダー装置の金属ロール表面での汚れ付着の有無を目視観察したところ、記録媒体ハ、ニ、ホ、ヘ、ト、チ及びリの作製においては、何れも水分散性エマルジョン層に起因する汚れ付着は認められなかった。
〈インクジェット画像印字及び評価〉
以上の様にして作製した各記録媒体について、以下の評価を行った。
《光沢感》
各記録媒体のインク吸収層塗設面側の光沢について、銀塩写真のカラーペーパー(コニカミノルタフォトーメージング社製カラーペーパー 光沢タイプQAペーパー)と相対比較を行って、下記の基準に従って光沢感の評価を行った。
1:銀塩写真以上の光沢感を有している
2:銀塩写真とほぼ同等の光沢感を有している
3:銀塩写真に比べて光沢感はやや劣り、光沢感は不十分である
4:銀塩写真に劣り、光沢感は僅かに感じられる程度である
〈評価結果〉
記録媒体ハ、ニ、ホ、ト、チ及びリは上記光沢感の評価結果は1であり、記録媒体ヘの上記光沢感の評価結果は2であって、何れも光沢感を満足している。尚、記録媒体ロの評価結果は3、記録媒体イの評価結果は4であって、光沢感に劣るものであった。
〈インクジェット画像記録〉
〔画像記録α〕
ノズル口径22μm、ノズル数512のシャトルヘッド方式のピエゾ型記録ヘッドを搭載した評価用プリンタを用いて、記録解像度が1440×1440dpi(dpiとは、1インチ=2.54cm当たりのドット数を表す)、インク付着量が10ml/m2、画像サイズ200×280mmの条件で、インクa〜hをA4サイズの記録媒体イ〜リの一方の面に、表4に示す組合せの画像形成方法1〜22でベタ印字し、温度23℃・RH50%の部屋に印刷面を上に1日間平置きして乾燥させ、画像1α〜22αを作成した。
〔画像記録β〕
画像記録αにおいて、インク付着量を10ml/m2に代えて15ml/m2にする以外は同様にして、画像1β〜22βを作成した。
《耐水性(カール及びコックリング)》
ベタ画像1α〜22α並びに1β〜22βについて、23℃・20%RH(条件1)、23℃・55%RH(条件2)、23℃・80%RH(条件3)の環境下で1週間放置した後、下記の評価基準に従って、画像面を上向きにしてカール(端部の浮き)とコックリング(皴)の評価を行った。
◎:何れの条件でも、高さ2mm以上の端部の浮きがなく、かつコックリングの発生も認められない
○:何れの条件でも、端部の浮きの高さは2〜5mmであって、かつコックリングの発生も認められない
△:何れの条件でも、端部の浮きの高さは10mm以下であるが、僅かなコックリングの発生が認められる
×:何れの条件でも、端部の浮きの高さは10〜30mmの範囲であるが、明らかなコックリングの発生が認められる
××:全ての条件で高さ30mm以上の端部の浮きが発生している
《画像滲み耐性》
インクジェットプリンターPM−G800(セイコーエプソン社製)を使用し、黒インクとして表2に示したインクa〜hを用いた。
各記録媒体に、赤、青、緑の各ベタ画像上にMS明朝体で5ポイントの漢字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図、國」の黒文字を印字し、印字後、40℃・80%RHの環境下で3日間保存した後、画像滲みについて目視観察し、下記の基準に従って画像滲み耐性を評価した。
○:各ベタ画像色上で、各種黒文字画像が明瞭に識別でき、滲みが全く認められない
△:複雑な形態の黒文字を印字した場合、僅かな滲みが認められる
×:個々の文字は認識できるが、全体に滲んでしまい鑑賞には適さない
得られた結果を併せて表4に示す。
Figure 2007245616
表4の結果から明らかなように、多量のインク付着量を以て画像形成した場合でも、本発明の画像形成方法によれば、カールの発生が十分に抑制された記録画像を得ることができた。又、画像滲み耐性も格段に向上した。

Claims (5)

  1. 少なくとも水と顔料を含有し、水溶性有機溶剤の総量が全インク量の50質量%以上90質量%未満であり、該水溶性有機溶剤の内SP値が16.5(MPa)1/2以上24.6(MPa)1/2未満の水溶性有機溶剤を全インクの30質量%以上含有する水性インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット画像形成方法において、該記録媒体が、セルロースパルプを主成分とする紙基材に水分散性エマルジョンを含有する水性塗布液を塗布し、該水分散性エマルジョンのガラス転移温度(Tg)以下の温度で加圧処理する表面平滑化処理が施された支持体の、該平滑化処理が施された面にインク吸収層を有することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  2. 全インク中の15〜45質量%の水を含有する水性インクを用いることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット画像形成方法。
  3. 前記水分散性エマルジョンのTgが20〜100℃である記録媒体を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット画像形成方法。
  4. 前記加圧処理する条件が線圧1〜5kN/cmである記録媒体を用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
  5. 前記記録媒体の、支持体を挟んで前記インク吸収層を有する面とは反対の面に、バックコート層を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
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