JP2007245509A - セラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置 - Google Patents

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【課題】積層体とプレス用型との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体の寸法ばらつきを抑制できるセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置を提供する。
【解決手段】このセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置10では、長尺状をなす上フィルム24a及び下フィルム24bを介して積層体30をプレスする。これにより、各フィルム24a,24bの長手方向に対する積層体30の位置決めのトレランスが緩和され、各フィルム24a,24bと積層体30との位置決めが容易なものとなる。したがって、プレス時に上型11a及び下型11bから積層体30に加わる圧力を均一化でき、上型11a及び下型11bと積層体30との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体30の寸法ばらつきを抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、セラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置に関する。
積層型電子部品の製造工程には、複数のセラミックシートを所定順に積層した積層体をプレスによって圧着する工程が含まれる。このようなプレスに関する技術として、例えば特許文献1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法がある。この従来の積層セラミック電子部品の製造方法では、プレスに用いる金型の表面に例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる離型材層を接着し、この離型材層を介して積層体のプレスを行っている。
特開平10−214747号公報
上述した離型材層のように、プレス時において積層体と金型との間に剥離性の高いフィルムを介在させる技術は、プレスした積層体と金型との剥離性を確保し、金型への付着による積層体の剥離や変形を抑止できる点で有意義な技術である。しかしながら、上述した従来の積層セラミック電子部品の製造方法のように、積層体と略同等の面積のフィルムを用いる場合、積層体とフィルムとの間に位置ずれが生じ易いという問題があった。このような位置ずれが生じると、プレス時に金型から積層体に加わる圧力の均一性が損なわれるため、プレス後の積層体の寸法ばらつきを増大させるおそれがある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、積層体とプレス用型との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体の寸法ばらつきを抑制できるセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るセラミックグリーンシート積層体のプレス方法は、互いのプレス面が対向するように配置された上型及び下型により、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体をプレスするセラミックグリーンシート積層体のプレス方法であって、上型のプレス面及び下型のプレス面に対向するように、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムをそれぞれ搬送する工程と、上型のプレス面及び下型のプレス面の間において、積層体を第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムの間に配置する工程と、各プレス面が相対的に接近するように上型及び下型の少なくとも一方を他方に向けて進出させ、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを介して、積層体をセラミックグリーンシートの積層方向に加圧する工程とを備えたことを特徴としている。
このセラミックグリーンシート積層体のプレス方法では、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを上型及び下型の間に介在させ、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを介してセラミックグリーンシートの積層体のプレスを行う。このように、長尺状をなす可撓性フィルムを用いることにより、可撓性フィルムの長手方向に対する積層体の位置決めのトレランスが緩和され、可撓性フィルムと積層体との位置決めが容易なものとなる。したがって、プレス時にプレス用型から積層体に加わる圧力を均一化でき、上型及び下型と積層体との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体の寸法ばらつきを抑制できる。
また、積層体の側面を囲うように、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムの間に環状の枠体を配置する工程を更に備えたことが好ましい。この場合、プレス時の積層体の変形を環状の枠体によって規制できる。
また、上型及び下型の配置位置よりも下流側において、第1の可撓性フィルム又は第2の可撓性フィルムの搬送方向をエッジ部によって折り返す工程を更に備えたことが好ましい。こうすると、プレス後の積層体から可撓性フィルムを剥離する際の剥離不良を防止できる。
また、本発明に係るプレス装置は、互いのプレス面が対向するように配置された上型及び下型により、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体をプレスするプレス装置であって、上型のプレス面及び下型のプレス面に対向するように、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムをそれぞれ搬送する第1のフィルム搬送手段及び第2のフィルム搬送手段と、各プレス面が相対的に接近するように、上型及び下型の少なくとも一方を他方に向けて進出させ、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを介して、積層体をセラミックグリーンシートの積層方向に加圧する型制御手段とを備えたことを特徴としている。
このプレス装置では、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを上型及び下型の間に介在させ、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムを介してセラミックグリーンシートの積層体をプレスすることができる。このように、長尺状をなす可撓性フィルムを用いることにより、可撓性フィルムの長手方向に対する積層体の位置決めのトレランスが緩和され、可撓性フィルムと積層体との位置決めが容易なものとなる。したがって、プレス時にプレス用型から積層体に加わる圧力を均一化でき、上型及び下型と積層体との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体の寸法ばらつきを抑制できる。
また、積層体の側面を囲うように、第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムの間に環状の枠体を配置する枠体配置手段を更に備えたことが好ましい。この場合、プレス時の積層体の変形を環状の枠体によって規制できる。
上型及び下型の配置位置よりも下流側において、第1の可撓性フィルム又は第2の可撓性フィルムの搬送方向を折り返すエッジ部を更に備えたことが好ましい。こうすると、プレス後の積層体から可撓性フィルムを剥離する際の剥離不良を防止できる。
以上説明したように、本発明に係るセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置によれば、積層体とプレス用型との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体の寸法ばらつきを抑制できる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るセラミックグリーンシート積層体のプレス方法、及びプレス装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るセラミックグリーンシート積層体のプレス方法を用いて製造されるセラミックコンデンサの構成を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるII−II線断面図である。図1及び図2に示すように、セラミックコンデンサ1は、略直方体形状をなす素子部2と、素子部2の長手方向の両端部に形成された1対の端子電極3,3とを備えている。
素子部2は、図2に示すように、誘電体層4と内部電極層5とが交互に積層されて構成されている。このような素子部2は、図3に示すように、矩形の内部電極層5が形成された誘電体層4を順次積層することによって形成される。また、素子部2の積層方向の両端には、内部電極層5が形成されていない誘電体層6が保護層としてそれぞれ積層されている。なお、図2では簡略化されているが、実際には誘電体層4は約300層程度積層されている。
上下に隣り合う内部電極層5,5同士は、一定の面積で対向していると共に、誘電体層4によって互いに電気的に絶縁されている。また、内部電極層5,5は、誘電体層4の端まで延在し、互いに異なる一方の端子電極3,3に電気的に接続されている。したがって、端子電極3,3に所定の電圧を印加すると、上下で対向する内部電極層5,5間に、対向面積に比例する電荷が蓄えられる。
続いて、上述したセラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
まず、BaTiOを主成分とする誘電体材料を用い、複数層のセラミックグリーンシート7,8を作製する。次に、例えばAgを主成分とする導電ペーストをスクリーン印刷し、所定の乾燥工程を行うことにより、セラミックグリーンシート7上に矩形の導電パターン6をマトリクス状に形成する。所定数のセラミックグリーンシート7を形成して順次積層した後、セラミックグリーンシート7における積層方向の両端面に、導電パターン6を有しないセラミックグリーンシート8を2層ずつ積層すると、図4に示すように、積層体30が形成される。なお、この時点では、グリーンシート7,8は、積層体30として一体的に取り扱うことが可能な程度に仮圧着する。
積層体30を形成した後、積層体30をプレスして圧着する圧着工程を行う。図5は、圧着工程に用いるプレス装置10の装置構成を示す図である。図5に示すように、プレス装置10は、上型11a及び下型11bからなるプレス用型11と、真空吸着板12と、上フィルム搬送機構(第1のフィルム搬送手段)13と、下フィルム搬送機構(第2のフィルム搬送手段)14と、環状の枠体15と、動作制御部(型制御手段、枠体配置手段)16とを備えている。
上型11a及び下型11bは、プレス位置Pにおいて、互いのプレス面20a,20bが対向するように上下1対に配置されている。上型11aは、動作制御部16からの制御により、プレス位置Pに積層体30、及び後述する可撓性フィルム24が搬送されたことに同期して下型11b側に下降し、プレス後は元の位置に上昇する。また、真空吸着板12は、積層体30をプレス位置Pに搬送し、後述する下フィルム24bを介して下型11b上に積層体30を載置する。真空吸着板12は、プレスが完了した後、積層体30を所定の取り出し位置(図示しない)に搬送する。
上フィルム搬送機構13は、繰出ローラ21と、巻取ローラ22と、繰出ローラ21及び巻取ローラ22の間に配置された補助ローラ23,23とを備えている。繰出ローラ21からは、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)からなる長尺状の可撓性フィルム24(第1の可撓性フィルム、以下「上フィルム24a」と称す)が繰り出される。上フィルム24aは、積層体30の幅よりも若干小さい程度の幅を有している(図10参照)。繰り出された上フィルム24aは、補助ローラ23,23によって案内され、上型11aのプレス面20aに対向するようにプレス位置Pに搬送された後、巻取ローラ22によって巻き取られる。
下フィルム搬送機構14は、上フィルム搬送機構13と同様に、繰出ローラ25と、巻取ローラ26と、繰出ローラ25及び巻取ローラ26の間に配置された補助ローラ27,27と、プレス位置Pの下流側に配置された補助ローラ28,28とを備えている。繰出ローラ25からは、上フィルム24aと同様の長尺状の可撓性フィルム24(第2の可撓性フィルム、以下「下フィルム24b」と称す)が繰り出される。下フィルム24bは、上フィルム24aよりも大きな幅を有している(図10参照)。繰り出された下フィルム24bは、補助ローラ27,27によって案内され、上フィルム24aと中心を合わせた状態で下型11bのプレス面20bに対向するようにプレス位置Pに搬送される。
また、下フィルム搬送機構14において、プレス位置Pよりも下流側には、下フィルム24bを折り返すエッジ部29が設けられている。そして、下フィルム24bは、エッジ部29の先端に沿って下側に鋭角に折り返された後、補助ローラ28,28を介して巻取ローラ26に巻き取られる。
環状の枠体15は、図6に示すように、例えば金属によって略正方形状に形成されている。この環状の枠体15は、図5に示すように、例えば支持アーム(図示しない)により、プレス位置Pにおいて上フィルム24aと下フィルム24bとの間で支持されている。そして、環状の枠体15は、動作制御部16による支持アームの制御により、真空吸着板12によって積層体30がプレス位置Pに搬送されると下型11b側に下降し、積層体30の側面を囲うようにして下フィルム24b上に載置される。プレス後、環状の枠体15は、元の位置に上昇する。
このようなプレス装置10を用いた圧着工程には、図7に示すように、フィルム搬送工程(ステップS01)、積層体搬送工程(ステップS02)、枠体配置工程(ステップS03)、加圧工程(ステップS04)、及び剥離工程(ステップS05)の5つの工程が含まれている。
まず、フィルム搬送工程において、上フィルム搬送機構13及び下フィルム搬送機構14により、上型11aのプレス面20a及び下型11bのプレス面20bにそれぞれ対向するように、上フィルム24a及び下フィルム24bがプレス位置Pに搬送される。次に、積層体搬送工程において、図8(a)に示すように、真空吸着板12によって積層体30がプレス位置Pに向けて搬送される。そして、図8(b)に示すように、上フィルム24a及び下フィルム24bに挟まれた状態で、積層体30が下型11bのプレス面20b上に配置された後、真空吸着板12はプレス位置Pの下流側に退避する。
さらに、枠体配置工程において、図9(a)に示すように、図示しない支持アームによって環状の枠体15が下型11bに向かって下降する。これにより、図9(a)及び図10に示すように、プレス位置Pにおいて、下型11bに載置された積層体30の上下には、上フィルム24a及び下フィルム24bがそれぞれ配置され、環状の枠体15は、積層体30の側面を囲うようにして、下フィルム24bを介して下型11bの上面に載置された状態となる。
積層体30、上フィルム24a、下フィルム24b、及び環状の枠体15の配置が終了した後、加圧工程において、図9(b)に示すように、上型11aが下型11bに向けて下降する。これにより、積層体30は、上フィルム24a及び下フィルム24bを介し、上型11aのプレス面20a及び下型11bのプレス面20bで挟み込まれ、積層方向に一定の圧力でプレス圧着される。なお、プレス圧着時の上型11a及び下型11bの温度は、約50℃〜約70℃の範囲とすることが好ましく、プレス圧力は、約600kg/cm〜約800kg/cmの範囲とすることが好ましい。温度範囲及び圧力範囲が下限より低いと圧着不良が発生し易く、温度範囲及び圧力範囲が上限より高いと、積層体30の変形が発生し易くなるためである。
プレス圧着の後、図11(a)に示すように、上型11aと環状の枠体15とが元の位置に上昇すると、下流側に退避していた真空吸着板12がプレス位置Pに搬送される。真空吸着板12は、図11(b)に示すように、プレス後の積層体30を吸着し、下フィルム24bと共に積層体30をプレス位置Pの下流側に搬送する。
剥離工程では、図12に示すように、プレス位置Pからエッジ部29を通過するまで、巻取ローラ26による下フィルム24bの搬送に追随させて真空吸着板12による積層体30の搬送を行う。そして、下フィルム24bの搬送方向をエッジ部29の先端に沿って鋭角に折り返すことにより、積層体30の下面から下フィルム24bを剥離する。下フィルム24bを剥離した後、真空吸着板12は、所定の取り出し位置(図示しない)まで積層体30を搬送し、圧着工程が終了する。
圧着工程が終了した後、積層体30をダイシングによって所定の形状・寸法に切断し、所定の温度で焼成を行うことにより、素子部2が完成する。その後、素子部2の両端部に導体ペーストを塗布・焼付けして端子電極3,3を形成し、端子電極3,3にめっき層(図示しない)を形成すると、図1〜図3に示したセラミックコンデンサ1が完成する。
以上説明したように、このセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置10では、長尺状をなす上フィルム24a及び下フィルム24bを上型11aのプレス面20a及び下型11bのプレス面20bに対向するようにそれぞれ配置することにより、上フィルム24a及び下フィルム24bを介して積層体30をプレスする。このように、長尺状をなす上フィルム24a及び下フィルム24bを用いることにより、各フィルム24a,24bの長手方向に対する積層体30の位置決めのトレランスが緩和され、各フィルム24a,24bと積層体30との位置決めが容易なものとなる。したがって、プレス時に上型11a及び下型11bから積層体30に加わる圧力を均一化でき、上型11a及び下型11bと積層体30との剥離性を確保しつつ、プレス後の積層体30の寸法ばらつきを抑制できる。
また、このセラミックグリーンシート積層体のプレス方法及びプレス装置10では、プレス位置Pに搬送された積層体30の側面を囲うように環状の枠体15を配置しているので、プレスの際の積層体30の変形を環状の枠体15によって規制できる。さらに、プレス後の積層体30と下フィルム24bとの剥離を行う際には、プレス位置Pの下流側において、下フィルム24bの搬送方向をエッジ部29によって鋭角に折り返し、プレス位置Pからエッジ部29を通過するまで、下フィルム24bに追随させて積層体30を搬送している。このような構成により、プレス後の積層体30から下フィルム24bを好適に剥離することが可能となり、下フィルム24bの剥離不良による積層体30の変形や破損等を抑止できる。
続いて、上述したセラミックグリーンシート積層体のプレス方法を用いた場合の積層体の寸法ばらつき抑制効果を検証するために行った実験について説明する。
本実験は、長尺状をなす可撓性フィルムを介して積層体のプレス圧着を行った場合と、積層体の大きさに合わせてカットした可撓性フィルム(カットフィルム)を介して積層体のプレス圧着を行った場合とで、プレス後の積層体の各辺の寸法がどのように変化したかを調べたものである。積層体のサンプルとして、厚さが0.5mmのものと、0.3mmのものとを用意し、それぞれのサンプルについて、図13(a)に示す各辺a〜dの寸法の変化を測定した。
図13(b)は、その実験結果を示す図である。図13(b)に示すように、カットフィルムを使用した場合、厚さが0.5mmのサンプルでは、プレス後の各辺a〜dの変化量は0.062%〜0.145%であり、各辺a〜d間での寸法差は約0.08%となっている。また、厚さが0.3mmのサンプルでは、プレス後の各辺a〜dの変化量は0.098%〜0.280%であり、各辺a〜d間での寸法差は、約0.18%となっている。
一方、長尺状のフィルムを使用した場合、厚さが0.5mmのサンプルでは、プレス後の各辺a〜dの変化量は0.020%〜0.053%であり、各辺a〜d間での寸法差は約0.03%となっている。また、厚さが0.3mmのサンプルでは、プレス後の各辺a〜dの変化量は0.008%〜0.028%であり、各辺a〜d間での寸法差は、約0.02%となっている。
このように、長尺状の可撓性フィルムを使用した場合、カットフィルムを使用した場合に比べて、プレス後の積層体の各辺の寸法差を低く抑えられている。これは、長尺状の可撓性フィルムを使用する場合に、積層体とフィルムとの位置決めが容易となり、プレスの際にプレス用型から積層体に加わる圧力の均一化が図れるためであり、本発明の有効性が確認できた。
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、上述した実施形態では、下フィルム24bの幅は、上フィルム24aの幅よりも大きく、環状の枠体15とほぼ等幅としているが(図10参照)、下フィルム24bの幅は、上フィルム24aと等幅としてもよい。また、図14に示すように、環状の枠体15を設ける代わりに、環状の枠体15に対応する大きさの矩形の凹部40を下型11bの上面側に設け、この凹部40の底面を下型11bのプレス面20bとしてもよい。この場合、凹部40に沿って下フィルム24bを搬送し、凹部40に積層体30を嵌め込んだ後、上型11aを下型11bに向けて下降させれば。上述した実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
本発明の一実施形態に係るセラミックグリーンシート積層体のプレス方法を用いて製造されるセラミックコンデンサの斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 各誘電体層に形成される内部電極層の構成を示す図である。 積層体の分解斜視図である。 プレス装置の構成を示す図である。 環状の枠型の斜視図である。 図5に示したプレス装置を用いて行う圧着工程のフローチャートである。 図4に示した積層体の圧着工程を示す図である。 図8の後続の工程を示す図である。 プレスの際の積層体の状態を示す平面図である。 図9の後続の工程を示す図である。 エッジ部の近傍の構成を拡大して示す図である。 長尺状の可撓性フィルムを使用してプレス圧着した積層体と、カットフィルムを使用してプレス圧着した積層体とのプレス後の寸法ばらつきの差を検証した実験の実験結果を示す図である。 変形例に係るプレス装置の構成を示す図である。
符号の説明
1…セラミックコンデンサ、7,8…セラミックグリーンシート、10…プレス装置、11a…上型、11b…下型、13…上フィルム搬送機構(第1のフィルム搬送手段)、14…下フィルム搬送機構(第2のフィルム搬送手段)、15…環状の枠体、16…動作制御部(型制御手段、枠体配置手段)、20a…上型のプレス面、20b…下型のプレス面、24a…上フィルム(第1の可撓性フィルム)、24b…下フィルム(第2の可撓性フィルム)、29…エッジ部、30…積層体。

Claims (6)

  1. 互いのプレス面が対向するように配置された上型及び下型により、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体をプレスするセラミックグリーンシート積層体のプレス方法であって、
    前記上型のプレス面及び前記下型のプレス面に対向するように、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムをそれぞれ搬送する工程と、
    前記上型のプレス面及び前記下型のプレス面の間において、前記積層体を前記第1の可撓性フィルム及び前記第2の可撓性フィルムの間に配置する工程と、
    前記各プレス面が相対的に接近するように前記上型及び前記下型の少なくとも一方を他方に向けて進出させ、前記第1の可撓性フィルム及び前記第2の可撓性フィルムを介して、前記積層体を前記セラミックグリーンシートの積層方向に加圧する工程とを備えたことを特徴とするセラミックグリーンシート積層体のプレス方法。
  2. 前記積層体の側面を囲うように、前記第1の可撓性フィルム及び前記第2の可撓性フィルムの間に環状の枠体を配置する工程を更に備えたことを特徴とする請求項1記載のセラミックグリーンシート積層体のプレス方法。
  3. 前記上型及び前記下型の配置位置よりも下流側において、前記第1の可撓性フィルム又は前記第2の可撓性フィルムの搬送方向をエッジ部によって折り返す工程を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のセラミックグリーンシート積層体のプレス方法。
  4. 互いのプレス面が対向するように配置された上型及び下型により、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体をプレスするプレス装置であって、
    前記上型のプレス面及び前記下型のプレス面に対向するように、長尺状をなす第1の可撓性フィルム及び第2の可撓性フィルムをそれぞれ搬送する第1のフィルム搬送手段及び第2のフィルム搬送手段と、
    前記各プレス面が相対的に接近するように、前記上型及び前記下型の少なくとも一方を他方に向けて進出させ、前記第1の可撓性フィルム及び前記第2の可撓性フィルムを介して、前記積層体を前記セラミックグリーンシートの積層方向に加圧する型制御手段とを備えたことを特徴とするプレス装置。
  5. 前記積層体の側面を囲うように、前記第1の可撓性フィルム及び前記第2の可撓性フィルムの間に環状の枠体を配置する枠体配置手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載のプレス装置。
  6. 前記上型及び前記下型の配置位置よりも下流側において、前記第1の可撓性フィルム又は前記第2の可撓性フィルムの搬送方向を折り返すエッジ部を更に備えたことを特徴とする請求項4又は5記載のプレス装置。
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