JP2007239637A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の性状に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、内燃機関始動時に、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された際に、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することができ、排気エミッションや運転性能の向上を図ることが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供すること。
【解決手段】本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関始動時に、燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された場合、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された時点において噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の噴射を完了した後に、変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御を実行することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料の性状に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来、内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状の差異に起因してもたらされる内燃機関始動時における燃料供給の制御性の悪化を防止すべく、内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状に応じて燃料噴射を制御する内燃機関の制御装置が知られている。この種の内燃機関の制御装置の例としては、例えば特開平5−156983号公報の制御装置が知られている。
燃料は、その性状が重質であると蒸発しづらく、内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料として性状が重質である燃料(以下、重質燃料と称す)が使用された場合、特に機関温度が低い内燃機関始動時において、噴射された重質燃料が気筒内に供給されることなく吸気ポートなどに付着残留し、気筒内への実質的な燃料供給量が低下し、燃焼不良を引き起こす可能性がある。このことに対して、例えば特開平5−156983号公報には、燃料の性状を検出する燃料性状センサにより内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料が重質燃料であると識別された場合、燃料供給量を増量補正することにより、実際の燃焼に使用される燃料の不足を回避する内燃機関の制御装置が開示されている。
特開平5−156983号公報
しかしながら、特開平5−156983号公報には、燃料性状センサからの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された際、すなわち、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された際に、燃料性状センサから燃料噴射弁までの間の噴射されずに残留している変化前の性状の燃料に対する燃料噴射をどのように制御するかについては開示されていない。
燃料性状センサが燃料噴射弁から離間して配設される場合、燃料性状センサからの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された時点においては、燃料性状センサから燃料噴射弁までの間には、変化する前の性状の燃料が噴射されずに残留しており、燃料性状センサからの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認されたと同時に、変化後の性状の燃料が燃料噴射弁から噴射されることはない。つまり、燃料性状センサからの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認されたことは、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認されたことに等しい。このような燃料性状センサから燃料噴射弁までの間に残留している燃料に対する燃料噴射制御が考慮されることなく、燃料性状センサからの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状が変化したことが確認されたのと同時に、燃料性状センサにより検出された変化した後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行された場合には、内燃機関特性の悪化をもたらす可能性がある。
例えば、燃料性状センサからの検出情報に基づいて軽質から重質に燃料の性状が変化したことが確認された場合において、性状が軽質である燃料(以下、軽質燃料と称す)が燃料性状センサから燃料噴射弁までの間に残留しているにも関わらず、燃料性状センサからの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状が変化したことが確認されたのと同時に、重質燃料に対して適した燃料噴射量の増量補正制御が実行されるならば、燃料が過剰供給され、排気エミッションの悪化をもたらすという問題がある。
また、燃料性状センサからの検出情報に基づいて重質から軽質に燃料の性状が変化したことが確認された場合において、重質燃料が燃料性状センサから燃料噴射弁までの間に残留しているにも関わらず、燃料性状センサからの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状が変化したことが確認されたのと同時に、重質燃料に対して適した燃料噴射量の増量補正制御が中止されるならば、燃料供給が不足し、運転性能(ドライバビリティ)の悪化をもたらすという問題がある。
尚、このような問題は、特に、機関温度が低温状態にあり燃料が蒸発しにくい内燃機関始動時にもたらされる。内燃機関が走行状態にある場合には、機関温度は少なくとも機関始動時の低温状態よりも高い温度状態にあり、重質燃料であっても蒸発しやすいため、燃料の性状の差異による燃料供給の制御性に対する影響は少ない。
本発明は上記課題に鑑み、燃料の性状に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、内燃機関始動時に、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された際に、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することができ、排気エミッションや運転性能の向上を図ることが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状を検出する燃料性状検出手段を有し、該燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、内燃機関始動時に、前記燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された場合、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された時点において噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の噴射を完了した後に、変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行される、ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置が提供される。
すなわち、請求項1の発明では、内燃機関始動時に、燃料の性状を検出する燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された場合、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認されたのと同時に、変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行されるのではなく、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された時点において噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の噴射を完了した後に、変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行される。これより、機関温度が低温状態にあり、燃料の性状の差異が燃料供給の制御性に大きく影響する内燃機関始動時に、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することができ、排気エミッションや運転性能の向上を図ることが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、前記燃料性状検出手段は、前記燃料噴射弁に燃料を供給する通路となるデリバリパイプの、燃料タンクから燃料が供給される入口部に配設される、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置が提供される。
すなわち、請求項2の発明では、燃料性状検出手段は、燃料噴射弁に燃料を供給する通路となるデリバリパイプの、燃料タンクから燃料が供給される入口部に配設される。これにより、燃料性状検出手段が例えば燃料タンク近傍に配設される場合と比較して、燃料噴射直前の燃料の性状を検出することができ、より適した燃料噴射制御が可能となる。
各請求項に記載の発明によれば、燃料の性状に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、内燃機関始動時に、燃料の性状を検出する燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された際に、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することができ、排気エミッションや運転性能の向上を図ることが可能となる共通の効果を奏する。
以下に、添付図面を用いて本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施形態について説明する。図1は、本発明の内燃機関の燃料噴射装置の一実施形態の基本構成図である。図1において、1は燃料タンク、2は燃料ポンプ、3は燃料フィルタ、4はプレッシャレギュレータ、5はサクションフィルタ、6は供給通路、10は内燃機関本体、11はデリバリパイプ、12は燃料噴射弁、13は燃料性状検出手段、14は機関冷却水温度検出手段、15は電子制御ユニット(以下、ECUと称す)、16は始動気筒判別手段、20はデリバリパイプの入口部、をそれぞれ示す。尚、本実施形態においては便宜上、4気筒内燃機関に本発明の燃料噴射制御装置を適用した場合について説明するが、本発明は6気筒あるいは8気筒などの多気筒内燃機関にも適用可能である。また、本実施形態においては便宜上、♯1から♯4の各気筒に配設される各燃料噴射弁12は、デリバリパイプの入口部20から、♯4気筒の燃料噴射弁、♯3気筒の燃料噴射弁、♯2気筒の燃料噴射弁、♯1気筒の燃料噴射弁の順にデリバリパイプ11に配設されるが、これに限定されることはない。
燃料タンク1内には、燃料が貯蔵され、また、燃料ポンプ2、燃料フィルタ3、プレッシャレギュレータ4が配設されている。燃料タンク1内に貯蔵されている燃料は、燃料ポンプ2の吸入口に取り付けられたサクションフィルタ5で濾過されて燃料ポンプ2により吸入吐出され、燃料フィルタ3により更に濾過される。プレッシャレギュレータ4は、燃料ポンプ2により燃料タンク1から吸入吐出され燃料フィルタ3により濾過された燃料の内、必要な燃料だけを供給通路6を経由して機関本体10側へ供給し、不要な燃料を燃料タンク1内へ戻すように調整する。供給通路6を経由して内燃機関本体10側へ送られた燃料は、燃料噴射弁12に燃料を供給する通路となるデリバリパイプ11の入口部20を介して、デリバリパイプ11内へ供給される。
デリバリパイプ11へ供給された燃料は、デリバリパイプ11に配設された燃料噴射弁12が開弁された時に、内燃機関の各気筒の吸気ポートへ向けて噴射される。
燃料性状検出手段13は、デリバリパイプの入口部20に配設され、燃料の性状を検出する役割を果すものであり、後述するECU15と協働して燃料の性状が変化したか否かを判定する役割を果すものである。燃料性状検出手段13には、例えば、燃料配管中に配設され、超音波の伝播の遅延時間を検出し、燃料の密度を求めて揮発性の性状を把握して燃料の性状を識別するものが適用されてもよく、また、燃料の光に対する屈折率の差異により燃料の性状を識別するものが適用されてもよい。
機関冷却水温度検出手段14は、内燃機関本体10のシリンダブロックのウォータジャケット内に配設された水温センサを有し、該水温センサにより機関冷却水温度を検出する役割を果すものである。
ECU15は、CPU(中央演算装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなり、上述した燃料性状検出手段13や機関冷却水温度検出手段14などからの信号をやり取りして燃料噴射や点火時期の制御に必要なパラメータを求めると共に、求められたパラメータに基づいて燃料噴射弁12や燃料ポンプ2などの動作を制御し、燃料噴射制御や点火時期制御等の内燃機関の運転に関する種々の制御を行なうことができるように構成されている。
始動気筒判別手段16は、各気筒の吸気行程上死点を検出したときに、それぞれの気筒に対応する出力パルス信号を出力し、内燃機関始動時にスタータにより機関が回転されるクランキング期間中に最初に吸気行程が行われる気筒を判別する役割を果すものである。
図2は、本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置が適用された図1に示す内燃機関において、内燃機関始動時に燃料の性状が変化したことが確認された場合に実行される燃料噴射制御の制御ルーチンの一実施形態を示すフローチャート図である。
図2に示す制御ルーチンでは、イグニッションスイッチがオン(ON)された状態、すなわち、スタータが始動される前であってECU15などへの電力の供給が開始された状態の際に、機関冷却水温度が所定温度以下であるか否かが確認され、また、今回検出された燃料の性状と前回検出され記憶されていた燃料の性状との比較が行われ燃料の性状の変化の有無が確認された上でスタータがオンされ機関の回転が開始される。そして、機関冷却水温度検出手段14からの検出情報に基づいて機関冷却水温度が所定温度以下であるとECU15による判断され、且つ、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいてECU15により今回検出された燃料の性状と前回検出された燃料の性状とを比較して変化したと判定され、内燃機関の燃料噴射弁12から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認されると、前回検出された変化前の性状の燃料であって噴射されることなく残留している燃料の噴射が完了するまでの間は、変化前の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行される。変化前の性状の燃料の噴射が完了すると、今回検出された変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行される。これにより、内燃機関始動時に、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認され、燃料噴射弁12から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された際に、噴射されずに残留している変化前の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することができ、排気エミッションや運転性能の向上を図ることが可能となる。以下に、図2に示す制御ルーチンの詳細について説明する。
まず、ステップ101においては、燃料性状検出手段13からの検出情報がECU15に取り込まれて燃料の性状が重質であるか、あるいは軽質であるかの判定がECU15によりなされる。ステップ101において、燃料の性状が重質であると判定されると、続くステップ102に進む。
ステップ102においては、機関冷却水温度検出手段14からの検出情報がECU15に取り込まれて、現状の機関冷却水温度(THW)が予め設定された所定温度(THW1)以下であるか否かの判定がECU15によりなされる。機関冷却水温度が高温である時すなわち機関温度が高温である時には、燃料の性状に関わらず燃料を容易に蒸発させることができるため、燃料の性状の変化による燃料噴射制御の切り換えは不要となる。そこで、本実施形態においては、評価試験や解析評価により、燃料の性状に関わらず燃料が容易に蒸発し、燃料の性状の変化による燃料噴射制御の切り換えが不要となる機関冷却水温度を予め把握して、燃料の性状の変化による燃料噴射制御の切り換えの必要性の有無を判定する所定温度(THW1)を設定し、該所定温度よりも現状の機関冷却水温度(THW)が低い場合に、燃料の性状の変化による燃料噴射制御の切り換えを実行するように制御する。
ステップ102において、所定温度(THW1)よりも現状の機関冷却水温度(THW)が低いと判定されると、続くステップ103に進み、ECU15に記憶されている前回検出された変化前の燃料の性状の検出情報と、今回検出された変化後の燃料の性状の検出情報とが比較され、燃料の性状が変化したか否かの判定がECU15によりなされる。燃料の性状が変化し燃料の性状が軽質から重質に変化したと判定されると、続くステップ104に進む。尚、燃料の性状が変化していないと判定された場合には、燃料性状が変化したことが確認された場合の燃料噴射の制御ルーチンの一実施形態を示す本制御ルーチンは終了となる。
ステップ104においては、始動気筒の判別、すなわち、スタータにより機関が回転されるクランキング期間中に最初に吸気行程が行われる気筒の判別が、始動気筒判別手段16によりなされる。尚、本実施形態においては、例えば、クランキング回転数が安定してから最初に吸気行程が開始される気筒が♯4気筒である場合には、♯4気筒、♯2気筒、♯1気筒、♯3気筒の順に吸気行程が行われることになる。始動気筒の判別がなされると、続くステップ105に進む。
ステップ105においては、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了する前であったとしても、性状が重質である燃料に対して適した燃料噴射制御(以下、重質燃料噴射制御と称す)を実行する気筒を決定する。
燃料性状検出手段13に近い燃料噴射弁12には、燃料の性状の変化が確認されてから直ぐに軽質燃料に代わり重質燃料が供給され、燃料性状検出手段13に近い燃料噴射弁12から、燃料の性状の変化が確認されてから直ぐに軽質燃料に代わり重質燃料が噴射されることが考えられ、重質燃料が噴射されるにもかかわらず軽質燃料に適した燃料噴射制御(以下、軽質燃料噴射制御と称す)が実行された場合、燃料供給不足となり、運転性能の悪化をもたらす可能性がある。
このことに基づいて、本実施形態においては、燃料性状手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が軽質から重質に変化したことが確認された場合には、燃料性状検出手段13に近い2つの燃料噴射弁12からの変化前の性状の燃料となる軽質燃料の噴射は、燃料性状の変化が確認された時点において完了したものとみなして、燃料性状検出手段13に近い2つの燃料噴射弁12に対しては、重質燃料噴射制御を実行するように制御し、燃料性状検出手段13から遠い2つの燃料噴射弁12に対して、軽質燃料噴射制御を実行するように制御する。このように制御することにより、燃料性状検出手段13に近い2つの燃料噴射弁12が配設された気筒に対しては、燃料の供給不足による運転性能の悪化を抑制することが可能となり、また、燃料性状検出手段13から遠い2つの燃料噴射弁12が配設された気筒に対しては、燃料の過剰供給による排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
本実施形態においては、♯1から♯4の各気筒に配設される各燃料噴射弁は、デリバリパイプの入口部20から、♯4気筒の燃料噴射弁、♯3気筒の燃料噴射弁、♯2気筒の燃料噴射弁、♯1気筒の燃料噴射弁の順にデリバリパイプ11に配設されており、デリバリパイプの入口部20に配設された燃料性状検出手段13に近い2つの燃料噴射弁12が配設された気筒には♯4気筒および♯3気筒が該当し、また、燃料性状検出手段13から遠い二つの燃料噴射弁12が配設された気筒には♯2気筒および♯1気筒が該当することになる。よって、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了するまでの間において、重質燃料噴射制御を実行する気筒は、♯4気筒および♯3気筒となるように決定される。
但し、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了する前であったとしても重質燃料噴射制御を実行する気筒を決定する方法は、本実施形態に示した方法に限定されることはない。例えば、燃料性状検出手段13に近い1つの燃料噴射弁12からの変化前の性状の燃料となる軽質燃料の噴射が、燃料の性状の変化が確認された時点において完了したものとみなして、デリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了する前であったとしても、燃料性状検出手段13に近い1つの燃料噴射弁12に対しては、重質燃料噴射制御を実行するように制御し、燃料性状検出手段13から遠い3つの燃料噴射弁12に対して、軽質燃料噴射制御を実行するように制御してもよい。また、変化前の性状の燃料となる軽質燃料の燃料噴射弁12からの噴射が順次完了するものととらえて、時間の経過とともに重質燃料噴射制御を実行する気筒を順次増やすように制御してもよい。もちろん、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了した時点で、各燃料噴射弁12からの変化前の性状の燃料となる軽質燃料の噴射が完了したものとみなす場合には、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了したと判定されるまでの間、全気筒に対して、軽質燃料噴射制御を実行するように制御してもよい。
いずれにしても、本発明の基本的な考え方は、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて軽質から重質に燃料の性状が変化したことが確認された場合において、変化前の性状の燃料となる軽質燃料が噴射されずに残留しているにも関わらず、燃料噴射弁12に供給される燃料の性状が変化したことが確認されたのと同時に、重質燃料に対して適した燃料噴射量の増量補正制御を実行するのではなく、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することで、排気エミッションや運転性能の向上を図ることを可能とするというものである。
ステップ105に続くステップ106においては、スタータがオン(ON)され機関の回転が開始する。ステップ106に続くステップ107においては、燃料の性状に適した燃料噴射量の増量分(以下、増量燃料噴射量と称す)が算出される。具体的には、機関冷却水温度検出手段14からの機関冷却水温度が検出され、検出された機関冷却水温度に基づいて、燃料性状に適した増量燃料噴射量を算出際のパラメータとなる増量係数がマップ(図3)を使用して算出され、該増量係数に基づいて、燃料性状に適した増量燃料噴射量が算出される。尚、増量燃料噴射量は、増量係数が大きくなるほど多くなるように制御される。
図3は、機関冷却水温度をパラメータとして増量係数を算出するマップの一実施形態を示す図である。図3に示されるマップは、燃料の性状が重質あるいは軽質のいずれかに分類されることを前提に、燃料の性状が重質である場合および軽質である場合のそれぞれの増量係数を、機関冷却水温度をパラメータとして算出できるように作成される。しかしながら、機関冷却水温度をパラメータとして増量係数を算出するマップは、これに限定されるものではなく、例えば、燃料の性状が複数の領域で分類される場合には、各領域の燃料の性状に適した増量係数を算出できるように作成されてもよい。尚、本マップはECU15のメモリー等に記憶されて使用される。
燃料は、その性状が重質であると蒸発しづらく、内燃機関の燃料噴射弁に供給する燃料として重質燃料が使用された場合、特に機関温度が低い内燃機関始動時において、噴射された重質燃料が気筒内に供給されることなく吸気ポートなどに付着残留し、気筒内への実質的な燃料供給量が低下し、燃焼不良を引き起こす可能性がある。また、機関温度が低い内燃機関始動時において、内燃機関の燃料噴射弁に供給する燃料として軽質燃料が使用された場合であっても、重質燃料の場合と比較して度合いは小さいが、噴射された軽質燃料が気筒内に供給されることなく吸気ポートなどに付着残留し、気筒内への実質的な燃料供給量が低下し、燃焼不良を引き起こす可能性がある。
このことに基づいて、図3に示されるマップにおいては、増量係数は、燃料の性状が重質の場合であっても軽質の場合であっても機関冷却水温度が低いほど大きくなるように設定され、且つ、燃料の性状が軽質の場合よりも重質の場合の方が相対的に大きくなるように設定される。これにより、機関温度が低い内燃機関始動時に、噴射された燃料が気筒内に供給されることなく吸気ポートなどに付着残留し、気筒内への実質的な燃料供給量が低下し、燃焼不良を引き起こすことを回避することが可能となる。
また、図3に示されるごとく、機関冷却水温度が、ステップ102において説明した所定温度(THW1)以上である場合には、燃料の性状に関わらず燃料が蒸発し易い状態であるため、燃料の性状が重質である場合の増量係数と、燃料の性状が軽質である場合の増量係数とは略同様に設定される。
ステップ107において、燃料の性状が軽質あるいは重質である場合のそれぞれに適した増量係数が算出され、該増量係数に基づいて燃料性状に適した増量燃料噴射量が算出されると、続くステップ108およびステップ109に進み、各気筒の燃料噴射弁12により燃料噴射が実行され、各燃料噴射弁12から噴射された燃料量の積算が行われる。
例えば、ステップ104においてスタータにより機関が回転されるクランキング期間中に最初に吸気行程が行われる始動気筒が♯4気筒と判別され、ステップ105において、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了する前であったとしても、デリバリパイプの入口部20に配設された燃料性状検出手段13に近い2つ燃料噴射弁12が配設された気筒となる♯4気筒および♯3気筒に対して重質燃料噴射制御を実行することが決定された場合には、まず、♯4気筒に対して、図3に示すマップにより算出される燃料の性状が重質である場合の増量係数に基づいて燃料噴射を実行する重質燃料噴射制御による燃料噴射が実行される。また、♯4気筒に続いて吸気行程が始まる♯2気筒および♯1気筒に対して、図3に示すマップにより算出される燃料の性状が軽質である場合の増量係数に基づいて燃料噴射を実行する軽質燃料噴射制御による燃料噴射が実行される。更に、♯1気筒に続いて吸気行程が始まる♯3気筒に対して、図3に示すマップにより算出される燃料の性状が重質である場合の増量係数に基づいて燃料噴射を実行する重質燃料噴射制御による燃料噴射が実行される。そして、このような各気筒に対する燃料噴射制御を1サイクルとして、このサイクルは、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了したと判定されるまで繰り返されることになる。また、各気筒の燃料噴射弁12から燃料が噴射される毎に、噴射された燃料量が積算される。
ステップ109に続くステップ110においては、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された時点において、噴射されずにデリバリパイプ11内に残留している変化前の性状の燃料の噴射が完了したと判定されたときにオン(ON)される燃料置換フラッグがオンされたか否かが、ステップ109にて算出された燃料噴射量の積算値に基づいてECU15により判定される。本実施形態においては、デリバリパイプ11の容積が予めECU15に記憶され、ステップ109にて算出された燃料噴射量の積算値がデリバリパイプ11の容積に相当する量に達したことがECU15により確認された時に、噴射されずにデリバリパイプ11内に残留していた変化前の性状の燃料の噴射が完了したとものみなし、燃料置換フラッグがオンされる。
ステップ110において、燃料置換フラッグがオンされていないと判定されると、ステップ107に戻り、その際の機関冷却水温度に基づいて増量係数が算出され、該増量係数に基づいて燃料噴射が実行され、燃料噴射量が積算されるステップ107からステップ109までの制御が、燃料置換フラッグがオンされるまで繰り返し実行される。
ステップ110において、燃料置換フラッグがオンされたことが確認されると、すなわち、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された時点において噴射されずにデリバリパイプ内に残留していた変化前の性状の燃料の噴射が完了したと判定されると、続くステップ111に進む。
ステップ111においては、変化後の性状の燃料すなわち重質燃料に適した燃料噴射制御が全気筒に対して実行される。具体的には、機関冷却水温度検出手段14により検出された現時点での機関冷却水温度に基づいて、先に説明した図3に示されるマップを使用して燃料の性状が重質の場合における増量係数が算出され、該増量係数に基づいて増量燃料噴射量が算出され、全気筒に対して重質燃料噴射制御が実行される。
ステップ111において、変化後の性状の燃料すなわち重質燃料に適した燃料噴射制御が全気筒に対して実行されると、内燃機関始動時における、燃料の性状が変化したことが確認された場合の燃料噴射の制御ルーチンの一実施形態を示す本制御ルーチンは終了となる。
図4は、内燃機関始動時において燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認された場合における、本発明の内燃機関の燃料噴射装置による燃料噴射パターンの一実施形態を示す図である。具体的には、内燃機関始動時において燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認され、図2に示す制御リーチンにおけるステップ105において、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している軽質燃料の噴射が完了する前であったとしてもデリバリパイプの入口部20に配設された燃料性状検出手段13に近い2つの燃料噴射弁12が配設された気筒となる♯4気筒および♯3気筒に対しては重質燃料噴射制御を実行することが決定された場合であって、図2示す制御ルーチンに従って燃料噴射が実行される場合の燃料噴射パターンの一実施形態を示す図である。図4中において示される”A域”は、図2に示す制御ルーチンにおけるステップ101からステップ110までの燃料噴射パターンに対応し、”B域”は、ステップ111における燃料噴射パターンに対応する。
図5は、内燃機関始動時において燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認された場合であって、本発明の内燃機関の燃料噴射装置による燃料噴射制御が実行された場合における機関冷却水温度や増量燃料噴射量などの時間推移の一実施形態を示すタイムチャート図である。具体的には、内燃機関始動時において燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認された場合において、図2示す制御ルーチンに従って燃料噴射が実行される際の機関冷却水温度や増量燃料噴射量などの時間推移の一実施形態を示すタイムチャート図である。図5において示す”A域”は、図2に示す制御ルーチンにおけるステップ101からステップ110まで時間推移に対応し、”B域”は、ステップ111における時間推移に対応する。また、図5中において示される所定温度THW1は、ステップ102に対する説明の中で述べた、燃料の性状の変化による燃料噴射制御の切り換えの必要性の有無を判定する所定温度である。
以上、ステップ101においては、燃料の性状が重質であると判定された場合における燃料噴射制御について説明してきたが、以下に、ステップ101においては、燃料の性状が軽質であると判定された場合における燃料噴射制御について説明する。
ステップ101において、燃料の性状が軽質であると判定されると、ステップ201に進む。ステップ201においては、上述したステップ101と同様に、機関冷却水温度検出手段14からの検出情報がECU15に取り込まれて、現状の機関冷却水温度(THW)が予め設定された所定温度(THW1)以下であるか否かの判定がECU15によりなされる。
ステップ201において、所定温度(THW1)よりも現状の機関冷却水温度(THW)が低いと判定されると、続くステップ202に進み、上述したステップ103と同様に、ECU15に記憶されている前回検出された変化前の燃料の性状の検出情報と、今回検出された変化後の燃料の性状の検出情報とが比較され、燃料の性状が変化したか否かの判定がECU15によりなされる。燃料の性状が変化した、すなわち、燃料の性状が重質から軽質に変化したと判定されると、続くステップ203に進む。尚、燃料の性状が変化していないと判定された場合には、燃料の性状が変化したことが確認された場合の燃料噴射の制御ルーチンの一実施形態を示す本制御ルーチンは終了となる。
ステップ203おいては、スタータがオン(ON)され機関の回転が開始する。ステップ203に続くステップ204においては、燃料の性状に適した増量燃料噴射量が算出される。ステップ203およびステップ204は、上述したステップ106およびステップ107と同様であるため、ここでの説明は省略する。
ステップ204において、燃料の性状が軽質あるいは重質である場合のそれぞれに適した増量係数が算出され、該増量係数に基づいて燃料性状に適した増量燃料噴射量が算出されると、続くステップ205およびステップ206に進み、各気筒の燃料噴射弁12により燃料噴射が実行され、各燃料噴射弁12から噴射された燃料量の積算が行われる。
本実施形態においては、燃料性状手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が重質から軽質に変化したことが確認された場合には、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している重質燃料の噴射が完了した時点で、各燃料噴射弁12からの変化前の性状の燃料となる重質燃料の噴射が完了したものとみなして、噴射されることなくデリバリパイプ11内に残留している重質燃料の噴射が完了したと判定されるまでの間、全気筒に対して、図3に示すマップにより算出される燃料の性状が重質である場合の増量係数に基づいて燃料噴射を実行する重質燃料噴射制御による燃料噴射が実行される。
但し、これに限定されることはなく、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて軽質燃料から重質燃料に燃料の性状が変化したことが確認された場合と同様に、燃料性状検出手段13に近い燃料噴射弁12からの変化前の性状の燃料となる重質燃料の噴射は、燃料性状の変化が確認された時点において完了したものとみなして、デリバリパイプ11内に残留している重質燃料の噴射が完了する前であったとしても、燃料性状検出手段13に近い1つあるいは2つの燃料噴射弁12に対しては、軽質燃料に適した燃料噴射制御を実行するように制御し、燃料性状検出手段13から遠い3つあるいは2つの燃料噴射弁12に対しては、重質燃料に適した燃料噴射制御を実行するように制御してもよい。また、変化前の性状の燃料となる重質燃料の燃料噴射弁12からの噴射が順次完了するものととらえて、時間の経過とともに軽質燃料噴射制御を実行する気筒を順次増やすように制御してもよい。
いずれにしても、本発明の基本的な考え方は、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて重質から軽質に燃料の性状が変化したことが確認された場合において、変化前の性状の燃料となる重質燃料が噴射されずに残留しているにも関わらず、燃料噴射弁12に供給される燃料の性状が変化したことが確認されたのと同時に、軽質燃料に対して適した燃料噴射制御を実行するのではなく、噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の存在を考慮した燃料噴射制御を実行することで、排気エミッションや運転性能の向上を図ることを可能とするというものである。
ステップ206に続くステップ207においては、上述したステップ110と同様に、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された時点において、噴射されずにデリバリパイプ11内に残留していた変化前の性状の燃料の噴射が完了したと判定されたときにオン(ON)される燃料置換フラッグがオンされたか否かが、ステップ206にて算出された燃料噴射量の積算値に基づいてECU15により判定される。
ステップ207において、燃料置換フラッグがオンされていないと判定されると、ステップ204に戻り、その際の機関冷却水温度に基づいて増量係数が算出され、該増量係数に基づいて燃料噴射が実行され、燃料噴射量が積算されるステップ204からステップ206の制御が、燃料置換フラッグがオンされたと判定されるまで繰り返し実行される。
ステップ207において、燃料置換フラッグがオンされたことが確認されると、すなわち、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて燃料の性状が変化したことが確認された時点において噴射されずにデリバリパイプ11内に残留していた変化前の性状の燃料の噴射が完了したと判定されると、続くステップ208に進む。
ステップ208においては、変化後の性状の燃料すなわち軽質燃料に適した燃料噴射制御が全気筒に対して実行される。具体的には、機関冷却水温度検出手段14により検出された現時点での機関冷却水温度に基づいて、先に説明した図3に示されるマップを使用して燃料の性状が軽質の場合における増量係数が算出され、該増量係数に基づいて増量燃料噴射量が算出され、全気筒に対して軽質燃料噴射制御が実行される。
以上、内燃機関始動時に内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状が変化したことが確認された場合の、本発明の燃料噴射装置による燃料噴射の制御ルーチンの一実施形態について述べてきたが、燃料性状検出手段13からの検出情報に基づいて、内燃機関が走行状態にある時に内燃機関の燃料噴射弁12に供給される燃料の性状が変化したことが確認された場合には、変化後の燃料の性状がECU15に記憶され、記憶された燃料の性状は、次回の内燃機関始動時における燃料噴射制御の際に反映される。また、内燃機関が走行状態にある時に内燃機関の燃料噴射弁12に供給される燃料の性状が変化したことが確認された場合には、燃料の性状の変化が確認されてからの燃料噴射量の積算が開始され、走行状態中に変化前の性状の燃料の噴射が完了していないことが確認された場合には、走行中に燃料の性状の変化が確認されてからの燃料噴射量の積算値は、次回の内燃機関始動時における燃料噴射制御の際に反映される。尚、内燃機関が走行状態にある場合には、機関温度は少なくとも機関始動時の低温状態よりも高い温度状態にあり、燃料の性状に関わらず燃料は蒸発しやすいため、変化前の性状の燃料がデリバリパイプ11に残留していることを考慮した、図2に示すような燃料噴射制御は実行されない。
本発明の内燃機関の燃料噴射装置の一実施形態の基本構成図である。 本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置が適用された図1に示す内燃機関において、内燃機関始動時に燃料の性状が変化したことが確認された場合に実行される燃料噴射制御の制御ルーチンの一実施形態を示すフローチャート図である。 機関冷却水温度をパラメータとして増量係数を算出するマップの一実施形態を示す図である。 内燃機関始動時において燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認された場合における、本発明の内燃機関の燃料噴射装置による燃料噴射パターンの一実施形態を示す図である。 内燃機関始動時において燃料の性状が軽質から重質へ変化したことが確認された場合であって、本発明の内燃機関の燃料噴射装置による燃料噴射制御が実行された場合における機関冷却水温度や増量燃料噴射量などの時間推移の一実施形態を示すタイムチャート図である。
符号の説明
1 燃料タンク
2 燃料ポンプ
3 燃料フィルタ
6 供給通路
10 内燃機関本体
11 デリバリパイプ
12 燃料噴射弁
13 燃料性状検出手段
14 機関冷却水温度検出手段
15 ECU
20 デリバリパイプの入口部

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の性状を検出する燃料性状検出手段を有し、該燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて燃料噴射を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    内燃機関始動時に、前記燃料性状検出手段からの検出情報に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された場合、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の性状が変化するであろうことが確認された時点において噴射されずに残留している変化前の性状の燃料の噴射を完了した後に、変化後の性状の燃料に適した燃料噴射制御が実行される、
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料性状検出手段は、前記燃料噴射弁に燃料を供給する通路となるデリバリパイプの、燃料タンクから燃料が供給される入口部に配設される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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