JP2007242401A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】検出した状態量とこれに基づく制御量とがループを構成して制御内容が収束せず振動的になるような制御系の不安定を避けつつ、消費電力演算精度を向上させる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタック3の補機として、コンプレッサ6、水素循環ポンプ25、冷却水循環ポンプ29、電力制御装置24を備える。コントローラ13は、制御目標となる目標状態量を演算する際に、目標状態量に応じて、補機消費電力推定値、または補機消費電力検出値を補機毎に選択して用いる。また、その目標状態量を直接制御する補機の消費電力は、消費電力推定値を用い、その他の補機の消費電力には、消費電力検出値または補機消費電力が小さい場合には消費電力推定値を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に補機消費電力を考慮して燃料電池の目標状態量を算出する燃料電池システムに関する。
燃料電池車は、圧縮水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金など、水素貯蔵装置を車両に搭載、または炭化水素系(メタノールなど)燃料を改質し、そこから供給される水素と酸素を含む大気を燃料電池に送り込んで反応させ、得られた電力を駆動力にする車両であり、電気エネルギへの変換効率の高さとクリーンさにおいて注目されている。
一般に燃料電池車ではドライバの要求に応じて駆動力に必要な要求電力(以下、ネット電力と呼ぶ)を実現するために、補機総消費電力をネット電力に加えた電力(以下、グロス電力と呼ぶ)に基づき燃料電池へ供給する水素や酸素の圧力や流量を調整して発電を行うよう構成している。
このような構成において、特許文献1に記載の燃料電池車両のコンプレッサ制御方法では空気を供給するコンプレッサの消費電力には計測値でなく、演算による推定値を用いることで制御が不安定にならないようにしている。
特開2004−185821号公報(第5頁、図2)
しかしながら、特許文献1記載の制御方法の構成は、コンプレッサの消費電力を演算による推定値に頼らなければならないため、実際の消費電力に対して乖離が生じるという問題点があった。
例えば、コンプレッサの推定消費電力が実際よりも小さく見積もられた場合、グロス電力は本来発電すべき電力よりも小さくなってしまい、要求されているネット電力に対して燃料電池から取り出せる電力は未達となる。この際に、要求されるネット電力を燃料電池から取り出してしまえば、供給している水素や酸素の不足を引き起こす可能性がある。これを避けるために、コンプレッサの推定消費電力が実際に消費される電力よりも大きめになるよう演算するようにしておくと、過剰な水素や空気を燃料電池に供給することになり、燃費が悪化する。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、検出した状態量とこれに基づく制御量とがループを構成して制御内容が収束せず振動的になるような制御系の不安定を避けつつ、消費電力演算精度を向上させる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池と、燃料電池から所望電力を取り出すために稼動させる複数の補機と、前記補機の消費電力を検出する補機消費電力検出手段と、前記補機の消費電力を推定する補機消費電力推定手段と、前記補機消費電力検出手段による検出結果と、前記補機消費電力推定手段による推定結果とに基づいて、前記複数の補機の消費電力の総和である補機総消費電力を算出する補機総消費電力算出手段と、前記補機総消費電力算出手段によって算出された前記補機総消費電力に基づいて、前記燃料電池の目標状態量を演算する目標状態量演算手段と、を備え、前記補機総消費電力算出手段は、演算すべき燃料電池の目標状態量に応じて、前記補機の消費電力として、前記補機消費電力検出手段による検出結果を用いるか、前記補機消費電力推定手段による推定結果を用いるかを前記補機毎に選択して、前記補機総消費電力を算出することを要旨とする燃料電池システムである。
本発明によれば、演算すべき燃料電池の目標状態量に応じて、補機の消費電力として、補機消費電力検出手段による検出結果を用いるか、補機消費電力推定手段による推定結果を用いるかを補機毎に選択して、補機総消費電力を算出している。そして、この補機総消費電力に基づいて、燃料電池の目標状態量を演算することができるので、補機消費電力の検出値を介した不安定な制御ループを構成することなく、安定した目標状態量の演算をおこなうことができる。
ここで、補機とは、燃料電池に燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体等を供給して、燃料電池から所望の電力を取り出すために稼働させる機器類であり、例えば、燃料循環ポンプ、酸化剤ガスとして空気を供給するコンプレッサ、冷却水循環ポンプ、電力取出用のインバータやコンバータ等の電力制御装置が含まれる。
燃料電池の目標状態量としては、例えば、目標燃料ガス圧力、目標燃料ガス流量、目標空気圧力、目標空気流量、目標取出電力等が含まれる。
上記構成の本発明によれば、燃料電池の目標状態量を演算する際に、燃料電池システムに対する正味の要求電力(ネット電力)に加えて、燃料電池補機で消費される電力を考慮して計算するようにしており、この補機消費電力は、補機消費電力検出手段の検出結果か補機消費電力推定手段の推定結果のいずれかを選択して用いる構成となっている。このため、必要に応じて補機消費電力の検出結果か推定結果を選択することができるので、補機消費電力の検出値を介した不安定な制御ループを構成することなく、安定した目標状態量の演算をおこなうことができるという効果がある。
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料電池システムの実施例の構成を説明する概略構成図である。
図1において、燃料電池システムは、エゼクタ1、水素循環流路2、燃料電池スタック3、水素パージ弁4、酸化剤ガス供給手段としてのコンプレッサ6、空気供給流路7、水素入口温度センサ8、水素入口圧力センサ9、排空気流路11、空気調圧弁12、コントローラ13、水素調圧弁14、空気入口圧力センサ15、空気流量センサ16、燃料電池出力電流センサ17、燃料電池出力電圧センサ18、タンク圧力センサ21、タンク温度センサ22、水素タンク23、電力制御装置24、燃料ガス循環手段としての水素循環ポンプ25、冷却水温度センサ28、冷却水循環ポンプ29、熱交換器30を備えている。
コントローラ13は、燃料電池システム全体を制御するコントローラであり、本発明における補機消費電力推定手段と、補機総消費電力算出手段と、目標状態量演算手段とを兼ねるものである。尚、特に限定されないが、本実施例では、コントローラ13は、CPUと、プログラムROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースとを備えたマイクロプロセッサで構成されている。
ここで、消費電力を考慮すべき補機は、コンプレッサ6,水素循環ポンプ25,冷却水循環ポンプ29,電力制御装置24,水素パージ弁4、水素調圧弁14、空気調圧弁12である。
ただし、水素パージ弁4、水素調圧弁14及び空気調圧弁12の消費電力は、その他の補機の消費電力に比べて十分小さいので、これらの消費電力をまとめて一つの定数として取り扱うことにしても殆ど誤差は生じない。
水素タンク23から供給される水素は、水素調圧弁14を経由して、エゼクタ1に供給される。エゼクタ1では水素循環流路2に設置された水素循環ポンプ25によって循環されてきた水素と混合され、燃料電池スタック3に供給される。燃料電池スタック3入口での水素の温度と圧力はそれぞれ、水素入口温度センサ8、水素入口圧力センサ9で測定される。水素調圧弁14の制御は、水素入口圧力センサ9で測定される圧力により行われる。通常は水素パージ弁4は閉じており、燃料電池スタック3から排出される水素を水素循環流路2に流すようにする。また、水素タンク23内の温度及び圧力はそれぞれタンク圧力センサ21、タンク温度センサ22によって測定される。
酸化剤となる空気は、コンプレッサ6により供給される。コンプレッサ6により供給された空気は空気流量センサ16で計量された後、燃料電池スタック3へ供給される。燃料電池スタック3入口での空気の圧力は空気入口圧力センサ15で測定され、空気調圧弁12で制御される。なお、コンプレッサ6は、ここには図示しない電圧センサと電流センサを内蔵していて、これらの検出値は、コントローラ13へ入力されている。
燃料電池スタック3の出力電流は、燃料電池出力電流センサ17で、出力電圧は燃料電池出力電圧センサ18で測定される。また、燃料電池スタック3から取り出す電力は、電力制御装置24によって制御される。
この電力制御装置24は、例えば、昇降圧型のDC/DCコンバータであり、燃料電池スタック3と図示しない負荷装置との間に配置され、燃料電池スタック3の発電電力を制御する。このDC/DCコンバータは、昇圧変換と降圧変換とでは、動作させるスイッチング素子がそれぞれ異なっており、スイッチング素子へ加える制御信号のデューティ比に応じて所望の電圧を出力させることができる。昇圧時には、入力電圧以上の電圧を出力するようにスイッチング素子が制御され、また、降圧時には、入力電圧以下の電圧を出力するようにスイッチング素子が制御される。電力制御装置24の出力電流は、電力制御装置出力電流センサ31、出力電圧は電力制御装置出力電圧センサ32で測定される。
本実施例では燃料電池スタック3の運転圧力は可変圧である。即ち、燃料電池スタック3から取り出す出力や温度によって運転圧力を適切に設定する。
燃料電池スタック3内に水溢れ(以下フラッディング)等が発生した場合、水素循環流路2内に窒素が蓄積した場合、燃料電池スタック3の運転圧を低下させる場合などには、水素パージ弁4を開けて水素循環流路2および燃料電池スタック3に存在する水素を排出する。燃料電池スタックを冷やす冷却水は、冷却水循環ポンプ29により循環され、燃料電池スタック3へ供給される。燃料電池スタック3より暖められた冷却水は冷却水温度センサ28にて温度を計測し、熱交換器30にて冷却される。
これらすべてのセンサの出力、および、水素パージ弁4等のアクチュエータ駆動信号、および、負荷装置で使用したい要求ネット電力の情報を伝える信号はコントローラ13に接続されている。
次に、図2の概略制御フローチャートを参照して、コントローラ13が行う制御内容の概要を説明する。この処理は、例えば10[msec]に一度演算する。
まず、ステップ(以下、ステップをSと略す)201では、燃料電池システムに要求されているネット電力Pnを読み込む。このネット電力Pnは、外部システムが燃料電池システムに要求する電力の実効値であり、外部システムが例えば車両である場合には、アクセル操作量および車速に基づいて、一義的に決定される。アクセル操作量および車速に対応するネット電力Pnは、実験やシミュレーションを通じて予め取得された演算マップ等を参照することで特定可能である。
S202では目標水素圧力Hp、目標水素流量Hq、目標冷却水流量Cqを求める。詳細の演算方法については後述する。
S203では目標空気圧力Ap、目標空気流量Aqを求める。詳細の演算方法については後述する。
S204では目標取り出し電力Pを求める。詳細な演算方法は後述するが、ここで演算された目標取り出し電力Pは、コントローラ13から電力制御装置24に対して指示され、燃料電池スタック3から電力が取り出される。
S205では水素入口圧力センサ9から水素入口圧力Hi、空気入口圧力センサ15から空気入口圧力Aiを読み込む。
S206では水素入口圧力Hiと目標水素圧力Hpの偏差に基づいて、F/B制御により水素調圧弁14の指令開度を決定する。なお、このF/B制御は、PI制御やモデル規範型制御など一般的によく知られている方法により構成することができる。また、ここで算出された水素調圧弁14の指令開度は、コントローラ13から水素調圧弁14の駆動回路に対して指示されて、水素調圧弁14が指令開度に従って駆動される。
S207では図3に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られる目標水素流量に対する水素循環ポンプの目標回転数特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、目標水素流量Hqを用いて水素循環ポンプ25の目標回転数を演算する。なお、水素循環ポンプ25の目標回転数は、コントローラ13から水素循環ポンプ25の駆動回路に対して指示され、水素循環ポンプ25が目標回転数に従って駆動される。
S208では図4に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られる目標冷却水流量に対する冷却水循環ポンプ29の目標回転数特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、目標冷却水流量Cqを用いて冷却水循環ポンプ29の目標回転数を演算する。なお、冷却水循環ポンプ29の目標回転数は、コントローラ13から冷却水循環ポンプ29の駆動回路に対して指示され、冷却水循環ポンプ29が目標回転数に従って駆動される。
S209では空気入口圧力Aiと目標空気圧力Apの偏差に基づいて、F/B制御により空気調圧弁の指令開度を決定する。なお、このF/B制御は、PI制御やモデル規範型制御など一般的によく知られている方法により構成することができる。また、ここで算出された空気調圧弁の指令開度は、コントローラ13から空気調圧弁の駆動回路に対して指示されて、空気調圧弁が指令開度に従って駆動される。
S210では図5に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られる目標空気圧力と目標空気流量とに対するコンプレッサ6の目標回転数特性の関係を規定した演算マップを参照し、目標空気圧力Apと目標空気流量Aqを用いてコンプレッサ6の目標回転数を演算する。なお、コンプレッサ6の目標回転数は、コントローラ13からコンプレッサ6の駆動回路に対して指示され、コンプレッサ6が目標回転数に従って駆動される。
次に、図6のフローチャートを参照して、目標水素圧力Hp、目標水素流量Hqの演算を説明する。S601ではコンプレッサ6に内蔵された電流センサと電圧センサを読み込み、両者を掛け合わせてコンプレッサ消費電力(検出値)Lcjを演算する。
S602では燃料電池出力電流センサ17と燃料電池出力電圧センサ18との検出値を読み込み、両者を掛け合わせて燃料電池スタックの出力電力Psを演算する。また、電力制御装置出力電流センサ31と電力制御装置出力電圧センサ32との検出値を読み込み、両者を掛け合わせて電力制御装置24の出力電力Ppを演算する。さらに、以下の式(1)を用いて電力制御装置24の損失電力Lpjを演算する。この損失電力Lpjは、補機としての電力制御装置24の消費電力として取り扱う。
Lpj=Ps−Pp …(1)
S603では図7に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるネット電力Pnに対する水素循環ポンプ25の消費電力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、ネット電力Pnを用いて水素循環ポンプ25の推定消費電力Lreを演算する。
S604では図8に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるネット電力Pnに対する冷却水循環ポンプ29の消費電力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、ネット電力Pnを用いて冷却水循環ポンプ29の推定消費電力Lleを演算する。
このように補機消費電力を事前に机上あるいは実機で求めた特性を用いて推定するため、簡単、かつ、精度高い消費電力推定を行うことができる。
S606では、補機総消費電力Pa1を以下の式(2)から演算する。
Pa1=Lcj+Lpj+Lre+Lle+Lee …(2)
ここで、Leeは水素調圧弁14や空気調圧弁12など消費電力が極めて小さい補機の消費電力を集めたものであり、あらかじめ実験や机上検討によって決定する。このように補機の消費電力が小さく、補機消費電力の総和に与える影響が小さい場合、その補機の消費電力に推定値を用いることができる。このため、電力検出手段を設ける必要が無く、コストを下げることができる。
S606ではグロス電力Pghを以下の式(3)から演算する。
Pgh=Pn+Pa1 …(3)
尚、式(2)と(3)に代えて、次の式(4)により直接に、グロス電力Pghを算出してもよい。
Pgh=Pn+Lcj+Lpj+Lre+Lle+Lee …(4)
S607では図9に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるグロス電力に対する目標水素圧力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、グロス電力Pghを用いて目標水素圧力Hpを演算する。
S608では図10に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるグロス電力に対する目標水素流量特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、グロス電力Pghを用いて目標水素流量Hqを演算する。
S609では図11に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるグロス電力に対する目標冷却水流量特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、グロス電力Pghを用いて目標冷却水流量Cqを演算する。
このように、目標状態量として、目標水素圧力、または目標水素流量、または目標冷却水流量を演算する際には、これら目標状態量を直接制御しない補機であるコンプレッサの消費電力として、補機消費電力検出手段の出力を用いることができる。このため、その目標状態量を直接制御しない補機の消費電力の精度が高くなり、その消費電力に基づき演算される目標状態量の精度も向上するという効果がある。また、これら目標状態量を直接制御する補機である、水素循環ポンプ、冷却水循環ポンプの消費電力として補機消費電力推定手段の出力を用いることができる。このため、制御系が不安定になるような構成を避けることができるという効果がある。
次に、図12のフローチャートを参照して、目標空気圧力Apと目標空気流量Aqとの演算を説明する。図12と図6に示した目標水素圧力Hpと目標水素流量Hqを演算するフローチャートとは、S602〜S604が同じ処理であり、S605、S606、S607、S608が入れ替わり、S609が削除されているので、異なるステップについて説明する。
S1201では図13に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるネット電力に対するコンプレッサ6の消費電力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、ネット電力Pnを用いてコンプレッサ6の推定消費電力Lceを演算する。
S1205では、補機総消費電力Pa2を以下の式(5)から演算する。
Pa2=Lce+Lpj+Lre+Lle+Lee …(5)
S1206ではグロス電力Pgaを以下の式(6)から演算する。
Pga=Pn+Pa2 …(6)
尚、式(5)と(6)に代えて、次の式(7)により直接に、グロス電力Pgaを算出してもよい。
Pga=Pn+Lce+Lpj+Lre+Lle+Lee …(7)
S1207では図14に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるグロス電力に対する目標空気圧力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、グロス電力Pgaを用いて目標空気圧力Apを演算する。
S1208では図15に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られるグロス電力に対する目標空気流量特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、グロス電力Pgaを用いて目標空気流量Aqを演算する。
このように、目標状態量として、目標空気圧力、または目標空気流量を演算する際には、これら目標状態量を直接制御する補機であるコンプレッサの消費電力として、補機消費電力推定手段の推定結果を用いることができる。このため、制御系が不安定になるような構成を避けることができるという効果がある。
次に、図16のフローチャートを参照して、目標取り出し電力Cの演算を説明する。図16と、図6に示した目標水素圧力Hpと目標水素流量Hqとを演算するフローチャートとを比較すると、S601、S603、S604が同じ処理であり、S602、S605、S606、S607が入れ替わり、S608、S609が削除されているので、異なるステップについて説明する。
S1602では、図16に示すようなあらかじめ実験や机上検討によって得られる燃料電池で発電しようとするネット電力に対する電力制御装置の損失電力特性の関係を規定した演算テーブルを参照し、ネット電力Pnを用いて電力制御装置の推定損失電力Lpeを演算する。
S1605では、補機総消費電力Pa3を以下の式(8)から演算する。
Pa3=Lcj+Lpe+Lre+Lle+Lee …(8)
S1606ではグロス電力Pgcを以下の式(9)から演算する。
Pgc=Pn+Pa3 …(9)
尚、式(8)と(9)に代えて、次の式(10)より直接に、グロス電力Pgcを算出してもよい。
Pgc=Pn+Lcj+Lpe+Lre+Lle+Lee …(10)
S1607では目標取り出し電力Pを以下の式(11)から演算する。
P=Pgc …(11)
本実施例では水素循環ポンプ25によって水素流量を独立に制御できる構成を取っているが、水素循環ポンプ25を設けずに水素調圧弁14だけで水素圧力と水素流量を制御する燃料電池システムの場合、目標水素流量の演算や水素循環ポンプ25の消費電力の演算などの処理を外せば同様に実施可能である。
次に、図18の本実施例のコントローラの制御ブロック図を参照して、本実施例の効果について説明する。図18において、燃料電池システムのコントローラは、目標空気圧力演算部1801と、目標空気流量演算部1802と、目標水素圧力演算部1803と、目標水素流量演算部1804と、目標冷却水流量演算部1805と、目標取り出し電力演算部1806と、目標空気調圧弁開度演算部1807と、目標コンプレッサ回転数演算部1808と、目標水素調圧弁開度演算部1809と、目標水素循環ポンプ回転数演算部1810と、目標冷却水循環ポンプ回転数演算部1811と、目標取り出し電力演算部1812と、コンプレッサ消費電力推定演算部1821と、その他補機消費電力推定演算部1822と、電力制御装置損失電力推定演算部1823とを備える。
そして、このコントローラから、空気調圧弁1813(図1の符号12)と、コンプレッサ1814(図1の符号6)と、水素調圧弁1815(図1の符号14)と、水素循環ポンプ1816(図1の符号25)と、冷却水循環ポンプ1817(図1の符号29)と、電力制御装置1818(図1の符号24)とを制御する。
コンプレッサ1814には、コンプレッサ消費電力検出手段1819(図1では、コンプレッサに内蔵した電流センサ及び電圧センサ)が設けられ、電力制御装置1818には、電力制御装置損失電力検出手段1820が設けられている。電力制御装置損失電力検出手段1820は、図1の燃料電池出力電流センサ17,燃料電池出力電圧センサ18,電力制御装置出力電流センサ31,電力制御装置出力電圧センサ32が対応する。
コンプレッサ消費電力推定演算部1821と、その他補機消費電力推定演算部1822とは、それぞれネット要求電力Pnに基づいて、コンプレッサ消費電力の推定と、その他補機の消費電力の推定を行う。その他補機消費電力推定演算部1822は、簡略化のため水素循環ポンプ1816の推定消費電力Lreと冷却水循環ポンプ1817の推定消費電力Lleと消費電力の小さい補機(図1の符号4,12,14)の推定消費電力Leeの和を演算するブロックを1つにまとめたものである。
ここでコンプレッサ1814の消費電力については、コンプレッサ消費電力検出手段1819がコンプレッサの消費電力(検出値)を出力し、コンプレッサ消費電力推定演算部1821がコンプレッサの推定消費電力を出力する。
電力制御装置1818の損失電力については、電力制御装置損失電力検出手段1820が損失電力(検出値)を出力し、電力制御装置損失電力推定演算部1823が推定電力損失を出力する。
目標空気圧力演算部1801と、目標空気流量演算部1802の入力となるグロス電力の算出には、コンプレッサ消費電力推定演算部1821の出力を用いることで、制御系が不安定になるようなことがないよう構成している。しかし、目標水素圧力演算部1803と、目標水素流量演算部1804と、目標冷却水流量演算部1805と、目標取り出し電力演算部1806の入力となるグロス電力には制御系が不安定になる懸念が無いため、コンプレッサ消費電力検出手段1819の出力を用いるよう構成されている。
この結果、目標水素圧力、目標水素流量、目標冷却水流量、目標取り出し電力に用いられるコンプレッサ消費電力の精度が向上し、最適な目標値を設定することができる。一般にコンプレッサの消費電力は全ての補機消費電力の中でも支配的な比率を占めるため、これら目標値の精度向上代は大きい。
同様に目標取り出し電力演算部1806の入力となるグロス電力算出には、電力制御装置損失電力推定演算部1823の出力を用いて制御系が不安定になることを避けるものの、その他の目標値演算部の入力となるグロス電力算出には、電力制御装置損失電力検出手段1820の出力を用いるように構成しており、目標取り出し電力以外の目標値演算のさらなる精度向上に寄与している。
本実施例では水素循環ポンプや冷却水循環ポンプの消費電力を検出する手段を設けずに、推定による演算を行うよう構成した。これは、一般に水素循環ポンプや冷却水循環ポンプなどの消費電力は補機消費電力の総和に対して小さい比率であるため、検出手段を設けるコストに対して得られる効果が見込めないためである。しかしながら、目標値の演算により高い精度を求めるならば、水素循環ポンプや冷却水循環ポンプなどにも消費電力を検出するための電圧センサと電流センサを設け、この結果を用いるよう構成しても良い。この考え方は、空気調圧弁や水素調圧弁に関しても同様である。
本発明に係る燃料電池システムの実施例の構成を説明する概略構成図である。 実施例のコントローラが実行するメインフローチャートである。 実施例における目標水素流量−水素循環ポンプ回転数特性の演算テーブル例である。 実施例における目標冷却水流量−冷却水循環ポンプ回転数特性の演算テーブル例である。 実施例における目標空気流量−コンプレッサ回転数特性の演算テーブル例である。 実施例における目標水素圧力、目標水素流量、目標冷却水流量を演算するフローチャートである。 実施例におけるネット電力−水素循環ポンプ推定消費電力特性の演算テーブル例である。 実施例におけるネット電力−冷却水循環ポンプ推定消費電力特性の演算テーブル例である。 実施例におけるグロス電力−目標水素圧力特性の演算テーブル例である。 実施例におけるグロス電力−目標水素流量特性の演算テーブル例である。 実施例におけるグロス電力−目標冷却水流量特性の演算テーブル例である。 実施例における目標空気圧力、目標空気流量を演算するフローチャートである。 実施例におけるネット電力−コンプレッサ推定消費電力特性の演算テーブル例である。 実施例におけるグロス電力−目標空気圧力特性の演算テーブル例である。 実施例におけるグロス電力−目標空気流量特性の演算テーブル例である。 実施例における目標取り出し電力を演算するフローチャートである。 実施例におけるネット電力−電力制御装置推定損失電力特性の演算テーブル例である。 実施例の制御ブロック図である。
符号の説明
1:エゼクタ
2:水素循環流路
3:燃料電池スタック
4:水素パージ弁
6:コンプレッサ
7:空気供給流路
8:水素入口温度センサ
9:水素入口圧力センサ
11:排空気流路
12:空気調圧弁
13:コントローラ
14:水素調圧弁
15:空気入口圧力センサ
16:空気流量センサ
17:燃料電池出力電流センサ
18:燃料電池出力電圧センサ
21:タンク圧力センサ
22:タンク温度センサ
23:水素タンク
24:電力制御装置
25:水素循環ポンプ
28:冷却水温度センサ
29:冷却水循環ポンプ
30:熱交換器
31:電力制御装置出力電流センサ
32:電力制御装置出力電圧センサ

Claims (7)

  1. 燃料電池と、
    燃料電池から所望電力を取り出すために稼動させる複数の補機と、
    前記補機の消費電力を検出する補機消費電力検出手段と、
    前記補機の消費電力を推定する補機消費電力推定手段と、
    前記補機消費電力検出手段による検出結果と、前記補機消費電力推定手段による推定結果とに基づいて、前記複数の補機の消費電力の総和である補機総消費電力を算出する補機総消費電力算出手段と、
    前記補機総消費電力算出手段によって算出された前記補機総消費電力に基づいて、前記燃料電池の目標状態量を演算する目標状態量演算手段と、
    を備え、
    前記補機総消費電力算出手段は、演算すべき燃料電池の目標状態量に応じて、前記補機の消費電力として、前記補機消費電力検出手段による検出結果を用いるか、前記補機消費電力推定手段による推定結果を用いるかを前記補機毎に選択して、前記補機総消費電力を算出することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記補機総消費電力算出手段は、
    ある状態量の目標値演算に用いられる前記補機総消費電力を算出する場合には、該状態量を直接制御する補機に対しては、該補機の消費電力として前記補機消費電力推定手段の推定結果を用い、
    その他の補機に対しては、補機消費電力として前記補機消費電力検出手段の検出結果を用いることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記補機は、
    前記燃料電池の酸化剤極へ酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段を含み、
    前記目標状態量は、
    燃料電池へ供給する燃料ガスの目標圧力、燃料電池へ供給する燃料ガスの目標流量、または、燃料電池から取り出す目標取り出し電力の少なくとも1つを含み、
    前記補機消費電力検出手段は、前記酸化剤ガス供給手段の消費電力を検出し、
    前記補機総消費電力算出手段は、前記燃料ガスの目標圧力、または、前記燃料ガスの目標流量、または、前記目標取り出し電力の演算に用いる前記補機総消費電力を算出する場合には、前記酸化剤ガス供給手段の消費電力の検出結果を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記補機は、
    前記燃料電池から電力を取り出す電力取り出し手段を含み、
    前記目標状態量は、
    燃料電池へ供給する燃料ガスの目標圧力、燃料電池へ供給する燃料ガスの目標流量、燃料電池へ供給する酸化剤ガスの目標圧力、または、燃料電池へ供給する酸化剤ガスの目標流量の少なくとも一つを含み、
    前記補機消費電力検出手段は、前記電力取り出し手段の消費電力を検出し、
    前記補機総消費電力算出手段は、前記燃料ガスの目標圧力、または、前記燃料ガスの目標流量、または、前記酸化剤ガスの目標圧力、または、前記酸化剤ガスの目標流量の演算に用いる前記補機総消費電力を算出する場合には、前記取り出す電力取り出し手段の消費電力の検出結果を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記補機は、
    前記燃料電池から排出された燃料ガスを、前記燃料電池へ循環して供給させる燃料ガス循環手段を含み、
    前記目標状態量は、
    燃料電池へ供給する燃料ガスの目標圧力、燃料電池へ供給する酸化剤ガスの目標圧力、燃料電池へ供給する酸化剤ガスの目標流量、または、燃料電池から取り出す目標取り出し電力の少なくとも1つを含み、
    前記補機消費電力検出手段は、前記燃料ガス循環手段の消費電力を検出し、
    前記補機総消費電力算出手段は、前記燃料ガス目標圧力、または、前記酸化剤ガス目標圧力、または、前記酸化剤ガス目標流量、または、前記目標取り出し電力の演算に用いる前記補機総消費電力を算出する場合には、前記燃料ガス循環手段の消費電力の検出結果を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記補機総消費電力に対して所定比率よりも小さい消費電力の補機については、
    前記補機消費電力推定手段の推定結果を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記補機消費電力推定手段は、
    事前に机上あるいは実機で求めた特性から、前記燃料電池に要求される発電量に基づき補機の消費電力を推定することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009295291A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Daihen Corp 流体供給装置
JP2012038687A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム

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