JP5012874B2 - 積層電子部品の製造方法及び積層電子部品の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、積層電子部品の製造方法及び積層電子部品の製造装置に関する。
積層セラミックコンデンサといった積層電子部品の製造工程には、所定の寸法で形成されたセラミックシートを積層する積層工程が含まれている。この積層工程の実行にあたっては、例えばキャリアフィルム上にセラミックシートが形成された長尺のグリーンシートを準備し、セラミックシートを吸着盤によって保持しながらグリーンシートを所定の方向に搬送する。そして、グリーンシートの中間部分をブレード部材のエッジで折り返すことにより、キャリアフィルムからセラミックシートを剥離している(例えば特許文献1参照)。
特開2001−26371号公報
ところで、上述した従来の方法では、急峻なエッジでグリーンシートの中間部分が折り返されることにより、折り返し部分に応力が集中し、キャリアフィルム及びセラミックシートに変形が生じてしまうおそれがある。一方、グリーンシートへの応力集中を避けるために、ブレード部材におけるエッジの角度を単純に緩くすると、キャリアフィルムからのセラミックシートの剥離性が低下してしまうという問題が生じる。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、セラミックシートの剥離性を確保しつつ、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる積層電子部品の製造方法及び積層電子部品の製造装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る積層電子部品の製造方法は、所定の寸法で形成されたセラミックシートを積層する積層工程を備えた積層電子部品の製造方法であって、積層工程は、キャリアフィルム上にセラミックシートを形成してなるグリーンシートを準備する準備工程と、セラミックシートを保持手段で保持しながらグリーンシートを搬送し、グリーンシートの中間部分をブレード部材のエッジに沿わせて折り曲げることによって、キャリアフィルムからセラミックシートを剥離する剥離工程と、を備え、ブレード部材は、グリーンシートの搬送方向を第1の方向から第2の方向に折り曲げることによってキャリアフィルムからセラミックシートを剥離させる第1エッジと、キャリアフィルムを剥離した後のグリーンシートの搬送方向を第2の方向から更に第3の方向に折り曲げる第2エッジとを有すると共に、第1エッジの曲率半径が第2エッジの曲率半径よりも大きくなっており、剥離工程において、グリーンシートの中間部分がブレード部材の第1エッジと第2エッジとに沿うようにグリーンシートを搬送することを特徴としている。
この積層電子部品の製造方法では、ブレード部材の2つのエッジを用いて段階的にグリーンシートの折り曲げを行うことで、折り曲げ時にキャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を分散できる。したがって、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる。また、この積層電子部品の製造方法では、セラミックシートの剥離位置、すなわち、セラミックシートを保持手段で保持した状態でグリーンシートが折り曲げられる第1エッジの曲率半径が、その下流の第2エッジの曲率半径よりも大きくなっている。このため、第1エッジによるグリーンシートの折り曲げ角度を大きくしてセラミックシートの剥離性を確保した場合でも、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる。
また、剥離工程において、グリーンシートの中間部分がブレード部材における第1エッジと第2エッジとの間の面に沿うようにグリーンシートを搬送することが好ましい。この場合、第1エッジと第2エッジとの間の面によって、キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を一層分散できる。
また、第1エッジによるグリーンシートの第1の方向から第2の方向への折り曲げ角度が略直角であることが好ましい。こうすると、セラミックシートの剥離性を一層十分に確保できる。
また、第2エッジによるグリーンシートの第2の方向から第3の方向への折り曲げ角度が鋭角であることが好ましい。この場合、キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を第1エッジ及び第2エッジに略均等に分散させることが可能となる。
また、第1エッジによるグリーンシートの第1の方向から第2の方向への折り曲げ角度と、第2エッジによるグリーンシートの第2の方向から第3の方向への折り曲げ角度との和が180°未満であることが好ましい。この場合、キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を第1エッジ及び第2エッジに略均等に分散させることが可能となる。
また、本発明に係る積層電子部品の製造装置は、所定の寸法で形成されたセラミックシートを積層する積層工程に用いる積層電子部品の製造装置であって、キャリアフィルム上にセラミックシートを形成してなるグリーンシートを搬送する搬送手段と、キャリアフィルム上のセラミックシートを保持する保持手段と、グリーンシートの搬送方向を第1の方向から第2の方向に折り曲げることによってキャリアフィルムからセラミックシートを剥離させる第1エッジと、キャリアフィルムを剥離した後のグリーンシートの搬送方向を第2の方向から更に第3の方向に折り曲げる第2エッジとを有すると共に、第1エッジの曲率半径が第2エッジの曲率半径よりも大きくなっているブレード部材とを備え、搬送手段は、グリーンシートの中間部分がブレード部材の第1エッジと第2エッジとに沿うようにグリーンシートを搬送することを特徴としている。
この積層電子部品の製造装置では、ブレード部材の2つのエッジを用いて段階的にグリーンシートの折り曲げを行うことで、折り曲げ時にキャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を分散できる。したがって、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる。また、この積層電子部品の製造装置では、セラミックシートの剥離位置、すなわち、セラミックシートを保持手段で保持した状態でグリーンシートが折り曲げられる第1エッジの曲率半径が、その下流の第2エッジの曲率半径よりも大きくなっている。このため、第1エッジによるグリーンシートの折り曲げ角度を大きくしてセラミックシートの剥離性を確保した場合でも、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる。
また、搬送手段は、グリーンシートの中間部分がブレード部材における第1エッジと第2エッジとの間の面に沿うようにグリーンシートを搬送することが好ましい。この場合、第1エッジと第2エッジとの間の面によって、キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を一層分散できる。
また、第1エッジによるグリーンシートの第1の方向から第2の方向への折り曲げ角度が略直角であることが好ましい。こうすると、セラミックシートの剥離性を一層十分に確保できる。
また、第2エッジによるグリーンシートの第2の方向から第3の方向への折り曲げ角度が鋭角であることが好ましい。キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を第1エッジ及び第2エッジに略均等に分散させることが可能となる。
また、第1エッジによるグリーンシートの第1の方向から第2の方向への折り曲げ角度と、第2エッジによるグリーンシートの第2の方向から第3の方向への折り曲げ角度との和が180°未満であることが好ましい。キャリアフィルム及びセラミックシートに加わる応力を第1エッジ及び第2エッジに略均等に分散させることが可能となる。
本発明によれば、セラミックシートの剥離性を確保しつつ、キャリアフィルム及びセラミックシートの変形を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るダイシングシートの貼付方法を用いて製造されるセラミック電子部品の一例として示すセラミックコンデンサの斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 各誘電体層に形成される内部電極層の構成を示す図である。 積層体の分解斜視図、及びこの積層体の一部を切り欠いて示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る積層電子部品の製造装置の構成を示す概略図である。 ブレード部材の要部拡大図である。 セラミックシートの剥離時にキャリアフィルムにかかる応力のシミュレーション結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る積層電子部品の製造方法及び積層電子部品の製造装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層電子部品の製造方法及び積層電子部品の製造装置を用いて製造される積層電子部品の一例として示すセラミックコンデンサの斜視図である。図1に示すように、セラミックコンデンサ1は、略直方体形状をなす素子部2と、素子部2の長手方向の両端部に形成された1対の端子電極3,3とを備えている。
素子部2は、図2に示すように、誘電体層4と内部電極層5とが交互に積層されることによって構成されている。この素子部2は、図3に示すように、例えば矩形の内部電極層5が形成された誘電体層4を順次積層することによって形成される。また、素子部2の最下層及び最上層には、内部電極層5が形成されていない誘電体層4が保護層としてそれぞれ積層されている。なお、図2では簡略化されているが、誘電体層4は、実際には約300層程度積層されている。
上下に隣り合う内部電極層5,5同士は、一定の面積で対向していると共に、誘電体層4によって互いに電気的に絶縁されている。また、内部電極層5,5は、誘電体層4の端まで延在し、互いに異なる一方の端子電極3,3に電気的に接続されている。したがって、端子電極3,3に所定の電圧を印加すると、上下で対向する内部電極層5,5間に、対向面積に比例する電荷が蓄えられる。
次に、上述した構成を有するセラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
セラミックコンデンサ1を製造する場合、まず、例えばBaTiO3を主成分とする誘電体粉末に樹脂バインダと所定の溶剤を加えたスラリーをキャリアフィルム22上に所定の厚みでシート状に塗布し、キャリアフィルム22上にセラミックシート23を形成してなるグリーンシート21(図5参照)を準備する。次に、例えばNi又はAgを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷することにより、セラミックシート23上に矩形の導体パターン6をマトリクス状に形成する。
所定の乾燥を行った後、導体パターン6を形成したセラミックシート7をキャリアフィルム22から剥離して所定の順序で積層し、さらに、導体パターン6を形成しないセラミックシート8を積層方向の両端にそれぞれ積層する。これにより、図4(a)及び(b)に示すように、セラミックシート7,8の積層体9が形成される。
積層体9を形成した後、所定のプレス装置(図示しない)を用いて積層体9を積層方向にプレスし、各セラミックシート7,8を互いに圧着させる。この後、積層体9をダイシングによってチップ化する工程、チップ化した積層体9を焼成する焼成工程、積層体9の両端部に端子電極3,3を形成する電極形成工程、及び端子電極3,3の表面にめっきを施すめっき工程を行うことにより、図1〜図3に示したセラミックコンデンサ1が完成する。
続いて、上述した製造方法のうち、セラミックシート23を所定の順序で積層する積層工程について更に詳細に説明する。
図5は、この積層工程に用いる製造装置11の構成を示す概略図である。図5に示すように、製造装置11は、シート搬送機構(搬送手段)12と、ブレード部材13と、真空吸着盤(保持手段)14と、積層用ステージ15とを備え、キャリアフィルム22上に形成されたセラミックシート23を剥離して積層する装置として構成されている。
シート搬送機構12は、例えば繰出ローラ16と、巻取ローラ17と、張力調整用の補助ローラ18,19とを備えている。繰出ローラ16からは、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)製の長尺のキャリアフィルム22上にセラミックシート23が形成されてなるグリーンシート21が繰り出される。キャリアフィルム22の上面側には、セラミックシート23が長手方向に沿って形成されており、セラミックシート23は、スリット部20によって積層単位ごとに分離される。
グリーンシート21は、繰出ローラ16から繰出された後、補助ローラ18による張力調整を受けつつブレード部材13に案内される。グリーンシート21は、ブレード部材13の上面に沿って走行した後、ブレード部材13のエッジに沿って下方に折り曲げられ、補助ローラ19による張力調整を受けつつ巻取ローラ17に巻き取られる。
ブレード部材13は、より具体的には、図6に示すように、上面側に位置する第1エッジ24と、底面側に位置する第2エッジ25とを先端側に有している。第1エッジ24及び第2エッジ25の先端形状は、それぞれ丸みを帯びている。第1エッジ24の曲率半径R1は、第2エッジ25の曲率半径R2よりも大きくなっており、本実施形態では、第1エッジ24の曲率半径R1は例えば1.0mmとなっており、第2エッジ25の曲率半径R2は例えば0.5mmとなっている。
グリーンシート21は、ブレード部材13の上面に沿う第1の方向L1に走行した後、第1エッジ24に沿って略直角に折れ曲がり、第1エッジ24と第2エッジ25との間にあるブレード部材13の先端面26に沿う第2の方向L2に走行する。そして、グリーンシート21は、第2エッジ25の略半分部分に沿って約45°の角度で更に折れ曲がり、第3の方向L3に走行する。なお、先端面26の上下方向の幅は、例えば18mm程度となっている。
真空吸着盤14は、セラミックシート23の保持に用いる矩形の吸着盤である。真空吸着盤14の底面は、空気孔が多数配列された吸着面となっており、空気孔を通じてポンプによる吸気のオン・オフを切り替えることにより、セラミックシート23を着脱自在に吸着可能となっている。この真空吸着盤14は、ブレード部材13の上方に配置され、ブレード部材13の上面を走行するグリーンシート21のうち、セラミックシート23の部分を保持しながらグリーンシート21と共に第1の方向L1に沿って走行する。
したがって、グリーンシート21がブレード部材13の第1エッジ24によって折れ曲がると、真空吸着盤14によって保持されたセラミックシート23は第1の方向L1に保持されるのに対し、キャリアフィルム22は第2の方向L2に折れ曲がるので、キャリアフィルム22からセラミックシート23が剥離することとなる。この後、真空吸着盤14は、キャリアフィルム22から剥離したセラミックシート23を積層用ステージ15に向けて搬送・載置する。
以上説明したように、この積層電子部品の製造方法及び製造装置11では、ブレード部材13の第1エッジ24及び第2エッジ25を用いて段階的にグリーンシート21の折り曲げを行うことで、折り曲げ時にキャリアフィルム22及びセラミックシート23に加わる応力を分散できる。したがって、キャリアフィルム22及びセラミックシート23の変形を抑制できる。
また、この積層電子部品の製造方法及び製造装置11では、セラミックシート23の剥離位置、すなわち、セラミックシート23を真空吸着盤14で保持した状態でグリーンシート21が折り曲げられる位置である第1エッジ24の曲率半径が、その下流の第2エッジ25の曲率半径よりも大きくなっている。このため、第1エッジ24によるグリーンシート21の折り曲げ角度を大きくしてセラミックシート23の剥離性を確保した場合でも、キャリアフィルム22及びセラミックシート23の変形を抑制できる。
また、本実施形態では、グリーンシート21の中間部分がブレード部材13における第1エッジ24と第2エッジ25との間の先端面26に沿うようにグリーンシート21の搬送がなされている。したがって、第1エッジ24と第2エッジ25との間の先端面26によって、キャリアフィルム22及びセラミックシート23に加わる応力を一層分散できる。
さらに、本実施形態では、第1エッジ24によるグリーンシート21の第1の方向L1から第2の方向L2への折り曲げ角度が略直角であると共に、第2エッジ25によるグリーンシート21の第2の方向L2から第3の方向L3への折り曲げ角度が約45°となっており、2回の折り曲げ角度の和が180°未満となっている。このような折り曲げ角度の設定により、キャリアフィルム22及びセラミックシート23に加わる応力を第1エッジ24及び第2エッジ25に略均等に分散させることが可能となり、変形の更なる抑制を実現できる。
以下、本発明に係る積層電子部品の製造方法及び製造装置の効果確認試験について説明する。
第1の効果確認試験は、第1エッジによる折り曲げ角度、第2エッジによる折り曲げ角度、第1エッジの曲率半径、及び第2エッジの曲率半径について5つの異なる条件A〜Eを用意し、シート搬送機構によってキャリアフィルムに加える張力を1kgf〜3kgfの間で1kgf刻みで変えた場合にキャリアフィルムに加わる最大応力をシミュレーションによって求めたものである。
図7(a)に示すように、条件Aでは、第1エッジのみによる折り曲げを行い、第1エッジによる折り曲げ角度を45°、第1エッジの曲率半径を0.2mmとしている。条件Bでは、上記実施形態と同様に、第1エッジによる折り曲げ角度を90°、第2エッジによる折り曲げ角度を45°、第1エッジの曲率半径を1.0mm、第2エッジの曲率半径を0.5mmとしている。また、条件Cでは、条件Bに対して曲率半径の大小関係を反転させ、第1エッジによる折り曲げ角度を90°、第2エッジによる折り曲げ角度を45°、第1エッジの曲率半径を0.5mm、第2エッジの曲率半径を1.0mmとしている。
条件Dでは、曲率半径の大小関係を設けず、第1エッジによる折り曲げ角度を90°、第2エッジによる折り曲げ角度を45°、第1エッジの曲率半径を0.2mm、第2エッジの曲率半径を0.2mmとしている。条件Eでは、条件B〜Eに対して折り曲げ角度を変え、第1エッジによる折り曲げ角度を135°、第2エッジによる折り曲げ角度を90°、第1エッジを曲率なし、第2エッジの曲率半径を5.0mmとしている。
図7(b)は、その試験結果を示す図である。同図に示すように、第1エッジのみで折り曲げを行う条件Aでは、張力を変えた場合のキャリアフィルムにかかる最大応力が最も大きかったのに対し、第1エッジ及び第2エッジで段階的に折り曲げを行う条件B〜Eでは、キャリアフィルムにかかる最大応力がいずれも条件Aより抑えられている結果となった。
この条件B〜Eの中でも、本実施形態と同様の条件Bでは、張力を変えた場合のキャリアフィルムにかかる最大応力が条件C〜Eよりも更に抑えられている。この結果から、本発明のように、第1エッジの曲率半径を第2エッジの曲率半径よりも大きくすることが、効果的な応力の分散に寄与することを確認できた。
また、第2の効果確認試験は、第1エッジによる折り曲げ角度を45°と90°とで変えた場合の、キャリアフィルムからのセラミックシートの剥離率を測定したものである。具体的には、セラミックシートが剥離した後のキャリアフィルムの画像を例えばCCDによって取り込み、画像の色調を白黒で2値化したのち、黒で表されたピクセル数を全体のピクセル数で除することによって剥離率を求めた。
この結果、第1エッジによる折り曲げ角度が45°である場合には、剥離率が約25%であったのに対し、第1エッジによる折り曲げ角度が90°である場合には、剥離率が約95%まで上昇した。この結果から、本発明のように、第1エッジによるグリーンシートの折り曲げ角度を略直角とすることが、セラミックシートの剥離性の確保を実現できることを確認できた。
1…セラミックコンデンサ(積層電子部品)、11…製造装置、12…シート搬送機構(搬送手段)、13…ブレード部材、14…真空吸着盤(保持手段)、21…グリーンシート、22…キャリアフィルム、23…セラミックシート、24…第1エッジ、25…第2エッジ、26…先端面、L1…第1の方向、L2…第2の方向、L3…第3の方向、R1…第1エッジの曲率半径、R2…第2エッジの曲率半径。

Claims (10)

  1. 所定の寸法で形成されたセラミックシートを積層する積層工程を備えた積層電子部品の製造方法であって、
    前記積層工程は、
    キャリアフィルム上に前記セラミックシートを形成してなるグリーンシートを準備する準備工程と、
    前記セラミックシートを保持手段で保持しながら前記グリーンシートを搬送し、前記グリーンシートの中間部分をブレード部材のエッジに沿わせて折り曲げることによって、前記キャリアフィルムから前記セラミックシートを剥離する剥離工程と、を備え、
    前記ブレード部材は、前記グリーンシートの搬送方向を第1の方向から第2の方向に折り曲げることによって前記キャリアフィルムから前記セラミックシートを剥離させる第1エッジと、前記セラミックシートを剥離した後の前記グリーンシートの搬送方向を前記第2の方向から更に第3の方向に折り曲げる第2エッジとを有すると共に、前記第1エッジの曲率半径が前記第2エッジの曲率半径よりも大きくなっており、
    前記剥離工程において、前記グリーンシートの中間部分が前記ブレード部材の前記第1エッジと前記第2エッジとに沿うように前記グリーンシートを搬送することを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 前記剥離工程において、前記グリーンシートの中間部分が前記ブレード部材における前記第1エッジと前記第2エッジとの間の面に沿うように前記グリーンシートを搬送することを特徴とする請求項1記載の積層電子部品の製造方法。
  3. 前記第1エッジによる前記グリーンシートの前記第1の方向から前記第2の方向への折り曲げ角度が略直角であることを特徴とする請求項1又は2記載の積層電子部品の製造方法。
  4. 前記第2エッジによる前記グリーンシートの前記第2の方向から前記第3の方向への折り曲げ角度が鋭角であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の積層電子部品の製造方法。
  5. 前記第1エッジによる前記グリーンシートの前記第1の方向から前記第2の方向への折り曲げ角度と、前記第2エッジによる前記グリーンシートの前記第2の方向から前記第3の方向への折り曲げ角度との和が180°未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の積層電子部品の製造方法。
  6. 所定の寸法で形成されたセラミックシートを積層する積層工程に用いる積層電子部品の製造装置であって、
    キャリアフィルム上に前記セラミックシートを形成してなるグリーンシートを搬送する搬送手段と、
    前記キャリアフィルム上の前記セラミックシートを保持する保持手段と、
    前記グリーンシートの搬送方向を第1の方向から第2の方向に折り曲げることによって前記キャリアフィルムから前記セラミックシートを剥離させる第1エッジと、前記セラミックシートを剥離した後の前記グリーンシートの搬送方向を前記第2の方向から更に第3の方向に折り曲げる第2エッジとを有すると共に、前記第1エッジの曲率半径が前記第2エッジの曲率半径よりも大きくなっているブレード部材とを備え、
    前記搬送手段は、前記グリーンシートの中間部分が前記ブレード部材の前記第1エッジと前記第2エッジとに沿うように前記グリーンシートを搬送することを特徴とする積層電子部品の製造装置。
  7. 前記搬送手段は、前記グリーンシートの中間部分が前記ブレード部材における前記第1エッジと前記第2エッジとの間の面に沿うように前記グリーンシートを搬送することを特徴とする請求項6記載の積層電子部品の製造装置。
  8. 前記第1エッジによる前記グリーンシートの前記第1の方向から前記第2の方向への折り曲げ角度が略直角であることを特徴とする請求項6又は7記載の積層電子部品の製造装置。
  9. 前記第2エッジによる前記グリーンシートの前記第2の方向から前記第3の方向への折り曲げ角度が鋭角であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項記載の積層電子部品の製造装置。
  10. 前記第1エッジによる前記グリーンシートの前記第1の方向から前記第2の方向への折り曲げ角度と、前記第2エッジによる前記グリーンシートの前記第2の方向から前記第3の方向への折り曲げ角度との和が180°未満であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項記載の積層電子部品の製造装置。
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