JP2007244783A - 高周波処置具 - Google Patents

高周波処置具 Download PDF

Info

Publication number
JP2007244783A
JP2007244783A JP2006075809A JP2006075809A JP2007244783A JP 2007244783 A JP2007244783 A JP 2007244783A JP 2006075809 A JP2006075809 A JP 2006075809A JP 2006075809 A JP2006075809 A JP 2006075809A JP 2007244783 A JP2007244783 A JP 2007244783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flexible sheath
treatment instrument
snare
hollow conductive
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006075809A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Akaha
秀文 赤羽
Katsuaki Ohashi
克章 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Original Assignee
Fujinon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujinon Corp filed Critical Fujinon Corp
Priority to JP2006075809A priority Critical patent/JP2007244783A/ja
Publication of JP2007244783A publication Critical patent/JP2007244783A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】高周波処置具の可撓性シースを内視鏡の処置具挿通路内に挿通させて、遠隔操作により先端の処置具本体の方向性を正確に制御できるようにする。
【解決手段】高周波スネア2のコード部11は可撓性シース12の先端にスネアワイヤ13が出没可能となっており、スネアワイヤ13は可撓性シース12内に挿通した導電性を有する金属ワイヤを密巻き螺旋形状に巻回した密着コイルからなる中空導電軸14の先端に固着され、中空導電軸14は操作部10の本体軸15に連結され、可撓性シース12の基端部は本体軸15の連結部15bに嵌合して設けた回転操作リング24に連結され、この回転操作リング24は本体軸15に対して軸線方向には移動不能であって、その軸回りに相対回転可能となっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば内視鏡をガイド手段として体腔内に挿入されて、腫瘍の切除等といった処置を行うために用いられる高周波処置具に関するものである。
内視鏡下で、体腔内に発生した隆起性の病変部、例えば腫瘍等を切除する処置を行うに当って、高周波処置具としての高周波スネア装置が用いられる。この処置は、ポリペクトミーと呼ばれるものであり、体腔内の隆起部をスネアワイヤで囲繞するように操作して、スネアワイヤのループを絞った後、このスネアワイヤに高周波電流を流すことによって、隆起部を絞扼するように操作して切除する。高周波スネア装置は、従って、可撓性シースの内部に、高周波電源に電気的に接続され、先端がループになったスネアワイヤを挿通することにより構成され、スネアワイヤの先端部分を可撓性シースの先端から押し出すことによって、その弾性によりループが円形に近い形に広がるようになり、スネアワイヤを可撓性シースの内部に引き込むように操作すると、ループが絞られることになる。
この高周波スネア装置は、可撓性シース内にスネアワイヤ(またはこのスネアワイヤに連結した操作ワイヤ)を挿通させたコード部と、このコード部にスネアワイヤを押し引き操作するための操作部とから構成したものであり、コード部は、通常、内視鏡に設けた処置具挿通路をガイド手段として体腔内に挿入される。コード部を処置具挿通路に挿通させる際には、スネアワイヤは可撓性シース内に引き込んでおく。そして、処置を開始する際に、ハンドル部を操作して、スネアワイヤの先端ループの部位を可撓性シースから導出させる。このスネアワイヤは弾性に富んだものから構成され、そのループ部は広がる方向に癖付けされており、従って可撓性シースの先端から導出されたスネアワイヤは円形に近いループとなるように広がることになる。
ところで、前述した腫瘍を確実に絞扼して切除するためには、スネアワイヤのループの方向は極めて重要である。即ち、このスネアワイヤのループは体腔内壁に対して平行な方向に開いていなければならず、体腔内壁と直交する方向にループが開いている場合は勿論のこと、体腔内壁に対してループに角度が付いていると、病変部の取り残しが生じるおそれがあり、また場合によっては周囲の健康な組織を損傷させたりする等といった不都合がある。従って、高周波スネア装置等の高周波処置具は、その先端に設けた処置具本体の方向なり姿勢なりを正確に制御することが、処置の精度等の面から極めて重要になる。
以上のことから、内視鏡の処置具挿通路内に挿通させた高周波スネア装置の可撓性シースを捩じるようにして軸回りに回転可能な構成となし、もってスネアワイヤの方向制御を可能にするようにしたものが特許文献1に開示されている。この公知のものは、可撓性シースを内外2層の合成樹脂チューブから構成し、これら両合成樹脂チューブの間に金属細線を編粗した網状管を介装するようにしたものであり、この可撓性シースの内部に先端がループ状となり、導電性を有する操作ワイヤに連結したスネアワイヤを装着するように構成している。また、この特許文献1には、可撓性シースとして、巻回方向を変えた3重の密着コイルで構成したものも開示されている。
また、密着コイルの先端にスネアワイヤを連結して設け、この密着コイルを可撓性のあるガイドチューブに挿通させる構成としたものが、特許文献2に開示されている。この特許文献2では、密着コイルの一部に回転方向における所定の角度分にわたってスペーサを装着する構成としている。従って、密着コイルがガイドチューブの内部に位置しているときには、真っ直ぐな状態を保つが、ガイドチューブからスネアワイヤ及びその基端部に連結した密着コイルが導出されて、このガイドチューブによる規制が解除されると、スペーサを装着した部位がくの字状に曲がるようになり、もってこの密着コイルの先端部分が所定の姿勢状態となるようにしている。
特許第3417778号公報 実公昭61−7695公報
ところで、前述した特許文献1による高周波スネア装置にあっては、処置具挿通路内において、その基端側を軸回りに回転させたときに、先端部にまで正確に回転を伝達させるためには、処置具挿通路の内部での可撓性シースの回転条件が一定でなければならない。しかしながら、高周波スネア装置等の高周波処置具は内視鏡とは別個に製造され、販売されることから、例えば処置具挿通路の内面と可撓性シースの外面との摺動条件や、処置具挿通路の内径と可撓性シースの外径との径差等によっては、可撓性シースの基端部を回転させたときに、その先端部の追従性が劣り、回転量が不足したり、オーバーランしたりして、処置具本体が適正な方向に向くまでの操作が煩雑で、長時間化することがある。特に、内視鏡の挿入部におけるアングル部を湾曲操作させた状態や、アングル部に連設されている軟性部が挿入経路に沿って複雑に曲がった状態等のように悪条件が重なると、高周波処置具の方向制御をする操作に多大の時間を要することもある。また、特許文献2にあるように、単に可撓性チューブの内部に密着コイルを挿通させたとしても、それだけでは高周波処置具の方向を正確に、しかも容易に調整できるものとはいえない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、方向なり姿勢なりの制御が必要な処置具本体を先端に備え、その可撓性シースを内視鏡の処置具挿通路内に挿通される高周波処置具において、遠隔操作により処置具本体の方向性を正確に制御できるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、操作部と、この操作部に連結して設けた可撓性シースと、この可撓性シース内に押し引き操作可能に挿通させ、前記操作部に設けた端子部に接続したケーブルと、このケーブルの先端に連結され、前記可撓性シースの先端から出没可能な処置具本体とを備えた高周波処置具であって、前記ケーブルは、基端部が前記端子部に接続され、導電ワイヤを巻回した密着コイルで形成し、曲げ方向に可撓性を有する中空導電軸となし、この中空導電軸の先端部に処置具本体を固着して設け、前記中空導電軸は前記可撓性シースに対して軸回りに相対回転可能に挿通させるようになし、さらに前記可撓性シースの基端部と前記操作部との間に処置具本体の回転方向調整手段を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
ここで、本発明の高周波処置具は、先端に処置具本体としてスネアワイヤを装着した高周波スネア装置として構成することができるが、この高周波スネア装置以外でも、例えばホットバイオプシ用の鉗子や止血鉗子等のように、先端の処置具本体を回転させて、方向なり姿勢なりを制御する必要がある高周波処置具に適用可能である。
中空導電軸を操作部に回転可能に取り付け、操作部に可撓性シースを固定的に連結する構成としても良いが、可撓性シースの基端部と操作部との間を相対回転可能に連結する構成とすることができる。要は、内視鏡の処置具挿通路内に挿通させたときに、可撓性シースを処置具挿通路の内面に対して摺動させることなく、回転方向調整手段を操作することによって、中空導電軸を可撓性シースに対して軸回りに回転させるようにする。従って、挿通される内視鏡がどのようなものであっても、回転方向調整手段は処置具挿通路とは無関係に作動し得るものであり、その回転伝達機能は一定になり、中空導電軸と可撓性シースとの関係のみで、処置具挿通路の構造,形状や材質等に影響を受けることがない。このように、回転方向調整手段で遠隔操作により行われる処置具本体の回転操作に対する伝達にむらがなく、正確に追従回転させるように構成することができる。
可撓性シースは合成樹脂のチューブで構成するか、または中空伝達軸と同様に密着コイル、即ち第2の密着コイルを含む構成とすることもできる。このように、第2の密着コイルで可撓性シースを構成すると、その曲げ方向の可撓性を確保し、かつ保形性,形状安定性が改善される。そして、可撓性シースを第2の密着コイルを含む構成とする場合、導電ワイヤを巻回した密着コイルとすれば、バイポーラ型の高周波処置具として構成することができる。この場合には、第2の密着コイルの外周面は先端側の一部を除いて可撓性のある電気絶縁部材により絶縁被覆を施し、かつ操作部に第2の端子部を設け、第2の密着コイルをこの第2の端子部と接続する。従って、処置を行う際には、対極板を用いるのではなく、第2の密着コイルの外部に露出させた部位を体腔内壁に当接させる。そして、第2の密着コイルは中空導電軸との間には電気絶縁性を有する可撓性隔壁により電気的に隔離するように構成する。
ここで、中空導電軸と端子部とは直接接続しても良く、また導電金属部材を介して電気的に導通させることもできる。また、バイポーラ型の高周波処置具として構成する場合における第2の端子部も同様、第2の密着コイルと直結することができ、また間に導電金属部材等を介在させることもできる。
中空導電軸を可撓性シースに対して軸回りに回転させることにより処置具本体に回転を伝達することから、処置具挿通路の如何に拘らず、回転伝達機能が一定になり、遠隔操作されて、処置具本体の方向調整を行う際に回転操作の伝達にむらがなく、処置具本体を正確に追従回転させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においては、本発明の高周波処置具を高周波スネア装置として構成したものを示すが、本発明はこれに限定されないことはいうまでもない。
而して、図1に高周波スネア装置の全体構成を示す。同図から明らかなように、高周波スネア装置1は内視鏡100と共に患者Pの体腔内に挿入して、病変性の膨隆部、例えば腫瘍を切除するために用いられる。高周波スネア装置1は、高周波スネア2と高周波電源装置3から構成され、さらに対極板4を含むものである。
内視鏡100は本体操作部101に患者Pの体腔内に挿入される挿入部102を有し、この挿入部102は軟性部,アングル部及び先端硬質部から構成され、アングル部を適宜湾曲操作することによって、先端硬質部の方向を制御できるようになっている。高周波スネア2は内視鏡100の本体操作部101に設けた処置具導入部103から挿入部102の先端まで延在されている処置具挿通路104内に挿入して、図2に示したように、患者Pの体腔内の腫瘍Tを切除する処置が行われる。この時には、患者Pには対極板4を当接させるようにする。
次に、図3に高周波スネア2の全体構成を示す。図中において、10は操作部、11はコード部を示す。内視鏡100の処置具挿通路104内に挿入されるのはコード部11であり、操作部10は術者が操作できるようにするために、処置具導入部103から外部に導出させておく。
コード部11は、図4に示したように、可撓性シース12の先端にスネアワイヤ13が出没可能となっており、このスネアワイヤ13はばね性を有する導電ワイヤから構成されており、可撓性シース12から導出させたときには概略楕円形乃至円形に近いループ状に広がるように癖付けされている。これによって、スネアワイヤ13は図2に示した腫瘍Tを囲繞できるようになる。スネアワイヤ13の根元部には連結部13aが設けられており、この連結部13aは可撓性シース12内に挿通した中空導電軸14の先端に固着されている。
ここで、可撓性シース12は電気絶縁性を有する合成樹脂からなるチューブで構成されており、曲げ方向に可撓性を有するものである。また、この可撓性シース12は保形性を良好にするために、所定の厚みを有している。一方、中空導電軸14は、導電性を有する金属ワイヤを密巻き螺旋形状に巻回した密着コイルから構成される。スネアワイヤ13の連結部13aは、この中空導電軸14にロウ付け等の手段によって電気的に接続された状態にして連結されており、このスネアワイヤ13を押し引き操作して可撓性シース12の先端に出没させる操作部材として機能すると共に、スネアワイヤ13に高周波電流を流すためのケーブルとなるものである。そして、スネアワイヤ13を可撓性シース12の内部に引き込むと、ループが絞られることになる結果、腫瘍T等の絞扼が可能となる。ここで、中空導電軸14の弾力性はスネアワイヤ13の弾性力より大きく構成されていることが望ましく、また中空導電軸14を密着コイルで構成することにより、その弾性力によってループが絞られる際に腫瘍T等が安定した絞扼状態を得ることが可能になる。
次に、図5に操作部10の構成を示す。同図から明らかなように、操作部10は本体軸15を有し、この本体軸15の基端部には指挿通部16が設けられており、また本体軸15には軸線方向に向けて所定の長さにわたってスリット状の割り17を形成したスライドガイド部15aが設けられており、このスライドガイド部15aにはスライダ18がその軸線方向に移動可能に嵌合されている。そして、このスライダ18には左右一対からなる指掛け部18a,18bが設けられている。従って、スライダ18を本体軸15のスライドガイド部15aに沿って摺動移動させることによって、スネアワイヤ13の可撓性シース12の先端からの出没操作が行われることになる。
スライダ18の操作によりスネアワイヤ13を可撓性シース12から出没させるために、スライダ18には作動駒19が連結して設けられており、この作動駒19はスライドガイド部15aの割り17を構成するスリット内に配置されている。そして、作動駒19には導電ワイヤ20の一端を固着させた導電部材21に固定されている。
本体軸15におけるスライドガイド部15aより先端側の部位は連結部15bとなっている。この連結部15bには軸線方向に向けて貫通孔22が穿設されており、この貫通孔22内には摺動ブロック23が連結されている。この摺動ブロック23は導電部材から構成されており、この摺動ブロック23の先端に中空導電軸14が連結・固定されている。ここで、作動駒19はスライダ18と一体的に本体軸15の軸線方向に往復移動するようになっている。
これによって、作動駒19に連結した導電ワイヤ20及びこの導電ワイヤ20の他端が連結されている摺動ブロック23がこれに連動して移動することになり、さらに摺動ブロック23に連結されている中空導電軸14がその軸線方向に移動することになる。一方、可撓性シース12の基端部は本体軸15の連結部15bに嵌合して設けた回転操作リング24に連結されている。この回転操作リング24は本体軸15に対して軸線方向には移動不能であって、しかも本体軸15の軸回りに相対回転可能となっている。そして、本体軸5及びこれに嵌合させた回転操作リング24は共に硬質部材からなり、回転方向には円滑に相対回転できるようになっている。従って、これらによって回転方向調整手段が構成される。ただし、これらは軸線方向には固定的に保持されるものであり、図示した構成例では、本体軸15の連結部15bに円環状の凹溝25が形成されており、回転操作リング24の内面から係合部24aが突出しており、この係合部24aが凹溝25に係合している。
さらに、スネアワイヤ13に連結した中空導電軸14の基端部は導電部材からなる摺動ブロック23に連結され、かつこの摺動ブロック23には導電ワイヤ20が連結されており、この導電ワイヤ20は作動駒19に設けた導電部材21に連結されている。そして、作動駒19を貫通して、スライダ18に至るように高周波電源装置3に電気的に接続される端子部としての端子ピン26が装着されている。この端子ピン26はスライダ18の外面に露出しており、この端子ピン26には接続コード27の他端が着脱可能に接続されるようになっている(図1参照)。ここで、接続コード27は高周波電源装置3に設けたスネア接続部3aに接続されるものであり、また対極板4は対極板接続部3bに接続されることになる。
以上のように構成した高周波スネア装置1は、内視鏡100の処置具挿通路104を介して患者Pの体内に挿入して、腫瘍Tの切除等の処置が施される。即ち、内視鏡100による検査の結果、腫瘍Tが発見されたときに、この内視鏡100の処置具導入部103から高周波スネア2のコード部11を挿入する。このときには、高周波電源装置3に接続した接続コード27を操作部10の端子ピン26に接続し、また患者Pには対極板4を当接させる。また、スネアワイヤ13は可撓性シース13内に引き込んだ状態とする。つまり、スライダ18を本体軸15に沿って図3の矢印B方向に移動させて、本体軸15の後方に移動させる。この操作はスライダ18に設けた指掛け部18a,18bに人差し指及び中指を挿通し、指挿通部16に親指を当接させて、人差し指及び中指を親指に近接する方向に動かすことにより行われる。
コード部11の先端部分が挿入部102の先端から所定長さ突出すると、操作部10のスライダ18を操作して、スライダ18を本体軸15に沿って前方、つまり図3の矢印F方向に押し出すように操作する。これによって、中空導電軸14が可撓性シース12の前方に移動することになり、この中空導電軸14の先端に連結したスネアワイヤ13が可撓性シース12の先端から導出される。その結果、スネアワイヤ13が癖付けされたループ形状に広がることになる。
そこで、このスネアワイヤ13のループで体腔内壁における腫瘍Tを囲繞させるが、このときにループが体腔内壁に対して直交する方向乃至傾いた状態となっていることがある。この場合には、処置の的確性を確保するために、スネアワイヤ13を軸回りに回転させることによって、体腔内壁とほぼ平行になるように調整する。このためには、片手で回転操作リング24を把持して、操作部10の全体を図3の矢印R方向に回転させる。この回転方向は、好ましくは密着コイルからなる中空導電軸14が巻き締まる方向、つまり密着コイルの外径が縮小する方向とする。これによって、中空導電軸14は軸回りに回転する方向の力が作用する。ここで、中空導電軸14を構成するコイルは密着状態となっているので、その基端側の回転操作力が先端部に向けて伝達され、途中で遊びがなく、先端にまで迅速に回転力が及ぶことになる。そして、中空導電軸14の外径と可撓性シース12の内径との径差を適正な寸法となし、かつ可撓性シース12を摺動性の良い部材から形成するか、またはこの可撓性シース12の内面を潤滑処理しておくことによって、回転力はより迅速に、しかも確実に先端まで伝達される。なお、中空導電軸14を可撓性シース12の内面とほぼ当接する状態としておけば、この中空導電軸14を構成する密着コイルの巻き締まる方向とは反対側に回転させても、先端にまで正確に回転が伝達される。
この場合、可撓性シース12の処置具挿通路104内面に対する摺動性や、その間の隙間の程度とは無関係に、しかも挿入部102のアングル部が湾曲した状態となっていたり、軟性部が挿入経路に沿って複雑に曲がっていたりというように、悪い条件下でも中空導電軸14が途中で捩れて先端まで伝達されなかったり、伝達遅れが生じたり、さらにはオーバーランしたりするといった事態が生じることはない。従って、操作部10を必要な角度分だけ回転させると、スネアワイヤ13のループは確実に適正な方向を向くように容易に調整することができる。つまり、内視鏡100の種類や構造等が異なっていても、またその挿入部102がどのような状態になっていても、スネアワイヤ13の方向を制御する操作には殆ど影響を受けるようなことはない。
以上のようにしてスネアワイヤ13の方向調整を行った後、スライダ18を本体軸15に沿って後方(図3の矢印B方向)に移動させることによって、スネアワイヤ13のループが縮小することになり、また中空導電軸14の弾性力によって、腫瘍Tが一定の力で安定した状態で絞扼される。そして、高周波電源装置3から高周波電流をこのスネアワイヤ13に流すことにより腫瘍Tは切除される。従って、腫瘍Tを取り残しがなく切除でき、かつ健康な組織にダメージを与えることがなく、処置性を高くすることができる。
このように、中空導電軸14の回転伝達は極めて高精度なものとなるが、この中空導電軸14と可撓性シース12との間の隙間管理は回転伝達の精度に大きく影響を与える。従って、可撓性シース12の耐潰性を良好にすることが望ましく、このためには図6に示したように、可撓性シース30を、中空導電軸14と同様の密着コイル、つまり第2の密着コイル31を含み、この第2の密着コイル31の外周部に合成樹脂チューブ32を積層させる構成とすることができる。これによって、内視鏡100の挿入部102におけるアングル部を大きく湾曲された状態等においても、可撓性シース30の断面形状は確実に円形を保つことができ、中空導電軸14が回転する際に、摺動抵抗が部分的に増大することがなくなる。また、中空導電軸14を構成する密着コイルの巻回方向と第2の密着コイル31の巻回方向とを逆にしておくことによって、コード部11の全体を捩じる操作を行ったとしても、この捩じり力は先端まで確実に伝達される。このように、処置具挿通路104内でコード部11の全体を回転させたときには、その回転力はかなり正確に先端まで伝達される。
以上のように、可撓性シースを、密着コイルを含むものとすることによって、図7及び図8に示したように、対極板4を患者Pに当接させずに処置を行える構成とすることもできる。即ち、図7に示したように、コード部11を構成する可撓性シース40を第2の密着コイル41を含み、この第2の密着コイル41の内周側に電気絶縁部材からなる可撓性隔壁42が設けられ、外周部は絶縁被覆43を形成した3層構造のものとしている。そして、第2の密着コイル41は導電性を有する金属ワイヤを巻回したものからなり、絶縁被覆43はこの第2の密着コイル41における先端部分は覆わないようになし、従って第2の密着コイル41は先端側の部位では外周側が露出している。
図8から明らかなように、可撓性シース40は操作部50における本体軸51の連結部51bに嵌合した回転操作リング52に連結されている。電気絶縁部材からなる回転操作リング52の内面には導電部材53が設けられており、第2の密着コイル41はこの導電部材53に固着されている。第2の密着コイル41の内周側の可撓性隔壁42により端部位置まで覆われており、また絶縁被覆43の端部は回転操作リング52に固定されている。さらに、回転操作リング52には第2の端子ピン54が装着されており、この第2の端子ピン54は導電部材53と電気的に接続されている。
先端にスネアワイヤ13を連結して設けた中空回転軸14は、可撓性シース40に対して軸回りに所定角度分だけ相対回転可能となっている。このために、可撓性シース40の基端部が連結され、操作部50の本体軸51と共に回転方向調整手段を構成する回転操作リング52は、本体軸51に設けた連結部51bに嵌合されて、この連結部51bに対して回転可能で、軸線方向には移動不能に連結されている。このために、連結部51bの外周面には所定角度分、具体的には180度〜270度程度の角度分にわたる円弧状の溝55が形成されており、また回転操作リング52にはこの溝55に係合するピン56が装着されている。
以上のように構成することによって、バイポーラ型高周波スネア5が構成される。このバイポーラ型高周波スネア5は、その端子ピン26及び第2の端子ピン54が高周波電源装置3におけるバイポーラ接続部3cに接続されることになる。そして、このバイポーラ型高周波スネア5を用いて腫瘍Tを切除する際には、スネアワイヤ13で腫瘍Tを絞扼した後に高周波電流を流すが、このときに、可撓性シース40を構成する第2の密着コイル41における先端の露出している部位が患者Pの体腔内壁と当接させるようにする。このように構成することによって、高周波電流はスネアワイヤ13,患者P,密着コイル41の順で通り、処置部の組織以外の損傷や出血等も防止できることになる。
そして、スネアワイヤ13により腫瘍Tを囲繞させる際に、中空導電軸14の角度を変える必要があれば、回転操作リング52を把持して操作部50を所定角度回転させる。このときに、操作部50の回転は円滑かつ確実に、しかも迅速に先端のスネアワイヤ13まで伝達されるので、遠隔操作によるスネアワイヤ13の方向制御を容易に、しかも正確に行うことができる。また、可撓性シース40は第2の密着コイル41で形成されているので、この第2の密着コイル41の巻回方向を中空導電軸14の密着コイルの巻回方向と反対方向とすることによって、処置具挿通路104の内面と可撓性シース40の外面との摺動条件が良ければ、処置具挿通路104内で、バイポーラ型高周波スネア5の全体を回転させることによっても、高い伝達効率が得られることになり、スネアワイヤ13を円滑に方向制御することができる。
本発明の実施の一形態を示す高周波処置具の一例としての高周波スネア装置の全体構成図である。 高周波スネア装置により処置を行っている状態を示す作用説明図である。 図1の高周波スネアの全体構成図である。 図3の高周波スネアの先端部分の拡大断面図である。 図3の高周波スネアの操作部の要部拡大断面図である。 図3の高周波スネアにおける可撓性シースの変形例を示す図4と同様の断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示すバイポーラ型高周波スネアの先端部分の断面図である。 本発明の第2の実施の形態におけるバイポーラ型高周波スネアの操作部の要部断面図である。
符号の説明
1 高周波スネア装置 2 高周波スネア
3 高周波電源装置 4 対極板
5 バイポーラ型高周波スネア 10,50 操作部
11 コード部 12,30,40 可撓性シース
13 スネアワイヤ 14 中空導電軸
15,51 本体軸 18 スライダ
20 導電ワイヤ 21 導電部材
24、52 回転操作リング 24a 係合部
25 凹溝 26 端子ピン
31,41 第2の密着コイル 32 合成樹脂チューブ
42 可撓性隔壁 43 絶縁被覆
53 導電部材 54 第2の端子ピン
55 溝 56 係合ピン

Claims (4)

  1. 操作部と、この操作部に連結して設けた可撓性シースと、この可撓性シース内に押し引き操作可能に挿通させ、前記操作部に設けた端子部に接続したケーブルと、このケーブルの先端に連結され、前記可撓性シースの先端から出没可能な処置具本体とを備えた高周波処置具において、
    前記ケーブルは、基端部が前記端子部に接続され、導電ワイヤを巻回した密着コイルで形成し、曲げ方向に可撓性を有する中空導電軸となし、
    この中空導電軸の先端部に処置具本体を固着して設け、
    前記中空導電軸は前記可撓性シースに対して軸回りに相対回転可能に挿通させるようになし、
    さらに前記可撓性シースの基端部と前記操作部との間に処置具本体の回転方向調整手段を設ける
    構成としたことを特徴とする高周波処置具。
  2. 前記回転方向調整手段は、前記可撓性シースの基端部に連結して設けた回転リングと、前記操作部に設けられ、前記回転リングに相対回転可能に挿通され本体軸とから構成したことを特徴とする請求項1記載の高周波処置具。
  3. 前記可撓性シースは、第2の密着コイルを含むものであることを特徴する請求項1または請求項2のいずれかに記載の高周波処置具。
  4. 前記第2の密着コイルは前記操作部に設けた第2の端子部に接続して設け、かつ前記第2の密着コイルの外周面は先端側の一部を除いて可撓性のある電気絶縁部材により絶縁被覆を施し、さらにこの第2の密着コイルは前記中空導電軸との間には電気絶縁性を有する可撓性隔壁により電気的に隔離する構成としたことを特徴とする請求項3記載の高周波処置具。

JP2006075809A 2006-03-20 2006-03-20 高周波処置具 Pending JP2007244783A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075809A JP2007244783A (ja) 2006-03-20 2006-03-20 高周波処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075809A JP2007244783A (ja) 2006-03-20 2006-03-20 高周波処置具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007244783A true JP2007244783A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38589677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075809A Pending JP2007244783A (ja) 2006-03-20 2006-03-20 高周波処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007244783A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6153688B1 (ja) * 2015-08-07 2017-06-28 オリンパス株式会社 処置装置
WO2023212305A3 (en) * 2022-04-28 2024-01-18 Matthew Simmons Clot disruptor and systems and methods of using same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6153688B1 (ja) * 2015-08-07 2017-06-28 オリンパス株式会社 処置装置
WO2023212305A3 (en) * 2022-04-28 2024-01-18 Matthew Simmons Clot disruptor and systems and methods of using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3417778B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP4441496B2 (ja) 内視鏡用バイポーラ型高周波処置具
EP1990018B1 (en) Endoscopic instrument
EP0714268B1 (en) Medical device with improved actuating handle
US8663221B2 (en) Endoscopic treatment tool
JP4056989B2 (ja) 内視鏡処置具
JP5114179B2 (ja) 内視鏡用バイポーラ型高周波処置具
JP2007522864A (ja) 調整可能な回転刃を有する医療用刃具
US8740899B2 (en) Operation section structure of treatment instrument for endoscopic use
US20070288035A1 (en) Endoscopic treatment instrument and endoscope system
US8728089B2 (en) Endoscope treatment instrument
JP5171471B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP3947790B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP2007244783A (ja) 高周波処置具
JP2010142279A (ja) 処置具
JP7271948B2 (ja) 鉗子型処置具
JP5312868B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP2019000215A (ja) 内視鏡用処置具
JP5191338B2 (ja) 内視鏡用バイポーラ型高周波スネア
JP4441043B2 (ja) 内視鏡用スネア
JP4589511B2 (ja) 内視鏡用高周波スネア
JPH10146345A (ja) 内視鏡用高周波切除具
JPH10165361A (ja) 内視鏡用処置具
CN219230104U (zh) 一种易过弯电圈套器
JP5191365B2 (ja) 内視鏡用高周波処置具