JP2007242803A - 半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置 - Google Patents

半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置 Download PDF

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Kimihiro Taniguchi
仁啓 谷口
Hiroshi Tsunasawa
啓 綱沢
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Abstract

【課題】製造効率が良く、結晶粒径の均一性を向上することができる半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置を提供する。
【解決手段】前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光と、を照射して、前駆体半導体薄膜を溶融した後に再結晶化させることによって半導体薄膜を製造する方法であって、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にし、これらの有効領域が重なり合うように第一のレーザ光と第二のレーザ光とを前駆体半導体薄膜に照射する工程と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動する工程と、を含む、半導体薄膜の製造方法とその方法に用いられる半導体薄膜の製造装置である。
【選択図】図8

Description

本発明は半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置に関する。
アモルファス半導体薄膜を一旦溶融した後に再結晶化して多結晶半導体薄膜とし、当該多結晶半導体薄膜にトランジスタを形成した多結晶薄膜トランジスタは、アモルファス半導体薄膜に直接トランジスタを形成したアモルファス薄膜トランジスタと比較して、通常、電子移動度が大きいため高速動作が期待でき、液晶デバイスの駆動系のみならずガラス基板上での大規模集積回路を実現できる可能性を有している。
たとえば、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いた場合には、表示装置の画素部分にスイッチング素子を形成できるだけでなく、画素の周辺部分に駆動回路や一部の周辺回路を形成することもでき、これらの素子や回路を一枚の基板上に形成することができる。このため、別途ドライバICや駆動回路基板を表示装置に実装する必要がなくなるので、これらの表示装置を低価格で提供することが可能となる。
また、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いた場合には、トランジスタの寸法を微細化できるので、表示装置の画素部分に形成されるスイッチング素子が小さくなり、表示装置の高開口率化が図れる。このため、高輝度、高精細な表示装置を提供することが可能となる。
多結晶シリコン薄膜は、たとえばガラス基板上に気相成長法によって得られたアモルファスシリコン薄膜を長時間高温で熱アニールするか、高いエネルギ密度を有するレーザ光などをアモルファスシリコン薄膜に照射して光アニールすることによって得られる。光アニールは、アモルファスシリコン薄膜のみを融点以上の温度まで高くすることが可能であるため、電子移動度が高い多結晶シリコン薄膜の形成に非常に有効であると考えられる。また、近年では、エキシマレーザ光を用いてアモルファスシリコン薄膜から多結晶シリコン薄膜を形成する技術が一般化され、低価格のガラス基板に多結晶シリコン薄膜トランジスタを形成した表示装置を低価格で提供できるようになっている。
上記エキシマレーザ光を用いた再結晶化技術は一般的にELA(Excimer Laser Annealing)法と称され、生産性に優れるレーザ結晶化技術として、工業的に用いられている。ELA法は、具体的には、アモルファスシリコン薄膜が形成されたガラス基板を一定速度で走査しながら、長さ200〜400mm、幅0.2〜1.0mm程度の線状のエキシマレーザ光をガラス基板上のアモルファスシリコン薄膜にパルス状に照射するものである。この方法によって、多結晶シリコン薄膜が形成される。このとき、エキシマレーザ光を照射した部分のアモルファスシリコン薄膜は、厚さ方向全域にわたって溶融させるのではなく、一部のアモルファス領域を残して溶融させる。そのためレーザ光の照射領域の全面にわたって、いたるところにシリコンの結晶核が発生するので、ガラス基板の表面に対して垂直方向にシリコンの結晶粒が成長する。
ここで、さらに高性能な表示装置を得るためには、上記の多結晶シリコンの結晶粒径を大きくすることや、結晶粒の方位を制御することなどが必要である。そこで、単結晶シリコンに近い性能を有する多結晶シリコン薄膜を得ることを目的として、数多くの提案がなされている。その中でも特に、結晶粒を水平方向に成長させる技術(たとえば特許文献1参照)がある(以下、「スーパーラテラル成長法」と記す)。
これは、まずガラス基板上に形成されたシリコン薄膜に数μm程度の微細幅の1種類のレーザ光をパルス状に照射し、シリコン薄膜をレーザ光の照射領域の厚さ方向全域にわたって溶融させた後に凝固させて再結晶化を行なう。これによりガラス基板の表面に対して垂直に形成された溶融部と非溶融部との境界で発生した結晶核から結晶粒がすべて水平方向に成長する。その結果、1回のレーザ光の照射により、ガラスの基板の表面に対して平行で、長さが均一な針状の結晶粒が得られる。1回のレーザ光の照射により形成される結晶粒の長さは1μm程度であるが、その1回前のレーザ光の照射で形成された針状の結晶粒の一部に重複するように順次レーザ光をパルス状に照射していくことにより、レーザ光の照射により既に成長した結晶粒を引き継いで、より長い針状の結晶粒が得られるといった特徴を有している。なお、本明細書においては、便宜上、結晶粒の長さを結晶粒径ということもある。
しかしながら、スーパーラテラル成長法においては、1回のレーザ光の照射により形成される針状の結晶粒の長さは1μm程度である。たとえばこの成長する結晶粒の長さの2倍以上の領域を溶融させた場合は、図10の模式的な拡大平面図に示すように、溶融領域の中央部に微細な結晶粒36が形成される。この微細な結晶粒36は、ラテラル成長した結晶粒37ではなく、ガラス基板への熱の流出に支配されて、ガラス基板の表面に対して垂直方向に成長したものである。そのため、溶融領域を拡大することにより、結晶粒の長さが飛躍的に長い針状の結晶粒を得ることはできない。したがって、スーパーラテラル成長法では、0.4〜0.7μm程度の極めて微小なレーザ光の照射送りピッチでレーザ光の照射を繰り返し行ない、既に成長した結晶粒の長さを順次引き継がせて、より長い針状の結晶粒が得られている。このため、表示装置などに用いられるガラス基板の表面全面にわたってシリコン薄膜を再結晶化するには極めて長い時間が必要であり、製造効率が極めて悪いという問題が指摘されている。
また、結晶粒径を大きくする技術として、基板をヒータで加熱する方法や、基板もしくは下地膜をレーザ光で加熱する方法が提案されている。たとえば、特許文献2および特許文献3には、アモルファスシリコン薄膜を溶融することはできないが加熱することができる加熱用のレーザ光の照射中にアモルファスシリコン薄膜を溶融する溶融用のレーザ光を照射する方法および装置が開示されている(ダブルビーム法)。
これらの特許文献2および特許文献3に記載された方法では、溶融用のレーザ光および加熱用のレーザ光の照射領域の形状に関わらず、加熱用のレーザ光の照射領域を溶融用のレーザ光の照射領域よりも大きくしている。
特許第3204986号公報 特許第2709376号公報 特開平8−186268号公報
特許文献2および特許文献3に記載された方法においては、加熱用のレーザ光の照射領域を固定し、固定された加熱用のレーザ光の照射領域内で溶融用のレーザ光を移動させて溶融用のレーザ光を照射しているが、近年の基板の大面積化に伴い、溶融用のレーザ光だけでなく加熱用のレーザ光も移動させることが要求されると考えられる。
特許文献2に記載された方法においては、図11(a)に示すように、溶融用のレーザ光の照射領域31の形状と加熱用のレーザ光の照射領域32の形状とが異なっている。この方法において、たとえば図11(b)に示すように、(n−2)回目、(n−1)回目およびn回目と順次、溶融用のレーザ光の照射領域と加熱用のレーザ光の照射領域とを重ね合わせながら移動させた場合には、溶融用のレーザ光の照射領域31の中央部X1と端部X2とでは、溶融用のレーザ光が照射されるまでに、加熱用のレーザ光が照射される回数が異なる(すなわち、溶融用のレーザ光のn回目の照射において、中央部X1は端部X2よりも加熱用のレーザ光の照射回数が1回少なくなる)。したがって、溶融用のレーザ光のn回目の照射時における中央部X1の温度は端部X2の温度よりも低くなるため、結晶粒径がばらつくという問題があった。
また、特許文献3に記載された方法においては、図12に示すように、溶融用のレーザ光の照射領域31と加熱用のレーザ光の照射領域32の形状は同一であるが面積は異なっている。しかしながら、この方法においても、溶融用のレーザ光の照射領域と加熱用のレーザ光の照射領域とを重ね合わせながら移動させた場合には、特許文献2に記載された方法と同様に、レーザ光の移動方向に対して前方部X3と後方部X4とでは、溶融用のレーザ光が照射されるまでに、加熱用のレーザ光が照射される回数が異なることがあった。
図13に、加熱用のレーザ光の照射の重畳回数とアモルファスシリコン薄膜の表面温度の最高温度との関係を示すシミュレーション結果を示す。ここで、加熱用のレーザ光は発振周波数を300Hzに固定し、3種類のパワー密度(W/m2)をそれぞれ変化させたものが用いられた。なお、各パワー密度でのデューティー比は重畳回数が1回目のときに到達する最高温度が同じになるように設定された。本シミュレーションにおいては周波数が固定されているため、パワー密度が大きいほどデューティー比は小さくなる。また、加熱用のレーザ光の照射対象としては、厚さ0.7mmのガラス基板上に厚さ100nmのSiO2膜を介して厚さ45nmのアモルファスシリコン薄膜を形成したものが用いられた。図13に示すように、パワー密度が小さく、デューティー比が大きい程、重畳回数の増加に伴って、アモルファスシリコン薄膜の表面温度の最高温度が高くなることがわかる。
本発明の目的は、製造効率が良く、結晶粒径の均一性を向上することができる半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置を提供することにある。
本発明は、前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光と、を照射して、前駆体半導体薄膜を溶融した後に再結晶化させることによって半導体薄膜を製造する方法であって、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にし、これらの有効領域が重なり合うように第一のレーザ光と第二のレーザ光とを前駆体半導体薄膜に照射する工程と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動する工程と、を含む、半導体薄膜の製造方法である。
ここで、本発明の半導体薄膜の製造方法においては、第一のレーザ光の出射直後の縦断面の形状と第二のレーザ光の出射直後の縦断面の形状とが異なる場合に、第一のレーザ光の有効領域の形状と第二のレーザ光の有効領域の形状とを同一にする工程を含むことができる。
また、本発明の半導体薄膜の製造方法においては、第一のレーザ光の出射直後の縦断面の形状が矩形であり、第二のレーザ光の出射直後の縦断面の形状が円形である場合に、第二のレーザ光の有効領域の形状を第一のレーザ光の有効領域と同一の矩形に揃える工程を含むことができる。
また、本発明の半導体薄膜の製造方法においては、第二のレーザ光の有効領域の形状を回折光学素子を用いて矩形に揃えることができる。
また、本発明の半導体薄膜の製造方法においては、第一のレーザ光が紫外域の波長を有し、第二のレーザ光が可視域または赤外域の波長を有することができる。
また、本発明の半導体薄膜の製造方法においては、第一のレーザ光がエキシマレーザ光であって、第二のレーザ光が炭酸ガスレーザ光であってもよい。
さらに、本発明は、上記のいずれかの半導体薄膜の製造方法に用いられる装置であって、前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光を出射する第一のレーザ光源と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光を出射する第二のレーザ光源と、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にするための整形手段と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動させるための移動手段と、を含む、半導体薄膜の製造装置である。
ここで、本発明の半導体薄膜の製造装置において、第一のレーザ光源は縦断面の形状が矩形である第一のレーザ光を出射し、第二のレーザ光源は縦断面の形状が円形である第二のレーザ光を出射するものであって、整形手段は第二のレーザ光の有効領域の形状を第一のレーザ光の有効領域と同一の矩形に揃える手段であってもよい。
また、本発明の半導体薄膜の製造装置において、整形手段は回折光学素子であってもよい。
また、本発明の半導体薄膜の製造装置において、第一のレーザ光が紫外域の波長を有し、第二のレーザ光が可視域または赤外域の波長を有することができる。
また、本発明の半導体薄膜の製造装置において、第一のレーザ光がエキシマレーザ光であって、第二のレーザ光が炭酸ガスレーザ光であってもよい。
なお、本発明において「同一」とは、完全に同一である場合だけでなく、実質的に同一である場合も含まれる。
本発明によれば、製造効率が良く、結晶粒径の均一性を向上することができる半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
(前駆体半導体薄膜基板)
図1に、本発明において第一のレーザ光と第二のレーザ光とが照射される前駆体半導体薄膜を備えた前駆体半導体薄膜基板の好ましい一例の模式的な断面図を示す。図1に示す前駆体半導体薄膜基板5は、絶縁性基板7上にバッファ層8を介して前駆体半導体薄膜6が形成された構造を有している。
前駆体半導体薄膜6としては、任意の半導体材料を用いることができ、たとえば従来より液晶表示装置の製造工程において用いられていて、製造が容易であるという理由から、水和アモルファスシリコン(a−Si:H)をはじめとするアモルファスシリコンを含むシリコンを用いることが好ましいが、多結晶シリコンを含むシリコンであってもよく、微結晶シリコンを含むシリコンであってもよい。また、前駆体半導体薄膜6としては、シリコンのみからなる材質に限られるものではなく、ゲルマニウムなどの他の元素を含んだシリコンを主成分とする材質であってもよい。たとえば、ゲルマニウムを添加することによって前駆体半導体薄膜6の禁制帯幅を任意に制御することができる。前駆体半導体薄膜6の厚みは30nm以上200nm以下であることが好ましい。前駆体半導体薄膜6の厚みが30nm未満である場合には前駆体半導体薄膜6を均一な厚みに形成することが困難となる傾向にあり、200nmを超える場合には前駆体半導体薄膜6の形成に時間がかかり過ぎる傾向にあるためである。なお、前駆体半導体薄膜6はたとえばCVD(Chemical
Vapor deposition;化学気相堆積)法などによって形成される。
絶縁性基板7としては、ガラスや石英などを含む材質にて形成された公知の基板を好適に用いることができる。また、これらの材質の中でも、安価である点、大面積の絶縁性基板を容易に製造することができる点でガラス基板を用いることが好ましい。絶縁性基板7の厚みは特に限定されるものではないが、0.5mm以上1.2mm以下であることが好ましい。絶縁性基板7の厚みが0.5mm未満である場合には絶縁性基板7が割れやすく、高い平坦性を有する絶縁性基板7を製造することが困難となる傾向にある。また、絶縁性基板7の厚みが1.2mmよりも厚い場合には表示装置を形成した際に厚くなりすぎたり、重くなりすぎたりする傾向にあるためである。
また、図1に示す前駆体半導体薄膜基板5において、前駆体半導体薄膜6は絶縁性基板7上にバッファ層8を介して形成されることが好ましい。バッファ層8を形成することにより、レーザ光の照射による溶融および再結晶化の際に、溶融した前駆体半導体薄膜6の熱の影響が絶縁性基板7に及ばないようにすることができる傾向にあり、絶縁性基板7から前駆体半導体薄膜6への不純物拡散を防止することができる傾向にあるためである。バッファ層8としては、酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの材料をCVD法を用いて形成することができ、特に制限されるものではない。なかでも、絶縁性基板7がガラス基板である場合には、同一成分であって各種物性が等しいことから、バッファ層8は酸化シリコンからなることが好ましい。また、バッファ層8の厚みも特に制限されるものではないが、100nm以上500nm以下であることが好ましい。バッファ層8の厚みが100nm未満である場合には絶縁性基板7から前駆体半導体薄膜6への不純物の拡散防止効果が不十分となる傾向にあり、500nmを超えるとバッファ層8の形成に時間がかかり過ぎて製造効率が低下する傾向にあるためである。
(半導体薄膜の製造装置)
図2に、本発明の半導体薄膜の製造装置の好ましい一例の構成を概略的に示す。本発明の半導体薄膜の製造装置10は、二つ以上のレーザ光源として、第一のレーザ光を出射する第一のレーザ光源11と、第二のレーザ光を出射する第二のレーザ光源12とを含む。ここで、第一のレーザ光は前駆体半導体薄膜を溶融することができる。また、第二のレーザ光は前駆体半導体薄膜を溶融することはできないが前駆体半導体薄膜を加熱することができ、第二のレーザ光は第一のレーザ光の照射前における前駆体半導体薄膜を加熱および/または第一のレーザ光の照射によって溶融した前駆体半導体薄膜の再結晶化を遅延させるために用いることができる。
ここで、本発明において、第一のレーザ光としては、固体状態のアモルファスシリコンなどのシリコン薄膜からなる前駆体半導体薄膜によく吸収され、数マイクロ秒〜100マイクロ秒のオーダーの極めて短時間における1回の照射で固体状態のシリコン薄膜を溶融可能にする観点から、紫外域の波長を有するレーザ光を用いることが好ましい。ここで、紫外域の波長とは、1nm以上400nm未満の波長を意味する。このような第一のレーザ光としては、たとえばエキシマレーザ光、YAGレーザ光の三倍波に代表される各種固体レーザ光などを好適に用いることができるが、なかでも波長308nmのエキシマレーザ光を用いることが特に好適である。
また、第二のレーザ光としては、第一のレーザ光の照射によって溶融したシリコン薄膜の再結晶化を遅延可能にする観点および第一のレーザ光の照射前の前駆体半導体薄膜を溶融させることなく加熱する観点から、可視域または赤外域の波長を有するレーザ光を用いることが好ましい。この場合、第二のレーザ光が固体状態または溶融状態のシリコン薄膜に吸収されることにより、若しくは、第二のレーザ光が絶縁性基板および/またはバッファ層を加熱してその熱がシリコン薄膜に熱伝導されることにより、シリコン薄膜の加熱を行なうことができる。ここで、可視域の波長とは、400nm以上750nm未満の波長を意味する。また、赤外域の波長とは、750nm以上1mm以下の波長を意味する。このような第二のレーザ光としては、たとえば532nmの波長を有するYAGレーザ光の二倍波、1064nmの波長を有するYAGレーザ光または10.6μmの波長を有する炭酸ガスレーザ光などを好適に用いることができる。
また、本発明において、「有効領域」とは、レーザ光がレーザ光源から出射されて前駆体半導体薄膜の表面に到達するまでにマスク等の遮光手段が設置されていない場合には前駆体半導体薄膜の表面におけるレーザ光の照射領域のことを示し、レーザ光がレーザ光源から出射されて前駆体半導体薄膜の表面に到達するまでにマスク等の遮光手段が設置されている場合にはマスク等の遮光手段を取り除いたときに想定される前駆体半導体薄膜の表面におけるレーザ光の照射領域のことを示す。なお、レーザ光を走査することにより前駆体半導体薄膜の表面を均一に照射するためには、有効領域の形状は矩形であることが好ましい。また、本発明において、「矩形」とは、長方形でなく正方形も含む意味である。
この半導体薄膜の製造装置10において、第一のレーザ光源11から出射された第一のレーザ光は、アッテネータ13によって所定の光量に減衰されてパワー密度が調整された後、均一照射光学系15によってパワー密度分布が均一化されて適当な寸法に整形され、マスク17のパターン形成面に均一に照射される。次いで、マスク17を通過した第一のレーザ光はミラー21によって反射され、結像レンズ20によってマスク17の像が所定の倍率(たとえば1/4)に結像された状態で前駆体半導体薄膜基板5中の前駆体半導体薄膜の表面に垂直に照射される。ここで、前駆体半導体薄膜基板5は、水平方向に所定速度で移動可能な本発明における移動手段の一例であるステージ19上に設置されている。
第一のレーザ光を整形することができる均一照射光学系15としては、たとえばシリンドリカルレンズとコンデンサーレンズにより構成されるもの、フライアイレンズとコンデンサーレンズにより構成されるものまたは回折光学素子により構成されるものなどを用いることができる。たとえば第一のレーザ光がエキシマレーザ光である場合には、第一のレーザ光源11からの出射直後の第一のレーザ光の縦断面の形状は矩形であり、第一のレーザ光の有効領域の形状を矩形とする場合には強度分布を均一化し適当な寸法に調整できればよいため、主にシリンドリカルレンズまたはフライアイレンズから構成されるものを用いることが好ましい。また、第一のレーザ光がたとえばYAGレーザ光の三倍波である場合には、第一のレーザ光源11からの出射直後の第一のレーザ光の縦断面の形状は円形であり、第一のレーザ光の有効領域の形状を矩形とする場合には有効領域の形状を円形から矩形に整形することができる回折光学素子より構成されるものであることが好ましい。
一方、第二のレーザ光源12から出射された第二のレーザ光は、アッテネータ14によって所定の光量に減衰されてパワー密度が調整される。そして、均一照射光学系16によってパワー密度分布が均一化されて、第二のレーザ光の有効領域が第一のレーザ光の有効領域と同一の形状および同一の面積となるように整形される。その後、第二のレーザ光はミラー21によって反射され、結像レンズ24によって所定の倍率(たとえば1/4)に結像された状態で前駆体半導体薄膜基板5中の前駆体半導体薄膜に照射される。
第二のレーザ光を整形することができる均一照射光学系16としては、第二のレーザ光が532nmの波長を有するYAGレーザ光の二倍波、1064nmの波長を有するYAGレーザ光または10.6μmの波長を有する炭酸ガスレーザ光である場合には第二のレーザ光の出射直後の縦断面の形状は円形となるため、第二のレーザ光の有効領域の形状をを第一のレーザ光の有効領域と同一の矩形に揃える場合には、円形を矩形に整形することができる回折光学素子より構成されるものであることが好ましい。
また、第一のレーザ光源11と第二のレーザ光源12とはそれぞれ制御手段23によって制御され、第一のレーザ光および第二のレーザ光のそれぞれの出射開始時期または出射停止時期が制御される。
(半導体薄膜の製造方法)
本発明の半導体薄膜の製造方法は、前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光と、を照射して、前駆体半導体薄膜を溶融した後に再結晶化させることによって半導体薄膜を製造する方法であって、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にし、これらの有効領域が重なり合うように第一のレーザ光と第二のレーザ光とを前駆体半導体薄膜に照射する工程と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動する工程と、を含む。以下、本発明の半導体薄膜の製造方法の好ましい一例について説明する。
まず、図2に示す半導体薄膜の製造装置10を用いて、図1に示す前駆体半導体薄膜基板5中の前駆体半導体薄膜6に第一のレーザ光と第二のレーザ光とを照射する。ここで、第一のレーザ光と第二のレーザ光とは、たとえば図3に示す波形で照射される。なお、図3の縦軸はパワー密度を示し、横軸は経過時間を示している。また、図3中の参照符号1は第一のレーザ光の波形(経過時間に対するパワー密度変化)を示しており、参照符号2は第二のレーザ光の波形を示している。
図3を参照すると、まず第二のレーザ光がパルス状に照射される。次に、第二のレーザ光の照射中に第一のレーザ光がパルス状に照射される。続いて、第一のレーザ光の照射が完了した後に第二のレーザ光の照射を完了する。これにより、第二のレーザ光の照射によって加熱された固体状態の前駆体半導体薄膜に第一のレーザ光が照射されて前駆体半導体薄膜が溶融し、溶融した前駆体半導体薄膜に第二のレーザ光が照射されることによって前駆体半導体薄膜が再結晶化する時間を遅延させて再結晶化により得られる図4に示す結晶粒37をより長くすることができる。
ここで、図2に示す半導体薄膜の製造装置10に用いられているマスク17のパターンを図5の模式的平面図に示す。なお、本発明において、マスク17のパターンはこれに限定されるものではない。ここでは、第一のレーザ光の一部を遮光する矩形状の遮光部53内に複数のスリット状の開口部52が設けられている。
図5に示すパターンを有する図2に示すマスク17を用いたときの、前駆体半導体薄膜の表面における第一のレーザ光および第二のレーザ光の有効領域の形状を図6の模式的平面図に示す。ここで、図2に示す均一照射光学系16によって、図6に示す第二のレーザ光の有効領域35の形状および面積は、第一のレーザ光の有効領域34の形状および面積とそれぞれ同一にされており、第一のレーザ光の有効領域34と第二のレーザ光の有効領域35とが重なり合うように第一のレーザ光および第二のレーザ光が前駆体半導体薄膜の表面に照射されている(なお、第一のレーザ光は図2に示すマスク17によって一部が遮光されているので、実際には、マスク17の開口部52に対応する照射領域33のみに第一のレーザ光が照射されていることになる)。
本発明においては、第一のレーザ光の有効領域34を取り囲む周縁と第二のレーザ光の有効領域35を取り囲む周縁とが一致するように第一のレーザ光の照射位置および/または第二のレーザ光の照射位置を適宜調節することによって、第一のレーザ光の有効領域34と第二のレーザ光の有効領域35とが重なり合うようにすることができる。ここで、第一のレーザ光の照射位置および/または第二のレーザ光の照射位置は、たとえば、図2に示すミラー21の角度を調節することによって調節可能である。
そして、第二のレーザ光の照射完了後に、矩形である第一のレーザ光の有効領域34および第二のレーザ光の有効領域35の長手方向に、第一のレーザ光の有効領域34および第二のレーザ光の有効領域35の長手方向の辺の長さの1/2の距離だけ図2に示すステージ19を移動させる。続いて、再度、図3に示す波形で第一のレーザ光と第二のレーザ光とを図2に示す半導体薄膜の製造装置10に用いて前駆体半導体薄膜の表面に照射することのよって、図7の模式的平面図に示すように、前駆体半導体薄膜の表面において、第一のレーザ光の有効領域34と第二のレーザ光の有効領域35とが共に同一の方向に同一の距離だけ移動することになる。なお、ここでは、図2に示すステージ19を移動させたが、本発明においては、前駆体半導体薄膜の表面の位置を固定し、第一のレーザ光の有効領域34および第二のレーザ光の有効領域35を移動させる手段を用いてもよい。また、図7においては、図を見やすくするため、有効領域の大きさを変えているが実際には同一である。
このような本発明における第一のレーザ光および第二のレーザ光の照射と有効領域の移動とを繰り返したときの有効領域の変遷を図8の模式的平面図に示す。図8に示すように、たとえばn回目の第一のレーザ光および第二のレーザ光の照射において、第一のレーザ光の右側の有効領域については(n−1)回目の照射で第二のレーザ光が既に1回照射済みであり、第一のレーザ光の左側の有効領域については第二のレーザ光は未だ照射されていない。これは、図8に示す(n−3)回目、(n−2)回目、(n−1)回目、n回目および(n+1)回目のすべての照射において同じである。
したがって、本発明においては、第一のレーザ光および第二のレーザ光の照射ごとの第一のレーザ光および第二のレーザ光の右側の有効領域の前駆体半導体薄膜の表面温度ならびに第一のレーザ光および第二のレーザ光の左側の有効領域の前駆体半導体薄膜の表面温度についてそれぞれ均一性を向上することができる。したがって、本発明においては、前駆体半導体薄膜の溶融後に再結晶化して得られるそれぞれの結晶粒の結晶粒径の均一性を向上することができる。なお、図8においては、図を見やすくするため、第一のレーザ光および第二のレーザ光の有効領域の大きさを変えている箇所があるが実際には同一である。また、図8においては、図6および図7に示されている照射領域33の記載は省略してある。
また、本発明においては、溶融した前駆体半導体薄膜に第二のレーザ光が照射されることによって前駆体半導体薄膜が再結晶化する時間を遅延させて再結晶化により得られる結晶粒をより長くすることができ、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域の移動ピッチを大きくすることができるため、半導体薄膜の製造効率が良好なものとなる。
なお、上記において、第一のレーザ光の前駆体半導体薄膜の表面における照射エネルギ密度(すなわち、図6に示す照射領域33における第一のレーザ光の照射エネルギ密度)は1500J/m2以上3500J/m2以下であることが好ましく、2500J/m2以上3000J/m2以下であることがより好ましい。上記の第一のレーザ光のエネルギ密度が1500J/m2未満である場合には長い結晶粒を形成することができない傾向にあり、3500J/m2より大きい場合には第一のレーザ光をシリコン薄膜に照射した場合にシリコン薄膜がアブレーションする傾向にある。特に、上記の第一のレーザ光のエネルギ密度が2500J/m2以上3000J/m2以下である場合にはシリコン薄膜をアブレーションさせることなく、より長い結晶粒を形成することができる点で好ましい。
図9に、第一のレーザ光の有効領域の一方の辺の長さに対する他方の辺の長さの比(アスペクト比:長辺の長さ/短辺の長さ)とエネルギ効率(第一のレーザ光の有効領域の面積/第二のレーザ光の有効領域の面積)の関係を示す。ここで、第一のレーザ光としてはエキシマレーザ光、第二のレーザ光としては炭酸ガスレーザ光が用いられている。従来の方法では、第一のレーザ光および第二のレーザ光の有効領域の形状は第一のレーザ光源および第二のレーザ光源より出射したままの形状である。したがって、第一のレーザ光がエキシマレーザ光で、第二のレーザ光が炭酸ガスレーザ光の場合、第一のレーザ光の有効領域の形状は矩形、第二のレーザ光の有効領域の形状は円形となる。
図9に示すように、このような従来の方法においては、アスペクト比が大きくなる程、エネルギ効率が低下する。すなわち、アスペクト比が大きくなる程、第二のレーザ光の有効領域の面積に対する第一のレーザ光の有効領域の面積が小さくなる。したがって、従来の方法においては、一定の領域を溶融・再結晶化する場合、アスペクト比が大きくなる程、第一のレーザ光の照射回数が増加するため、半導体薄膜の製造効率が低下する。しかしながら、本発明においては、第一のレーザ光の有効領域の形状および面積を第二のレーザ光の有効領域の形状および面積とそれぞれ一致させている。よって、アスペクト比に関わらず本発明においてエネルギ効率は常に100%となる。
図9に示す結果から、アスペクト比が2(比較例1)、10(比較例2)、30(比較例3)の有効領域を有する第一のレーザ光を用いた従来の方法においては、エネルギ効率はそれぞれ約53%、約13%、約4%であることが算出される。
すなわち、従来の方法においては、第二のレーザ光の円形の有効領域内に第一のレーザ光の矩形の有効領域を配置することになるため、上記のエネルギ効率を最大にするためには、第二のレーザ光の有効領域の円形の直径を第一のレーザ光の有効領域の矩形の対角線の長さとする必要がある。このとき比較例1における第一のレーザ光の有効領域の矩形の長辺の長さを2、短辺の長さを1とすると(アスペクト比=2)、第二のレーザ光の有効領域の円形の直径は(12+221/2≒2.2となる。したがって、比較例1のエネルギ効率は2×100/(1.1×1.1×3.14)≒53%となる。比較例2(アスペクト比=10)および比較例3(アスペクト比=30)のエネルギ効率も上記と同様にして、それぞれ約13%(比較例2)、約4%(比較例3)となる。
よって、従来の方法に対して本発明の方法は、第一のレーザ光の1回の照射により結晶化できる領域が表1に示すように約2倍(=100/53)、約8倍(=100/13)、約25倍(=100/4)となり飛躍的に製造効率は向上する。
Figure 2007242803
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明において第一のレーザ光と第二のレーザ光とが照射される前駆体半導体薄膜を備えた前駆体半導体薄膜基板の好ましい一例の模式的な断面図である。 本発明の半導体薄膜の製造装置の好ましい一例の構成を概略的に示す図である。 本発明における第一のレーザ光と第二のレーザ光の照射波形の一例を示す図である。 本発明により得られる結晶粒の一例の模式的な平面図である。 図2に示す半導体薄膜の製造装置に用いられているマスクのパターンを示す模式的な平面図である。 図5に示すパターンを有するマスクを用いたときの前駆体半導体薄膜の表面における第一のレーザ光および第二のレーザ光の有効領域の形状を示す模式的な平面図である。 本発明における第一のレーザ光の有効領域および第二のレーザ光の有効領域の移動を示す模式的な平面図である。 本発明における第一のレーザ光および第二のレーザ光の照射と有効領域の移動とを繰り返したときの第一のレーザ光および第二のレーザ光の有効領域の変遷を示す模式的な平面図である。 第一のレーザ光の有効領域のアスペクト比とエネルギ効率の関係を示す図である。 従来のスーパーラテラル成長法において1回のレーザ光の照射によって成長する結晶粒の長さの2倍以上の領域を溶融させたときに形成される結晶粒を示す模式的な拡大平面図である。 従来のダブルビーム法におけるレーザ光の照射パターンの一例を示す模式的な平面図である。 従来のダブルビーム法におけるレーザ光の照射パターンの他の一例を示す模式的な平面図である。 加熱用のレーザ光の照射の重畳回数とアモルファスシリコン薄膜の表面温度の最高温度との関係を示すシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
5 前駆体半導体薄膜基板、6 前駆体半導体薄膜、7 絶縁性基板、8 バッファ層、10 製造装置、11 第一のレーザ光源、12 第二のレーザ光源、13,14 アッテネータ、15,16 均一照射光学系、17 マスク、20,24 結像レンズ、21 ミラー、23 制御手段、31 溶融用のレーザ光の照射領域、32 加熱用のレーザ光の照射領域、33 照射領域、34 第一のレーザ光の有効領域、35 第二のレーザ光の有効領域、36 微細な結晶粒、37 結晶粒、52 開口部、53 遮光部。

Claims (11)

  1. 前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光と、を照射して、前駆体半導体薄膜を溶融した後に再結晶化させることによって半導体薄膜を製造する方法であって、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にし、これらの有効領域が重なり合うように第一のレーザ光と第二のレーザ光とを前駆体半導体薄膜に照射する工程と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動する工程と、を含む、半導体薄膜の製造方法。
  2. 第一のレーザ光の出射直後の縦断面の形状と第二のレーザ光の出射直後の縦断面の形状とが異なる場合に、第一のレーザ光の有効領域の形状と第二のレーザ光の有効領域の形状とを同一にする工程を含む、請求項1に記載の半導体薄膜の製造方法。
  3. 第一のレーザ光の出射直後の縦断面の形状が矩形であり、第二のレーザ光の出射直後の縦断面の形状が円形である場合に、第二のレーザ光の有効領域の形状を第一のレーザ光の有効領域と同一の矩形に揃える工程を含む、請求項2に記載の半導体薄膜の製造方法。
  4. 第二のレーザ光の有効領域の形状を回折光学素子を用いて矩形に揃えることを特徴とする、請求項3に記載の半導体薄膜の製造方法。
  5. 第一のレーザ光が紫外域の波長を有し、第二のレーザ光が可視域または赤外域の波長を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の半導体薄膜の製造方法。
  6. 第一のレーザ光がエキシマレーザ光であって、第二のレーザ光が炭酸ガスレーザ光であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の半導体薄膜の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の半導体薄膜の製造方法に用いられる装置であって、前駆体半導体薄膜を溶融するための第一のレーザ光を出射する第一のレーザ光源と、前駆体半導体薄膜を加熱するための第二のレーザ光を出射する第二のレーザ光源と、第一のレーザ光と第二のレーザ光の有効領域の形状および面積をそれぞれ同一にするための整形手段と、第一のレーザ光の有効領域と第二のレーザ光の有効領域とを共に同一の方向に同一の距離だけ移動させるための移動手段と、を含む、半導体薄膜の製造装置。
  8. 第一のレーザ光源は縦断面の形状が矩形である第一のレーザ光を出射し、第二のレーザ光源は縦断面の形状が円形である第二のレーザ光を出射するものであって、整形手段は第二のレーザ光の有効領域の形状を第一のレーザ光の有効領域と同一の矩形に揃える手段であることを特徴とする、請求項7に記載の半導体薄膜の製造装置。
  9. 整形手段は回折光学素子であることを特徴とする、請求項8に記載の半導体薄膜の製造装置。
  10. 第一のレーザ光が紫外域の波長を有し、第二のレーザ光が可視域または赤外域の波長を有することを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の半導体薄膜の製造装置。
  11. 第一のレーザ光がエキシマレーザ光であって、第二のレーザ光が炭酸ガスレーザ光であることを特徴とする、請求項7から10のいずれかに記載の半導体薄膜の製造装置。
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