JP2007239938A - 減速装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータの回転を減速して出力する減速装置において、出力軸に連結されたタイミングプーリを含む複数のタイミングプーリ間にタイミングベルトを張り、該タイミングベルトと噛み合う位置にタイミングベルトの歯のピッチと異なるピッチの歯を有するラックを固定的に設け、タイミングベルトを挟んでラックと対峙する位置に複数の偏心カムを設け、該複数の偏心カムをモータに連結する。 また、モータの回転を減速して出力する減速装置において、出力軸に連結されたタイミングプーリを含む複数のタイミングプーリ間にタイミングベルトを張り、該タイミングベルトと噛み合う位置にタイミングベルトの歯のピッチと異なるピッチの歯を有する内歯歯車を固定的に設け、タイミングベルトを挟んで内歯歯車と対峙する位置に偏心カムを設け、該偏心カムをモータに連結する。
【選択図】 図1
Description
この問題を解決する手段の一つとして、特開2000−65175号公報に開示された減速装置は、サーボモータでねじ棒を回転させて得られるナットの直線運動を金属平ベルトで取り出し、さらに平プーリによって回転運動に変換するものである(以下、「従来技術」という。)。
また、本発明の減速装置は、モータの回転を減速して出力する減速装置において、出力軸に連結されたタイミングプーリを含む複数のタイミングプーリ間にタイミングベルトを張り渡し、該タイミングベルトの歯と噛み合う位置にタイミングベルトの歯のピッチと異なるピッチの歯を有する内歯歯車を固定的に設け、タイミングベルトを挟んで内歯歯車と対峙する位置に偏心カムを設け、該偏心カムをモータに連結してなることを特徴としている。
また、本発明の減速装置は、モータの回転を減速して出力する減速装置において、モータに連結された偏心カムと平プーリとの間にタイミングベルト1を歯面を外側にして張り渡し、タイミングベルトを挟んで偏心カムと対峙する位置に内歯歯車を固定的に設け、スライダをタイミングベルトに固定してなることを特徴としている。
(1)本発明は、ハーモニックドライブ(商品名)や遊星歯車減速器などの特殊な材料と高精度の加工を要する部品で構成する必要がないことから、低コストで高減速比を達成できる減速装置を売ることができる。また、例えば、ロボットの減速機として本発明に係る減速装置を採用することによりロボットの低価格化と普及を計ることができる。
(2)また、本発明は、低コストで高減速比を達成できる減速装置において出力軸の回転回数に制約のない減速装置を得ることができる。
タイミングベルト1は、内面に歯25が形成された歯付きベルトから形成されたものであって、タイミングプーリ2と3の間に渡されてタイミングプーリ2、3の周面の歯26、26と噛み合いながら駆動されるようになっている。タイミングベルト1は、ゴム、ウレタン等から形成されている。
タイミングベルト1の直線部の外面に近接するように、且つ、タイミングベルト1の外面と平行で、かつ、その移動方向と直交する方向に回転軸を有するようにして複数の偏心カム4、5、6、7、8が設けられている。また、タイミングベルト1の直線部の内側に近接し、タイミングベルト1を挟んで前記偏心カム4、5、6、7、8と対峙する位置に、装置に固定されたラック9が設けられている。前記複数の偏心カム4、5、6、7、8は、偏心カム4を基準として、その突出部が順に反時計回りに90度づつずれた形に構成されている。このため、複数の偏心カム4、5、6、7、8が回転することにより、タイミングベルト1の外面が順次ラック9側に押圧され、タイミングベルト1の歯25とラック9の歯27とが順次噛み合うように設定されている。
まず、図2の(1)で基本構成を説明する。
偏心カム4〜8は、図1で示したクランクロッド11によって結合されているため同じ速さで同方向に回転する。ここで、偏心カム4〜8は矢印で示すように時計回りの回転とする。5つの偏心カム4〜8は、タイミングベルト1をラック9へ順序良く押し付けるように、偏心位置が、例えば図2(1)で示すように、偏心カム4を基準として、偏心カム5〜8はその突出部が順に反時計回りに90度づつずれた形に構成されている。
その結果、図2(1)の状態では偏心カム4と偏心カム8によってタイミングベルト1がラック9に押し付けられている。
(1)から(5)に至ったとき,タイミングベルト1はラック9に対して丁度歯ピッチ(歯ピッチとは、隣り合う歯の間隔を意味する。)1つだけずれた状態になることが、タイミングベルト1につけた印14によってわかる。
以上説明したように、偏心カム4が1回転するとタイミングベルト1がラック9の歯27の1つの歯ピッチ分だけずれる運動が発生する。この運動は図1のタイミングプーリ2によって回転運動に変換され、軸12を介してアーム13を回転する。
例えば、タイミングプーリ2の歯数が100であれば,偏心カム4が100回転するとタイミングプーリ2が1回転することとなり、1/100の減速が実現される。
なお、偏心カム4〜8とタイミングベルト1の間に発生する剪断力を低減するため、偏心カム4〜8の外周には図示しない薄肉ベアリングを取り付ける等の摩擦低減手段を施すことが望ましい。
L = Np
ここでNは適当な整数であり,望ましいラックの長さに応じて決定する。一方、ラックの歯数はN-1または、N+1に設定する。ラックの歯ピッチp’(単位mm)は次式となる。
p’ = L/(N-1) または p’=L/(N+1)
また、上記実施例1の減速器の減速比(回転軸12の回転速度/サーボモータ1の回転速度)は、タイミングプーリ2の歯数をMとすると1/Mとなる。
なお、図1に付したと同じ符号は、特にことわらない限り、同じものを示している。
内面に歯25を持つタイミングベルト1は、3つのタイミングプーリ2、15、16によって張られており、180°位相のずれた偏心カム17と18によって内歯歯車19に交互に押し付けられるようになっている。サーボモータ10に直結された偏心カム17、18がサーボモータ10により回転させられると、タイミングベルト1の上半分と下半分を交互に内歯歯車19に押し付ける。2つの偏心カム17、18の外周に沿ったタイミングベルト1内面の歯数と内歯歯車19の歯数が1つ食い違っているため、偏心カム17、18半回転につきタイミングベルト1が内歯歯車19の歯28の歯ピッチ1つ分だけ進められる。タイミングベルト1の運動はタイミングプーリ2によって回転運動に変換され、軸12を介してアーム13を回転する。
まず図4(1)で基本構成を説明する。
タイミングプーリ15、16の間でタイミングベルト1が偏心カム17、18によって内歯歯車19の内部に沿うように変形させられている。ここで図を簡単にするため、タイミングベルト1、偏心カム17、18、タイミングプーリ15、16を一点鎖線によって示している。
この例では内歯歯車19の歯数は26であるのに対し、内歯歯車19の内部に入りこんでいるタイミングベルト1の歯数は25と1つだけ不足するように設計されている。 図4(1)の状態では、偏心カム17、18によってタイミングベルト1は内歯歯車19の入り口に押し付けられ噛み合っている。
図4(2)では、サーボモータ10によって偏心カム17、18が時計回りに90度回転した状態を示している。この状態ではタイミングベルト1は内歯歯車19の奥に押し付けられて噛み合う。
図4(3)では、偏心カム17、18がさらに時計回りに90度回転し、噛み合い位置が図4(1)と同じ位置に戻る。この過程でタイミングベルト1と内歯歯車19の歯数差によってタイミングベルト1は白抜きの矢印の方向へ歯ピッチ1つ分だけ送られることが図のタイミングベルトの歯に示した印20によってわかる。
なお、偏心カム17、18とタイミングベルト1の間に発生する剪断力を低減するため、偏心カム17、18の外周には薄肉ベアリングを取り付ける等の摩擦低減手段を施すことが望ましい。
なお、図3に付したと同じ符号は、特にことわらない限り、同じものを示している。
この例では、実施例2と同様のメカニズムを用いるが、出力を直線運動として取り出す点が異なる。タイミングベルト1は歯面を外側にして、偏心カム17、18および平プーリ21の間に張り渡される。スライダ22はタイミングベルト1に固定され案内レール23の上を摺動する。実施例2において説明したようにサーボモータ10、偏心カム17、18、内歯歯車19によってサーボモータ10の1回転あたり内歯歯車19の歯28の2ピッチづずタイミングベルト1が変位し、これをスライダ22によって減速された直線運動として取り出すことができる。
2、3 タイミングプーリ
4〜8 偏心カム
9 ラック
10 サーボモータ
11 クランクロッド
12 軸
13 アーム
15、16 タイミングプーリ
17、18 偏心カム
19 内歯歯車
21 平プーリ
22 スライダ
23 案内レール
25〜28 歯
Claims (3)
- モータの回転を減速して出力する減速装置において、出力軸に連結されたタイミングプーリを含む複数のタイミングプーリ間にタイミングベルトを張り渡し、該タイミングベルトの歯と噛み合う位置にタイミングベルトの歯の歯ピッチと異なる歯ピッチの歯を有するラックを固定的に設け、タイミングベルトを挟んでラックと対峙する位置に複数の偏心カムを設け、該複数の偏心カムをモータに連結してなることを特徴とする減速装置。
- モータの回転を減速して出力する減速装置において、出力軸に連結されたタイミングプーリを含む複数のタイミングプーリ間にタイミングベルトを張り渡し、該タイミングベルトの歯と噛み合う位置にタイミングベルトの歯の歯ピッチと異なる歯ピッチの歯を有する内歯歯車を固定的に設け、タイミングベルトを挟んで内歯歯車と対峙する位置に偏心カムを設け、該偏心カムをモータに連結してなることを特徴とする減速装置。
- モータの回転を減速して出力する減速装置において、モータに連結された偏心カムと平プーリとの間にタイミングベルト1を歯面を外側にして張り渡し、タイミングベルトを挟んで偏心カムと対峙する位置にタイミングベルトの歯の歯ピッチと異なる歯ピッチの歯を有する内歯歯車を固定的に設け、スライダをタイミングベルトに固定してなることを特徴とする減速装置。
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