JP2007245056A - 調湿具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 押し入れや家具等の収納空間内を調湿する調湿具であって、安定した自立性を有して設置が容易であるばかりでなく、全体に亘って優れた吸放湿作用を奏すると共に、廃棄処理も安全に行えるようにした調湿具を提供する。
【解決手段】 密度0.4 g/cm3 未満のインシュレーションボードに可逆性で粒状のB型シリカゲルからなる吸放湿性フィラーを配合してなる板状調湿材2を2枚、互いに折り目部4を介して連設してなる透湿性を有する袋状物1、1内にそれぞれ収納することによって調湿具Aを構成し、インシュレーションボードの吸放湿性と吸放湿性フィラーとによって優れた吸放湿作用を発揮させると共に、板状調湿材2の厚みと共に袋状物1、1を適宜な角度でもって衝立状に立てることにより安定した自立性を奏して対応空間に接する面積を増大させ、均一で且つ優れた吸放湿作用を発揮させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は室内、特に家具や押し入れ等の収納空間内に配設して該収納空間内の湿度を調節する調湿具に関するものである。
従来から、衣服等を収納する家具や布団等を収納する押し入れなどの収納空間内に湿気によるカビ等の発生を防止するために除湿剤を配設することが行われており、このような除湿剤としては、例えば、特許文献1に記載されているように塩化カルシウム成分を使用してこれを透湿性非透水性シートで形成した袋状物内に封入し、この袋状物を、互いに折り畳み可能に連設している多数の透孔を有する偏平な包囲体内にそれぞれ収納してなる除湿具が開発されている。また、特許文献2に記載されているように、収納空間内で通気性を良好にして除湿作用と消臭作用とを効果的に発揮させるために、中空形状に形成した簀の子内に竹炭等の炭の粉粒状物を入れた通気性を有する紙製容器を引き出し状に配設した構造のものも知られている。
特開平11−347339号公報 特開平11−229604号公報
しかしながら、除湿剤として塩化カルシウム成分を使用したものは、吸湿は行うが放湿は行わないので、調湿効果は殆どなく、さらに、対応空間に接する面積も小さいために、一定の吸湿効果を得るまでに時間がかかるといった問題点がある。その上、吸湿能力が低いばかりでなく所定の吸湿量に達するとそれ以上の吸湿作用は行われず、そこで製品としての寿命は終了し、その期間はせいぜい数カ月程度であって、定期的に交換する必要がある。また、塩化カルシウムのような化学成分を用いたものは廃棄の際にも環境上の問題が生じる。
さらに、塩化カルシウム成分のような除湿剤は不定形であるので、上記のように袋状物内に収納して該袋状物を起立させた状態で使用すると、この袋状物の下部内に除湿剤が堆積状態に集合して袋状物を通じての吸湿作用に偏りが生じ、吸湿効率が低下する虞れがあるばかりでなく、この除湿剤を収納している袋状物を起立状態で設置して狭い空間部内においても効果的な吸収機能を発揮させるために、上記のように互いに折り畳み可能に連設している偏平な包囲体内にそれぞれ収納し、これらの包囲体を互いに適宜な角度でもって屈折させて衝立状に自立させた使用状態にした場合、包囲体の厚みが薄いことと相まって上述したように、袋状物に収納した除湿剤の収納状態に偏りが生じるので、安定した設置が行えず、僅かな外力等によって容易に倒れしまうといった問題点があった。
一方、炭を除湿剤の成分としたものは、吸湿後に乾燥させることによって繰り返し使用することが可能であるが、消臭も同時に行っているため、炭の無数の微細な孔に臭気成分が付着して目詰まりが生じ、臭気機能と共に吸湿機能も低下して上記塩化カルシウム成分からなる除湿材と同様に、効果がなくなれば取り替えを必要とする。
また、炭は短い棒状或いは小片状に分割したり粉粒状に破砕され、このような炭片や粉粒状物をそのまま除湿剤として使用する場合には、特許文献2に記載されているように、和紙等の通気性を有する紙製容器内に収納しているが、炭自体に吸放湿性があっても容器によって外気との直接の接触が妨げられて吸放湿機能が低下する虞れがあるばかりでなく、容器内への詰め方によっては湿気との接触にバラツキが生じて全体に亘り所定の吸放湿性能を発揮することが困難となり、また、高湿度環境下に長期間、配設しておくと、紙製容器が吸湿によって濡れた状態となり、強度が低下して破損して内部の粉粒状物が容器外に飛散する虞れがある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、全面的に優れた吸放湿機能を有していると共にその機能を殆ど低下させることなく長期間に亘って効果的な調湿作用を発揮することができ、その上、構造が簡単で持ち運びや施工時等の取扱いが容易であるばかりでなく、安定した自立性を有していて対応空間に接する面積を増大させた状態で全体に亘って均一な吸放湿機能を発揮させることができ、また、廃棄の際にも環境上の問題を何等生じさせることなく簡単に処理することができる調湿具を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の調湿具は、請求項1に記載したように、密度0.4 g/cm3 未満の木質繊維板に可逆性で粒状の吸放湿性フィラーを全体に亘って均一な割合で混入、配合してなる板状調湿材を、互いに直列状に連なっている2つ以上の透湿性を有する袋状物内にそれぞれ収納していると共に、隣接する袋状物間の連設部を折り目部に形成していることを特徴とする。
このように構成した調湿具において、請求項2に係る発明は、直列状に連なった上記袋状物の端部に合成樹脂製のハンガー部材を装着したことを特徴とし、請求項3に係る発明は、上記透湿性を有する袋状物を合成樹脂製不織布からなる偏平な袋状物から形成し、その表面に湿度インジケータを貼着していることを特徴とする。また、上記粒状の吸放湿フィラーとしては、請求項4に記載したように、B型シリカゲル、炭、珪藻土、漆喰またはベントナイトなどを使用している。
請求項1に係る発明によれば、調湿材として、密度が0.4 g/cm3 未満のポーラスな木質繊維板に可逆性で粒状の吸放湿性フィラーを全体に亘って均一な割合で混入、配合してなる板状調湿材を使用しているので、上記木質繊維板自体も吸放湿性を有していてこの木質繊維板に配合している粒状の吸放湿性フィラーと共に優れた吸放湿作用を発揮することができると共に吸放湿量も多くて良好な調湿作用を奏することができ、その上、木質繊維板は定形であるため、持ち運びや施工時等における取扱いが容易であるばかりでなく、押し入れ等の収納空間の所望部分に邪魔になることなく簡単に配設することができ、そのまま長期間設置していても変形等が生じることなく、調湿機能を効果的に発揮させることができる。
さらに、板状調湿材は一定の厚みを有しているため、自立性に優れて安定した状態で起立状に設置することができると共に、この板状調湿材は互いに直列状に連なっている2つ以上の透湿性を有する袋状物内にそれぞれ収納しているので、吸放湿機能を倍増させることができるにもかかわらず簡素化した構造となって取扱性が良好となると共に、透湿性を有する袋状物を通じて板状調湿材に円滑な吸放湿作用を行わせることができる。その上、隣接する袋状物間の連設部を折り目部に形成しているので、使用時には平面的な設置形態だけではなく、収納空間部の状態に応じた種々な形態で設置することができる。
この際、床面等の上面に直接設置する場合においては、袋状物内に収納した板状調湿材自体の優れた自立性に加えて袋状物を折り目部から互いに適宜な角度でもって屈折させた状態で衝立状に起立させることにより、一層、優れた自立性を発揮して倒れることなく安定した設置状態にすることができ、全ての板状調湿材の対応空間に接する面積を増大させることができて全体に亘って均一で良好な吸放湿機能を発揮させることができる。
さらに、上記木質繊維板も粒状の吸放湿性フィラーもその吸放湿性能は半永久的であるため、長期間に亘って吸放湿性能を低下させることなく調湿作用を奏することができると共に木質繊維板は何等、変形することなく板状形態を保持し、その状態で吸放湿作用を効果的に発揮することができる。その上、多量の湿気を吸収した場合には、天日下等で乾燥することによって容易に放湿させることができ、吸放湿性能を殆ど低下させることなく再び使用することができる。また、可燃物であるから廃棄した場合には環境上、何等問題も生じることなく簡単且つ安全に処理することができる。尚、木質繊維板の密度が0.4 g/cm3 以上になるとポーラス性が失われ、木質繊維板自体の吸放湿性が低下するので好ましくない。なお、上記粒状の吸放湿性フィラーとしては、B型シリカゲル、炭、珪藻土、漆喰またはベントナイトを使用することができる。
請求項2に係る発明によれば、直列状に連なった上記袋状物の端部に合成樹脂製のハンガー部材を装着しているので、家具内に設けているパイプ等に該ハンガー部材を引っ掛けることにより板状調湿材を収納した袋状物を直列状態で垂下させることができ、対応空間に袋状物を介して接する板状調湿材の面積が拡大した状態となって全ての板状調湿材に均一且つ円滑な吸放湿機能を発揮させることができる。この場合、ハンガー部材が合成樹脂製であるので、湿気等に影響されることなく長期に亘って安定した状態で吊支しておくことができる。
請求項3に係る発明によれば、透湿性を有する袋状物は合成樹脂製不織布からなる偏平な袋状物であるから、内部に収納している板状調湿材の吸湿量が多量となっても、紙のように湿気で強度が低下するようなことはなく板状調湿材を確実に内装しておくことができると共に、常に一定の透湿、放湿機能を発揮して板状調湿材に安定した吸放湿作用を行わせることができる。また、この袋状物の表面に湿度インジケータを貼着しているので、板状調湿材の吸湿量を正確に且つ簡単に認識することができ、吸湿量が多い場合には直ちに取り出して天日等による乾燥を行うことができ、押し入れ等の空間が多湿になるのを未然に防止することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面について説明すると、図1、図2において、調湿具Aは、透湿性を有する縦長矩形状の偏平な袋状物1内に同じく一定厚みを有する縦長矩形状の板状調湿材2を収納して袋状物1の四方周縁部をシール3することにより封入していると共に、この板状調湿材2を収納した袋状物1を2つ直列状に連らねて、その連設部を板状調湿材2、2同士が折り重ねることができる縦幅を有する屈折可能な折り目部4に形成してなるものである。
上記板状調湿材2は、吸湿と放湿のいずれも行うことができる可逆性で粒状のフィラーを内部に均一に分散した状態で混入、配合してなる密度0.4 g/cm3 未満の木質繊維板からなる。具体的には本実施形態では上記木質繊維板として長さが258mm 、幅が178mm 、厚みが10mmの縦長矩形状板に形成されたインシュレーションボードを用い、このインシュレーションボードに上記可逆性で粒状の吸放湿性フィラーとしてB型シリカゲルを20重量%、全体的に均一に分散させた状態で配合して板状調湿材2を形成している。なお、可逆性で粒状の吸放湿性フィラーとしては、上記B型シリカゲルに限定されることなく炭、珪藻土、漆喰またはベントナイト等を使用することができる。
また、木質繊維板に対する上記粒状の吸放湿性フィラーの配合割合としては、添加する吸放湿性フィラーの種類によって異なるが、木質繊維板としてのインシュレーションボード自体に吸放湿性の性能を備えているため、このインシュレーションボードの自立性を損なわない範囲内で最も効果的に吸放湿性を発揮することができる配合割合でもって添加しておけばよい。なお、木質繊維板の密度が0.4 g/cm3 以上になるとポーラス性が失われて木質繊維板自体の吸放湿性が低下するので好ましくない。
このように、密度0.4 g/cm3 未満の木質繊維板に可逆性で粒状の吸放湿性フィラーを全体に亘って均一な割合で混入、配合してなる板状調湿材2をそのまま家具や押し入れ等の収納空間内に配設して収納空間内の調湿に供してもよいが、その裏面(下面)を直接、押し入れ等の床面上に設置すると、板状調湿材2吸湿されている湿気によって床面が汚損したりカビ等が発生する虞れがあるので、上述したように、透湿性を有する袋状物1内に収納しておく。
透湿性を有する袋状物1としてはポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂製不織布からなる袋状物を使用し、この袋状物1内に上記板状調湿材2を収納して該袋状物1の四方周縁部をヒートシール3してなるものであるが、上述したように、板状調湿材2を収納した袋状物1を2つ、折り目部4を介して直列状に連続させてなる調湿具を得るには、上記不織布によって、例えば、2枚の板状調湿材2、2を直列状に収納可能な長さを有し、且つ、両側端部と底部とをヒートシール3している長尺の偏平袋を作製し、この偏平袋内の下半部内に上端開口部から一枚の板状調湿材2を挿入、収納したのち、該板状調湿材2の上端に沿って偏平袋の長さ方向の中央部を全幅に亘ってヒートシール3することにより折り目部4を形成し、次いで、次の板状調湿材2を偏平袋の上端開口部から上記折り目部4を底部とする該偏平袋の上半部内に挿入、収納したのち、この板状調湿材2の上端に沿って偏平袋の上端開口部を全幅に亘ってヒートシール3することにより得ることができる。
また、板状調湿材2、2をそれぞれ収納し、且つ、折り目部4を介して直列状に連ねた2つの袋状物1、1からなる調湿具を合成樹脂製のハンガー部材5によって吊り下げ可能に構成している。この際、折り目部4を介して直列状に連設している二つの袋状物1、1を吊り下げた時に、これらの袋状物1、1が上下方向に直列状に垂下するように上側の袋状物1の上端部に上記ハンガー部材5を装着している。
ハンガー部材5としては、上端部にパイプ等に引っ掛けることができるフック部を備えた構造を有していればよく、また、このハンガー部材5を袋状物1のヒートシールされている上端部に着脱自在に或いは一体に装着しておいてもよいが、本発明の実施の形態においては、図1、図3に示すように、上側の袋状物1内に収納している板状調湿材2の上端部を被覆している該袋状物1の上端部に着脱可能に装着している。
このようなハンガー部材5の具体例としては、図に示すように、袋状物1の上端部に沿わせる水平フレーム部5aの中央部に上方に向かってパイプ等に引っ掛け可能なフック部5bを一体に設けていると共に水平フレーム部5aの両側端に下方に向かって板状調湿材2の上端両側部を着脱自在に挟着可能な下向きコ字状の挟持片部5c、5cを設けてあり、これらの挟持片部5c、5cに該挟持片部5cを挟持する方向に押圧する下向きコ字状の弾性バンド片5dを被着させるように構成してなり、挟持片部5c、5cを袋状物1に収納されている板状調湿材2の上端両側部に表裏面間に亘って跨がるように被せたのち、弾性バンド片5dを挟持片部5c上に押し付けて板状調湿材2を挟持している開口部を狭める方向に付勢することより挟着させ、この状態で弾性バンド片5dを固定するように構成しているが、このような構造のハンガー部材5に限定されることなく、別な構造のハンガー部材を使用して袋状物1の上端部に着脱自在に、或いは一体的に装着して構成としておいてもよい。
また、二つの袋状物1、1の少なくとも一方の袋状物1の表面における一隅角部に湿度インジケータ6を貼着している。この湿度インジケータ6は透湿性を有する合成樹脂製不織布からなる袋状物1を通じて板状調湿材2に吸収される吸湿量が増大するに従ってブルー色からピンク色に変化するように構成されてあり、吸湿量が多量になると、使用を一旦停止して、調湿具全体を天日等で乾燥したのち、再び、調湿具として使用する。
このように構成した調湿具は種々の使用形態でもって家具や押し入れ等に配設することができ、例えば、家具内の上端部にパイプ7が架設状態で設けられている場合には、図4に示すように、ハンガー部材5のフック部5bを該パイプ7の適所に引っ掛けて使用することができる。この使用形態においては、板状調湿材2を収納している二つの袋状物1、1が上下方向に連なった状態で吊支され、板状調湿材2を透湿性を有する袋状物1を介して全面的に家具内の空間部に曝した状態にしてこの板状調湿材全体で均一な吸放湿機能を発揮させて吸放湿を効果的に行われることができる。この際、板状調湿材2を構成しているインシュレーションボードからなる木質繊維板自体も吸放湿性を有するので、このインシュレーションボード内に混入させている粒状の吸放湿性フィラーと共に優れた吸放湿機能を発揮する。
また、二つの袋状物1、1を直列状に展開した状態で横向きにして押し入れ等の隙間に挿入し、下側に向けている一側端部を床面上に支持させて上側の他側端部に向かうに従って壁面側に傾斜させ、その他側端部を該壁面に支持させた状態とすることによって二つの袋状物1、1内に収納している板状調湿材2、2を全体に亘って空間部に対面させた状態となって同じく、効果的な吸放湿機能を発揮させることができる。
さらに、折り目部4を垂直方向に向けて図5に示すように、この折り目部4を介して左右に連なっている二つの袋状物1、1を互いに適宜な角度に屈折させた衝立状態にして押し入れ等の床面上に設置すると、袋状物1、1内に収納している板状調湿材2、2の厚みによる自立性と共に安定した状態で設置しておくことができる。また、図6に示すように、板状調湿材2を収納している二つの袋状物1、1を折り目部4から二つ折りして重ね合わせ、この状態にして断面U状の適宜なスタンド具8、8によっり二つ折り形態を保持させた状態で起立状に設置すれば、一層、安定した設置状態とすることができると共に、狭い空間部であっても配設することができる。
上記板状調湿材2と市販の吸湿具との吸湿機能の実験例を示すと、板状調湿材として、上述したように密度0.4 g/cm3 未満であって、長さが258mm 、幅が178mm 、厚みが10mmの長方形状に形成されたインシュレーションに、可逆性で粒状の吸放湿性フィラーとしてB型シリカゲルを20重量%配合してなるものを2枚使用し、この板状調湿材2、2と市販の塩化カルシウム355 g入りの吸湿容器との吸湿量を所定の吸湿実験によって比較した場合、48時間経過時では市販の吸湿容器の吸湿量が約15gであったが、板状調湿材2、2の吸湿量は約33gであって、約2倍もの多量の吸湿量を得ることができた。
また、板状調湿材2は上述したように放湿性能も備えており、従って、該板状調湿材2を取り替えることなく収納空間内を長期間に亘って調湿することができる。さらに、この板状調湿材2の吸湿量は、該板状調湿材2を収容している袋状物1の表面における一隅角部に貼着した湿度インジケータ6を目視することによって確認することができる。板状調湿材2の吸湿量が多量になると、この板状調湿材2を収納空間から取り出して天日等で乾燥したのち、再び、収納空間に設置して調湿具として使用する。
なお、以上の実施の形態において、板状調湿材2をそれぞれ収納している二つの袋状物1、1の連設部である折り目部4を有するヒートシール3としては、袋状物1の幅方向に連続したヒートシールに限定されることなく、図7に示すように断続的なヒートシール3'であってもよく、さらに、袋状物1のその他の外周縁部のヒートシール3もこのような断続的なヒートシールとしておいてもよい。また、折り目部4は、隣接する袋状物1、1の互いに連続した対向部をヒートシール3することによって形成する以外に、図8に示すように、予め、一枚の板状調湿材2を収納した透湿性を有する袋状物1'を作製しておき、この袋状物1'、1'の対向端部を短い紐状物4'、4'によって二つ折り可能に接続した構造としておいてもよい。
さらに、本発明においては、板状調湿材2を収納している二つの袋状物1、1を折り目部4を介して連設した調湿具の構造に限定されることなく、図9に示すように、3つの袋状物1、1、1を順次、折り目部4、4を介して直列状に接続した構造であってもよく、これ以上の袋状物からなる調湿具の構造としておいてよい。
調湿具の一部切欠斜視図。 折り目部を介して連設している袋状物部分の拡大断面図。 ハンガー部材を装着した部分の拡大縦断面図。 パイプに吊支させた使用状態を示す斜視図。 衝立状に起立させた使用状態を示す斜視図。 二つ折りした使用状態を示す斜視図。 ヒートシールの別な実施例を示す斜視図。 折り目部の別な実施例を示す斜視図。 3つの袋状物を直列状に連ねた調湿具の斜視図。
符号の説明
A 調湿具
1 袋状物
2 板状調湿材
3 ヒートシール
4 折り目部
5 ハンガー部材
6 湿度インジケータ

Claims (4)

  1. 密度0.4 g/cm3 未満の木質繊維板に可逆性で粒状の吸放湿性フィラーを全体に亘って均一な割合で混入、配合してなる板状調湿材を、互いに直列状に連なっている2つ以上の透湿性を有する袋状物内にそれぞれ収納していると共に、隣接する袋状物間の連設部を折り目部に形成していることを特徴とする調湿具。
  2. 直列状に連なった袋状物の端部に合成樹脂製のハンガー部材を装着していることを特徴とする請求項1に記載の調湿具。
  3. 透湿性を有する袋状物は合成樹脂製不織布からなる偏平な袋状物であって、その表面に湿度インジケータを貼着していることを特徴とする請求項1に記載の調湿具。
  4. 粒状の吸放湿性フィラーは、B型シリカゲル、炭、珪藻土、漆喰またはベントナイトであることを特徴とする請求項1に記載の調湿具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012152688A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Fuji Silysia Chemical Ltd 吸湿器具
JP2015121663A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 株式会社アイ・イー・ジェー 弦楽器用調湿用品
CN110604407A (zh) * 2019-09-05 2019-12-24 江苏舒雅家具有限公司 一种防变形家具实木板

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