JP2007243114A - 薄膜パターン形成方法及びデバイスの製造方法、電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents

薄膜パターン形成方法及びデバイスの製造方法、電気光学装置、並びに電子機器 Download PDF

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【課題】液滴吐出法により基板上に多層配線の薄膜パターンを形成する場合において、導電膜パターンの密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減する。
【解決手段】多層配線を有する薄膜パターンの形成方法であって、基板を含み、かつ、前記基板上に導電性を有する第1のパターン領域を有する基体上に、絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程と、前記絶縁膜上に、第1の幅広部と、前記コンタクトホールを含む領域に第2の幅広部を有する第2のパターン領域を形成するためのバンクを形成する工程と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、薄膜パターン形成方法及びデバイスの製造方法、電気光学装置、並びに電子機器に関する。
近年、電子回路または集積回路などに使われる配線などの薄膜パターンを形成する方法として、液体吐出ヘッドから液体材料を液滴状に吐出する液滴吐出法、いわゆるインクジェット法を用いて基板上に薄膜パターンを形成する方法が注目されている(例えば下記特許文献1及び2参照)。この液滴吐出法によると、薄膜パターン用の液体材料(機能液)を基板に直接パターン状に吐出して配置し、その後熱処理やレーザー照射を行って薄膜パターンに変換するため、フォトリソグラフィ法と比べて、製造プロセスが大幅に簡略化されるとともに、基板上に配置する機能液の量や位置の制御を容易に行うことができ、その結果、機能液を無駄なく使用できるという利点がある。
このような液滴吐出法では、吐出した機能液が着弾後に基板上で広がるため、微細な薄膜パターンを安定的に形成するのが困難であった。この問題を解決するために、例えば下記特許文献3には、バンクと呼ばれる隔壁にてパターン状に区画された領域を形成すると共に、当該領域において部分的に幅の広い領域(幅広部)を機能液着弾用として形成し、この幅広部に機能液を吐出して、幅広部と連続して形成された微細なパターン領域に機能液を拡散させることで、微細な薄膜パターンを形成する技術が開示されている。
また、液滴吐出法を用いて導電膜パターンを形成する場合、当該導電膜パターンは基板に対して密着力が弱い機能液からなるため、基板から剥離しやすいという問題があった。この問題を解決するために、例えば下記特許文献4には、基板と導電膜パターンの間に、基板との密着力の高い機能液からなる密着層を形成することで、導電膜パターンの剥離を防止する技術が開示されている。
特開平11−274671号公報 特開2000−216330号公報 特開2005−12181号公報 特開2004−363561号公報
ところで、多層配線構造において、上下層間の導通をとるためにはコンタクトホールを設けることが一般的であるが、上記特許文献3に示される技術において、バンクにてパターン状に区画された領域内にコンタクトホール等の孔や段差が存在する場合、機能液は表面張力によって上記コンタクトホール等の孔や段差内部には拡散しない傾向があり、上下層間の導通がとれなくなるという問題があった。
一方、上記特許文献4に示される技術のように密着層を形成する場合、当該密着層がコンタクトホール内部にも形成されるため、上下層間のコンタクト抵抗が増大するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、液滴吐出法により基板上に多層配線の薄膜パターンを形成する場合において、導電膜パターンの密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る薄膜パターン形成方法は、多層配線を有する薄膜パターンの形成方法であって、基板を含み、かつ、前記基板上に導電性を有する第1のパターン領域を有する基体上に、絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程と、前記絶縁膜上に、第1の幅広部と、前記コンタクトホールを含む領域に第2の幅広部を有する第2のパターン領域を形成するためのバンクを形成する工程とを有することを特徴とする。
また、所定の機能を有する第1の機能液を前記第1の幅広部に吐出することによって第1の薄膜パターンを形成した後、配線としての主たる機能を有する第2の機能液を前記第2の幅広部に吐出することによって前記第1の薄膜パターン上に第2の薄膜パターンを形成することが好ましい。
このような特徴を有する薄膜パターン形成方法によると、多層配線構造において、下層側の第1のパターン領域と上層側の第2のパターン領域とをコンタクトホールによって導通接続する場合、第2のパターン領域に第1の幅広部と前記コンタクトホールを含む領域に第2の幅広部を形成する。そして、まず前記第1の幅広部に第1の機能液を吐出し、当該第1の機能液をパターン領域内に拡散させる。ここで、第1の機能液は、表面張力の影響によりコンタクトホール内部には拡散しない。よって、コンタクトホール内部を除く前記パターン領域に第1の薄膜パターンが形成される。次に、配線としての主たる機能(つまり大きな導電性)を有する第2の機能液を第2の幅広部に吐出する。これによって、第2の機能液は、コンタクトホール内部を含む前記パターン領域に拡散し、第1の薄膜パターン上に第2の薄膜パターンが形成される。すなわち、下層側の配線パターンと上層側の配線パターン(第2の薄膜パターン)とが直接導通されることになり、上下層間のコンタクト抵抗を低減することができる。また、第1の機能液として、第2の薄膜パターンの密着性を向上させる機能を有するものを使用した場合、導電膜パターン(第2の薄膜パターン)の密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減することができる。
また、前記第1の機能液は、基板または絶縁膜に対する第2の薄膜パターンの密着性を向上させる機能を有することが好ましい。
これにより、上述のように、導電膜パターン(第2の薄膜パターン)の密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減することができる。
また、前記第2の薄膜パターンの形成後、所定の機能を有する第3の機能液を前記第1の幅広部または第2の幅広部に吐出することによって、前記第2の薄膜パターン上に第3の薄膜パターンを形成することが好ましい。
これにより、導電膜パターン(第2の薄膜パターン)の密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減するという効果だけでなく、第1の機能液または第3の機能液が有する機能によって様々な効果を得ることができる。
例えば、前記第1の機能液として、基板または絶縁膜に対する第2の薄膜パターンの密着性を向上させる機能を有するものを使用し、また、前記第3の機能液として、第2の薄膜パターンの酸化または損傷を防ぐ機能を有するものを使用しても良い。
これにより、導電膜パターン(第2の薄膜パターン)の密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減するという効果だけでなく、第2の薄膜パターン上に形成された第3の薄膜パターンにより、第2の薄膜パターンの酸化または損傷を防ぐことができる。
また、例えば、前記第1の機能液及び第3の機能液として、前記第2の薄膜パターンにおけるエレクトロマイグレーションの発生を抑制する機能を有するものを使用しても良い。
エレクトロマイグレーションとは、長時間にわたり配線パターンに電流を流すことによって原子が電子の流れに沿って移動する現象であり、配線パターンの抵抗値の増加や断線の原因となる。このようなエレクトロマイグレーションを抑制する機能を有する機能液からなる第1及び第3の薄膜パターンによって第2の薄膜パターンを挟み込むことで、配線としての主たる機能を有する第2の薄膜パターンにおけるエレクトロマイグレーションの発生を抑制することができる。
また、第1の幅広部は、第2の幅広部の面積と比べて小さくなるように形成されること
が好ましい。
第1の幅広部及び第2の幅広部の面積は、可能な限り小さくすることが望ましいが、特に第1の機能液が吐出される第1の幅広部の面積は、第2の幅広部に比べて小さくすることが可能である。なぜなら、例えば密着性を向上させる機能を有する第1の機能液は、第2の機能液と比べて粘度の低いものが多い。したがって、第2の機能液は第1の機能液に比べ拡散しやすく、また、実際の第1の薄膜パターンの膜厚は、配線としての主たる機能を有する第2の薄膜パターンの1割程度であるため、少ない吐出量で第1の薄膜パターンを形成可能であるからである。従って、第1の幅広部による占有スペースを最小限にすることができる。一方、配線としての主な機能を有する第2の機能液は、第1の機能液と比べて粘度が高く、また、吐出量も大量に必要とするため、液だまりが発生しやすいことから、第2の幅広部は少なくとも第1の幅広部より大きく形成することが望ましい。
次に、本発明に係るデバイスの製造方法は、基板上に形成されたパターンを備えるデバイスの製造方法であって、上述の薄膜パターン形成方法によって基板上に薄膜パターンを形成することを特徴とする。
このような特徴を有するデバイスの製造方法によれば、導電膜パターン(第2の薄膜パターン)の密着性を確保しつつ、上下層間のコンタクト抵抗を低減することができる。
また、本発明に係る電気光学装置は、上記デバイスの製造方法を用いて製造されたデバイスを備えることを特徴としている。
このような特徴を有する電気光学装置、例えば、上記デバイスとしてのTFTを備える液晶表示装置の場合、低コンタクト抵抗化を実現できるので、表示品質の向上を図ることが可能である。
さらに、本発明に係る電子機器は、上記の電気光学装置を備えることを特徴としている。
このような特徴を有する電子機器は、上記のように表示品質の高い電気光学装置を備えるので、機器の高性能化を図ることができる。
以下、本発明の薄膜パターン形成方法、デバイスの製造方法、電気光学装置、及び電子機器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、基板上に、バンクによってパターン状に区画された配線パターン領域を形成し、当該配線パターン領域に対し、液滴吐出法により液滴吐出ヘッドの吐出ノズルから導電性微粒子を含む配線パターン(薄膜パターン)形成用のインク(機能液)を液滴状に吐出し、基板上に導電性膜で形成された配線パターンを形成する場合の例を用いて説明する。
まず、使用するインク(機能液)について説明する。液体材料である配線パターン形成用のインクは導電性微粒子を分散媒に分散した分散液や有機銀化合物や酸化銀ナノ粒子を溶媒(分散媒)に分散した溶液からなるものである。本実施形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、マンガン、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つを含有する材料の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと後述する液滴吐出ヘッドの吐出ノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと導電性微粒子に対するコーテイング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m以上〜0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。液滴吐出法によりインクを吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、インクのノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、インクの基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
上記分散液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。液滴吐出法を用いてインクを液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となる。
配線パターンが形成される基板としては、ガラス、石英ガラス、Siウエハ、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものも含む。
ここで、液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm程度の超高圧を印加してノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。なお、液滴吐出法により吐出される液体材料の一滴の量は例えば1〜300ナノグラムである。
次に、本発明に係る薄膜パターン形成方法及びデバイスの製造方法を実現するデバイス製造装置について説明する。このデバイス製造装置としては、液滴吐出ヘッドから基板に対してインクの液滴を吐出(滴下)することにより配線パターンを形成する液滴吐出装置(インクジェット装置)が用いられる。なお、本発明に係る薄膜パターンの形成は、上記液滴吐出法に限らず、例えば、ディスペンサ法でも可能である。
図1は液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1、X軸方向駆動モータ2、Y軸方向駆動モータ3、X軸方向駆動軸4、Y軸方向ガイド軸5、制御装置6、ステージ7、クリーニング機構8、基台9及びヒータ10とを備えている。
液滴吐出ヘッド1は、ピエゾ素子からなる複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とX軸方向とを一致させて設けられている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド1の下面にX軸方向に並んで一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルからは、ステージ7に支持されている基板Pに対して、上述した導電性微粒子を含むインクが吐出される。
図2は、液滴吐出ヘッド1の詳細な機能構成図である。図2において、配線パターン形成用のインクを収容する液体室21に隣接してピエゾ素子22が設置されている。液体室21には、インクを収容する材料タンクを含むインク供給系23を介してインクが供給される。ピエゾ素子22は駆動回路24に接続されており、当該駆動回路24を介してピエゾ素子22に電圧を印加してピエゾ素子22を変形させることにより、液体室21が変形し、吐出ノズル25からインクが吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることによりピエゾ素子22の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることによりピエゾ素子22の歪み速度が制御される。このようなピエゾ方式による液滴吐出は材料、つまりインクに熱を加えないため、インクの組成に影響を与えにくいという利点を有する。
図1に戻って説明すると、X軸方向駆動モータ2はステッピングモータ等であり、制御装置6からX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸4を回転させる。X軸方向駆動軸4が回転すると、液滴吐出ヘッド1はX軸方向に移動する。Y軸方向ガイド軸5は基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構、及び上記Y軸方向ガイド軸5と接続されたY軸方向駆動モータ3を備えている。Y軸方向駆動モータ3はステッピングモータ等であり、制御装置6からY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をY軸方向に移動させる。
制御装置6は液滴吐出ヘッド1に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。更に、この制御装置6は、X軸方向駆動モータ2に対して液滴吐出ヘッド1のX軸方向への移動を制御する駆動パルス信号を供給するとともに、Y軸方向駆動モータ3に対してステージ7のY軸方向への移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構8は液滴吐出ヘッド1をクリーニングするものであって、図示しないY軸方向駆動モータを備えている。このY軸方向駆動モータの駆動により、クリーニング機構8はY軸方向ガイド軸5に沿って移動する。クリーニング機構8の移動も制御装置6により制御される。
ヒータ10は、例えばランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に吐出されたインクに含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ10の電源の投入及び遮断も制御装置6により制御される。
このように構成される液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と基板Pを支持するステージ7とを相対的に走査しつつ基板Pに対して(詳細にはバンクによって区画された配線パターン領域に対して)インクを吐出する。なお、図1では、液滴吐出ヘッド1は、基板Pの進行方向に対し直角に配置されているが、液滴吐出ヘッド1の角度を調整し、基板Pの進行方向に対して交差させるようにしてもよい。このようにすれば、液滴吐出ヘッド1の角度を調整することでノズル間のピッチを調節することが出来る。また、基板Pとノズル面との距離を任意に調節可能としてもよい。
次に、本発明の薄膜パターン形成方法の実施形態の一例として、基板上に多層配線を形成する方法について説明する。本実施形態に係る薄膜パターン形成方法は、上述した配線パターン用のインクを基板上に吐出し、その基板上に配線用の導電膜パターンを形成するものであり、バンク形成工程、残渣処理工程、撥液化処理工程、配線パターン形成工程、及び熱処理/光処理工程から概略構成される。以下、各工程毎に詳細に説明する。
〔薄膜パターン形成方法〕
(第1実施形態)
<バンク形成工程>
まず、バンク材料塗布前に基板表面改質処理として、基板Pに対してHMDS処理が施される。HMDS処理は、ヘキサメチルジシラサン((CH)SiNHSi(CH))を蒸気状にして塗布する方法である。これにより、図3(a)に示すように、バンクと基板Pとの密着性を向上する密着層としてのHMDS層30が基板P上に形成される。
バンクは仕切部材として機能する部材であり、バンクの形成はフォトリソグラフィ法や印刷法等、任意の方法で行うことができる。例えば、フォトリソグラフィ法を使用する場合は、スピンコート、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等所定の方法により、図3(a)に示すように、基板PのHMDS層30上にバンク兼層間絶縁膜となる31を塗布し、その上にレジスト層を塗布する。そして、配線パターンに応じてマスクを施し、レジストを露光・現像することにより配線パターンに合わせたレジストを残す。最後にエッチングしてマスク以外の部分の31を除去する。これにより、図3(b)に示されるように、バンクB1によって区画された配線パターン領域L1、L2が形成される。なお、バンクB1の下層をインクに対し親液性を示す有機材料または無機材料で形成し、上層をインクに対して撥液性を示す有機材料で形成することで2層以上のバンクB1を形成してもよい。
バンクB1を形成する材料としては、液体材料に対してもともと撥液性を示す材料でも良いし、後述するように、プラズマ処理による撥液化(フッ素化)が可能で下地基板との密着性が良くフォトリソグラフィによるパターニングがし易い絶縁有機材料でも良い。例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の高分子材料を用いることが可能である。また、ポリシラザン、ポリシロキサン等の無機系材料を用いることもできる。また、このバンクB1となる材料が感光性を持っていてもよい。この場合、バンクB1を形成するためのレジストが不要になり、更なる使用材料の効率化が図られる。
また、図3(c)に、図3(b)の平面図を示す。この図3(c)に示すように、配線パターン領域L1、L2において、他の領域に比べて幅が広い(少なくともインクの飛翔径より大きい)幅広部Wを設けても良い。例えば、インクの飛翔径よりも微細な配線パターンを形成する場合、このように形成された幅広部にインクを吐出することで、微細な配線パターン領域にインクを拡散させることができる。なお、これら幅広部は配線パターンの長さや形状に応じて複数設けても良い。
<残渣処理工程>
基板P上にバンクB1が形成されると、フッ酸処理が施される。フッ酸処理は、例えば2.5%フッ酸水溶液でエッチングを施すことでHMDS層30を除去する処理である。フッ酸処理では、バンクBがマスクとして機能し、配線パターン領域L1、L2の底部32に存在するHMDS層30が除去される。
ここで、フッ酸処理では配線パターン領域L1、L2の底部32のHMDS(有機物)が完全に除去されない場合がある。あるいは、底部32にバンク形成時のレジスト(有機物)が残っている場合もある。そこで、次に、底部32におけるバンク形成時の有機物(レジストやHMDS)残渣を除去するために、基板Pに対して残渣処理を施す。
残渣処理としては、紫外線を照射することにより残渣処理を行う紫外線(UV)照射処理や大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするOプラズマ処理等を選択できる。ここではOプラズマ処理を実施する。
プラズマ処理は、基板Pに対してプラズマ放電電極からプラズマ状態の酸素を照射する。Oプラズマ処理の条件の一例として、例えばプラズマパワーが50〜1000W、酸素ガス流量が50〜100mL/min、プラズマ放電電極に対する基板1の相対移動速度が0.5〜10mm/sec、基板温度が70〜90℃である。
そして、基板Pがガラス基板の場合、その表面は配線パターン形成用材料に対して親液性を有しているが、本実施形態のように残渣処理のためにOプラズマ処理や紫外線照射処理を施すことで、底部32で露出する基板P表面の親液性を高めることができる。ここで、底部32のインクに対する接触角が15度以下となるように、Oプラズマ処理や紫外線照射処理が行われることが好ましい。
また、ここでは、残渣処理の一部としてフッ酸処理を行うように説明したが、Oプラズマ処理あるいは紫外線照射処理によりバンク間の底部32の残渣を十分に除去できる場合は、フッ酸処理は行わなくてもよい。また、ここでは、残渣処理としてOプラズマ処理又は紫外線照射処理のいずれか一方を行うように説明したが、もちろん、Oプラズマ処理と紫外線照射処理とを組み合わせてもよい。
<撥液化処理工程>
続いて、バンクB1に対し撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CFプラズマ処理法)を採用することができる。CFプラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000W、4フッ化炭素ガス流量が50〜100mL/min、プラズマ放電電極に対する基体搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基体温度が70〜90℃とされる。なお、処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
このような撥液化処理を行うことにより、バンクB1にはこれを構成する樹脂中にフッ素基が導入され、高い撥液性が付与される。なお、上述した親液化処理としてのOプラズマ処理は、バンクB1の形成前に行ってもよいが、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等は、Oプラズマによる前処理がなされた方がよりフッ素化(撥液化)されやすいという性質があるため、バンクB1を形成した後にOプラズマ処理することが好ましい。
なお、バンクBに対する撥液化処理により、先に親液化処理したバンク間の基板P露出部(底部32)に対し多少は影響があるものの、特に基板Pがガラス等からなる場合には、撥液化処理によるフッ素基の導入が起こらないため、基板Pはその親液性、すなわち濡れ性が実質上損なわれることはない。また、バンクBについては、撥液性を有する材料(例えばフッ素基を有する樹脂材料)によって形成することにより、その撥液処理を省略するようにしてもよい。
<配線パターン形成工程>
この配線パターン形成工程では、配線パターン領域L1、L2において、第1層として基板Pとの密着性を向上させるための密着層を形成し、当該密着層上に配線としての主な機能を担う導電層を第2層として形成する。
(1)インク吐出工程
まず、図4(a)に示すように、上述の液滴吐出装置IJを用いて、導電性微粒子としてクロムを用いたインクX1を配線パターン領域L1、L2に吐出する。このようなインクX1は、導電層と基板Pとの密着性を向上させる機能を有するものである。なお、インクX1に含む導電性微粒子としては、クロムに限定されず、マンガン、ニッケルまたはシリコン等を用いても良い。また、液滴吐出の条件としては、例えば、インク重量4ng/dot、インク速度(吐出速度)5〜7m/secで行うことできる。また、インクX1を吐出する雰囲気は、温度60℃以下、湿度80%以下に設定されていることが好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルが目詰まりすることなく安定した液滴吐出を行うことができる。なお、上述した幅広部WにインクX1を吐出しても良い。
吐出されたインクX1は、図4(b)に示すように、基板P上の配線パターン領域L1、L2において拡散する。このとき、配線パターン領域L1、L2はバンクB1に囲まれているので、インクX1が所望の領域以外に拡がることを阻止できる。また、バンクB1の表面は撥液性が付与されているため、吐出されたインクX1の一部がバンクB1上にのっても、バンクB1表面が撥液性となっていることによりバンクB1からはじかれ、底部32に流れ落ちるようになる。さらに、底部32に露出した基板Pは親液性を付与されているため、吐出されたインクX1が配線パターン領域L1、L2において拡がり易くなる。これにより、インクX1を配線パターン領域L1、L2の延在方向において均一に拡散させることができる。
(2)中間乾燥工程
上記のように、配線パターン領域L1、L2に所定量の密着層用のインクX1を吐出した後、分散媒の除去及び膜厚確保のため乾燥処理を行なう。この乾燥処理は、液滴吐出装置IJに設けられたヒータ10によるランプアニールによって行う。ランプアニールに使用する光の光源としては、例えば、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。なお、基板Pを加熱する方法として、ホットプレート、電気炉等を使用しても良い。この中間乾燥工程によって、分散媒の少なくとも一部が除去され、図4(c)に示すように、配線パターン領域L1、L2には、その表面が膜化されたインクX1からなる第1層目の密着層Y1が形成される。
また、例えば120℃加熱を5分間程度、あるいは180℃加熱を60分間程度の条
件にて乾燥処理を行うことにより、第1層目の密着層Y1を多孔体に変換することができる。このように、密着層Y1を多孔体にすることにより、次の工程で密着層Y1上に吐出される導電層用のインクX2を密着層Y1に染み込ませることができるので、配線パターン領域L1、L2にインクX2を良好に配置させることができる。
次に、図5(a)に示すように、密着層Y1上に導電性微粒子として銀を用いたインクX2を吐出する。このようなインクX2は、配線としての主な機能、すなわち大きな導電性を有するものである。液滴吐出ヘッド1より吐出されたインクX2は、密着層Y1上で拡散する。ここで、上述したように、第1層目の密着層Y1を多孔体とすることで、この多孔体は受容膜としての機能を有するため、インクX2は、前記多孔体に染み込み、配線パターン領域L1、L2に良好に配置される。なお、必ずしも第1層目の密着層Y1を多孔体に変換しなくてもよい。この場合、密着層Y1の表面は吐出されたインクX2により再溶解する。これにより、吐出されたインクX2は密着層Y1上で良好に拡散する。
そして、上述の中間乾燥工程を再び行うことによって、導電層用のインクX2の分散媒が除去され、図5(b)に示すように、配線パターン領域L1、L2には、密着層Y1上にインクX2からなる第2層目の導電層Y2が形成される。つまり、密着層Y1と導電層Y2とが積層されてなる配線パターンZ1、Z2が形成されることになる。
<熱処理/光処理工程>
吐出工程後の乾燥膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行なうこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。たとえば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、約300℃で焼成することが必要である。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行なうことが好ましい。以上の工程により吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保される。
以上のようなバンク形成工程、残渣処理工程、撥液化処理工程、配線パターン形成工程、及び熱処理/光処理工程によって下層側の配線層が形成される。続いて、多層配線構造をとるために、上層の配線層を形成する。まず、図6(a)に示すように、上記配線パターンZ1、Z2上及びバンクB1上に絶縁層33を形成し、当該絶縁層33上にバンク形成用の有機系感光性材料31を塗布する。
そして、上述したバンク形成工程と同様の処理により、平面図である図6(b)に示すような配線パターン領域L3をバンクB2によって形成する。ここで、下層側の配線パターンZ1と上層側の配線パターン領域L3に形成される配線パターンとを、絶縁層33に設けられたコンタクトホールHを介して導通させる場合を想定すると、上記配線パターン領域L3には、インクX1(第1の機能液)を吐出するための第1の幅広部W1と、コンタクトホールHを含む領域にインクX2(第2の機能液)を吐出するための第2の幅広部W2が形成される。なお、第2の幅広部W2は、コンタクトホールHを中心として形成することが望ましい。
図6(c)に、図6(b)のA−A矢視断面図を示す。この図に示すように、上記のようにバンクB2を形成した後、第2の幅広部W2の中心の直下に該当する絶縁層33にコンタクトホールHが形成される。なお、バンクB2の形成後、残渣処理工程を行う必要はないが、撥液化処理工程は上記と同様に行われる。
続いて、配線パターン形成工程におけるインク吐出工程によって、インクX1を配線パターン領域L3の第1の幅広部W1に吐出する。このインクX1は、基板Pと導電層Y2との密着性を向上させる機能だけでなく、絶縁層33と配線パターン領域L3に形成される導電層との密着性をも向上させる機能を有する。そして、図7(a)及び(b)に示すように、第1の幅広部W1に吐出されたインクX1は、配線パターン領域L3に均一に拡散するが、表面張力の影響によりコンタクトホールHの内部には拡散しない。このように、コンタクトホールHの内部以外にインクX1が拡散した後、中間乾燥工程により、図7(c)に示すように、配線パターン領域L3の第1層目にインクX1からなる密着層Y3が形成される。
次に、図8(a)に示すように、第2の幅広部W2のコンタクトホールHに対して、導電性微粒子として銀を用いたインクX2を吐出する。このようなインクX2は、配線としての主な機能、すなわち大きな導電性を有するものである。このように吐出されたインクX2は、図8(b)に示すように、コンタクトホールHを埋めた後、第2の幅広部W2を介して配線パターン領域L3、つまり密着層Y3上に拡散する。このように、コンタクトホールHの内部を含む配線パターン領域L3にインクX2が拡散した後、中間乾燥工程により、図8(c)に示すように、配線パターン領域L3の第2層目にインクX2からなる導電層Y4が形成される。つまり、密着層Y3と導電層Y4とが積層されてなる配線パターンZ3が形成されることになる。
このように、密着層Y3がコンタクトホールH内部に形成されないため、上層の導電層Y4と下層の導電層Y2とが直接導通されることになり、上層の配線パターンZ3と下層の配線パターンZ1とのコンタクト抵抗を低減することができ、また、その他の領域では、導電層Y4と絶縁層33との間に密着層Y3が形成されているため、導電層Y4の密着性を向上することができる。
以降、熱処理/光処理工程の終了後、さらに上層に配線パターンを形成する場合は、上述した処理を繰り返せば良い。すなわち、上層側と下層側との配線パターンをコンタクトホールにて導通させる場合は、上層側の配線パターン領域に、密着性を向上させる機能を有するインクX1を吐出させるための第1の幅広部と、配線としての主な機能(大きな導電性)を有するインクX2を吐出させるための第2の幅広部をコンタクトホールを含む領域に形成する。そして、最初にインクX1を第1の幅広部に吐出させて密着層を形成し、次にインクX2を第2の幅広部のコンタクトホールに吐出させて導電層を形成することにより、上層側の配線パターンと下層側の配線パターンとのコンタクト抵抗を低減することができ、且つ上層側の導電層の密着性を向上することができる。
ところで、第1の幅広部W1及び第2の幅広部W2の面積は、可能な限り小さくすることが望ましいが、特にインクX1が吐出される第1の幅広部の面積は、第2の幅広部に比べて小さくすることが可能である。なぜなら、密着性を向上させる機能を有するインクX1は、インクX2と比べて粘度が低いため拡散しやすく、また、実際の密着層の膜厚は導電層の1割程度であるため、少ない吐出量で密着層を形成可能であるからである。従って、第1の幅広W1による占有スペースを最小限にすることができる。一方、配線としての主な機能(大きな導電性)を有するインクX2は、インクX1と比べて粘度が高く、また、吐出量も大量に必要とするため、液だまりが発生しやすいことから、第2の幅広部W2は少なくとも第1の幅広部W1より大きく形成することが望ましい。
なお、上記実施形態では、1つの配線パターン領域に対して、第1の幅広部及び第2の幅広部をそれぞれ1つずつ設けた場合について説明したが、これに限定されず、配線パターン領域の大きさやコンタクトホールの数に応じて、それぞれ複数個設けても良い。また、下層側の幅広部の面積や設置数については、特に限定されず、下層側の配線パターンや機能液の種類に応じて適宜変更しても良い。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態として、上記第1実施形態とは異なる構成からなる配線パターンについて、図9を参照して説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の説明については省略する。
まず、図9(a)に示すように、下層側の配線パターンZ1が形成され、絶縁層33、バンクB2、コンタクトホールHがそれぞれ形成された後、第1の幅広部W1にチタンを導電性微粒子として用いたインクX3を吐出し、機能層Y5を形成する。次に、図9(b)に示すように、第2の幅広部W2のコンタクトホールHに対して、配線としての主な機能を有する、つまり導電性微粒子として銀を用いたインクX2を吐出し、導電層Y4を形成する。さらに、図9(c)に示すように、インクX3を第1の幅広部W1または第2の幅広部W2に吐出し、導電層Y4上に機能層Y5を形成する。つまり、導電層Y4が機能層Y5で挟まれた構成の配線パターンZ4が形成されることになる。
なお、導電層Y4上に機能層Y5を形成する場合、コンタクトホールHは既に導電層Y4で埋まっているため、第1の幅広部W1または第2の幅広部W2のどちらにインクX3を吐出しても良い。
このように、チタンを含有する機能層Y5と銀を含有する導電層Y4の積層からなる配線パターンは、導電層Y4の単層と比較してエレクトロマイグレーションの発生を抑制する性質を有しているため、本実施形態のように、導電層Y4が機能層Y5で挟まれた構成の配線パターンZ4は、エレクトロマイグレーションの発生を抑制できると共に、コンタクトホールH内部に機能層Y5が形成されないため、下層の配線パターンZ1とのコンタクト抵抗の増大を防ぐことができる。なお、エレクトロマイグレーションの発生を抑制する材料としては、上述のチタンの他に、鉄、パラジウム及びプラチナ等を挙げることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態として、上記第1及び第2実施形態とは異なる構成からなる配線パターンについて、図9を参照して説明する。なお、本第3実施形態において、上記第1実施形態と同様の説明については省略する。
まず、図9(a)に示すように、下層側の配線パターンZ1が形成され、絶縁層33、バンクB2、コンタクトホールHがそれぞれ形成された後、第1の幅広部W1にクロムを導電性微粒子として用いたインクX1を吐出し、機能層Y6を形成する。次に、図9(b)に示すように、第2の幅広部W2のコンタクトホールHに対して、配線としての主な機能を有する、つまり導電性微粒子として銀を用いたインクX2を吐出し、導電層Y4を形成する。さらに、図9(c)に示すように、インクX1を第1の幅広部W1または第2の幅広部W2に吐出し、導電層Y4上に機能層Y6を形成する。つまり、導電層Y4が機能層Y6で挟まれた構成の配線パターンZ5が形成されることになる。
このように、導電層Y4と絶縁層33との間に形成されるクロムを含有する機能層Y6によって、第1実施形態と同様に絶縁層33に対する導電層Y4の密着性が向上すると共に、導電層Y4上に形成された機能層Y6によって、導電層Y4の酸化及び損傷を防止することが可能となる。
従って、本実施形態によれば、導電層Y4の密着性が向上すると共に、耐酸化性及び耐傷性を有する配線パターンZ5を得ることができ、さらに、下層の配線パターンZ1とのコンタクト抵抗の増大を防ぐことができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態として、上記第1〜第3実施形態とは異なる構成からなる配線パターンについて、図9を参照して説明する。なお、本第4実施形態において、上記第1実施形態と同様の説明については省略する。
まず、図9(a)に示すように、下層側の配線パターンZ1が形成され、絶縁層33、バンクB2、コンタクトホールHがそれぞれ形成された後、第1の幅広部W1にマンガンを導電性微粒子として用いたインクX4を吐出し、機能層Y7を形成する。次に、図9(b)に示すように、第2の幅広部W2のコンタクトホールHに対して、配線としての主な機能を有する、つまり導電性微粒子として銀を用いたインクX2を吐出し、導電層Y4を形成する。さらに、図9(c)に示すように、ニッケルを導電性微粒子として用いたインクX5を第1の幅広部W1または第2の幅広部W2に吐出し、導電層Y4上に機能層Y8を形成する。つまり、導電層Y4が機能層Y7及び機能層Y8で挟まれた構成の配線パターンZ6が形成されることになる。
このように、導電層Y4と絶縁層33との間に形成されるマンガンを含有する機能層Y7によって、第1実施形態と同様に絶縁層33に対する導電層Y4の密着性が向上すると共に、導電層Y4上に形成されたニッケルを含有する機能層Y8によって、プラズマ照射による導電層Y4の劣化を防止することが可能となる。
従って、本実施形態によれば、導電層Y4の密着性が向上すると共に、プラズマ照射による導電層Y4の劣化を防止可能な配線パターンZ6を得ることができ、さらに、下層の配線パターンZ1とのコンタクト抵抗の増大を防ぐことができる。
なお、上記第2〜第4実施形態で説明したような構成を有する配線パターンを、上層側だけでなく下層側において使用しても良い。
〔デバイスの製造方法〕
次に、上述した薄膜パターン形成方法を用いて、例えばデバイスとしてTFT(Thin Film Transistor)を製造する方法(デバイスの製造方法)について説明する。
図10(a)に示すように、まず、ガラス基板Pの上面に、上述したバンク形成工程によりバンク40を形成し、当該バンク40によって区画されたゲート電極パターン形成用の領域(ゲートパターン領域41)を形成する。バンク40形成後、上述した撥液化処理工程によりバンク40に撥液性を付与する。このバンク40としては、形成後に光透過性と撥液性を備える必要があり、その素材としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、メラミン樹脂などの高分子材料のほかポリシラザンなどの無機系の材料が好適に用いられる。なお、ここではバンク40と基板Pとの密着性を高めるHMDS層の形成工程についての説明は省略する。
そして、上述した配線パターン形成工程により、ゲートパターン領域41にゲート電極パターン42を形成する。つまり、まずインクX1をゲートパターン領域41に吐出して密着層を形成し、当該密着層上にインクX2を吐出して導電層を形成する。ゲート電極パターン42は、これら密着層と導電層との積層からなるものである。インクX2に含有する導電性材料としては、Ag,Al,Au,Cu,パラジウム、Ni,W−si,導電性ポリマーなどが好適に採用可能である。
次に、図10(b)に示すように、プラズマCVD法により、バンク40及びゲート電極パターン42上にゲート絶縁層43を形成し、さらにゲート絶縁層43上に活性層44を形成し、当該活性層44上にコンタクト層45を形成する。ゲート絶縁層43としては窒化シリコン膜、活性層44としてはアモルファスシリコン膜、コンタクト層45としてはn+シリコン膜を原料ガスやプラズマ条件を変化させることにより形成する。プラズマCVD法を用いる場合、300℃〜350℃の熱履歴が必要になるが、無機系の材料をバンクに使用することで、透明性、耐熱性に関する問題を回避することが可能である。
続いて、図10(c)に示すように、上述したバンク形成工程により、ゲート絶縁層43上及びコンタクト層45上にバンク46を形成し、当該バンク46によって区画されたソース電極パターン形成用の領域(ソースパターン領域47)と、ドレイン電極パターン形成用の領域(ドレインパターン領域48)を形成する。バンク46に使用される材料はバンク40と同様である。また、バンク46形成後、上述した撥液化処理工程によりバンク46に撥液性を付与する。
そして、図10(d)に示すように、上述した配線パターン形成工程により、ソースパターン領域47にソース電極パターン49を形成し、また、ドレインパターン領域48にドレイン電極パターン50を形成する。これらソース電極パターン49及びドレイン電極パターン50は、ゲート電極パターン42と同様に密着層及び導電層によって構成しても良いし、導電層のみで構成しても良い。さらに、ソースパターン領域47及びドレインパターン領域48を埋めるように、ソース電極パターン49及びドレイン電極パターン50上に、絶縁層51を形成する。
ここで、図11(a)に示すように、ドレイン電極パターン50上の絶縁層51にコンタクトホール52を形成し、絶縁層51及びバンク46上に形成される配線パターン53とドレイン電極パターン50とを導通させる場合を想定する。この場合、ドレイン電極パターン50が下層側の配線パターンであり、配線パターン53が上層側の配線パターンである。従って、上述した薄膜パターン形成方法に基づいて、絶縁層51及びバンク46上にバンク54を形成し、当該バンク54によって、図11(b)に示すような配線パターン領域55を形成する。なお、図11(b)は、配線パターン53が形成される前の図11(a)の平面図である。この図に示すように、配線パターン領域55には、第1の幅広部W1と、コンタクトホール52を含む領域に第2の幅広部W2が設けられている。
そして、まず、密着層を形成するためのインクX1を上記第1の幅広部W1に吐出する。吐出されたインクX1は、コンタクトホール52の内部以外の領域に拡散し、配線パターン領域55には第1層目として密着層が形成される。次に、導電層を形成するためのインクX2を上記第2の幅広部W2のコンタクトホール52に吐出する。吐出されたインクX2は、コンタクトホール52を埋めた後、第2の幅広部W2を介して配線パターン領域55に均一に拡散し、導電層が形成される。つまり、これら密着層及び導電層の積層からなる配線パターン53が形成される。このような配線パターン53は、密着性を向上することができ、また下層側のドレイン電極パターン50とのコンタクト抵抗を低減することが可能である。なお、この配線パターン53を例えば画素電極に接続することで、液晶表示装置または有機EL表示装置等のアクティブマトリクス表示装置用のTFTとして用いることができる。また、上記の説明では、ボトムゲート型のTFTを例示して説明したが、トップゲート型のTFTにも本発明は適用可能である。
〔電気光学装置〕
次に、上述したデバイスの製造方法により製造したデバイスを備える電気光学装置について説明する。なお、ここでは、上述したデバイスの製造方法により製造したTFT(デバイス)を備える液晶表示装置(電気光学装置)を例示して説明する。図12(a)は液晶表示装置について対向基板側から見た平面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B矢視断面図である。図12(c)は液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図12(a)及び(b)において、液晶表示装置LDは、対をなすTFTアレイ基板60と対向基板61とが光硬化性の封止材であるシール材63によって貼り合わされ、このシール材63によって区画された領域内に液晶64が封入、保持されている。シール材63は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されている。
シール材63の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り65が形成されている。シール材63の外側の領域には、データ線駆動回路66及び実装端子67がTFTアレイ基板60の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路68が形成されている。TFTアレイ基板60の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路68の間を接続するための複数の配線69が設けられている。また、対向基板61のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板60と対向基板61との間で電気的導通をとるための基板間導通材70が配設されている。
なお、データ線駆動回路66及び走査線駆動回路68をTFTアレイ基板60の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板60の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置LDにおいては、使用する液晶64の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。また、液晶表示装置LDをカラー表示用として構成する場合には、対向基板61において、TFTアレイ基板60の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
このような構造を有する液晶表示装置LDの画像表示領域においては、図12(c)に示すように、複数の画素80がマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素80の各々には、画素スイッチング用のTFT(スイッチング素子)81が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線82がTFT81のソースに電気的に接続されている。データ線82に書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線82同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT81のゲートには走査線83が電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線83にパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。
画素電極84はTFT81のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT81を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線82から供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極84を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図12(b)に示す対向基板61の対向電極71との間で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極84と対向電極71(コモン配線86)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量85が付加されている。例えば、画素電極84の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量85により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置LDを実現することができる。
なお、上記の説明では、TFT81を液晶表示装置LDの駆動のためのスイッチング素子として用いる構成としたが、液晶表示装置以外にも例えば有機EL表示装置やPDP(プラズマディスプレイパネル)にも使用しても良い。
図13は、液晶表示装置の別の実施形態を示す図である。
図13に示す液晶表示装置901は、大別するとカラーの液晶パネル(電気光学パネル)902と、液晶パネル902に接続される回路基板903とを備えている。また、必要に応じて、バックライト等の照明装置、その他の付帯機器が液晶パネル902に付設されている。
液晶パネル902は、シール材904によって接着された一対の基板905a及び基板905bを有し、これらの基板905bと基板905bとの間に形成される間隙、いわゆるセルギャップには液晶が封入されている。これらの基板905a及び基板905bは、一般には透光性材料、例えばガラス、合成樹脂等によって形成されている。基板905a及び基板905bの外側表面には偏光板906a及び偏光板906bが貼り付けられている。なお、図13においては、偏光板906bの図示を省略している。
また、基板905aの内側表面には電極907aが形成され、基板905bの内側表面には電極907bが形成されている。これらの電極907a、907bはストライプ状または文字、数字、その他の適宜のパターン状に形成されている。また、これらの電極907a、907bは、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等の透光性材料によって形成されている。基板905aは、基板905bに対して張り出した張り出し部を有し、この張り出し部に複数の端子908が形成されている。これらの端子908は、基板905a上に電極907aを形成するときに電極907aと同時に形成される。従って、これらの端子908は、例えばITOによって形成されている。これらの端子908には、電極907aから一体に延びるもの、及び導電材(不図示)を介して電極907bに接続されるものが含まれる。
回路基板903には、配線基板909上の所定位置に液晶駆動用ICとしての半導体素子900が実装されている。なお、図示は省略しているが、半導体素子900が実装される部位以外の部位の所定位置には抵抗、コンデンサ、その他のチップ部品が実装されていてもよい。配線基板909は、例えばポリイミド等の可撓性を有するベース基板911の上に形成されたCu等の金属膜をパターニングして配線パターン912を形成することによって製造されている。
本実施形態では、液晶パネル902における電極907a、907b及び回路基板903における配線パターン912が上記デバイス製造方法によって形成されている。
本実施形態の液晶表示装置によれば、電気特性の不均一が解消された高品質の液晶表示装置を得ることができる。
なお、前述した例はパッシブ型の液晶パネルであるが、アクティブマトリクス型の液晶パネルとしてもよい。すなわち、一方の基板に薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、各TFTに対し画素電極を形成する。また、各TFTに電気的に接続する配線(ゲート配線、ソース配線)を上記のようにインクジェット技術を用いて形成することができる。一方、対向する基板には対向電極等が形成されている。このようなアクティブマトリクス型の液晶パネルにも本発明を適用することができる。
〔電子機器〕
次に、上述した電気光学装置を備える電子機器について説明する。
図14(a)は携帯電話の一例を示した斜視図である。図14(a)において、符号100は携帯電話本体を示し、符号101は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図14(b)はワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図14(b)において、符号200は情報処理装置、201はキーボードなどの入力部、202は情報処理本体、203は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図14(c)は腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図14(c)において、符号300は時計本体を示し、301は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図14(a)〜(c)に示す電子機器は、上記実施形態の液晶表示装置を備えたものであり、所望の膜厚を有する配線パターンを有している。
なお、本実施形態の電子機器は液晶表示装置を備えるものとしたが、有機EL表示装置、PDP等、他の電気光学装置を備えても良い。
電子機器に関する他の実施形態として、非接触型カード媒体について説明する。図15に示すように、本実施形態に係る非接触型カード媒体(電子機器)700は、カード基体702とカードカバー718から成る筐体内に、半導体集積回路チップ708とアンテナ回路712を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。本実施形態では、上記アンテナ回路712が、上記実施形態に係る配線パターン形成方法によって形成されている。
液滴吐出装置の概略斜視図である。 ピエゾ方式による液体材料の吐出原理を説明するための図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第1の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第2の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第3の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第4の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第5の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の手順を示す第6の説明図である。 本発明の薄膜パターン形成方法の他の実施形態を示す説明図である。 本発明のデバイスの製造方法の手順を示す第1の説明図である。 本発明のデバイスの製造方法の手順を示す第2の説明図である。 本発明の電気光学装置の一例を示す第1の説明図である。 本発明の電気光学装置の一例を示す第2の説明図である。 本発明の電子機器の一例を示す第1の説明図である。 本発明の電子機器の一例を示す第2の説明図である。
符号の説明
B1、B2、40、46、54…バンク、X1、X2、X3、X4、X5…インク(機能液)、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6…配線パターン(薄膜パターン)、W1…第1の幅広部、W2…第2の幅広部、H、52…コンタクトホール

Claims (10)

  1. 多層配線を有する薄膜パターンの形成方法であって、
    基板を含み、かつ、前記基板上に導電性を有する第1のパターン領域を有する基体上に、絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程と、
    前記絶縁膜上に、第1の幅広部と、前記コンタクトホールを含む領域に第2の幅広部を有する第2のパターン領域を形成するためのバンクを形成する工程と、
    を有する薄膜パターンの形成方法。
  2. 所定の機能を有する第1の機能液を前記第1の幅広部に吐出することによって第1の薄膜パターンを形成した後、配線としての主たる機能を有する第2の機能液を前記第2の幅広部に吐出することによって前記第1の薄膜パターン上に第2の薄膜パターンを形成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜パターン形成方法。
  3. 前記第1の機能液は、基板または絶縁膜に対する第2の薄膜パターンの密着性を向上させる機能を有することを特徴とする請求項2記載の薄膜パターン形成方法。
  4. 前記第2の薄膜パターンの形成後、所定の機能を有する第3の機能液を前記第1の幅広部または第2の幅広部に吐出することによって、前記第2の薄膜パターン上に第3の薄膜パターンを形成することを特徴とする請求項2または3に記載の薄膜パターン形成方法。
  5. 前記第1の機能液は、基板または絶縁膜に対する第2の薄膜パターンの密着性を向上させる機能を有し、また、前記第3の機能液は、第2の薄膜パターンの酸化または損傷を防ぐ機能を有することを特徴とする請求項4記載の薄膜パターン形成方法。
  6. 前記第1の機能液及び第3の機能液は、第2の薄膜パターンにおけるエレクトロマイグレーションの発生を抑制する機能を有することを特徴とする請求項4記載の薄膜パターン形成方法。
  7. 前記第1の幅広部は、第2の幅広部の面積と比べて小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の薄膜パターン形成方法。
  8. 基板上に薄膜パターンを形成する工程を有するデバイスの製造方法において、
    請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の薄膜パターン形成方法により、前記基板上に薄膜パターンを形成することを特徴とするデバイスの製造方法。
  9. 請求項8記載のデバイスの製造方法を用いて製造されたデバイスを備えることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項9記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
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