JP2007240160A - 部分放電計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PWM制御により直流電圧を交流電圧に変換してモータ5に供給するインバータ装置3、直流電圧を調整する三相電圧調整器2、モータ5から発生する部分放電の発生頻度を計測する計測カウンタ6、および三相電圧調整器2により直流電圧を部分放電が発生しない低いレベルから上昇させたときの部分放電の発生頻度の変化状態から当該部分放電がモータ5の相間で発生しているものか対地間で発生しているものかの判別を行う計測処理部7を備えている。
【選択図】図1
Description
他に、部分放電の発生に伴う電磁波等を複数個所に設置したアンテナで直接受信してその発生個所を追求するという方法が知られているが、計測のための設備が複雑高価となり、計測の作業も繁雑で小型の機器等では精度面でも期待できるものではない。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、被計測機器の部分放電発生箇所(相間あるいは対地間)を簡単安価に判別することのできる部分放電計測装置を得ることを目的としている。
パルス幅変調制御により直流電圧を交流電圧に変換して被計測機器に供給するインバータ、直流電圧を調整する電圧調整手段、被計測機器から発生する部分放電の発生頻度を計測する部分放電計測手段、および電圧調整手段により直流電圧を部分放電が発生しない低いレベルから上昇させたときの部分放電計測手段により計測される部分放電の発生頻度の変化状態から当該部分放電が被計測機器の相間で発生しているものか対地間で発生しているものかの判別を行う部分放電判別手段を備えたものである。
図1は、この発明の実施の形態1による部分放電計測装置の構成を示したものである。この実施の形態1は、元々、インバータ駆動システムのモータ、即ち、インバータ装置3の交流電圧出力によって駆動されるモータ5を、部分放電計測の対象である被計測機器とする場合で、図の符号13で囲んだ部分が、部分放電の計測のために付加する部分放電計測装置である。
図において、インバータ装置3は、三相AC電源1の電圧を直流電圧に変換するコンバータ3Aと、このコンバータ3Aの出力側に接続された平滑コンデンサ3Cと、この平滑コンデンサ3Cの直流電圧を交流電圧に変換するインバータ3Bとを備えている。そして、インバータ装置3の出力電圧が給電ケーブル4を経てモータ5に供給される。
なお、以上では、既述した通り、ケーブル長の条件で最高の2倍のサージ電圧が発生する場合について説明したが、ケーブル長等の条件が異なり、k(1≦k≦2)倍のサージが発生する場合は、図9における各発生電圧は、順に、k・Vdc、(2k−1)・Vdc、2k・Vdcとなる。
インバータ3BのDC母線電圧と部分放電発生頻度との関係を相間、対地間各々について図10を用いて説明する。図10は、横軸をインバータ3BのDC母線電圧(部分放電が発生し始めるインバータ3BのDC母線電圧を1.0とする)、縦軸を部分放電の発生頻度とし、相間で部分放電が発生した時(図中、実線の特性)、対地間で部分放電が発生した時(図中、破線の特性)の各々に対するインバータ3BのDC母線電圧と部分放電発生頻度との関係を示したものである。
なお、極性反転時に部分放電が発生し始める時のインバータ3BのDC母線電圧からキャリア周波数によりチョッピングされた矩形波毎に部分放電が発生し始める手前までのインバータ3BのDC母線電圧までの間の電圧、すなわち、図10のaからbに上昇するまでの間では、部分放電発生頻度は、同図に示すように、原理上、n1(インバータ出力電圧の基本波周波数×2)で一定となる。
図13は、この発明の実施の形態2における部分放電計測装置の構成を示す。図13において部分放電計測装置14自体にインバータ装置3を備えている。図1の使用例と異なる点としては、1)モータ5に接続されるインバータ装置3を用いる必要がない(インバータが手元にない場合等)、2)モータ端子の結線を変更するだけでよい、等が挙げられる。なお、計測の要領は、先の実施の形態1の場合と全く同様に部分放電発生個所を簡便に計測判定することができる。
図14は、この発明の実施の形態3における部分放電計測装置の構成を示す。ここでは、部分放電計測手段の変形例について説明する。即ち、先の形態例におけるCカップリング11とハイパスフィルタ12に替わって、この部分放電計測装置17は、インバータ駆動システムのモータ5の近傍に設置ができ、部分放電発生時の放電電磁波を検出可能な高周波アンテナ15と、モータ回転状態においてモータ回転軸を接地する接地手段であるブラシ16と、高周波アンテナ15からの放電パルス信号の発生頻度計測用の計測カウンタ6とを備えている。その他の部分は、先の形態例と同様であるので説明を省略する。
この部分放電計測装置17により、実施の形態1で示したと同様の部分放電計測方法を用いて部分放電発生箇所(相間あるいは対地間)を判別することができる。
図15は、この発明の実施の形態4における部分放電計測装置の構成を示す。ここでは、部分放電計測手段の変形例について説明する。即ち、先の形態1におけるCカップリング11とハイパスフィルタ12に替わって、高周波カレントトランス18とハイパスフィルタ12とを備えている。部分放電計測装置19は、インバータ駆動システムの給電ケーブル4のモータ5の入力端子部に接続され、部分放電信号を得る高周波カレントトランス18と、その高周波カレントトランス18の出力部の信号に含まれる低周波ノイズを除去するハイパスフィルタ12とを備えている。その他の部分は、先の形態例と同様であるので説明を省略する。
この部分放電計測装置19により、実施の形態1で示したと同様の部分放電計測方法を用いて部分放電発生箇所(相間あるいは対地間)を判別することができる。
なお、図15では、高周波カレントトランス18、ハイパスフィルタ12を各三組備え、インバータシステムの三相に接続されるような構成になっているが、高周波カレントトランス18、ハイパスフィルタ12は必ずしも三組備える必要はなく、高周波カレントトランス18、ハイパスフィルタ12をそれぞれ一組以上備えていればよい。高周波カレントトランス18、ハイパスフィルタ12を一組備えた場合、任意の一相の部分放電信号を測定することになる。
3B インバータ、3C 平滑コンデンサ、4 ケーブル、5 モータ、
6 計測カウンタ、7 計測処理部、8 部分放電発生箇所判別結果出力部、
9 コンデンサ、10 検出抵抗、11 Cカップリング、12 ハイパスフィルタ、
13,14,17,19 部分放電計測装置、15 高周波アンテナ、16 ブラシ、
18 高周波カレントトランス。
Claims (5)
- 被計測機器の部分放電を計測する部分放電計測装置であって、
パルス幅変調制御により直流電圧を交流電圧に変換して上記被計測機器に供給するインバータ、上記直流電圧を調整する電圧調整手段、上記被計測機器から発生する部分放電の発生頻度を計測する部分放電計測手段、および上記電圧調整手段により上記直流電圧を部分放電が発生しない低いレベルから上昇させたときの上記部分放電計測手段により計測される部分放電の発生頻度の変化状態から当該部分放電が上記被計測機器の相間で発生しているものか対地間で発生しているものかの判別を行う部分放電判別手段を備えたことを特徴とする部分放電計測装置。 - 上記部分放電判別手段は、上記直流電圧を連続的に上昇させる過程で計測される部分放電の発生頻度が、上記インバータが出力する交流電圧の基本波周波数の2倍となる状態が所定の電圧上昇範囲で継続したときは、当該部分放電が上記被計測機器の相間で発生していると判定し、上記基本周波数の2倍となる点を連続的に通過するときは、当該部分放電が上記被計測機器の対地間で発生していると判定することを特徴とする請求項1記載の部分放電計測装置。
- 交流電源の電圧を直流に変換して上記直流電圧として上記インバータに供給するコンバータを備え、
上記電圧調整手段は、上記交流電源とコンバータとの間に挿入された交流電圧調整器で構成したことを特徴とする請求項1または2記載の部分放電計測装置。 - 上記被計測機器が三相機であって、上記インバータが三相交流電圧を上記被計測機器に供給する場合、
上記部分放電計測手段を上記相毎に設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の部分放電計測装置。 - 上記被計測機器が回転電機であって、上記部分放電計測手段が上記回転電機の近傍に設置した高周波アンテナを使用して部分放電を計測するものの場合、
上記回転電機の回転軸を接地する接地手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の部分放電計測装置。
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