JP2007242469A - 放電ランプ - Google Patents

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雅規 加藤
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Abstract

【課題】 電極を大型化させた場合に、外部リード側導電板および外部リード自身が破損したり、外部リード側導電板が配置された箇所に対応する封止管部およびシール用絶縁体において外部リードが挿入された箇所が破損することを防止することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、電極の一方は、他方の電極と対向する電極先端部と、前記導電性部材に電気的に接続された内部リードと、この電極先端部と内部リードに跨って配置され、電極先端部および内部リードに対して接続された連結部材とを備え、前記電極先端部および前記内部リードには、前記連結部材に接続される側の端部にそれぞれテーパー部が形成され、前記連結部材には、このテーパー部に対応する穴が形成され、前記電極先端部および前記内部リードは、前記連結部材の内面と各々のテーパー部の外周面の間に緩衝部材が配置されるよう、連結部材に形成された穴に圧入されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体ウェハ、液晶基板、カラーフィルタ、プリント基板等の露光用光源として使用する放電ランプに関する。特に発光管内に水銀が封入され、波長365nmのi線等を放射する、半導体ウェハを露光するための露光装置用の光源に関する。
放電ランプのうち、発光管内に、点灯時の水銀蒸気圧が20気圧程度となるよう発光物質として水銀が封入されたものを高圧水銀ランプという。このような高圧水銀ランプのうち、電極間距離が2mm〜20mm程度と短いショートアーク型のものは、高輝度が得られるという利点を有することから、リソグラフィー用の露光用光源として従来から利用されている。
図4は、従来の放電ランプの構成を示す断面図である。
放電ランプ100は、発光管部11とその両端に連続して形成された封止管部12とを備えたバルブ1と、発光管部11内に対向して配置された一対の電極(陽極2および陰極3)と、電極に電気的に接続された導電性部材5と、封止管部12の内部に配置されたシール用絶縁体6と、電極を支持するための電極保持用筒体4とを備えている。
陽極2は、電極先端部21と、電極先端部21に設けられた有底穴に圧入された内部リード22とから構成されている。陰極3は、電極先端部31と、電極先端部31に設けられた有底穴に圧入された内部リード22とから構成されている。
導電性部材5は、内部リード22に電気的に接続された1枚の電極側集電板51と、電極側集電板51に電気的に接続された複数の導電箔52と、複数の導電箔52に電気的に接続された1枚の外部リード側集電板53と、外部リード側集電板53に電気的に接続された外部リード54とから構成されている。外部リード54は、外部リード保持用筒体7の貫通孔に挿通されて支持され、一端が封止管部12から導出している。
封止管部12とシール用絶縁体6とは、両者間に導電性部材5(導電箔52)を介して気密にシールされている。
導電性の口金8が接着剤10によって封止管部12の端部に固着されている。外部リード54の一端に接続された給電部材9が、口金8に嵌め込まれることによって口金8と導通している。
近年、このような放電ランプは、露光面積の増大や、製造工程におけるスループットの向上が要求されていることから、紫外線(露光に使用する波長365nmのi線等)の放射量の増大が求められ、例えば5kW以上と定格消費電力が増大している。
放電ランプの定格消費電力を増大させると、放電ランプを流れる電流は一般的に大きくなる。放電ランプを流れる電流が大きくなると、電極のうち特に陰極3からの電子衝突を受ける陽極2(電極先端部21)、或いは、陽極に限らず、垂直方向に配置する放電ランプにおいて上側に位置される電極は、容易に昇温して溶融するおそれがあることから、大型化する必要がある。
そして、電極先端部21を大型化した場合は、重量増加に耐え得る構造とするため、電極先端部21を支える内部リード22の径を大きくする必要がある。内部リード22の径を大きくすると、電極先端部21から導電性部材5への熱流量が増大し、内部リード側集電板51、導電箔52、外部リード側集電板53、外部リード54からなる導電性部材5の温度が上昇する。
導電性部材5が高温状態になると、大気に曝されている外部リード側集電板53および外部リード54は、酸化が促進されて体積が増加することにより膨張する。そのため、外部リード側集電板53および外部リード54自身が破損したり、外部リード側集電板53が配置された箇所に対応する封止管部12が破損したり、さらには、シール用絶縁体6において外部リード54が挿入された箇所が破損する、という不具合が生じることになる。
特開2000−3695号 特開2004−6246号
本発明は、電極を大型化させた場合に、外部リード側集電板および外部リード自身が破損したり、外部リード側集電板が配置された箇所に対応する封止管部およびシール用絶縁体において外部リードが挿入された箇所が破損する、という不具合が生じることを防止することが可能な放電ランプを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、
発光管部とその両端に連続して形成された封止管部とからなるバルブと、発光管部内で対向して配置された一対の電極と、電極に電気的に接続され、発光管の外部に導出された導電性部材と、封止管部内に配置されたシール用絶縁体とを備え、封止管部とシール用絶縁体とが、両者間に導電性部材を介して気密にシールされた放電ランプにおいて、
(1)前記電極の一方は、他方の電極と対向する電極先端部と、前記導電性部材に電気的に接続された内部リードと、この電極先端部と内部リードに跨って配置され、電極先端部および内部リードに対して接続された連結部材とを備え、
(2)前記電極先端部および前記内部リードには、前記連結部材に接続される側の端部にそれぞれテーパー部が形成され、前記連結部材には、このテーパー部に対応する穴が形成され、
前記電極先端部および前記内部リードは、前記連結部材の内面と各々のテーパー部の外周面の間に緩衝部材が配置されるよう、連結部材に形成された穴に圧入されている、
という特徴を有している。
(1)には以下の技術的意義がある。
図4に示す従来の電極によれば、電極の後端部がストレートな形状を有し、熱伝導が何ら妨げられないことから、電極の熱がスムーズに導電性部材に伝導されることになる。一方、電極を上記(1)の構成にすることにより、図4に示す電極構造と比較して、連結部材と電極先端部との接続部分および連結部材と内部リードとの間に接触抵抗が生じることにより、連結部材と電極先端部の両者が熱的に絶縁され易くなる。そのため、電極から上記導電性部材への熱伝導が阻害され、導電性部材が過剰に高温状態とならず、外部リード側集電板および外部リードが酸化する等の不具合が発生することがない。
(2)には以下の技術的意義がある。
上記のような定格消費電力の大きい放電ランプにおいては、上記のように、電極先端部が点灯時に溶融することがないように大型化しており、これに伴い電極を支える内部リード、さらには、電極先端部および内部リードに跨って接続される連結部材も大型に設計されている。そのため、電極先端部、内部リード、連結部材の重量が相当に大きいことから、これらを接続する方法としては圧入が最適である。そして、上記(2)の構成とすることにより、電極先端部および内部リードを連結部材に設けられた穴に対して圧入する際において、電極先端部、内部リード、連結部材の何れかに対して圧入時の負荷が集中することが緩衝部材によって防止され、電極先端部、内部リード、連結部材の何れも破損することがない。
さらに、本発明は、前記連結部材が前記電極先端部よりも熱伝導率の小さい材料からなることを特徴とする。
そのため、連結部材自身によっても、電極先端部から導電性部材への熱伝導が阻害されることから、外部リード側集電板および外部リードが酸化する等の不具合の発生をさらに確実に防止することができる。
さらに、本発明は、前記電極先端部が、内部に密閉空間が形成された基体部と、この密閉空間内に封入された伝熱体とを備え、この伝熱体は、前記電極先端部を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料または融点が低い材料からなることを特徴とする。これによる技術的意義を、比較例として図5を用いて以下に説明する。
図5は、従来の他の放電ランプを説明するための断面図である。電極を除く構成は図4に示す放電ランプと同じであるため、陽極側のみを示し陰極側を省略している。図5に示す放電ランプ100は、内部に密閉空間Sが形成されたタングステンからなる電極先端部25と、電極先端部25を構成するタングステンよりも熱伝導率の高い金属または融点の低い金属からなる伝熱体Mと、内部リード22とを備えて構成される電極2を備えている。この放電ランプ100によれば、電極先端部25が高温化した場合に、伝熱体Mの高い熱輸送効果によって、導電性部材5の方向へ熱を効果的に輸送することができる。このため、放電ランプ100の光出力を増加させるために定格消費電力を増加させても、電極先端部25が溶融することが抑制される。
しかしながら、導電性部材5の方向へ効果的に熱が輸送されるため、図4に示す放電ランプに比べて導電性部材5がさらに高温状態になる。そのため、導電性部材5のうち、大気に曝されている外部リード側集電板53および外部リード54の酸化が促進されることにより、上記したような不具合が顕著に生じ易くなる。
そこで、図5に示す電極において、本発明の構成を採用することにより、電極先端部25から導電性部材5への熱伝導が阻害され、導電性部材5が過剰に高温状態となることが防止され、外部リード側集電板53および外部リード54の酸化等の不具合が生じることがない。
本発明においては、導電性部材が過剰に高温状態になることがなく、導電性部材の一部を構成する外部リード側集電板および外部リード自身が酸化することによって破損したり、外部リード側集電板が配置された箇所に対応する封止管部が破損したり、さらには、シール用絶縁体において外部リードが挿入された箇所が破損する、という不具合が生じることを確実に防止することができる。
図1は、本発明の放電ランプの第1の実施形態を示す断面図である。図1(a)は、陰極側を省略した長手方向の断面図を示し、図1(b)は、実線部分Aの拡大図であり、図1(c)は、図1(b)に示すB−B´線で切断した径方向の断面図を示す。図1(a)において陰極側は図示を省略しているが、本発明の陰極側への採用を排除しているわけではない。
放電ランプ100は、バルブ1、陽極2、陰極(不図示)、電極保持用筒体4、導電性部材5、シール用絶縁体6、外部リード保持用筒体7、口金8、給電線9、を備えている。この放電ランプは、通常は、陽極2を上、陰極を下とし、バルブ1の管軸が大地に対して略垂直方向となった状態で点灯される、いわゆる垂直点灯型である。
バルブ1は、略球状の発光管部11と、発光管部11の両端に連続して一体的に形成された封止管部12とを備えている。陽極2は、導電性部材5(電極側集電板51)に電気的に接続されている。発光管部11内には、陽極2および陰極が、例えば2mm〜20mm離間した状態で対向して配置されている。発光管部11内には、点灯時における蒸気圧が1MPa〜6MPaとなるよう、発光物質としての水銀が3mg〜50mg封入されるとともに、始動用ガスとしてアルゴン等が50k〜500kPa封入されている。不図示の外部電源より電力が供給されると、陽極2と陰極との間でアーク放電することにより、紫外線(例えば、波長365nmのi線等)を放射する。
以下に、本発明の放電ランプの電極について説明する。
図1(b)に示すように、陽極2は、電極先端部21と、棒状の内部リード22と、筒状の連結部材23とを備え、電極先端部21(芯棒212)と内部リード22とに跨って配置された連結部材23が、電極先端部21(芯棒212)と内部リード22に対して接続された構成である。
電極先端部21は、陰極からの電子衝突を受けるタングステン製の基体部211と、基体部211の有底孔213に対して圧入されたタングステン製の芯棒212とを備えている。芯棒212は、後端側に連結部材23側に向けて徐々に縮径するテーパー部T1が形成され、前端側に基体部211側に向けて徐々に縮径するテーパー部T2が形成されている。内部リード22は、例えばタングステン製であり、先端に連結部材23側に向けて徐々に縮径するテーパー部T3が形成されている。
図1(b)に示すように、連結部材23は、中央に貫通穴231が設けられ、芯棒212のテーパー部T1および内部リード22のテーパー部T3が圧入可能となっている。詳細には、貫通穴231は、両端から長手方向中央側に向けて貫通穴が縮径している縮径部分と、この縮径部分に連続する穴径が均一な部分とからなる。なお、連結部材23には、貫通穴231に代えて、テーパー部T1,T3を挿入可能な有底穴を形成しても良い。連結部材23は、例えばタングステンから構成されるが、電極先端部21を構成するタングステンよりも熱伝導率が小さい材料で構成した場合には、連結部材23自身によって電極先端部21の高温の導電性部材5への伝達が阻害されるため、上記した外部リード側集電板53および外部リード54の酸化等の不具合の発生を確実に防止することができる。タングステンよりも熱伝導率が小さい材料としては、例えばタンタルを用いることができる。
電極先端部21の芯棒212と連結部材23の間、および、内部リード22と連結部材23の間には、緩衝部材24が配置されている。緩衝部材24は、例えば厚みが40μm程度のタンタルからなる金属箔を使用することができる。緩衝部材24は、図1(c)に示すように、重なり合うことがないよう、切欠き部241が形成されている。
そして、後述の図2に示すようにして、連結部材23の貫通穴231に対して、芯棒212のテーパー部T1および内部リード22のテーパー部T3が圧入されている。図1に示す例では、テーパー部T1の端面とテーパー部T3の端面の間に空隙Kが形成されているので、電極先端部21の熱の芯棒212から内部リード22への伝達が阻害される。
上記のように、本発明の放電ランプは、芯棒212および内部リード22にテーパー部T1およびT3が設けられ、連結部材23には、テーパー部T1,T3を挿入することが可能な貫通穴231が設けられ、テーパー部T1,T3と連結部材23の間にそれぞれ緩衝部材24を設けたことを特徴としている。これによれば、連結部材23に対して芯棒212および内部リード22を圧入する際に、後述するように芯棒212、連結部材23、内部リード22の何れかが破損するおそれがない、という利点に加えて以下の(イ)〜(ハ)の効果を奏する。
(イ)
芯棒212および内部リード22にテーパー部T1およびT3を設けることにより、芯棒212または内部リード22の最大外径と、連結部材23の最大外径と、の差を小さくすることができる。そのため、電極全体を見た場合に、連結部材23において電極中心軸Xと直交する方向に外径が急峻に変化することがない。
電極2は発光管部11内の発光空間に位置するため、連結部材23において急峻に外径が変化すると、発光空間内での対流の乱れが発生し、照度の安定性が悪くなることがあり、所望の光学特性を得ることができないという不具合が生じる。しかし、本発明のように、連結部材23において急峻に外径が変化しないような構成とすれば、発光空間内での対流の乱れが抑制され、照度安定性が高くなって、所望の光学特性を得ることができる。
その一方で、芯棒212および内部リード22にテーパー部T1,T3を設けない場合には、連結部材23で外径が急峻に変化することになるため、発光空間内での対流の乱れが発生し、照度の安定性が悪いものとなって、所望の光学特性を得ることができない。芯棒212および内部リード22にテーパー部T1,T3を設けない場合に、連結部材23において外径が急峻に変化しないようにするには、連結部材23の厚みを薄くせざるを得ない。しかしながら、連結部材23の厚みを薄くすると、後述の圧入作業時にかかる負荷に耐え得る機械的強度を確保することができず、圧入時に連結部材23が破損するおそれがあるため、好ましくない。
なお、テーパー部T1、T3の一部分のみを連結部材23の貫通穴231に対して圧入すれば、連結部材23での外径の変化をさらに小さくすることができる点で好ましい。また、連結部材23に対し、面取り加工を施して傾斜部232を設けることもできる。これによれば、発光空間内での対流の乱れがさらに抑制されるため、好ましい。
(ロ)
本発明の放電ランプは、点灯時に緩衝部材24を構成するタンタル等の金属箔が拡散結合することで、連結部材23と芯棒212との接続および連結部材23と内部リード22の接続が強固なものとなり、電極先端部21が発光管部11内に脱落するおそれがない。
(ハ)
緩衝部材24と芯棒212のテーパー部T1の間、緩衝部材24と連結部材23の間、さらには緩衝部24と内部リード22のテーパー部T3の間で、それぞれ接触抵抗が生じるため、電極先端部21の高温の導電性部材5への伝達が阻害され易くなり、外部リード側集電板53および外部リード54の酸化等の不具合の発生を確実に防止できる。
このような基体部211、芯棒212、連結部材23、内部リード22の仕様は、以下のとおりである。
基体部211は、最大外径が25〜40mm、全長が40〜100mm、重量が350〜2400gである。
芯棒212は、最大外径が6〜10mm、全長が10〜50mm、重量が5〜75gである。テーパー部T1は、全長が5〜15mm、最小外径が5〜9mm、連結部材23への挿入全長が3〜10mmである。テーパー部T2は、全長が5〜30mm、最小外径が5〜9mm、基体部211への挿入全長が3〜25mmである。
連結部材23は、最大外径が12〜20mm、全長が15〜50mm、重量が26〜240gである。貫通穴23は、最大の部位で5.5〜9.8mm、最小の部位で5.2〜9.2mmである。
内部リード22は、最大外径が6〜10mm、全長が10〜100mm、重量が5〜150gである。テーパー部T3は、全長が5〜30mm、最小外径が5〜9mm、連結部材23への挿入全長が3〜10mmである。
本発明の放電ランプにおいては、上記のとおり、陽極2を構成する基体部211、芯棒212、連結部材23、内部リード22の重量が、他の放電ランプよりも大きいので、これらの接続は圧入によるのが最適である。圧入以外の方法によって接続した場合には、放電ランプの輸送時などに電極先端部21が発光管部11内に脱落するおそれがある。
図2は、本発明の放電ランプの電極を製造する工程を示す図である。
図2(a)は、連結部材23に対し、電極先端部21および内部リード22を圧入する工程を示している。電極先端部21、連結部材23、内部リード22の作製は以下のようにして行う。
芯棒212の両端を切削加工してテーパー部T1,T2を形成する。テーパー部T2の外周面に、緩衝部材214を巻き付け、基体部211に設けられた有底孔213に対して、緩衝部材214が巻き付けられたテーパー部T2をテーパー部T2の全てが有底孔213に埋設されるよう圧入し、基体部211と芯棒212を一体化させ、電極先端部21を作製する。その後、テーパー部T1の外周面に、緩衝部材24を巻き付ける。緩衝部材24は、テーパー部T1に巻き付けた際に切欠き部241が形成されるような寸法に設計されているため、互いに重なることがない。緩衝部材24を巻き付けた際に切欠き部241が形成されるようにしているのは、空間Kに存在するガスを切欠き部241から容易に放出できるようにしたもので、切欠き部241を設けることで圧入工程を大気中で実施できる利点がある。
連結部材23に対して切削加工を行い、貫通穴231を形成する。
内部リード22の一端に切削加工を行い、テーパー部T3を形成し、テーパー部T3の外周面に緩衝部材24を巻き付ける。緩衝部材24は、テーパー部T3に巻き付けた際に切欠き241が形成されるような寸法に設計されているため、互いに重なることがない。
そして、図2(a)の矢印に示すように、緩衝部材24が巻き付けられた芯棒212のテーパー部T1の一部が連結部材23の貫通穴231に圧入されるとともに、緩衝部材24が巻き付けられた内部リード22のテーパー部T3の一部が連結部材23の貫通穴231に圧入され、図2(b)に示すように陽極2が完成する。
芯棒212のテーパー部T1および内部リード22のテーパー部T3の外周面に緩衝部材24を巻き付ける理由は、以下のとおりである。すなわち、連結部材23に対して芯棒212および内部リード22を圧入する際には、荷重が芯棒212、連結部材23、内部リード22の何れかの部材のある一点に加わることで、これらの部材が割れるおそれがあるところ、緩衝部材24を設けることにより、緩衝部材24の延性によって加重が一点に集中することが良好に防止され、これらの部材が破損することがないからである。さらに、圧入による大きな力が加わった状態で点灯すると、陽極2からの熱伝導によって緩衝部材24は高温となることから、拡散結合による強固な接続を得ることができ、陽極2などの脱落といった不具合を防ぐことができるからである。
なお、陽極2の製造方法は、上記の手順に限られず、以下のようにすることもできる。基体部211と芯棒212を一体化する前に、連結部材23の貫通穴231に対して、緩衝部材24が巻き付けられた芯棒212のテーパー部T1および緩衝部材24が巻き付けられた内部リード22のテーパー部T3を圧入し、これら芯棒212、連結部材23、内部リード22の連結体を作製する。その後、緩衝部材214が巻き付けられた芯棒212のテーパー部T2を基体部211の有底孔213に対して圧入する。
図1に戻り、本発明に係る放電ランプの他の部分を説明する。
内部リード22は、電極保持用筒体4の貫通孔41、および電極保持用筒体4に隣接して配置された電極側集電板51の貫通孔511に挿入され、後端がシール用絶縁体6に設けられた有底孔61に嵌め込まれて固定されている。
導電性部材5は、電極側集電板51、複数の導電箔52、外部リード側集電板53および外部リード54を備えて構成され、これらの部材は例えばモリブデン製である。
中央部に貫通孔511が設けられたリング状の電極側集電板51は、電極保持用筒体4とシール用絶縁体6との両者間に配置され、貫通孔511に内部リード22が挿入されてロウ付けにより接続され、陽極2(内部リード22)に電気的に接続されている。
電極側集電板51の側面には、例えばモリブデンからなる導電箔52が6枚溶接されている。一端が電極側集電板51に溶接された6枚の導電箔52は、互いに接触することなく、シール用絶縁体6の側面に沿って、概ね等間隔で平行に配置され、他端が外部リード側集電板53に溶接されている。
全体として皿状の外部リード側集電板53は、中央部に外部リード54を挿入するための貫通孔531が設けられ、シール用絶縁体6と外部リード保持用筒体7との間に配置されている。外部リード側集電板53は、6枚の導電箔52に溶接されるとともに、貫通孔531に挿入された外部リード54にロウ付けされ、外部リード54と電気的に接続されている。
棒状の外部リード54は、外部リード保持用筒体7の貫通孔71および外部リード側集電板53の貫通孔531に挿入され、シール用絶縁体6に設けられた有底穴62に前端が嵌め込まれて固定されている。
外部リード側集電板53および外部リード54は、図1に示されるように、外気に曝された構成となっている。
例えば略円柱状の石英ガラスからなるシール用絶縁体6は、封止管部12内に配置されている。そして、放電ランプ100は、封止管部12とシール用絶縁体6の間に導電性部材5のうち6枚の導電箔52を介在させた状態で、封止管部12の外側からバーナー等で加熱することにより、封止管部12およびシール用絶縁体6を構成する材料である石英ガラスが溶融して、気密にシールされる。
外部リード54の他端には、不図示の給電装置に繋がる給電部材9が電気的に接続されている。給電部材9は、口金8に設けられた給電部81に嵌め込まれて固定されている。口金8は、内部に接着剤10を充填することにより、封止管部12の端部に接着固定されている。以下は図示を省略しているが、放電ランプ100は、給電部81に設けられたネジ部を、放電ランプを搭載する露光装置における放電ランプ収納部に螺合することにより、陽極2が露光装置内の給電装置と導通し、陽極2に電流が投入されることになる。陰極側も同様である。
以上のような本発明の放電ランプによれば、連結部材23と電極先端部21(芯棒212)との接触部分、および連結部材23と内部リード22との接触部分に接触抵抗が発生することにより、陽極2から導電性部材5への熱伝導が当該接触部分にて阻害される。このため、放電ランプ100からの光出力を増加させるため、定格消費電力を増加させたとしても、導電性部材5が過剰に高温状態になることがなく、導電性部材5のうち、外気に曝されている外部リード側集電板53および外部リード54が酸化することがなく、故に、これらが熱膨張することがない。従って、外部リード側集電板53および外部リード54自身が破損したり、外部リード側集電板53が配置された箇所に対応する封止管部12およびシール用絶縁体6において外部リード54が挿入された箇所が破損する、という不具合が生じることを確実に防止することができる。
ここで、本発明の他の実施形態を図3を用いて説明する。図3は、本発明の放電ランプに係る電極の他の実施形態を示す長手方向の断面図である。陰極側については、図示を省略している。無論、本発明の陰極側への採用を排除しているわけではない。また、陽極を除く他の構造は、図1に示す放電ランプと同じであるため説明は省略する。
電極先端部25は、内部に形成された密閉空間S内に伝熱体Mが封入された構造である。電極先端部25は、例えばタングステン等の高融点金属から構成されている。伝熱体Mは、タングステンに比べ、熱伝導率の高い材料から構成されている。具体的には、電極先端部25をタングステンで構成した場合、伝熱体Mとして、例えば金、銀、銅、あるいはこれらを主成分とする合金を採用することができる。特に、銀は、2000K程度における熱伝導率がタングステンに比して高いことから、伝熱体として特に好ましい。
また、密閉空間Sには、電極先端部25を構成する材料よりも融点の低い材料からなる伝熱体Mを封入しても良い。この場合、上記の金、銀、銅に加え、インジウム、錫、亜鉛、鉛を使用することができる。
電極先端部25は、基体部251の後端に連続して連結部252が設けられ、基体部251内の空間と連結部252内の空間とが連通して内部空間Sが形成されている。連結部252は、連結部材23側へ向かうにつれて縮径するテーパー部T4が形成されている。内部リード22の連結部材23に接続される部位にテーパー部T3が形成され、連結部材23に、テーパー部T3,T4に対応する貫通穴231が形成され、テーパー部T3と連結部材23の間、テーパー部T4と連結部材23の間に緩衝部材24が配置されている点は、図1に示す放電ランプと同じである。
図3に示す放電ランプによれば、伝熱体Mとして、金、銀、銅を使用した場合は、陽極2の電極先端部25内に封入されている伝熱体Mの極めて高い熱輸送効果、およびランプ点灯時に溶融して液体状態になった伝熱体Mによる対流効果、沸騰伝達効果が期待できるため、電極先端部25の熱が導電性部材5の方向へと熱伝導し易くなる。伝熱体Mとして、インジウム、錫、亜鉛、鉛を使用した場合には、ランプ点灯時に溶融して液体状態になった伝熱体Mによる対流効果、沸騰伝達効果により、電極先端部25の熱が導電性部材5の方向へと熱伝導し易くなる。従って、図5に示すような電極構造である場合には、電極先端部25の高温の導電性部材5への伝達が促進されて、外部リード側集電板53および外部リード54の酸化等の不具合が顕著に生ずることは上記したとおりである。
そこで、図3に示すように、電極先端部25の内部に形成された密閉空間Sに伝熱体Mを封入した電極構造を有する放電ランプにおいて、電極先端部25と内部リード22とを連結部材23によって連結することが極めて有効となる。すなわち、電極先端部25の基体部251の熱は伝熱体Mによって連結部252の方向へ効率良く輸送されるが、連結部252と連結部材23の接触部分および内部リード22と連結部材23との接触部分において生じる接触抵抗により、電極先端部25から導電性部材5への熱伝導が確実に阻害される。このため、上記したような外部リード側集電板53および外部リード54の酸化等の不具合の発生を確実に防止することができる。
本発明の放電ランプの実施形態を示す長手方向の断面図である。 本発明の放電ランプに係る電極を製造する工程を示す図である。 本発明の放電ランプに係る電極の他の実施形態を示す長手方向の断面図である。 従来の放電ランプを示す長手方向の断面図である。 従来の放電ランプを示す長手方向の断面図である。
符号の説明
1 バルブ
11 発光管部
12 封止管部
2 陽極
21 電極先端部
211 基体部
212 芯棒
22 内部リード
23 連結部材
24 緩衝部材
241 切欠き部
25 電極先端部
251 基体部
252 連結部
4 電極保持用筒体
5 導電性部材
51 電極側集電板
52 導電箔
53 外部リード側集電板
54 外部リード
6 シール用絶縁体
7 外部リード保持用筒体
8 口金
81 給電部
9 給電部材
10 接着剤
S 内部空間
M 伝熱体

Claims (3)

  1. 発光管部とその両端に連続して形成された封止管部とからなるバルブと、発光管部内で対向して配置された一対の電極と、電極に電気的に接続され、発光管の外部に導出された導電性部材と、封止管部内に配置されたシール用絶縁体とを備え、封止管部とシール用絶縁体とが、両者間に導電性部材を介して気密にシールされた放電ランプにおいて、
    前記電極の一方は、他方の電極と対向する電極先端部と、前記導電性部材に電気的に接続された内部リードと、この電極先端部と内部リードに跨って配置され、電極先端部および内部リードに対して接続された連結部材とを備え、
    前記電極先端部および前記内部リードには、前記連結部材に接続される側の端部にそれぞれテーパー部が形成され、前記連結部材には、このテーパー部に対応する穴が形成され、
    前記電極先端部および前記内部リードは、前記連結部材の内面と各々のテーパー部の外周面の間に緩衝部材が配置されるよう、連結部材に形成された穴に圧入されていることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記連結部材が、前記電極先端部よりも熱伝導率の小さい材料からなることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記電極先端部は、内部に形成された密閉空間内に伝熱体が封入され、
    この伝熱体は、前記電極先端部を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料または融点が低い材料からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101958221A (zh) * 2009-07-14 2011-01-26 优志旺电机株式会社 短弧型放电灯

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