JP2007239884A - 流体封入式防振装置とその製造方法 - Google Patents

流体封入式防振装置とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性膜を挟んで平衡室と反対側に形成される空気室の圧力を高精度に設定することの出来る、構造が簡単で新規な流体封入式防振装置を提供することにある。
【解決手段】可撓性膜40の背後を覆うカバー部材44を設けて可撓性膜40を挟んで平衡室52と反対側に空気室56を形成すると共に、カバー部材44を貫通する加圧孔58を形成する一方、加圧孔58の内側開口部を覆うゴム弾性板60をカバー部材44の内面に重ね合わせて配設すると共に、ゴム弾性板60をカバー部材44に対して部分的に接着せしめ、且つゴム弾性板60とカバー部材44の重ね合わせ面間において加圧孔58から空気室56に至る非接着領域64を形成して、加圧孔58から非接着領域64を通じて外部から空気室56に注入された圧縮空気の圧力でゴム弾性板60をカバー部材44の重ね合わせ面に押し付けることにより圧縮空気を空気室56に封止した。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置とその製造方法に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振支持体や防振連結体等の防振装置として、内部に封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置が知られている。この流体封入式防振装置の一種として、第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体で弾性連結すると共に、内部に非圧縮性流体を封入せしめた構造のものがあり、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント、デフマウント、或いはサスペンションブッシュ等として用いられている。例えば特許文献1(特開平8−28623号公報)に示されているものが、それである。
ところで、このような流体封入式防振装置では、一般に、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成されて圧力変動が生ぜしめられる受圧室と壁部の一部が変形容易なダイヤフラムで構成されて容積変化が許容される平衡室が形成されていると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路が設けられている。そして、オリフィス通路の流路長さや断面積を適当に調節することにより、防振すべき周波数域の振動に対して、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。
ところが、上述の如き従来構造の流体封入式防振装置においては、第一の取付金具と第二の取付金具の間に比較的に大きな振動が入力された際に、異音や振動が発生するおそれがあった。
かかる問題の原因について本発明者等が検討したところ、大振動入力によって流体室が大きな負圧状態になることに伴い流体室にキャビテーションが発生し、このキャビテーション気泡が崩壊に際して変形し、爆発的な微小噴流(マイクロジェット)を形成するのであろうとの知見を得るに至った。そして、微小噴流が水撃圧となって第一の取付金具や第二の取付金具に伝播し、自動車のボデー等の振動対象部材に伝達されることによって、前述の如き問題となる異音や振動が生ぜしめられるに至る、というのが従来からこの種の流体封入式防振装置において問題となっている異音や振動の発生メカニズムであろうとの知見を得た。
そこで、このような問題に対処するために、例えば、本願出願人が先に出願した特許文献2(特開平8−170683号公報)に示されているような、流体封入式防振装置を利用することが考えられる。かかる流体封入式防振装置は、第二の取付金具の外側からカップ金具を圧入固定することで、ダイヤフラムを挟んだ平衡室と反対側に空気室を形成する際に、空気室の内圧が上昇することに基づき、ダイヤフラムを介して流体室の圧力を上昇させて、流体室の大きな負圧状態、ひいてはキャビテーション気泡の発生を抑えようとするものである。
しかしながら、第二の取付金具にカップ金具を圧入するだけでは、空気室の内圧を高精度に設定することが難しかった。そのために空気室の圧力がばらついて、予測し難い空気ばねの作用が発揮されることで、目的とする防振性能がばらついてしまうおそれがある。特に、十分な圧力を空気室に設定することが出来なかった場合には、十分な異音低減効果が達成されなくなるという問題があったのである。
特開平8−28623号公報 特開平8−170683号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、可撓性膜を挟んで平衡室と反対側に形成される空気室の圧力を高精度に設定することの出来る、構造が簡単で新規な流体封入式防振装置を提供すること、およびそのような流体封入式防振装置の特に有利な製造方法を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結して、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成し、受圧室や平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら両室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置において、可撓性膜の背後を覆うカバー部材を設けて可撓性膜を挟んで平衡室と反対側に空気室を形成すると共に、カバー部材を貫通する加圧孔を形成する一方、加圧孔の内側開口部を覆うゴム弾性板をカバー部材の内面に重ね合わせて配設すると共に、ゴム弾性板をカバー部材に対して部分的に接着せしめ、且つゴム弾性板とカバー部材の重ね合わせ面間において加圧孔から空気室に至る非接着領域を形成して、加圧孔から非接着領域を通じて外部から空気室に注入された圧縮空気の圧力でゴム弾性板をカバー部材の重ね合わせ面に押し付けることにより圧縮空気を空気室に封止した流体封入式防振装置にある。
このような本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、圧縮空気を外部から加圧孔を通じて空気室に注入することにより、空気室の圧力を高精度に設定することが出来る。その結果、空気室の圧力を充分に高く設定することが出来、空気室の内圧上昇に基づき、流体室の圧力を上昇させて、流体室の過大な負圧状態に起因するキャビテーション気泡の発生が効果的に抑えられる。
ここで、圧縮空気は、加圧孔からゴム弾性板とカバー部材の重ね合わせ面間に形成された非接着領域を通じて、空気室に注入されるようになっている。また、圧縮空気を注入した空気室は、その内部で上昇した圧力に基づき、ゴム弾性板がカバー部材の重ね合わせ面に押し付けられることによって、流体密に封止されるようになっている。
それ故、空気室への圧縮空気の注入および空気室の密閉作業が、ゴム弾性板の弾性変形と空気室の圧力上昇を利用するといった簡単な構造により、有利に実現され得るのである。
また、本発明に係る流体封入式防振装置では、ゴム弾性板が、カバー部材に対して加硫接着されている構造が、採用されても良い。これにより、ゴム弾性板の形成やゴム弾性板をカバー部材に組み付ける作業が一体的にされることから、製造がより簡単になる。また、ゴム弾性板とカバー部材の重ね合わせ面間における接着部位の信頼性が向上されて、空気室の密閉性が一層向上され得る。
また、本発明に係る流体封入式防振装置では、ゴム弾性板には、外周部分において周方向の全周に亘って突出形成された環状のシールリップが設けられており、このシールリップの突出先端部分がカバー部材に対して弾性的に押し付けられることによって、ゴム弾性板のカバー部材に対する重ね合わせ領域の外周側をシールするシール機構が構成されている構造を、採用することも可能である。このような構造によれば、ゴム弾性板のカバー部材に対する重ね合わせ領域の内周側における重ね合わせ部位に加えて、外周側にもシールリップによる重ね合わせ部位が設けられることから、加圧孔のシール性能が一層有利に向上され得る。
また、本発明に係る流体封入式防振装置では、カバー部材とゴム弾性板の重ね合わせ面が平坦面とされている構造が、好適に採用される。このような構造においては、重ね合わせる面間に隙間が発生することが抑えられて、空気室の密閉性がより一層向上され得る。
さらに、本発明の特徴とするところは、上述の何れか一つに係る流体封入式防振装置を製造するに際して、加圧孔の内側開口部を覆うゴム弾性板をカバー部材の内面に重ね合わせて配設すると共に、ゴム弾性板をカバー部材に対して部分的に接着せしめて、ゴム弾性板とカバー部材の重ね合わせ面間において加圧孔からカバー部材によって画成された空気室に至る非接着領域を形成すると共に、空気室に対してカバー部材の加圧孔から非接着領域を通じて圧縮空気を注入せしめ、その後に圧縮空気の非接着領域を通じての注入を解除することにより、圧縮空気が注入された空気室と外部空間との圧力差に基づいてゴム弾性板を加圧孔に対して空気室側から密着状態で押し付けて空気室を密閉する流体封入式防振装置の製造方法にある。このような本発明方法に従えば、空気室の圧力が、簡単な製造工程で、高精度に設定される。
また、本発明に係る流体封入式防振装置の製造方法においては、受圧室および平衡室の形成を非圧縮性流体中で行うことにより、それら受圧室と平衡室の形成と同時に非圧縮性流体を充填すると共に、カバー部材も非圧縮性流体中で第二の取付部材に組み付けて、その組付後に大気中でカバー部材と可撓性膜の間に入り込んだ非圧縮性流体をカバー部材とゴム弾性板の重ね合わせ面間の非接着領域から加圧孔を通じて排出し、その後に、加圧孔から非接着領域を通じて外部から圧縮空気を空気室に注入する方法が、採用されても良い。これにより、受圧室や平衡室の形成やカバー部材の第二の取付部材に対する組み付け作業が同一の非圧縮性流体中で行われることから、組み付け作業が簡略化されることに加え、非圧縮性流体を排出する孔が加圧孔を利用して実現されることによって、別途、排出用の孔を設ける必要がなくなり、製造工程および構造の更なる簡略化が図られ得る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1には、本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。自動車用エンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16を介して相互に弾性連結された構造を呈している。第一の取付金具12が防振連結される一方の部材としてのパワーユニット側に取り付けられると共に、第二の取付金具14が防振連結される他方の部材としての車両ボデー側に取り付けられることによって、パワーユニットが車両ボデーに対して防振支持されるようになっている。
なお、図1では、自動車に装着する前のエンジンマウント10の単体での状態が示されているが、本実施形態では、装着状態において、パワーユニットの分担支持荷重がマウント軸方向(図1中、上下)に入力される。従って、マウント装着状態下では、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づき第一の取付金具12と第二の取付金具14が軸方向で互いに接近する方向に変位する。また、かかる装着状態下、防振すべき主たる振動は、略マウント軸方向に入力されることとなる。以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、マウント軸方向となる図1中の上下方向をいう。
より詳細には、第一の取付金具12は、略円板形状を呈している。第一の取付金具12の中央には、固定用ボルト18が固設されて上方に延びている。
一方、第二の取付金具14は、大径の略円筒形状を有している。第二の取付金具14の軸方向下部には、軸直角方向外方に大径のリング状に広がるかしめ部20が一体形成されている。また、第一の取付金具12が第二の取付金具14の一方の開口部としての上方開口部側に離隔配置されて、両金具12,14の中心軸が略同一線上に位置せしめられていると共に、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が配されている。
本体ゴム弾性体16は、大径の略円錐台形状を有しており、その小径側端面には、第一の取付金具12の下端面が加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面には、第二の取付金具14の内周面が加硫接着されている。要するに、本体ゴム弾性体16が、第一の取付金具12と第二の取付金具14を備えた一体加硫成形品として形成されている。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16によって相互に弾性的に連結されていると共に、第二の取付金具14の一方(図1中、上)の開口部が本体ゴム弾性体16で流体密に閉塞されている。
また、本体ゴム弾性体16の大径側端面には、下方に開口する略すり鉢形状の大径凹所22が形成されている。更に、第二の取付金具14の内周面には、本体ゴム弾性体16と一体形成されたシールゴム層24が、略一定の厚さ寸法で、全体に亘って被着形成されている。
さらに、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品には、第二の取付金具14の他方の開口部としての下方開口部側から仕切部材26が組み付けられている。
仕切部材26は、全体として円板形状を有していると共に、軸方向で互いに重ね合わせられる下仕切金具28と上仕切金具30を含んで構成されている。これら下仕切金具28と上仕切金具30の中央部分の重ね合わせ面間には、略円板形状の拘束配設領域32が設けられていると共に、拘束配設領域32には、可動板34が配設されている。可動板34は、薄肉のゴム材料からなり、拘束配設領域32よりも一回り小さな円板形状を有している。それによって、可動板34が拘束配設領域32に僅かな隙間をもって変位可能に収容配置されている。また、拘束配設領域32の下壁部や上壁部を構成する下仕切金具28および上仕切金具30の中央部分には、一又は二以上の透孔36が設けられている。また、下仕切金具28と上仕切金具30の外周部分の重ね合わせ面間には、周方向に所定の長さで延びる周溝38が形成されている。
この可動板34を配した仕切部材26が第二の取付金具14の下方開口部から嵌め込まれて、仕切部材26の外周部分が第二の取付金具14のかしめ部20に収容されている。更に、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品には、可撓性膜としてのダイヤフラム40が組み付けられている。
ダイヤフラム40は、中央部分に十分な弛みをもたせて変形容易とした薄肉の略円板形状のゴム弾性膜によって構成されている。ダイヤフラム40の外周縁部(本実施形態では、外周面)には、リング状の固定金具42が加硫接着されている。固定金具42が、第二の取付金具14の下方開口部から内挿されて、第二の取付金具14のかしめ部20に収容されていると共に、仕切部材26の外周部分に重ね合わせられている。
また、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品には、カバー部材としての蓋金具44が配設されている。蓋金具44は、上方に開口する円形カップ状とされており、上底部の中央に固定用ボルト46が固設されて下方に延びていると共に、開口部分にはフランジ状部48が一体形成されている。このような蓋金具44が本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品の第二の取付金具14の下方開口部から嵌め込まれて、蓋金具44のフランジ状部48が、第二の取付金具14のかしめ部20に収容されていると共に、ダイヤフラム40の固定金具42に重ね合わせられている。
そして、かしめ部20にかしめ加工が施されていることによって、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品に対して、仕切部材26と蓋金具44が固定されている。
その結果、第二の取付金具14の下方開口部が、ダイヤフラム40で流体密に閉塞されている。本体ゴム弾性体16とダイヤフラム40の軸方向(図1中、上下)対向面間が、外部空間に対して密閉されており、そこに非圧縮性流体が封入された流体室が形成されている。封入流体としては、例えば水やアルキレングリコール, ポリアルキレングリコール, シリコーン油等が採用されるが、特に流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を有効に得るためには、0.1Pa・s以下の低粘性流体を採用することが望ましい。また、流体室への非圧縮性流体の封入は、例えば、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品に対して、仕切部材26やダイヤフラム40の組み付けを、非圧縮性流体中で行うことによって、有利に実現される。
また、流体室は、その内部に仕切部材26が軸直角方向に拡がるように配設されていることによって、仕切部材26を挟んで軸方向上下に二分されている。この仕切部材26を挟んだ軸方向一方(図1中、上)の側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時に、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて圧力変動が生ぜしめられる受圧室50が形成されている。一方、仕切部材26を挟んだ軸方向他方(図1中、下)の側には、壁部の一部がダイヤフラム40で構成されて、ダイヤフラム40の弾性変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室52が形成されている。
また、仕切部材26の外周部分を所定の長さで延びる周溝38の一方の端部が受圧室50に接続されていると共に、他方の端部が平衡室52に接続されている。それによって、周溝38で構成されたオリフィス通路54を通じて受圧室50と平衡室52が相互に接続されていて、それら両室50,52間で、オリフィス通路54を通じての流体流動が許容されるようになっている。
特に限定されるものでないが、本実施形態では、オリフィス通路54を流動せしめられる流体の共振周波数が、該流体の共振作用に基づいてエンジンシェイク等に相当する10Hz前後の低周波数域の振動に対して有効な防振効果(高減衰効果)が発揮されるようにチューニングされている。オリフィス通路54のチューニングは、例えば、受圧室50や平衡室52の各壁ばね剛性、即ちそれら流体室を単位容積だけ変化させるのに必要な圧力変化量に対応する本体ゴム弾性体16やダイヤフラム40の各弾性変形量に基づく特性値を考慮しつつ、オリフィス通路54の通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、オリフィス通路54を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該オリフィス通路54のチューニング周波数として把握することが出来る。
また、仕切部材26の拘束配設領域32に収容配置された可動板34の一方の面が、上仕切金具30の透孔36を通じて受圧室50に面していると共に、可動板34の他方の面が、下仕切金具28の透孔36を通じて平衡室52に面している。その結果、受圧室50と平衡室52の圧力変動の差に基づいて、可動板34が変位するようになっている。特に、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間にオリフィス通路54のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時に、オリフィス通路54が実質的に目詰まり状態となっても、可動板34の変位に基づく受圧室50の液圧吸収作用によって、受圧室50の高動ばね化が回避されることとなり、その結果、目的の防振効果が安定して得られる。
また、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品に対して蓋金具44が固定されていることによって、ダイヤフラム40が蓋金具44で覆われており、蓋金具44の内側におけるダイヤフラム40と蓋金具44の底部の間には、外部空間に対して密閉された空気室56が形成されている。
蓋金具44には、加圧孔58が形成されている。加圧孔58の形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は特に限定されるものでないが、本実施形態では、蓋金具44の底部における固定用ボルト46の周りの一箇所で、底部を略一定の円形断面で貫通している。
そこにおいて、加圧孔58には、ゴム弾性板としてのゴムキャップ60が設けられている。ゴムキャップ60は、略円板形状を有しており、ゴム材料を用いて形成されていることでその弾性変形が許容されている。また、ゴムキャップ60の中央部分には、円形凹所62が設けられている。円形凹所62は、略一定の円形断面でゴムキャップ60の厚さ方向(図1中、上下)に延びて、ゴムキャップ60の一方(図1中、下)の端面に開口している。円形凹所62の深さ寸法が、例えばゴムキャップ60の厚さ寸法の1/2〜1/5程度とされている。また、円形凹所62の径寸法が、加圧孔58の径寸法と略同じとされている。
かかるゴムキャップ60の形成に際して、本実施形態では、ゴムキャップ60の成形型を蓋金具44の内側から加圧孔58の周りの底部にセットすると共に、外部から加圧孔58を通じて成形型にゴム材料を充填して加硫成形する。その結果、円形凹所62を備えたゴムキャップ60が、加圧孔58の空気室56に開口する内側開口部を覆うようにして、蓋金具44の加圧孔58の周りの底部に重ね合わせられて加硫接着されていると共に、円形凹所62が、加圧孔58の内側開口部に位置合わせされている。即ち、ゴムキャップ60は、蓋金具44を備えた一体加硫成形品として形成されている。特に本実施形態では、互いに重ね合わせられるゴムキャップ60の表面と蓋金具44の表面が、何れも平坦形状とされており、殆ど隙間なく密着状態で重ね合わせられている。
特に、ゴムキャップ60と蓋金具44の重ね合わせ面は、全体に亘って加硫接着されているわけではなく、その一部に互いに接着されていない非接着領域64を設けてある。非接着領域64は、図2にも示されているように、ゴムキャップ60と蓋金具44の重ね合わせ面間においてゴムキャップ60の径方向に延びている。本実施形態に係る非接着領域64の幅寸法が、加圧孔58乃至は円形凹所62の径寸法と略同じとされている。
そして、非接着領域64の径方向一方の端部が、蓋金具44の加圧孔58周縁部とゴムキャップ60の円形凹所62の周縁部の重ね合わせ面間に接続されていると共に、非接着領域64の径方向他方の端部が、蓋金具44の底部とゴムキャップ60の外周縁部の重ね合わせ面間に接続されている。
これにより、ゴムキャップ60と蓋金具44が非接着領域64で密着状に重ね合わせられている状態では、加圧孔58の内側開口部がゴムキャップ60で流体密に閉塞されて、空気室56の密閉性が保たれている。一方、ゴムキャップ60が非接着領域64で蓋金具44から離隔している状態では、ゴムキャップ60と蓋金具44の間に隙間が設けられて、加圧孔58と空気室56が非接着領域64の隙間を通じて相互に連通せしめられる結果、空気室56が、非接着領域64および加圧孔58を通じて外部に開放される。
また、空気室56には、圧縮空気が注入されて、ゴムキャップ60により封止されている。圧縮空気の空気室56に対する注入量は、特に限定されるものでないが、例えば本実施形態では、空気室56の圧力:P(atm)が、P=2.0となる程度の量とされている。その結果、空気室56の圧力が、圧縮空気の分だけ大気圧よりも大きくされている。
このような構造とされた自動車用エンジンマウント10においては、第一の取付金具12の固定用ボルト18が図示しないパワーユニット側の取付部材に固定されると共に、蓋金具44の固定用ボルト46が車両ボデー側の取付ブラケット66に固定されるようになっている。これにより、エンジンマウント10が、パワーユニットと車両ボデーの間に装着されて、パワーユニットを車両ボデーに対して圧縮状態で防振支持せしめるようになっている。
特に本実施形態では、車両ボデー側の取付ブラケット66の一部が、蓋金具44の加圧孔58の周りに重ね合わせられていることによって、加圧孔58の外側開口部が取付ブラケット66で閉塞されている。
上述の如き構造とされた自動車用エンジンマウント10を製造するに際して、例えば以下に説明する流体封入式防振装置の製造方法が好適に採用されるが、本発明はかかる具体例に限定されるものでない。
先ず、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品や可動板34を配設した上下の仕切金具28,30からなる仕切部材26、固定金具42を備えたダイヤフラム40を準備する。また、加圧孔58の周りの底部にゴムキャップ60を配設した蓋金具44を準備する。
また、非圧縮性流体中で、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品における第二の取付金具14のかしめ部20に対して、仕切部材26の外周部分と固定金具42と蓋金具44のフランジ状部48を収容配置して互いに重ね合わせると共に、かしめ加工を施す。これにより、仕切部材26やダイヤフラム40を第二の取付金具14に固定して、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム40の間に受圧室50や平衡室52を形成すると共に、蓋金具44を第二の取付金具14に固定して、蓋金具44でダイヤフラム40の背後を覆って、ダイヤフラム40を挟んで平衡室52と反対側に空気室56を形成する。
なお、蓋金具44の第二の取付金具14への組み付けが、仕切部材26や固定金具42の第二の取付金具14への組み付けと共に非圧縮性流体中で行われた場合、空気室56に非圧縮性流体が残存することがある。ここにおいて、本実施形態では、蓋金具44に加圧孔58が設けられていることにより、加圧孔58を通じて非圧縮性流体を外部に排出することが可能である。
この加圧孔58を通じて非圧縮性流体を外部に排出するに際しては、加圧孔58が空気室56よりも上方に位置するような状態にマウント10を支持する。また、図示しない棒状の器具等を加圧孔58に差し入れて、ゴムキャップ60を押圧して強制的に弾性変形せしめ、ゴムキャップ60と蓋金具44の重ね合わせ面間における非接着領域64でゴムキャップ60を蓋金具44から離隔せしめて隙間を設ける。それによって、空気室56に残存する非圧縮性流体を、ゴムキャップ60と蓋金具44の間における非接着領域64の隙間および加圧孔58を通じて外部に排出することが出来る。
次に、空気室56に対して圧縮空気を注入する。かかる注入に際しては、図3にも示されているような空気圧管路68を用意する。空気圧管路68は図示しない送風機に接続されていると共に、吐出先端部にシール材70が設けられている。シール材70はゴム弾性材からなり、吐出先端部を全周に亘って覆う円環形状を呈している。シール材70の内径寸法は、加圧孔58の径寸法よりも大きくされている。
かかる空気圧管路68におけるシール材70を備えた先端部を、蓋金具44の底壁部における加圧孔58の外側開口部の周りに密着状に重ね合わせる。そして、空気圧管路68から加圧孔58に向けて圧縮空気を吐出する。
この圧縮空気が加圧孔58を通じてのゴムキャップ60の円形凹所62に至る。空気圧の作用に基づいてゴムキャップ60が蓋金具44の底部から離隔する方向に弾性変形することに伴い、ゴムキャップ60と蓋金具44の重ね合わせ面間の非接着領域64において、ゴムキャップ60を蓋金具44から離隔させる。それによって、非接着領域64に隙間が設けられることとなるので、該隙間を通じて圧縮空気を空気室56に導き入れる。
そして、本実施形態では、空気室56の圧力が略二気圧となる程度に空気室56に圧縮空気を注入した後に、空気圧管路68から加圧孔58への送出を停止する。
そうすると、ゴムキャップ60が蓋金具44から離隔する弾性変形が解除されて、ゴムキャップ60の弾性復元力に基づき、ゴムキャップ60と蓋金具44の非接着領域64でゴムキャップ60が蓋金具44に当接する。
加えて、空気室56の圧力が蓋金具44の外部の大気圧に比して大きくされていることによる空気室56と外部空間との圧力差に基づいて、ゴムキャップ60が蓋金具44の底部に向かって弾性変形することとなる。これにより、ゴムキャップ60と蓋金具44の重ね合わせ面間における非接着領域64においてもゴムキャップ60が蓋金具44に密着状に当接することとなって、空気室56が流体密に閉塞されているのである。これらの工程を経て、空気室56が高圧化された自動車用エンジンマウント10が実現される。
従って、上述の構造とされた自動車用エンジンマウント10においては、空気室56の内圧上昇に基づき、ダイヤフラム40を介して受圧室50および平衡室52を含む流体室の圧力が上昇して、流体室の過大な負圧状態が解消される結果、キャビテーション気泡の発生が効果的に抑制される。これにより、キャビテーション気泡の発生に起因する問題となる異音の発生が有利に低減され得る。
そこにおいて、空気室56への圧縮空気の注入が、加圧孔58からゴムキャップ60と蓋金具44の間の非接着領域64を通じて為されるようになっている。また、圧縮空気の空気室56に対する封止が、その内部で上昇した圧力に基づきゴムキャップ60が蓋金具44の加圧孔58の周りに密着状態で押し付けられることによって実現されるようになっている。
それ故、空気室56への圧縮空気の注入作業や空気室56の密閉作業が、特別の装置や複雑な構造のバルブ等を用いることなく、ゴムキャップ60の弾性変形や空気室56の内圧上昇を利用した簡単な構造によって、簡便に且つ高精度に実現され得るのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能である。また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、加圧孔58やゴムキャップ60、非接着領域64における形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は、例示の如きものに限定されない。
具体的には、前記実施形態において、加圧孔58が蓋金具44の底部に一つ設けられていたが、例えば加圧孔を蓋金具の周壁部に一つ設けたり、蓋金具の底部や周壁部に一又は二以上設けても良い。
また、前記実施形態では、加圧孔58が外側開口部と内側開口部の間をストレートに延びる円孔形状とされていたが、例えば加圧孔が外側開口部から内側開口部に向かって次第に径寸法が大きくなるテーパ形状とされていても良い。
また、前記実施形態では、ゴムキャップ60が蓋金具44と一体加硫成形されることによって蓋金具44に加硫接着されるようになっていたが、例えば図4に示されるようなゴムキャップ60’を蓋金具44と別体形成すると共に、接着剤等を用いて蓋金具44に後固着することも可能である。なお、以下の説明において前記実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、図中に前記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
特に、蓋金具44と別体形成されるゴムキャップ60’の外周部分には、周方向の全周に亘って突出形成された環状のシールリップ72を設けても良い。かかるシールリップ72の突出先端部はゴムキャップ60’の下端部よりも軸方向外方に位置せしめられている。また、シールリップ72の基端部はゴムキャップ60’の軸方向中間部分から径方向外方に突出していると共に、シールリップ72の先端部が、ゴムキャップ60’の外周縁部と径方向に所定距離を隔てて設けられている。これにより、非接着領域64の径方向外方の端部がシールリップ72の内側に位置せしめられている。
そして、図5にも示されているように、ゴムキャップ60’が蓋金具44に固着される際に、シールリップ72の突出先端部が、蓋金具44に対して弾性的に押し付けられている。また、図6にも示されるように、前記実施形態と同様に外部から加圧孔58および非接着領域64を通じて圧縮空気を導き入れる際に、非接着領域64から径方向外方に吐出される空気圧の作用によって、シールリップ72が径方向外方に開くように弾性変形して、シールリップ72の一部又は全部と蓋金具44の当接状態が解除されて、圧縮空気が空気室56に導き入れられるようになっている。また、外部からの圧縮空気の送出を解除すると、シールリップ72の弾性復元力に基づきシールリップ72の突出先端部が蓋金具44に当接するようになっている。しかも、圧縮空気によって空気室56が高圧化されていることに基づき、シールリップ72の突出先端部が、蓋金具44に対して弾性的に強く押し付けられることとなる。このようなシールリップ72を採用することにより、加圧孔58の閉塞性が一層向上され得る。
また、前記実施形態では、蓋金具44とゴムキャップ60の間に形成される非接着領域64が加圧孔58(円形凹所62)から径方向一方向に延びていたが、例えば図6にも示されているように加圧孔58を挟んで径方向両側に延びるようにしたり、或いは加圧孔58の周りに複数本延びる形態としたり、加圧孔58の周りに円弧状に延びる形態としても良い。
また、前記実施形態では、非接着領域64が、ゴムキャップ60が蓋金具44と一体加硫成形される際に、予め加硫接着剤を塗布しない部分などを設けることによって当該部分で構成されていたが、例えば一体加硫成形に際して弱く加硫接着する部分を設けておき、圧縮空気を加圧孔を通じてゴムキャップに当てて、空気圧作用によるゴムギャップの弾性変形によって、かかる部分を強制的に剥離することにより、非接着領域とすることも可能である。
また、ゴムキャップ60に設けられる円形凹所62は必須の構成要件でない。
また、本発明は、例示の如きエンジンマウントの他、ボデーマウントやデフマウント、更には、例えば自動車用サスペンションブッシュ等として採用される円筒型の防振ブッシュにおいても適用可能であり、空気室を高圧化する必要がある流体封入式防振装置に対して好適に用いられる。
本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図。 図1におけるII−II断面図。 同自動車用エンジンマウントの一製造工程を示す縦断面図。 本発明の別の一具体例としての自動車用エンジンマウントに用いられるゴム弾性板を示す縦断面図。 図4における自動車用エンジンマウントの一要部を示す縦断面図。 図4における自動車用エンジンマウントの一製造工程を示す縦断面図。
符号の説明
10:自動車用エンジンマウント、12:第一の取付金具、14:第二の取付金具、16:本体ゴム弾性体、40:ダイヤフラム、44:蓋金具、50:受圧室、52:平衡室、54:オリフィス通路、56:空気室、58:加圧孔、60:ゴムキャップ

Claims (6)

  1. 防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結して、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成し、該受圧室や該平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら両室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置において、
    前記可撓性膜の背後を覆うカバー部材を設けて該可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側に空気室を形成すると共に、該カバー部材を貫通する加圧孔を形成する一方、該加圧孔の内側開口部を覆うゴム弾性板を該カバー部材の内面に重ね合わせて配設すると共に、該ゴム弾性板を該カバー部材に対して部分的に接着せしめ、且つ該ゴム弾性板と該カバー部材の重ね合わせ面間において該加圧孔から該空気室に至る非接着領域を形成して、該加圧孔から該非接着領域を通じて外部から該空気室に注入された圧縮空気の圧力で該ゴム弾性板を該カバー部材の重ね合わせ面に押し付けることにより圧縮空気を該空気室に封止したことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記ゴム弾性板が、前記カバー部材に対して加硫接着されている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記ゴム弾性板には、外周部分において周方向の全周に亘って突出形成された環状のシールリップが設けられており、このシールリップの突出先端部分が前記カバー部材に対して弾性的に押し付けられることによって、該ゴム弾性板の該カバー部材に対する重ね合わせ領域の外周側をシールするシール機構が構成されている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記カバー部材と前記ゴム弾性板の重ね合わせ面が平坦面とされている請求項1乃至3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の流体封入式防振装置を製造するに際して、
    前記加圧孔の内側開口部を覆う前記ゴム弾性板を前記カバー部材の内面に重ね合わせて配設すると共に、該ゴム弾性板を該カバー部材に対して部分的に接着せしめて、該ゴム弾性板と該カバー部材の重ね合わせ面間において該加圧孔から該カバー部材によって画成された前記空気室に至る非接着領域を形成すると共に、該空気室に対して該カバー部材の該加圧孔から該非接着領域を通じて圧縮空気を注入せしめ、その後に該圧縮空気の該非接着領域を通じての注入を解除することにより、該圧縮空気が注入された該空気室と外部空間との圧力差に基づいて該ゴム弾性板を該加圧孔に対して該空気室側から密着状態で押し付けて該空気室を密閉することを特徴とする流体封入式防振装置の製造方法。
  6. 前記受圧室および前記平衡室の形成を非圧縮性流体中で行うことにより、それら受圧室と平衡室の形成と同時に非圧縮性流体を充填すると共に、前記カバー部材も非圧縮性流体中で前記第二の取付部材に組み付けて、その組付後に大気中で該カバー部材と前記可撓性膜の間に入り込んだ該非圧縮性流体を該カバー部材と前記ゴム弾性板の重ね合わせ面間の前記非接着領域から前記加圧孔を通じて排出し、その後に、該加圧孔から該非接着領域を通じて外部から圧縮空気を前記空気室に注入する請求項5に記載の流体封入式防振装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011190868A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 液封入式防振装置及びその製造方法
CN110469625A (zh) * 2019-08-30 2019-11-19 上海交通大学 借助空气弹簧调频的液压式反共振隔振器

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