JP2003159635A - 割出し装置 - Google Patents

割出し装置

Info

Publication number
JP2003159635A
JP2003159635A JP2002167144A JP2002167144A JP2003159635A JP 2003159635 A JP2003159635 A JP 2003159635A JP 2002167144 A JP2002167144 A JP 2002167144A JP 2002167144 A JP2002167144 A JP 2002167144A JP 2003159635 A JP2003159635 A JP 2003159635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
drive shaft
worm
shaft
reverse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002167144A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Doi
高司 土井
Kazuo Oda
一雄 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koganei Corp filed Critical Koganei Corp
Priority to JP2002167144A priority Critical patent/JP2003159635A/ja
Publication of JP2003159635A publication Critical patent/JP2003159635A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machine Tool Positioning Apparatuses (AREA)
  • Gear Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォーム歯車間に生ずるバックラッシの影響
を受けず、精度良く割出し回転をおこなうことのできる
簡潔な割出し装置を提供する。 【解決手段】 回転テーブルが装着される回転軸12
と、回転軸12に取り付けられるウォームホイール17
a,18aと、正転用ウォームホイール17aの正転用
歯面33に駆動側歯面32が噛み合う正転用ウォーム1
7bと、逆転用ウォームホイール18aに逆転用歯面3
5に駆動側歯面34が噛み合う逆転用ウォーム18bと
を有する。正転用ウォーム17bを駆動するモータ27
と、ウォーム17b,18bを同期させるタイミングベ
ルト31を有し、正転時には正転用ウォーム17bによ
り回転軸12は割出し回転され逆転用ウォーム18bに
よりバックラッシによるずれ回転が防止される一方、逆
転時には、逆転用ウォーム18bにより割出し回転され
正転用ウォーム17bによりずれ回転が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転テーブルを所定
の角度に回転して位置決め固定する割出し装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】回転テーブルに配置される工具やワーク
等を、円周方向に所定の角度だけ回転させ位置決めする
ため、割出し装置が用いられている。回転テーブルを割
出し回転するために、平歯車やウォーム歯車等の歯車列
を使用するものがあり、このような歯車列を利用する割
出し装置にあっては、バックラッシ、つまり歯車を噛み
合わせたときの歯面間に遊びが設けられる。
【0003】このバックラッシを大きくすると、歯面の
摩擦による回転抵抗が少なく発熱も抑えることができる
一方、位置決めする際には、回転の停止や回転方向が変
わる毎にこのバックラッシの遊びにより従動側の歯車が
動き、割出し精度が低くなってしまう。また、回転テー
ブルに外力が加えられるときなどにも、バックラッシに
より位置がずれてしまうおそれがある。
【0004】また、バックラッシを小さくすると、割出
し精度を高くすることができる一方、歯面の摩擦により
回転抵抗が増大し歯面の発熱や摩耗が生じるため、歯車
の回転駆動力を大きくする必要があり、回転速度も低下
させる必要がある。
【0005】したがって、従来の割出し装置のバックラ
ッシの設定にあたっては、相反する割出し回転速度と割
出し精度とが用途に応じて比較考量されている。この相
反する条件をともに満足させるため、割出し回転に必要
なバックラッシを設けながら割出し精度の向上を図る割
出し装置として、従動側の歯車に負荷をかけながら割出
し回転をおこなうことで、バックラッシによる割出し精
度への影響を無くし、割出し位置を保持するためのブレ
ーキ機構を有する割出し装置が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
キ機構により割出し位置を保持する割出し装置にあって
は、割出し動作とは別にブレーキ動作を行う必要があ
り、煩雑な動作による作業性低下のおそれがあり、ブレ
ーキ機構の追加により高コストとなるおそれがある。
【0007】本発明の目的は、歯車間に生ずるバックラ
ッシの影響を受けずに精度良く割出し回転をおこない、
歯車の噛み合い抵抗を増大させることのない簡潔な割出
し装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の割出し装置は、
回転テーブルが固定された回転軸を回転自在に支持する
支持台と、それぞれ前記支持台に相互に平行となって回
転自在に装着された正転用駆動軸と逆転用駆動軸とに掛
け渡され、前記正転用駆動軸と前記逆転用駆動軸の一方
の回転を他方に伝達する同期手段と、前記回転軸に形成
され、前記正転用駆動軸の回転を前記回転軸に伝達する
際に前記正転用駆動軸に設けられた正転用ウォームの駆
動側歯面に接触する正転用歯面と、前記回転軸に形成さ
れ、前記逆転用駆動軸の回転を前記回転軸に伝達する際
に前記逆転用駆動軸に設けられた逆転用ウォームの駆動
側歯面に接触する逆転用歯面とを有し、前記回転テーブ
ルを正転方向に回転させる際には回転手段の回転を前記
正転用駆動軸を介して前記回転テーブルに伝達し、逆転
方向に回転させる際には前記回転手段の回転を前記逆転
用駆動軸を介して前記回転テーブルに伝達することを特
徴とする。
【0009】本発明の割出し装置は、前記正転用駆動軸
と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径方向両側に配置
し、前記同期手段により一方の前記駆動軸の回転を他方
の前記駆動軸に同一方向に伝達し、前記正転用歯面を有
する正転用ウォームホイールと、前記逆転用歯面を有し
前記正転用ウォームホイールに対して歯面が逆向きの逆
転用ウォームホイールとを前記回転軸に設けたことを特
徴とする。
【0010】本発明の割出し装置は、前記正転用駆動軸
と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径方向両側に配置
し、前記同期手段により一方の前記駆動軸の回転を他方
の前記駆動軸に逆方向に伝達し、前記正転用歯面と前記
逆転用歯面とを有するウォームホイールとを前記回転軸
に設けたことを特徴とする。
【0011】本発明の割出し装置は、前記正転用駆動軸
と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径方向一方側に配
置し、前記同期手段により一方の前記駆動軸の回転を他
方の前記駆動軸に同一方向に伝達し、前記正転用歯面と
前記逆転用歯面とを有するウォームホイールとを前記回
転軸に設けたことを特徴とする。
【0012】本発明の割出し装置は、前記正転用駆動軸
と前記逆転用駆動軸とのうち少なくともいずれか一方を
軸方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0013】本発明の割出し装置は、前記付勢手段は磁
石またはばねであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態である割出し
装置を示す斜視図であり、図2は図1のA−Aに沿う断
面図である。また、図3は図2のB−Bに沿う断面図で
ある。
【0016】図1に示すように、この割出し装置は支持
台10aと支持部材10bとからなるハウジング10を
有しており、支持台10aに回転自在に設けられ、回転
テーブル11を備える回転軸12を割出し回転し、回転
テーブル11に保持されるワーク等を位置決めするため
に適用される。
【0017】図2に示すように、支持台10aの周囲に
設けられる支持部材10bには、軸受13により回転テ
ーブル11が回転自在に装着されている。また、支持台
10aには、回転軸12の一端部が軸受14により回転
自在に保持されており、回転軸12の他端部は回転テー
ブル11の中心に形成される嵌合孔11aに嵌合してい
る。この回転軸12と回転テーブル11は、ねじ部材1
5により固定され一体に回転する。
【0018】回転軸12の下端部にはスリットが形成さ
れるコード板16aが取り付けられ、支持台10aには
コード板16aの一端を挟み込むように読み取り器16
bが取り付けられており、このようなエンコーダ16に
より回転軸12の回転角変位が読み取られる。さらに、
コード板16aと回転テーブル11との間の回転軸12
に、歯の傾斜角がそれぞれ逆向きとなる正転用ウォーム
ホイール17aと逆転用ウォームホイール18aとが取
り付けられ、それぞれ止めねじ部材19,20により固
定されている。なお、これらのウォームホイール17
a,18aは止めねじ部材19,20により固定される
ため、固定位置が回転方向に調節自在となっている。
【0019】図3に示すように、ハウジング10の一端
面に2つの軸受支持孔21,22が形成され、この軸受
支持孔21,22のそれぞれに軸受23,24が嵌合さ
れている。また、ハウジング10内部の長手方向のほぼ
中央部に支持部材10cが設けられており、この支持部
材10cに軸受支持孔25が形成され軸受26が嵌合さ
れている。このようにハウジング10に嵌合された軸受
23,26には、逆転用ウォーム18bと一体に形成さ
れる逆転用駆動軸18cの両端が回転自在に保持されて
おり、軸受24には正転用ウォーム17bと一体に形成
される正転用駆動軸17cの一端が回転自在に保持され
ている。また、正転用駆動軸17cの他端側の支持台1
0aには回転手段であるモータ27が配置されており、
モータ27の駆動軸28が正転用駆動軸17cに嵌合し
固定されることで、モータ27により正転用駆動軸17
cは回転駆動される。このように装着される正転用ウォ
ーム17bと逆転用ウォーム18bとは、進み角がそれ
ぞれ逆向きになるように形成されている。
【0020】また、正転用駆動軸17cおよび逆転用駆
動軸18cに、それぞれタイミングプーリ29,30が
固定されており、2つのタイミングプーリ29,30の
間にはタイミングベルト31が掛け渡されている。この
タイミングプーリ29,30とタイミングベルト31と
により同期手段が構成され、モータ27を駆動すると正
転用駆動軸17cおよび逆転用駆動軸18cが同期しな
がら回転運動を行う。なお、2つのタイミングプーリ2
9,30は同じ歯数を有しており、同一の回転速度で2
つの駆動軸17c,18cは回転する。
【0021】図4は回転軸12、正転用ウォーム歯車1
7、および逆転用ウォーム歯車18の位置関係を示す斜
視図である。なお、図4に示す矢印CおよびDはそれぞ
れ正転用ウォーム17bおよび逆転用ウォーム18bの
正転時における回転方向を示し、矢印EおよびFはそれ
ぞれ回転軸12および駆動ベルトの正転時における回転
方向を示している。図4に示すように、正転用ウォーム
ホイール17aと正転用ウォーム17bとは互いに噛み
合い正転用ウォーム歯車17を構成しており、同様に逆
転用ウォームホイール18aと逆転用ウォーム18bと
は互いに噛み合い逆転用ウォーム歯車18を構成してい
る。
【0022】以下、このような構造の割出し装置による
割出し動作を説明する。図5は正転用ウォーム歯車17
と逆転用ウォーム歯車18との噛み合い状態を示す概略
図である。なお、矢印C〜Fは図4に示す矢印と同じで
あり、矢印GおよびHはそれぞれに正転用ウォームホイ
ール17aおよび逆転用ウォームホイール18aの正転
時における回転方向を示している。
【0023】図5に示すように、回転手段であるモータ
27により駆動される正転用ウォーム17bは、同期手
段であるタイミングプーリ29,30とタイミングベル
ト31を介して、逆転用ウォーム18bを回転駆動す
る。これらのウォーム17b,18bは、互いに進み角
が逆向きに形成されるため、それぞれに噛み合うウォー
ムホイール17a,18aを同一方向に回転することが
でき、このウォームホイール17a,18aを介して回
転軸12は回転駆動される。
【0024】このとき、正転用ウォーム歯車17の噛み
合い歯面は、正転用ウォーム17bに形成される駆動側
歯面32と、正転用ウォームホイール17aに形成され
る正転用歯面33とがそれぞれ当接するようにウォーム
ホイール17a,18aの取付位置が調節され、同様
に、逆転用ウォーム歯車18の噛み合い歯面は、逆転用
ウォーム18bに形成される駆動側歯面34と、逆転用
ウォームホイール18aに形成される逆転用歯面35と
がそれぞれ当接するようにウォームホイール17a,1
8aの取付位置が調節される。
【0025】このように、正転用ウォーム歯車17の噛
み合い部に生じるバックラッシを打ち消すように逆転用
ウォーム歯車18の噛み合いが調節され、正転用ウォー
ム歯車17と逆転用ウォーム歯車18とが同期回転を行
うため、割出し回転をおこなってもこれらの噛み合い位
置は保持される。したがって、正転時に回転軸12を駆
動する正転用ウォーム17bが停止すると、逆転用ウォ
ーム18bが逆転用ウォームホイール18aを介して回
転軸12のずれ回転を防止する。
【0026】なお、逆転用ウォーム18bは、回転軸1
2を介して正転用ウォームホイール17aの回転を規制
するように逆転用ウォームホイール18aに噛み合う
が、逆転用ウォーム18bの駆動側歯面34は、逆転用
ウォームホイール18aの逆転用歯面35から離れるよ
うに回転するため、噛み合い抵抗が増加することはな
い。
【0027】次に、前述の状態よりモータ27を逆転さ
せると、回転軸12のずれ回転を規制していた逆転用ウ
ォーム歯車18により、回転軸12は逆転方向に割出し
回転される。このとき正転用ウォーム歯車17は、回転
軸12のずれ回転を規制するように噛み合っている。ま
た、逆転させたとしてもウォーム歯車17,18それぞ
れの接触する歯面は離れることがなく、回転軸12を反
転させる際のバックラッシの影響を受けることなく割出
し回転をおこなうことができる。
【0028】このように、回転軸12に駆動側歯面3
2,34が常に噛み合っている正転用ウォーム17bと
逆転用ウォーム18bとにより、回転軸12を正転させ
るときには正転用ウォーム17bの駆動側歯面32を介
して回転軸12を正転させ、逆転用ウォーム18bの駆
動側歯面34を介して回転軸12のずれ回転を規制して
おり、回転軸12を逆転させるときには逆転用ウォーム
18bの駆動側歯面34を介して回転軸12を逆転さ
せ、正転用ウォーム17bの駆動側歯面32を介して回
転軸12のずれ回転を規制している。
【0029】また、ウォーム歯車17,18により回転
軸12が割出し回転されるため、回転テーブルを回そう
とする外力が加えられたとしても、ウォームホイール1
7a,18aによりウォーム17b,18bが回転され
ることはなく、割出し位置を保持することができる。
【0030】図6(a)は本発明の他の実施の形態にお
ける割出し装置の回転軸12、正転用ウォーム歯車、お
よび逆転用ウォーム歯車の位置関係を示す概略図であ
り、図6(b)は図6(a)を矢印I方向から示す概略
図である。
【0031】図6に示すように、回転軸12の径方向両
側に同一の進み角を有する正転用ウォーム36と逆転用
ウォーム37が設けられ、ウォーム36,37に連結さ
れるタイミングプーリ38,39を互いに逆方向に同期
回転するようにタイミングベルト40が掛け渡されてい
る。このように互いに逆方向に回転するウォーム36,
37の駆動側歯面のそれぞれを、回転軸12に固定され
る1つのウォームホイール41に形成される正転用歯面
と逆転用歯面とに接触させることにより、バックラッシ
の影響を受けることなく割出し回転をおこなうことがで
きる。
【0032】図7(a)は本発明の他の実施の形態にお
ける割出し装置の回転軸12、正転用ウォーム歯車、お
よび逆転用ウォーム歯車の位置関係を示す概略図であ
り、図7(b)は図7(a)を矢印J方向から示す概略
図である。
【0033】図7に示すように、回転軸12の径方向一
方側に同一の進み角を有する正転用ウォーム36と逆転
用ウォーム37が設けられ、ウォーム36,37に連結
されるタイミングプーリ38,39を同一方向に同期回
転するようにタイミングベルト40が掛け渡されてい
る。このように同一方向に回転するウォーム36,37
の駆動側歯面を、回転軸12に固定される1つのウォー
ムホイール41に形成される正転用歯面と逆転用歯面と
に接触させることにより、バックラッシの影響を受ける
ことなく割出し回転をおこなうことができる。
【0034】図6および図7に図示する割出し装置にあ
っては、同一のウォームを正転用ウォーム36と逆転用
ウォーム37とに使用し、1つのウォームホイール41
により回転軸12を双方向に割出し回転するため、部品
点数を削減することができる。また、この場合、ウォー
ム36,37の少なくともいずれか一方に止めねじ部材
を設け、駆動軸36c,37cに対して取付位置を調節
自在とすることにより、正転用ウォーム36の駆動側歯
面をウォームホイール41の正転用歯面に接触させ、逆
転用ウォーム37の駆動側歯面をウォームホイール41
の逆転用歯面に接触させるように調節することができ
る。
【0035】図8は本発明のさらに他の実施の形態であ
る割出し装置を示す断面図である。図8に示すように、
この割出し装置の支持部材10cには逆転用駆動軸18
cの端面に対面するように付勢手段としての磁石45が
固定されている。逆転用駆動軸18cには矢印で示す軸
方向に磁石45による吸引力が働き、この吸引力は逆転
用ウォームホイール18aの逆転用歯面35と、逆転用
ウォーム18bの駆動側歯面34とを引き付ける方向に
作用する。従って、歯面34,35に摩耗が生じる場合
であっても、それによるバックラッシを生じない構造と
し、割出し装置の耐久性を向上させることができる。ま
た、組立時のバックラッシ調整を容易にすることもでき
る。
【0036】図9は本発明のさらに他の実施の形態であ
る割出し装置を示す断面図である。この割出し装置には
前述の磁石45に換えて付勢手段としての圧縮コイルば
ね46が装着されており、図8に示す割出し装置と同様
の効果を有する割出し装置となっている。図9に示すよ
うに、逆転用駆動軸18cの一端は延長され、延長され
た逆転用駆動軸18cの端部にはフランジ部47を有す
る軸受48が装着されている。軸受48のフランジ部4
7と支持部材10cとの間には圧縮コイルばね46が装
着されており、圧縮コイルばね46のばね力は軸受48
を介して逆転用駆動軸18cに矢印で示す軸方向に伝達
される。従って、図9に示す割出し装置において、逆転
用歯面35と駆動側歯面34との間に摩耗が生じる場合
であっても、バックラッシを生じない構造とすることが
できる。
【0037】このような付勢手段を設けることによっ
て、逆転用歯面35と駆動側歯面34とは常に付勢され
ながら接触するため、逆転用歯面35と一体に回転する
正転用歯面33も駆動側歯面32に常に接触する。よっ
て、正転用ウォーム歯車17および逆転用ウォーム歯車
18の摩耗によるバックラッシは共に回避されることに
なる。
【0038】なお、逆転用駆動軸18cは軸受23,2
6によって保持されているが、軸受23,26は転がり
軸受に限定されず、滑り軸受を使用することもできる。
この滑り軸受を適用すると、逆転用歯面35と駆動側歯
面34との間の摩耗が大きくなる場合であっても、逆転
用駆動軸18cを軸方向に大きく移動させることがで
き、バックラッシの発生を回避することができる。な
お、正転用駆動軸17cを軸方向に付勢するように付勢
手段を設け、正転用歯面33と駆動側歯面32とを常に
接触させるようにしても良いことは言うまでもない。
【0039】以下、回転手段であるモータ27の回転制
御について説明する。図10はモータ27に接続される
コントローラ51を示す正面図であり、図11は図10
のコントローラ51を示す平面図である。また、図12
は図10のコントローラ51を示す左側面図であり、図
13は図10のコントローラ51を示す右側面図であ
る。
【0040】これまで説明したように、モータ27を用
いた正転用ウォーム17b,36の回転駆動によって回
転テーブル11を割出し回転するため、モータ27には
図10〜図13に示すコントローラ51が接続される。
図示されるように、コントローラ51は、ほぼ直方体か
らなるケース52を有しており、このケース52の上面
には、図11に示すように、複数の接続ポートを有する
入出力面53が形成されている。
【0041】入出力面53の接続ポートとしては、モー
タ27およびエンコーダ16に接続される駆動ポート5
4、図示しない電源に接続される電源ポート55、図示
しない制御コンピュータに接続される通信ポート56、
PLC(Programmable logiccontroller)など割出し装置
の制御用電子装置に接続されるI/Oポート57が設け
られている。なお、図10に示すように、駆動ポート5
4とI/Oポート57とには、揺動自在に固定片58が
設けられており、コネクタをポート54,57に差し込
むと固定片58が揺動することによってコネクタが固定
されるようになっている。図10に2点鎖線で示される
固定片58は固定解除時の揺動状態を示している。
【0042】また、コントローラ51の内部には、モー
タ27を駆動する駆動信号を出力する駆動回路、I/O
ポート57の信号によりモータ駆動を制御する制御回路
などが設けられる。
【0043】このようなコントローラ51に、モータ2
7およびエンコーダ16を接続するため、図1に示すよ
うに、ハウジング10からは端部にコネクタ59を有す
るケーブル60が延びて設けられている。このケーブル
60は、図3に示すように、モータ27に接続されると
ともに、エンコーダ16を構成する読み取り器16aに
接続されている。
【0044】このコネクタ59をコントローラ51の駆
動ポート54に接続し、電源を電源ポート55に接続す
る。この状態のもとで、I/Oポート57に接続される
PLC等からの制御信号がコントローラ51に入力され
ると、この制御信号は駆動回路を介して駆動信号となり
モータ27に供給される。モータ27が回転することに
より正転用ウォーム17b,36は駆動され、回転テー
ブル11は目標回転角度に向けて割出し回転される。割
出し回転中はエンコーダ16からのパルス信号がコント
ローラ51に送られ、回転テーブル11の位置信号が検
出される。そして、コントローラ51は位置信号に基づ
きフィードバック制御された制御信号を駆動回路に向け
て出力し、回転テーブル11を正確に割出し回転する。
【0045】また、図1および図3に示すように、正転
用駆動軸17cの端部には係合溝61を有する手動部材
62が設けられており、この係合溝61に工具を装着す
ることによって、手動で正転用駆動軸17cを回転させ
ることもできる。これにより、モータ27が使用できな
い場合や、手動で停止位置の設定を行う場合に、手動で
回転テーブル11を回転させることができる。
【0046】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、同期手段はタイ
ミングベルト31とプーリ29,30とによらず、タイ
ミングギヤやタイミングチェーンにより同期を図っても
良い。さらに、それぞれのウォーム歯車17,18は同
一のピッチ円直径およびピッチに限定されず、ウォーム
ホイール17a,18a同士の回転数が同一となれば、
互いに異なるピッチ円直径およびピッチのウォームであ
っても使用することができる。なお、正転用ウォーム1
7bの回転手段はモータ27に限らず、正転用駆動軸1
7cにたとえばハンドルを装着し、手動により割出し回
転を行っても良いことはいうまでもない。
【0047】また、支持台10aに形成される取付孔6
3を用いて、スライドテーブルなどに固定して使用して
も良い。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、回転軸に形成される正
転用歯面と逆転用歯面との駆動側歯面にそれぞれの駆動
側歯面が接触する正転用ウォームと逆転用ウォームとを
有しており、回転軸を正転させるときには正転用ウォー
ムの駆動側歯面を介して回転軸を正転させ、回転軸を逆
転させるときには逆転用ウォームの駆動側歯面を介して
回転軸を逆転させるため、回転軸を双方向に割出し回転
する際にバックラッシの影響を受けることがなく高精度
の割出し回転をおこない、回転テーブルに外力を受けた
としても割出し位置を保持することができる。
【0049】本発明によれば、同期手段により駆動軸の
回転方向を逆転させ、正転用ウォームと逆転用ウォーム
を回転軸の径方向両側に配置することにより、正転用ウ
ォームと逆転用ウォームとを同一のウォームとし、1つ
のウォームホイールを使用することにより割出し回転を
おこなうことができ、低コストの割出し装置とすること
ができる。
【0050】本発明によれば、同期手段により駆動軸の
回転を同一方向とし、正転用ウォームと逆転用ウォーム
を回転軸の径方向一方側に配置することにより、正転用
ウォームと逆転用ウォームとを同一のウォームとし、1
つのウォームホイールを使用することにより割出し回転
をおこなうことができ、低コストの割出し装置とするこ
とができる。
【0051】本発明によれば、付勢手段を設けることに
より、歯面間に摩耗が生ずる場合であってもバックラッ
シの発生を回避することができ、割出し装置の耐久性を
向上させることができる。また、組立時のバックラッシ
調整を容易にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である割出し装置を示す
斜視図である。
【図2】図1のA−Aに沿う断面図である。
【図3】図2のB−Bに沿う断面図である。
【図4】正転用ウォーム歯車、逆転用ウォーム歯車、お
よび回転軸の位置関係を示す斜視図である。
【図5】正転用ウォーム歯車および逆転用ウォーム歯車
の噛み合い状態を示す概略図である。
【図6】(a)は本発明の他の実施の形態である割出し
装置の一部を示す概略図であり、(b)は図6(a)を
矢印I方向から示す概略図である。
【図7】(a)は本発明の他の実施の形態である割出し
装置の一部を示す概略図であり、(b)は図7(a)を
矢印J方向から示す概略図である。
【図8】本発明の他の実施の形態である割出し装置を示
す断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態である割出し装置を示
す断面図である。
【図10】モータに接続されるコントローラを示す正面
図である。
【図11】図10のコントローラを示す平面図である。
【図12】図10のコントローラを示す左側面図であ
る。
【図13】図10のコントローラを示す右側面図であ
る。
【符号の説明】
10 ハウジング 10a 支持台 10b,10c 支持部材 11 回転テーブル 12 回転軸 13,14 軸受 15 ねじ部材 16 エンコーダ 16a コード板 16b 読み取り器 17 正転用ウォーム歯車 17a 正転用ウォームホイール 17b 正転用ウォーム 17c 正転用駆動軸 18 逆転用ウォーム歯車 18a 逆転用ウォームホイール 18b 逆転用ウォーム 18c 逆転用駆動軸 19,20 止めねじ部材 21,22,25 軸受支持孔 23,24,26 軸受 27 モータ(回転手段) 28 駆動軸 29,30 タイミングプーリ(同期手段) 31 タイミングベルト(同期手段) 32 駆動側歯面 33 正転用歯面 34 駆動側歯面 35 逆転用歯面 36 正転用ウォーム 36c 正転用駆動軸 37 逆転用ウォーム 37c 逆転用駆動軸 38,39 タイミングプーリ(同期手段) 40 タイミングベルト(同期手段) 41 ウォームホイール 45 磁石(付勢手段) 46 圧縮コイルばね(ばね,付勢手段) 47 フランジ部 48 軸受 51 コントローラ 52 ケース 53 入出力面 54 駆動ポート 55 電源ポート 56 通信ポート 57 I/Oポート 58 固定片 59 コネクタ 60 ケーブル 61 係合溝 62 手動部材 63 取付孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C028 DD16 EE07 3J009 DA10 DA12 EA06 EA19 EA25 EA37 FA25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転テーブルが固定された回転軸を回転
    自在に支持する支持台と、 それぞれ前記支持台に相互に平行となって回転自在に装
    着された正転用駆動軸と逆転用駆動軸とに掛け渡され、
    前記正転用駆動軸と前記逆転用駆動軸の一方の回転を他
    方に伝達する同期手段と、 前記回転軸に形成され、前記正転用駆動軸の回転を前記
    回転軸に伝達する際に前記正転用駆動軸に設けられた正
    転用ウォームの駆動側歯面に接触する正転用歯面と、 前記回転軸に形成され、前記逆転用駆動軸の回転を前記
    回転軸に伝達する際に前記逆転用駆動軸に設けられた逆
    転用ウォームの駆動側歯面に接触する逆転用歯面とを有
    し、 前記回転テーブルを正転方向に回転させる際には回転手
    段の回転を前記正転用駆動軸を介して前記回転テーブル
    に伝達し、逆転方向に回転させる際には前記回転手段の
    回転を前記逆転用駆動軸を介して前記回転テーブルに伝
    達することを特徴とする割出し装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の割出し装置において、前
    記正転用駆動軸と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径
    方向両側に配置し、前記同期手段により一方の前記駆動
    軸の回転を他方の前記駆動軸に同一方向に伝達し、前記
    正転用歯面を有する正転用ウォームホイールと、前記逆
    転用歯面を有し前記正転用ウォームホイールに対して歯
    面が逆向きの逆転用ウォームホイールとを前記回転軸に
    設けたことを特徴とする割出し装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の割出し装置において、前
    記正転用駆動軸と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径
    方向両側に配置し、前記同期手段により一方の前記駆動
    軸の回転を他方の前記駆動軸に逆方向に伝達し、前記正
    転用歯面と前記逆転用歯面とを有するウォームホイール
    とを前記回転軸に設けたことを特徴とする割出し装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の割出し装置において、前
    記正転用駆動軸と前記逆転用駆動軸とを前記回転軸の径
    方向一方側に配置し、前記同期手段により一方の前記駆
    動軸の回転を他方の前記駆動軸に同一方向に伝達し、前
    記正転用歯面と前記逆転用歯面とを有するウォームホイ
    ールとを前記回転軸に設けたことを特徴とする割出し装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の割
    出し装置において、前記正転用駆動軸と前記逆転用駆動
    軸とのうち少なくともいずれか一方を軸方向に付勢する
    付勢手段を有することを特徴とする割出し装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の割出し装置において、前
    記付勢手段は磁石またはばねであることを特徴とする割
    出し装置。
JP2002167144A 2001-09-17 2002-06-07 割出し装置 Pending JP2003159635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002167144A JP2003159635A (ja) 2001-09-17 2002-06-07 割出し装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001282053 2001-09-17
JP2001-282053 2001-09-17
JP2002167144A JP2003159635A (ja) 2001-09-17 2002-06-07 割出し装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003159635A true JP2003159635A (ja) 2003-06-03

Family

ID=26622360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002167144A Pending JP2003159635A (ja) 2001-09-17 2002-06-07 割出し装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003159635A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005155782A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Mach Eng:Kk フレキシブルアクチュエーター
JP2009028866A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Kitamura Mach Co Ltd 割り出し機構
WO2014077449A1 (ko) * 2012-11-16 2014-05-22 동아하이테크 주식회사 변속형 구동장치
KR101448378B1 (ko) 2013-03-20 2014-10-07 강주효 범용공작기계의 각도분할용 치구
CN104930160A (zh) * 2015-06-01 2015-09-23 徐存然 一种走水天花机驱动转轴
KR102174602B1 (ko) * 2019-05-14 2020-11-06 주식회사 만도 자동차의 조향장치

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005155782A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Mach Eng:Kk フレキシブルアクチュエーター
JP2009028866A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Kitamura Mach Co Ltd 割り出し機構
WO2014077449A1 (ko) * 2012-11-16 2014-05-22 동아하이테크 주식회사 변속형 구동장치
KR101448378B1 (ko) 2013-03-20 2014-10-07 강주효 범용공작기계의 각도분할용 치구
CN104930160A (zh) * 2015-06-01 2015-09-23 徐存然 一种走水天花机驱动转轴
KR102174602B1 (ko) * 2019-05-14 2020-11-06 주식회사 만도 자동차의 조향장치
WO2020231114A1 (ko) * 2019-05-14 2020-11-19 주식회사 만도 자동차의 조향장치
CN113811479A (zh) * 2019-05-14 2021-12-17 株式会社万都 汽车转向装置
CN113811479B (zh) * 2019-05-14 2023-12-08 汉拿万都株式会社 汽车转向装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4871644B2 (ja) バックラッシュ除去方法及び装置
WO2009118898A1 (ja) 組み合わせ歯車、及びレンズ調整機構、電子機器
JPH10118867A (ja) 駆動装置
JP2007092871A (ja) リニアガイド装置
JP2003159635A (ja) 割出し装置
EP1586411B1 (en) Tilting rotary table
JP2020118295A (ja) 遊星歯車段を有する遊星歯車装置、該装置を有する位置センサシステム、および該装置のバックラッシ低減方法
JP4743874B2 (ja) 電動ロータリアクチュエータ
JPS6256649A (ja) 制御用変速装置
JPH1151156A (ja) 歯車及び歯車装置及び歯車装置のバックラッシ調整方法
JP4357354B2 (ja) 電動式ロータリアクチュエータ
KR101817885B1 (ko) 동력 전달 기구 및 이를 포함하는 카메라 지지 장치
JPS5894673A (ja) 歯車機構のバツクラツシユ除去装置
JPH1158181A (ja) 割り出し装置とその駆動方法
JPH10105244A (ja) バックラッシレスターンテーブルの駆動機構
JP2009074611A (ja) 回転駆動装置、ロボットの関節構造及びロボットアーム
JP2009028866A (ja) 割り出し機構
JP2007092788A (ja) ウォーム歯車回転伝達装置
JP2785307B2 (ja) 駆動力伝達装置
KR200325626Y1 (ko) 백래쉬 방지용 기어유닛
JP3568445B2 (ja) 加工機におけるターニングテーブルの駆動装置
KR101716760B1 (ko) 내접 유성 기어의 백래시 제로 물림 장치
JPH0251640A (ja) ウォームギヤのバックラッシュ抵減機構
JPH08135741A (ja) 歯車の位相調整可能な遊星歯車減速機
JP2001162525A (ja) 両面研磨装置の駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040707

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071204