JP2007239837A - トリポード型等速自在継手及びその製造方法 - Google Patents
トリポード型等速自在継手及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007239837A JP2007239837A JP2006061612A JP2006061612A JP2007239837A JP 2007239837 A JP2007239837 A JP 2007239837A JP 2006061612 A JP2006061612 A JP 2006061612A JP 2006061612 A JP2006061612 A JP 2006061612A JP 2007239837 A JP2007239837 A JP 2007239837A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- constant velocity
- velocity universal
- roller
- universal joint
- joint member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
【課題】スケールの発生を抑制して、寸法精度の向上を図ることができ、内側継手部材とのマッチングの組合せを減少させて製造工程の簡略化を図ることが可能トリポード型等速自在継手を提供する。
【解決手段】円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面7を有する三つのトラック溝6が形成された外側継手部材1と、半径方向に突出した三つの脚軸9を備えたトリポード部材2と、前記トラック溝6に挿入されたローラ3とを備え、前記ローラ3が前記ローラ案内面7に沿って外側継手部材1の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手である。少なくとも外側継手部材1のローラ摺接面7を、高周波焼入れ後の仕上げ加工を行わない油中での高周波焼入れにより浸炭焼入れ層を形成した硬化層とする。
【選択図】図1
【解決手段】円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面7を有する三つのトラック溝6が形成された外側継手部材1と、半径方向に突出した三つの脚軸9を備えたトリポード部材2と、前記トラック溝6に挿入されたローラ3とを備え、前記ローラ3が前記ローラ案内面7に沿って外側継手部材1の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手である。少なくとも外側継手部材1のローラ摺接面7を、高周波焼入れ後の仕上げ加工を行わない油中での高周波焼入れにより浸炭焼入れ層を形成した硬化層とする。
【選択図】図1
Description
本発明はトリポード型等速自在継手及びその製造方法に関する。
等速自在継手は、例えば自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるものであり、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手の一種に摺動式等速自在継手がある。この摺動式等速自在継手としては、トリポード型等速自在継手が広く知られている。
トリポード型等速自在継手は、円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材(外輪)と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材(内輪)と、前記トラック溝に挿入されたローラとを備えており、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動する。
ところで、このような等速自在継手において、外輪に寸法精度のばらつきがあると、外輪の完成品を多くの寸法ランクに層別し、内輪と合う外輪を選択する組合せマッチングを行う必要があり、製造工程の複雑化につながっていた。そこで、従来には寸法精度の向上により、内輪(内側継手部材)等とのマッチングの組合せ数を減少させて製造工程の簡略化を図っているものがある(特許文献1)。
特許文献1に記載の等速自在継手は、外輪(外側継手部材)を、鋼材料から亜熱間鍛造によって所定形状に予備成形した後、調質処理を経て、案内溝等を冷間鍛造によって最終形状および寸法に仕上成形するものである。これは、亜熱間鍛造後の素材組織は均一化されていないため、外輪の寸法精度や品質に差が生じるので、冷間鍛造(仕上げ鍛造)前に無酸化調質処理を追加した。したがって、特許文献1のものは、亜熱間鍛造と冷間鍛造との間にボンデ処理及び調質処理を行う工程を付加することで、材料歪みの除去と機械的性質の改善を図っていた。
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、冷間鍛造後に熱処理を行うことになる。この熱処理としては、高周波焼入れである。この場合、大気中で高周波焼入れを行うため、高周波焼入れされた面には酸化によりスケールが生成する。このように、スケールが生成されれば、面粗さが低下して、寿命が低下する問題があった。更に、このスケールは剥がれ落ちたり、肉厚が一定でなかったりするので、寸法精度の低下と寸法ばらつきが増加する問題もあった。
そして、従来では、高周波焼入れにより発生したスケールを除去する方法が種々提案されている(特許文献2〜特許文献4)。特許文献2では、高周波焼入れした後、スケールを除去するためのバフ処理を施すことが記載され、特許文献3には、高周波焼入れ後に電解研磨を行うものが記載され、特許文献4には、高周波焼入れ時の冷却水の圧力を高めてスケールを除去するものが記載されている。なお、特許文献2〜特許文献4では、等速自在継手ではなく、ボールねじ等である。
さらに、等速自在継手のように転動体を有する機械部品において、浸炭窒化焼入れを行って残留オーステナイトを析出させて寿命を向上させるものもある(特許文献5)。浸炭窒化とは、鉄鋼を変態点以上に加熱して、ガス雰囲気から炭素と窒素を浸透させて表面硬化する方法をいう。このため、この特許文献5に記載のものでは、スケールの発生を抑えることができる。
特開平10−148216号公報
特開2003−119518号公報
特開2003−25152号公報
特開2002−129231号公報
特開平5−240253号公報
前記特許文献2に記載のものでは、後に生じるスケールをバフ処理にて処理する場合、完全に除去しきれない場合があるとともに、加工時間が長い問題があった。また、特許文献3に記載のように、電解研磨によりスケールを除去する場合、スケールを完全に除去することは可能であるが、加工時間が大幅に長くなり、表面の面荒れ、化学反応熱による表面の軟化等の問題がある。さらに、特許文献4に記載のように、高周波焼入れ時の冷却水の圧力を除去するものでは、均一に除去できず、斑点状に黒色のスケールが微小に残り、別途スケール除去加工を必要とする。
また、特許文献5に記載のように、浸炭窒化処理を行うものでは、摩耗粉が発生する雰囲気での寿命向上に有効であるが、処理時間が長く高温加熱するため寸法変化が大きい問題がある。
ところで、従来の外輪の材料は、高周波焼入れ後の硬さを考慮し、一般にはCの含有量が0.55%相当の炭素鋼や低合金鋼が採用されているが、冷間鍛造性は浸炭材料などと比較すると低下する。従って、硬い材料を冷間で加工すると加工後にひずみが多く残量し、その後の旋削加工でも硬さが増加すると表面にひずみが多く残留する。熱処理前にひずみが多く残留すると、熱処理の加熱によりひずみが開放され、大きな寸法変化が生じる。従って、硬さ(炭素量)の低い材料を使用することが好ましい。しかしながら、炭素量の低い材料は、焼入れ後に十分な硬さが得られないという問題もある。
さらに、高周波焼入れは、通常冷却液を噴き掛け焼入れする。噴き掛けが均一でないことや、トリポード型等速自在継手の外輪は肉厚変動が大きいために、製品の冷却速度のむらにより、寸法変化が大きくなる場合がある。従って、トリポード型等速自在継手の外輪はダブルオフセット型等速自在継手と比較してより均一に冷却することが望まれている。
このように、高周波焼入れでは、製造工程の簡略化や品質のばらつきの低減を図ることができず、種々の寸法の外輪を形成して内輪との組合せマッチングを行う必要があった。また、浸炭窒化処理では、寸法変化が大きい問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて、スケールの発生を抑制して、寸法精度の向上を図ることができ、内側継手部材とのマッチングの組合せを減少させて製造工程の簡略化を図ることが可能なトリポード型等速自在継手を提供する。
本発明のトリポード型等速自在継手は、円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、少なくとも外側継手部材のローラ摺接面を、高周波焼入れ後の仕上げ加工を行わない摺接面の表面硬化層に、浸炭焼入れ層を形成した硬化層としたものである。ここで、「少なくとも外側継手部材のローラ摺接面」とは、外側継手部材のローラ摺接面と内側継手部材のローラ摺接面とを含むことを意味する。
本発明のトリポード型等速自在継手では、少なくとも外側継手部材のローラ摺接面に高周波焼入れにより形成された浸炭焼入れ硬化層は、その組織が母材(硬化層以外の部位)より炭素濃度が増加している。これは、高周波焼入れ雰囲気の油からローラ摺接部位の表面に炭素が拡散(浸炭)したためである。この浸炭により酸化反応が抑制されてスケールの発生が抑制されている。
また、この浸炭により、この硬化層は通常の高周波焼入れされた表面硬さより高くなる。この硬さは、炭素量の増加によるものであり、高温雰囲気での軟化抵抗が増加し、初期の硬さが維持され、耐摩耗性や耐剥離性が向上し、寿命(転動寿命)が増加する。
高周波浸炭焼入れ硬化層の表面には残留オーステナイトが生成されている。これにより、耐なじみ性向上と面圧の緩和硬化により寿命はさらに向上する。
本発明のトリポード型等速自在継手の製造方法は、円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、少なくとも外側継手部材のローラ摺接面に、油中にて高周波焼入れを行って、浸炭焼入れ硬化層を形成するものである。
本発明のトリポード型等速自在継手の製造方法では、油中における高周波焼入れにて、形成される硬化層は、油の炭素が拡散(浸炭)して母材(硬化層以外の部位)より炭素濃度が増加する。このため、硬化層では酸化反応が抑制されてスケールの発生が抑制される。
また、この浸炭による炭素量の増加にて、硬化層は通常の高周波焼入れされた表面硬さより高くなる。このため、高温雰囲気での軟化抵抗が増加し、長時間使用後も初期の硬さが維持され、耐摩耗性や耐剥離性が向上し、寿命(転動寿命)が増加する。
本発明では、高周波浸炭焼入れ硬化層を形成することによって、この硬化層でのスケールの発生が抑制され、寸法精度が向上する。このため、外輪の完成品を多くの寸法ランクに層別する必要がなくなり、内輪(内側継手部材)とのマッチングの組合せを減少させることができ、製造工程が簡略化する。また、寸法精度の向上により、外輪(外側継手部材)ひいてはこの外輪を使用した等速自在継手の品質バラツキの低減が可能となる。さらに、摺接面材料を低炭素鋼にしても、必要な表面硬度が得られる。このため、素材を低炭素化でき、変形能が向上し、型寿命が向上する。また、高周波焼入れの短時間処理で残留オーステナイトが生成するため、転動寿命も向上する。
本発明に係るトリポード型等速自在継手の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
等速自在継手は、図1〜図2に示すように、外側継手部材1と、内側継手部材としてのトリポード部材2と、トルク伝達部材としてのローラ3とを備える。
外側継手部材1は一体に形成されたマウス部4とステム部17とからなる。マウス部4は一端にて開口したカップ状で、内周の円周方向三等分位置に軸方向に延びるトラック溝6が形成してある。マウス部4は、横断面で見ると、大径部4aと小径部4bが交互に現れる非円筒形状である。すなわち、マウス部4は、大径部4aと小径部4bとを形成することによって、その内周面に、軸方向に延びる3本の前記トラック溝6が形成される。各トラック溝6の円周方向で向き合った側壁にローラ案内面(ローラ摺接面)7、7が形成される。
トリポード部材2はボス8と脚軸9とを備える。ボス8にはシャフト10とトルク伝達可能に結合するスプラインまたはセレーション孔11が形成してある。脚軸9はボス8の
円周方向三等分位置から半径方向に突出している。
円周方向三等分位置から半径方向に突出している。
また、ローラ3はその外径面13が凸球面とされたリング状体からなり、このローラ3にリング12が内嵌されている。そして、ローラ3とリング12とが前記複数のころ5を介してユニット化され、これら等でローラアセンブリ14を構成している。この場合、ローラ3を外側ローラと呼び、リング12を内側ローラと呼ぶ。
すなわち、内側ローラ12は脚軸9の外周面に外嵌している。内側ローラ12の円筒形外周面を内側軌道面とし、外側ローラ3の円筒形内周面を外側軌道面として、これらの内外軌道面間に針状ころ5が転動自在に介在する。針状ころ5は、できるだけ多くのころを入れた、保持器のない、いわゆる総ころ状態で組み込まれている。なお、外側ローラ3の端部内周面に形成した環状溝には、針状ころ5の抜け止め用のワッシャ15が装着されている。
ところで、この等速自在継手では、外側継手部材1のローラ摺接面7を硬化層Sとしている。この硬化層Sは、油中で高周波焼入れを行うことにより形成される。例えば、外側継手部材1を油中に浸漬した状態で高周波焼入れを行うことにより形成される。ここで、高周波焼入れとは、焼入用コイルに高周波電流を流すことによって、誘導体(被加工体)の表面部分に誘導電流を生じさせて発熱させ、この熱により被加工体の表面を急速に加熱して焼入れを行う方法である。この場合の高周波加熱の温度は、900℃以上で1350℃以下が好ましい。
油中での高周波焼入れにより、外側継手部材1のローラ摺接面7に形成された浸炭焼入れ硬化層Sは、その組織が母材(硬化層以外の部位)より炭素濃度が増加している。これは、雰囲気の油から外側継手部材1のローラ摺接面7の表面に炭素が拡散(浸炭)したためである。この浸炭により酸化反応が抑制されてスケールの発生が抑制されている。
また、硬化層Sの硬さは、図4に示すようになり、通常の高周波焼入れされた表面硬さより高くなっている。これは前記のように浸炭処理されたからであり、この硬さは、図6に示すように、炭素量の増加によるものである。このため、高温雰囲気での軟化抵抗が増加し、初期の硬さが維持され、耐摩耗性や耐剥離性が向上し、寿命(転動寿命)が増加する。
しかも、図5に示すように、硬化層(浸炭層)Sの表面部には、残留オーステナイト(γ)が形成されている。ここで、残留オーステナイトとは、鋼を焼入れた場合、その鋼のマルテンサイト変態終了温度(Mf点)が室温以下になると、まだ変態を完了していないオーステナイトは、そのまま焼入れ後も残ることになり、この残ったものである。この残留オーステナイトは、じん性、転がり疲れ強さを向上させる。このため、硬化層Sは、耐なじみ性向上と面圧の緩和硬化により寿命はさらに向上することになる。この場合、残留オーステナイトは、20%から50%が好ましい。残留オーステナイトが20%未満では、面圧の緩和効果が十分に得られず、50%を超えると硬度が著しく低下し摩耗が増加する。そのため、残留オーステナイトは20%から50%が好ましい。
このように、本発明では、油中で高周波浸炭焼入れ硬化層を形成することによって、この硬化層でのスケールの発生が抑制され、寸法精度が向上する。このため、内輪(内側継手部材)とのマッチングの組合せを減少させることができ、製造工程が簡略化する。また、摺接面材料を低炭素鋼にしても、必要な表面硬度が得られる。このため、素材を低炭素化でき、変形能が向上し、型寿命が向上する。また、高周波焼入れの短時間処理で残留オーステナイトが生成するため、熱処理時間が短くかつ転動寿命も向上する。
高周波加熱の温度を900℃以上で1350℃以下とすることによって、浸炭による酸化反応を安定して抑制できてスケールの発生を確実に抑制できる。なお、高周波加熱の温度が900℃未満では、十分な硬さが得られず酸化反応が促進されスケールの発生が増加し、浸炭量も少なくなり、高周波加熱の温度が1350℃を越えれば、浸炭層は増加するが結晶粒が粗大化し脆化する。
ところで、前記実施形態では、外側継手部材1のローラ摺接面7を硬化層Sとしていたが、内側継手部材のローラ摺接面(脚軸9の外周面)を硬化層Sとしてもよい。また、ローラ3として、前記実施形態では、いわゆるダブルローラタイプであったが、シングルローラタイプであってもよい。さらに、ローラ3の表面を高周波浸炭焼入れ硬化層としたりすることができる。
図1に示す構造のトリポード型等速自在継手の外側継手部材1について、従来の浸炭処理を行った従来品と、油中で高周波焼入れを行った発明品とを製造して、これらの特性を比較し、その結果を次の表1に示した。従来品は炭素含有量が0.53wt%の中炭素鋼を使用し、発明品は炭素含有量が0.46wt%の中炭素鋼を使用した。そして、従来品及び発明品は、冷間鍛造後、旋削加工を行って、外径(トラック溝)研削を行った。また、従来品では大気中において高周波焼入れを行い、発明品での油中高周波焼入れは、焼入れ油の雰囲気中で高周波加熱後加熱電源を切ると同時に冷却を開始し焼入れした。なお、焼入れ後の冷却は、従来品では水冷却を行い、発明品では油中冷却を行った。
表1から分かるように、従来品は黒色のスケールが大量に発生したが、発明品は母材と同等色のスケールがわずかに発生したのみであった。
また、表面硬さにおいては、深さが0.1mmの位置では、従来品と発明品とはほとんど変わらないが、深さが0.05mmの位置では、従来品がHv700であるのに対して、発明品がHv785である。このように、発明品の表面側が硬い。これは、発明品では表面から5μmの範囲に30%もの残留オーステナイトが生成したからである。
なお、表1の従来品の△は、短寿命を示し、発明品の◎は、長寿命を示している。
このように、発明品においては、スケールの発生が抑制され、しかも、硬化層の表面硬さが向上していることが分かる。
1 外側継手部材
2 トリポード部材
3 ローラ
6 トラック溝
7 ローラ案内面(摺接面)
9 脚軸
2 トリポード部材
3 ローラ
6 トラック溝
7 ローラ案内面(摺接面)
9 脚軸
Claims (3)
- 円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、
少なくとも外側継手部材のローラ摺接面を、高周波焼入れ後の仕上げ加工を行わない摺接面の表面硬化層に、浸炭焼入れ層を形成した硬化層としたことを特徴とするトリポード型等速自在継手。 - 前記高周波浸炭焼入れ硬化層の表面には残留オーステナイトが生成されていることを特徴とする請求項1のトリポード型等速自在継手。
- 円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、
少なくとも外側継手部材のローラ摺接面に、油中にて高周波焼入れを行って、浸炭焼入れ硬化層を形成することを特徴とするトリポード型等速自在継手の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006061612A JP2007239837A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | トリポード型等速自在継手及びその製造方法 |
PCT/JP2007/054406 WO2007102533A1 (ja) | 2006-03-07 | 2007-03-07 | 機械要素、等速自在継手及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006061612A JP2007239837A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | トリポード型等速自在継手及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007239837A true JP2007239837A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38585582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006061612A Withdrawn JP2007239837A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | トリポード型等速自在継手及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007239837A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009041211A1 (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Ntn Corporation | しゅう動式等速自在継手 |
JP2009085327A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ntn Corp | しゅう動式等速自在継手およびその外側継手部材 |
JP2009097709A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-05-07 | Ntn Corp | しゅう動式等速自在継手 |
WO2020195487A1 (ja) * | 2019-03-22 | 2020-10-01 | Ntn株式会社 | トリポード型等速自在継手 |
CN116984848A (zh) * | 2023-09-27 | 2023-11-03 | 万向钱潮股份公司 | 一种三球销万向节加工方法及三球销万向节 |
-
2006
- 2006-03-07 JP JP2006061612A patent/JP2007239837A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009041211A1 (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Ntn Corporation | しゅう動式等速自在継手 |
JP2009085327A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ntn Corp | しゅう動式等速自在継手およびその外側継手部材 |
JP2009097709A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-05-07 | Ntn Corp | しゅう動式等速自在継手 |
WO2020195487A1 (ja) * | 2019-03-22 | 2020-10-01 | Ntn株式会社 | トリポード型等速自在継手 |
CN116984848A (zh) * | 2023-09-27 | 2023-11-03 | 万向钱潮股份公司 | 一种三球销万向节加工方法及三球销万向节 |
CN116984848B (zh) * | 2023-09-27 | 2023-12-26 | 万向钱潮股份公司 | 一种三球销万向节加工方法及三球销万向节 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7685717B2 (en) | Method for manufacturing a bearing raceway member | |
JP5121168B2 (ja) | 転動部材の製造方法および転がり軸受の製造方法 | |
JP5045491B2 (ja) | 大型転がり軸受 | |
JP2007239837A (ja) | トリポード型等速自在継手及びその製造方法 | |
JP5163183B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP2007182926A (ja) | 針状ころ軸受用軌道部材の製造方法、針状ころ軸受用軌道部材および針状ころ軸受 | |
JP2006328465A (ja) | 転がり軸受用軌道輪の製造方法、転がり軸受用軌道輪、転がり軸受 | |
JP4186568B2 (ja) | 転がり軸受及び転がり軸受の内輪の製造方法 | |
JP2007186760A (ja) | 転がり軸受用軌道輪の製造方法及び転がり軸受 | |
WO2022202922A1 (ja) | 軌道輪及びシャフト | |
JP2007182607A (ja) | 等速ジョイント用転動部材の製造方法、等速ジョイント用転動部材および等速ジョイント | |
JPH04333521A (ja) | 転がり軸受軌道輪の製造方法 | |
KR100727196B1 (ko) | 차량용 씨. 브이. 조인트 케이지 및 그의 제조방법 | |
JP2006291239A (ja) | 汎用小型ベアリングのベアリング内外輪用の高炭素クロム軸受鋼鍛造素形材の製造方法および転動疲労寿命に優れた軌道面と高靱性の軌道保持部を有するベアリング内外輪 | |
CN112135981B (zh) | 滚动轴承的滚道圈中间部件、滚道圈、滚动轴承及其制造方法 | |
JP6562179B1 (ja) | 転がり軸受の軌道輪の製造方法及び転がり軸受の製造方法 | |
JP2003329048A (ja) | 軸受軌道部材の製造方法 | |
JP2007182603A (ja) | 転動部材の製造方法、転動部材および転がり軸受 | |
JP2007239876A (ja) | 摺動型等速自在継手及びその製造方法 | |
JP2007232033A (ja) | 固定式等速自在継手及びその製造方法 | |
JP7363663B2 (ja) | 転がり軸受及びその製造方法 | |
WO2007102533A1 (ja) | 機械要素、等速自在継手及びそれらの製造方法 | |
JP4855369B2 (ja) | 等速自在継手用外側継手部材及び固定式等速自在継手 | |
JP2005074502A (ja) | 鋼製環状部材の製造方法 | |
JP2007239068A (ja) | 機械部品及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090512 |